561:◆qbWu2o7Q.Y 2014/01/18(土) 17:53:11.62 ID:eb331gwP0

【ダンロン×進撃】シンゲキロンパ【前編】
【ダンロン×進撃】シンゲキロンパ【中編】

クリスタ「ミ、ミーナ…本当なの…?」

ミーナ「は…はは…何よそれ…」

ミーナ「憶測よ…そんなのただの憶測じゃない…」

サシャ「憶測にしては、なかなか説得力があったような…」

ミーナ「…!」キッ

サシャ「ひいっ!? す、すみません!!」
進撃の巨人(34) (週刊少年マガジンコミックス)
562: 2014/01/18(土) 17:59:45.51 ID:eb331gwP0
ミカサ「憶測だろうと、そうでなかろうと…
    一つ確認しておく事がある」

ミカサ「ミーナ…あなたは本当に、
    エレンから練習の手伝いを頼まれたの?」

ミーナ「そ、そんな怖い目で見ないで…」

ミカサ「質問に答えて。頼まれたの?」

ミーナ「…!」




ミーナ「た、頼まれたよ…」




563: 2014/01/18(土) 18:16:39.12 ID:eb331gwP0
ミカサ「…!!」

ジャン「じゃあ、やっぱりテメーが…!」

ミーナ「ちょ、ちょっと待って!」

ミーナ「確かに頼まれたし、実際の練習にも付き合ったよ!
    だけどそれだけなんだって!それ以上はやってない!」

ライナー「…本当か?」

ミーナ「本当だよ!どうして信じてくれないの!?」

564: 2014/01/18(土) 18:20:18.81 ID:eb331gwP0








―  議 論 開 始  ―




【クリスタの証言】
【ライナーとベルトルトの証言】
▶【アニの実験】
【サシャの証言】
【ミーナの証言】








565: 2014/01/18(土) 18:49:32.40 ID:eb331gwP0
ミーナ「確かに私は【練習の手伝いを頼まれた】」

ミーナ「そして実際に【練習にも付き合った】」

ミーナ「だけどそれだけ!私はやってない!」

アニ「練習に付き合ったのはいつ?」

ミーナ「…【夜中の1時過ぎ】だよ」

コニー「ん?エレンの氏亡時刻って【午前1時半頃】だったよな?」

ユミル「へぇ…一致するじゃねえか」

ミーナ「違う!練習に付き合ったって言っても、私はクランクを回しただけ!」

ミーナ「【あとは自分でやるって言われた】から、私は寄宿舎に戻ったんだよ!」

ライナー「…なーんか不自然じゃねえか?」




アルミン(…)

566: 2014/01/18(土) 18:51:35.85 ID:eb331gwP0
ミーナ「確かに私は【練習の手伝いを頼まれた】」

ミーナ「そして実際に【練習にも付き合った】」

ミーナ「だけどそれだけ!私はやってない!」

アニ「練習に付き合ったのはいつ?」

ミーナ「…【夜中の1時過ぎ】だよ」

コニー「ん?エレンの氏亡時刻って【午前1時半頃】だったよな?」

ユミル「へぇ…一致するじゃねえか」

ミーナ「違う!練習に付き合ったって言っても、私はクランクを回しただけ!」

ミーナ「【あとは自分でやるって言われた】








それは違うよ!








570: 2014/01/19(日) 17:27:46.65 ID:YABStQtE0
アルミン「…つまり、ミーナはこう言いたいんだね?」

アルミン「君はエレンに練習の手伝いを頼まれた。
     そして、その手伝いというのはクランクを回す事だった」

アルミン「だからクランクを回した後、
     用が済んだ君は寄宿舎に戻った」

ミーナ「そ、そうだよ!だからそう言ってるでしょ!」

アルミン「そっか、それなら…」

アルミン「やっぱり君の言ってる事はおかしいよ」

571: 2014/01/19(日) 17:35:13.80 ID:YABStQtE0
ミーナ「な…何がおかしいのよ!」

アルミン「だって、それなら…
     どうやってエレンを降ろすつもりだったの?」

ミーナ「…!!」

アルミン「クランクを回すのは最初だけじゃないんだよ?
     練習の終わりにも回さないと、その人は宙吊りになったままだ」

アルミン「それなのに君は…
     その状態でエレンを放置したっていうの?」

572: 2014/01/19(日) 18:02:02.60 ID:YABStQtE0
ミーナ「それは…」

サシャ「つ、つまり…こういう事ですか?」

サシャ「最初だけクランクを回して、
    エレンを宙吊りのまま放置して…」

サシャ「それで頭を打って氏ねば上出来だったけど、
    エレンはまだ生きていたから…」

サシャ「それで…トドメを…」

573: 2014/01/19(日) 18:12:58.85 ID:YABStQtE0
ミーナ「ち…違う!違う違う違う!」

ミーナ「そうじゃない!私はエレンにこう言われたの!」




キリキリキリキリキリキリ




エレン『よっと…ありがとな、ミーナ』

エレン『少しキツいが…今回は上手くいけそうだ。
    オレはこの状態でどれくらい保つのか試してみる』

エレン『だから一旦戻ってていいぞ。
    しばらくしたら、また降ろしに来てくれ』

575: 2014/01/19(日) 18:51:57.47 ID:YABStQtE0
ミーナ「私はそう言われたから寄宿舎に戻った!」

ミーナ「だけど…その後、クランクを回しに
    エレンのところに行ったら…」




ギギ…ギギ…




エレン『…』




ミーナ「エレンは氏んでたんだよ!!」

576: 2014/01/19(日) 18:59:49.57 ID:YABStQtE0
ミーナ「私のせいだと思った!」

ミーナ「私がエレンを見ていればこんな事にはならなかった!
    私がちゃんと見ていなかったせいで、エレンは事故で氏んでしまった!」

ミーナ「ずっとそう思ってたよ!今の今まで!
    だから言い出せなかった!もしかしたら私がクロなんじゃないかって!」

ミーナ「だけど、エレンの後頭部には傷があったんでしょ!?
    だったらこういう事だよ!」

ミーナ「私が寄宿舎に戻っている間に、エレンは誰かに殴り殺された!
    きっとそうだよ!そうとしか考えられな…」

577: 2014/01/19(日) 19:06:30.01 ID:YABStQtE0




ライナー「…!」

ベルトルト「…!」




ミーナ「…?」

ミーナ「な、何よ…なんでそんな目で見てんの…?」

アニ「…ミーナ」




アニ「墓穴を掘ったね」




581: 2014/01/21(火) 16:01:03.10 ID:NUShhgg/0
ミーナ「は…!? な…何よ墓穴って!」

アニ「ライナー、話してあげて」

ライナー「あ、ああ…」




アニ『…なるほどね』

ライナー『お、おい!一体どうなってるんだ!?』

アニ『やっぱりあんたでも無理だったか』

ライナー『む、無理も何も…
     こんなの【1秒だってもたない】ぞ!?』

582: 2014/01/21(火) 16:10:11.21 ID:NUShhgg/0
ライナー「俺はアニに言われて、エレンの金具で
     姿勢制御をやってみたんだが…」

ライナー「結果は惨敗。宙に体が浮いた途端、
     地面に思いっきり頭を打っちまった」

ミーナ「そ、それがどうしたってのよ!
    エレンの金具には不備があったんでしょ!?当たり前じゃない!」

アルミン「そう、エレンの金具には不備があったんだ。
     だからこそあり得ないんだよ。君がさっき言った内容が」

583: 2014/01/21(火) 16:12:43.80 ID:NUShhgg/0
キリキリキリキリキリキリ




エレン『よっと…ありがとな、ミーナ』

エレン『少しキツいが…今回は上手くいけそうだ。
    オレはこの状態でどれくらい保つのか試してみる』

エレン『だから一旦戻ってていいぞ。
    しばらくしたら、また降ろしに来てくれ』




アルミン「君が主張するエレンの発言内容はこうだ」

アルミン「これはどう見ても、クランクを回して宙に浮いた後の
     発言だよね? でもそれはおかしいよ!」

584: 2014/01/21(火) 16:14:29.88 ID:NUShhgg/0
ライナー『む、無理も何も…
     こんなの【1秒だってもたない】ぞ!?』




アルミン「成績上位のライナーだって、
     1秒も姿勢を保つことができなかったんだ!」

アルミン「だからあり得ないんだよ!
     エレンがそう言ったという事自体がね!」

ミーナ「…!!」

585: 2014/01/21(火) 16:16:04.47 ID:NUShhgg/0
アニ「エレンの金具に細工がなかったのは知っての通り…
   そしてジャンは金具を直せなかったと言っていた」

アニ「つまり、あんたが練習に付き合ったっていう
   【夜中の1時過ぎ】にも、金具はあの状態だったってことさ」

クリスタ「…それならエレンも、
     ライナーみたいにすぐ頭を打ったはずだよね」

ライナー「ああ…宙に浮いた瞬間に頭を打ったんだから、
     目の前にいたミーナが気付かない訳がない」

ミーナ「…ッ!」

586: 2014/01/21(火) 16:19:07.40 ID:NUShhgg/0
アルミン「それなのに君は、
     そんなエレンを放って寄宿舎に戻ったっていうの?」

アルミン「そもそもクランクを回すだけなら、
     わざわざ成績トップの君に頼んだりするかな?」

アルミン「『オレはこの状態でどれくらい保つのか試してみる』?」

アルミン「まさか、エレンが地面に頭を打った状態で
     そんな事を言った…なんて言わないよね?」

ミーナ「…ッ!」

アルミン「君がなぜそんなウソを言う必要があったのか…
     考えられる答えは一つしかない」

アルミン「君がエレンを頃したクロだからだよ!!」

587: 2014/01/21(火) 16:21:45.27 ID:NUShhgg/0
ジャン「お、おいアニ…」

ジャン「オレをあそこまで追いつめて金具の件を話し合ったのは、
    全てこの為だったのか…!?」

アニ「さあね。でも、これでもう言い逃れはできないよ」

アニ「そうだよね? ミーナ」

588: 2014/01/21(火) 16:23:19.13 ID:NUShhgg/0




ミーナ「…」




ユミル「…反論なしか?」

ライナー「だったら、これで決まりだな」

コニー「信じらんねえ…なんでだよ…」




ミーナ「…」




コニー「なんでエレンを頃しちまったんだよ!!」

589: 2014/01/21(火) 16:26:05.14 ID:NUShhgg/0




ミーナ「…ふっ」




サシャ「…!?」ゾクッ

ミーナ「ふっ…ふふふ…」

ミーナ「ふふふふふふ…」








ミーナ「アッハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」








590: 2014/01/21(火) 16:27:51.86 ID:NUShhgg/0
ジャン「な…何だよ…なんで笑ってんだよ…」

ミーナ「だっておかしいじゃない…
    寄ってたかって私を犯人扱いしてさぁ…」

ミーナ「さっきまでジャンをいじめてたと思ったら、今度は私?」

ミーナ「誰かが怪しいと言えば、
    それに便乗して無実の人間を叩き始める…」

ミーナ「…はっきり言ってあげようか?」




ミーナ「クズだよあんたらは!!」




591: 2014/01/21(火) 16:30:12.04 ID:NUShhgg/0
ライナー「無実だと…?まだ認めないつもりか」

ミーナ「認める訳ねーだろ!真っ白なんだよ私は!」

モノクマ「…ねえ大丈夫?キャラがブレブレだよ?」

ミーナ「うるさい!あんたは黙ってろ!」

アニ「ミーナ、いい加減に諦めなよ。
   私たちはちゃんとした根拠があって叩いてるんだ」

アニ「エレンの練習に付き合ったっていう事実がある以上、
   あんた以外がクロだとは考えられないんだよ」

ミーナ「だーかーらー!その事実自体が間違ってるんだって!」

コニー「…は?」




ミーナ「私はエレンの練習に付き合ってないっつーの!!」




593: 2014/01/21(火) 17:03:08.46 ID:NUShhgg/0
クリスタ「…!?」

ミーナ「そうよ!私はエレンの練習には付き合ってない!
    それどころか、エレンからも頼まれてない!」

ジャン「な、何言ってんだ…?お前さっき…」




ミーナ『た、頼まれたよ…』




ミーナ「あれはミカサに脅されてそう言っただけ!
    そう!あれは誘導尋問!あんなの証拠にならない!」

ユミル「おいお前…言ってる事が無茶苦茶だぞ」

ミーナ「無茶苦茶なのはどっちだよ!!
    無茶苦茶な論理押し付けて人を貶めてんのはどっちだよ!!」

594: 2014/01/21(火) 17:05:36.49 ID:NUShhgg/0
ミーナ「私が成績トップだったから手伝いを頼まれたァ!?
    何なのそれ!妬み!?僻み!?」

ミーナ「そんなの当てつけもいいトコでしょ!
    点数から見れば、他のヤツらだって大差ない!」

アルミン「…まず、ジャンとコニーはあり得ないよ。
     あの二人はエレンからの依頼を断ってる」




コニー『コツだって?』

コニー『悪ぃけど俺…天才だから
    “感じろ”としか言えん』

ジャン『オレは逆に教えてほしい』

ジャン『あんな無様な姿晒しておいて
    正気を保って保っていられる秘訣とかをよぉ…』

エレン『お…お前ら
    人が頭下げて頼んでるのに…』

595: 2014/01/21(火) 17:09:07.15 ID:NUShhgg/0
アルミン「同じ理由から、ライナーとベルトルトも候補から外れる」




ライナー『う~ん…姿勢制御のコツか…』

エレン『頼む!』

ライナー『すまんが…ぶら下がるのに
     コツがいるとは思えん』

ライナー『期待するような助言はできそうにないな…』

エレン『…ッ!』

596: 2014/01/21(火) 17:18:33.66 ID:NUShhgg/0
ミーナ「じゃあユミルは!?」

ユミル「…さっきも言ったが、
    あの夜は部屋でクリスタと過ごしてたんだ」

クリスタ「それとサシャもね。間違いないよ、エレンは来てない」

サシャ「わ、私は途中で抜けましたけど、
    それは【詰め合わせスペシャル】を取りに行ったからでして…」

サシャ「それはその…ジャンに聞けばわかるはずです」

ジャン「…ああ」

597: 2014/01/21(火) 17:28:26.62 ID:NUShhgg/0
ミーナ「だったら…残りはアニとアルミン!
    あんたらのどっちかがエレンの手伝いを頼まれたんだ!」

ライナー「おいミーナ…」

ミーナ「うっさい!だってそうでしょ!?
    アニは次点でトップだったんだし、アルミンはエレンの幼馴染!」

ミーナ「どっちが頼まれたとしても不思議じゃない!!
    だから、私だけが疑われる理由なんてない!!」

598: 2014/01/21(火) 17:44:09.16 ID:NUShhgg/0
アニ「…やれやれ、そう来たか」

コニー「お、おいアニ…」

アニ「まさかここまで抵抗されるとは思わなかったよ。
   それに正直言うと…もうネタ切れなんだよね」

サシャ「ネ、ネタ切れって…」

アニ「確かに無茶苦茶だけど…ミーナの言う事にも一理あるよ。
   私の推理の根幹は、【協力者=クロ】ってところにあるからね」

アニ「ミーナが【協力者】だと疑う根拠は【訓練成績】だけ。
   私やアルミンが【協力者】じゃないという事も証明できない…」

アニ「そして『私が協力者だ』っていう発言を撤回された以上、
   もうミーナを追いつめる材料は残ってないんだよ」

599: 2014/01/21(火) 17:48:59.01 ID:NUShhgg/0
ベルトルト「ちょっと待って。
      誰が【協力者】かどうかはモノクマに聞けば…」

モノクマ「言う訳ないじゃん」

ベルトルト「…だよね」

ミーナ「だから言ってるでしょ!
    私を疑うのなんて見当違いなんだよ!!」

ジャン「ど、どうすんだよ…このままじゃ泥沼だぞ…」

600: 2014/01/21(火) 17:54:04.02 ID:NUShhgg/0
アルミン「…それは違う」

クリスタ「え…?」

アルミン「追いつめる材料ならまだ残されてる」

アルミン「それも…決定的な材料がね」

アニ「…!」

ミーナ「いい加減に…してよ…」




ミーナ「いい加減にしろよこのもやしが!!」




601: 2014/01/21(火) 17:55:19.92 ID:NUShhgg/0








―  マ シ ン ガ ン ト ー ク バ ト ル 開 始  ―








606: 2014/01/23(木) 14:35:49.49 ID:K+cL1PMN0
ミーナ「そんなに私を犯人にしたいの!?
    だったら言ってやるよ!あんたらの推理がいかに穴だらけであるか!」

ミーナ「まず【協力者】候補!あんたらは都合のいい理由並べて
    勝手に除外していったけど、本当にそう言えるの!?」

ミーナ「ジャン、コニー、ライナー、ベルトルトの四人は
    “エレンの頼みを断った”って理由で外してるよね!?」

ミーナ「でもさァ!その後で『やっぱり練習に付き合うよ』って言えば
    いくらでも成立するんじゃないの!?」

ミーナ「サシャだって完璧なアリバイがある訳じゃない!」

ミーナ「【詰め合わせスペシャル】を持ち出したのが午前12時20分!
    犯行時刻までは1時間以上も余裕がある!」

ミーナ「つまり、ジャンの証言があるからって、
    容疑者候補から外れることはないんだよ!!」

ミーナ「アルミンとアニに至っては論外!論外中の論外!!」

ミーナ「自分が【協力者】じゃないことを証明できないクセに、
    狂ったように難癖をつける!」

ミーナ「あんたらが私を疑う理由は“訓練成績がトップだったから”ァ!?
    笑わせんじゃねーよ!!」

607: 2014/01/23(木) 14:39:03.30 ID:K+cL1PMN0








ミーナ【怪しい人間は他にもいる!!私だけが疑われる理由はどこにもない!!】








【訓練兵手帳】








これで証明するよ!








608: 2014/01/23(木) 14:49:36.46 ID:K+cL1PMN0
アルミン「そこまで言うなら…君の訓練兵手帳を見せてよ!」

ミーナ「!!」

アルミン「僕の考えた通りなら、それでハッキリするはずだ!」

アルミン「君が本当にクロなのかどうかがね!!」

609: 2014/01/23(木) 14:52:55.45 ID:K+cL1PMN0
ライナー「ちょ、ちょっと待て…
     なんでここで訓練兵手帳が出てくるんだ?」

アルミン「それが決定的な証拠だからだよ!」

サシャ「手帳が…ですか…?」

クリスタ「でも、どうして?
     その手帳ならみんな持ってるはずだけど…」

610: 2014/01/23(木) 16:20:52.06 ID:K+cL1PMN0
アルミン(確かに手帳は全員が所持している)

アルミン(でも、ミーナが犯人だとしたら…
     彼女の手帳には明らかに他の人と違う点があるはずだ)

アルミン(その根拠は…)




【血で濡れた髪】
【地面から突き出た大きな石】
▶【途切れた血痕】








これだ!








611: 2014/01/23(木) 16:25:21.85 ID:K+cL1PMN0
アルミン「覚えてるかな?エレンの金具を使って実験をしたとき、
     地面に途切れた血痕を見つけていたよね?」




ライナー『…は?』

ベルトルト『血痕が途切れてるんだ。その形が…四角なんだよ』

ライナー『四角…?途切れてる…?』

アニ『…ねえアルミン、これってどういう事だと思う?』

アルミン『…』

612: 2014/01/23(木) 16:30:20.39 ID:K+cL1PMN0
アルミン「エレンが殴られた際に飛び散った血痕が
     四角に途切れていた…」

アルミン「あの時はそれが何を意味するのかわからなかったけど…
     あれはもしかして、そこに手帳があったって事じゃないかな!?」

ミーナ「…っ!!」

アルミン「そう考えれば形状も大きさも一致する!」

アルミン「おそらく犯人は、そこに手帳を落とした状態で
     エレンを殴ってしまった…」

アルミン「だから犯人の手帳には、
     途切れた分の血痕が残ってるはずなんだ!」

613: 2014/01/23(木) 16:35:17.67 ID:K+cL1PMN0
ユミル「なるほど…もしそれで本当に血が付いてたら、
    決定的な証拠になるな」

コニー「でもよ…そんなに大事な証拠なら、
    とっくに処分しちまってるんじゃねーか?」

アルミン「いや、それはないよ」




モノクマ『ちなみに、その訓練兵手帳は完全耐火性で、
     火にかけても燃えない優れ物!』

モノクマ『耐破性も抜群で、
     10トンくらいの引張応力なら平気だよ!』




アルミン「あの手帳は燃やしたり破いたりすることができない…
     それはジャンだって確認してるはずだよ」




ジャン『見ろよ…本当に火にかけても燃えないらしいぜ。
    それにいくら力を入れても破けない…どうなってんだこりゃ』

614: 2014/01/23(木) 16:40:54.19 ID:K+cL1PMN0
サシャ「そ、それなら…この施設のどこかに隠したって可能性も…」

アニ「…いや、それもないと思うよ」




モノクマ『うぷぷぷぷ…ていうかさぁ、
     そんな風にボクに突っかかってる暇ないんじゃないの?』

モノクマ『もう時間はほとんど残されてないんだよ?』

アルミン『時間…?』

モノクマ『おやおや、キミはどこまでクマの話を…』

モノクマ『…ああそっか!気絶しててあの場にはいなかったんだっけ!』

615: 2014/01/23(木) 16:49:41.84 ID:K+cL1PMN0
アニ「エレンの氏体を発見したとき、アルミンとミカサ以外の全員は
   訓練兵手帳を取り出していたよね?」

ベルトルト「うん…モノクマに新しい規則をメモさせられたんだっけ」

アニ「私はその時に見たけど…
   ちゃんと全員手帳を持っていたよ」

ミーナ「…!!」

ユミル「おい、それは確かなんだろうな?」

アニ「間違いないよ。だってあの場面でメモを取らなかったら、
   逆に浮いてしまうからね」

616: 2014/01/23(木) 16:54:17.55 ID:K+cL1PMN0
ライナー「…だったら、少なくともあの時点で
     手帳は隠されてないってことか」

アニ「そう。そして私の予想では…」

ミーナ「…っ!!」

アニ「今もまだ…持ってるんじゃないの?」

620: 2014/01/24(金) 16:00:15.31 ID:cceev9rS0
クリスタ「えっ…!?」

サシャ「ミ、ミーナ!そうなんですか!?持ってるんですか!?」

ミーナ「ハハハ…何よ…
    全員が手帳を持ってるのを…見た…?」

ミーナ「だったら…そういうあんたはどうなのよ!?
    あんたの方こそ血が付いた手帳を隠したんじゃないの!?」

アルミン「アニの手帳に血なんてなかった!
     それは僕が確認してるよ!」




モノクマ『…ああそっか!気絶しててあの場にはいなかったんだっけ!』

アルミン『一体何の…』

モノクマ『じゃあレオンハートさん、
     アルレルトくんに例のモノ見せてやって!』

621: 2014/01/24(金) 16:05:26.37 ID:cceev9rS0
ミーナ「な、なら…それなら、アルミンとミカサは!?」

ミーナ「二人はあの場にはいなかった!
    手帳を取り出すところも目撃されてない!」

ミーナ「そもそも、血痕が途切れた場所に手帳があったなんて、
    それこそ憶測じゃない!!」

アルミン「そうだよ。僕は血痕の形状と大きさから推理しただけだ。
     何の根拠もないただの憶測…」

アルミン「でも、それが憶測かどうかは…
     今ここで手帳を見せ合えばわかる事だ!!」

622: 2014/01/24(金) 16:10:13.67 ID:cceev9rS0
サシャ「て、手帳を見せればいいんですね? それで全部終わるんですね!?」

ユミル「ああ…誰が【協力者】なのか議論し続けるよりも、
    有意義で確実な方法だ」

ベルトルト「手帳に付いた血が現場の血痕と一致すれば、クロ確定。
      血が付いていなければ、アルミンの間違い…」

ライナー「どちらにしろ情報になる。ここで確認しない意味はないな」

ミーナ「み、見せないよ…手帳なんて…見せないから…」

アニ「なぜ拒否するの? あんたがシロなら、
   身の潔白を証明する絶好の機会でしょ?」

ミーナ「認めない…そんな推理、認められない!!」

623: 2014/01/24(金) 16:20:14.29 ID:cceev9rS0
アルミン「…あくまでも抵抗するんだね」

ミーナ「当たり前だろーが!!あんたの推理は間違いだらけ!
    手帳が証拠だなんて馬鹿げてる!」

アルミン「それなら…もう一度、事件を振り返って、
     君の犯行のすべてを明らかにするよ」

アルミン「それで…終わりにしよう……」

ミーナ「だ・か・ら!
    何が終わりだってんだよッ!!」

アルミン「…ミーナ、君がなんて言おうと、
     すべての謎はもう解けてるんだ…」




アルミン「今回の事件の答えは、これだ!」




624: 2014/01/24(金) 16:25:13.66 ID:cceev9rS0








―  ク ラ イ マ ッ ク ス 推 理 開 始  ―








625: 2014/01/24(金) 16:30:16.94 ID:cceev9rS0








―  推 理 を 完 成 さ せ ろ  ―








633: 2014/01/26(日) 11:32:38.58 ID:twhcCw2H0
Act.1


【姿勢制御ができずに焦っていたエレン】



(エレンは何を思いついた?)



【懇願するエレン、快く受け入れる犯人】




Act.2


【夜中に訓練所で待ち合わせた二人】



(その後何が起きた?)



(それを見た犯人は何をした?)




Act.3


(犯人が行った偽装工作とは?)



(犯人の犯した重大なミスとは?)








【手帳に飛び散った血痕】
【凶器を埋める犯人】
【バランスを崩すエレン】
【エレンに訓練成績表をせがまれるモノクマ】
【エレンに石を振り上げる犯人】








634: 2014/01/26(日) 11:38:19.44 ID:twhcCw2H0
Act.1


【姿勢制御ができずに焦っていたエレン】



【エレンに訓練成績表をせがまれるモノクマ】



【懇願するエレン、快く受け入れる犯人】




Act.2


【夜中に訓練所で待ち合わせた二人】



【バランスを崩すエレン】



【エレンに石を振り上げる犯人】




Act.3


【凶器を埋める犯人】



【手帳に飛び散った血痕】








犯人は、君なんだ!








635: 2014/01/26(日) 11:50:03.06 ID:twhcCw2H0
アルミン「じゃあ、最初から事件を振り返ってみるよ…」




Act.1


【姿勢制御ができずに焦っていたエレン】




アルミン「“ファイナルデッドルーム”への挑戦権を得る為に、
     僕たちは全員で訓練に励むことにした」

アルミン「その命がけのゲームに勝つことができれば、
     この施設からの脱出も夢ではないからだ」

アルミン「そうして始まった訓練だけど、エレンだけは
     大きく出遅れるハメになってしまった」

アルミン「エレンの金具には不備があって、
     最初の適性検査を上手く通過できなかったからだ」

636: 2014/01/26(日) 12:05:19.23 ID:twhcCw2H0
アルミン「金具の欠陥に気付かなかったエレンは、
     センスがないからできないと思い込んでしまった」

アルミン「努力家のエレンは夜中に練習することを考えたけど、
     一人ではできないという事情があった」

アルミン「姿勢制御の練習を行うためには、
     誰かにクランクを回してもらう必要があったからだ」






【エレンに訓練成績表をせがまれるモノクマ】




アルミン「そこでエレンはある事を思いついた」

アルミン「『どうせ手伝ってもらうんだから、
     一番上手かった奴に教えてもらおう』」

アルミン「そう考えたエレンはモノクマから訓練成績表を受け取り、
     リストの中で一番優秀だった人物に目を付けたんだ」

637: 2014/01/26(日) 12:13:59.04 ID:twhcCw2H0






【懇願するエレン、快く受け入れる犯人】




アルミン「エレンから頼まれたその人物は、
     快くその依頼を受け入れた」

アルミン「きっとすごく嬉しかっただろうね。エレンはそれまで、
     ジャンやライナー達にことごとく助言を断られてたから」

アルミン「だけど、その時のエレンは知る由もなかった」

アルミン「その人物こそが今回の事件の犯人だったんだ」

638: 2014/01/26(日) 12:22:09.24 ID:twhcCw2H0
Act.2


【夜中に訓練所で待ち合わせた二人】




アルミン「当初の予定通り、二人は真夜中の訓練所で落ち合った」

アルミン「日中はあまり練習する時間がないし、
     何よりエレンは他人に見られることを嫌ったからだ」

アルミン「そうして練習を始めた二人だけど…
     ほどなくして大ハプニングが起きてしまった」

639: 2014/01/26(日) 12:30:46.80 ID:twhcCw2H0






【バランスを崩すエレン】




アルミン「クランクを回して宙に浮いた途端、
     エレンは大きく体勢を崩してしまったんだ」

アルミン「エレンの額に傷があったことから、
     おそらく顔面から地面に突っ込んでしまったんだろうね」

アルミン「そうして無防備となったエレンの頭上に…」






【エレンに石を振り上げる犯人】




アルミン「犯人は用意していた石を叩き込んだんだ」

640: 2014/01/26(日) 12:39:34.87 ID:twhcCw2H0
Act.3


【凶器を埋める犯人】




アルミン「そうやってエレンを殺害した犯人は、
     偽装工作に取りかかった」

アルミン「エレンを殴った石の面を上にして、
     半分だけを地面に埋める…」

アルミン「こうすることによって、あたかもエレンが
     石に頭をぶつけて氏んだように見せたんだ」

641: 2014/01/26(日) 13:11:34.59 ID:twhcCw2H0






【手帳に飛び散った血痕】




アルミン「だけど犯人は、そこで重大なミスに気付いてしまった」

アルミン「実は犯人は手帳を地面に落としていて、
     エレンを殴った時に飛び散った血が付着してしまったんだ」

アルミン「慌てた犯人は急いで手帳を拾い上げた」

アルミン「現場に血の付いた自分の手帳が残されていたら、
     言い逃れなんてできないからね」

642: 2014/01/26(日) 13:21:13.49 ID:twhcCw2H0
アルミン「だけど僕に言わせれば、犯人の犯したミスはそれだけじゃない」

アルミン「犯人にとってのもう一つのミスは、
     地面に付いた血痕をそのままにしてしまった事だ」

アルミン「おかげで地面には不自然に途切れた跡が残り、
     結果的にそれが大きなヒントを与えてしまったんだよ」

アルミン「もちろん、そこにあったのが手帳だとは言い切れない。
     さっきも言った通り、僕は形と大きさから推理しただけだからね」

アルミン「だけどそれは…
     この場で全員が手帳を見せ合えばハッキリする」

アルミン「僕の推理が正しいのか、君の言ってる事が正しいのか…
     それは今この場で決着が付けられるんだよ」

643: 2014/01/26(日) 13:25:37.12 ID:twhcCw2H0








ミーナ「…っ」

アルミン「そうだよね? ミーナ・カロライナ」








648: 2014/01/26(日) 20:20:30.06 ID:twhcCw2H0
アルミン「…何度も言うけど、君が手帳を見せてくれればハッキリする事なんだ」

アルミン「正直に言うとね…外れてほしいって思ってるよ。
     この推理は間違ってて、君の手帳に血なんて付いてないって…」




クリスタ『うん…だからエレンは、
     夜中にこっそり練習しようとして…』

クリスタ『それで…頭を打って氏んじゃったんじゃないかな』

アルミン『…』

クリスタ『そうとしか考えられないよ。
     だって…私たちの中に殺人犯がいるなんて…』

クリスタ『どうしても信じられないよ…』




アルミン「僕だってそう思いたい」

アルミン「エレンが事故で氏んだって言うなら、それでもいいよ。
     だってその方が…まだ救いがあるから」

ミーナ「…ッ」

アルミン「だから…君の手帳を見せてよ。
     血なんて付いてない、きれいな手帳を僕に見せてよ」

649: 2014/01/26(日) 20:22:15.24 ID:twhcCw2H0
ミーナ「だ…だから…」

ミーナ「私の…手帳に…血なんか…」




バッ




ミーナ「!!!」

ミカサ「…」

ミーナ「か、返してッ!! 私の手帳!!」

ミカサ「アルミン…これは…」

650: 2014/01/26(日) 20:24:07.42 ID:twhcCw2H0








アルミン「血だ……」








651: 2014/01/26(日) 20:26:45.70 ID:twhcCw2H0
モノクマ「うぷぷぷ…」

モノクマ「議論の結論が出たみたいですね。
     では、そろそろ投票タイムといきましょうか!」

モノクマ「オマエラ、お手元のスイッチで投票してくださーい!」

モノクマ「あ、念の為に言っておくけど…」

モノクマ「必ず、誰かに投票するようにしてくださいねっ!!
     こんなつまらない事で、罰を受けたくないでしょ?」

652: 2014/01/26(日) 20:28:12.96 ID:twhcCw2H0
アニ「………………」

モノクマ「…はいッ! では張り切って参りますよ!!」

モノクマ「投票の結果、クロとなるのは誰か!?
     その答えは…正解なのか不正解なのかーーッ!?」

モノクマ「さあ、どうなんでしょーーッ!?」

653: 2014/01/26(日) 20:30:05.45 ID:twhcCw2H0








WHO IS FOUND GUILTY?

MONOKUMA




V O T E


【ミーナ・カロライナ】
【ミーナ・カロライナ】
【ミーナ・カロライナ】


GUILTY








654: 2014/01/26(日) 20:32:08.57 ID:twhcCw2H0
モノクマ「あらら! 大正解っ!!」

モノクマ「今回、エレン・イェーガーくんを頃したクロは…」

モノクマ「…ミーナ・カロライナさんでしたー!!」

655: 2014/01/26(日) 20:34:18.18 ID:twhcCw2H0
ミーナ「………………」




ミーナ「……はい?」




ミーナ「ちょ、ちょっと…待ってよ……」

アルミン「ミーナ……」

アルミン「本当に、ミーナが…」




アルミン「エレンを…頃したんだね…?」




656: 2014/01/26(日) 20:36:11.56 ID:twhcCw2H0
クリスタ「そ…そんな……」

ミーナ「ち、違う…」

ミーナ「そうじゃ…ない…」

ユミル「…おい。まさか、まだ認めないつもりか」

ミーナ「違う…違うんだって…」

ミーナ「私は…私は…!」

657: 2014/01/26(日) 20:39:08.82 ID:twhcCw2H0
CHAPTER 01 

DAY 03




エレン『悪いなミーナ…こんな遅くに付き合わせちまって』

ミーナ『それは言わない約束でしょ。ほら、もっとシャキッとする!』

エレン『いでっ…わ、わかったよ…』

ミーナ『まったくもう、初日の威勢はどこに行っちゃったわけ?』

エレン『んなこと言われたって仕方ないだろ…』

エレン『あんな…カッコ悪いとこ見せちまったらよ…』

658: 2014/01/26(日) 20:42:09.92 ID:twhcCw2H0
ミーナ『…あのね、エレン』

エレン『?』

ミーナ『誰にだって得意不得意はあるんだよ。それはあって当たり前なの。
    エレンの場合は、人並み以上に姿勢制御ができないってだけ』

エレン『そんなにズバリと言うなよ…』

ミーナ『でもね…だからこそ良いと思うんだ。人間ってそういうものだし、
    足りないものを互いに補うからこそ前に進める』

ミーナ『仲間ってさ…そういうものじゃない?』

659: 2014/01/26(日) 20:44:43.65 ID:twhcCw2H0




エレン『………………』




ミーナ『…な、何よ』

エレン『いや…お前ってそういう青臭い事言うヤツだったっけ?』

ミーナ『ちょっ…青臭いって何よ!それに私たち知り合ってまだ3日でしょ!?』

エレン『あ、ああ…そういやそうだったな…』

ミーナ『まったく…ほら、さっさと行くよ』

660: 2014/01/26(日) 20:48:09.52 ID:twhcCw2H0
― 訓練所 ―




ミーナ『じゃあ回すよ』




エレン『………………』




ミーナ『…こ、今度は何?』

エレン『いや、なんつーか…』

エレン『昼間に思いっきり頭ぶつけちまったから、そのトラウマが…』

ミーナ『もう!やる前からそんな弱気でどうするの!』

ミーナ『私もついてるから大丈夫だよ!ねっ?』

エレン『お、おう…なんかすまねえな』

661: 2014/01/26(日) 20:50:15.40 ID:twhcCw2H0
ミーナ『…じゃあ、今度こそいくよ』

エレン『ああ…頼む』




キリキリキリキリキリキリ




ガン




エレン『!?』ブンッ




ゴッ








662: 2014/01/26(日) 20:53:37.22 ID:twhcCw2H0
ミーナ『………………』

ミーナ『…え?』




エレン『………………』




ミーナ『え…ちょっ…』

ミーナ『エレン!?』

663: 2014/01/26(日) 20:56:40.97 ID:twhcCw2H0




エレン『………………』




ミーナ『エレン、大丈夫!? しっかりして!』




エレン『………………』




ミーナ『…! よかった、生きてる…!』




エレン『………………』





ミーナ『で…でもどうしよう…』

ミーナ『早く誰か呼んで…い、いや、その前に手当てを…』

664: 2014/01/26(日) 21:00:15.14 ID:twhcCw2H0




モノクマ『うぷぷ…』




ミーナ『!?』




エレン『………………』




モノクマ『うぷぷ…うぽぽぽぽ…』

モノクマ『…ぶっひゃっひゃっひゃ!!』

669: 2014/01/28(火) 16:30:13.93 ID:Y3r4qcix0
ミーナ『モノクマ…!?』

モノクマ『はーい、モノクマでーす』

ミーナ『な…なんであんたがここにいるの!?』

モノクマ『それはこっちの台詞だよ』

モノクマ『知り合ってまだ3日なのに逢引とは、
     なかなか隅に置けませんなぁ』

670: 2014/01/28(火) 16:35:11.16 ID:Y3r4qcix0
ミーナ『ち、ちがっ…これはそういうのじゃなくて!』

モノクマ『顔真っ赤にして言われたって全然説得力ないよ?』

ミーナ『…!』

モノクマ『いや~、それにしてもどういうプレイなんでしょうな』

モノクマ『出来の悪い訓練兵と鬼教官!ドジって宙吊りになった訓練兵に、
     教官がおしおきと称してあんな事やこんな事を…』

671: 2014/01/28(火) 16:40:27.09 ID:Y3r4qcix0
ミーナ『…ハッ』




キリキリキリキリキリキリ




モノクマ『でも、まさか君が教官役とはね!
     カロライナさんってアレなの? 意外とSっ気あったり…』

モノクマ『…って、何やってんの?』

ミーナ『見てわかんないの!?エレンを降ろしてるんだよ!』

モノクマ『えーっ、つまんないの!
     ボクの事は気にしなくていいから続きを…』

ミーナ『ふざけてないで手伝って!!』

672: 2014/01/28(火) 16:45:20.99 ID:Y3r4qcix0




キリキリキリキリキリキリ




ミーナ『待っててエレン…!』

ミーナ『もう少しだから…!』




キリキリキリキリキリキリ




モノクマ『…』




モノクマ『キミはじつにばかだな』

673: 2014/01/28(火) 16:50:36.15 ID:Y3r4qcix0
ミーナ『…!?』

モノクマ『あっ、ごめん。聞こえちゃった?
     じゃあハッキリ言ってあげるよ。キミは絶望的にバカだ』

ミーナ『なっ…バ、バカって何よ!』

モノクマ『だってさあ、それってもったいなくない?』

ミーナ『えっ…』

モノクマ『もったいないでしょ。今ってかなりチャンスだと思うんだけど』

ミーナ『チャンス…?何を言ってるの?』

モノクマ『まったまたぁ~!とぼけちゃってぇ~!決まってんじゃ~ん!』

674: 2014/01/28(火) 16:55:06.75 ID:Y3r4qcix0








モノクマ『ここでイェーガーくんを頃すんだよ』








675: 2014/01/28(火) 17:00:07.49 ID:Y3r4qcix0
ミーナ『なっ…!?』

モノクマ『およ?どうしたの?ボク何か変なこと言った?』

ミーナ『馬鹿なこと言わないで!私が人頃しなんてする訳ないでしょ!』

モノクマ『人頃しなんてしない?
     兵士になるのに、そんな甘っちょろい事言ってるの?』

ミーナ『それとこれとは別よ!私は自分のために仲間を頃したりしない!』

676: 2014/01/28(火) 17:05:10.71 ID:Y3r4qcix0
モノクマ『…ふーん、自分のため、ねぇ』

ミーナ『…?』

モノクマ『そうじゃないと言ったら?』

ミーナ『は…?』

モノクマ『あのねぇ、カロライナさん。ボクが言った事忘れちゃったの?』

モノクマ『もし誰にも気づかれずに殺人を成功させたクロが現れた場合、
     卒業記念品として…』

モノクマ『【巨人に関する重大なヒミツ】をプレゼントしまーす!!…って』

677: 2014/01/28(火) 17:10:27.23 ID:Y3r4qcix0
ミーナ『…!!』

モノクマ『?』

ミーナ『そ、そんなの…信じられるわけないじゃない!
    人類がずっと探し求めてたものを、どうしてあなたが知っているのよ!』

モノクマ『うぷぷ…なんでだろうね』

ミーナ『それに…仮に【重大なヒミツ】が本当に存在したとしても、
    あなたが約束どおり教えてくれるとは限らないでしょう!?』

モノクマ『ボクは本気なんだけどなぁ…ま、そう思うならそれでも構わないよ』

678: 2014/01/28(火) 17:20:10.83 ID:Y3r4qcix0
モノクマ『でもさぁ…本当かどうかなんて、この際どうでもいいと思うんだよね』

ミーナ『は!?』

モノクマ『少しでも可能性があるのなら、それに向かって突き進むべきじゃない?
     それが人類の仇…巨人に関することなら尚更だよ』

ミーナ『…!』

モノクマ『調査兵団だっけ?その人たちってさ、巨人に対抗する術を見つけるために、
     わざわざ危険な壁外へと繰り出してるんだよね?』

モノクマ『実に立派だよねぇ。見つかる保障なんてどこにもないのに、
     自分の命を投げ打って人類に貢献しようとしてるんだもの』

679: 2014/01/28(火) 17:25:29.50 ID:Y3r4qcix0
ミーナ『…』




ミーナ『…ははは』




モノクマ『?』

ミーナ『あんたの魂胆はわかってるのよ…
    そうやって私に揺さぶりをかけて、エレンを頃すように仕向けてるんでしょ?』

モノクマ『…』

ミーナ『さっきも言ったけどね…私は仲間を頃す気なんてないから。
    あんたの思い通りになんて、絶対させないから』

680: 2014/01/28(火) 17:30:08.71 ID:Y3r4qcix0
ミーナ『大体、頃し合いなんかしなくても方法があるじゃない』

ミーナ『“ファイナルデッドルーム”…
    そこでのゲームに勝てば、何でも願いを聞いてくれるんでしょ』

モノクマ『…』

ミーナ『エレンに聞いたけど、現時点で私は成績トップなんだよね?』

ミーナ『このままいけば挑戦権だって獲得できる。
    そうしたら私はそのゲームに勝って…願いを言ってあげるよ』

ミーナ『【巨人に関する重大なヒミツを手に入れて、
    あんたを処刑した上で、全員でここから脱出する】…ってね』

681: 2014/01/28(火) 17:35:24.93 ID:Y3r4qcix0
モノクマ『…』

ミーナ『じゃあ、そういう事だから。
    手伝う気がないなら、早くどこかに行って』

モノクマ『…』








モノクマ『ぶっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!』








682: 2014/01/28(火) 17:40:19.44 ID:Y3r4qcix0
ミーナ『…!?』

モノクマ『いやあ、実にブラボー!心に響く名演説!
     もし王政が投票制なら、ボクは間違いなくキミに入れるだろうね!』

モノクマ『でもざんねーん!王政は腐った世襲制なのです!』

ミーナ『い、いきなり何言ってんの…?』

モノクマ『そして残念なお知らせがもう一つ!』




モノクマ『キミは重大な勘違いをしていまーす!!』




683: 2014/01/28(火) 17:45:27.06 ID:Y3r4qcix0
今日はここまで

687: 2014/01/29(水) 16:00:22.65 ID:H10MvWPs0
ミーナ『勘違い…?』

モノクマ『“ファイナルデッドルーム”だよ。
     キミはそのルールを取り違えているね』

ミーナ『な、何が違うのよ…
    あんたは確かに願いを叶えてくれるって…』

モノクマ『そう、命がけのゲームに勝ち残った場合は、
     【願いを一つだけ叶えられる】の』

モノクマ『“一つだけ”叶えられるの』

688: 2014/01/29(水) 16:05:14.27 ID:H10MvWPs0
ミーナ『…!!』

モノクマ『うぷぷ…おわかりいただけたかな』




【巨人に関する重大なヒミツを手に入れて、
 あんたを処刑した上で、全員でここから脱出する】




モノクマ『キミがさっき提示したこの願い…』

モノクマ『これには三つの願いが含まれているので、
     受け付けることができないのです!』

モノクマ『えっ? ちゃんと一つにまとまってるから
     大丈夫だろうって?』

モノクマ『ボクにそんな屁理屈は通じませーん!』

689: 2014/01/29(水) 16:10:56.64 ID:H10MvWPs0
モノクマ『ですので、こう分けるのが正解です』




【巨人に関する重大なヒミツを手に入れる】
【あんたを処刑する】
【全員でここから脱出する】




モノクマ『この中の一つであれば、問題なく受け付けることができます』

モノクマ『ではもし、それぞれの願いが受け入れられた場合は、
     どんな事が起こるのでしょうか?』

690: 2014/01/29(水) 16:15:06.63 ID:H10MvWPs0




【巨人に関する重大なヒミツを手に入れる】




モノクマ『この願いが受け入れられたとしましょう』

モノクマ『その場合、キミは巨人の根幹に関わる
     重大な情報を得ることができますが…』

モノクマ『それを活かすチャンスは永遠に訪れないでしょう。
     なぜならキミは、この施設内で一生を終えるからです』

691: 2014/01/29(水) 16:20:11.93 ID:H10MvWPs0




【あんたを処刑する】




モノクマ『この願いが受け入れられたとしましょう』

モノクマ『その場合、キミは愛されマスコットNo.1のボクを
     頃すことができますが…』

モノクマ『この施設から出ることはできません』

モノクマ『それどころか、管理者が不在になるので、
     いずれ食糧の供給もストップし…』

モノクマ『キミはこの中で悲惨な最期を迎えるでしょう』

692: 2014/01/29(水) 16:25:18.46 ID:H10MvWPs0




【全員でここから脱出する】




モノクマ『この願いが受け入れられたとしましょう』

モノクマ『その場合、キミは仲間と共に
     この施設から脱出することができますが…』

モノクマ『その先に待っているのは絶望です』

モノクマ『そしてキミは、絶望の底で
     こんな事を思いながら氏んでいくでしょう』

モノクマ『“あの施設を出るのは間違いだった”ってね』

693: 2014/01/29(水) 16:30:12.78 ID:H10MvWPs0
ミーナ『な…何よそれ…』

ミーナ『脱出した先に待っているのが絶望…?
    あの施設を出るのは間違いだった…?』

モノクマ『“なんで?”って顔してるね』

ミーナ『当たり前じゃない!
    こんな所、出られるのならさっさと…』

694: 2014/01/29(水) 16:35:33.40 ID:H10MvWPs0
モノクマ『突然ですが、ここでクイズです!』

ミーナ『…!?』

モノクマ『調査兵団だっけ?その人たちってさ、巨人に対抗する術を見つけるために、
     わざわざ危険な壁外へと繰り出してるんだよね?』

モノクマ『実に立派だよねぇ。見つかる保障なんてどこにもないのに、
     自分の命を投げ打って人類に貢献しようとしてるんだもの』

695: 2014/01/29(水) 16:40:06.52 ID:H10MvWPs0
ミーナ『な、何なのよ…次から次へと…
    ってか、それさっき聞いたし…』

モノクマ『さて、そんな人類の希望である調査兵団ですが…』

モノクマ『彼らは今、どんな事になっているでしょうか?』

ミーナ『は…?』

モノクマ『次の三つからお選びください!』

696: 2014/01/29(水) 16:45:16.68 ID:H10MvWPs0








【全滅した】
【全滅した】
【全滅した】








697: 2014/01/29(水) 16:50:17.08 ID:H10MvWPs0
ミーナ『………………』




ミーナ『……はい?』




モノクマ『次の三つからお選びください!』

ミーナ『ねぇ…これってどういう…』

モノクマ『次の三つからお選びください!』

ミーナ『じょ、冗談にも限度ってもんが…』

モノクマ『次の三つからお選びください!』

698: 2014/01/29(水) 16:55:12.03 ID:H10MvWPs0








▶【全滅した】
【全滅した】
【全滅した】








699: 2014/01/29(水) 17:00:20.37 ID:H10MvWPs0
モノクマ『あらら! 大正解っ!!』

モノクマ『そうです!彼らは全滅してしまったのです!』

モノクマ『人類最強と呼ばれた男も、変人と呼ばれた分隊長も…』

モノクマ『みんなもういないのでーす!!』

ミーナ『な…何言って…』

モノクマ『そしてなんと!調査兵団だけでなく…』

700: 2014/01/29(水) 17:05:16.53 ID:H10MvWPs0








モノクマ『人類の大半が氏滅してしまいましたー!!』








703: 2014/01/30(木) 11:20:45.54 ID:Z6Il+PSC0
ミーナ『…!!』

モノクマ『“そんな馬鹿な”って顔してるね』

ミーナ『さ、さっきから…何言って…』

モノクマ『順を追って説明するとね、こういう事なんだ』

モノクマ『845年、突如として現れた超大型巨人と鎧の巨人により、
     人類はウォール・マリアを失いました』

モノクマ『その後しばらくは何事もなく平和でしたが…』

モノクマ『ある日再び、超大型巨人と鎧の巨人が出現し、
     今度はウォール・ローゼとウォール・シーナも破られました』

モノクマ『その結果、人類のほとんどが巨人に喰い殺されましたとさ』

704: 2014/01/30(木) 11:25:06.00 ID:Z6Il+PSC0
ミーナ『ウソでしょ…?』

モノクマ『ボクはウソつきじゃない!その自信がボクにはある!』

ミーナ『そんなのウソに決まってる…
    だって…私がここに連れて来られる前は…』

モノクマ『ローゼもシーナも無事だったって?』

ミーナ『そ、そうよ…私たちが気を失ってる間に
    そんな大惨事が起こったっていうの?』

ミーナ『あり得ない…そんな短期間で二つの壁が破られて、
    人類が滅亡するなんて…』

705: 2014/01/30(木) 11:30:12.72 ID:Z6Il+PSC0
モノクマ『“短期間”?』

ミーナ『…?』

モノクマ『うぷぷ…キミはまだ勘違いをしているようだね。
     勘のいい人ならとっくに気付いてると思ってたけど』

ミーナ『な、何の話…?』

モノクマ『いいかい?オマエラはね…』

706: 2014/01/30(木) 11:40:36.01 ID:Z6Il+PSC0








モノクマ『数年間の記憶がまるっと抜け落ちているんだよ!』








707: 2014/01/30(木) 11:45:32.36 ID:Z6Il+PSC0
ミーナ『…!?…!?』

モノクマ『ぐへへへ、混乱してる混乱してる』

ミーナ『は…?え…?』

モノクマ『でもさ、そう考えると色々と繋がってこない?』

モノクマ『そもそもオマエラが目を覚ました時、
     自分の体に違和感を覚えなかった?』

モノクマ『髪の長さが変わっていたり、
     身に覚えのない傷があったり…』

モノクマ『目線の高さが変わっていたり、
     あんなトコやこんなトコが成長していたり…』

708: 2014/01/30(木) 11:50:15.29 ID:Z6Il+PSC0
モノクマ『オマエラが“気を失った”のだってそうだよ。
     入団式の最中に体験したという例のめまい…』

モノクマ『要はね、あそこは“記憶の結合点”だったんだ』

モノクマ『オマエラはあそこからの記憶がすっぽり抜け落ち、
     そして今に至るという訳なのです』

モノクマ『その間なんと数年。つまりその期間内で、
     さっき言った大惨事が起きてしまった…という事なのでした』

モノクマ『そう、あれぞまさに…』




モノクマ『“人類史上最大最悪の絶望的事件”!!』




709: 2014/01/30(木) 11:55:11.26 ID:Z6Il+PSC0
ミーナ『ウソだああっ!!』

モノクマ『ボクはウソつきじゃない!その自信がボクにはある!』

ミーナ『そんな訳ない!変な事ばっかり言わないでよ!』

ミーナ『だって私は…訓練兵団に入団したばかりで、
    すぐにこの施設に連れて来られたはず!』

モノクマ『それは、キミがそう思い込んでるだけだよ』

ミーナ『あり得ない!そんなの信じられる訳ない!』

モノクマ『“信じたくない”だけでしょ?』

710: 2014/01/30(木) 12:00:45.92 ID:Z6Il+PSC0
ミーナ『いい加減にしてっ!!』

モノクマ『うぷぷ…ていうかさぁ、
     なんだか急にムキになってない?』

ミーナ『…!!』

モノクマ『という事は、やっぱりあるんじゃないの?』

モノクマ『“自分の記憶が抜け落ちているかもしれない”…
     そう思える心当たりがさ!』

ミーナ『…っ!』

711: 2014/01/30(木) 12:05:26.05 ID:Z6Il+PSC0
モノクマ『では、ここで話を戻しましょう』

モノクマ『ボクは先ほど、キミが提示した三つの願いを
     それぞれ検証した訳ですが…』




【巨人に関する重大なヒミツを手に入れる】
【あんたを処刑する】
【全員でここから脱出する】




モノクマ『結果は全てダメダメでしたね。
     どの願いを選んだとしても、明るい未来なんてありませんでしたね』

712: 2014/01/30(木) 12:10:12.60 ID:Z6Il+PSC0
モノクマ『しかし、そんなキミに朗報です』

モノクマ『これからボクが提示する“ある事”をすれば…』

モノクマ『【巨人に関する重大なヒミツ】を手に入れた上で、
     ここから出ていくことができます』

モノクマ『その“ある事”とはズバリ…これでーす!』

713: 2014/01/30(木) 12:15:26.98 ID:Z6Il+PSC0




ゴロッ…




ミーナ『何…これ…?』

モノクマ『石』

ミーナ『そ、そうじゃなくて!それが一体何だって…』

モノクマ『まったまたぁ~!とぼけちゃってぇ~!決まってんじゃ~ん!』








エレン『………………』








714: 2014/01/30(木) 12:20:21.82 ID:Z6Il+PSC0
ミーナ『い、イヤよ!そんなの絶対にイヤ!』

モノクマ『いやいや、イヤとかそういう問題じゃなくてさ…』

モノクマ『もはやキミに選択肢なんてないと思うけど』

ミーナ『なっ…!?』

モノクマ『だってキミは、この施設で一生を過ごしたくないんでしょ?
     一刻も早くここから出ていきたいんでしょ?』

モノクマ『だけど外は地獄だよ?
     【巨人に関する重大なヒミツ】を知っているならともかく…』

モノクマ『何も知らない状態で出ていったら、
     訳もわからずに氏んでしまうのがオチだよ?』

715: 2014/01/30(木) 12:25:26.68 ID:Z6Il+PSC0
モノクマ『それにボクは“人類の大半が氏滅した”って言ったけどさ、
     全滅しちゃった訳じゃないんだ』

モノクマ『驚異的な侵攻から逃れて奇跡的に生き延びた人たちがね、
     少数ながらいるんだよ』

ミーナ『え…!?』

モノクマ『だけど、いつまでもつのかなぁ?
     それも時間の問題じゃないかなぁ?』

モノクマ『まぁボクとしては…希望にすがり付くような
     見苦しい連中なんて、さっさと氏んでもらった方がいいけどね』

716: 2014/01/30(木) 12:30:38.19 ID:Z6Il+PSC0
モノクマ『だけどもし、キミが生きて【巨人に関する重大なヒミツ】を
     持ち帰ったとしたら…どうなると思う?』

ミーナ『…!』

モノクマ『残った人類と力を合わせて、
     【巨人に関する重大なヒミツ】を最大限に活かせば…』

モノクマ『シーナ、ローゼ、マリアの奪還はもちろん…』




モノクマ『巨人そのものを葬り去ることだってできちゃうかもよ?』




717: 2014/01/30(木) 12:35:13.36 ID:Z6Il+PSC0
ミーナ『…!! そんな夢みたいな話が…』

モノクマ『あるんだよ!そんな夢みたいな話が!』

ミーナ『で、でも…やっぱり…』

モノクマ『信じられない?それならこれはどう説明するのさ?』

モノクマ『どうしてこの施設には巨人が攻め込んで来ないの?
     どうしてボクは巨人の侵攻を食い止められているの?』

モノクマ『何度も言うけどね…その答えは簡単だよ』

モノクマ『ボクがヤツらのヒミツを握っているからー!!』

718: 2014/01/30(木) 12:40:18.75 ID:Z6Il+PSC0
モノクマ『という訳で…はいっ、石!』




ズシッ




ミーナ『…!!』

モノクマ『ちょっと重いだろうけど大丈夫!
     イェーガーくんの頭は地面にあるから、適当に振り下ろせば氏ぬよ!』

ミーナ『ちょ、ちょっと待って…!』

モノクマ『ほらほら、早くしないと目を覚ましちゃうって!』

ミーナ『できないよ!私には…』

ミーナ『私には…こんな事…!』

719: 2014/01/30(木) 12:46:00.61 ID:Z6Il+PSC0
モノクマ『…カロライナさん』

モノクマ『ボクはたいして長く生きてきたわけじゃないけど…
     一つだけ確信してることがあるんだ』

モノクマ『【何かを変えることができるのは、
     大切なものを捨てられる人だけだ】ってね』

ミーナ『…!!』

モノクマ『わかるかい?これは自分のためじゃないんだ。
     人類のためにやるんだよ』

ミーナ『人類の…ため…?』

モノクマ『そうさ。キミがその手を血で染めることによって、
     人類は大きな手がかりを得られるんだ』
     
モノクマ『訓練兵11人の命と全人類の命運…どっちが重いかは
     火を見るより明らかだよね?』

720: 2014/01/30(木) 13:20:39.94 ID:Z6Il+PSC0
ドクン




モノクマ『もしキミがやらないのなら、他の誰かがやるかもしれないね』
     
モノクマ『人類のために、手を汚すのをためらったキミの代わりに、
     自ら殺人の罪を背負うんだ』




ドクン




モノクマ『そんなことさせちゃっていいの?キミが仲間を大切に思うなら、
     むしろ率先してやるべきなんじゃないの?』

721: 2014/01/30(木) 13:25:33.13 ID:Z6Il+PSC0
ドクン




ガシッ




モノクマ『そう、それでいいんだよ』

モノクマ『言ったでしょ。オマエラはそういう生き物だって』




エレン『………ううっ』

エレン『ミー…ナ…?』




モノクマ『殺りたい放題、殺らして殺るから…』

モノクマ『殺って殺って殺って殺りまくっちゃえっつーの!!』

722: 2014/01/30(木) 13:35:48.14 ID:Z6Il+PSC0








ウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!




ブンッ








726: 2014/01/31(金) 12:00:25.26 ID:zAGkyNHA0
CHAPTER 01 

DAY 04




アルミン(それは一瞬の出来事だった)




ミーナ「!!」




アルミン(雄叫びを上げたミカサがミーナに飛び掛かり…)

アルミン(その攻撃を間一髪、ミーナが受け止めたのだ)

727: 2014/01/31(金) 12:20:15.52 ID:zAGkyNHA0
ガシッ


グギギギギ…




ミカサ「なぜ…そんな話を信じたの…?」

ミーナ「くっ…うぐっ…!」

ミカサ「なぜそんなデタラメを真に受けたの…?
    なぜそれがウソだと疑わなかったの…?」

ミカサ「なぜそんなどうでもいい事で…」




ミカサ「エレンが…殺されなければならなかったの…!!」




728: 2014/01/31(金) 12:25:16.66 ID:zAGkyNHA0
ミーナ「どうでもよくなんか…ないッ!!」




バッ




ミカサ「…!」

ミーナ「じゃあ聞くけど!あんたには心当たりがないの!?」

ミーナ「“自分の記憶が抜け落ちているかもしれない”…
    そう思える心当たりが、あんたにはないっていうの!?」

729: 2014/01/31(金) 12:30:47.65 ID:zAGkyNHA0
ミーナ「私にはあった!」

ミーナ「自分の身長が伸びてる、見覚えのないホクロがある、
    気を失う前よりも身体がガッシリしてる…」

ミーナ「絶対におかしいと思った!でも考えないようにしてた!
    考えるのが怖かったから!」

ミーナ「私はずっと…見て見ないフリをしてたんだよ!!」

730: 2014/01/31(金) 12:35:12.15 ID:zAGkyNHA0
ミーナ「だけど、モノクマの話を聞いたとき…」

ミーナ「私にはもう、それが真実としか思えなくなった!」

ミーナ「考えるのを避け続けてきた真実…
    それをモノクマはズバリと言ってのけたんだよ!」

ミカサ「…」

ミーナ「それに…」

ミーナ「あんな事…言われたら…!!」

731: 2014/01/31(金) 12:40:21.83 ID:zAGkyNHA0
スカッ




ドサッ




ミーナ『できないよ…私にはできない…!』ポロッ…

ミーナ『私は…人頃しなんかじゃない…!』ポロポロ

モノクマ『…やれやれ。まさかここまでのヘタレだったとは』

ミーナ『なんで私にこんな事させるの…?』ポロポロ

ミーナ『なんでこんな残酷な事させるのよ!!』ポロポロ

732: 2014/01/31(金) 12:45:11.04 ID:zAGkyNHA0
モノクマ『“なんで”?』

モノクマ『言ったでしょ、カロライナさん。
     君にはもう選択肢なんてないんだよ』




エレン『ミー…ナ…?』

エレン『なんで…泣いてんだ…?』




モノクマ『仕方ないなぁ…それならもう少しだけ、
     そのちっぽけな背中を押してあげるよ』

733: 2014/01/31(金) 12:50:07.93 ID:zAGkyNHA0








モノクマ『キミの家族の話だ』








734: 2014/01/31(金) 13:00:18.90 ID:zAGkyNHA0
ミーナ『…!?』

モノクマ『厳格な父親のジーン・カロライナさん、
     優しい母親のニーナ・カロライナさん』

モノクマ『お祖母ちゃんのアンナ・カロライナさん、
     いたずら好きな弟のクリス・カロライナくん』

モノクマ『キミは彼らを少し煩わしく思いながらも、
     本当は好きで好きでたまりませんでしたね?』

735: 2014/01/31(金) 13:05:23.91 ID:zAGkyNHA0
モノクマ『突然ですが、ここでクイズです!』

モノクマ『そんな理想ともいえる家族に恵まれたキミですが…』

モノクマ『彼らは今、どんな事になっているでしょうか?』

ミーナ『…!! や、やめて…』

モノクマ『次の三つからお選びください!』

ミーナ『やめてええええええええええ!!』

737: 2014/02/01(土) 05:56:48.51 ID:iol5TwZA0








【生きている】
【生きている】
【生きている】








738: 2014/02/01(土) 05:59:13.52 ID:iol5TwZA0
ミーナ『!!』

モノクマ『うぷぷ…安心した?
     そう、キミの家族はまだ生きているんだよ』

ミーナ『えっ…!?』

モノクマ『さっきも言ったよね。希望にすがりついて生き延びてる
     見苦しい連中がいるって…』

モノクマ『その中にはね…キミの家族もいるんだよ』

739: 2014/02/01(土) 06:00:54.98 ID:iol5TwZA0
ミーナ『ほ…本当に!?みんな無事なの!?』

モノクマ『うん。でもね、これもさっき言ったけど…』

モノクマ『いつまで生きていられるだろうね?』

ミーナ『!?』

モノクマ『キミはトロスト区の出身だったよね?
     いわゆるウォール・ローゼの囮区域…』

モノクマ『そして壁の中には、住んでる地区に対する
     根強い差別があるみたいじゃん?』

740: 2014/02/01(土) 06:10:14.96 ID:iol5TwZA0
ミーナ『何が…言いたいの…?』

モノクマ『生き残った連中ってのはね、
     ウォール・シーナの人間がほとんどなんだ』

モノクマ『まあ当たり前だよね。一番奥の富裕区だし、
     巨人の侵攻に備える時間もあったはずだから』

モノクマ『ではそんな中で、身分を隠したキミの家族が
     トロスト区出身だとバレてしまった場合…』

モノクマ『彼らは一体どうなってしまうでしょーーか?』

741: 2014/02/01(土) 06:30:16.82 ID:iol5TwZA0
ミーナ『!!』

モノクマ『まあ、言わなくてもわかるよね』

ミーナ『そ、そんな… そんな些細な事で…』

モノクマ『些細だけど深い問題だよ。ストレスMAXな状況下では、
     そういう事が争いの火種になったりするんだ』

モノクマ『それがわかっているからこそ、現にキミの家族は
     身分を偽っている訳でして』

ミーナ『…っ!』

モノクマ『うぷぷ…しかし皮肉ですなぁ。
     人類が巨人に立ち向かわなければいけない時に…』

モノクマ『人類同士の“コロシアイ”が勃発するかもしれませんなぁ!』

742: 2014/02/01(土) 06:45:20.08 ID:iol5TwZA0




エレン『ミーナ…』

エレン『一体…何の話を…』




モノクマ『このまま巨人が人類を喰らい尽くすか』

モノクマ『それとも人類が共喰いを始めるか』

モノクマ『どちらにしろ時間の問題だよ』

743: 2014/02/01(土) 06:50:23.71 ID:iol5TwZA0
ミーナ『………………』




エレン『おい…ミーナ…』




モノクマ『もう一度、冷静に考えてみなよ』

モノクマ『50日も訓練してる暇あるの?
     その先に彼らを救う未来はあるの?』

モノクマ『キミに迷ってる時間なんてあるの?』

744: 2014/02/01(土) 07:00:17.34 ID:iol5TwZA0
モノクマ『何度でも言うけどね…』




【エレン・イェーガーを頃す】
【エレン・イェーガーを頃す】
【エレン・イェーガーを頃す】








モノクマ『“オマエ”に選択肢なんてないんだよ!!』








747: 2014/02/01(土) 13:00:15.32 ID:KuyOX3hl0
ガシッ


グギギギギ…




ミカサ「ふざけるな…!!」

ミーナ「…ッ!」

ミカサ「家族がいるのはあなただけじゃない…!」

ミカサ「自分の家族を救うために、
    他人の家族を犠牲にする理はない…!!」

ミーナ「ぐッ…!」

ミカサ「よくも…よくも…!」




ミカサ「よくも私の家族をーーーーーーーッ!!」




748: 2014/02/01(土) 13:10:56.31 ID:KuyOX3hl0




モノクマ「スターーーーーーーーップ!!」




ミカサ「…!!」

モノクマ「コラー、ケンカはいいけど、
     周りが引いちゃうようなハードなケンカはダメー!」

ミーナ「…っ」

モノクマ「ほら、みんなの顔を見てみなさいよ!」

モノクマ「ドン引きを通り越して、
     アホみたいにポカーンとしちゃってるじゃん!」

749: 2014/02/01(土) 13:30:27.91 ID:KuyOX3hl0
アルミン(モノクマのその言葉が合図になったかのように…)

アルミン(僕らの喉に堰き止められていた戸惑いが、一気に口から溢れ出した)




ジャン「お、おい… 何だよ今の話!?」

ユミル「調査兵団が…全滅しただと…?」

サシャ「う、ウソですよね!?
    壁が全部破られたなんて、冗談ですよね!?」

クリスタ「どういう事…? 人類が…氏滅…?」

コニー「俺の村は…家族はどうなったんだ!?
    父ちゃんは!?母ちゃんは!?サニーとマーティンは!?」

750: 2014/02/01(土) 13:40:24.71 ID:KuyOX3hl0




モノクマ「シャラーーーーーーーップ!!」




コニー「…!!」

モノクマ「うるせぇなあ。どいつもこいつもギャアギャアと…
     これ以上ボクの野性的な部分を目覚めさせないでくれる?」

アニ「…」

モノクマ「それとね、己の名誉の為に言っておくけど…」

751: 2014/02/01(土) 13:45:25.14 ID:KuyOX3hl0








モノクマ「ボクはカロライナさんにそんな事言ってないからね?」








752: 2014/02/01(土) 14:00:21.85 ID:KuyOX3hl0
ミーナ「………………」




ミーナ「……はい?」




モノクマ「ボクはそんな事一言も言ってないよ。
     ついでに言うと、昨日の夜カロライナさんとも会ってないから」

ミーナ「な…な…」

ミーナ「何言ってんの…あんた…!?」

モノクマ「要するに、今のは全部…」








モノクマ「カロライナさんがでっち上げた作り話なのーー!!」








753: 2014/02/01(土) 14:15:23.16 ID:KuyOX3hl0
アルミン(…もしも“絶望”という感情を体現するとしたら)

アルミン(今の彼女の表情が、一番それに近いかもしれない)




モノクマ「それにしてもさ…よくそんな言い訳しようと思ったね。
     そんなのボクがいれば、すぐにウソだってバレるのに」

ミーナ「な…な…何…言ってんのよ…」

ミーナ「あんたが私に言ったんじゃない!
    あんたの話を聞いたから私は!!」

754: 2014/02/01(土) 14:20:16.85 ID:KuyOX3hl0
モノクマ「じゃあ、証拠は?」

ミーナ「は…!?」

モノクマ「ボクが事件現場にいたっていう証拠はあるの?
     ボクがそんな話をしたっていう証拠はあるの?」
     
モノクマ「あるなら今すぐ見せてくれる?」

モノクマ「血の付いたキミの手帳みたいにさ!!」

755: 2014/02/01(土) 14:45:39.89 ID:KuyOX3hl0
ミーナ「証拠なんて…ある訳ないじゃない…」

モノクマ「ま、当然だよね。そんな事実ないんだから」

ミーナ「酷いよ…卑怯だよ…あんた…!」

モノクマ「キミにだけは言われたくないよ」

モノクマ「自分だけ助かればいい。他のヤツなんかどうでもいい。
     そんな自己中心的な動機で殺人に及んだばかりか…」

モノクマ「自分を正当化させる為にボクに濡れ衣を着せて、
     挙句の果てには家族まで引き合いに出すなんて…」

モノクマ「…はっきり言ってあげようか?」




モノクマ「クズだよ“オマエ”は!!」




756: 2014/02/01(土) 16:05:13.12 ID:KuyOX3hl0
コニー「…なぁ、さっきから…全然訳わかんねえぞ…」

コニー「ウソだって言うのか…? 今の話が全部…?」

ミーナ「ち、違う!それだけは違う!私は本当に…!」

モノクマ「はいはい。狼少年がいくら吠えたところで
     説得力なんかないから」

ミーナ「全部あんたが…!!あんたが…ッ!!」

757: 2014/02/01(土) 16:20:08.48 ID:KuyOX3hl0
モノクマ「…まぁ、いいや。言いたい事は色々あるけど…」

モノクマ「いい加減に始めよっか。みんな待ってるんだしさ」




アルミン(ミーナの顔が凍りつく)




ミーナ「は、始めるって…何を…」

モノクマ「はぁ?そんなの決まってんじゃん」








モノクマ「お・し・お・き !!」








758: 2014/02/01(土) 16:31:00.88 ID:KuyOX3hl0
ミーナ「お、おしおきって…!」

ミーナ「しょ、処刑……?」




9 兵団裁判で正しいクロを指摘した場合は、
  クロだけが処刑されます。




ミーナ「ちょ、ちょっと待ってよ!」

ミーナ「私は…あいつに唆されて…」

759: 2014/02/01(土) 16:40:15.16 ID:KuyOX3hl0
モノクマ「仮にそうだとしても、
     キミがイェーガーくんを頃したのは事実でしょ?」

モノクマ「ボクが唆したからって、
     踏みとどまらずに実行しちゃったのはキミでしょ?」

モノクマ「だったら罰を受けなきゃ!秩序を乱した者にはペナルティ!
     それが社会のルールなんだから!」

ミーナ「…!!」

モノクマ「アッカーマンさんも安心してね!」

モノクマ「こういうクズは、できるだけ苦しめて頃してあげるから!!」

760: 2014/02/01(土) 16:50:18.87 ID:KuyOX3hl0
ミーナ「や、やめて…」

モノクマ「今回は成績優秀だったミーナ・カロライナさんの為に、
     スペシャルなおしおきを用意させて頂きましたぞっ!!」

ミーナ「みんな…信じてよ!」

ミーナ「私は人類の為に!!みんなの代わりに!!」

モノクマ「では張り切っていきましょう! おしおきターイム!」








ミーナ「イヤだぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁあああ!!」








764: 2014/02/01(土) 17:00:09.14 ID:KuyOX3hl0








GAME OVER




カロライナさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。








769: 2014/02/03(月) 16:20:52.83 ID:tAoUscf90
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――
―――――――――
――――








???「うわぁ…」

???「クッ…クソ!!」

770: 2014/02/03(月) 16:25:43.32 ID:tAoUscf90
???「ト…トーマス!!」




ゴクン




バキバキ




???「ま…!!」

???「待ちやがれ!!」

771: 2014/02/03(月) 16:30:16.42 ID:tAoUscf90
???「よせ!単騎行動は――」

???「エレン!!」

???「下にも1体――」

エレン「うッ!!?」




ドゴオオオオオ








エレン「………………」








772: 2014/02/03(月) 16:35:10.24 ID:tAoUscf90
???「そんな…エレンが…」

???「足が…」

???「お…おい!やばいぞ!止まってる場合か!」




グググ




???「来るぞ!かかれッッ!!」

773: 2014/02/03(月) 16:40:20.35 ID:tAoUscf90
???「…!? 何ボケッとしてんだ!アルミン!」




アルミン「………………」




???「ミーナ、お前もだ!早く立体機動に…」




バキッ




???「うわあああああああああああああ!!」

774: 2014/02/03(月) 17:25:21.39 ID:tAoUscf90
ミーナ「…!!」

ミーナ「な…何これ…?」




バキッ


バキバキ




ミーナ「何…なのよ…」

ミーナ「一体何がどうなって…」

775: 2014/02/03(月) 17:30:10.27 ID:tAoUscf90
ドゴオオオオオ




ミーナ「!?」




ガラガラガラ…




ミーナ「ううっ…痛ッッ…」

ミーナ「…ッ?」

776: 2014/02/03(月) 17:35:08.04 ID:tAoUscf90








ミーナ「!!!!」








777: 2014/02/03(月) 17:40:19.38 ID:tAoUscf90
no title

778: 2014/02/03(月) 17:45:07.57 ID:tAoUscf90








ま  る  か  じ  り




席次不明

ミーナ・カロライナ 処刑執行








779: 2014/02/03(月) 17:50:19.64 ID:tAoUscf90
アルミン(その場の全員が立ち尽くしていた)

アルミン(誰も言葉を発せなかった)

アルミン(この世のものとは思えない、その光景を目の当たりにして…)

780: 2014/02/03(月) 18:00:24.17 ID:tAoUscf90
アルミン(そこにはもう一人の僕がいた)

アルミン(氏んだはずのエレンがいた)

アルミン(そして…)




イヤダァァァァァァアアアアァァァァアアア!!




アルミン(今まさに巨人の餌食になろうとしているミーナがいた)

787: 2014/02/04(火) 16:00:15.28 ID:57stObfe0
ガキィィン…ガキィィン…




アルミン(両手でがっしりとミーナを捕らえた巨人は、
     その眼前で何度も歯を噛み合わせる)

アルミン(機械的に、一定のリズムを保って…)

788: 2014/02/04(火) 16:10:54.94 ID:57stObfe0
ガキン…ガキン…ガキン…

ガキ ガキ ガキ…




アルミン(やがてそのリズムは徐々にテンポを上げ…)




ガキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキ !!!!




アルミン(最終的には、信じられないスピードになるまで
     巨人のアゴが加速した)

789: 2014/02/04(火) 16:15:20.96 ID:57stObfe0
ギャアァァァァァァアアアアァァァァアアア!!




アルミン(開閉するアゴに向かって、
     ゆっくりとミーナが進んでいく)

アルミン(巨人の歯が噛み合わさる度に、
     その歯先から火花が散る)

アルミン(そして火花が散る度に…
     ミーナの泣き顔が照らし出される)

790: 2014/02/04(火) 16:20:15.11 ID:57stObfe0
ギャアァァァァァァアアアアァァァァアアア!!




アルミン(僕は以前、似たような光景を見ていた)

アルミン(そう…あれは幼い頃に、
     両親が見せてくれた手回し式の機械…)

アルミン(名前は確か…)

791: 2014/02/04(火) 16:25:10.01 ID:57stObfe0








アルミン(ミンチ肉製造機)








792: 2014/02/04(火) 16:30:11.64 ID:57stObfe0
モノクマ「いやっほうっ!!」

モノクマ「アドレナリンがぁーーー染み渡るーーーッ!!」




アルミン(気が付くと巨人が消えていた)

アルミン(もう一人の僕も、足をもがれたエレンもいなくなっていた)

アルミン(そして、さっきまでミーナがいた場所には…)




アルミン「…!!」




アルミン(真っ赤にテカった“何か”があった)

793: 2014/02/04(火) 16:35:12.09 ID:57stObfe0
モノクマ「ぐへへ…やっぱりこの瞬間は格別ですなあ」

モノクマ「さっきまでピチピチだった女の子が
     グチャグチャのお肉になっちゃうなんて…」

モノクマ「頭がフット―しそうだよおっっ」

794: 2014/02/04(火) 16:45:17.54 ID:57stObfe0
クリスタ「いやああああああああああああ!!」

サシャ「オエエエエエエエエエエエエエッ!!」ビチャビチャ

モノクマ「あらあら、もったいないよブラウスさん!
     せっかく胃袋に詰め込んだ【詰め合わせスペシャル】が!」

サシャ「オエエエエエエエエエエエエエッ!!」ビチャビチャ

モノクマ「もう、ただでさえ貴重なお肉だっていうのに…」

モノクマ「まぁいいや、じゃあまた作ってあげるよ!
     ちょうど“新鮮な食材”もできたばかりだし…」

795: 2014/02/04(火) 16:50:06.92 ID:57stObfe0








アルミン「いい加減にしろッッ!!!!」








796: 2014/02/04(火) 17:00:53.32 ID:57stObfe0
アルミン「全部…お前のせいじゃないかッ!!」

モノクマ「にゃぽ…?」

アルミン「お前が僕たちを閉じ込めたから…」

アルミン「お前が殺人を強要したから…」

アルミン「お前がミーナを追いつめたから…」




アルミン「だからこんな事になったんじゃないかああッ!!」




800: 2014/02/05(水) 16:00:19.71 ID:f/iO3vnB0
アルミン(僕は無我夢中で、
     モノクマに飛び掛かった)

アルミン(だけど…)




アニ「やめておきな…」




アルミン(そんな僕の腕を…アニが強く掴んだ)

アルミン(強く…跡が残りそうなほど強く……)

801: 2014/02/05(水) 16:05:23.65 ID:f/iO3vnB0
アニ「今はやめておきな…」

アニ「今はまだ…その時じゃない」

アルミン「………………」

アルミン「…クソッ!!」

802: 2014/02/05(水) 16:15:17.34 ID:f/iO3vnB0
モノクマ「あー、ドキドキ。
     ぶん殴られるのかと思っちゃった。だけど…」

モノクマ「命拾いしたなぁ! オイッ!!」

モノクマ「それにしても、アルレルトくんはどうしちゃったのかな?
     いきなりあんな大声出して、キミらしくもない…」

モノクマ「あっ、もしかしてイェーガーくん?
     イェーガーくんの霊が乗り移っちゃったとか?」

アルミン「…ッ!!」

803: 2014/02/05(水) 16:20:11.65 ID:f/iO3vnB0
アニ「…ねえ、モノクマ」

モノクマ「はいはい、何でしょう?」

アニ「一つ聞いておきたい事があるんだけど」

モノクマ「はにゃ?どうしたの改まって」

804: 2014/02/05(水) 17:05:14.10 ID:f/iO3vnB0








アニ「どうしてあんな風にしたの?」








805: 2014/02/05(水) 17:10:17.03 ID:f/iO3vnB0
モノクマ「…へ?」

アニ「…どうしてあんな風にしたの?
   爆発させるんじゃなかったの?」




モノクマ『あーもう余計にムカつく!よし決めたぞ!
     オマエラをおしおきする時は爆発させてやる!ってか爆発しろ!』




モノクマ「…あー、アレね」

モノクマ「気が変わったの」

806: 2014/02/05(水) 17:15:27.97 ID:f/iO3vnB0
アニ「…最初からこうするつもりだったんじゃない?」

モノクマ「…? ずいぶん変なところで突っかかってくるんだね」

アニ「………………」
     
モノクマ「でもまあ、わかったよ。そこまで言うなら…」




モノクマ「いずれ爆発させてあげるよ」




807: 2014/02/05(水) 17:20:27.67 ID:f/iO3vnB0
ベルトルト「どういう意味…?」

モノクマ「うぷぷ…まぁ、そのうちわかると思うよ」

ユミル「…私からも聞きたい事がある」

モノクマ「おやおや、今日はみなさん熱心ですね。
     できればその情熱を普段の訓練にも…」

ユミル「さっきお前はこう言ったよな?」

808: 2014/02/05(水) 17:25:14.30 ID:f/iO3vnB0








モノクマ『ボクはカロライナさんにそんな事言ってないからね?』








モノクマ「はい、確かに言いましたね」

ユミル「それは間違いないのか?
    本当にお前は…ミーナを唆していないんだな?」

モノクマ「だから言ってるじゃん。そんな事実はないって」

モノクマ「ボクはあんな事一言も言ってないし、
     昨日の夜カロライナさんとも会ってないよ」

809: 2014/02/05(水) 17:30:20.49 ID:f/iO3vnB0
ユミル「だったら…あれはウソなんだな?」

モノクマ「ん? あれって?」

ユミル「ミーナの話に出てきた…
    調査兵団が全滅したとか、壁が全部破られたとか…」

ユミル「あれも全部…ウソってことでいいんだな?」

モノクマ「………………」

810: 2014/02/05(水) 17:35:17.14 ID:f/iO3vnB0








モノクマ「いや、あれは本当だよ」








811: 2014/02/05(水) 17:40:12.33 ID:f/iO3vnB0
ユミル「………………」




ユミル「…あ?」




モノクマ「話が少々ややこしくなってしまっているようだね。
     要するにこういう事さ」

812: 2014/02/05(水) 17:45:09.88 ID:f/iO3vnB0
モノクマ「ボクがカロライナさんの殺人を促したという事実はありません。
     あれは全て、彼女がでっち上げた苦しい言い訳です」

モノクマ「しかしながら…」




モノクマ「調査兵団が全滅したこと」

モノクマ「人類の大半が氏滅したこと」

モノクマ「全ての壁が破られたこと」

モノクマ「そして、オマエラが数年間の記憶を失っていること」








モノクマ「それらは全部、本当のことでーす!!」








816: 2014/02/06(木) 16:00:10.01 ID:qoZQP/nB0
ユミル「…!!」

ライナー「な…なんだと…!?」

モノクマ「ふぅ…思い切って言ったらスッキリした。
     やっぱり、記憶喪失ネタなんて時代遅れですよね…」

モノクマ「実は世界が滅亡してましたーなんて、
     ありきたりな設定でイヤになりますよね」

モノクマ「そんなネタを物語終盤まで引っ張るなんて、
     恥知らずな卑怯者のする事ですよねー」

817: 2014/02/06(木) 16:10:16.00 ID:qoZQP/nB0
コニー「ちょ、ちょっと待てよ!
    お前の言ってる事…全然わかんねーぞ!!」

モノクマ「やだなあ、ニワトリ並の脳みそなの?」

モノクマ「つまりですね、“カロライナさんがボクに唆された”
     っていうのはウソだけど…」

モノクマ「“カロライナさんが話した内容自体”はホンモノなの!!」

818: 2014/02/06(木) 16:15:12.50 ID:qoZQP/nB0
アルミン「ウソだッ!!」

モノクマ「ボクはウソつきじゃない!その自信がボクにはある!」

アルミン「だったら…だったらどうして、
     ミーナはその事を知っていたんだよ!」

モノクマ「さあね。テキトーに練った設定が
     たまたま当たってたんじゃない?」

アルミン「そんな都合のいい話がある訳ないだろ!!」

アルミン「やっぱりミーナが言っていた事は本当だったんだ!
     ミーナはお前に唆されたから…エレンを…!!」

819: 2014/02/06(木) 16:20:33.63 ID:qoZQP/nB0
モノクマ「…あのねえ、アルレルトくん。
     何度も同じ事言わせないでくれる?」

モノクマ「仮にそうだとしても、
     イェーガーくんを頃したのはカロライナさんでしょ?」

モノクマ「ボクに唆されたからって、
     踏みとどまらずに実行しちゃったのはあの女でしょ?」

モノクマ「だからさぁ、わかる?」




モノクマ「ボクを憎むのはお門違いなんだよ!!」




820: 2014/02/06(木) 16:30:12.76 ID:qoZQP/nB0
アルミン(…今まで、こんな気持ちになったことはなかった)

アルミン(こんなに誰かを憎いと思ったのは、
     生まれて初めてだった)

アルミン(もしかしたら…本当に乗り移ったのかもしれない)

アルミン(エレンの無念が… 怒りが…)

821: 2014/02/06(木) 16:35:12.59 ID:qoZQP/nB0
サシャ「も、もう…嫌ですよ……」

サシャ「こんな事…これからも続けなきゃいけないんですか…?」

サシャ「もう嫌ですよ…!!」

モノクマ「それが嫌なら…」

822: 2014/02/06(木) 16:40:11.37 ID:qoZQP/nB0








モノクマ「きっぱりと、“外の世界”との関係を断ち切って、
     ここでの一生を受け入れるんだね」

モノクマ「オマエラに、それが出来たらの話だけどね…
     うぷぷぷぷ…」








823: 2014/02/06(木) 16:45:09.39 ID:qoZQP/nB0








モノクマ「うっひゃっひゃっひゃ!
     ぶっひょっひょっひょっひょ!!」








824: 2014/02/06(木) 16:50:10.60 ID:qoZQP/nB0
アルミン(その日 僕たちは思い出した)




モノクマ「エクストリーーーーーーーム!」

モノクマ「これってまさに…絶望だよね!」




アルミン(ヤツに支配されていた恐怖を…)




モノクマ「アーッハッハッハッハッハ!!」




アルミン(鳥籠の中に囚われていた屈辱を…)

825: 2014/02/06(木) 17:00:15.37 ID:qoZQP/nB0








第一章

イキキノレ


END








826: 2014/02/06(木) 17:05:16.23 ID:qoZQP/nB0
生き残りメンバー 10人




 【ミカサ・アッカーマン】
 【ライナー・ブラウン】
 【ベルトルト・フーバー】
 【アニ・レオンハート】
×【エレン・イェーガー】
 【ジャン・キルシュタイン】
 【コニー・スプリンガー】
 【サシャ・ブラウス】
 【クリスタ・レンズ】
 【アルミン・アルレルト】
×【ミーナ・カロライナ】
 【ユミル】

827: 2014/02/06(木) 17:15:16.07 ID:qoZQP/nB0








To Be Continued








828: 2014/02/06(木) 18:00:09.04 ID:qoZQP/nB0
今日はここまで


次の章までは時間が空きます

829: 2014/02/06(木) 19:08:28.56 ID:++o1mPvU0
一章完結乙
次の章ってことは次スレも期待していいんですかね
自分としては時間がかかっても全然構わないから是非完結してほしい

830: 2014/02/06(木) 20:00:28.24 ID:fSiwV8/0o
次の章を別スレでやるなら立てたあとにここにリンクとか貼ってくれると助かる

期待してる

833: 2014/02/13(木) 00:42:20.75 ID:fWxQVHRLo
超高校級のSS作者がいるスレと聞いて

【ダンロン×進撃】シンゲキロンパ CHAPTER 02【前編】

引用: シンゲキロンパ