30: 2012/10/14(日) 20:11:46 ID:3rhr0wmI

ガンダムAGE ~AGEビルダーで遊ぼう!~ アセム編


アリーサ「よう、アセム!」

アセム「アリーサ」

アリーサ「何やってんだ? AGEビルダーの前で」

アセム「いや……ふと、疑問に思って」

アリーサ「疑問?」

アセム「普段は武器や、AGE-2の換装パーツなんかを作ってるけど」

アセム「普通の……例えば、洗濯機のデータとか入力したら」

アセム「どうなるのかな?と……」


【ガンダムAGE】~AGEビルダーで遊ぼう!~ フリット編

機動戦士ガンダムAGE(5) ホーム・スイート・ホーム (角川スニーカー文庫)

31: 2012/10/14(日) 20:12:40 ID:3rhr0wmI

アリーサ「ふんふん……なるほどねえ」

アリーサ「じゃあ、実際やってみたら いいんじゃないの?」

アセム「簡単に言うなよ……これは、おもちゃじゃないんだぞ?」

アリーサ「いいじゃん。 物騒な武器を作るわけじゃないし」

アリーサ「あたしも興味ある!」 ニシシ!

アセム「はいはい。 平和になったらな」 テク テク テク…

アリーサ「あ、おい! アセム!」

アリーサ「……ったく、ノリ悪ぃーな、あいつ……」

アリーサ「…………」

アリーサ「あたしだけで、やってみるか!」

32: 2012/10/14(日) 20:13:36 ID:3rhr0wmI

―――――――――――

アリーサ「ふいー」

アリーサ「データ入力、オーケー」

アリーサ「慣れない事は、するもんじゃないね……肩こっちゃった」

アリーサ「…………」

アリーサ「よし、AGEシステムが導き出す、究極の洗濯機」

アリーサ「見せてもらいましょうか!」 ワクワク♪

アリーサ「ポチッとな!」 ピッ

     ゴウン ゴウン ゴウン…

     プシュー…

アリーサ「おー、仕事が早いね」

33: 2012/10/14(日) 20:14:22 ID:3rhr0wmI

     タッ タッ タッ

アリーサ「どれどれ……」 ワクワク♪

アリーサ「……あれ?」


箱ロボ「…………」


アリーサ「………?」

アリーサ「なんか、ロボットっぽいけど……」

アリーサ「ああ、ちゃんと見慣れた洗濯槽もある」 サワサワ…



     ピッ



アリーサ「あ」

アリーサ「スイッチ、入れちゃっ」

34: 2012/10/14(日) 20:15:22 ID:3rhr0wmI



     キャアアアアアアアアアアッ!!



アセム「……!?」

     タッ タッ タッ

アセム「どうした!? アリー」

アセム「」

アリーサ「み、見るな!」 ///

アセム「ご、ごめんっ」 ///

アセム「っていうか! 何でこんな所で全裸になってるんだよ!?」 ///

アリーサ「好きで なるわけないだろ!?」 ///

35: 2012/10/14(日) 20:16:30 ID:3rhr0wmI

アリーサ「AGEビルダーで作った洗濯機が……!」 ///

アセム「!! お、お前、何やったんだよ!?」 ///

アリーサ「わ、悪かったから、上着、貸してくれ!!」 ///

―――――――――――

アセム「スイッチを入れたら襲われた!?」

アリーサ「ああ……」

アセム「……洗濯機のデータだけ、入れたんだろ?」

アリーサ「それは、間違いない」

アセム「……?」

アセム「ともかく、原因を調べないと」

アセム「ビルダー・コントロールパネルに何かあるかも……」

     タッ タッ タッ

アセム「…………」 ピ……ピピ……

36: 2012/10/14(日) 20:17:27 ID:3rhr0wmI

アセム「なになに……?」

アセム「多目的型 超高性能 完全自動 機動洗濯機……」

アセム「OMS-02 Wイング(ウイング)!?」

アリーサ「ネーミングセンスは最悪だな……」

アセム「…………」 ピ……ピピ……

アセム「本機は、機動性を高めているため 防護膜で覆われ」

アセム「万一、人にぶつかっても怪我をしないよう最大限の配慮を……」

アリーサ「あたしは、精神的に怪我をしたぞ……」 クスン…

アセム「…………」 ピ……ピピ……

37: 2012/10/14(日) 20:18:19 ID:3rhr0wmI

アセム「自動的に汚れた衣類を回収・洗濯し、さらにリサイクルシステムを完備」

アセム「一週間程度は、水を取り替えることなく行動でき、取替作業及び充電も自動で……」

アリーサ「うわぁ……そりゃすごい。 超ラクだね」

アセム「…………」 ピ……ピピ……

アセム「………?」

アセム「おかしいな?」

アセム「システム的には問題ない」

アセム「恐ろしい程 全自動で、何もかもやる ただの洗濯機だ」

アリーサ「恐ろしい程って……何やるんだよ?」

アセム「自分のメンテナスまで自動だ」

アリーサ「……もう『ただの』洗濯機じゃないね」

アセム「しかし……なぜアリーサを襲ったのかが解らない」

アセム「どういう状況だったんだ?」

38: 2012/10/14(日) 20:19:05 ID:3rhr0wmI

アリーサ「どういうって……」

アリーサ「AGEビルダー動かして、あれを作って」

アリーサ「出来たから、ちょこちょこ触って……」

アリーサ「うっかりスイッチを入れちまったんだ」

アセム「そしたら、襲われた」

アリーサ「ああ……5,6本のマニュピレータに掴まれて」

アリーサ「……丸裸にされた」 ///

アセム「……うーん」

アセム「…………」

アセム「……ん?」

39: 2012/10/14(日) 20:20:07 ID:3rhr0wmI

アセム「アリーサ、服は破かれたのか?」

アリーサ「え? ……いや、脱がされた」 ///

アセム「それだ!」

アリーサ「!?」

アセム「つまり……」 ピ……ピピ……

アセム「あいつは、どこまで行っても洗濯機……」 ピ……ピピ……

アセム「アリーサの着ていた服を『汚れた衣類』と 判断したのかもしれない!」 ピ……ピピ……

アリーサ「! なるほど!」

アセム「! ビンゴ!」

アセム「センサーレベルが最大だと、ほんの少し汗を吸っただけでも」

アセム「『汚れ』と受け取る!」


     キャアアアアアアアアアアッ!!



40: 2012/10/14(日) 20:22:04 ID:3rhr0wmI

アセム「!!」

アリーサ「!!」



レミ「ひっ……! オブライト中尉、み、見ないでくださいっ!」 ///

オブライト「す、すまん!」 ///

ミレース艦長「い、いったい、あれは何なの!?」 ///

ディケ(おほう……艦長、なかなかいい胸してますなぁ) ///

ロマリー「きゃああああああああ!」 ///

ロマリー「ディケ技師長! ま、前! 前を隠してください!」 ///



41: 2012/10/14(日) 20:22:47 ID:3rhr0wmI

アセム「」

アリーサ「」

ミレース艦長「アセム! アリーサ!」

アセム・アリーサ「は、はい!」

ミレース艦長「この騒ぎの原因は、あなた達なの!?」

アセム「い、いや、あの!!」

アリーサ「すみません! あたしは止めたんですが!」

アセム「!? ア、アリーサ!?」



ミレース艦長「……ア~セ~ム~」 プルプル

レミ「……最低です」 グスン…///

ロマリー「……アセム」 ゴゴゴ……



アセム「」

42: 2012/10/14(日) 20:23:36 ID:3rhr0wmI



 ……アセムは、この後三日間の独房入りを命じられた。

自分は無実だ、と訴え続けたが、全く聞き入れてもらえず

アセムは『変態』のレッテルを ロマリーを含めた女性クルー全てに貼られた……。





アリーサ「……テヘッ☆」





しかし、一部の男性クルーには、ものすごく感謝された。




     おしまい

43: 2012/10/14(日) 20:25:26 ID:3rhr0wmI
アセムは、不幸がとことん似合う男だなぁ。

引用: 【版権】SS深夜秋の短編祭【部門】