64: 2014/09/09(火) 18:00:15.62 ID:PzkXv3le0



最初:【ダンロン2】もし小泉さんが主人公だったら

前回:【ダンロン2】もし小泉さんが主人公だったら CHAPTER5【前編】


 二十九日目



小泉「ま、待ってよ!!ア、アタシ、ちゃんとやったよ!?」

小泉「ちゃんと言われたとおり、E子ちゃんを頃したじゃない!!」

小泉「なのに、なんで…!?」


九頭龍「気が変わったんだよ…。」

九頭龍「やっぱりテメ―を殺さねぇと、腹の虫がおさまんねぇんだよ…!!」


小泉「き、気が変わったって…!!そ、そんなの無茶苦茶よ!!」


九頭龍「何とでも言え。」

九頭龍「テメ―みたいな軽い命の人間との約束なんて、わざわざ守る筋合いなんてね―んだよ。」

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65: 2014/09/09(火) 18:01:05.99 ID:PzkXv3le0


九頭龍「それに、テメ―は所詮ただの人頃しだ。」

九頭龍「オレの妹を頃して、その罪から逃れるために、さらにサトウまで手にかけたじゃねぇか。」

小泉「ア、アタシは、望んでそうしたわけじゃなくて…」


小泉「お願い…もう、赦して…。」

九頭龍「赦さない…」


九頭龍「赦さない、赦さない、赦さない、赦さない…!!」

九頭龍「頃してやる、頃してやる、頃してやる…!!」



小泉「お、お願い…こ、殺さないでよぉおおぉおおおおおぉおおおおおお!!!!!!」






小泉「はっ!!」



66: 2014/09/09(火) 18:01:56.67 ID:PzkXv3le0


―小泉のコテ―ジ―



小泉「はぁ…はぁ…。」



小泉「夢か…。」



小泉「はぁ…はぁ…。」



小泉「気が狂いそうだ…。」

小泉「1人で抱えられるようなものじゃないよ…。」

小泉「誰かに、相談したいけど…」

小泉「こんな話に耐えられるのなんて…」



小泉「狛枝…どうして急に、あんなことを…」


小泉「…とにかく、レストランに行ってみよう。」



67: 2014/09/09(火) 18:02:44.21 ID:PzkXv3le0


7時


―レストラン―



田中「来たか…」

弐大「応!!今日はいつも通りじゃのう!!」

小泉「今日“は”?」

弐大「ああ、いや、昨日の朝はのう…。まぁ、覚えてなけりゃそれでいいんじゃが…」



小泉(そういえば昨日は、狛枝の服を着ていた以前のことを思い出せないな。)


小泉(例の件での恐怖に駆られていたことを、漠然としか…)



68: 2014/09/09(火) 18:03:25.23 ID:PzkXv3le0


澪田「うう、体の節々が痛いっす…。昨日の爆発で吹っ飛んだせいっすよ、これ…。」

七海「吹っ飛んだ直後は余裕そうだったのに?」

澪田「ダメ―ジが後になってじわじわとあらわれてきたんっすよぉ!!まるで筋肉痛っす!!」



69: 2014/09/09(火) 18:04:04.14 ID:PzkXv3le0


田中「これでそろったか…。では、どうする?」


澪田「明日の12時に、この島を吹っ飛ばすほどの爆弾が爆発するんっすよね。」

澪田「体中の痛みが、それを忘れさせてくれないっすよ…。」

狛枝「そんなに痛むんなら、弐大クンにアレしてもらったら?」



70: 2014/09/09(火) 18:04:44.28 ID:PzkXv3le0


弐大「対策としては、裏切り者を見つけることか、爆弾を見つけることじゃが…」


田中「しかし、裏切り者の発見は困難だろう。裏切り者の存在自体が虚構の可能性もある。」

田中「それにもしいたとして、爆弾騒動が起きてなお名乗り出ないような者だ。」

田中「もしや、己の命を捨てても名乗り出ないような輩かもしれん。」


七海「じゃあやっぱり、爆弾を見つけることをがんばろうか。」

七海「だって島を爆発させるような爆弾なら、見つけること自体はそんなに難しくなさそうだしね。」


狛枝「うんうん、島が爆発される危機に面しても希望を捨てないその態度…。」

狛枝「評価できるよ。さすがは希望の象徴ってところなのかな?」



71: 2014/09/09(火) 18:05:20.05 ID:PzkXv3le0


小泉「でも、何だろう…。相手はあの狛枝だからかな。」

小泉「ただ見つけるだけじゃダメ…そんな気がするんだよね。」

狛枝「いやあ、照れるなあ!!ボクみたいなクズをそこまで過大評価してくれるなんて!!」



72: 2014/09/09(火) 18:05:57.16 ID:PzkXv3le0


澪田「弱気になってちゃダメっすよ真昼ちゃん!!5人の知恵を合わせれば、凪斗ちゃんなんてひとひねりっすよ!!」

弐大「そうじゃいそうじゃい!!」

弐大「今まで様々な困難に立ち向かってきたワシらなら、狛枝の思うがままに操られることなんぞあるわけがない!!」

田中「我が田中キングダムには有能な智将がいくばくか存在するからな。」

田中「目に見えぬ難敵の狛枝にも、対等に渡り合えるほどの逸材よ…!!」

狛枝「あの~、そろそろ構ってほしいんだけど…」



73: 2014/09/09(火) 18:06:33.07 ID:PzkXv3le0

七海「うんうん、みんなの結束力はすごいね。とても頼りがいがあるよ。」

小泉「アタシとしては、ここに狛枝もいてくれれば良かったんだけどな…。」

狛枝「あれ~!?もしかしてボクのこと見えてないのかな~!?」



74: 2014/09/09(火) 18:07:27.32 ID:PzkXv3le0


弐大「そうはいってものう。」

弐大「狛枝の奴、希望、希望とうるさくてのう…。」

澪田「あのもやし髪も地味にうっとうしいっす!!」

田中「奴に特有のネットリボイスも、何章も聞いていると頭が痛くなってくるな。」

七海「確かに、“消化弾をぶん投げたい人”選手権に出場したら間違いなく1位だろうね。」


狛枝「何か突然、ボクの悪口を淡々と語りだしたよこの人たち…」



75: 2014/09/09(火) 18:08:06.77 ID:PzkXv3le0


小泉「ちょっとみんな…。いくら狛枝が希望厨だからって、陰口をたたくなんて、少し陰湿だと思うよ。」


狛枝「小泉さ―ん!!ボクはここにいるよ―!!」

狛枝「本人がここにいるから、陰口ではなくてただの悪口なんじゃないかな!!」

狛枝「しかも小泉さんも、希望厨とか言ってるよ!!」



76: 2014/09/09(火) 18:09:42.23 ID:PzkXv3le0


七海「じゃ、どうしよう。やっぱり手分けして探したほうがいいのかな。」


田中「では、1から5までの島をそれぞれ1人ずつが探索するのでどうだ?」

澪田「中央の島は調べなくていいんすか?」


弐大「中央の島は1番小さいうえに、ここにいる人間のほとんどがその地理を把握しとるけんのう。」

弐大「爆弾がある確率が最も低いけぇ後回しでいい、ということじゃろう。」



狛枝「ま、そうだよね…。」

狛枝「希望の象徴とうたわれる皆には、ボクの姿なんて目にも入らないし、声なんて聞こえもしないよね…!!」

狛枝「ああ、こんな不運を経験をして、この先どんな幸運が待っているのかと思うとゾクゾクするよ!!」




狛枝「…こっそり小泉さんの悪口を言っても、気付かれないよね?」



77: 2014/09/09(火) 18:10:53.82 ID:PzkXv3le0


七海「じゃあ、誰がどの島を探索する?」

澪田「ええっと…」

弐大「うむぅ…」


小泉「ああもう!!こんなことで悩むなんてバカらしいし、アタシが全部決めるよ!!」

小泉「1の島は弐大、2の島は唯吹ちゃん、3の島は田中、4の島は千秋ちゃん、5の島はアタシ!!」

小泉「異論はある?」


田中「なぜその采配なのだ?」

小泉「特に理由はないわ。どうせどの島も、探索する分量は大体同じでしょ?」



狛枝「すごいよ小泉さん!!まさに一刀両断!!」

狛枝「その大胆さこそが、“超高校級のおかん”と呼ばれる所以」



ガッ!!←ひじ打ち



狛枝「やっぱりボクの存在に気付いてるよね小泉さん!?」



78: 2014/09/09(火) 18:11:45.63 ID:PzkXv3le0


弐大「で、探索をし終えたら、どこに集まるんじゃあ?」

七海「普通に、レストランでいいんじゃないかな。」

七海「じゃ、探索する島も決まったし、早速探索しに行こっか。」

澪田「事態は一刻を争うっすからね…。1秒だって無駄にできないっす!!」



狛枝「…」



79: 2014/09/09(火) 18:12:39.26 ID:PzkXv3le0




狛枝「えいっ」ポチッ



ドゴ―ン!!






弐大「なっ…!?爆発!?」

澪田「な、なんでいきなり…!?」


七海「み、みみみみんな、お、おおお落ち着いて!!こ、こんなことをするのなんて、こ、こここ狛まままままままま!!!!」

田中「貴様が1番落ち着けぇえええぇええ!!!!」



80: 2014/09/09(火) 18:13:27.19 ID:PzkXv3le0


澪田「あ、ああっ!?あそこを見るっすよ!!凪斗ちゃんが、凪斗ちゃんがぁあああ!!?」

田中「な、何…だとっ…!?」

小泉「こ、狛枝…!?いつの間に、そこに…!?」


狛枝「遅いよ!!遅すぎるよ!!何でボクの存在を気付かせるために爆弾まで使わなきゃいけないのさ!!」



81: 2014/09/09(火) 18:14:05.91 ID:PzkXv3le0


小泉「ま、また、爆弾なんか使って、アタシ達を脅して…!!」

小泉「その気になればこの島なんて簡単に爆破できることを誇示することで、アタシ達を屈服させようっていうの!?」

小泉「そ、そんなのに負けるほど、アタシ達の結束はもろくないよ!!」


狛枝「いや、違うんだけど…。ま、そう言うことにしておこうか。」



82: 2014/09/09(火) 18:14:44.27 ID:PzkXv3le0


狛枝「まぁ爆弾探しに精を出すのも、希望の象徴と呼ばれているキミ達にはやっておいてほしいことだけど…」


狛枝「爆弾探しに挫折したら、いつでも来てね。ボクはこのレストランで待っているから。」



狛枝「裏切り者さん。」



83: 2014/09/09(火) 18:15:18.16 ID:PzkXv3le0


小泉「っ…。狛枝…。目的はわからないけど…」


小泉「こんなの、間違ってるよ…。」

小泉「仲間同士でわざわざ疑いあうような状況を作るなんて…」



田中「奴に言論は通用せん。とにかく計画通り、爆弾をさがしに行くぞ。」

小泉「…」



84: 2014/09/09(火) 18:15:46.84 ID:PzkXv3le0



狛枝「…」




狛枝「誰が火を消すんだ…」




85: 2014/09/09(火) 18:16:30.52 ID:PzkXv3le0


そうしてアタシたちは、集合場所をレストランから千秋ちゃんのコテ―ジに変更して、爆弾さがしに行った。


アタシの役割は、5の島の探索だ。



昨日狛枝を探しにいった時に大体の地理は把握したから、たぶん大丈夫だと思うけど…



86: 2014/09/09(火) 18:17:08.27 ID:PzkXv3le0


―工場―



小泉「ワタツミインダストリアルにも何もなかったし、軍事施設にも屋台通りにも、それらしいのはない…。」

小泉「5の島で調べるところと言えば後は、モノクマ工場とグッズ倉庫くらいだけど…」


小泉「まずはグッズ倉庫から調べてみようかな。…あれ?」



87: 2014/09/09(火) 18:17:48.15 ID:PzkXv3le0



モノクマ「…」



小泉「モノクマ…?グッズ倉庫の前に立って何してるのよ?」

小泉「とりあえずどいてよ。そこに入りたいのに、アンタがいると邪魔なのよ。」



モノクマ「…」



小泉「…?反応がない。もしかして、モノクマ工場のぬいぐるみかな?」



88: 2014/09/09(火) 18:18:42.82 ID:PzkXv3le0


コンコン



小泉「この重量感…とてもぬいぐるみとは思えない。」

小泉「じゃあやっぱり、動く方のモノクマよね…?どうして反応しないのかな?」




小泉「…」


小泉「モノクマへの暴力は、確か校則違反だったけど…」



89: 2014/09/09(火) 18:19:52.87 ID:PzkXv3le0



小泉「せい!!」



ドゴォ!! ←回し蹴り


グラァ……ドシャ-ン…!!!!



小泉「モノクマを蹴り倒してみたけど、やっぱり反応はない。故障でもしたのかな?」


小泉「っていうかノリでキックとかしたけど、もしいきなりモノクマが起き上がって…」

小泉「『学園長への暴力は、校則違反だと言ったはずだよね!?』とか言われたら…」


小泉「…とりあえず、モノクマ工場にでも逃げようか!!」



ダダッ



90: 2014/09/09(火) 18:21:18.35 ID:PzkXv3le0


―モノクマ工場―



小泉「えっ…!?」




エンジン音を無尽蔵にまき散らしている物体。




アタシがそこで真っ先に目を向けたのがそれだ。


それもそのはず、こんなもの昨日探索したときにはなかった。



そして、そのトラックよりももっと重要なのが、それの上に山積みになっている…



91: 2014/09/09(火) 18:22:00.53 ID:PzkXv3le0


小泉「も、もしかして、このトラックが…!?」


小泉「爆弾のことはよくわからないけど…」

小泉「これだけの量が積まれていれば、この島が丸ごと吹っ飛んでもおかしくなさそうね…!!」


小泉「と、とにかく、皆に知らせないと!!」



92: 2014/09/09(火) 18:22:46.09 ID:PzkXv3le0


―4の島―



小泉「あ!!千秋ちゃん!!大変、爆弾が見つかったの!!」


七海「…!!そっか…。どこにあったの?」

小泉「モノクマ工場に、大量の爆弾が仕掛けられてあった…。」


小泉「とりあえず、他の3人にも知らせないと!!」

小泉「アタシは唯吹ちゃんと田中を呼ぶから、千秋ちゃんは弐大をお願いできる?」

七海「うん…わかった。」




そして、アタシは唯吹ちゃんと田中を呼んでモノクマ工場へ向かった…。



93: 2014/09/09(火) 18:23:28.68 ID:PzkXv3le0


―モノクマ工場―



田中「なんと…!!」

澪田「やばい!!どっからどう見ても、爆弾以外の何物でもないっす!!」


七海「…」



94: 2014/09/09(火) 18:24:11.98 ID:PzkXv3le0


小泉「あれ…?千秋ちゃん、弐大は?」


七海「『調べたいことができた』って言って…。先に行っておいてって言われたよ。」

小泉「調べたいこと…?」



澪田「そんなことより、爆弾を見つけたんだから、後は解体するだけっすよ!!」

澪田「しかし、こんなに堂々と爆弾を置いてるなんて…!!凪斗ちゃん、案外間抜けっすね!!」



95: 2014/09/09(火) 18:24:56.34 ID:PzkXv3le0



田中「どうやって解体するのだ?」


澪田「え?いや、それは…」




澪田「“超高校級の爆発物処理班”の異名を持つ唯吹にお任せあれ!!」

小泉「初耳だけど!?」



96: 2014/09/09(火) 18:25:35.47 ID:PzkXv3le0


七海「どちらにせよ、不用意に爆弾をいじらないほうがいいと思うよ。」

七海「何かの拍子でいきなりドカンといったら、目もあてられないから。」


澪田「そ、そうっすね…。こんなことで全滅なんて、シャレにならねぇっす。」

田中「“超高校級”の名が泣いているぞ…。」



97: 2014/09/09(火) 18:26:26.17 ID:PzkXv3le0


小泉「でもよく考えると、アタシ達に解体できないのなら、狛枝にだってできるはずがないよね…?」

七海「うん。きっと、何か爆弾を止める方法を用意しているはずだよ。」



澪田「それって…不自然にここに置いてある、このノ―トパソコンっすか?」


七海「多分…。よし、起動してみるよ。」



98: 2014/09/09(火) 18:27:16.61 ID:PzkXv3le0


パッ



狛枝『やぁ…。希望の象徴たる皆なら、ここにたどり着くこと位は簡単だったと思うよ。』


田中「これは…ビデオレタ―か…!!」


狛枝『で、多分皆は爆弾を見つけたはいいけど、その処理の仕方がわからなくて困っているんじゃないかな。』

狛枝『だからこそ、このパソコンを開いてくれたんだよね。』


小泉「何か…何もかもお見通しって感じね…。」

小泉「結局アタシたちは、狛枝の掌の上で踊っているだけなの…?」



99: 2014/09/09(火) 18:27:58.84 ID:PzkXv3le0


狛枝『それはね、そんなに難しいことじゃないんだ。』

狛枝『ただ、ここにパスワ―ドを入力してくれればいいだけなんだよ。』


澪田「うおっ!!なんか画面が出てきたっす!!」

七海「入力バ―があるね…。ここにパスワ―ドを入力するんだね?」


田中「しかし、パスワ―ドとは…?」



狛枝『ああ、そのパスワ―ドは何かって?』

狛枝『やだなぁ。ボクだって鬼じゃないんだから、ちゃんと教えてあげるよ。』



100: 2014/09/09(火) 18:28:32.11 ID:PzkXv3le0





狛枝『裏切り者が名乗り出てくれればね。』




小泉「…!!」


田中「なにぃ…!?」



101: 2014/09/09(火) 18:29:12.47 ID:PzkXv3le0


狛枝『ああ。一応言っておくけど、パスワ―ド入力以外の方法は試さないほうがいいよ。』

狛枝『ここには“超高校級のメカニック”がいないから爆弾の構造なんかも分からないだろうし。』

狛枝『下手な振動を与えると、予定より早く爆発しちゃうかもしれないからね。』


澪田「そんな…!!これじゃあ、爆弾を見つけたところで何の意味もないじゃないっすか…!!」

澪田「ちくしょう、こうなりゃやけくそっす!!」

澪田「思いつく言葉を当てずっぽうに入力し続ければ、いつかはビンゴするかも!!」


澪田「とりあえず、『1/1000000000000000000』って…」



102: 2014/09/09(火) 18:30:10.41 ID:PzkXv3le0


狛枝『おっと…。ひょっとしたら、当てずっぽうにパスワ―ドを入力しようとする人がいるかもしれないね。』

狛枝『一応言っておくけど、ミスは1回までって設定してあるからね。』

狛枝『2回間違えるとその場で爆発しちゃうから、くれぐれも気を付けて。』


澪田「…」

田中「どこまでも読まれているな…。」



103: 2014/09/09(火) 18:30:50.73 ID:PzkXv3le0


狛枝『まあ、当てずっぽうに入力して当たる確率も天文学的数字だけどあるんだから、一応教えておいてあげようかな。』

狛枝『パスワ―ドは、小文字の英字9文字だよ。』


小泉「そんなのが分かってもしょうがないでしょ…!!」

田中「どこまでもなめきった奴だ!!」



104: 2014/09/09(火) 18:31:27.84 ID:PzkXv3le0


狛枝『どうかな?これで、名乗り出てくれる気になったならいいんだけど。』

狛枝『まぁビデオメッセ―ジで語れることなんてこれくらいだから…』

狛枝『今度は面と向かって、1対1で話し合いたいな。』


狛枝『裏切り者さん。』




ブツッ



105: 2014/09/09(火) 18:32:16.77 ID:PzkXv3le0


七海「切れたね…。」

澪田「う~ん…」


田中「結局わかったことは…」

田中「裏切り者を見つけねばならんことだけ、か。」

小泉「希望を見せておいて絶望に叩き落とす…。モノクマみたいなことをして…!!」


七海「…とにかく。いったん弐大くんも呼んで、私のコテ―ジに集まろ?」



106: 2014/09/09(火) 18:33:00.83 ID:PzkXv3le0



澪田「…もうダメっすよ。裏切り者なんて、今までずっとわからなかったのに…」

澪田「集まったって、何にもならないっすよ。もう、八方塞がりっすよ…。」


小泉「唯吹ちゃん…。出発したときはあんなに元気だったのに…」

田中「弱気になるのも無理はないが…」


田中「諦めては氏を待つのみだ。」

田中「無理矢理にでも、活路を見出さねばな。」



107: 2014/09/09(火) 18:33:47.47 ID:PzkXv3le0


―1の島 コテ―ジ前―



小泉「弐大は居た?」

田中「いや…見つからんな。もしや、1の島にはいないのかもしれん。」

澪田「どうするっすか…?他の島も探してみるっすか?」


田中「待て。この状況では、それは危険かもしれんぞ?」

七海「え?」



108: 2014/09/09(火) 18:34:46.16 ID:PzkXv3le0


田中「こうも不自然に姿を消すというのは、いささか信用できんな。」

田中「もしや裏切り者が弐大で、何らかの陰謀を働いている可能性もある。」

澪田「ええ!?眼蛇夢ちゃんは、猫丸ちゃんを疑うんすか!?」


田中「…あくまで“可能性”の話だ。」

田中「しかし可能性がゼロでない限り、裏切り者に殺されるという事態も捨て置けん。」

小泉「ちょ、ちょっと田中、そんな考え方って…!!」


七海「でも…田中くんの意見も、もっともかもしれない。」

七海「じゃあとりあえず、ここにいる4人だけで作戦会議といこうか。」

小泉「そっか…。わかった。」



109: 2014/09/09(火) 18:35:58.14 ID:PzkXv3le0


狛枝「あるぇ?小泉さん、『自分たちの結束はそんなにもろくない』とか言っていた割には…」

狛枝「ボクが思っていたよりも弐大クンを信用しきってないんだね?」


小泉「…狛枝!!」


澪田「な、何で凪斗ちゃんがここにいるんっすか?」

澪田「レストランで待つとか言ってなかったっすか?」



110: 2014/09/09(火) 18:37:15.69 ID:PzkXv3le0


狛枝「うんうん、その顔…。どうやら、爆弾自体を見つけることには成功したみたいだね。」

狛枝「じゃあ後は、裏切り者がボクに名乗り出てくれるだけなんだけど…」


狛枝「もしかしたら裏切り者さんは、ボクに直接会うことを避けたいと思っているかもしれないからね。」

狛枝「だから一応言っておくけど、ボクは定期的に自分のコテ―ジのポストを確認するから。」

狛枝「直接レストランに来なくても、手紙で名乗り出てくれればパスワ―ドを教えてあげるよ。」


狛枝「ま、できれば、直接ボクのところに来てほしいんだけどね…。」

狛枝「じゃね。」



111: 2014/09/09(火) 18:37:54.77 ID:PzkXv3le0


小泉「ま、待ってよ、狛枝!!アタシの話を聞いてよ!!」

澪田「真昼ちゃん…。」


狛枝「へぇ。話って、何かな?」



112: 2014/09/09(火) 18:38:40.94 ID:PzkXv3le0


小泉「…アンタや皆が何を言おうと、アタシはアンタのことを仲間だと思ってる。」

小泉「もちろんここにいる6人全員が仲間同士だって。」

小泉「だからこそ、この状況は異常なんだよ。」


小泉「狛枝が今やってることのせいで…」

小泉「皆が疑心暗鬼になって、すれ違って…」


小泉「弐大のことだけじゃない。」

小泉「アンタだって、ここにいる皆から敵意を向けられている。」



113: 2014/09/09(火) 18:39:21.71 ID:PzkXv3le0


小泉「こんな方法、やっぱり間違ってるよ。」

小泉「だから、もっといい方法を考えようよ。」

小泉「アタシたち6人が笑いあって生き延びられるような方法が、きっとあるはずなんだよ。」


小泉「狛枝はさ、頭がいいんだから。」

小泉「きっと最善の1手を思い浮べることができるはずだって。」



114: 2014/09/09(火) 18:39:54.18 ID:PzkXv3le0




狛枝「はぁ…。それ、本気で言ってるの?」



小泉「え…?」



115: 2014/09/09(火) 18:40:40.24 ID:PzkXv3le0


狛枝「これがボクの思い浮べる、最善の1手なんだよ?」


小泉「これが…!?存在するかどうかもわからない裏切り者をあぶり出そうとして…!!」

小泉「爆弾なんかでみんなを脅して、みんなの笑顔を奪い取っていくような方法が!?」



116: 2014/09/09(火) 18:41:31.20 ID:PzkXv3le0


狛枝「じゃあ聞くけど小泉さん。キミは今、モノクマに新しい動機をもらったとしようか。」

狛枝「で、そこからキミは殺人を止めることはできるのかな?」


狛枝「今までモノクマが提示してきた動機から1度も殺人を回避したことのないキミが考える…」

狛枝「誰も殺させないで皆を笑顔にできる方法って、何かな?」

狛枝「そんな方法があるのなら、ぜひ教えてほしいものだね。」


小泉「え、えっと、それは…」



117: 2014/09/09(火) 18:42:13.92 ID:PzkXv3le0


狛枝「やっぱりね。答えられるはずがないよね。」

狛枝「答えられるのなら、今までの事件も全部止められたはずだもんね。」



118: 2014/09/09(火) 18:43:12.94 ID:PzkXv3le0


狛枝「わかったでしょ?小泉さんの言っていることは結局、中身の詰まっていない感情論でしかないんだよ。」

狛枝「見てくれだけ格好つけても、実績を残さないと無価値な遠吠えに過ぎないんだよ。」


七海「…」


狛枝「今の小泉さんは、目の前に立ちはだかる絶望から目をそらして…」

狛枝「あやふやな希望論にしがみついて現状を傍観しているだけだよ。」

狛枝「そんなので希望の象徴だなんて、笑顔どころか冷笑さえも引っ込んでしまう位だね。」



119: 2014/09/09(火) 18:44:08.41 ID:PzkXv3le0


狛枝「才能の無駄遣いだよ!!“超高校級の写真家”っていう素晴らしい才能が泣いてるよ。」

狛枝「どれだけ素晴らしい才能を持っていても、当の本人が才能の扱い方をはき違えているなんて宝の持ち腐れだよ!!」


小泉「うっ…」



120: 2014/09/09(火) 18:44:47.45 ID:PzkXv3le0


狛枝「で?話ってのは、それだけかな。くだらないことで時間を割かせないでよ。」


狛枝「なんていうんだろうね。妙な正義感に囚われている今の小泉さん、見るに堪えないや。」

狛枝「バカみたいに写真をパシャパシャ撮っていた時の方が、よっぽど魅力的だったな。」



121: 2014/09/09(火) 18:45:38.80 ID:PzkXv3le0


澪田「凪斗ちゃん、いい加減にするっすよ!!これ以上真昼ちゃんを侮辱するのは、この唯吹が許さないっす!!」


狛枝「言われなくてもそのつもりだよ。」

狛枝「そもそも、ボクみたいなクズの言うことを真に受ける必要なんてないんだって。」

狛枝「邪魔者はさっさと退出させてもらうよ。」



122: 2014/09/09(火) 18:46:28.25 ID:PzkXv3le0






小泉「…スン」


七海「小泉さん…泣いてるの?」

田中「言っただろう。奴とは話すだけ無駄だと。」

田中「徒に精神への多大なダメ―ジを喰らってしまうことになるだけだ。」



123: 2014/09/09(火) 18:47:07.64 ID:PzkXv3le0


小泉「でも…悔しいよ、アタシ…。」

小泉「だって、あれだけ言われたのに何の反論もできなかった。」


小泉「アタシに狛枝くらいの頭脳があれば…」

小泉「きっとより良い方法を提示して、狛枝にギャフンと言わせることができたはずなのに…」



澪田「真昼ちゃん!!今は凪斗ちゃんのことよりも、爆弾の件を何とかする方が先っすよ!!」

澪田「とりあえずコテ―ジに入って、4人で作戦会議っす!!」


小泉「…うん。」



124: 2014/09/09(火) 18:48:00.24 ID:PzkXv3le0


―七海のコテ―ジ―



七海「現状は…今日のはじめよりも、だいぶよろしくないね…。」


澪田「爆弾を見つけるっていう方法は打ち止めで、後は裏切り者を見つけるしか方法がないんっすよね?」

澪田「念のために聞いておくっすけど、他に方法はないんすよね…?」


田中「一応全員に聞いておこうか。なんでもいい、何か変わったことを発見しなかったか?」



125: 2014/09/09(火) 18:49:05.54 ID:PzkXv3le0


小泉「あ…そういえば。5の島を探索していたら、モノクマと出会ったんだけど。」

小泉「呼びかけても、回し蹴りをしてみても、なんの反応もしなかったんだよ。」

小泉「多分あれは、モノクマの機能が全面的に停止していたんだよ。」

澪田「回し蹴り!?」



126: 2014/09/09(火) 18:49:50.42 ID:PzkXv3le0


七海「モノクマが…?なんで急に動かなくなったのかな?」

田中「モノクマを操る黒幕に、何かあったのかもな。」


澪田「しかしそれって、爆弾を止める手掛かりにはなりそうもないっすよ!?」


小泉「…そうだね、ごめん。」

小泉「なんか、みんなを余計に混乱させちゃったみたいだね。」

澪田「あ、いや。そういう意味じゃないんすけど…」



127: 2014/09/09(火) 18:50:29.00 ID:PzkXv3le0


七海「じゃあやっぱり…」

七海「裏切り者を見つけるしか、私たちが生き残る方法はないんだね…。」


田中「…そうなるな。」



七海「そっか…」




128: 2014/09/09(火) 18:51:12.21 ID:PzkXv3le0




七海「…もうすこし、早く白状するべきだったのかな。」


七海「そうすれば…ここまで犠牲を出すことも、なかったのかもしれないね。」





小泉「…え?」




129: 2014/09/09(火) 18:52:03.09 ID:PzkXv3le0



七海「みんな。今まで隠していて、ごめんね。」




七海「未来機関の一員で、皆が“裏切り者”って呼んでいるのは…私のことなんだ。」




田中「なっ!?」


小泉「えぇ!?」


澪田「知ってた!!」


七海「ええ!?」




138: 2014/09/10(水) 22:01:46.29 ID:yuEn3NHc0


田中「まさか…貴様のような人間が、裏切り者だと…!?」

小泉「い、一応聞いておくけど、裏切り者っていう証拠はある?」


七海「うん。この本を見てくれればわかるかな。」

澪田「これは…絵日記っすか?」



139: 2014/09/10(水) 22:02:27.04 ID:yuEn3NHc0


田中「我らがこの島に降り立った時点からの状況を、克明に記されているな。」

七海「これはね。私がモノミちゃんに渡していた、報告書みたいなものなんだ。」


田中「モノミは確か、未来機関側の存在。」

田中「そして、奴に情報を流す存在は…」

澪田「まさに、“裏切り者”ってことじゃないっすか!!」



140: 2014/09/10(水) 22:03:11.96 ID:yuEn3NHc0


小泉「で、でも、これをモノミなんかが書いたとは考えられないの?」


七海「モノミちゃんの性能は、あまりよくなくてね。鉛筆みたいな小さいものは持てないんだ。」

七海「持てるのは、ステッキサイズくらいかな。」

七海「まぁ、こんなことを知ってるってのも、裏切り者っていう証拠かな?」


澪田「そんな…やっぱり裏切り者は存在したんっすか…?」



141: 2014/09/10(水) 22:03:55.24 ID:yuEn3NHc0


田中「では、“超高校級のゲ―マ―”という肩書も、虚偽ということか?」


七海「うん。他の肩書だったら技術面で嘘の肩書だってばれちゃうかもしれなかったから。」

七海「私はいろんなゲ―ムにけっこう詳しいし…」

七海「“超高校級のゲ―マ―”なんて聞いても、私が希望ヶ峰学園の生徒じゃないってことに気付けなかったでしょ?」



142: 2014/09/10(水) 22:04:56.21 ID:yuEn3NHc0


小泉「でも…なんで今、自白したの?」

小泉「裏切り者だなんて自白したら、千秋ちゃんの立場が…」


七海「私は、どんな非難でも受け入れるつもりだよ。」

七海「私とモノミちゃんの本当の役割は、“あなたたち15人の安全を守ること”、だったんだから…。」


田中「なに…!?ならば、このコロシアイはいったいなんだというのだ!?」

七海「うん。この際だからちゃんと一から説明しよっか。」



143: 2014/09/10(水) 22:05:55.89 ID:yuEn3NHc0


七海「本来この修学旅行は、“皆の絆を深めていくこと”が目的で…」

七海「コロシアイという暴力なんて、存在するはずがなかったんだよ。」


澪田「絆…?なんで唯吹たちはこんな島に連れてこられて、絆なんて深めないといけないんすか?」



144: 2014/09/10(水) 22:06:48.15 ID:yuEn3NHc0


七海「みんな。今、外の世界がどんな状況か知ってるよね?」

田中「確か、世界の各地で暴動が起きているのだったな。」


七海「外の世界は、酷く荒廃してるんだ。」

七海「警察などの秩序は破壊され、罪のない人間が何人も犠牲になって…」

七海「これを、“人類史上最大最悪の絶望的事件”って呼ぶんだ。」


小泉「…!!」



145: 2014/09/10(水) 22:07:30.71 ID:yuEn3NHc0


七海「それを引き起こした元凶で、“絶望のカリスマ”って呼ばれていた…」

七海「『江ノ島盾子』っていうのがいるんだけどね。」


七海「その人が亡くなった時、“人類史上最大最悪の絶望的事件”は収束に向かうと予測されていた。」



146: 2014/09/10(水) 22:08:33.83 ID:yuEn3NHc0


七海「でもね、事態はそんなに楽観的じゃなかったんだよ。」

七海「彼女が氏んで1年近く経つというのに、いまだにこの事件は終わらない。」

七海「なんでだと思う?」


澪田「え~っと…。そろそろ話について行けなくなってきたんっすけど…」



147: 2014/09/10(水) 22:09:33.66 ID:yuEn3NHc0


田中「頭である『江ノ島盾子』とやらを叩いても指揮が落ちない理由…」

田中「それは、『江ノ島盾子』に匹敵するほどのブレ―ンが、奴の配下に存在したということか?」


七海「うん…。“絶望の残党”なんて呼ばれているんだけどね。」

七海「それが誰なのか…驚かないで聞いてね?」




七海「君たち、15人のことだよ。」


田中「なっ…!?」



148: 2014/09/10(水) 22:10:19.44 ID:yuEn3NHc0


澪田「えっと…ちょっと待ってね。」

澪田「たしか“絶望の残党”ってのはとにかく悪い連中で、それは唯吹たちで…」

澪田「っておかしいっすよ!!そんなのあるわけがないっす!!何で唯吹たちが悪党なんっすか!?」


七海「学園の記憶がない君たちには、受け入れがたい事実かもしれないけどね。」

七海「君たちは希望ヶ峰学園の中で『江ノ島盾子』から強い影響を受けて、絶望に堕ちてしまったんだ。」



149: 2014/09/10(水) 22:11:07.59 ID:yuEn3NHc0


田中「しかし…にわかには信じがたいな…。」


小泉「でも…。千秋ちゃんの言ってることは、本当のことかもしれない。」

澪田「え?」


小泉「千秋ちゃんが教えてくれたからアタシも言うんだけどさ。」

小泉「アタシ…ファイナルデッドル―ムの特典で、千秋ちゃんの言っていた通りの資料をもらってるんだ。」



150: 2014/09/10(水) 22:11:54.80 ID:yuEn3NHc0


田中「ファイナルデッドル―ムだと?俺様がプレイした時は、何ももらわなかったが…」

小泉「ああ、あれはね…。事故みたいなものだよ。」


澪田「それに、そんな物をもらっているなら、なんで今まで話してくれなかったんすか?」


小泉「この資料が真実かわからなかったし…」

小泉「アタシたちが絶望だったことを、狛枝に知られるとまずいって思ったから…。」


小泉「持ってくるから、ちょっと待ってて。」



151: 2014/09/10(水) 22:13:13.01 ID:yuEn3NHc0






小泉「ほら、これだよ。」





『未来機関は、15人の、希望ヶ峰学園の生き残りを保護することに成功した。』


『しかし取り調べを進めていくうちに、かれらが“超高校級の絶望”の残党だということが発覚した。』



『“人類史上最大最悪の絶望的事件”を扇動した連中だ。未来機関の中では全員を抹頃する事を提言する人間が多数いた。
彼らの中にも、奴らに家族を殺された者が山ほどいる。』



『しかし腐っても元は“希望”。かれらをうまく扱えば、未来機関にとって大きな力となるかもしれない。
そこで未来機関が起用したのが、“希望更生プログラム”…。15人の絶望の、絶望の成分を取り除くことが目的である。』



『通常なら、絶望の残党は速やかに処分すべきだが…』



『かれらも“絶望のカリスマ”である彼女の被害者である、という意見も少数ながら存在する。
彼らの意見も尊重し、絶望の残党の処置はこのようなものとなった。』



『超高校級の絶望の時代のかれら15人の記憶を奪い、監視者2人の元でかれらの希望を取り戻し、
再びこの世界の希望を…』




152: 2014/09/10(水) 22:14:15.77 ID:yuEn3NHc0


小泉「アタシ達は本来、殺されても文句言えないような人間だった…らしいんだよ…。」

澪田「そんな…超高校級の絶望とか、絶望の残党とか、もうキャパオ―バ―っすよ…。」


澪田「でも、それが真実だとしたら…」

澪田「今まで『裏切り者裏切り者』って千秋ちゃんを疑っていた唯吹は、何してたんっすかね…。」

澪田「悪党は自分なのに、自分を助けようとしてた千秋ちゃんを陥れようとしてたなんて…」


七海「あまり自分を責めないでほしいな。」

七海「江ノ島盾子があなたたちにしたことは、ほとんど洗脳に近いから。」

七海「そしてだからこそ、もう2度と絶望に堕ちることがないように、皆は絆を深める必要があったんだよ。」



153: 2014/09/10(水) 22:15:10.75 ID:yuEn3NHc0


田中「しかし解せんな。」

小泉「え?」


田中「“希望更生プログラム”という物が、この修学旅行のことだろうが…」


田中「これを起用し1度は我らを救おうとしたにもかかわらず…」

田中「突然コロシアイに発展させた未来機関の目的とは、一体なんなのだ?」



154: 2014/09/10(水) 22:15:55.45 ID:yuEn3NHc0


七海「それは私にもよくわからないんだ…。」



七海「少なくとも、私が希望更生プログラムの監視員としてこのジャバウォック島に来た時には…」

七海「未来機関の中で君たちを処刑しようなんていう案は…ないわけじゃなかったけど…」

七海「実際にその案が採用されたなんて話は、聞いたこともなかったんだ。」



155: 2014/09/10(水) 22:16:31.47 ID:yuEn3NHc0


七海「でも、モノミちゃんから聞いた話だと…」






七海「“カムクライズル”っていう人物が関係してるかもしれないって。」




157: 2014/09/10(水) 22:17:19.31 ID:yuEn3NHc0


澪田「カムクライズル…?」



七海「いまだに消息不明なんだけどね。生氏もわかっていないんだけど。」

七海「彼も君たちと同様に、“超高校級の絶望”と呼ばれていて…」

七海「その人が元“絶望のカリスマ”である江ノ島盾子に匹敵するほどのカリスマを持っていると言われているんだ。」


七海「その人が裏で暗躍しているかもしれない。」

田中「暗躍?」



158: 2014/09/10(水) 22:18:00.85 ID:yuEn3NHc0




七海「ひょっとしたら、この修学旅行に紛れ込んでいるかもしれないんだ。」



田中「なっ…!?」



159: 2014/09/10(水) 22:18:52.94 ID:yuEn3NHc0


澪田「じゃ、じゃあ…今この島で生きているのは、6人だけじゃないってことっすか!?」

七海「あくまで、そう言う可能性があるってだけ。本当は何も関係ないかもしれない。」


七海「でも、もし紛れ込んでいるとしたら…」

七海「モノクマを操って、いままでコロシアイを扇動してきたのかもしれない。」


田中「しかし…。何とも雲をつかむような話だな。」

田中「カムクラとやらがこのジャバウォック島に紛れ込んでいるなどというのは…」



161: 2014/09/10(水) 22:19:59.81 ID:yuEn3NHc0


小泉「そう言えば…このジャバウォック島って、本物のジャバウォック島なの?」

小泉「ソニアちゃんが図書館で教えてくれたけど。ここはジャバウォック島とは少し違うって…」


七海「ここは、ジャバウォック島に似せた人工の島だよ。」

小泉「人工の島…?」

七海「それも…江ノ島盾子によって造られた、ね。」



162: 2014/09/10(水) 22:20:39.24 ID:yuEn3NHc0


澪田「ど、どういうことっすか!?唯吹たちはもともと、希望に更生されるためにここに来たんすよね?」

澪田「なのになんで、江ノ島盾子の土地に連れて来られているんすか!?」


七海「そもそも江ノ島盾子は何らかの目的で、この島を利用するつもりだったらしいんだ。」


小泉「何らかの目的ってのは…」

田中「大方、前回のコロシアイと同様の事でも行おうと計画していたのだろう。」



163: 2014/09/10(水) 22:21:20.02 ID:yuEn3NHc0


七海「でもね。江ノ島盾子が亡くなって、その計画ってのもおじゃんになったみたいでね。」

七海「ここの施設が遊んでいる状態になったのを未来機関が目を付けたんだ。」


小泉「確かに…。ここは、外の世界で起こっているらしい暴動の影響も受けていないし。」

澪田「必然的に、唯吹たちを更生させるのには最適な場所だったということっすか。」

澪田「今は、頃し合いをさせられているけど…」



164: 2014/09/10(水) 22:22:48.38 ID:yuEn3NHc0


田中「つまり…。ここに軍事施設のような危険な場所があることや、裁判場などがある理由は…」

田中「ジャバウォック島がもともと江ノ島盾子の管轄下にあったから、ということか。」


七海「うん。だから私でも、この島の詳しい地理や設備のすべてを把握しきってはいないんだ…。」

七海「もっと把握していれば、防げた事件も…」



165: 2014/09/10(水) 22:23:49.77 ID:yuEn3NHc0


小泉「え、えっと。ジャバウォック島って言っても、ここは偽物の島よね?」

小泉「本物の島とは何か関係するの?」


七海「本当のジャバウォック島には、記憶を奪う装置があるんだ。」

七海「その装置ってのは大きな建物が必要なくらい大規模でおおがかりなもので、中央の島を殆ど占拠してるんだ。」


小泉「その装置で記憶を奪われたからこそ、アタシ達は絶望の時代を知らないんだね…?」



166: 2014/09/10(水) 22:24:29.54 ID:yuEn3NHc0


七海「ごめんね、みんな…。」

七海「私たちが勝手に記憶なんて奪っちゃったせいで、こんなコロシアイなんかに巻き込んじゃって…」

七海「今まで犠牲になった10人に、顔向けできないよ。」



167: 2014/09/10(水) 22:25:05.26 ID:yuEn3NHc0


小泉「え?千秋ちゃんが謝る必要なんてないでしょ。」

小泉「だって悪いのはアタシ達みたいだし…」



七海「…ホントはね、防ごうと思えば防げる事件もあったんだよ。」


田中「…なんだと?」



168: 2014/09/10(水) 22:25:57.28 ID:yuEn3NHc0


七海「さすがに全部の事件とは言わないけど…」

七海「例えば、2回目の事件。」


七海「トワイライトシンドロ―ム殺人事件が九頭龍くんと小泉さんの動機になることは、私にはわかってたんだ。」

七海「私には過去の記憶があるから…九頭龍くんと小泉さんの確執も、ちゃんとわかってた。」



小泉「え…!?ちょ、ちょっと。それは、聞き捨てならないよ…?」


澪田「ま、真昼ちゃん…?」



169: 2014/09/10(水) 22:26:37.66 ID:yuEn3NHc0


小泉「あの事件…。ホントは止めることができたの?」

小泉「本当は九頭龍もペコちゃんも花村も、氏ななくて済んでたの?」

小泉「千秋ちゃんがあの事件を止めていれば、アタシは九頭龍にちゃんと償えたの?」


七海「…」


田中「小泉…!!少し冷静になれ!!今、七海を責めたところで…」



170: 2014/09/10(水) 22:27:37.79 ID:yuEn3NHc0


小泉「じゃあなんでとめてくれなかったの!?」

小泉「あなたには、それができるだけの情報と能力があったんでしょ!?」

小泉「なに、結局アタシたちは絶望だからって、見捨てていいって判断したわけ!?」


澪田「真昼ちゃん!!」

田中「小泉!!」


小泉「あっ…。ご、ごめん。」

小泉「アタシがこんなことを言える立場じゃないよね…。」



171: 2014/09/10(水) 22:28:30.48 ID:yuEn3NHc0


七海「いや、いいんだ。非難は全て受け入れるって言ったのは私だから。」

七海「それに小泉さんの言ったことは、だいぶ的を射ているんだ。」



七海「でも、これだけは言わせて。見捨てていいと思ったわけじゃないんだ。」


七海「ただ…」




七海「怖かったんだ。」



172: 2014/09/10(水) 22:29:16.76 ID:yuEn3NHc0


田中「怖かった?」



七海「下手に動いて私が裏切り者ってばれちゃったら皆にどう思われるかわからないし…」

七海「もしかしたら狛枝くんみたいに監禁されるかもしれなかったからさ。」

七海「裏切り者だってばれたら、問答無用で殺されるかもって、思っちゃった。」


七海「裏切り者って呼ばれて、皆から仲間はずれにされるのが…」

七海「すごく、怖かったんだ。」



173: 2014/09/10(水) 22:30:02.73 ID:yuEn3NHc0


七海「ダメだな、私。希望の象徴である皆を助けるって意気込んで、監視員を名乗り出たのに。」

七海「結局1番に考えたことは、自分の保身だったんだよ。」



小泉「…いや、やっぱり千秋ちゃんは悪くないよ。」


小泉「だって、千秋ちゃんが名乗り出られなくて、ろくに行動もとれなかったのって…」

小泉「アタシが裏切り者を煙たがっていたせいでしょ?」


小泉「ごめん、千秋ちゃん。アタシ、最低だ。」

小泉「千秋ちゃんのことを全然考えてなくて、自分の所業を振り返りもせずに千秋ちゃんにどなったりして…」



174: 2014/09/10(水) 22:30:43.53 ID:yuEn3NHc0



七海「だから、もう私は迷わない。傍観なんてしない。」


七海「もうこれ以上、犠牲なんて出させない。」




七海「たとえ、私がどうなったとしても。」





小泉「え…!?」



176: 2014/09/10(水) 22:31:37.93 ID:yuEn3NHc0


七海「狛枝くんは、裏切り者が名乗り出れば爆弾を止めてくれるんだよね。」


澪田「ちょ、ちょっと待つっすよ!!」

澪田「あんな、1人で奇人変人博覧会を開けるような凪斗ちゃんのところに千秋ちゃんが行ったりしたら!!」

澪田「こ、殺されるかもしれないっすよ!?」


田中「澪田の言うとおりだ。七海1人に行かせるわけにはいかん。」

田中「行くとしても、ここにいる全員で行くべきだ。」



177: 2014/09/10(水) 22:32:23.57 ID:yuEn3NHc0


七海「いや…。たしかビデオレタ―では、1対1で話し合いたいって言っていたから。」

七海「私は1人で行くよ。それに、他のみんなを巻き込むわけにはいかないからね。」


小泉「そ、そんなわけにはいかないよ!!」

小泉「千秋ちゃん1人だけを危険にさらして、自分だけ安全地帯に避難しようなんて…!!」

小泉「そんなの、できるわけがないよ!!」



178: 2014/09/10(水) 22:32:58.73 ID:yuEn3NHc0


七海「いいんだよ。」

七海「だってどちらにせよ、私はもう未来機関のお尋ね者になっちゃったから。」


小泉「えっ…?」



179: 2014/09/10(水) 22:33:42.35 ID:yuEn3NHc0


七海「監視者が、被験者…つまり君たちに…」

七海「自分の正体を明かしたり、ましてや外の世界のことや修学旅行の目的を話すことは重大な規則違反なんだ。」

七海「このことが知られたら、私は未来機関から処分を受ける。」



小泉「え!?じゃ、じゃあ…」

小泉「それにも関わらず、アタシ達に情報をくれたってこと…?」



180: 2014/09/10(水) 22:34:27.78 ID:yuEn3NHc0


七海「だからね、私のことをそんなに心配する必要はないんだ。」

七海「ほら、戦争とかでよくある、相手の基地に突撃するためだけの特攻隊とでも思えばいいよ。」


小泉「ふざけないで!!千秋ちゃんは他の皆と変わらない、アタシたちの仲間だよ!!」

小泉「そんな見捨てるようなマネ、できるはずがない!!」



181: 2014/09/10(水) 22:35:12.38 ID:yuEn3NHc0


小泉「未来機関に狙われるとか、そんなのアタシ達が千秋ちゃんを守ってあげればいいんだよ!!」

小泉「田中や唯吹ちゃんだって、そう思ってるに決まってる!!」


田中「無論だ。」

澪田「当たりまえだのクラッカ―っすよ!!」



七海「ふふっ。みんななら、そう言ってくれると思ってたよ。」




七海「ありがとう。裏切り者で、皆にとっては腫物でしかない私に…」

七海「こんなに優しくしてくれて。」




182: 2014/09/10(水) 22:35:51.32 ID:yuEn3NHc0



プシュ―!!




小泉「え…!?」

澪田「な、なんすか、この霧!?」

田中「ま、まさか…」

田中「軍事施設にあった、睡眠薬…グッ」




183: 2014/09/10(水) 22:36:31.57 ID:yuEn3NHc0


小泉「…zzz」

澪田「zzz」

田中「ママ~もう食べられないよ~」



184: 2014/09/10(水) 22:37:04.20 ID:yuEn3NHc0



七海「だからこそ…どんなことをしてでも、守りたいって思えるんだ。」



七海「たとえ…私の命にかえてでも。」




190: 2014/09/11(木) 18:01:06.31 ID:RACRNxMn0






カチ カチ カチ カチ



小泉「ん…」

小泉「今、朝…?」



191: 2014/09/11(木) 18:01:59.73 ID:RACRNxMn0


小泉「…」


小泉「いや、違う…確か、皆と話してて、千秋ちゃんが名乗り出てくれて…」



小泉「そうだ!!こんなことをしている場合じゃない!!千秋ちゃんが危ないかもしれない!!」



192: 2014/09/11(木) 18:02:57.56 ID:RACRNxMn0


カチ カチ カチ カチ



小泉「ん?何この音。」

小泉「時計の音?いや、コテ―ジの時計は音のならないタイプだし…」


小泉「まぁそんなことはいいか。とにかく急いで、狛枝のところに行かないと!!」



193: 2014/09/11(木) 18:03:32.27 ID:RACRNxMn0


小泉「…?」


小泉「デジャヴ…?体が、動かない…?」

小泉「あれ?そう言えばアタシ、ベッドの上で寝てたっけ?」


小泉「…」



194: 2014/09/11(木) 18:04:19.07 ID:RACRNxMn0


小泉(そうか…なんで体が動かないのかと思ったら…)


小泉(ベッドに縄で、体をぐるぐる巻きにするようにして縛られている。)

小泉(かすかに首を動かせるくらいだ。)


小泉(なんでアタシって、こんなに縛られるの?)

小泉(何?縛られ要員なの?)



195: 2014/09/11(木) 18:04:58.06 ID:RACRNxMn0


澪田「あ~よく寝たっす~!!新しい朝っす~!!」

田中「新しい朝だと…?待て。俺様には今宵を体験した記憶はないのだが…」


澪田「そ、そういえば!!千秋ちゃんが睡眠薬を使って、唯吹たちを…!!」

田中「そこまでして我らの身を案じていたということか。」

田中「自己犠牲の精神は称賛するが…」

田中「いかんせん、俺様の腕は信用されていないのだな…。」


澪田「とにかく、千秋ちゃんを探しに…」



196: 2014/09/11(木) 18:05:47.32 ID:RACRNxMn0



澪田「真昼ちゃん?何遊んでるんすか?」


小泉「い、いや、遊んでるわけじゃ…気付いたら、こんなになってて…」

澪田「真昼ちゃん…これじゃあ身動き取れないっすね…。」


澪田「よし、眼蛇夢ちゃん!!今のうちに、やりたい放題やっておくっすよ!!」

小泉「え、ええ!?」



197: 2014/09/11(木) 18:06:24.76 ID:RACRNxMn0


田中「いやそれより、小泉の腹部にある暗黒物質はなんだ?」

澪田「腹部…?」




カチ カチ カチ カチ




澪田「こ、これ…どう見ても爆弾っすよ!!」

小泉「ば、ばばばばば爆弾!!!!!?」



198: 2014/09/11(木) 18:07:10.00 ID:RACRNxMn0


澪田「時計みたいなのがついてるから、時限爆弾のようっす!!」

田中「この音…カウントダウンか。あと、20分ほどで爆発するようだぞ…!?」


澪田「い、一体だれがこんなことを!?ま、まさか千秋ちゃんが…!?」

田中「そんなことは後だ!!今は爆弾の処理の方が先決だ!!」



199: 2014/09/11(木) 18:08:12.99 ID:RACRNxMn0


澪田「じゃ、じゃあこんなことしている場合じゃないっすよ!!は、早く逃げないと!!」


小泉「ええ!?ちょ、ちょっと。アタシ、動けないんだから!!」

小泉「お、置いてかないでよ!!」


澪田「じゃ、じゃあとりあえず、爆弾だけ置いて、2人でベッドごと移動させて…」

田中「いや、それは不可能だ。この爆弾、縄によって小泉に固定されているようだ…。」



200: 2014/09/11(木) 18:09:01.96 ID:RACRNxMn0


小泉「そ、そんな!!ど、どうすればいいの…!?」

澪田「素手でほどこうとすると、20分じゃあとても足りないよぉ!!」


田中「縄を切りでもせん限り、小泉の命は…!!」

澪田「こ、こんなぶっとい縄を切るには、食事用のナイフなんかじゃ歯が立ちそうにないっすよ!?」



201: 2014/09/11(木) 18:09:48.33 ID:RACRNxMn0


田中「軍事施設にア―ミ―ナイフがあったはずだ。あれなら通常のナイフよりいくばくかはマシだろう。」

田中「筋肉操作で100%中の100%の力を解放し、20分以内に取ってきて、2人がかりで爆弾を何とか取り外すのだ!!」


澪田「よし!!今すぐ2人で取りに行くっすよ!!」



202: 2014/09/11(木) 18:10:44.11 ID:RACRNxMn0


小泉「ちょ、ちょっと待って。そ、そう言って、2人で逃げる気じゃないの…?」

澪田「え?いや、そんなことあるはずがないじゃないっすか!!」


小泉「ふ、2人に見捨てられたら、アタシ…!!」

小泉「お、お願い、見捨てないで!!」


田中「ならば俺様だけがナイフを取りに行く。その間澪田は、少しでも縄を解いていろ。」

澪田「了解っす!!」



203: 2014/09/11(木) 18:11:56.15 ID:RACRNxMn0







澪田「う~ん。ほどけないっす。ここのむすびを解いたらいけそうなんっすが…」


小泉「唯吹ちゃん…ありがとう。こんな状況でも、見捨てないでくれて。」

澪田「な~に固いこと言ってるんすか!!ここまで一緒に生きてきた仲間なんすから!!」


小泉「さっきはああ言ったけど…」

小泉「本当に爆発しそうになったら唯吹ちゃんだけでも逃げて。」

澪田「唯吹はね、そんな失敗するビジョンなんて見てないっす。」


澪田「唯吹が今見てるのは、唯吹も真昼ちゃんも眼蛇夢ちゃんも、皆が氏なないビジョン…」




204: 2014/09/11(木) 18:12:56.38 ID:RACRNxMn0





澪田「あひゃぁああ!?」






小泉「え!?素っ頓狂な声を出してどうしたの!?」


澪田「まだあと10分以上はあったはずなのに!!カウントダウンがどんどん早くなって…!!」

小泉「ど、どういうこと!?タイマ―機能が故障したとか!?」

澪田「よくわかんないけど、このままじゃ…!!」


小泉「そ、そんな!!ま、まだ田中は帰ってこないし…!!」

澪田「あ、あと10秒で…!!」




小泉「あ、あぁあ、ああああああああぁあああああああぁあああ!!!!!!!?」




205: 2014/09/11(木) 18:14:01.41 ID:RACRNxMn0



ボガ―ン…






目の前が真っ白になった。


あまりにも突然の結末に、頭がついて行っていないのだろう。




目を開けてみると…


アタシは花畑にいたが、到底納得できる現実ではない。




ここは天国か?地獄か?


多分天国なんだろう。




だって…


周りにはたくさんの花と、大量の紙吹雪が舞っていて…







…紙吹雪?




206: 2014/09/11(木) 18:14:52.65 ID:RACRNxMn0


小泉「なに、これ…?」

澪田「あ、よく見たらこの爆弾…」


澪田「ロケットパンチマ―ケットにある、パ―ティ用のおもちゃじゃないっすか!!」

澪田「爆弾型くすだまっす!!」


小泉「クラッカ―のおっきいバ―ジョンってこと…?」

小泉「わぁ、この花の形に切られた折り紙、すっごいかわいい。」



207: 2014/09/11(木) 18:15:45.28 ID:RACRNxMn0


澪田「ただのこけおどしだったんっすね…。」


澪田「もう、誰っすか?こんな心無いいたずらをするのは…」

小泉「まぁ、唯吹ちゃんならやりそうだけど。」


澪田「さ、さすがに唯吹はこんな心臓に悪いことしないっすよ!!」

澪田「するならせいぜい、コテ―ジの鍵をぶっ壊すことくらいっすよ!!」

小泉「いや、それもけっこう迷惑…」


小泉「それよりも、本当に誰なんだろうね?千秋ちゃんがこんなことをするとは思えないし。」

澪田「まあ、それは後で考えるっすよ!!タイムリミットもなくなったからゆっくり縄をほどけるっす!!」



208: 2014/09/11(木) 18:16:40.36 ID:RACRNxMn0






澪田「やっと解けたみたいっす。」

小泉「ありがとう、唯吹ちゃん…。」


小泉「でも、田中はどうしたんだろうね?もう、30分以上経ったと思うけど。」

澪田「ここから往復するのに、眼蛇夢ちゃんなら10分くらいあればいけそうなんすけどね?」


小泉「もしかしたら、ナイフが見つからないとかかな?」

澪田「ちょ!!それって、どんだけおマヌケさんなんっすか!!」



209: 2014/09/11(木) 18:17:34.75 ID:RACRNxMn0


ドゴ―ン!!



澪田「え!?」

小泉「今の…爆発音だよね!?」



澪田「聞こえた方角からして…」

澪田「5の島…眼蛇夢ちゃんがいるあたりだ!!」


小泉「と、とにかく行こう、唯吹ちゃん!!」



ダダッ



210: 2014/09/11(木) 18:18:32.75 ID:RACRNxMn0


―5の島―



小泉「田中…どこにいるの!?無事なんでしょうね!?」


小泉「いや…田中だけじゃない。」

小泉「千秋ちゃんも弐大も、行方が知れないんだ…!!」


澪田「あ、真昼ちゃん!!あそこに煙がたってる!!グッズ倉庫あたりっすよ!!」

小泉「グッズ倉庫…?ナイフは確か、軍事施設にあったのよね?」

小泉「じゃあ、あの爆発は田中とは関係ないのかな…?」


澪田「今はそんな細かいことはいいから行くっすよ!!」




ダダ~!!



211: 2014/09/11(木) 18:19:20.74 ID:RACRNxMn0


―グッズ倉庫―




田中「うっ…」



小泉「た、田中!!よかった、無事で…!!」


田中「…!!小泉か…」

田中「ふがいなくも俺様がナイフを持参することに失敗したが、何とか生き延びられたようだな…。」


小泉「あ、うん。あれはね、実は偽物の爆弾で…」



212: 2014/09/11(木) 18:20:29.14 ID:RACRNxMn0


澪田「うぉあ!!なんすかこれ!?グッズ倉庫の扉が吹っ飛んでるっす!!」

小泉「あの爆発は、ここであったのね…。でも、何で爆破なんかしたんだろう?」

小泉「爆弾を仕掛けた人には、このグッズ倉庫に何か見られたくないものでもあったのかな?」



田中「い、いかん!!その中は、見ないほうがいい!!」


澪田「え?」



小泉「いや、もう…」





小泉「覗き…込ん……で…………」





213: 2014/09/11(木) 18:21:31.12 ID:RACRNxMn0




ドクン。




心臓が、突如高鳴った。




かつてない戦慄を覚える。






目の前に広がる状況に…


その雰囲気を支配し、頭部を赤に染めている、“人間だったはずの物”に…





田中の忠告がもう少し早かったら…


アタシがもう少し落ち着いた性格をしていたなら…





こんな光景を見なくて済んだのかもしれない。




214: 2014/09/11(木) 18:22:19.89 ID:RACRNxMn0



だってそこには…



グッズ倉庫の壁に寄り掛かるようにしてうなだれている…






アタシが、“氏”からは最も遠いと思っていた…




小泉「こ…こ…」




小泉「こまえだぁああああああああああぁああ!!!!!?」




215: 2014/09/11(木) 18:22:52.41 ID:RACRNxMn0


澪田「え…?し、氏んでるの?なんで?」

澪田「だって、あの凪斗ちゃんっすよ…?」



小泉「や、約束が違うじゃない…。」

小泉「だ、だって、アンタは氏なないって…!!」


小泉「アンタ、アタシに言ったじゃない!!自分は幸運だからって!!」


小泉「どんなことがあっても氏なない、氏ねないって、言ってくれたじゃない!!」



澪田「ま…真昼ちゃん…?」



216: 2014/09/11(木) 18:23:28.82 ID:RACRNxMn0



唯吹ちゃんの怪訝そうな声などかやの外で、ガシッと狛枝の両肩を両手でつかむ。



そして無理やりにでも目覚めさせようと、全力で狛枝の体を揺り動かす。





小泉「何とか言ってみなさいよ!!言い訳があるなら聞いてあげるから!!」


小泉「反論ショ―ダウンでもパニックト―クアクションでもいいから、かかって来なさいよ!!」




217: 2014/09/11(木) 18:24:07.56 ID:RACRNxMn0



小泉「だから、お願い…」




小泉「何でもいいから…」




小泉「なにか、こたえてよ…」




澪田「真昼ちゃん…」








小泉「こたえてよぉおおおおおおおおおおおおおぉおおおお!!!!!!」







218: 2014/09/11(木) 18:24:34.04 ID:RACRNxMn0











「うるさい。」









219: 2014/09/11(木) 18:25:03.99 ID:RACRNxMn0



バシッ




小泉「…え?」




220: 2014/09/11(木) 18:25:50.47 ID:RACRNxMn0



狛枝「あるぇ?せっかく気持ちよく寝てたのに、やけにうるさいからなにかと思ったら、小泉さんだ。」

狛枝「目覚まし時計と間違えて、小泉さんの頭に勢いよく手を乗せちゃったよ。」



小泉「え?あれ?アンタ、なんで、生きて…」



狛枝「え?ボクが生きてて、何がおかしいの?」

小泉「え?だ、だってアンタ、頭から血を…」



221: 2014/09/11(木) 18:26:31.18 ID:RACRNxMn0


狛枝「ああ、本当だ。」



狛枝「でも、頭から血が出ているだけで氏んでるって思うなんて。」

狛枝「小泉さん、意外にうっかりさんだね。」

狛枝「氏体発見アナウンスだって流れてないんでしょ?」



222: 2014/09/11(木) 18:27:08.44 ID:RACRNxMn0


小泉「…とりあえず、その手、どけてよ。」

狛枝「えぇ?でもボクが昔飼ってた犬は、こうやって頭をなでると喜んで」



小泉「…アンタがケガしてるから、今は我慢してあげてるんだよ?」

狛枝「ゴメンナサイ。」


澪田「…なんすかこの茶番。」



223: 2014/09/11(木) 18:28:04.72 ID:RACRNxMn0






田中「な!?貴様、何者だ!?まさか地獄の淵から蘇った、リビングデッドだとでもいうのか!?」

狛枝「はは、ひどい言われようだね。頭の治療だって、まだしてもらってないのに。」


澪田「真昼ちゃん、チャンスっすよ!!」

澪田「自分の服を破ってその布で治療してあげれば、相手の好感度がうなぎのぼりっす!!」

田中「漫画でしか見たことはないが、どちらかというとそれは男が女にやる物ではないか?」



224: 2014/09/11(木) 18:28:47.45 ID:RACRNxMn0


狛枝「しかし…あの時小泉さん、なにを騒いでたの?」


小泉「…聞こえてなかったのならそれでいいんだよ。」

小泉「世の中には、知らないほうがいい真実だって存在するんだよ?」


狛枝「ふ~ん?」



225: 2014/09/11(木) 18:29:26.50 ID:RACRNxMn0


澪田「ちなみに唯吹は一字一句漏らさずに覚えているっすよ!!」

澪田「確か、『や、約束と違うじゃ」



小泉「わ―わ―わ―わ―!!!!」

小泉「聞こえない聞こえない!!!!何も聞こえなぁあああい!!!!!!」




226: 2014/09/11(木) 18:30:10.60 ID:RACRNxMn0




田中「しかし…俺様が言ったのはどちらかというと、狛枝の方ではないのだが…」




小泉「え?」



澪田「おや?よく見たらこのカ―テンの奥に、まだ空間があるみたいっすね…。」

澪田「ちょっと見てみるっす!!」



田中「!!そ、それだ!!それを見ては…」



小泉「…!!」




227: 2014/09/11(木) 18:31:10.61 ID:RACRNxMn0





田中が忠告を言い終わる前に、唯吹ちゃんはそのカ―テンを開ききってしまった。






だからこそ、見えてしまった…









首が吹っ飛んで、胸から下は原形をとどめないほどにぐちゃぐちゃになっている状態で横たわってる…

























謎の焼氏体が。






228: 2014/09/11(木) 18:31:56.86 ID:RACRNxMn0



CHAPTER5 キミは幸運という名の不運に微笑む 非日常編




ピンポンパンポン

映像の中のモノクマ『氏体が発見されました!!一定の捜査時間の後、学級裁判を、開きます!!』




229: 2014/09/11(木) 18:32:50.14 ID:RACRNxMn0


澪田「うっ…」

澪田「やばい、また吐きそう。前回も吐いたのに…」


狛枝「すごいよ澪田さん!!澪田さんだけは今までのすべての事件で、アナウンスが鳴る前に氏体を目撃してるんだから!!」


澪田「勘弁してよ…前回に引き続き、何で唯吹ばっかりこんな凄惨な氏体を…」

狛枝「3章の報いじゃない?」


澪田「うぅ…このまま一生、それを言い続けられそうっす…。」



230: 2014/09/11(木) 18:33:31.49 ID:RACRNxMn0


田中「だから言っただろう。見ないほうがいいと。」

田中「貴様らのような何の抵抗力もない人間が、このような骸に耐えられるとは思えんからな。」



231: 2014/09/11(木) 18:34:14.14 ID:RACRNxMn0


小泉「でも…今、氏体発見アナウンスが流れた。」


小泉「ってことは、これって…」




小泉「また、起きたってことなんだよね…?」



232: 2014/09/11(木) 18:34:53.16 ID:RACRNxMn0


澪田「じゃあやっぱり、放っておくわけにはいかないんすね。」

澪田「この中にこれをやった人間がいるなんて、信じたくないけど…」




狛枝「その前にみんな、1つ確認しないといけないことがあるよ。」


田中「何だ?」



233: 2014/09/11(木) 18:35:38.58 ID:RACRNxMn0




狛枝「この氏体…一体誰なんだろうね?」




澪田「え?そんなの見ればわかる…」

澪田「と思ったけど、丸焦げで誰かが分からないっすね…。」



234: 2014/09/11(木) 18:36:15.72 ID:RACRNxMn0


小泉「でも…これ、女の子だよね?」

小泉「ほら…胸のあたり、膨らんでるし。」


田中「生きていた3人の中で、今ここにいないのは…」







小泉「…千秋ちゃん…。」




235: 2014/09/11(木) 18:36:51.58 ID:RACRNxMn0


澪田「…そういうことなんすか?凪斗ちゃん?」

狛枝「え?なんの話?」


小泉「…」



236: 2014/09/11(木) 18:37:33.71 ID:RACRNxMn0


澪田「とぼけても無駄っす!!凪斗ちゃんはずっと、裏切り者を敵視していたじゃないっすか!!」

澪田「きっと千秋ちゃんが裏切り者として名乗り出た途端に、問答無用で…!!」


狛枝「へぇ、やっぱり裏切り者は七海さんだったんだ。」

狛枝「ま、彼女の“超高校級のゲ―マ―”っていう才能だけは聞いたことがなかったから、順当だね。」


澪田「ちょ、なんで今まで知らなかった風なしゃべり方なんっすか!?」

澪田「そんなので容疑をそらそうなんて…」



237: 2014/09/11(木) 18:38:10.90 ID:RACRNxMn0


小泉「ちょっと唯吹ちゃん、待ってよ。だって、狛枝も一応被害者だよ?」

小泉「狛枝も、犯人に後頭部を殴られたからここで気絶してたんでしょ?」


澪田「はぁ~。相変わらず、真昼ちゃんは凪斗ちゃんに甘いっすね。」

澪田「真昼ちゃんは、凪斗ちゃんのハニ―トラップにでも引っかかったんっすか?」

小泉「ハ、ハニ―トラップ!?」



238: 2014/09/11(木) 18:39:09.95 ID:RACRNxMn0


田中「しかし…狛枝の肩を持つわけではないが、確かに澪田の意見は安直だな。」

澪田「えぇ!?なんでっすか!?」

田中「今まで俺様を幾度となく翻弄してきた狛枝が、ここまでわかりやすい頃しをするとは思えんな。」


田中「そもそも、この焼氏体が本当に七海の氏体なのかも疑わしい。」

小泉「え?それって、どういうこと?」


田中「選択肢はまだ残されているということだ。」

澪田「えぇ!?なんっすか、それ!?」



240: 2014/09/11(木) 18:39:50.84 ID:RACRNxMn0


田中「七海が言っていただろう。」

田中「この島には、“カムクライズル”とやらが混じっている可能性があると。」

田中「ならば、この氏体がカムクライズルという可能性もあるだろう?」


澪田「え!?カムクラって、女だったんすか!?」

田中「問題はそこじゃないと思うが…」



241: 2014/09/11(木) 18:40:33.92 ID:RACRNxMn0


小泉「でも、千秋ちゃんの話だとカムクラは黒幕のポジションだったよね?」

小泉「それなのにいきなり氏体で発見されるってのも、なんか変じゃない?」


澪田「それにたった今、氏体発見アナウンスが流れたんすよ!?」

澪田「なら、黒幕のカムクラってのはまだ生きていないとおかしいじゃないっすか!!」


小泉「じゃあやっぱりカムクラなんていなくて…」

小泉「あれは、千秋ちゃんだってことに…」



242: 2014/09/11(木) 18:41:25.25 ID:RACRNxMn0




狛枝「黒幕は1人じゃないかもよ?」



小泉「え?」



狛枝「よくはわからないけど、七海さんはいろんな情報を与えてくれたんだね。」

狛枝「その話だと、カムクライズルなんていう人間がこの島にいる可能性があるんでしょ?」


狛枝「で、カムクライズルがこの島にいて、それがこの氏体だったとしても…」

狛枝「まだ別の黒幕がモノクマを操っているという可能性もある。」


狛枝「例えば今ここにいない、七海さんや弐大クンとかがね。」

小泉「え…!?」



243: 2014/09/11(木) 18:42:03.32 ID:RACRNxMn0


澪田「じゃあ唯吹は、千秋ちゃんや猫丸ちゃんまで疑わないといけないんっすか!?」

澪田「今まで様々な苦境を共に乗り越えてきた仲間を、それを引き起こした元凶として!?」


澪田「もう嫌っすよ…。これ以上仲間を疑うなんて、したくないっすよ…」



狛枝「悪気はないんだろうけど、真っ先に疑われたボクは仲間に入ってないみたいだよ?」



245: 2014/09/11(木) 18:42:52.13 ID:RACRNxMn0



モノクマ「うぷぷぷぷぷ…悩んでる、悩んでる…。」



田中「…モノクマ!!」


モノクマ「まぁ、黒幕探しもいいけど。今はそんなことより、眼前のヤマを越えることに精を出したら?」

小泉「眼前のヤマ…?」



246: 2014/09/11(木) 18:43:31.70 ID:RACRNxMn0


モノクマ「だって氏体が発見されたら、やることは1つしかないでしょ!?」






モノクマ「もちろん、学級裁判ですよ!!」





247: 2014/09/11(木) 18:44:32.59 ID:RACRNxMn0


小泉「…!!これをやった人が、本当にこの中にいるっていうの?」


モノクマ「当然でしょ!!コイツを頃したのは間違いなく、“コロシアイ修学旅行”の参加者の誰かだよ!!」

田中「コロシアイ修学旅行の参加者…?」


モノクマ「あれ?言ってなかったっけ?」

モノクマ「監視者の七海さんを含めて、この島に生きて足を踏み入れた人間の数について。」


澪田「そ、そんな大事なことを今まで言ってないなんて、詐欺っすよ!!」



248: 2014/09/11(木) 18:45:20.84 ID:RACRNxMn0


モノクマ「いやぁ、確かに教えたはずだよ。小泉さんにね。」

小泉「え?アタシ?」


モノクマ「ファイナルデッドル―ムの特典に、皆のプロフィ―ルがあったでしょ?」

モノクマ「あれが修学旅行の生きた参加者全員だよ!!」

モノクマ「ちなみにこの数は、最初から増えてないからね!!」



狛枝「へぇ。小泉さん。ファイナルデッドル―ムで特典なんて手に入れていたんだね。」

狛枝「なんで今までボクに教えてくれなかったのかな?」

小泉「…」



249: 2014/09/11(木) 18:46:17.29 ID:RACRNxMn0


モノクマ「はいはい、痴話喧嘩はよしなよ!!今、キミたちが1番欲しているのはこれでしょ!?」



モノクマ「“ザ・モノクマファイル[5]”!!」



田中「本当にやるのか…?狛枝の仕掛けた爆弾が爆発すれば、貴様とてただでは済むまい。」

モノクマ「うぷぷぷぷぷ…じゃあ、それが爆発する前に学級裁判を終わらせないとね…。」


小泉「このヤマを乗り越えないと…」

小泉「どちらにせよみんな、殺されちゃうんだから、ね…。」



250: 2014/09/11(木) 18:47:17.40 ID:RACRNxMn0


モノクマファイル[5]

『被害者:???。全身が燃やされているが、これは氏後に焼かれたもの。
全身をバラバラにされた後に燃やされ、グッズ倉庫に隠されていた模様。』



澪田「な、なんすかこの酷い文章は!?バラバラ殺人なんてセロレ―ディングZに行くっすよ!?」


小泉「今、この氏体をまともに見ることができるのは…」

小泉「真っ黒焦げで、残酷なかしょがほとんどわからないからなんだね…。」



251: 2014/09/11(木) 18:48:15.08 ID:RACRNxMn0


澪田「えっと、唯吹は他の所を調べてくるっす!!ここは、凪斗ちゃんとかに任せるっすよ!!」

田中「俺様にも他に調べたいところがある。だから、ここは貴様らに任せるぞ。」


小泉「あ。2人とも、行っちゃった…。」




小泉(こんな状況で狛枝と2人きりなんて…)


小泉(これってどういう罰ゲ―ムなの…?)






252: 2014/09/11(木) 18:48:58.99 ID:RACRNxMn0


狛枝「…」




狛枝「やられたね…。」



小泉「え?」



253: 2014/09/11(木) 18:49:38.73 ID:RACRNxMn0


狛枝「どうやら黒幕は、ボクの思っている以上に頭のキレる人間だったみたいだ。」

小泉「ど、どういうこと?」


狛枝「ちょうど他の人がいないから、小泉さんだけには話しておこうか。」




狛枝「この学級裁判によって、黒幕から喧嘩を売られているのは…」



254: 2014/09/11(木) 18:50:18.96 ID:RACRNxMn0




狛枝「キミだよ、小泉さん。」





小泉「ア、アタシが、喧嘩を売られている?」

小泉「しかも、黒幕に?」


小泉「意味が分からないんだけど…」



255: 2014/09/11(木) 18:51:02.56 ID:RACRNxMn0


狛枝「恐らくこの学級裁判が、小泉さんにとって1番の正念場だよ。」


狛枝「2回目の学級裁判なんて、比にもならない程のね。」




256: 2014/09/11(木) 18:51:42.64 ID:RACRNxMn0



狛枝「だから…」



狛枝「この学級裁判が、どんな結果に行きついてもいいように…」


狛枝「どのような真実にたどり着いても正気を保てるように…」



257: 2014/09/11(木) 18:52:13.08 ID:RACRNxMn0




狛枝「覚悟だけは、しておいて。」





小泉「う、うん…」




258: 2014/09/11(木) 18:52:42.26 ID:RACRNxMn0



狛枝「ま、辛気臭い話はいいか!!」

狛枝「とりあえず、氏体でも調べようよ!!」



小泉「それがすでに、辛気臭い話でしょうが…」




264: 2014/09/12(金) 18:03:55.30 ID:YGY9c8VA0


捜査開始


~BGM:エコロシア~



小泉「もう、これで5回起きたんだね…。」

小泉「5回も起きたから、氏体を見ることに抵抗がなくなってきているのかな…。」


狛枝「え?小泉さん、氏体を見たことが5回しかないの?」

狛枝「それって、この修学旅行の前は氏体を見たことがない、ってことになるんじゃない?」


小泉「さらっととんでもない話をしないでよ…。」



265: 2014/09/12(金) 18:04:36.20 ID:YGY9c8VA0


狛枝「この氏体…胸から下は凄惨過ぎて、とても調べられそうにないね…。」

狛枝「でも、胸から上は割ときれいな状態で残っているよ?」

小泉「それでも、首がないんだけどね…。」

狛枝「何で上半身はきれいなままなんだろうね?」



266: 2014/09/12(金) 18:05:25.81 ID:YGY9c8VA0


狛枝「ま、それは後でいいか。とりあえず必要なのは、メジャ―かな?」

小泉「え?どうして?」


狛枝「胸囲を調べてみようよ。確か電子生徒手帳には、みんなの胸囲が載っていたでしょ?」

狛枝「この氏体の胸囲を調べたら、この氏体が七海さんかどうかがわかると思うんだ。」

小泉「そっか…。じゃあついでに、みんなのプロフィ―ルも持ってくる。」


狛枝「あと…この氏体の重さも、ついでに量っておきたいね。」

小泉「わかった。体重計もだね。」



267: 2014/09/12(金) 18:06:23.62 ID:YGY9c8VA0






小泉「え―っと。氏体をくるめる大風呂敷と、体重計と、プロフィ―ル。あと、メジャ―。」

狛枝「ありがとう。じゃあまずは、みんなのプロフィ―ルから見てみようか。」

小泉「うん…。」





日向創 予備学科  終里赤音 体操部

狛枝凪斗 幸運  七海千秋 ゲ―マ―

??? 詐欺師  ソニア ネヴァ―マインド 王女

田中眼蛇夢 飼育委員  西園寺日寄子 日本舞踊家

左右田和一 メカニック  ×小泉真昼 写真家

花村輝々 料理人  罪木蜜柑 保健委員

弐大猫丸 マネ―ジャ―  澪田唯吹 軽音楽部

九頭龍冬彦 極道  辺古山ペコ 剣道家




268: 2014/09/12(金) 18:07:21.03 ID:YGY9c8VA0


小泉「これを見る限りだとやっぱりこの修学旅行にいたのは、1番最初にいた16人ってことになるよね。」

小泉「じゃあやっぱり、カムクライズルってのはいなかったのかな?」


狛枝「そうとは限らないよ?」

小泉「え?」



269: 2014/09/12(金) 18:09:04.69 ID:YGY9c8VA0


狛枝「カムクライズルっていうのが本名で、今まで偽名を名乗ってきた人間がこの16人の中にいるのかもしれない。」

狛枝「まあ、カムクラってのが偽名かもしれないけど。」


小泉「え!?じゃあ、千秋ちゃんを含める6人の中に、カムクラがいるかもしれないってこと!?」

狛枝「まぁカムクラっていう人がいて、知らないうちに氏んでいた可能性もあるけど。」



狛枝「実は、氏んだと見せかけて生きている人がいるかもしれないよ?」

狛枝「その人が、カムクラなのかもね。」



小泉「え…?いや、それはないでしょ。」

小泉「今までの犠牲者の10人は、とても氏んだふりなんてできる状況じゃなかったし…」



270: 2014/09/12(金) 18:10:26.81 ID:YGY9c8VA0


狛枝「日向クンは首の骨折。終里さんは弓による射殺。」

狛枝「九頭龍クンはバットによる撲殺。辺古山さんは毒殺。花村クンはショック氏?」

狛枝「罪木さんは首吊り。西園寺さんはナイフによる斬殺。豚神クンは溺氏。」

狛枝「ソニアさんはハンマ―による撲殺。左右田クンは、真っ二つ…だったね。」


狛枝「花村クンや九頭龍クン、豚神クンなんかは氏んだふりもできそうな気がするけど?」



小泉「う~ん…。でも、あくまで可能性ってだけでしょ?実際それが真実とは思えないな。」




小泉(特に、九頭龍が生きているなら…)


小泉(とっくの昔に、アタシを頃しにきているでしょ…)



271: 2014/09/12(金) 18:11:12.37 ID:YGY9c8VA0


狛枝「あと、小泉さんの名前の隣についている×マ―クは何かな?」

小泉「あ…それは、アタシにもよくわからないんだ…。」

狛枝「まあ、大体想像はつくけどね。」

小泉「え?」



272: 2014/09/12(金) 18:12:18.26 ID:YGY9c8VA0


狛枝「それにしても…日向クンって“予備学科”だったんだね。」

狛枝「“超高校級の相談窓口”っていうのは嘘だったんだ。」


狛枝「七海さんも才能を詐称してたし…」

狛枝「ここにいた希望の象徴はボク、七海さん、日向クンを抜いて13人だけだったんだね。」


小泉「え…?狛枝、予備学科っていうのを知ってるの?予備学科って、どういう才能なの?」



273: 2014/09/12(金) 18:13:17.60 ID:YGY9c8VA0


狛枝「あのね、小泉さん。予備学科ってのは、才能なんて持っていないんだよ。」

小泉「才能を持っていない?それじゃ、希望ヶ峰学園に入学できないんじゃない?」


狛枝「予備学科に関しては、才能がなくても入学できるんだ。」

狛枝「希望ヶ峰学園に莫大な金を払えばね。」

狛枝「つまり予備学科の人間ってのは、希望ヶ峰学園の名声を金で獲得しようとした人間ってこと。」



274: 2014/09/12(金) 18:14:13.92 ID:YGY9c8VA0


小泉「えっと…。でもたしか、希望ヶ峰学園は“才能”を育成するところでしょ?」

小泉「お金を払うだけの人間を希望ヶ峰学園が集める理由は?」


狛枝「希望ヶ峰学園が希望を育成するための資金を獲得するためだよ。」

狛枝「つまり希望ヶ峰学園は予備学科を踏み台として、本科の“希望”を育成してるってこと。」


狛枝「実際、本科と予備学科の施設の質は、雲泥の差らしいよ。」

狛枝「ま、それも当然だよね。」

狛枝「予備学科の人間からむしり取ったお金のほとんどは、本科にまわっているんだから。」



275: 2014/09/12(金) 18:15:05.03 ID:YGY9c8VA0


小泉「ちょっと待ってよ。それじゃあ予備学科に入った人のメリットがないじゃない。」

小泉「なんでわざわざ莫大なお金を支払ってまで、予備学科なんてものに入るのよ?」


狛枝「たとえどれほどのお金を犠牲にしてでも、踏み台だなんて言われる立場に追い込まれようと…」

狛枝「希望ヶ峰学園の名声を手に入れたいっていう人間は山ほどいるんだよ。」



276: 2014/09/12(金) 18:16:04.61 ID:YGY9c8VA0


狛枝「そして何より、予備学科の連中は希望ヶ峰学園に集まる“才能”に憧れている。」


狛枝「だからこそ“才能”の一員になりたいがために、予備学科なんかに入るんだ。」

狛枝「お金で才能を手に入れられるはずなんてないのにね。」


狛枝「彼らはやはりボクと同じように、自分たちは才能たちの踏み台であるだけの…」

狛枝「等しく無価値なクズなんだって、自覚するべきなんじゃないかな。」


小泉「…!!ちょ、ちょっと、そんな言い方…」



277: 2014/09/12(金) 18:16:48.63 ID:YGY9c8VA0


狛枝「まぁかくいうボクも、キミたちのようなすばらしい才能を持っている人間を敬愛しているから。」

狛枝「彼らの気持ちもわからないわけじゃないよ。」


狛枝「だからこそ予備学科である日向クンは…」

狛枝「この修学旅行では、自分は場違いの存在なんじゃないかって思っていただろうね。」


小泉「え?」



278: 2014/09/12(金) 18:17:52.57 ID:YGY9c8VA0


狛枝「周りはみんな、希望の象徴とも呼べる才能を持っている人なのに、自分だけは何の才能も持っていない。」

狛枝「ボクならいたたまれなくなって、誰とも話せないなあ。」


小泉「じゃあ日向は、そんな劣等感を抱いていたにも関わらず、アタシ達に親しく接してくれていたの…?」

小泉「アタシは日向のことなんか、何もわかってあげられていなかったのに…」


狛枝「どうかな。日向クンはみんなに嫉妬していたかもしれないよ?」

小泉「え…?」



279: 2014/09/12(金) 18:18:35.25 ID:YGY9c8VA0


狛枝「彼が予備学科に入ったのは、間違いなく才能を欲していたからだよ。」


狛枝「でも現実は…才能を持った人間に囲まれている、才能のない自分を痛感するだけ。」

狛枝「なら、才能を持った人間に日向クンが嫉妬してもおかしくない。」



280: 2014/09/12(金) 18:19:41.64 ID:YGY9c8VA0


狛枝「特に…」

狛枝「才能の象徴とでも言わんばかりに、堂々とカメラを肩にぶら下げている小泉さんにはね。」


小泉「!!」



小泉「じゃあ…アタシはただ存在するだけで、ずっと日向の心をむしばんでいたってこと…?」

小泉「妹ちゃんの時と、同じように…?」



281: 2014/09/12(金) 18:20:25.50 ID:YGY9c8VA0


狛枝「小泉さんが気に病む必要なんてないでしょ。だって、相手が勝手に嫉妬してるだけなんだから。」

狛枝「彼らも、自分が小泉さんたちの踏み台だって理解すればいいのに。」


狛枝「話が脱線しちゃったね。とりあえず、今は学級裁判について考えよっか。」

小泉「…うん。」



282: 2014/09/12(金) 18:21:14.62 ID:YGY9c8VA0


狛枝「えっと。メジャ―で胸囲を調べたところ、90cm弱ってところかな。」

小泉「千秋ちゃんの胸囲は88cmらしいから、大体合っているね…。」


狛枝「次は体重だけど…これは後にしようか。その前に調べられるところは調べておこう。」

小泉「調べるって、なにを調べるの?こんな凄惨な氏体を…」



283: 2014/09/12(金) 18:21:49.29 ID:YGY9c8VA0


狛枝「ボクは思うんだけどさ。犯人はどうして氏体をバラバラにしたり、燃やしたりしたんだろうね?」

狛枝「しかも、バラバラなのは下半身だけ。」


小泉「言われてみれば…なんでだろう?バラバラにするメリットなんかあるのかな?」



284: 2014/09/12(金) 18:22:29.60 ID:YGY9c8VA0


狛枝「問題はそれだけじゃないよ。モノクマファイルとこの氏体に、何か違和感がない?」

小泉「え?」




モノクマファイル[5]

『被害者:???。全身が燃やされているが、これは氏後に焼かれたもの。
全身をバラバラにされた後に燃やされ、グッズ倉庫に隠されていた模様。』



285: 2014/09/12(金) 18:23:20.17 ID:YGY9c8VA0


小泉「そうかな?モノクマファイル自体には、おかしなところはないと思うけど…」

狛枝「ま、わからないならそれでいいか。じゃあ、次の問題。」


狛枝「この氏体の首はどこにいったの?」

小泉「あ、そういえば…。頭なんて大きい物が下半身に紛れていたらすぐにわかるはずだし…」

小泉「このグッズ倉庫には、残ってなさそうだね。」


小泉「じゃあ、犯人が頭部だけを持ち去ったってこと?」

小泉「何のために…?」



286: 2014/09/12(金) 18:24:19.49 ID:YGY9c8VA0


狛枝「頭部だけじゃないよ。」

狛枝「バラバラにして燃やしたとなると、他の部位も持ち去っているかもしれない。」

小泉「え?」


狛枝「だってこんな氏体、誰も調べられないでしょ?」

狛枝「調べられたとしても、特定の部位が増えていようが減っていようが、それに気づくことってできるのかな?」

狛枝「ボクらの中に、真っ黒焦げの氏体に詳しい人なんていないんだよ?」


小泉「そっか…そうだとしたら、わざわざ氏体を燃やしたのもうなずける…。」



287: 2014/09/12(金) 18:25:07.28 ID:YGY9c8VA0


狛枝「さてと…氏体の考察はこれくらいかな?じゃあ、体重を調べてみよっか。」


小泉「でも、どうやって風呂敷で包むの?」

小泉「ア、アタシ、こんな氏体を触りたくなんてないんだけど…」



狛枝「お―い、モノクマ!!」


モノクマ「はい、なんでしょう。」

狛枝「わるいけど、氏体をこの風呂敷で包んでくれないかな。」

モノクマ「はいはい、わかりましたよ。」


小泉「狛枝、いつのまにモノクマを手なずけたの…?」



288: 2014/09/12(金) 18:26:08.60 ID:YGY9c8VA0






狛枝「よし、じゃあ乗せてみるよ。」







小泉「45kg…確か千秋ちゃんは、46kgだった…。」

小泉「ってことは、やっぱり…」


狛枝「面白いね。奇妙に一致しているよ。」

小泉「え?」


狛枝「じゃあ、この氏体はこれくらいでいいか。他のところを調べに行こう。」





言弾:修学旅行の参加者を獲得!!

言弾:モノクマファイル[5]を獲得!!

言弾:謎の氏体の状況を獲得!!

言弾:氏体の胸囲を獲得!!

言弾:氏体の体重を獲得!!




289: 2014/09/12(金) 18:27:15.34 ID:YGY9c8VA0


小泉「確かアンタは、グッズ倉庫の扉を背にして左手側の壁にもたれかかっていたよね。」

狛枝「うん、間違いないね。」


小泉「でも、アンタって確かレストランで待っていたんでしょ?なんでここにいたの?」

狛枝「実はさ、手紙でここに呼ばれたんだよ。」

狛枝「ほら、ボクは定期的に自分のコテ―ジのポストを確認するって言ってたでしょ?」

狛枝「その証拠もあるよ。」



290: 2014/09/12(金) 18:28:14.77 ID:YGY9c8VA0


手紙1『狛枝くんが捜している裏切り者。それは私、七海千秋です。
狛枝くんと話し合いがしたいのですが、場所はこちらが決めてよろしいでしょうか。
グッズ倉庫で待っています。 七海千秋』




小泉「千秋ちゃん…アタシたちを眠らした後、自分が裏切り者だって狛枝に自白していたんだね…。」

小泉「ってことはアンタ、千秋ちゃんが裏切り者だって知ってたの?」


狛枝「この手紙をもらった時点では、断定はできなかったかな。」

狛枝「誰かのいたずらかもしれないし、黒幕の罠かもしれなかったからね。」


小泉「え…!?じゃあアンタは、罠の可能性があると知りながらここへやって来たの…!?」



291: 2014/09/12(金) 18:29:11.68 ID:YGY9c8VA0


狛枝「まあ裏切り者以外がこんな手紙を出す意味もないし…」

狛枝「言ったでしょ?ボクの目的を完遂させるには、危険な橋を渡ることになるって…」


狛枝「それに、これを出したのが誰であっても…」

狛枝「差出人はグッズ倉庫では自分に地の利があると思っていたんでしょ?」

狛枝「その隙を狙おうと思っていたんだけどね。」

狛枝「…思わぬ邪魔が入っちゃったんだよ。」


小泉「思わぬ邪魔…?」

狛枝「おっと。喋りすぎちゃったかな?」

狛枝「ここから先は、学級裁判で明らかにしてくれるかな?」


小泉「…アンタのスタンスが、やっぱりわからないわ。」



292: 2014/09/12(金) 18:30:30.26 ID:YGY9c8VA0


狛枝「それはそうとここに、槍とムチがあわさった武器…グングニルの槍が落ちているよ。」

小泉「それって正式名称なの?」

狛枝「さあ?まあ、言いやすいからいいじゃない。」


小泉「槍の先端部分が焦げているね…。」

小泉「あと…ムチの先っぽの分銅の部分が、吹っ飛んでいるグッズ倉庫のドアノブに引っかかっている。」


小泉「グッズ倉庫の扉の爆発と関係しているのかな?」

狛枝「うん。たぶん、一種のトラップを造る際に使われたんじゃないかな?」

小泉「トラップ…?でも、グッズ倉庫の爆発に関して詳しく知っているのは田中だけだし、今は保留かな。」



293: 2014/09/12(金) 18:32:08.90 ID:YGY9c8VA0


小泉「それより、槍の持つ部分に血がついている。狛枝を殴った凶器はこれだったんだね。」

狛枝「でも、妙だね。」

小泉「え?何が?」


狛枝「だってグングニルの槍には、槍の部分とかムチの部分の分銅とか…」

狛枝「殺傷能力にたけている部分はいくらでもあるんだよ?」


狛枝「殺そうと思えばボクを殺せたのに、ボクを殴った人間は何でボクを殺さずに、気絶させるだけで済ましたのかな?」



294: 2014/09/12(金) 18:32:50.06 ID:YGY9c8VA0


小泉「犯人にとって、狛枝を生かしておかなきゃいけない理由か…。」

小泉「よくわからないな。」

小泉「まあアタシとしては、狛枝が生きていてくれてうれしいけど…」


狛枝「まあ、それは捜査を続ければわかるかな。」



295: 2014/09/12(金) 18:33:28.84 ID:YGY9c8VA0


狛枝「おや?よく見るとこのグングニルの槍、綿みたいなものがついているよ?」

小泉「綿?」


狛枝「綿っていうか…繊維って感じだけど。」

狛枝「これも何かの証拠になるかもしれないね。頭に入れといた方がいいんじゃないかな。」



296: 2014/09/12(金) 18:34:04.66 ID:YGY9c8VA0


小泉「あれ?ここに大きな段ボ―ルがある。昨日調べた時はこんなのなかったよね?」

狛枝「中には大量のア―ミ―ナイフがあるね?なんでナイフをこんなに集めたのかな?」

小泉「ナイフ?何か引っかかるな。」



297: 2014/09/12(金) 18:34:48.72 ID:YGY9c8VA0


小泉「あれ…?そういえば、ここにいたモノクマはどこへ行ったのかな?」

狛枝「モノクマ?」


小泉「あ…えっとね。今日の朝ここを調べた時にね、全機能が停止していたモノクマを見つけたんだよ。」

小泉「それが今はなくなっている。」



298: 2014/09/12(金) 18:35:45.74 ID:YGY9c8VA0


狛枝「全機能が停止していた?なんでそんなことが分かったの?」


小泉「回し蹴りしても、全く反応しなかったから…」

狛枝「ま、回し蹴り…。チャレンジャ―だね、小泉さん…。」

小泉「でも、結構スッキリしたよ?」


狛枝「それはともかく、どうしてモノクマの全機能は停止していたのかな?」

狛枝「まぁいいか。グッズ倉庫で調べることは、これくらいかな?」




言弾:定期的な狛枝の行動を獲得!!

言弾:手紙1(七海が差出人?)を獲得!!

言弾:グングニルの槍(先端)を獲得!!

言弾:グングニルの槍(持つ部分)を獲得!!

言弾:吹っ飛んだグッズ倉庫の扉を獲得!!

言弾:グングニルの槍の綿を獲得!!

言弾:大量のナイフを獲得!!

言弾:動かなくなったモノクマを獲得!!



299: 2014/09/12(金) 18:36:23.20 ID:YGY9c8VA0


狛枝「じゃあこのあたりで、マッピングをしてみようか。」

小泉「うん…。」




狛枝の図(グッズ倉庫)→(no title



グングニルの槍の状態→(no title




300: 2014/09/12(金) 18:37:38.69 ID:YGY9c8VA0


狛枝「…」

小泉「狛枝?考え込んで、どうしたの?」



狛枝「2回目の事件…。九頭龍クンの氏体発見アナウンス、少しおかしくない?」

小泉「え?なんで急に、2回目の事件のことを?」



301: 2014/09/12(金) 18:38:34.26 ID:YGY9c8VA0


狛枝「まあ、いいじゃない。確か九頭龍クンの氏体を見たのは…」


狛枝「現場で争っていた辺古山さんと小泉さん。」

狛枝「睡眠薬の効果が切れて、クロ―ゼットから出てきた西園寺さん。」

狛枝「そして1人だけでビ―チハウスに来て、偽装工作をした花村クン。」


狛枝「ここまでで、まだ氏体発見アナウンスは流れていなかったんだよ?」



302: 2014/09/12(金) 18:39:23.44 ID:YGY9c8VA0


小泉「そういえば…4人発見してるのに、アナウンスが流れていないね。」

小泉「でも…ペコちゃんが殺されていたから、ペコちゃんはカウントされなかったんじゃない?」


狛枝「それでも、まだ3人が発見しているよ。」

小泉「えっと…。あの時アタシは、ビ―チハウスで倒れていたよね。」

小泉「氏んでいるかもしれなかったから、アタシもカウントされなかったんじゃないの?」


狛枝「なるほどね…。それで発見者が2人だけだったから、九頭龍クンのアナウンスは流れなかったのかな?」

狛枝「やけに、アバウトなル―ルだね。」



304: 2014/09/12(金) 18:40:12.60 ID:YGY9c8VA0


モノクマ「コラ―!!ボクがそんないい加減な基準でアナウンスを流すわけがないでしょ!!」


小泉「モノクマ…どういうこと?」


モノクマ「そもそも、キミたちは前提から間違っているんじゃない?」

狛枝「前提?何のこと?」



305: 2014/09/12(金) 18:41:10.30 ID:YGY9c8VA0


モノクマ「氏体発見アナウンスを流すために必要な3人の発見者の中に…」

モノクマ「“氏人は入らない”なんて、ボクは一言も言っていませんよ!!」


モノクマ「あくまで何かの事件のクロは、入らない時があるってだけ!!」



小泉「え…?どういうこと?」



306: 2014/09/12(金) 18:41:53.45 ID:YGY9c8VA0


狛枝「つまり…こういうことかな?」


狛枝「辺古山さんは九頭龍クンを頃したクロだったから、発見者にカウントされなかった。」

狛枝「花村クンは辺古山さんを頃したクロだったから、発見者にカウントされなかった。」


狛枝「よって九頭龍クンの氏体の発見者は、小泉さんと西園寺さんの2人だけだったからアナウンスは流れなかった。」



狛枝「こういうことでいいのかな?」



307: 2014/09/12(金) 18:42:41.07 ID:YGY9c8VA0


狛枝「この場合…たとえ小泉さんが氏んでいたとしても、発見者に含まれるってことだよね。」


モノクマ「ザッツライッ!!さすがは狛枝クン、物分かりがいいね!!」


小泉「なにそれ…。クロだったら、誰でも発見者にはなれないってこと!?」

モノクマ「クロを入れるかどうかは、あくまでフレキシブルに考えているからね!!」

モノクマ「といっても今までの事件は全部、クロを含まない3人が目撃していたんだけどね!!」



308: 2014/09/12(金) 18:43:31.81 ID:YGY9c8VA0


狛枝「ふ~ん?それは初耳だね。」


狛枝「ねぇモノクマ。ボクは思うんだけどさ。」

狛枝「学級裁判のル―ルで、未だに明かされていないル―ルがあるんじゃないの?」


小泉「え?どういうこと?」



309: 2014/09/12(金) 18:44:21.37 ID:YGY9c8VA0


狛枝「3回目の学級裁判を思い出してみてよ。」

狛枝「“共犯者がいる場合アナウンスは流れない”なんてル―ル、まるで後出しのように出されたじゃない。」

狛枝「この先、そんなあやふやな基準で学級裁判をされても困るんだけどな。」


モノクマ「もう、狛枝クンっていやらしいね。そんなところを突いてくるなんて。」

モノクマ「わかったよ。じゃあ学級裁判のル―ルについて、質問にはすべてこたえるよ。」



310: 2014/09/12(金) 18:44:54.95 ID:YGY9c8VA0


狛枝「じゃあ、まず1つ目。」


狛枝「クロって、どういう基準で決めているの?」


小泉「どういう基準…?」



311: 2014/09/12(金) 18:45:40.73 ID:YGY9c8VA0


狛枝「1回目の裁判ってさ。他の裁判よりもだいぶ異質だったよね。」

狛枝「だって実際の犯行を行ったのはボクなのに、クロになったのは終里さんだった。」


狛枝「これってさ。突き詰めれば、誰でもクロになれるってことじゃない?」

狛枝「モノクマがクロだって決めつければさ。」



312: 2014/09/12(金) 18:46:17.86 ID:YGY9c8VA0


小泉「確かに…。」


小泉「料理に毒を盛って頃した場合とか…」

小泉「毒を盛った人がクロなのか、毒を直接飲んだ人がクロなのかとか、モノクマにしかわからないよね…。」



313: 2014/09/12(金) 18:47:06.63 ID:YGY9c8VA0


モノクマ「先に言っておくけどね。」

モノクマ「ボクは客観的に状況を把握して、1番クロと呼ぶにふさわしい人物をクロにしているだけだよ。」


モノクマ「それに、学級裁判の途中でクロを変えることなんてありませんから!!」

モノクマ「少なくとも氏体発見アナウンスが流された時には、ボクの中でのクロはすでに決定しています!!」


狛枝「へぇ。じゃあ1回目の裁判では、終里さんがクロって最初っから決まってたんだ。」

狛枝「実は小泉さんが言いだしたから、モノクマが便乗していたのかとボクは思っていたよ。」


小泉「…」



314: 2014/09/12(金) 18:47:47.95 ID:YGY9c8VA0


狛枝「でもさ。それはあくまでキミの中でのクロでしょ?」

狛枝「ボク達がロジック通りに出した答えが、キミの思い込みによってハズレになってしまう場合もあるんじゃない?」

狛枝「例えば1回目の裁判で、小泉さん以外の全員がボクをクロだと思っていたようにね。」


モノクマ「そうならないために、ボクは配慮を見せているんですよ!!」

小泉「配慮…?」



315: 2014/09/12(金) 18:48:25.43 ID:YGY9c8VA0


モノクマ「そもそも小泉さんが狛枝クンをシロだと思ったのは、あの学級裁判に違和感を覚えたからでしょ?」


小泉「事件が起きた時点で狛枝が犯人なのは明白だったのに、開く必要があるかもわからない学級裁判を開いた…」

小泉「それが、“違和感”ってことよね。」



316: 2014/09/12(金) 18:49:04.99 ID:YGY9c8VA0


モノクマ「つまり、ボクの思うクロとキミたちの思うクロが違う場合…」

モノクマ「必ず“違和感”が発生するように、ボクがいろいろテコ入れをしているんですよ!!」


狛枝「なるほどね…」



317: 2014/09/12(金) 18:49:54.86 ID:YGY9c8VA0


狛枝「じゃあ、2つ目の質問。」


狛枝「事件が2つ同時に起こっている場合、どうなるの?」


小泉「2つ同時に起こっている…?どういう状況のことを言っているの?」


狛枝「つまり…」

狛枝「互いに全く無関係なクロが2人いて、この島に氏体が2つある場合だよ。」



318: 2014/09/12(金) 18:50:48.79 ID:YGY9c8VA0


狛枝「で、そのうちの1つしか氏体を発見していない場合…」

狛枝「もう1つの氏体は放っておいて、見つけた氏体だけの学級裁判が開かれることになるの?」


小泉「ちょっと。そんなことを聞いてどうするの?この学級裁判には関係ないんじゃない?」

狛枝「そうとも言い切れないよ。」


狛枝「だって、いまだに姿を現していない弐大クン…。」

狛枝「ひょっとしたらどこかで、焼氏体のクロとは別のクロに殺されているかもしれないよ?」


小泉「…!!アンタはあの氏体を頃したクロの他に、弐大を頃したクロもいるって言いたいの?」

狛枝「もちろんただの可能性だよ。断定はできないね。」



319: 2014/09/12(金) 18:51:49.09 ID:YGY9c8VA0


狛枝「で、モノクマ。質問に答えてよ。」


モノクマ「そこも微妙な部分なんだけどね。」

モノクマ「言ってしまうとその通りです。」


モノクマ「1つ氏体が発見されたら、他の氏体は放っておいて、発見された方だけの学級裁判が開かれます。」

モノクマ「もちろん、2つの氏体は互いの事件に全く関係ないことが前提ですが。」


小泉「関係あるかどうかなんて、アンタの裁量で勝手に決まるんでしょ…。」

小泉「3回目の事件だってそうだったし…」



320: 2014/09/12(金) 18:52:32.36 ID:YGY9c8VA0


狛枝「でもその場合、学級裁判でクロが勝ったらさ。他の事件を起こしたもう1人のクロは、シロともども処刑されるの?」

狛枝「それじゃあ、せっかく事件を起こしたかいがないんじゃない?」


モノクマ「そりゃあ、早い者勝ちの世界だから仕方ない…」

モノクマ「と言いたいところですが。」


小泉「え?」



321: 2014/09/12(金) 18:54:03.49 ID:YGY9c8VA0



モノクマ「その場合もう1人のクロは、無条件で島から脱出する権利が与えられます!!」



狛枝「へぇ…棚からぼたもちってことかな?」


モノクマ「そもそも、学級裁判のル―ルで言ったでしょ?」

モノクマ「『間違った人物をクロとした場合は“クロ”以外の全員がオシオキ』だって!!」

モノクマ「あの“クロ”っていうのは、裁判で疑われている人間だけではなくて人を頃していた人間全員を指すのです!!」


狛枝「そっか…。このル―ルを既に知っている人間がいたとしたら…」

小泉「い、いたとしたら…?」


狛枝「ま、それは後々考えればいいか!!」



322: 2014/09/12(金) 18:54:36.42 ID:YGY9c8VA0


狛枝「じゃあ、最後の質問。」


狛枝「キミは、学級裁判のル―ルや校則を破ることはできるの?」


小泉「え…?」



323: 2014/09/12(金) 18:55:12.82 ID:YGY9c8VA0


狛枝「だって、こちらは軟禁されている身なんだよ?」

狛枝「校則には、モノクマは生徒に直接危害を加えないってあるけど。」

狛枝「いざとなると、そんな校則を無視して皆頃しなんかもできるんじゃない?」



324: 2014/09/12(金) 18:56:02.30 ID:YGY9c8VA0


狛枝「それに3回目の裁判って、裁判のル―ルが犯人を特定する決め手になったよね。」


狛枝「もしモノクマが一方的に犯人だけを擁護するのなら…」

狛枝「“共犯者がいる場合アナウンスは流れない”っていうル―ルに固執する必要はなかったんじゃない?」



325: 2014/09/12(金) 18:56:44.12 ID:YGY9c8VA0


狛枝「例えば裁判のルールを無視して…」

狛枝「『罪木さんのアナウンスも西園寺さんのアナウンスも流さない』なんて方法をとられていたら…」

狛枝「あの事件は迷宮入りしていたんじゃないかな?」



326: 2014/09/12(金) 18:57:19.74 ID:YGY9c8VA0


モノクマ「まったく…相変わらず狛枝クンはどうしてこう、そんなひねくれた質問ばっかりできるのかな。」

モノクマ「もう少し素直な生徒をボクは望んでいるよ!!」


狛枝「御託はいいからさ。さっさと質問に答えてよ。」


モノクマ「わかったよ、もう…。えっとですね。」



327: 2014/09/12(金) 18:57:56.93 ID:YGY9c8VA0



モノクマ「ボクが校則や裁判のル―ルを破ることは、絶対にありません。」



狛枝「絶対に?」


モノクマ「それはもう、絶対ですよ!!」

モノクマ「太陽が東から昇って西に沈むくらい、生あるものは必ず氏を迎えるくらい、絶対なのです!!」



328: 2014/09/12(金) 18:59:02.90 ID:YGY9c8VA0


モノクマ「そもそも“共犯者がいる場合アナウンスは流れない”っていうのは、シロを有利にする為のル―ルなんだよ?」

モノクマ「あの事件の澪田さんみたいな行動をとられると、簡単に完全犯罪ができちゃうからね。」


モノクマ「シロとクロの均衡を保つためには必須のル―ルだったんだよ!!」

モノクマ「まぁ、本来は九頭龍クンと辺古山さんのために用意したル―ルだったんだけどね。」


狛枝「辺古山さんなら、九頭龍クンのために平気で犠牲になりそうだしね。」



329: 2014/09/12(金) 18:59:52.15 ID:YGY9c8VA0


小泉「でも…やっぱりモノクマの言うことだから、こっそりル―ルを破ったりしているんじゃないかな?」


モノクマ「小泉さんがそこまで言うなら、ボクから提案します!!」

モノクマ「基本的にボクは校則を破るつもりはないですが、もし破っているところを発見された場合…」




モノクマ「このコロシアイ修学旅行を強制終了しましょう!!」




330: 2014/09/12(金) 19:00:31.80 ID:YGY9c8VA0


小泉「強制終了…!?そこまでして、校則を守る意味はなんなの?」


モノクマ「だってボクは、学園長ですから!!」

モノクマ「生徒の模範になるような存在なのに、校則なんて破れるわけないじゃん!!」


狛枝「なにか、ボク達には教えられない秘密があるんだね…。」



331: 2014/09/12(金) 19:01:08.34 ID:YGY9c8VA0


モノクマ「で?質問ってこれで終わり?じゃあ、ボクはもう行ってもいいかな?」

狛枝「え?まだいたの?」


モノクマ「ショボ-ン」




言弾:アナウンスに必要な3人を獲得!!

言弾:モノクマのテコ入れを獲得!!

言弾:2つの事件のル―ルを獲得!!

言弾:校則の厳守を獲得!!




332: 2014/09/12(金) 19:01:50.97 ID:YGY9c8VA0


小泉「でも…すごいね、狛枝。」

小泉「アタシなんかじゃぜんぜん思いつかなかった質問を、3つもモノクマにぶつけられるなんてさ。」

小泉「狛枝の頭脳には全然敵わないや、アタシ。」


狛枝「他人事みたいに言ってるけど、小泉さん。」

狛枝「キミはちゃんと、モノクマの返答を記憶しておかないとダメだよ。」

狛枝「ボクが氏んだら、小泉さんが黒幕を突き止めないといけないんだから。」


小泉「ちょ、ちょっと!!縁起でもないことを言わないでよ…。」


狛枝「じゃあ今度は、軍事施設にでも行ってみようか。」



338: 2014/09/13(土) 18:02:04.64 ID:G+kuTB+70


―軍事施設―



澪田「う~ん…。」


小泉「あれ、唯吹ちゃん。柄にあわずに考え事してるけど、どうしたの?」

澪田「柄にあわないってのは余計じゃないっすか!?」



339: 2014/09/13(土) 18:03:13.97 ID:G+kuTB+70


澪田「唯吹なんかじゃああんな氏体を調べられないから、せめて軍事施設だけでも!!」

澪田「って思って調べてみたんすけどね。」


澪田「軍事施設にあった爆弾が、全部なくなっているっす。」

小泉「爆弾全部が?どうして忽然と…」


小泉「って。」



340: 2014/09/13(土) 18:04:00.71 ID:G+kuTB+70


狛枝「あれ?どうしてこっちを見るの?」

小泉「とぼけないでよ。アンタが全部、モノクマ工場にある爆弾に使ったんでしょ?」


狛枝「あは、バレた?うん、そうだよ。」

狛枝「ボクは軍事施設にある爆弾のすべてを使って、あの巨大な爆弾を作ったんだよ。」



341: 2014/09/13(土) 18:04:38.20 ID:G+kuTB+70


小泉「はぁ…いい加減、あのパスワ―ドを教えなさいよ。」

小泉「裏切り者はわかったんでしょ?」


狛枝「…まだ、教えるわけにはいかないんだ。」

狛枝「少なくとも、この学級裁判が終わるまでは。」


小泉「もう、何よそれ…。」



342: 2014/09/13(土) 18:05:48.35 ID:G+kuTB+70


澪田「あと、軍事施設にこんなのが落ちてたっす!!」

小泉「ん?なにこれ?」




手紙2『お知らせ。モノクマグッズの作成に必要なため、軍事施設にあるナイフ類は全てグッズ倉庫に移動しました!!
ナイフが欲しい場合は気軽にグッズ倉庫までお越しください!!』




澪田「これって唯吹たちが目覚めてから、氏体を発見するまでの一連の流れに関係しているんじゃないっすか?」

小泉「特に真っ先に軍事施設に向かった田中には、大いに関係しているでしょうね…。」




言弾:なくなっていた軍事施設の爆弾を獲得!!

言弾:爆弾騒動を獲得!!

言弾:手紙2(ナイフの移動)を獲得!!



343: 2014/09/13(土) 18:06:27.34 ID:G+kuTB+70


狛枝「じゃあ次は、ネズミ―城かな?」

小泉「ネズミ―城?どうして?」

狛枝「たしか現場にあったグングニルの槍は、あそこにあったものだよ。見に行こうか。」



344: 2014/09/13(土) 18:07:18.30 ID:G+kuTB+70


―ネズミ―城―



小泉「本当だ。ここに槍がいくつか掛けられている。」

狛枝「それに、1つ持ち去られている形跡があるね。」


小泉「たしかここって、入れる人には制限があったよね?」

狛枝「うん。モノクマとモノミは入れないんだったね。」



345: 2014/09/13(土) 18:08:43.98 ID:G+kuTB+70


小泉「あれ…?なんか、ここに資料が落ちているよ?」

狛枝「本当だ。手紙も付いているよ。」






手紙3『被験者のみんなへ。先に謝っておくね。小泉さん、澪田さん、田中くん。ごめんね。
皆の厚意を踏みにじって、1人で先走っちゃって。』


手紙3『あと、弐大くんや狛枝くんにも…こんな修学旅行に巻き込んでごめんなさいって謝っておくよ。
謝っても、許してくれないかもしれないけど…』


手紙3『この手紙を見ている時、私はもう氏んでいるかもしれない。』


手紙3『だからせめて私は、皆のために提供できる情報は全て提供しようと思う。
ここならモノクマもモノミちゃんも来られないし、処分されることは多分ないだろうから。』


手紙3『ごめんねみんな。最後まで一緒にいられなくて。本当に、ごめんね。 七海千秋』



346: 2014/09/13(土) 18:09:35.49 ID:G+kuTB+70


狛枝「なるほどね。これは、裏切り者の七海さんがボクたちに遺した貴重な情報なんだね。」


小泉「千秋ちゃん…」

小泉「アタシ達だって、この修学旅行が終わるまで…」

小泉「千秋ちゃんと一緒にいたかったよ…。」



347: 2014/09/13(土) 18:10:17.77 ID:G+kuTB+70


狛枝「ボクとしては、何の才能もない七海さんには特に興味はないけど」




バキッ




小泉「…じゃあ、この資料を読むよ。」


狛枝「痛いよ、小泉さん…。」

狛枝「暴力反対!!」


小泉「少しは反省しなさいよ!!」



348: 2014/09/13(土) 18:11:16.40 ID:G+kuTB+70


『“超高校級の神経学者”が遺した技術…。
それは、“人の記憶を任意で奪える”というものにはとどまらなかった。』


『その技術では、人の記憶と人の肉体に関係性を見つけ出した。』


『ジャバウォック島にある記憶を奪う装置にかけられ、無事“希望病”に感染することに成功した人間は、
任意の記憶を失うことはもちろん、その時に持っていた記憶での肉体を取り戻す。』



349: 2014/09/13(土) 18:11:56.12 ID:G+kuTB+70


小泉「希望病…?なんかどっかで似たような名前を聞いたわね。」

小泉「でも、『その時に持っていた記憶での肉体を取り戻す』って、どういう意味かな?」


狛枝「多分、こういうことじゃないかな?」

小泉「え?」



350: 2014/09/13(土) 18:12:48.47 ID:G+kuTB+70


狛枝「ボクらは記憶を奪われているけどさ。本当は希望ヶ峰学園に入学してから2、3年くらいは過ごしているんでしょ?」

狛枝「じゃあさ。自分の見た目の変化に気付かないのって、なんか変じゃない?」

狛枝「特に、互いをよく見知った九頭龍クンや辺古山さんはさ。」


小泉「そう言えば…。」

小泉「でもアタシ…希望ヶ峰学園に入学してから、自分の見た目が変化しているとは思えないよ?」



351: 2014/09/13(土) 18:13:58.28 ID:G+kuTB+70


狛枝「だからこの“希望病”っていう物の出番なんでしょ。」


狛枝「ボクらはみんな装置にかけられたことによって、これに感染してるんでしょ?」

狛枝「そうしてボクらは記憶を失うとともに、希望ヶ峰学園に入学する前の肉体に逆戻りしてるってことだよ。」


小泉「何よそれ…。そんなオ―バ―テクノロジ―を信用しろっての?」

小泉「いくらなんでも、そんなことが可能とは思えないよ…。」



352: 2014/09/13(土) 18:14:56.23 ID:G+kuTB+70


狛枝「だって小泉さん以外のみんなは、そのオ―バ―テクノロジ―を目の当たりにしてるから。」

小泉「え?」


狛枝「小泉さんが昨日、精神崩壊したときにね。」

狛枝「小泉さん、5歳くらいの子供の体型になっていたんだよ。」


狛枝「この資料では肉体と記憶が関連しているって言ってるし、体まで幼児化した理由は多分…」

狛枝「あの時の小泉さんには5歳までの記憶しか残ってなかったからだね。」


小泉「そう言えば、そんな話を皆がしてたな。」

小泉「あれって、やっぱり本当だったんだ…。」



353: 2014/09/13(土) 18:15:53.46 ID:G+kuTB+70


狛枝「あと、ここにテ―プレコ―ダ―みたいなものが置いてあるよ。再生してみよう。」



ザザッ




『…僕はカムクライズル。希望ヶ峰学園によって造られた人間で、“超高校級の希望”なんて呼ばれています。』



354: 2014/09/13(土) 18:16:45.99 ID:G+kuTB+70


小泉「…カムクライズル!?それって、黒幕の名前じゃなかったっけ?」

狛枝「まだ黒幕と決まったわけじゃないよ。」


狛枝「しかし…」

狛枝「“超高校級の希望”、か…。」



小泉「でも、たしかカムクラは…」

小泉「“絶望のカリスマ”とも呼ばれた『江ノ島盾子』に匹敵するほどのカリスマを持っているって…」

小泉「なのに、“希望”なんて呼ばれているのはおかしくないかな?」


狛枝「じゃあ、続きを聞いてみようか。」



355: 2014/09/13(土) 18:17:43.34 ID:G+kuTB+70


『しかし僕が“超高校級の希望”と呼ばれ、才能に愛されるようになってしまったがゆえに、わかったことがあります。』


『この世界は、ツマラナイ…。』


『才能のない人間が徒党を組んで、才能のある人間を追い詰めていく…。』

『そんなツマラナイ連中のせいで、世界が行き詰っている。』

『だからそんな連中は、ある程度淘汰される必要があると僕は先生方に教わりました。』


『しかし、そんな彼女はツマラナイ氏に方をしました。』

『たかが“超高校級の幸運”1人に敗退したのです。』



356: 2014/09/13(土) 18:18:27.88 ID:G+kuTB+70


小泉「氏んだ『彼女』ってのは、江ノ島盾子のことよね。」


小泉「でも、“超高校級の幸運”…?」

小泉「まさか、アンタのことじゃないでしょうね。」


狛枝「多分ジェットコ―スタ―でもらった資料に載ってた、前回のコロシアイでの生き残りのうちの1人のことだよ。」



357: 2014/09/13(土) 18:19:38.34 ID:G+kuTB+70


小泉「確か前回のコロシアイでは、6人生き残っていたんだよね。」


小泉「“超高校級の文学少女”、『腐川冬子』。“超高校級のスイマ―”、『朝日奈葵』。
“超高校級の占い師”、『葉隠康比呂』。」


小泉「“超高校級の御曹司”、『十神白夜』。“超高校級の探偵”、『霧切響子』。」



小泉「そして…」


小泉「“超高校級の幸運”、『苗木誠』…。」



358: 2014/09/13(土) 18:20:26.86 ID:G+kuTB+70


小泉「この苗木って人が、江ノ島盾子を破った“超高校級の幸運”か…。」

小泉「でも、なんで同じ才能の人が2人いるの?」

狛枝「“超高校級の幸運”ってのは毎年選出されるらしいから、複数いてもおかしくないんだよ。」


狛枝「しかし、“超高校級の絶望”を打ち破るほどの希望を持つ人か。一目あってみたいな。」

小泉「声優的な意味で、いろいろまずいと思うけど…」

狛枝「何の話?」



359: 2014/09/13(土) 18:21:15.12 ID:G+kuTB+70


『このまま“人類史上最大最悪の絶望的事件”が収束に向かうとなれば、
また世界はツマラナイものに逆戻りするのかと、一時はげんなりもしました。』


『しかし“彼女”は、彼女に負けないくらいの狂った思想を持っていたのです。』



小泉「“彼女”…?誰のことよ?」



360: 2014/09/13(土) 18:21:53.16 ID:G+kuTB+70


『頭脳明晰、容姿端麗、スポ―ツ万能の超人設定を持つ彼女と比べると“彼女”は…』

『頭脳は人並み。容姿も彼女にまさっているとは思えない。身体能力などはむしろ人並以下です。』


『それにも関わらず“彼女”は、彼女とは違った人を魅了する力を持っているのです。』

『それゆえに、未だに“人類史上最大最悪の絶望的事件”は終わらない。』

『“彼女”が生きている限りは。』



361: 2014/09/13(土) 18:23:07.88 ID:G+kuTB+70


『そして“彼女”は、僕にある提案をしてきたのです。』


『本来なら、ツマラナイことをしたくはないのですが…』


『このツマラナイ世界を根底から覆すことができるのなら、僕は“彼女”に利用される事も辞さないと断言しましょう。』



小泉「“彼女”、“彼女”って…」

小泉「江ノ島盾子と区別をしにくいから、せめて江ノ盾は江ノ盾って言ってよ。」


狛枝「しかし…江ノ島盾子じゃない方の“彼女”って、誰だろうね?」

小泉「よくはわからないけど…」

小泉「カムクラっていう人間のほかに、黒幕がいるってこと?」



362: 2014/09/13(土) 18:23:50.15 ID:G+kuTB+70


『だからこそ、僕は貴方たちに許しを請います。』


『僕が1度も愛してあげられなかった…』







『僕の、家族たちにね。』




363: 2014/09/13(土) 18:24:25.09 ID:G+kuTB+70


ブツッ




小泉「家族…?カムクライズルに家族なんているの?」

狛枝「家族がいること自体はおかしくないでしょ。ボクにだっていたんだし。」

小泉「うそぉ!!!?」

狛枝「何で驚くのさ。」



364: 2014/09/13(土) 18:25:08.59 ID:G+kuTB+70


小泉「でも…“超高校級の絶望”なのに、家族を心配なんてするのかな…?」


狛枝「そもそもカムクラが、“超高校級の絶望”だっていうのが勘違いかもしれないよ。」

狛枝「だってほら、もともとは“超高校級の希望”だったみたいだし。」


小泉「う~ん…。」

小泉「狛枝。これに関して、どう思う?」



365: 2014/09/13(土) 18:26:22.40 ID:G+kuTB+70




狛枝「ふふっ。」





小泉「え?」


狛枝「これは、七海さんのファインプレ―だね。」

小泉「ファインプレ―?」


狛枝「これは黒幕を追いつめる際に、必ず使うことになるよ。絶対に無くさないように。」

狛枝「そして黒幕に気付かれないように、隠し持っていた方がいいよ。」

小泉「狛枝…?」





言弾:ネズミ―城に入れない存在を獲得!!

言弾:手紙3(七海の懺悔)を獲得!!

言弾:希望病を獲得!!

言弾:カムクライズルの独白を獲得!!



366: 2014/09/13(土) 18:27:04.90 ID:G+kuTB+70


狛枝「調べられるところは、もう調べたかな?」

小泉「あとは、田中の話を聞こう。田中はどこにいるのかな?」



367: 2014/09/13(土) 18:27:47.72 ID:G+kuTB+70


―1の島 みんなのコテ―ジの前―



田中「…」

小泉「あ、田中。調べたいことって、なんだったの?」


田中「弐大は確か爆弾を探す際に、1の島を探索していたな。」

小泉「それがどうしたの?」


田中「突如弐大が姿を消した理由。」

田中「1の島に何かあるのではないかと思い、調べてみたところ…」



368: 2014/09/13(土) 18:28:32.45 ID:G+kuTB+70



田中「左右田のコテ―ジに、弐大の足跡があったのだ。」



小泉「左右田のコテ―ジに…?どういうことだろう?」

田中「わからんが…。」

田中「左右田が持っていた情報に、何か弐大をうならせるものがあったのかもしれんな。」




言弾:消えた弐大を獲得!!

言弾:左右田の情報を獲得!!



369: 2014/09/13(土) 18:29:07.78 ID:G+kuTB+70


小泉「あと、田中。田中がナイフを探しに行ってから、アタシ達と合流した時までの流れを説明してくれない?」

狛枝「いや、ボクは七海さんと皆が別行動した時からの話を聞きたいな。」

田中「いいだろう。」



370: 2014/09/13(土) 18:29:59.72 ID:G+kuTB+70


田中「睡眠薬から目覚めたところから物語は始まる。」

田中「そこで、爆弾を取り付けられた状態でベットに縛り付けられた小泉に気付いたのだったな。」

狛枝「えぇ!?田中クンと小泉さんはそんな関係だったの!?」

小泉「どんな関係を想像してんのよ?」


田中「そしてその爆弾を小泉から引きはがそうと思い、ナイフを探しに軍事施設に向かったのだ。」

小泉「まぁ、あの爆弾は偽物だったんだけど…」

狛枝「当然だね。爆弾は全部、ボクが使っちゃったんだから。」



371: 2014/09/13(土) 18:30:48.23 ID:G+kuTB+70


田中「しかし…軍事施設に到着したはいいが、そこにあったはずのア―ミ―ナイフがすべてなくなっていた。」

田中「小泉の命に関わることだ。簡単に諦めはしなかったがな。」

小泉「つまり田中は、20分近くは軍事施設でナイフを探してたんだね?」

田中「体感では5分も探している気はしてなかったのだが…」


田中「そこである知らせを目にした。」

小泉「知らせ?」

狛枝「これのことでしょ?」



372: 2014/09/13(土) 18:31:42.91 ID:G+kuTB+70


手紙2『お知らせ。モノクマグッズの作成に必要なため、軍事施設にあるナイフ類は全てグッズ倉庫に移動しました!!
ナイフが欲しい場合は気軽にグッズ倉庫までお越しください!!』




田中「これを見て、グッズ倉庫に向かったのだが…」

田中「どういうわけか、グッズ倉庫の扉はただでは開かなかった。」

田中「少し開く程度で、何かがつっかえたようだったな。」


狛枝「それで、グッズ倉庫の扉をおもいきり押してみたんだね?」



373: 2014/09/13(土) 18:32:26.48 ID:G+kuTB+70


田中「ああ。無理やりこじ開けようとすると…」

田中「なんと今度は扉が爆破したのだ!!」


小泉「危なかったね…。ケガとかはしなかった?」

田中「ふっ。まあ俺様にとっては、わずかにもれる危機を察知し爆発から逃れることなど児戯に等しかったがな。」

田中「澪田や貴様のような人間には、少し荷が重かったろうな。」



374: 2014/09/13(土) 18:33:09.45 ID:G+kuTB+70


小泉「そこで倒れている狛枝と、あの焼氏体を発見したんだね?」


田中「あの亡骸を見て…」

田中「腹からこみあげてくるダ―クマタ―を抑える為に外の空気を咀嚼していた所で、貴様らと合流したということだ。」

小泉「吐きそうだったんだね、あの時…。」




小泉(あれ…?狛枝は、軍事施設の爆弾を全部持ち去ったんだよね?)


小泉(じゃあ扉の爆発は、誰がどうやって…?)





言弾:起きた直後の状況を獲得!!

言弾:田中の証言を獲得!!



375: 2014/09/13(土) 18:34:03.81 ID:G+kuTB+70


キ―ンコ―ンカ―ンコ―ン



映像の中のモノクマ『そろそろ待っているのに飽きてきたから、もう創めちゃっていいよね!?』

映像の中のモノクマ『オマエラ、モノクマロックに集まってください!!』





狛枝「時間か…。」


狛枝「行こう、小泉さん。」

小泉「…」



376: 2014/09/13(土) 18:34:52.35 ID:G+kuTB+70


―モノクマロック前―



澪田「…」

田中「…」

狛枝「…」

小泉「…」


田中「これで全員か…」



377: 2014/09/13(土) 18:35:30.74 ID:G+kuTB+70


澪田「よ、4人!?」

澪田「う、嘘だよ、だってここに来た時には、16人もいて…!!」



狛枝「澪田さん、始める前からそんな調子で大丈夫なの?」

狛枝「これから、もっと減るんだよ?」


小泉「…アンタも余計なことを言わなくていい。」



378: 2014/09/13(土) 18:36:16.45 ID:G+kuTB+70


モノクマ「…」



小泉「ところでモノクマ。いつまで待たせるの?」

小泉「早くあのエスカレ―タ―を出してよ。」

モノクマ「待たせる?ボクが?」



モノクマ「失礼しちゃうな!!待たせているのはむしろ、キミたちの方でしょ!?」

狛枝「え?」



379: 2014/09/13(土) 18:37:03.38 ID:G+kuTB+70



モノクマ「あと1人、キミたちの人数が足りてないんだよ!!早く集まらないとオシオキだよ!!」



田中「何だと!?」


小泉「まだ、集まってない人がいるって…!?」

小泉「それって、もしかして!!」



澪田「間違いないっすよ!!猫丸ちゃんっす!!」

澪田「やっぱり猫丸ちゃんは、生きてたんっすよ!!」




380: 2014/09/13(土) 18:37:32.68 ID:G+kuTB+70





「みんな、待たせてごめんね…」






381: 2014/09/13(土) 18:38:16.30 ID:G+kuTB+70



小泉「…え?」



田中「な、ななな、な…!?」

田中「なぜ、貴様がここにいる…!?」



澪田「ゆ、幽霊っす…」


澪田「あ、あれは間違いなく幽霊っすよぉおおおぉおおお!!!!」

澪田「唯吹たちが守ってあげられなかったから、化けて出ちゃったんっすよぉおおお!!!!!!」


小泉「そ、そんなわけないでしょ!!とりあえず落ち着いて、清めの塩を持ってこなきゃ!!!!」


狛枝「とにかく冷静になってよ、みんな。特に小泉さん。」




382: 2014/09/13(土) 18:39:05.15 ID:G+kuTB+70


七海「…あれれ?もしかして私、場違いだった?」


狛枝「まあ、裏切り者で何の才能も持っていないキミが皆に混ざるのは結構場違いかもね。」

狛枝「ボクでさえ、場違いなのに。」


七海「…」



383: 2014/09/13(土) 18:39:41.58 ID:G+kuTB+70


小泉「…!!狛枝、いい加減そういうのやめてよ!!」

小泉「千秋ちゃんもアンタだって、アタシ達と変わらない仲間同士なんだよ!?」

小泉「場違いなんて、あるわけないよ!!」

小泉「ここにいる皆が、千秋ちゃんの生還を喜んでいるはず!!」


モノクマ「まぁその仲間同士で疑いあう裁判場に、キミたちは行こうとしてるんだけどね。」

小泉「っ!!アンタは黙ってなさいよ!!」



384: 2014/09/13(土) 18:40:24.64 ID:G+kuTB+70


田中「しかし…では、弐大はどこへ行ったのだ?」


モノクマ「はぁ…。そんな過去の人物にいつまでも囚われてちゃダメでしょ?」

モノクマ「そんな人のことをいつまでも考えてたら、この学級裁判を乗り切るなんて夢のまた夢だよ?」


澪田「ちょ、待ち!!猫丸ちゃんは過去の人物なんかじゃないっす!!」

澪田「きっと、まだどこかで生きてるよ!!」



385: 2014/09/13(土) 18:41:01.70 ID:G+kuTB+70


モノクマ「はいはい。ボク達の心の中にはいつまでも生きているとか、そんな感じでしょ?」

小泉「くっ…!!いちいち人を苛立たせる奴ね…!!」


田中「落着け、澪田、小泉。弐大は俺様が認める化物だ。」

田中「そう簡単に殺されるほど、やわな人間ではない。」



386: 2014/09/13(土) 18:41:32.65 ID:G+kuTB+70


七海「だから弐大くんを信じて、今はこの学級裁判を乗り切ることを考えよう?」


七海「たぶん、これが最後の学級裁判だから。」

小泉「え!?」



387: 2014/09/13(土) 18:42:07.87 ID:G+kuTB+70


七海「この修学旅行にはね、期限があるの。」

七海「今が、29日目だよね。」

七海「本来は、50日でこの修学旅行は終わりを迎える予定だったんだよ。」


澪田「50日!?ま、まだ半分くらいあるじゃないっすか!!」



388: 2014/09/13(土) 18:42:44.52 ID:G+kuTB+70


七海「大丈夫…。多分、モノクマはこれ以上動機を提示しない。」

七海「ここまで生き残ってきた皆なら、あと20日くらいきっと大丈夫だよ。」


小泉「これ以上動機を提示しない…?どういうことかな?」

狛枝「小泉さん。それは、学級裁判の後に考えたら?」

小泉「う、うん…。」



389: 2014/09/13(土) 18:43:23.24 ID:G+kuTB+70


―エレベ―タ―内―



小泉(何回やっても慣れないな。これだけは…)


小泉(特にエレベ―タ―に乗っている人間が、どんどん減っていくのを見るのは…)



390: 2014/09/13(土) 18:44:07.82 ID:G+kuTB+70


小泉(“超高校級の希望”、カムクライズル…。彼は、一体何者なの?)

小泉(黒幕では、なかったの?)

小泉(彼はそもそも、“超高校級の絶望”に堕ちていたの?)


小泉(“彼女”って、誰のことなの?)


小泉(結局、あの焼氏体が誰なのかもわからないし…)

小泉(カムクラでもないかもしれない。)


小泉(氏体は女子だから…)

小泉(弐大ではないってことだけが、今のところの救いか…。)



391: 2014/09/13(土) 18:44:56.15 ID:G+kuTB+70


―裁判場―



小泉「…」



小泉(人数…減ったな…。)

小泉(アタシの両脇、どっちも遺影になっちゃった…。)



小泉(弐大のところは、空席か。)

小泉(遺影なんて飾られていたら、モノクマを殴っていたかも。)



392: 2014/09/13(土) 18:45:40.04 ID:G+kuTB+70


小泉(…)



小泉(ええい、気を引き締めろアタシ!!学級裁判で失敗することは許されないんだから!!)


小泉(今は、眼前のヤマのことだけを考えろ!!)


小泉(アタシの目標は、6人で帰ることでしょ!?)





小泉「そう…この、5回目の学級裁判を乗り切って!!」




396: 2014/09/14(日) 18:00:55.04 ID:8VrC43xg0



CLASSROOM TRIALS 5




モノロ―グ


突如現れた、謎の焼氏体…。その正体は一体?

姿を消していた間にとっていた七海の行動とは?

未だに姿を現さない弐大はどこへ行ったのか?



397: 2014/09/14(日) 18:02:39.98 ID:8VrC43xg0


コトダマ一覧




1.修学旅行の参加者

『【日向創 予備学科  終里赤音 体操部

狛枝凪斗 幸運  七海千秋 ゲ―マ―

??? 詐欺師  ソニア ネヴァ―マインド 王女

田中眼蛇夢 飼育委員  西園寺日寄子 日本舞踊家

左右田和一 メカニック  ×小泉真昼 写真家

花村輝々 料理人  罪木蜜柑 保健委員

弐大猫丸 マネ―ジャ―  澪田唯吹 軽音楽部

九頭龍冬彦 極道  辺古山ペコ 剣道家】

小泉がファイナルデッドル―ムの特典でもらった資料に載っていたプロフィ―ル。
コロシアイ修学旅行の参加者は、ここにすべて載っているらしいが…』



2.モノクマファイル[5]

『【被害者:???。全身が燃やされているが、これは氏後に焼かれたもの。
全身をバラバラにされた後に燃やされ、グッズ倉庫に隠されていた模様。】

狛枝は、モノクマファイル[5]と焼氏体の間に何か違和感を覚えているようだ。』



3.謎の氏体の状況

『首から上はなく、下半身は調べることが不可能なほど凄惨な状況だ。
全身が燃やされているが、上半身は割ときれいな状態で残っている。』



4.氏体の胸囲

『焼氏体の胸囲は90cm弱で、七海の胸囲とほぼ一致する。』



5.氏体の体重

『焼氏体の体重は45kg位で、七海の体重とほぼ一致する。』



6.定期的な狛枝の行動

『狛枝は裏切り者が名乗り出やすいように、手紙での自白も可とした。
レストランから定期的に、自分のコテ―ジのポストを調べると言っていた。』



7.手紙1(七海が差出人?)

『【狛枝くんが捜している裏切り者。それは私、七海千秋です。
狛枝くんと話し合いがしたいのですが、場所はこちらが決めてよろしいでしょうか。
グッズ倉庫で待っています。 七海千秋】

狛枝はこれを見て、グッズ倉庫に行ったらしい。
罠の可能性があると承知でこれに応じた狛枝の意図は、果たして何だろうか?』




398: 2014/09/14(日) 18:03:47.89 ID:8VrC43xg0


8.グングニルの槍(先端)

『グングニルの槍の状態→(no title

グッズ倉庫の入り口付近にグングニルの槍が落ちていた。
先端部分だけ焦げていることから、入り口付近の爆発にグングニルの槍が関係しているようだ。』



9.グングニルの槍(持つ部分)

『グングニルの槍の持つ部分に血痕がついていた。
狛枝をグッズ倉庫で殴打し気絶させた凶器は、恐らくこれだが…。狛枝を殺さず生かしておいた犯人の意図とは?』



10.吹っ飛んだグッズ倉庫の扉

『グッズ倉庫の入り口での爆発で、グッズ倉庫の扉が吹っ飛んでしまった。
扉のドアノブには、グングニルの槍の分銅が引っかかっていた。』



11.グングニルの槍の綿

『グングニルの槍に、なぜか綿のようなものがついていた。
5の島に、綿に関係するものなどあっただろうか…?』



12.大量のナイフ

『グッズ倉庫に保管されていた、大量のナイフ。
軍事施設のナイフ類は、すべてここにしまってあったらしい。』



13.動かなくなったモノクマ

『小泉が5の島を探索したときに見つけた、全機能が停止したモノクマ。
モノクマを操る黒幕に何かあったのだろうか?どれくらいの時間、止まっていたのだろうか?』



14.アナウンスに必要な3人

『3人以上の人間が氏体を発見すると氏体発見アナウンスが流れるが、その“3人”とはクロを含まないことが多い。
しかし、たとえ発見者が発見後に氏人になろうと、例外なく“3人”に含まれるらしい。』




399: 2014/09/14(日) 18:05:02.82 ID:8VrC43xg0


15.モノクマのテコ入れ

『モノクマの思うクロと生徒達が思うクロが違う場合、
必ず違和感が発生するようにモノクマが配慮を見せているらしいが…。
1回目の裁判で、この配慮をモノクマは見せた。』



16.2つの事件のル―ル

『2つの事件が同時に起きていて、2つの氏体のうちの1つを発見すると、
もう1つの事件は放っておいて、発見された方だけの学級裁判が開かれる。
3回目の裁判が、これに当てはまる。

なお、このような裁判でクロが勝った場合は、他のクロもこの島から脱出できるらしい。
ただし、2つの事件が無関係だということが前提。』



17.校則の厳守

『モノクマは、修学旅行の校則や裁判のル―ルを絶対に破らない。
もし破れば、コロシアイ修学旅行を強制終了するとまで言い切った。
なら、ドッキリハウスに閉じ込められたことを交渉材料にできるんじゃね?』



18.なくなっていた軍事施設の爆弾

『軍事施設にあった爆弾がすべてなくなっていた。
それもそのはず、狛枝がモノクマ工場の爆弾を造る際、軍事施設のすべての爆弾を費やしたからだ。』



19.爆弾騒動

『狛枝はモノクマ工場に大量の爆弾を仕掛けることで、裏切り者をあぶり出そうとした。
この爆弾を処理するにはパスワ―ドが必要で、狛枝しか知らない。
明日の12時に爆発するので、本来は学級裁判どころではないのだが…』



20.手紙2(ナイフの移動)

『【お知らせ。モノクマグッズの作成に必要なため、軍事施設にあるナイフ類は全てグッズ倉庫に移動しました!!
ナイフが欲しい場合は気軽にグッズ倉庫までお越しください!!】

何者かが、これによって田中の行動を誘導していたことがうかがえる。』



21.ネズミ―城に入れない存在

『ネズミ―城には、モノクマとモノミは入れない。
監視カメラも存在しないので、黒幕が一切手出しできない場所だと言えそうだ。』




400: 2014/09/14(日) 18:06:30.23 ID:8VrC43xg0


22.手紙3(七海の懺悔)

『【被験者のみんなへ。先に謝っておくね。小泉さん、澪田さん、田中くん。ごめんね。
皆の厚意を踏みにじって、1人で先走っちゃって。】


【あと、弐大くんや狛枝くんにも…こんな修学旅行に巻き込んでごめんなさいって謝っておくよ。
謝っても、許してくれないかもしれないけど…】


【この手紙を見ている時、私はもう氏んでいるかもしれない。】


【だからせめて私は、皆のために提供できる情報は全て提供しようと思う。
ここならモノクマもモノミちゃんも来られないし、処分されることは多分ないだろうから。】


【ごめんねみんな。最後まで一緒にいられなくて。本当に、ごめんね。 七海千秋】

こんな手紙を残しておきながら普通に生きていた七海は、今相当恥ずかしいだろう。』



23.希望病

『この病気のおかげで、小泉たちは絶望時代を忘れることができている。
これに感染していると、肉体までその時の記憶での状態に戻るらしい。
ミニ小泉はおそらくこれが原因だろうが、これに似た名前の物がどこかで…』



24.カムクライズルの独白

『“超高校級の希望”と呼ばれており、黒幕だと思われたカムクライズルが、自分の思いを克明に述べたもの。
それは、カムクラの家族に向けられたものだった。
“彼女”が誰なのかは不明。狛枝は、これが黒幕を追いつめる重要な武器だと言うが…』



25.消えた弐大

『爆弾さがしの時から弐大の消息はつかめていない。弐大は、1の島を探索していたが…
弐大の言う“調べたいこと”とは、何だったのだろうか?』



26.左右田の情報

『左右田のコテ―ジに、なぜか弐大の足跡が残っていた。
“超高校級のメカニック”である【左右田和一】のコテ―ジで弐大が見つけた情報とは?』



27.起きた直後の状況

『七海の睡眠薬から小泉、澪田、田中が目を覚ました時に小泉は爆弾とともにベットに縛られていた。
その縄を切るために、田中は軍事施設に向かった。』



28.田中の証言

『ナイフを取ろうと軍事施設に向かい、手紙2を見てグッズ倉庫へ田中は行った。
するとグッズ倉庫の扉はなぜか開かなくて、無理やり開けようとすると今度は爆発した。
爆発の後に気絶した狛枝と焼氏体を発見して、外に出たところで小泉たちと合流した。』




401: 2014/09/14(日) 18:07:19.32 ID:8VrC43xg0


モノクマ「まずは、学級裁判の簡単な説明から始めましょう!!」

モノクマ「学級裁判の結果は、オマエラの投票により決定されます!!正しいクロを指摘できれば、クロだけがオシオキ。」

モノクマ「だけどもし、間違った人物を、クロをした場合は…」

モノクマ「クロ以外の全員がオシオキされ、皆を欺いたクロだけが、この島から脱出する権利を得られます!!」



402: 2014/09/14(日) 18:07:57.80 ID:8VrC43xg0


澪田「…」

七海「澪田さん?どうしたの?」


澪田「唯吹は騙されないっすよ…」

七海「え?」



403: 2014/09/14(日) 18:08:46.32 ID:8VrC43xg0


澪田「そこにいる千秋ちゃんは千秋ちゃんじゃないっす!!間違いないっす!!」


狛枝「本気で言ってるの?澪田さん。まさか、そこの七海さんは幽霊だとか言うつもり?」

狛枝「そんなことをしたら、某ロンパ要員と発言が被っちゃうよ?」

澪田「『某ロンパ要員』って誰だべ!?」

小泉「しっかりわかってんじゃん…。」

狛枝「今までのをロンパ数を数えてみると、澪田さんだけ3回で1位なんだよね。」



404: 2014/09/14(日) 18:09:38.45 ID:8VrC43xg0


澪田「あんまり唯吹をなめないでほしいっす!!幽霊だなんてそんな非科学的でオカルトじみた話、信じてないっすよ!!」

澪田「ちゃんと唯吹は、自分なりのロジックを立てて発言をしてるんっす!!」


田中「では、あの七海はなんだというのだ?」

澪田「きっと、未来機関が送ってきた刺客っす!!つまり、千秋ちゃんの影武者っすよ!!」



405: 2014/09/14(日) 18:10:17.35 ID:8VrC43xg0


小泉「なんで未来機関はそんなことをするの?」

狛枝「本当の七海さんは隠れていて、モノクマを操っている黒幕だ、って言いたいのかな?」

田中「なるほどな…。澪田は七海を疑っているのか。」

澪田「え。いや、そうじゃなくて…」



406: 2014/09/14(日) 18:11:01.83 ID:8VrC43xg0


澪田「ズバリ、今回の被害者を特定されることを危惧した人間の差し金なんっすよ!!」

小泉「どういうこと?」


澪田「あの氏体は本当は千秋ちゃんなんっすよ。それがバレると不都合が起きる人間がいるんっすよ。」

七海「不都合…?犠牲者が誰なのか次第で、議論の流れが一変したりするのかな?」


田中「そもそも貴様なら、七海が生還して喜びそうだが…。」

田中「やけに七海の生還を否定したがるな?」



407: 2014/09/14(日) 18:11:43.49 ID:8VrC43xg0


澪田「もうぬか喜びをさせられるのは嫌なんっす!!」

澪田「生きていると思っていた人が氏んでいたなんて知らされたら、もう立ち直れないっす!!猫丸ちゃんの時みたいに!!」

小泉「いや、まだ弐大は氏んだと決まったわけじゃ…」


澪田「だから、できれば唯吹をロンパしてほしいんっすよ!!せめて最悪の状況ではないことを証明してほしいっす!!」

狛枝「ロンパ要員となることを、自ら名乗り出ちゃったね…。」



408: 2014/09/14(日) 18:15:46.77 ID:8VrC43xg0


PHASE1 議論開始!!



言弾:(>>397、>>398、>>399、>>400)



23.希望病

3.謎の氏体の状況

1.修学旅行の参加者




澪田「間違いないっす!![そこの千秋ちゃんは偽物]っす!!」

田中「しかし、見た目は瓜二つだぞ…?」

田中「そこの[七海が肉体の構造を原子レベルで再構築できる人種]でもない限り、それはあり得ないのではないか?」

小泉「そんな人種、いないわよ。」


澪田「実は千秋ちゃんと偽物は[双子だった]んっすよ!!それなら、見た目では気付かないのも無理はないっす!!」

狛枝「双子ねぇ…。でも、【最初の16人の中に七海さんの双子なんていなかった】よ?」

澪田「そんなのは当然っす!!だって偽物は、今までずっと隠れていた【17人目の高校生】なんっすから!!」


七海「でも…。身長や体重、胸囲まで同じなんて、いくら双子でもあり得るのかな?」

七海「私は七海千秋のサイズとピッタリ一致しているはずだよ?」

澪田「そこはもちろん、[双子パワ―]っすよ!!」

田中「もはや何でもアリだな…。」



小泉(唯吹ちゃんの意見は、あの情報と矛盾している部分がある…。)


安価↓1




409: 2014/09/14(日) 18:19:38.68 ID:s78e0N5so
[双子パワ―]→【最初の16人の中に七海さんの双子なんていなかった

410: 2014/09/14(日) 18:20:59.45 ID:8VrC43xg0


不正解




狛枝「小泉さん、怒るよ?」


小泉(狛枝に怒られるなんて、相当なんだな…。)



安価↓1



411: 2014/09/14(日) 18:23:53.20 ID:s78e0N5so
【日向創 予備学科  終里赤音 体操部

狛枝凪斗 幸運  七海千秋 ゲ―マ―

??? 詐欺師  ソニア ネヴァ―マインド 王女

田中眼蛇夢 飼育委員  西園寺日寄子 日本舞踊家

左右田和一 メカニック  ×小泉真昼 写真家

花村輝々 料理人  罪木蜜柑 保健委員

弐大猫丸 マネ―ジャ―  澪田唯吹 軽音楽部

九頭龍冬彦 極道  辺古山ペコ 剣道家】

【17人目の高校生

412: 2014/09/14(日) 18:26:10.80 ID:8VrC43xg0


正解?


【17人目の高校生】←修学旅行の参加者


小泉「その推理はピンボケだよ!!」論破



BREAK!!




小泉「いや…17人目の高校生がいたとは、考え辛いんじゃないかな?」

澪田「え?どうしてっすか?」



413: 2014/09/14(日) 18:27:21.67 ID:8VrC43xg0


小泉「モノクマが言ってたよね?修学旅行の参加者は、これに載っている人だけだって。」



『日向創 予備学科  終里赤音 体操部

狛枝凪斗 幸運  七海千秋 ゲ―マ―

??? 詐欺師  ソニア ネヴァ―マインド 王女

田中眼蛇夢 飼育委員  西園寺日寄子 日本舞踊家

左右田和一 メカニック  ×小泉真昼 写真家

花村輝々 料理人  罪木蜜柑 保健委員

弐大猫丸 マネ―ジャ―  澪田唯吹 軽音楽部

九頭龍冬彦 極道  辺古山ペコ 剣道家』



414: 2014/09/14(日) 18:28:07.42 ID:8VrC43xg0


田中「これを見る限りではこの島には、最初にいた16人しかいないということか。」

澪田「でも、モノクマちゃんが嘘をついてるかもしれないし…」


モノクマ「ボクはそんな嘘つきません!!修学旅行のル―ルを偽ることは校則違反ですから!!」

狛枝「たしか校則を違反したら、この修学旅行は強制終了するんだよね?」

小泉「モノクマがここまで言い切るんだから、恐らくモノクマは嘘を言ってないよ。」


田中「では、やはり影武者など存在せず、そこの七海は本物だということか。」

狛枝「当然でしょ。じゃ、ロンパ要員は放っておいて、今回の事件を頭から振り返って…」



415: 2014/09/14(日) 18:28:52.55 ID:8VrC43xg0






澪田「コイツはたまんねぇっす~!!」反論




小泉「今度は何かな?唯吹ちゃん?」


澪田「ロンパ要員とか言われて、黙っちゃいられないっす!!」

澪田「唯吹の冴えわたる推理を見せてやるっす!!」


小泉(そうやってつっかかってくると、なおさらロンパ要員になっちゃうって気付いてないのかな…)



416: 2014/09/14(日) 18:31:23.98 ID:8VrC43xg0


PHASE2 反論ショ―ダウン(VS澪田)開始!!



言刃:(>>397、>>398、>>399、>>400)


3.謎の氏体の状況

4.氏体の胸囲

5.氏体の体重




澪田「その資料には、確かに16人の名前しか載ってないけど…」


澪田「だからって、本当にこの島には16人しかいないとは思えないっす!!」


澪田「だって、その資料には抜け穴があるんすから!!」


澪田「【千秋ちゃんは“超高校級のゲ―マ―”という名を騙っていた…】」


澪田「だから千秋ちゃんは、実は“超高校級のゲ―マ―”じゃないんすが…」


澪田「これには、“七海千秋”と“ゲ―マ―”が別々に書かれているっす!!」


澪田「つまり、この2つは別々の人間を指しているんっすよ!!」


澪田「だから、【17人目の高校生は存在する可能性は捨てられない】っす!!」




417: 2014/09/14(日) 18:32:33.97 ID:8VrC43xg0


発展!!



小泉「確かにその言い分はあながち間違いじゃないかもね…。」

小泉「でも、他の視点から見るとやっぱりあの焼氏体は千秋ちゃんじゃないと思うよ。」


小泉「なんでかっていうとね。」

小泉「あの氏体の胸囲と体重を調べてみたところ、千秋ちゃんのそれとぴったり一致しちゃったんだよ…。」






澪田「あれあれ?真昼ちゃん、言っていることが矛盾してないっすか?」


澪田「【あの氏体と千秋ちゃんの胸囲と体重が一致している】のなら…」


澪田「やっぱり、【あの氏体は千秋ちゃんだってことになっちゃう】っすよ!!」


澪田「ああ、自分で言ってて気が滅入って来たっす…。」



安価↓1




418: 2014/09/14(日) 18:36:33.82 ID:/XAVTE6go
3.謎の氏体の状況→【あの氏体と千秋ちゃんの胸囲と体重が一致している】

419: 2014/09/14(日) 18:39:20.76 ID:8VrC43xg0


不正解


澪田「ん?真昼ちゃんは、あの氏体を千秋ちゃんの胸囲と体重が一致してないって言いたいんすか?」

澪田「言ってることがさっきと違うっす!!」


小泉(一致自体はしてたんだったな…。論破する場所を間違えたかな…?)



安価↓1







420: 2014/09/14(日) 18:40:31.83 ID:HmjeqVcAO
千秋ちゃんだって事→氏体の状況

421: 2014/09/14(日) 18:41:48.53 ID:8VrC43xg0


正解


【あの氏体は千秋ちゃんだってことになっちゃう】←謎の氏体の状況



小泉「その言葉…斬らせてもらうよ!!」論破




BREAK!!





小泉「いや…ぴったり一致していることが、逆に不自然なんだよ。」

田中「どういうことだ?」



422: 2014/09/14(日) 18:42:38.21 ID:8VrC43xg0


狛枝「氏体の状況を思い出してほしいんだけどね。あの氏体って、首がなかったでしょ?」

澪田「それがどうしたんすか?」


狛枝「人の首はね、その人の体重の10分の1くらいの重さを占めるらしいんだ。」

狛枝「首がなくなっている状態でその人の重さを量ると、間違いなく本当の重さより軽くなるはずなんだよ。」

小泉「あの氏体と千秋ちゃんの体重が、1kgしか違わなかったからね…。」

小泉「いくらなんでも、差がなさすぎるんだよ。」



423: 2014/09/14(日) 18:43:35.57 ID:8VrC43xg0


田中「なるほどな。なら、やはりあの氏体は七海では有り得ないというわけか。」

澪田「じゃ、じゃあ、そこの千秋ちゃんは間違いなく本物なんっすね?」

澪田「うっ。すまねぇ、少し目に汗が…」


狛枝「まだ喜ぶのは早いよ澪田さん。今回のクロが七海さんって可能性もあるんだから。」

小泉「もう。狛枝はどうしてそんなことを、平気で言えるのかな…?」



424: 2014/09/14(日) 18:44:29.47 ID:8VrC43xg0


七海「とにかくよかった。私が本物の七海千秋だって、わかってもらえたみたいだね?」

澪田「超わかりまくりんごっすよ!!」


澪田「ん?待てよ、ということは…」

澪田「あの犠牲者はここにいる5人じゃないし、男の猫丸ちゃんでもない…。」


澪田「あれ!?あの被害者って、誰っすか!?」

澪田「この島に最初の16人しかいなかったのなら、もう当てはまりそうな人はいないっすよ!?」



425: 2014/09/14(日) 18:45:14.68 ID:8VrC43xg0


田中「それを判明させるための学級裁判だろう。」


田中「しかし、確かにあの資料には何か抜け穴がありそうだな。」

田中「基本的にこの先は、“16人しかいない”という固定概念は除いて物事を考えたほうがいいだろう。」



426: 2014/09/14(日) 18:46:09.62 ID:8VrC43xg0


狛枝「じゃあ、まずは事件を頭から振り返ってみようか。」


小泉「えっと…まずは今日の朝、狛枝が仕掛けた爆弾を皆で探しに行ったんだよね。」

田中「あの時は、7時30分くらいだったか…」


小泉「1の島を弐大、2の島を唯吹ちゃん、3の島を田中、4の島を千秋ちゃん、5の島をアタシが調べたんだよね。」

澪田「1の島を探索していた猫丸ちゃんは、今も消息不明なんすよね…。」



428: 2014/09/14(日) 18:47:29.85 ID:8VrC43xg0


七海「そして5の島で狛枝くんの仕掛けた爆弾を見つけた小泉さんは…」

七海「狛枝くんと弐大くんを除くみんなをモノクマ工場に呼んだんだよね。」

小泉「たしか、動かなくなったモノクマをアタシが見つけたのもこのあたりだよ。」

狛枝「つまりそれは、8時から9時くらいってことでいいのかな?」


小泉「そして、見つけたはいいけどパスワ―ドがわからないから…」

小泉「少し弐大を探した後に、1度千秋ちゃんのコテ―ジに集合した。」


澪田「こうしている今でも、刻一刻とタイムリミットは近づいているんっすよね…。」



429: 2014/09/14(日) 18:48:39.92 ID:8VrC43xg0


澪田「…凪斗ちゃん!!島を爆破するなんて悪ふざけはやめて、いい加減にパスワ―ドを教えるっすよ!!」

狛枝「…」

田中「既に裏切り者も知れたというのに、まだ吐かないつもりか?貴様は何を望んでいる…?」



小泉「唯吹ちゃん、田中。確かにパスワ―ドも重要だけどさ。」

小泉「今は学級裁判のことを考えよう?モノクマ工場の爆弾なら、学級裁判の後でも十分間に合うんだしさ。」

七海「ここでつまづくと、爆弾なんて関係なしで皆頃しにされてしまうんだからね…。」



430: 2014/09/14(日) 18:49:29.62 ID:8VrC43xg0


田中「…相変わらず、貴様は楽観的だな。」

小泉「え?」


田中「裁判の結果次第では…」

田中「今のうちに聞きださんと、取り返しのつかないことになるかもしれんぞ?」



431: 2014/09/14(日) 18:50:20.85 ID:8VrC43xg0


小泉「…ちょっと、なによそれ!!」


小泉「まさか狛枝が犯人だとか、そう言うつもり!?」

澪田「でも…この5人の中じゃ、凪斗ちゃんが1番怪しいし…」


小泉「…なによ。」

小泉「それって、狛枝なら別に氏んでもいいって言ってるように聞こえるよ…?」



432: 2014/09/14(日) 18:50:57.89 ID:8VrC43xg0


七海「みんな。あんまり感情的にならないで。」

七海「今私たちがしないといけないことは、喧嘩なんかじゃないでしょ?」

七海「冷静に、真実を突き止めることだけに頭を使おう?」


田中「それはわかっている。しかし…」

狛枝「しかし?」



433: 2014/09/14(日) 18:51:33.23 ID:8VrC43xg0


田中「狛枝が犯人でないにしろ…」

田中「この裁判には、他にも何かとてつもない悪意が潜んでいる気がしてならんのだ…。」


澪田「ど、どういう意味っすか?」

田中「…ただの勘だ。忘れていい。」



434: 2014/09/14(日) 18:52:11.87 ID:8VrC43xg0


小泉「えっと…。じゃあ、話を戻すよ。」


小泉「千秋ちゃんのコテ―ジでアタシ達は、千秋ちゃんが裏切り者だということを伝えられたんだよね。」

七海「私が裏切り者だとわかっても皆は今まで通りに接してくれて、すごく安心したのを覚えているよ。」

七海「モノミちゃんも、そうだよね?」



435: 2014/09/14(日) 18:52:45.51 ID:8VrC43xg0


モノミ「…」



澪田「おやおや?モノミちゃん、だんまりっすか?千秋ちゃんが話しかけたのに!!」

小泉「もともとほとんど話さない奴でしょ。学級裁判でしゃべったのは、2章だけよ?」



436: 2014/09/14(日) 18:53:55.83 ID:8VrC43xg0


狛枝「で?七海さんが裏切り者だとわかった時、みんなはどうしたのかな?」


小泉「1人で狛枝と会うって千秋ちゃんが言い出したから、アタシ達は止めようとしたんだけど…」

澪田「そこで千秋ちゃんは、睡眠薬を使って唯吹たち3人を眠らせたんっすよね。」


狛枝「へぇ。七海さんは、なんでそんなことをしたのかな?」


小泉「アンタのせいでしょ…。」

小泉「あの時のアンタは、裏切り者を見つけたら問答無用で頃してしまいそうな雰囲気だったよ?」

小泉「そんなアンタにアタシ達が巻き込まれないために、千秋ちゃんはわざわざ…」



437: 2014/09/14(日) 18:54:57.26 ID:8VrC43xg0


狛枝「そうかな?」

狛枝「そんな理由よりももっと大事な理由があったんじゃないかって、ボクは思ってるよ?」

田中「もっと大事な理由、だと?」


狛枝「例えば、ボクのところなんかじゃなくて…」

狛枝「誰も連れていけないようなところに行くため、っていう理由とかさ。」


小泉「なによ、それ。」

小泉「アンタだって、裏切り者をあぶり出そうとした理由を未だに教えてくれていないくせに…」



438: 2014/09/14(日) 18:56:02.33 ID:8VrC43xg0


狛枝「もちろん、それとも関係することだよ。」

小泉「え?」


狛枝「だって、彼女は未来機関の一員なんだよ?」

狛枝「ボク達の知らない情報だって、いくらか知っているよね。」


狛枝「ってことは、未だに明かしていない情報だってあるかもしれないよ?」


小泉「どういうことよ?」


小泉「まさかアンタ、今も千秋ちゃんはアタシ達を陥れようとしてるなんて思ってるの!?」

小泉「千秋ちゃんはアタシ達の為に、あれだけの情報を与えてくれたんだよ!?」



439: 2014/09/14(日) 18:56:54.15 ID:8VrC43xg0


狛枝「別に、七海さんがボク達の敵だから情報をくれないって言っているわけじゃないよ。」

狛枝「でもさ、考えてみてよ。」


狛枝「例えば…道路の白線の上だけを渡る子供って、なんでそんなことをするのかな?」

狛枝「無意味と思えるル―ルを自分に課す理由って、何かな?」


澪田「えっと…話が脱線してないっすか?」

澪田「いや、白線から脱線するって意味じゃないっすよ!?」



440: 2014/09/14(日) 18:57:40.51 ID:8VrC43xg0


狛枝「つまり、ボクたちにとって無意味と思えるル―ルに縛られている存在がいるんじゃないかって話。」

狛枝「それも、1人じゃない。少なくとも、2人いるとボクはにらんでいるよ。」


田中「その1人が七海だと、貴様は言いたいのか…?」

小泉「じゃあ…狛枝の思う2人目って、誰よ?」


狛枝「まあ、話には順序ってものがあるからね。とりあえず、その話は後にしよっか。」

澪田「ぐぎぎぎぎぎ…チョ―気になる話の切りかたっす…。」



441: 2014/09/14(日) 18:58:37.79 ID:8VrC43xg0


狛枝「みんなを眠らせた後にとった七海さんの行動は後のお楽しみとして…」

狛枝「次は、3人が目覚めた後の話かな?時間を追って、考えてみようよ。」


澪田「えっと…唯吹たちが千秋ちゃんのコテ―ジに集まったのが、10時くらいだったよね。」

澪田「集まる前に、30分くらい1の島で猫丸ちゃんを探してたっすから。」

田中「ということは、眠らされたのは大体10時30分あたりということか。」


小泉「起きたときは1時くらいだったかな…。」

小泉「2時間以上、アタシ達は眠っていたんだね。」



442: 2014/09/14(日) 18:59:25.54 ID:8VrC43xg0


澪田「で、起きてみたら、真昼ちゃんに偽物の爆弾が取り付けられていたんっすよね。」


田中「あの時は焦っていたが…今思えばあれは誰がやったのだ?」

田中「眠っている小泉をベッドによこたえ、あの縄で縛るとなると…」

田中「とても10分やそこらでできる行動ではなくなるぞ?」


小泉「念のために聞くけど、千秋ちゃんじゃないのよね?」

七海「私はそんなことをしていない…って言いたいけど、どこまで信用されるのかな…。」



443: 2014/09/14(日) 19:00:04.27 ID:8VrC43xg0


澪田「千秋ちゃんはそんなことをしないっすよ!!するとしたら、凪斗ちゃんっすよ!!」


小泉「でもそれって、千秋ちゃんが睡眠薬でアタシ達を眠らせたことを知っていないとできないよね?」

小泉「なら、狛枝には不可能なんじゃないかな?」


澪田「でもそれじゃあ、できたのは千秋ちゃんだけってことに…」



444: 2014/09/14(日) 19:00:56.04 ID:8VrC43xg0


狛枝「どうかな。澪田さんや田中クンにも出来たかもよ?」

田中「何だと?」


狛枝「他の2人よりも早く睡眠薬から目覚めた人がいたとしたら?」

狛枝「その場合…小泉さんを縛り、他の人と同じタイミングで目覚めたと見せかければいいだけだからね。」

澪田「ええ!?唯吹はそんなことしないっすよ!!する理由もないし!!」


小泉「理由、ね…。確かに、その理由もさっぱりわからないよね…。」

小泉「それをした人もわからないし、今はこの話は保留だね。」



445: 2014/09/14(日) 19:01:51.11 ID:8VrC43xg0


田中「最後に、グッズ倉庫の扉の話だな。」


田中「小泉の縄を切るために俺様は軍事施設へ向かい、手紙2を見てグッズ倉庫に行ったのだ。」

田中「しかしグッズ倉庫の扉は、少ししか開かなかったのだ。」


狛枝「で、無理やりこじ開けたら爆発が起きて、その後に氏体を発見したと。」

狛枝「これで、一連の流れはつかめたかな?」


澪田「なんか…あらすじをまとめただけなのに、いくつも謎が浮かび上がったっすね…。」



451: 2014/09/15(月) 18:11:40.20 ID:ukpnCm/y0


再開



七海「じゃあ…今回は、どこから攻めていく?」

狛枝「とりあえず、1番簡単そうなグッズ倉庫の扉の話からにしようか。」

澪田「ええ!?それが1番簡単なんっすか!?」


狛枝「まぁ、グッズ倉庫の仕掛けを“誰がやったか”は特定が難しそうだから…」

狛枝「まずは、“どうやって”、“何のために”その仕掛けを作ったのかを考えよっか。」


田中「では、第一に仕掛けの方法から考えてみるか。」

田中「あの扉はなぜ開かなかったのか、なぜ爆発したのかを考えるぞ。」



452: 2014/09/15(月) 18:12:29.23 ID:ukpnCm/y0


澪田「えっと…グッズ倉庫の扉が開かなかった理由っすか…?」

澪田「やっぱり、入り口付近に落ちていたグングニルの槍が怪しいっす!!」


七海「グングニルの槍…?それで、どうやって入り口をふさぐの?」

澪田「う~ん…つっかえ棒みたいにしておいたんっすかね?」

田中「いや…わずかに開く扉からかすかに中を見た時、薄暗かったがそのような棒があったとは思えんぞ?」



453: 2014/09/15(月) 18:13:21.40 ID:ukpnCm/y0


狛枝「じゃあ、爆発するきっかけから考えてみよっか。」

澪田「爆発するきっかけ…?どういう意味っすか?」


狛枝「軍事施設にあった爆弾にはね、振動を感知して爆発するタイプの物があったからね。」

狛枝「今回は、そのタイプの爆弾が使われていると思ってまちがいないよ。」



小泉(アタシがあの時蹴った奴もそうなのかな…?)



454: 2014/09/15(月) 18:14:10.71 ID:ukpnCm/y0


小泉「あれ?そういえば爆弾って、狛枝が全部工場の爆弾に使ったんじゃなかった?」

小泉「じゃあ、グッズ倉庫の扉に使われた爆弾はどこから持ってこられた物なの?」


澪田「ひょっとして、あの爆弾を仕掛けたのは凪斗ちゃんだったんじゃないんすか!?」

田中「確かに、その可能性は捨てれんな。」

田中「モノクマ工場の爆弾のほかに、いくつか爆弾を残していたのかもしれん。」


狛枝「あ~あ。またボクが疑われちゃった。じゃ、小泉さん任せたよ。」

小泉「なんなのよ、その余裕は…」



455: 2014/09/15(月) 18:17:28.90 ID:ukpnCm/y0


PHASE3 議論開始!!



言弾:(>>397、>>398、>>399、>>400)


21.ネズミ―城に入れない存在

9.グングニルの槍(持つ部分)

8.グングニルの槍(先端)




澪田「[あの爆弾を仕掛けたのは、凪斗ちゃん]なんじゃないっすか!?」

田中「【軍事施設以外に、爆弾を手に入れることが可能な場所がない】限り…」

田中「【他の人間が爆弾を使うことは不可能】だからな。」


小泉「でも爆弾なら、薬局の薬を混ぜたりしたら作れたりするんじゃない?」

狛枝「そんな錬金術師みたいなこと、【この中でできる人がいるとは思えない】なあ。」

小泉「アンタが言うの!?せっかくかばってあげたのに!!」


七海「でもさ、狛枝くんがあの仕掛けを作ったのなら…」

七海「グングニルの槍を使ったのも、狛枝くんってことになるよね。」

田中「あの仕掛けには、【グングニルの槍が関わっている】からな。」


七海「じゃあ、[狛枝くんがグングニルの槍を使えなかった証拠]でもあれば…」

七海「狛枝くんの疑いは晴れるんじゃないかな?」


澪田「そんな都合のいい証拠なんてあるとは思えないっす!!」

澪田「あ!!そういえば、ファイナルデッドル―ムにも、爆弾があったよね!!」

田中「そうか。その場合、[俺様と小泉にもあの仕掛けをつくることは可能]なのか。」


田中「何っ!?俺様も…だと!?」

小泉「自分で言っといて、自分で驚かないでよ…」




小泉(狛枝が仕掛けを作ったとしたら、“アレ”には不自然な跡が残っていることになる…。)



安価↓1





456: 2014/09/15(月) 18:21:22.90 ID:MZylLifn0
[狛枝くんがグングニルの槍を使えなかった証拠]←9.グングニルの槍(持つ部分)


457: 2014/09/15(月) 18:23:01.51 ID:ukpnCm/y0


正解



[狛枝くんがグングニルの槍を使えなかった証拠]←グングニルの槍(持つ部分)


小泉「その意見にフレ―ムインね!!」同意



BREAK!!




小泉「狛枝があの仕掛けを作ったのなら、グングニルの槍に付着しいている血痕の説明がつかないよ。」

澪田「え?どうしてっすか?」


小泉「だってあの槍には、狛枝の血痕が付着していたんだよ?」

小泉「まさか狛枝が自分自身に傷をつけるなんて思えないし、グングニルの槍を使った人間は別にいるはずだよ。」



458: 2014/09/15(月) 18:24:00.39 ID:ukpnCm/y0


澪田「凪斗ちゃんなら、自分を傷付けることもやりかねないっす!!」


小泉「でも、狛枝はアタシたちが発見するまで気絶してたんだよ?」

小泉「気絶しているのに、あの仕掛けをつくることはできないんじゃないの?」


澪田「あの時はタヌキ寝入りをしていたとか…」

田中「しかし…俺様が見たときは、まるで氏んでいたかのようだったからな…。」

田中「あそこまでリアルに、気絶のふりをできるとは思えんな。」



459: 2014/09/15(月) 18:24:52.71 ID:ukpnCm/y0


狛枝「さてと、そろそろボクの疑いは晴れたかな?じゃあ、話を戻すよ。」

七海「グッズ倉庫の扉の爆弾はどこから持ってこられたものなのか、だね。」


小泉「狛枝…本当に全ての爆弾を、もれなく回収できていたの?」

狛枝「ボクが集めたのは、軍事施設の爆弾だけだったからね。」

狛枝「他のところにあった爆弾にまでは手が行き届いていないよ。」

小泉「他のところって…?」



460: 2014/09/15(月) 18:25:42.41 ID:ukpnCm/y0


狛枝「あくまで憶測だけどね。小泉さんはその爆弾がありそうな場所を見ていたはずだよ?」

澪田「真昼ちゃんだけが…?それってどこっすか?」




小泉(軍事施設以外に爆弾がありそうな場所…?狛枝は、どこのことを言っているの?)


小泉(アタシだけが見たことのある場所…。しかも、うかつに触れると爆発しそうな場所…。)




小泉(ひらめきそうだ…。何かが…)




461: 2014/09/15(月) 18:26:32.71 ID:ukpnCm/y0


PHASE4 閃きアナグラム(改)開始!!




モ○○○のな○




安価↓1




464: 2014/09/15(月) 18:36:14.98 ID:Uc6Vg1mCo
モノクマのなか

465: 2014/09/15(月) 18:38:28.32 ID:ukpnCm/y0



モノクマのなか




小泉「よし、わかった!!」



小泉「狛枝が言っているのって、動かなくなっていたモノクマの中のこと?」

田中「なるほどな。奴の中なら爆弾の1つや2つ、あってもおかしくはないな。」



466: 2014/09/15(月) 18:40:20.32 ID:ukpnCm/y0


澪田「しかし…それって結局、ただの憶測なんじゃ…」


小泉「いや…憶測なんかじゃない。」

七海「え?」



小泉(そういえば…アタシは、知っていたはずなんだ。)


小泉(アタシがそれを知ったのは…)




1.修学旅行の初日

2.1回目の学級裁判の最中

3.3回目の学級裁判の前

4.4回目の学級裁判の後



安価↓1




467: 2014/09/15(月) 18:41:21.80 ID:YHRag8FAO

468: 2014/09/15(月) 18:43:30.83 ID:ukpnCm/y0


不正解



小泉(いや…違う。1日目にそんなヒントはなかった。)


小泉(あれは確か…あたしの暴走を、アイツが止めてくれた時に…)


小泉(偶然、アイツが口に出したんだ…)


安価↓1






470: 2014/09/15(月) 18:53:19.60 ID:ukpnCm/y0


正解


小泉「これで証明できる!!」解



小泉「3回目の裁判の前。アタシが、日寄子ちゃんを発見した時…」

小泉「こんなやりとりがあったんだよ。」



471: 2014/09/15(月) 18:55:05.70 ID:ukpnCm/y0


~回想~



モノクマ「はいはい、無駄な努力お疲れ様。」


豚神「…モノクマか!?」


モノクマ「はい!!事件のあるところモノクマありですから!!
生きているかの確認なんて無駄だから、ボクがやって来たってわけ!!」



小泉「…ちょっと待ちなさいよ。」


モノクマ「おろろ?」


小泉「無駄…?無駄、だって…?」

小泉「日寄子ちゃんに生きていてほしいと思うことが、無駄だとでも言うの…!?」

小泉「そもそもアンタがいなければ、日寄子ちゃんは…!!」




小泉「う…うぁああああああああああああ!!!!!!」




472: 2014/09/15(月) 18:56:20.78 ID:ukpnCm/y0




弐大「待て!!落ち着かんかい、小泉!!」



小泉「は、放して、コイツだけは、コイツだけは…!!」


弐大「モノクマへの暴力は校則違反じゃあ!!校則に違反すれば、殺されるかもしれんのじゃぞ!?」



小泉「放っといて!!日寄子ちゃんの…日寄子ちゃんの仇を取るんだぁ!!」


弐大「気持ちは痛いほどわかる!!じゃが、こらえろ!!
ここでモノクマに襲い掛かっても、お前さんが犬氏するだけじゃあ!!」


豚神「そうだ小泉。お前の氏など、西園寺は望んでいないはずだ…!!」



小泉「くっ…」




小泉「…うぅ……」



小泉「…」





モノクマ「うぷぷぷぷぷ。命拾いしたね、小泉さん。弐大クンに感謝しなよ?」

モノクマ「弐大クンが止めてなかったら、“ボクに内蔵された爆弾”で小泉さんは木っ端微塵だったんだからね?」






473: 2014/09/15(月) 18:56:58.33 ID:ukpnCm/y0



~回想終了~




田中「その時に、モノクマが自供していたのか。」


モノクマ「ああ、そういえばそうだったね。」

モノクマ「そんな細かいことを覚えているなんて、せせこましい性格だね~!!」



小泉「…」




474: 2014/09/15(月) 18:57:37.61 ID:ukpnCm/y0


小泉(考えてみれば…)


小泉(爆弾の隠し場所を思いつけたのって、弐大のおかげなのかも…。)



小泉(あの時の弐大がアタシを止めてくれたからこそ…)

小泉(アタシはここで今も生きているし、爆弾の件をモノクマから引き出すことができたんだ。)



475: 2014/09/15(月) 18:58:12.44 ID:ukpnCm/y0


小泉(あの時のお礼…まだ、言えてないな。)



小泉(弐大…どこに、行ったのよ…。)


小泉(まだアンタには、言わなきゃいけないことがいっぱい残ってんのよ…。)


小泉(元気な笑顔を、アタシにもう1度見せてよ…)




478: 2014/09/16(火) 22:00:20.41 ID:+P3xwdhw0


再開



狛枝「とにかく、グッズ倉庫の爆弾はモノクマの中から調達されたってことで間違いないね。」

小泉「しかもあの時のモノクマは機能が停止していたから、破壊しても回し蹴りしても校則違反にはならなかった。」

小泉「だから、モノクマから爆弾を取り出すことは容易だったはずだよ。」



479: 2014/09/16(火) 22:01:18.24 ID:+P3xwdhw0


澪田「これで爆弾の謎は解けたっすね。で、結局わかったことは…」


狛枝「爆弾の用意は誰にでもできるってことだけ。」


澪田「うう…この議論、本当に前進してるんすか…?」

七海「気をしっかり持って、澪田さん。」

七海「謎を1つ1つ解決していけば、きっと真相にたどり着けるはずだよ。」



480: 2014/09/16(火) 22:02:03.93 ID:+P3xwdhw0


田中「では、本題に戻るぞ。グッズ倉庫の扉が開かなかった理由はなんだ?」

狛枝「まあここまで推理してきたものをつないでいけば、その答えはもう簡単に出てくるはずだよ。」


狛枝「もっと言えば…爆弾が爆発した理由が分かれば、扉が開かなかった理由もおのずとわかるよ。」

小泉「え…?」



481: 2014/09/16(火) 22:03:00.47 ID:+P3xwdhw0


七海「爆弾が爆発した理由か…。」

七海「モノクマの爆弾も振動を感知するタイプだろうけど、その感度は相当鈍いはずだよ。」

田中「あれだけの動きをしていても、今までモノクマは1度も爆発したことなどないからな。」


狛枝「ってことは、扉にぶつかる勢いだけじゃあ物足りないかもね。」

澪田「じゃあ…グッズ倉庫の爆弾は、相当の衝撃を受けていたってことっすか?」

小泉「扉を開ける以外で、そんな衝撃あったかな…?」



482: 2014/09/16(火) 22:03:49.99 ID:+P3xwdhw0


狛枝「扉の前に落ちていた、先端が焦げたグングニルの槍。振動で起爆するタイプの爆弾。」

狛枝「そして、グッズ倉庫の入り口付近にあった物…。ここまで言えばわかるよね?」


小泉「もっとアタシに優しくしてよ、狛切さん…。」

狛枝「狛切さん!?」





小泉(グッズ倉庫の扉が開かなかった理由…。)


小泉(それは、爆弾が爆発した理由に目を向ければ、わかるはず…?)




483: 2014/09/16(火) 22:05:06.48 ID:+P3xwdhw0



PHASE5 ロジカルダイブ開始!!





パンチラ~


オッ、オトナノイロ



Q.1 グングニルの槍でつながれていたものは何と何?

赤:梁と爆弾 青:爆弾とドアノブ 黄:爆弾と狛枝


Q.2 爆弾は、どの位置にあった?

赤:扉の前 青:狛枝の膝元 黄:梁付近


Q.3 爆弾が爆発した理由は?

赤:地面にぶつかった 青:時限爆弾だった 黄:扉にぶつかった



安価↓1




484: 2014/09/16(火) 22:07:40.05 ID:S47jlrzx0
青黄赤

485: 2014/09/16(火) 22:09:14.44 ID:+P3xwdhw0



青‐黄‐赤



小泉「推理はつながったわ!!」



COMPLETE!!





小泉「扉が開かなかった理由は、爆弾がひっかかっていたからじゃないの?」


澪田「ば、爆弾がひっかかってたぁ~!?」

澪田「爆弾がつっかえ棒になるって、どんな形状の爆弾っすか!?」

田中「そもそも、つっかえ棒のようなものは見当たらなかったと言ったろう。」



486: 2014/09/16(火) 22:10:04.22 ID:+P3xwdhw0


小泉「じゃあそれが、空中でひっかかっていたとしたら?」

七海「空中で…?」

澪田「唯吹にもわかるように、かみ砕いて言ってほしいっす!!」


小泉「扉の仕掛けに使われたのは、グングニルの槍だよね。」

澪田「とういう風に使ったんっすか?」



487: 2014/09/16(火) 22:10:57.30 ID:+P3xwdhw0


小泉「分銅をドアノブに、槍の先端に爆弾を取り付ける。」

小泉「そして槍の先端の方を、グッズ倉庫の入り口付近にあった梁の上に通すんだよ。」

小泉「これで…ドアノブと梁にぶら下がっている爆弾が、ムチの部分でつながれている状況ができた。」


狛枝「その状態で扉を開けようとしたら…」

狛枝「グッズ倉庫の上方にある爆弾が梁にひっかかって、扉が開くことを邪魔しちゃうんだよね。」



488: 2014/09/16(火) 22:11:36.82 ID:+P3xwdhw0


田中「そうか…では、少ししか扉が開かなかったのは…」


小泉「それは恐らく…爆弾、ドアノブ、ドアの蝶番が一直線に並んだ結果…」

小泉「ドアが爆弾に引っ張られて、少しだけ開く状態になっていたんだよ。」


澪田「蝶番って何すか?」

七海「ドアが開くときに、軸になっている部分のことだよ。」



こんな感じ→(no title




489: 2014/09/16(火) 22:12:11.88 ID:+P3xwdhw0


小泉「そして無理に扉を開けると、引っ張られた爆弾が梁を飛び越えて…」

小泉「支えを失った爆弾は、そのまま地面に落下するんだよ。」

田中「その衝撃で、爆発が起きたということか。」


澪田「すごい仕掛けっす!!本当に実現可能かどうかは別として!!」

小泉「シッ!!それは言わない約束だよ!!」



490: 2014/09/16(火) 22:13:13.17 ID:+P3xwdhw0


澪田「これで爆弾についての仕組みは大体分かったっすけど…これで何かわかるんすか?」


田中「わかったことか…。」

田中「この仕掛けは1回限りのものだ。」


田中「つまり…誰かがこの仕掛けをつくって、俺様がグッズ倉庫に行くまで…」

田中「誰もグッズ倉庫には行っていない、ということだ。」


小泉「う~ん…でもそれだけじゃあ、何の解決にもならないよね…。」

澪田「ええ!?こんなに話したのに、ほとんど手がかりはなかったんすか!?」



491: 2014/09/16(火) 22:14:08.28 ID:+P3xwdhw0


狛枝「そんなことはないよ。だって、ここで1つ問題が出て来ちゃうんだから。」

小泉「問題?」


狛枝「まあはっきり言って、扉の仕掛けがどうであろうとたいした問題じゃないんだよ。」

狛枝「問題は、“どうしてこの仕掛けを作ることができたか”、なんだよ。」

七海「どうしてできたか?」



492: 2014/09/16(火) 22:15:14.82 ID:+P3xwdhw0


狛枝「田中クンは言っていたよね。扉は少ししか開かなかったって。」

狛枝「そしてあの仕掛けは、田中クンがあそこを訪れて初めて解除されたんだよ?」

狛枝「そうなると、おかしなことになるよね?」

澪田「おかしなことねぇ。もうそろそろ、唯吹の頭がパンクしちゃうっす!!」




小泉(えっと…狛枝が言いたいのは…)




1.狛枝が出られない

2.犯人が出られない

3.犯人が入れない



安価↓1



493: 2014/09/16(火) 22:15:53.81 ID:j99yyAhZO
2

494: 2014/09/16(火) 22:16:57.89 ID:+P3xwdhw0


正解



小泉「そっか…!!」解


小泉「グッズ倉庫の扉がそんな状態なら…」

小泉「仕掛けた本人は、どうやってグッズ倉庫から出たのかな?」


澪田「外から仕掛けを作ったんじゃないんすか?」

田中「いや…扉が開く間隔は、手も入らぬほど狭かったぞ。」



495: 2014/09/16(火) 22:17:40.95 ID:+P3xwdhw0


七海「じゃああの仕掛けを作った人間は、ずっとグッズ倉庫の中に居たということかな?」

小泉「それって、狛枝しかいないじゃない!!」


狛枝「でもボクがやっていないっていうのは、さっき証明してもらったばかりだよ?」

澪田「えっと…グッズ倉庫には隠れられそうな場所もなかったし、もう他の可能性がないんすけど…?」



496: 2014/09/16(火) 22:18:28.06 ID:+P3xwdhw0


狛枝「じゃあ、新しい可能性を考えるために…」

狛枝「今度はみんなを眠らせた後に七海さんが取った行動でも聞いてみようか。」


小泉「え…?なんでそれが爆弾を仕掛けた人間と関係するのよ?」


狛枝「ボクの予測では、七海さんの行動がわかれば…」

狛枝「あの爆弾を仕掛けた人間と、その理由が同時にわかると思うんだよね。」

小泉「本当に?アンタのことだから、また適当なことを言ってんじゃないでしょうね。」


狛枝「ま、それは七海さんの話を聞けば分かるよ。」



497: 2014/09/16(火) 22:19:37.26 ID:+P3xwdhw0


七海「うん…じゃあ、説明するよ。」


七海「みんなを眠らせた後…私はまず、狛枝くんをグッズ倉庫に呼んだんだ。」

澪田「レストランで会ったら、凪斗ちゃんが何を仕掛けているかわからないっすからね…。」


田中「しかし、どうやって呼んだのだ?狛枝とは顔をつきあわせるだけで危険だったはずだ。」


小泉「きっと手紙を使ったんだよ。」

小泉「そうして直接会うことは避けながら、狛枝とグッズ倉庫で会う約束を取り付けたんだよ。その証拠もあるし。」



498: 2014/09/16(火) 22:20:16.75 ID:+P3xwdhw0


手紙1『狛枝くんが捜している裏切り者。それは私、七海千秋です。
狛枝くんと話し合いがしたいのですが、場所はこちらが決めてよろしいでしょうか。
グッズ倉庫で待っています。 七海千秋』




小泉「狛枝は、自分のコテ―ジのポストを定期的に調べるって言っていたから。」

小泉「狛枝に気付かれないようにポストに手紙を入れておけばよかったはずだよ。」



499: 2014/09/16(火) 22:20:54.30 ID:+P3xwdhw0


澪田「しかし…なんか、そこはかとな~く怪しい手紙っすね…。」

澪田「本当に千秋ちゃんが書いたものなんっすか?」


田中「そもそも狛枝に手紙を書ける者など、七海以外にはいないだろう。」

小泉「あの時はアタシ、唯吹ちゃん、田中は眠っていて、狛枝は受取人だからね。」



500: 2014/09/16(火) 22:21:35.30 ID:+P3xwdhw0


澪田「じゃあ、猫丸ちゃんが書いたとかは?」

田中「弐大が…?そういえば今回の事件、弐大は関係しているのか?」


狛枝「確かにそこは、ハッキリさせときたいね。」

狛枝「裁判に参加していないにも関わらず、弐大クンの席には遺影も飾られていない。」

狛枝「生氏もわからないんじゃ、この先の議論にも支障をきたしそうだね。」



501: 2014/09/16(火) 22:22:38.67 ID:+P3xwdhw0


モノクマ「はい、ではお答えしましょう。」

モノクマ「今回の事件、弐大クンは一切関係していません!!」


七海「一切…?」


モノクマ「何かの偽装工作をしたわけでもないし、誰かの行動に動機付けをしたりもしていません!!」

モノクマ「もちろん今回の裁判では弐大クンには、投票する権利もなければ投票される権利もありません!!」


狛枝「なるほどね…ならあの手紙を書いた人間は、弐大クンじゃないってことだね。」



502: 2014/09/16(火) 22:23:37.31 ID:+P3xwdhw0


澪田「じゃあ、モノクマちゃんが書いたとか!!」


狛枝「はあ。モノクマが書くわけがないでしょ。」

狛枝「その理由をさっさと見せてあげて、小泉さん。」



小泉(あれ?なんか、いいように扱われている?アタシ。)



小泉「えっと。それって、ネズミ―城にあった手紙じゃない?」

田中「手紙だと…?」

小泉「ほら、これだよ。」



503: 2014/09/16(火) 22:25:10.86 ID:+P3xwdhw0


手紙3『被験者のみんなへ。先に謝っておくね。小泉さん、澪田さん、田中くん。ごめんね。
皆の厚意を踏みにじって、1人で先走っちゃって。』


手紙3『あと、弐大くんや狛枝くんにも…こんな修学旅行に巻き込んでごめんなさいって謝っておくよ。
謝っても、許してくれないかもしれないけど…』


手紙3『この手紙を見ている時、私はもう氏んでいるかもしれない。』


手紙3『だからせめて私は、皆のために提供できる情報は全て提供しようと思う。
ここならモノクマもモノミちゃんも来られないし、処分されることは多分ないだろうから。』


手紙3『ごめんねみんな。最後まで一緒にいられなくて。本当に、ごめんね。 七海千秋』




澪田「これがなんで、千秋ちゃんが書いた証拠になるんすか?」

小泉「手紙1と手紙3の筆跡を見比べてみると、どちらも同じものなんだよ。」


澪田「でも、どっちもモノクマちゃんが書いたものかもしれないし…」

小泉「いや、手紙3はモノクマには書けなかったはずだよ。」

田中「ほう。その理由は何だ?」


小泉「それは…」




1.モノクマは字を書けない

2.手紙3を書いた時間帯

3.手紙3があった場所



安価↓1



504: 2014/09/16(火) 22:26:07.06 ID:shFak76Xo
3

505: 2014/09/16(火) 22:27:29.32 ID:+P3xwdhw0


正解



小泉「これで証明できる!!」解


小泉「手紙3はね、ネズミ―城にあったんだよ。」

小泉「ネズミ―城にはモノクマとモノミは入れないから、手紙3をモノクマが書いたとは思えないよ。」

田中「つまり消去法で、手紙1も手紙3も七海が書いたもの、ということか。」

澪田「唯吹も納得したっす!!」



506: 2014/09/16(火) 22:28:07.19 ID:+P3xwdhw0


田中「しかしこの文を見る限り、ネズミ―城には他にも何か手がかりがあったとうかがえるのだが…」

小泉「あっ…」




小泉(えっと、どうしよう…。)



小泉(カムクラのテ―プレコーダ―の件は、秘密にしておいた方がいいって狛枝が言っていたし…)



507: 2014/09/16(火) 22:29:13.47 ID:+P3xwdhw0


狛枝「あそこには、七海さんが“希望病”について調べた物を残してくれていたんだ。」

澪田「希望病…?」


狛枝「今もボクたちは、その病気に感染しているみたいだよ。」

狛枝「そしてその病気に感染しているからこそボクらは記憶を失い、肉体も入学前に戻っているんだってさ。」



小泉(希望病で失っている記憶は…)


小泉(アタシ達の絶望時代も、だけどね…。)




田中「なるほどな。ということは小泉が異常に小さくなった原因は、“希望病”とやらのせいか。」



小泉(これでカムクラの件は、上手く隠し通せたみたいだね…。)



508: 2014/09/16(火) 22:30:03.97 ID:+P3xwdhw0


澪田「しかし…こんな明らかに氏亡フラグ満載の手紙を残していたのに、普通に生きていた千秋ちゃんって…」

澪田「今どんな気持ちなんすか!?」


小泉「ちょっと唯吹ちゃん。あんまり茶化しちゃダメだよ。」

小泉「千秋ちゃんはこの情報を得るために、氏ぬ覚悟までしてくれていたんだよ?」



509: 2014/09/16(火) 22:30:47.42 ID:+P3xwdhw0


狛枝「なるほどね。」


狛枝「つまり七海さんはこの情報を得るために、命を落とす可能性がある場所に行っていたわけだね。」

狛枝「それなら、3人を眠らせる必要があったのもうなずけるよ。」


澪田「え?命を落とすって…そんな場所、このジャバウォック島にあったっすか?」

七海「…」



510: 2014/09/16(火) 22:32:00.50 ID:+P3xwdhw0


狛枝「ま、それはいいとして。話の続きをしてよ、七海さん。」

狛枝「ボクに手紙を出した後、キミは何をしたのかな?」


七海「私は先にグッズ倉庫に行って、狛枝くんを待ち伏せしようとしていたんだ。」


七海「そしたら、見つけちゃったんだ。」

七海「あの、焼氏体を…」



511: 2014/09/16(火) 22:32:42.74 ID:+P3xwdhw0


田中「何!?貴様は、誰よりも早く、あの氏体を発見していたというのか!?」

田中「なぜ、今までそれを言わなかった!?」

七海「ごめん…なんか、言い出すタイミングをつかめなくて…」


澪田「っていうかその時は、まだあの仕掛けはできていなかったんすね!?」

小泉「アタシ、唯吹ちゃん、田中が眠らされた後に、あの仕掛けはできたってことよね…。」



512: 2014/09/16(火) 22:33:37.27 ID:+P3xwdhw0


澪田「じゃ、じゃああの仕掛けをつくれたのは、千秋ちゃんだけじゃないっすか…!?」


田中「待て、澪田。忘れたのか?」

田中「あれを仕掛けた人間は、グッズ倉庫から出られないのだぞ?」


澪田「う~ん…。結局その問題に行き着いちゃうんすよね…。」



513: 2014/09/16(火) 22:34:40.90 ID:+P3xwdhw0


狛枝「みんな。一旦落ち着いて、七海さんの話の続きを聞いてみようよ。」

狛枝「氏体を発見した後、七海さんはどうしたのかな?」


七海「氏体を見つけた時…チャンスだと思って、私はある場所に行ったんだ。」


小泉(チャンス…?)



澪田「ある場所って、どこっすか?」

七海「…」



514: 2014/09/16(火) 22:35:21.80 ID:+P3xwdhw0



七海「ごめん、それは言えない。」



田中「言えない…?どういうことだ?」

澪田「い、言えないなんて言っちゃったら、疑ってくれって言ってるようなもんっすよ…?」



七海「ごめんね…。これは、皆の命にもかかわることだから。」

小泉「アタシ達の、命に…?」



515: 2014/09/16(火) 22:35:57.96 ID:+P3xwdhw0


七海「こんなことを言っても、明らかに不自然で、怪しいかもしれない。」

七海「だけど…私からギリギリ言えるのは、ここまでなんだ。」

七海「…私のこと、幻滅した?」


小泉「いや、そういうわけじゃ…」



516: 2014/09/16(火) 22:36:43.14 ID:+P3xwdhw0



狛枝「いいよ七海さん。ありがとう。それだけ情報があれば、十分だよ。」


小泉「え?」


澪田「な、凪斗ちゃんが礼を言うなんて、すごく気持ち悪いっす!!」

狛枝「澪田さん、ボクを何だと思っているの?」





小泉(そういえば…千秋ちゃんは“何らかのル―ル”に縛られているって狛枝は言っていたな。)


小泉(それがわかっているからこそ、狛枝はこれ以上千秋ちゃんを追求しないんだ…。)




517: 2014/09/16(火) 22:37:47.28 ID:+P3xwdhw0


狛枝「つまり七海さんは“ある場所”に行った後、あの情報をネズミ―城に残してくれていたんだね。」

狛枝「それが、七海さんが今回の事件でとった行動ってことでいいのかな?」

七海「うん。多分それで、私の言うことは全部のはずだよ。」


小泉「う~ん。でもこの話って、本当にこの事件に関係…」



518: 2014/09/16(火) 22:38:35.41 ID:+P3xwdhw0



狛枝「嘘だよね。」



小泉「え?」


狛枝「七海さん。キミはまだ、大事なことを話していないでしょ?」

田中「大事なことだと?」



519: 2014/09/16(火) 22:39:54.33 ID:+P3xwdhw0


狛枝「グングニルの槍。あれをグッズ倉庫に用意したのは…」

狛枝「七海さん、キミでしょ?」


七海「…」


澪田「え!?まさかあんな危険物を、千秋ちゃんが用意するわけが…」



520: 2014/09/16(火) 22:40:34.15 ID:+P3xwdhw0


七海「どうしてわかったの?」


田中「何っ…!?」

小泉「い、今…千秋ちゃん、認めたの…?」

七海「…」



521: 2014/09/16(火) 22:41:09.46 ID:+P3xwdhw0


狛枝「どうしてもなにも…キミ、さっき言ったでしょ?ボクを“待ち伏せ”するって。」

狛枝「わざわざ集合場所を自分で指定しておいて、何の用意もせずに丸腰で危険人物を迎える人間なんて…」

狛枝「まさか存在するはずがないもんね。」

澪田「自分が危険人物だってわかってたんすね…。」



522: 2014/09/16(火) 22:43:05.57 ID:+P3xwdhw0


田中「まさか、七海が…」


田中「しかし、なぜグングニルの槍なのだ?」

田中「他に狛枝を威嚇できる武器はあったのではないか?」

澪田「睡眠薬とかでも、凪斗ちゃんを無力化できたんじゃないっすか!?」

小泉「うん…グングニルの槍だと、最悪の場合狛枝を頃してしまうかもしれないし…」


七海「…皆。私は、皆が思っているほどきれいな人間じゃあ…」



523: 2014/09/16(火) 22:43:42.44 ID:+P3xwdhw0




モノミ「あちしがすすめたんでちゅ。」





小泉「え?」




524: 2014/09/16(火) 22:44:22.63 ID:+P3xwdhw0


モノミ「あちしが、七海さんにグングニルの槍を持っていくことをすすめたんでちゅ。」

モノミ「グングニルの槍だけじゃありまちぇん。グッズ倉庫に呼ぶことも、あちしがすすめまちた。」


澪田「ええ!?モノミちゃんが、久々にしゃべったっす!!」

田中「そこは問題ではない!!」



525: 2014/09/16(火) 22:45:02.74 ID:+P3xwdhw0


七海「モノミちゃん…。言ってもいいの?」

モノミ「あちしのせいで七海さんが皆に嫌われるのは、放っておけまちぇんからね。」


狛枝「ふふ…どうやら話を聞く相手が、もう1人増えたみたいだね。」

澪田「“もう1匹”じゃないんすか?」

田中「そこも問題ではない!!それに、“もう1羽”だ!!」



526: 2014/09/16(火) 22:45:49.75 ID:+P3xwdhw0


モノミ「実はあちしは昨日の晩、七海さんに相談されたんでちゅ。」

モノミ「狛枝くんが、裏切り者を見つけ出そうとしていると。」

モノミ「自分が名乗り出ないと、皆を危険にさらしてしまうと。」


七海「そこで私は…名乗り出たほうがいいかなって、モノミちゃんに言ったんだよね。」

モノミ「狛枝くんと1人で会うのは危険だとあちしは言ったんでちゅが…」

モノミ「七海さんはどうしてもと言うので。」



527: 2014/09/16(火) 22:47:47.12 ID:+P3xwdhw0


モノミ「もし争いごとになった時に七海さんが有利になるように、先ほどの提案をしたのでちゅ。」


モノミ「睡眠薬では、警戒した相手には避けられてしまう可能性もありまちゅ。」

モノミ「その分グングニルの槍なら、狛枝くんを威嚇するのに十分でちゅし、ムチの部分で拘束もできまちゅからね。」


モノミ「だから、七海さんは悪くないんでちゅ。悪いのは、全部あちしなんでちゅ。」



528: 2014/09/16(火) 22:48:33.17 ID:+P3xwdhw0


田中「だから七海ではなく、自分を責めろと言いたいのか…?」

澪田「そ、そもそも唯吹たちは、2人を責めたいわけじゃ…」




狛枝「モノミの発言をまとめると、グングニルの槍は昨日の晩から用意されていたものなんだね?」

小泉「え?」



529: 2014/09/16(火) 22:49:36.58 ID:+P3xwdhw0


狛枝「じゃあ3人を眠らせた睡眠薬を軍事施設から持ち出したのも、その時だね?」

七海「うん…そうだよ。」


狛枝「ありがとう。それだけわかれば十分だよ。」


小泉「狛枝…?やけに、ケロッとしてるわね…?」

狛枝「え?何が?」


小泉「だって…アンタが急に千秋ちゃんを責めだしたから…」

小泉「狛枝を陥れようとしたモノミと千秋ちゃんのことを恨んだりしてたのかなって…」


狛枝「恨む?ボクが?」



530: 2014/09/16(火) 22:50:25.27 ID:+P3xwdhw0


狛枝「やだなあ。ボクはそんなに心の狭い人間じゃないよ。」


狛枝「ボクはただ、真相にたどり着くためのピ―スをそろえていたに過ぎないよ。」

小泉「真相にたどり着く…?まさかアンタ、もう事件の全貌をつかんでいるの!?」


狛枝「どうかな。少なくとも扉の仕掛けを作った人間なら、判明したんじゃないかな?」


田中「何だと…!?」

澪田「そ、それって、誰っすか!?」



531: 2014/09/16(火) 22:51:17.78 ID:+P3xwdhw0


狛枝「わからないかな?可能性を1つ1つ排除していって…」

狛枝「残った可能性が1つしかないなら、それが答えだと思うけど?」

七海「可能性、か…。」


七海「仕掛けた人間はグッズ倉庫から出られないから…」

七海「私、小泉さん、澪田さん、田中くんにはできないよね?」


小泉「で、狛枝にもできないっていうのはさっき証明したし…」

澪田「猫丸ちゃんも関係ないってモノクマちゃんが言ったんすよね。」


小泉「じゃあ、もう残っている可能性はないじゃない!!」



532: 2014/09/16(火) 22:52:08.01 ID:+P3xwdhw0


田中「待て。グッズ倉庫にずっと残っていた存在が、狛枝の他にもう1人いるぞ?」

澪田「え?誰っすか?」


田中「今回の被害者のことだ。」

小泉「そういえば…。」



533: 2014/09/16(火) 22:53:00.20 ID:+P3xwdhw0


小泉「でもあの仕掛けを作った人間が彼女だったとしたら、誰が彼女を頃したの?」

小泉「だって、誰もグッズ倉庫には入れないんだよ?」


澪田「凪斗ちゃんが頃したとか…?」

七海「たしか仕掛けを作った人間は、グングニルの槍で狛枝くんを気絶させているから…」

七海「狛枝くんの意識がある時にはまだ生きていたはずだよ。」


小泉「じゃあ、狛枝にも彼女を殺せないんだね…。」

小泉「だったらあの仕掛けを作った人間は、彼女でもないってことに…」



534: 2014/09/16(火) 22:53:53.51 ID:+P3xwdhw0


澪田「ちょっと待つっす!!唯吹、閃いちゃったっす!!」

小泉「え?」


澪田「扉の仕掛けができた後でも、今回の被害者を殺せる方法を思いついちゃったっす!!」

田中「何だと…?グッズ倉庫に入ることなく、奴をバラバラにする方法があるというのか?」

田中「あそこには、ノコギリのようなものもなかったのだぞ?」



535: 2014/09/16(火) 22:54:30.52 ID:+P3xwdhw0


澪田「ズバリ、バラバラになったのは爆弾のせいっすよ!!」

七海「爆弾…?」


澪田「彼女は爆弾のせいで、木っ端微塵になっちゃったんっすよ!!」


小泉「いや…それはないよ、唯吹ちゃん。」

小泉「だって、モノクマファイルによると…」



536: 2014/09/16(火) 22:55:10.79 ID:+P3xwdhw0


モノクマファイル[5]

『被害者:???。全身が燃やされているが、これは氏後に焼かれたもの。
全身をバラバラにされた後に燃やされ、グッズ倉庫に隠されていた模様。』




小泉「彼女は、全身が焼ける前に氏んでいるんだよ。」

小泉「多分最初に殺されて、バラバラにされて、燃やされたんじゃないかな?」


小泉「唯吹ちゃんの話だと…」

小泉「氏んだのと、バラバラになったのと、燃やされたのが同時に起こっちゃってるから…」



537: 2014/09/16(火) 22:55:57.59 ID:+P3xwdhw0



狛枝「待って、小泉さん。」



小泉「え?」



狛枝「ボクは思うんだけどさ。今回のモノクマファイルは、どうも信用できないんだよね。」

小泉「ど、どういうことよ…?まさかモノクマが、嘘の情報を渡しているって言うの…?」


狛枝「そういうわけじゃないんだけどさ。」

狛枝「とにかく澪田さんをロンパするなら、別の情報からロンパしてくれるかな?」


澪田「おやおや?凪斗ちゃんが唯吹の味方についたっす!!唯吹の推理はあってたんっすね!!」

田中「澪田がロンパされることを前提として、狛枝は話していたような気がするが…」



538: 2014/09/16(火) 22:58:07.32 ID:+P3xwdhw0


PHASE6 議論開始!!


言弾:(>>397、>>398、>>399、>>400)


15.モノクマのテコ入れ

3.謎の氏体の状況

2.モノクマファイル[5]

18.なくなっていた軍事施設の爆弾

20.手紙2(ナイフの移動)



澪田「彼女を頃すのに、犯人は[爆弾を用いた]んっす!!」

田中「どのように用いたのだ?」


澪田「確か眼蛇夢ちゃんがグッズ倉庫の扉をこじ開けたとき、【扉の近くの梁に爆弾がかかっていた】んすよね…。」

澪田「なら、[奥の方の梁にも爆弾がかかっていた可能性がある]っすよ!!」

七海「奥の方の梁は彼女の上方にあったね…。」

七海「[見えない糸を使えば]、不可能ではないね。」


澪田「で、眼蛇夢ちゃんが扉を開けると…」

澪田「扉前の爆弾とともに、奥の方の爆弾も爆発するって寸法っす!!」

田中「確かに…扉前の爆弾の爆発音に紛れ、奥の爆弾の爆発音にも気づけんということか。」


小泉「じゃあ、なくなった首はどうなったの?」

澪田「きっと【首を中心として爆発】して、首は跡形もなく吹き飛んで…!!」

澪田「ぎゃあああああああぁあ!!!!!言ってる自分自身で、鳥肌が立ってきちゃったっす!!」


狛枝「つまりこういうことだね。ボクを気絶させ、仕掛けを作ったのは彼女だったけど…」

狛枝「そこで【田中クンが扉を開けちゃったせい】で、彼女は自分で仕掛けた罠にかかったと。」

狛枝「じゃ、【犯人は扉を開けちゃった田中クン】、ってことになっちゃうよ?」

澪田「えぇええ!?ごめん、眼蛇夢ちゃん!!」

田中「急に謝られても困るのだが…。」


七海「それが真実の場合…」

七海「むしろ彼女は、[田中くんを無理やりクロにすることが目的だった]のかも…」

田中「そんな狡猾なことを考える奴は何者だ!?」


田中「いやそれ以前に、この推理を否定しないと【俺が犯人になってしまう】ぞ!?」

田中「マヒえもん!!何とかしろ!!」

小泉「“マヒえもん”って誰よ?まさかアタシのことじゃないでしょうね?」

小泉「もしアタシのことだったら、説教1時間じゃ済まないわよ?」


小泉(とにかく…唯吹ちゃんの推理を否定しないと、田中に怒られそうだな…。)


安価↓1

539: 2014/09/16(火) 23:02:23.80 ID:hkfTL8wiO
【首を中心として爆発】←謎の氏体の状況

542: 2014/09/16(火) 23:04:09.65 ID:+P3xwdhw0


正解



【首を中心として爆発】←謎の氏体の状況



小泉「その推理はピンボケだよ!!」論破



BREAK!!



小泉「いや、爆弾が首を中心として爆発したとは考えられないよ。」

澪田「え?どうしてっすか?」



543: 2014/09/16(火) 23:05:05.23 ID:+P3xwdhw0


小泉「彼女の氏体の状況を思い出してみてよ。」

小泉「あれって首がないという点を除いて、下半身より上半身の方がきれいな状態で残っていたよね?」

田中「首を中心として爆発したのなら、爆風の影響をより多く受けるのは、下半身よりもむしろ上半身のはずだからな。」



544: 2014/09/16(火) 23:05:40.11 ID:+P3xwdhw0


澪田「じゃあ、お腹を中心として爆発したのかも…」

七海「その場合首は吹っ飛ばない、と思うよ?」


澪田「最初っから首がなかったのかも…」

澪田「って思ったけど、それじゃあ首無し人間が歩いていたことになるっすね…」



545: 2014/09/16(火) 23:06:17.62 ID:+P3xwdhw0


狛枝「まあ、話はまとまったね。つまり、扉の仕掛けを作ったのは…」

狛枝「ボク、田中クン、弐大クン、七海さん、小泉さん、澪田さんでもなく、さらには被害者の彼女でもない。」

小泉「じゃ、じゃあ、今度こそ可能性がなくなっちゃったじゃない!!」


狛枝「いや、まだあるはずだよ。」

狛枝「固定概念を一切取り払って、考えてみてよ。」



546: 2014/09/16(火) 23:07:05.74 ID:+P3xwdhw0

引用: もし小泉さんが主人公だったら 【ダンガンロンパ2】 part4