90: 2014/01/08(水) 01:25:27 ID:B2J7KHFM

前回【モバマス】みくにゃんクエスト 第三章『街角の猫耳少女』

どっかの森の中

みく「で、ここはどこにゃ?」

P「森」

みく「木と木と木は分かるにゃ! 何でこんなとこに来たのかって聞いてるにゃ!」

P「修行のため」

みく「修行って………ここで何の修行をするにゃ………」

P「実はこの森に、忍者が出るらしいのよ」

みく「忍者? あの手裏剣とか火薬玉持ってるてもっぱら噂の忍者?」

P「そう。でも忍者のくせに目立つ衣装らしくてね。こんな森の中で一人、なんでそんなことをしてるのか気になるじゃない? だから、みくにゃんの力を確かめるのと同時に真相を解明しようってわけ」

みく「それってかなりPちゃんの興味本位だと思うんだけど………と言うよりみくはお腹空いたにゃ」

P「まだお昼前よ。もうちょっと我慢しなさい」

みく「いーじゃん! お腹が空いたらご飯を食べる。寝たい時に寝る! みくは猫耳族にゃ。基本自由奔放なのにゃ」

P「この猫………尻尾の付け根摘まんでやろうかしら」
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91: 2014/01/08(水) 01:29:35 ID:B2J7KHFM
みく「ちょ、それセクハラにゃ! 大声出してやるにゃ!」

P「大声………出してみなさいよ~。ここは鬱蒼と生い茂る森の中。声を響かせたところで誰も来ず、みくにゃんは哀れにも俺に触られるんだ!」

みく「マジかにゃ! 待つにゃ!」

P「………今思えばこれは美味しいシチュエーション! 猫耳美少女と森の中で二人きり………間違いが無い方がおかしい!」

みく「変な事言ってる!」

P「これは、好感度アップイベント………これは次何て言うかでみくにゃんの評価がだいぶ変わる!」

みく「いや、もうだだ下がりだから………」

P「よし、みくにゃん!」

>>93①早いけどご飯にしますか②俺は紳士。真なる紳士はみだらな真似はせん③日頃溜まったうっぷんを晴らすためルパンダイブ④シーフード喰え! フィッシュバーガー食わせるぞ!⑤誘い受け⑥何者かがこちらに近づいている気配

93: 2014/01/09(木) 04:23:09 ID:GdpMxmKs
6

94: 2014/01/10(金) 03:24:41 ID:WZcZFP8Y
P「ダメね。我慢できない。俺のPちゃん大暴走」

みく「待って! やめて、肩に手を回さないで!」

P「みくにゃん………」

みく「み、耳で囁くにゃあ………」

P(今、見張られてるわよ)

みく「え? 見張られてる?」

P(声は小さく。さっきから大声出してるから、多分奴さんにこっちの位置がバレてるわね)

みく(それって、さっき言ってた忍者?)

P(十中八九。みくにゃん。この体勢でさり気なく向こうに近づいてくわよ。そして射程圏内に入った瞬間。俺が飛びかかる)

みく(それって大丈夫なの? 相手は忍者でしょ?)

P(あまりなめるんじゃないわよ。それよりゆっくり近づいて………3,2,1)

P「今だ! 忍者捕まえたあああ!」

早苗「ん?」

95: 2014/01/10(金) 03:32:50 ID:WZcZFP8Y
P「アレ? お巡りさん?」

早苗「不審者ぁ!」フリカブリ

P「ドゥボォ!?」ズザー

みく「Pちゃーん! 大丈夫にゃ!?」

P「今の………手錠をメリケン代わりにしたパンチは効いたぁ」

早苗「やっと見つけた。最近この森で忍者の格好した不審者が出没してるって噂だったけど………忍者の格好じゃないわね。でも不審者! 公務執行妨害の現行犯で逮捕ぉ!」

P「やばぁい! 逃げるわよみくにゃん!」ダダダー

みく「ちょ、待ってよ! 置いてかにゃいでよー!」ダダダー

早苗「逃げるな! てか逃がさない! わっぱー犬! 追いかけろぉ!」

みく「Pちゃん! 何か! 追いかけてきたよ! 何あれ!?」

P「複数の手錠が絡み合って犬を形成してる! 多分あの人も力持ちなのよ!」

わっぱー犬「ガゴオアオガア!!」

みく「うわにゃあにゃああ!」

???「忍法!」

97: 2014/01/19(日) 04:13:16 ID:X00tOT8M
???「影縫い!」

P「うわぁ! 体が動かなくなった! うわ犬がー!」

みく「うわぁ………ちょ、エグ」

???「間違えた! こっち!」シビビ

P「イッッテぇ………締め付けられたけど………助かったぁ!」

みく「大丈夫! と言うより………今の、派手な忍者?」

???「こっちです! 急いでください!」

早苗「待てー! ん? 一人増えてる? 忍者? なら………わっぱー犬。倍、スリー!」

みく「また増えたにゃー!」

P「こうなったら俺が肉弾戦闘で………」

???「煙玉!」ボフン

早苗「煙幕? ゴホッ………いない。逃げられた………わっぱー犬。臭いを辿って」

98: 2014/01/19(日) 04:31:51 ID:X00tOT8M
派手な小屋

P「助かったわ。ありがとう礼を言わせて。みくにゃんもありがとうを言うのよ」

みく「助かりましたにゃ。みくはみくにゃんにゃ。よろしくにゃ」

???「驚きましたぞ。変な犬っぽい何かに追われてたので、何事かと。わたくし、浜口あやめと申します。見ての通り………忍者です」

P「忍者………伊賀? それとも甲賀?」

あやめ「伊賀です。以後お見知りおきを」

P「伊賀………三重県ね。あなた、最近巷で有名な森の忍者ね。噂通り忍ぶ気の無い色彩ね」

あやめ「それは………わたくしの趣味です」

みく「自分の趣味で忍者の真髄を見失ってるにゃ。ダメだよ! 忍道曲げちゃ!」

P「自分曲げてる存在が一丁前に説教姿勢作るんじゃないわよ。あやめ殿。さっき噂って言ったけど、その噂で警察が動いて、あなたを探してわよ。一応この山、人が全く来ないってわけじゃないから、苦情が出てるんでしょうね。しかし伊賀からこんなところまで来て、何してるのよ」

あやめ「それは………父上の言いつけで試験を受けている最中なんです」

みく「試験って?」

あやめ「>>100です」

①消費税撤廃②空圧拳会得③くの一としてハニートラップを覚える④誰にも悟られず10人の首を刈る⑤誰かにアイエエエエ! とリアクションを取ってもらう

101: 2014/01/23(木) 01:00:21 ID:s7EpVA0c
P「空圧拳ってこれまた懐かしい」

あやめ「科学忍法でもいいと言われたんですけど、わたくし的には空圧拳の方が忍者っぽい気がしたので」

P「まあ………科学だし、ね」

みく「それは会得できたの?」

あやめ「単刀直入に言いましょう。全くわかりません」

P「だろうねー。無理難題過ぎるわよそれ」

あやめ「でも習得するまで家に入れないって言われてて」

みく「あちゃーそれって一種の帰れないパターンじゃ」

あやめ「………」

みく「あ、ごめんにゃ」

P「ごめんにゃじゃねーよ! ちゃんと謝らんかい! 『ごめんなさい好き嫌いしませんシーフード食べますPちゃん』って」

みく「論点変えないでよ! シーフードは食べないにゃ」

P「それはそうとどうするのよ。空圧拳憶えられないんじゃ、言っちゃ悪いけど帰れないじゃない」

みく「この変態話を変えやがったにゃ………」

102: 2014/01/23(木) 01:20:38 ID:s7EpVA0c
あやめ「家に帰れないのはまだいいんです。もうそろそろ自分の道を歩もうと思っていた所なので、会得してもしなくても家を出るつもりでした」

P「じゃあ、何でここで空圧拳の修業をやってたの?」

あやめ「一応出された課題なので」

みく「つまり、やることがないのかにゃ」

あやめ「そうですなぁ………派手な格好が好きで忍者としてなってないとも言われてましたので、最後の最後ぐらい認めさせてやるーと思ってましたが、迷惑が掛かっているようならやめるべきなのでしょうか」

P「大事になる前に離れた方がいいかもね」

あやめ「それだと………いくあてがないんですよね………」

P「………」

みく「Pちゃん何考えてるにゃ」

>>103①アイドルを目指そう②空圧拳の修業に付き合う③そう言えばご飯食べてなかった④早苗『見つけた』

103: 2014/01/23(木) 01:26:41 ID:/rWhhmSw
1

104: 2014/01/30(木) 04:28:43 ID:OvgOqUR6
P「みくにゃん。オレは何者?」

みく「何者って、PちゃんはPちゃんにゃ。アイドルプロデューサーのPちゃんにゃ」

P「それとスカウトマンも務める超敏腕なプロデューサーなのよねぇ」

みく「何その変な自画自賛………まさか」

P「あやめ殿。アイドルやってみない。なるのは簡単。ここにサインするだけでいいのよ。簡単でしょ? 衣食住は完備してあるわよ。サインするわよね。ハイ、ペン」

みく「Pちゃん………それ完全に悪徳にゃあ」

P「真実でも、いい聞こえなら全部悪徳に聞こえんのよ。どうよあやめ殿?」

あやめ「んー。ごめんなさい。お断りします」

P「………何でよ? 断られたんだけどみくにゃん。何で?」

みく「そりゃ、あんな言い方じゃ誰でも断るにゃ」

あやめ「わたくしも忍者ですし。派手な格好をしてるとは言え表舞台に立つのはいかがなものかと」

105: 2014/01/30(木) 04:33:14 ID:OvgOqUR6
P「そんなに魅力的なのに?」

あやめ「はい」

P「そんなにかわいいのに?」

あやめ「は、はい」

P「忍者のくせに派手な格好が好きなのに?」

あやめ「………はい」

P「ふーん」

みく「Pちゃん。あんまり困らせること言っちゃダメにゃ」

P「みくにゃん。オレはね。アイドルをしたくない子を決してスカウトはしない。『アイドルに興味がある』か『アイドルになりたい』子だけをスカウトしてきた。この目が言ってる。あやめ殿。少なくともアイドルに興味はあるわよね」

あやめ「いえ、そんなことは………」

P「頑なに拒否するって言うのなら、喋りたくなるようにするだけよ。ほらみくにゃん」トン

みく「ちょ、何で押すにゃ! バランスが! うにゃあ!」グラァ

あやめ「ちょ、いきなりきゃっ!」ドスーン

106: 2014/01/30(木) 04:44:56 ID:OvgOqUR6
みく「な、何するにゃPちゃん! 大丈夫あやめちゃ、」

P「ストーップ! そのままみくにゃん。そのままあやめ殿の上に乗ってるのよ………あやめ殿はアイドルに興味はあるわよね?」

みく「さっきと同じ質問だし………」

あやめ「はい。興味はあります」

みく「え?」

あやめ「わたくしは忍者ですが、誰かに見てもらえるのなら。認めてもらえるならアイドルもいいかもと思います」

P「うんうん。いい理由ね」

あやめ「しかし忍者。表舞台など言語道断。わたくしの願いは叶わぬものです」

P「でも『本心』はアイドルに興味がある。あやめ殿の考えもわかるけど、君のその忍者としてのキャラ。多くの人に見てもらうべきだと俺は思う」

あやめ「わたくしは幼い頃から、忍者として育てられ人に見られることもありませんでした………いいんでしょうか。忍者のわたくしがアイドルなど」

P「それは君次第よ。本心は聞いた。あとは、君が答えを出すだけ」

107: 2014/01/30(木) 04:49:25 ID:OvgOqUR6
あやめ「本心に従うなら………よろしくお願いする」

P「オッケ。ここにサインをしたら飛ばされるから、その先で全部説明してくれるわよ」

あやめ「では………これからよろしくお願いする」スーゥ

P「また会いに行くねー」

みく「………洗脳にゃ」

P「違うわよ。あの子の本心を引き出しただけ。と言うより、これがみくにゃんの力よ」

みく「みくの力? 洗脳の力が?」

P「だから洗脳と違う。みくにゃんの力は、相手に『乗る』ことで本心を強制的に引き出す力よ」

みく「乗ること?」

P「猫が膝の上に乗ってくるのと一緒よ。ネコが甘えて膝に『乗ってきた』なら、どんな人間でも可愛いって心の底から思ってしまう。それは理性ではなく本能」

みく「た、確かに膝の上に乗ってくる猫はかわいいにゃ!」

P「みくにゃんの力もそれと同じ。乗ることで相手の本心を引き出してしまう。まさに『猫の力』と言える」

108: 2014/01/30(木) 05:00:14 ID:OvgOqUR6
みく「すごいにゃ! 恐るべき猫の力にゃ! やっぱりみくはにゃんこにゃ! でもPちゃんは何でそんな乗ることで、なんてこと分かったにゃ?」

P「この前、みくにゃんがのあに覆い被さった時に見た光景。そこから閃いたのよね」

みく「光景………猫耳」

P「分かるわよね。あの時みくにゃんが『乗った』ことでのあの『本心』が露になったのよ」

みく「でも、のあにゃんは猫耳族のみんなにウサ耳を着けたにゃ!」

P「おそらくあれは本心じゃなかったのよ。何でウサ耳族に寝返ったかは知らないけど。きっと、何か理由があるはず」

みく「のあにゃん………」

P「じゃあ、みくにゃんの力もわかった。もうそろそろね」

みく「そろそろ………行くにゃか?」

P「ええ。行くわよ。猫耳族の土地に」

第四章『本心を聞く猫耳』終わり
登場人物 みくにゃん P 片桐早苗 浜口あやめ

【モバマス】みくにゃんクエスト 第五章『猫耳娘の奪還』