1:◆/5mzbmBbN2 2014/11/07(金) 09:36:00.46 ID:8ZuE8yc10
前スレ
イリヤ「暇だからキリツグを追いかけて日本に行く」【前編】
イリヤ「暇だからキリツグを追いかけて日本に行く」【後編】

イリヤがキリツグ達の元へ行こうと奮闘するSS
・選択肢によって展開が変わる
・思いつき進行
・DEADまみれ
・タイガー道場
・ご都合主義
・原作無視
・猟奇

以上の点が含まれる(可能性がある)ので、許容出来ない方はなにも言わずにブラウザバックする事をオススメします



3: 2014/11/07(金) 10:11:58.28 ID:8ZuE8yc10
ざっくりとあらすじ



暇を持て余したイリヤは切嗣を追いかけて日本に向かう事にした。

屋敷をこっそり出たイリヤをセラ・リズが空港までサポートしてくれたおかげで無事日本に到着。

日本に着いたイリヤは通貨や交通機関に苦戦しつつもなんとか冬木市へ辿り着いた。

しかし、スリにあってしまい一文無しとなってしまったイリヤは公園で野宿するハメに。

切嗣を探して色々な所を探すも、道中でキャスターに遭遇したり時臣さんに保護されたり凛ちゃんとお友達になったり

お友達と切嗣を探しに行ったら龍之介&キャスターに攫われたりウェイバー&ライダーに保護されたり

そんなこんなで命の恩人であるウェイバーベルベットが住むマッケンジー宅に居候する事になった。

そして留守中に危険が迫ったと思ったらギルガメッシュがイリヤを保護し、なんやかんやで時臣・ギルガメッシュ懐柔 時臣生存を果たした。

後に、時臣・ギルガメッシュと共にウェイバーと合流を果たす。

その後、イリヤのお母さんであるアイリに会う為にアインツベルンに向かうが、その時セイバーを襲撃していたアサシン&バーサーカーにアイリとイリヤを攫われてしまう。

しかし、攫われた先でバーサーカーのマスター、雁夜が桜の救出をイリヤに託してアサシンのマスター、綺礼を裏切り、イリヤを脱出させる。

雁夜のサーヴァントであるバーサーカーは令呪の力を受けたアサシンの猛攻からイリヤを守りきり、ウェイバー達にイリヤを託して脱落した。

その後、アイリの墓を建てて臓硯がいる間桐を襲撃。臓硯を出オチにした上で桜を救出、ギルガメッシュがなんとかしてくれました。

その帰りにアインツベルンのホムンクルスから謎の襲撃を受け、セイバー達が撃退する。

その頃、綺礼の元には出オチにされたはずの臓硯がやってきて暗躍を行っていた。

4: 2014/11/07(金) 10:15:49.90 ID:8ZuE8yc10
現在の状況


イリヤ:ウェイバー達と行動を共にしている
セイバー陣営:セイバーはイリヤと共に行動中。舞弥は怪我の為マッケンジー宅で留守番。アイリは氏亡。切嗣は行方不明
ギル陣営:イリヤと行動中。主に英雄王がなかよし
ランサー陣営:全滅
ライダー陣営:イリヤと行動中。ウェイバーがなかよし
バーサーカー陣営:全滅…と思いきや臓硯が綺礼と手を組み暗躍中
キャスター陣営:全滅
アサシン陣営:暗躍中
アインツベルン:イリヤを連れ戻す為にホムンクルスを派遣

16: 2014/11/08(土) 01:27:39.87 ID:X97QjuVE0
-タイガー道場-

大河「はーい皆、前スレ埋まった事だし後編始めちゃうぞー!」

大河「果たしてイリヤちゃんは無事お父さんに会えるのか?物語はどうなるのか?それはみんなの安価次第!」

大河「という訳ではりきっていってみよー!!」

18: 2014/11/08(土) 01:54:56.60 ID:X97QjuVE0
時臣「ふむ…しかしアインツベルンのホムンクルスが現れるとはね」

ウェイバー「もしイリヤを連れ戻しに来たのだとしたら、多分次はもっとたくさんのホムンクルスを連れてくるんじゃないか?」

セイバー「そうなると、この家に留まるのはまずいかもしれませんね…」

時臣「それなら私達の新しい拠点に身を移そう。あそこなら魔術工房としての役割も兼ね備えてある」

ライダー「いや、あえて魔術の備えを一切していないこの家に留まるなら奴らの裏をかける、という作戦もあるぞ」

イリヤ「………」

ギル「………小娘、もしやとは思うが自分がいる事で迷惑がかかる等と考えてはいるまいな?」

イリヤ「え!?」

ギル「図星か。言っておくが小娘、ここにいる我々は貴様の事を少なからず思ってはいるのだ。貴様が迷惑だと考えるのならそれはその者達の思いを無碍にするという事を覚えておけ」

イリヤ「…うん」

ギル「さて、現状で有力なのはこの家に留まるか、時臣の拠点に身を移すかだ」

ギル「どちらを選ぶかは…貴様らが決めろ」

イリヤ「私は…」


1:この家に留まる
2:拠点を移す

選択安価 安価下2

21: 2014/11/08(土) 02:17:40.88 ID:X97QjuVE0
イリヤ「この家に留まるより、時臣さんの拠点に身を移した方が備えもあるしいいと思う」

ギル「懸命な判断だな」

ウェイバー「それに、じいさんやばあさんの家が万が一戦場になったら二人も危険だ」

時臣「一般人は巻き込む訳にはいかないからね。それに、人払いも住んでいる備えのある拠点で待ち構えた方がこちらに利がある」

ライダー「となると、問題はどうやって奴らを叩くかだな」

ウェイバー「叩くって…居場所もわからないのにどうやって叩くんだよ」

ライダー「どこって…娘がいたのは拠点じゃない方のアインツベルンだろう?そこをたたいてしまえば何もできまい」

時臣「いうのは簡単だが、実際はそうはいかないよ」

ウェイバー「そりゃあ、アインツベルンっていったら聖杯戦争の御三家だからなぁ。守りも相当堅いはずだ(調べといてよかった)」

セイバー「アインツベルンには結界をはじめとして、先程のようなホムンクルスが多数います。我々が力を合わせても正面突破出来るかはわかりません」

時臣「それに、忘れているようだけど今は聖杯戦争中だ。無闇に冬木市から出る事は避けた方がいい」

ライダー「そういや、もう4人しかサーヴァントがおらんのだったな…聖杯の降臨が何時起こってもおかしくはないな」

時臣「その通りだ。聖杯の降臨が近い以上、それを放棄するわけにはいかない」

セイバー「では、こちらから攻め入る事は不可能か…さて、どうする」




舞弥「私に考えがある」

22: 2014/11/08(土) 02:38:25.54 ID:X97QjuVE0
ウェイバー「あんたは!」

セイバー「舞弥、もう動いて大丈夫なのですか!?」

舞弥「歩く程度なら問題はありません」

ライダー「それより、考えとは一体なんだ?」

舞弥「アインツベルンの目当てがご息女ならば、彼女を前面に出し、現れた時から彼女を守りつつ全て倒してしまえばいい」

ウェイバー「脳筋の考えじゃないか!それにそんな事をしたらイリヤが危険すぎる。却下だ却下!」

ギル「いや、意外と良い案かもしれんぞ?」

ライダー「ほう、貴様が賛成するとは意外だな」

セイバー「それより、今の案が良いと言う理由は何だ?」

ギル「簡単な話だ。小娘が目当ての連中は表に小娘が出ているのにわざわざ拠点を襲撃したりはしない」

ギル「そうなれば、拠点に避難している戦えない者の安全は確保できるぞ?」

時臣「なるほど、確かにそれなら拠点から一歩出た位置で戦うのがベストなのかもしれないね」

ライダー「よし、そうと決まったなら早速拠点を移すぞ。金ぴか、案内せい」




こうして、私達は拠点を時臣さんの新しい拠点に移す事になった。

多分、大丈夫だよね…?


続きは朝or昼に

26: 2014/11/08(土) 12:38:05.59 ID:X97QjuVE0
時臣「それでは皆、準備はいいかな?」(桜を背負いながら)

イリヤ「はーい!」

ライダー「うむ、問題ないぞ。所で向こうでゲームをする事は出来るか?持ち込んで対戦プレイをしたいのだが」

ウェイバー「ライダー、お前な…状況分かっているのか?」

ライダー「分かっておる。拠点を移すにせよこういう娯楽がなければ退屈であろう」

ウェイバー「絶対分かってない!」

セイバー「それより…妙ですね」

イリヤ「妙って?」

舞弥「先程から感じる匂いには気付いていますか?」

セイバー「これは………血の匂いです」

ウェイバー「!!」

ライダー「あぁ、恐らくどこかで何かがあったのだろうな…見ろ」

時臣「魔術で隠蔽されているが、血痕が残っている。この場で何があったのかはわからないけど、穏やかなものではないね」

イリヤ「血…また誰か氏んじゃったの?」

時臣「いや、それはわからない。血が乾ききっていないから、血が流れてからそう時間は経っていない」

時臣「辺りを探せば誰かがいるかもしれないね。もしかしたら生きているかもしれない」

イリヤ「………」



1:まっすぐ拠点に向かう
2:辺りを探してみる

選択安価 安価下2

28: 2014/11/08(土) 12:39:02.44 ID:TeLd+ldno

30: 2014/11/08(土) 14:26:57.97 ID:X97QjuVE0
イリヤ「…この辺り、もう少し探してみようよ」

舞弥「しかし、それでは拠点の移動に費やす時間が増えてしまう。それにこうしている間にも襲撃される可能性はゼロではありません」

時臣「それに、この血を流した者が我々の脅威ではないとは限らない。このまま拠点に向かうべきだよ」

イリヤ「でも、生きてるかもしれないよ」

舞弥「ですが…」

イリヤ「生きてるかもしれないのに見捨てたらダメなのよ」

ライダー「…ふむ、助けられるなら助けたいか」

イリヤ「うん。私だって、そのおかげで生きてるから」

ウェイバー「イリヤ…分かった。なら早く探し出そう」

ライダー「がっはっは!坊主、この小娘は坊主の覇道にしっかりと感化されておるぞ」バシィッ

ウェイバー「ぐへっ!だから叩くなって!!」

セイバー「では、生存者探しを行いましょう。間に合うのであれば時は一刻を争います」



ウェイバー「うーん…」

ライダー「どうだ坊主よ、辿れそうか?」

ウェイバー「うん、かろうじてたどっていけそうだ」

時臣「このまま辿れば、無事たどり着けそうだね」

イリヤ「(急がなきゃ…今ならまだ間に合うかもしれない。私の時みたいに、この先の人も助けを求めてるかもしれないから)」

ギル「…どうかしたか?」

イリヤ「…私達が今探している人、生きてるかな?」

ギル「今辿っている人物ならば生きてはいるだろうな。貴様の大元の目的ならば知らん」

イリヤ「…そっか」

ウェイバー「よし、この先の小屋にいるはずだ」

イリヤ「!」



1:このまま小屋に向かう
2:その場に留まって様子をみる

選択安価 安価下2


32: 2014/11/08(土) 14:30:18.72 ID:jFql1dqLO
1

34: 2014/11/08(土) 14:52:18.62 ID:X97QjuVE0
ウェイバー「それじゃあ早速…ってイリヤ!?」



気が付けば駆け出していた。

まだ助けられるかもしれない。私の時みたいに、助かるかもしれない。

そうやって助けられた私だからこそ、救えるかもしれない命を放っておけなくて…

小屋へ足を踏み入れようとしたその時だった。



カチッ




ズガガガガガガガガガッ





イリヤ「………ぁ…ぇ…?」

突然の轟音。体中が突然放たれた銃弾にハチの巣にされ、辺りに血が飛び散る。

目の前には小屋の扉。しかし、その扉に手を伸ばす事は叶わない。




私はそのまま、倒れると同時に意識を失い、その意識が戻る事はなかった。




DEADEND ブービートラップにはご用心

36: 2014/11/08(土) 15:02:35.79 ID:uhw+QNCg0
SAWかよ!

37: 2014/11/08(土) 15:09:09.00 ID:sQfytSQPO
先を急ぐのは原作でもご法度なのに……

40: 2014/11/08(土) 15:25:33.57 ID:X97QjuVE0
-タイガー道場-


大河「ふぅーははは!今スレ開幕の氏はやはり聖杯戦争無関係であった」

大河「そしてこの裏舞台に私は新たな相方を召喚する!いでよランサー陣営!!」

4次ランサー「はっ!?私は一体…」

ケイネス「これは一体どういう事だ?私は確かあの時…ソラウ!?」

ソラウ「私もいるわよ。それにしても、ここは一体どこなの?」

ケイネス「ソラウ…!!生きていてくれて本当によかった」

大河「はーい、皆感動の再会はいいからまずは裏舞台進行に手を貸してねー」

4次ランサー「お前が我が主達を助けてくれたのか…?」

大河「裏舞台はなんでもありなのだ!とりあえずここでなら平和に暮らせるから安心しなさい」

ケイネス「そうか…色々と不可解な事は多いが、ソラウが無事ならそれでいい」

大河「ただし、代わりに道場の進行を手伝わせるからね。覚悟しなさい!」

4次ランサー「主よ、ここは私が」

ケイネス「あぁ、任せるよランサー」

大河「はい、という訳で今回の氏因はブービートラップ!迂闊に先を急ぐと唐突な氏が待っているのだ」

4次ランサー「よくはわからんが、常に最悪を想定しておけという事だ」

大河「ちなみに、安定だろうと取った行動が実は氏亡フラグという事もあるから注意してねー」

4次ランサー「それで、私は何をすればよいのだ?」

大河「今みたいに相方やっててくれればいいから。それじゃあ一旦本編入るから3人で平和に暮らしてて大丈夫よー」

大河「それでは直前からいってみよー!」

41: 2014/11/08(土) 15:54:25.71 ID:X97QjuVE0
イリヤ「はっ!?」

ウェイバー「どうした、イリヤ?」

イリヤ「う、ううん。なんでもない」

イリヤ「(小屋に駆け寄ったらハチの巣にされる気がする)」

ウェイバー「そうか。じゃあ小屋に入ろう」

セイバー「待ってください」

ライダー「セイバー?」

時臣「一体どうしたというのだい?特に罠の類の魔術が仕掛けられている気配はないが」

セイバー「……はぁっ!」ズガァン

ウェイバー「いきなり何をやってんの!?」

セイバー「やはりありましたか…見てください」

イリヤ「?」

舞弥「これは…MP5?それに、細工が施されている」

舞弥「…なるほど、そういう事か」

時臣「一人で納得せずに私達にも説明してもらえないだろうか?何がなんだかさっぱりなのだが」

舞弥「小屋の前にブービートラップが仕掛けられていました。このまま小屋に近づいていれば、これでハチの巣にされていたという事です」

ウェイバー「ハチの巣って…!!」

ライダー「なるほどなぁ。しかしよくわかったなセイバー」

セイバー「なんとなく、嫌な予感がしたので」

ウェイバー「それってもしかして…勘?」

イリヤ「セイバーってすごいのかすごくないのかよくわからないね」

ライダー「とにかく、これで罠は退けたのだ。早速突撃しようではないか」

ウェイバー「何しに来たか分かってるのか!?」

42: 2014/11/08(土) 16:02:57.76 ID:X97QjuVE0
ガチャ



ウェイバー「おじゃましまーす…って、その容姿…アインツベルンのホムンクルス?」

セラ「貴方達は一体何者ですか?返答次第ではただではすましませんよ」

イリヤ「セラ、リズ!!」バッ

セラ「い、イリヤ様!?」

イリヤ「二人共傷だらけ…一体どうしたの?」

セラ「私達はあの後、城に戻ったのですが…アハト様にイリヤの脱走がバレてしまい、処分される前になんとかここまで逃げてきました」

ウェイバー「………知り合い?」

イリヤ「うん、セラとリズは私の遊び相手なの」

ギル「ふん、要するに小娘のお守りという訳か」

時臣「それより、もうひとりのホムンクルス…かなり弱っているようだね」

リズ「………」

セラ「私はともかく、リズは命に関わる傷を負っています。このままでは動かなくなるのも時間の問題でしょう」

イリヤ「そ、そんな…なんとかならないの!?」

時臣「なら私達が向かおうとしている拠点まで運ぼう。そこでなら治療も行える」

セラ「…貴方達は?」

ウェイバー「俺達はイリヤの味方だ」

イリヤ「ウェイバー達は私の命の恩人なの。この人達は絶対に信用出来るから、大丈夫だよ」

セラ「………感謝します」

44: 2014/11/08(土) 17:50:47.90 ID:X97QjuVE0
その後、セラとリズを加えて私達は時臣さんの新しい拠点に身を移した。



セイバー「あの二人の容態は?」

時臣「命の危険がなくなる所までは治療したよ。当面は問題ないだろう」

イリヤ「そっか…よかった」

ウェイバー「二人と話す事は?」

時臣「ひとりは意識が戻っていないが、もうひとりなら問題なく話せるよ」

ライダー「ふむ、今回のアインツベルンのホムンクルスの件…詳しく聞けば色々と分かるんじゃないか?」

舞弥「そうですね。推測が確定するのは大きいです。もし外れていたとしても、本当の目的を知れます」

セイバー「では、早速話を聞きましょう。それでいいですね?」

イリヤ「うん、わかった」





ギル「………」

ギル「(人形か…全く、つまらんものを)」

ギル「(我が財を盗もうとする輩はひとり残らず生かして返さん)」

ギル「(それが例え、誰であってもな)」

ギル「(それは聖杯も………ん?」




ギル「………あの光は、まさか?」

45: 2014/11/08(土) 20:01:01.14 ID:7iIdIFJg0
イリヤ「セラ、リズ!」ガチャ

セラ「イリヤ様・・・」

イリヤ「怪我は大丈夫?痛くない?」

セラ「ご安心を、イリヤ様。私達はそんなにやわではないので」

ウェイバー「・・・」

セイバー「所で、いくつか聞きたい事があります」

セラ「なんでしょう」

セイバー「私達は先程、アインツベルンのホムンクルスに襲われています。それに関して、知っている事を全て話してください」

セラ「・・・彼女達、アインツベルンの目的はイリヤ様で間違いありません」

ウェイバー「やっぱりか・・・」

時臣「だが、親を探しに来たのを連れ戻しにきたにしてはいささか穏やかではないね」

セラ「イリヤ様はアインツベルンのホムンクルスの中では最高傑作です。万が一今回アインツベルンが雇った外来のマスターが敗れた場合の次の駒として、なんとしても手元に置いておきたいのでしょう」

時臣「なるほど、保険という事か・・・極めて合理的だ」

セラ「更に、イリヤ様は聖杯を内包しています。第五次聖杯戦争が行われた場合、次の器となるのは彼女です」

ライダー「なるほど、それで無意識にサーヴァントが惹かれる訳だ」

セラ「聖杯を手に入れたいアインツベルンは何がなんでもイリヤ様を手元に置こうとするでしょう・・・貴方達が本来敵である事は承知の上でお願いします・・・イリヤ様を守ってあげてください」

ウェイバー「敵なんて関係ない。イリヤは俺達が守ってやる」

ライダー「がっはっは!坊主、貴様も段々覇道を志す者の貫禄が身に付いて来たではないか」

時臣「私もこの娘には恩があるからね。無論、力を貸すつもりだよ」

セイバー「私も勿論力を」シュンッ


ウェイバー「セイバーが消えた!?」



ギル「貴様ら、どうやら悠長に事を構えている場合ではないようだぞ」ガチャ

イリヤ「ギルガメッシュ?」

ライダー「ただ事ではなさそうだのぉ」

時臣「王よ、何かあったのですか?」

ギル「何かもなにもあるか。聖杯がおろされようとしているのだぞ」

46: 2014/11/08(土) 20:21:34.57 ID:7iIdIFJg0
時臣「なっ・・・!!」

ウェイバー「聖杯をおろすって・・・まだサーヴァントが4騎もいるのに!?」

ライダー「なるほど。聖杯はここにあり、我々が聖杯を手にする事に文句があるやつはかかってこい。こいつは宣戦布告だな」

ギル「願いを叶える程の力はまだないが、このまま黙っていれば聖杯はどこかに持ち去られるだろうな」

舞弥「そんな・・・しかし何故このタイミングで」

ギル「このタイミングだからこそ、だろうな。大方イリヤの情報をアインツベルンに流したのも綺礼の奴だろう」

ライダー「やられたな。聖杯を取りに行けばアインツベルンの奴等がイリヤを連れ去り、黙って見ていれば聖杯は持ち去られる。どうしたもんか」

イリヤ「・・・・・・」


1:私も一緒に行く。だから聖杯を取りに行こう
2:大人しくしている


選択安価 安価下2

48: 2014/11/08(土) 20:26:10.68 ID:Ul1kaC/Fo

50: 2014/11/08(土) 21:38:16.37 ID:X97QjuVE0
イリヤ「私も一緒に行く。だから聖杯を取りに行こう」

ウェイバー「イリヤ!?」

舞弥「いけません、危険すぎます」

イリヤ「危険なら今まで何度も味わったもん。それに、私を守って聖杯を持って行かれちゃったら…皆が今まで戦ってきた意味がなくなっちゃう」

イリヤ「それに、皆が戦っているのに私だけ大人しく待っているなんて、出来ないから」

イリヤ「だからお願い、私も一緒に連れていって!」

セラ「イリヤ、いくらなんでもそれは…」

ライダー「はっはっは、なんとも頼もしい発言じゃのう」

時臣「そういう事なら悩まずに戦いにいける。皆の準備が出来次第出発しよう」

ウェイバー「イリヤ…本当にいいのか?」

イリヤ「うん。…それに、私を守る事で皆に後悔して欲しくないから」

ギル「…貴様はそれで後悔しないな?」

イリヤ「しないよ。…自分で決めた事だから、後悔なんて絶対に」

ギル「ならばいい。少しばかりの猶予は与えてやる…誰かに伝えたい事があれば今の内に伝えておく事だな」




51: 2014/11/08(土) 21:39:38.22 ID:SzdbDOMrO
何その氏亡フラグ

53: 2014/11/08(土) 22:05:42.16 ID:X97QjuVE0
イリヤ「………」

イリヤ「(誰かに伝えたい事があったら今の内に…か)」

イリヤ「(今伝えておかないと、後悔する気がする………あれ?)」




桜「…遠坂さん、行っちゃうの?」






イリヤ「(桜ちゃん、目を覚ましてたんだ。一緒にいるのは…時臣さんだ)」





時臣「あぁ、私は最後の戦いに行ってくる。けど心配する必要はないよ」

時臣「必ず私は生きて帰る。だから安心して待っていなさい」

桜「…本当に帰って来るの?」

時臣「もちろんだ。約束しよう」

桜「分かった。…じゃあ、待ってる」

時臣「帰ったら凛達の所に行って家族皆で遊びに行こう。遊園地やハイキング、きっと楽しい思い出になる」

時臣「桜に辛い思いをさせた分、精一杯一緒の時間を過ごそう」

桜「………うん」




イリヤ「時臣さん、桜ちゃん…よかったね」

イリヤ「私の伝えておかないといけない事、か…」

イリヤ「………」





1:ウェイバーの所に行く
2:ギルガメッシュの所に行く

55: 2014/11/08(土) 22:07:51.11 ID:CFAIQjob0
1

59: 2014/11/08(土) 22:28:48.84 ID:X97QjuVE0
ウェイバー「………」

イリヤ「ウェイバー」

ウェイバー「イリヤか…お前、本当にいいのか?ボク達の戦いなのに着いてきて」

イリヤ「私はいいの。今私がここにいるのもウェイバーやギルガメッシュ達のおかげだし、私がお荷物になって皆に迷惑をかけちゃうのは嫌なの」

ウェイバー「でも、この拠点にいた方が安心じゃないのか?」

イリヤ「ううん、万が一ここに残って、アサシンに私が連れ去られて人質にされたら…それこそ迷惑になっちゃうから」

ウェイバー「…イリヤは、それでいいんだな?」

イリヤ「うん、私はそれでいいよ」

ウェイバー「………分かった、ならボクも反対はしない」

イリヤ「ありがとう、ウェイバー…」

ウェイバー「お、お礼なんて………まだ早いよ」

ウェイバー「全部終わったら切嗣を探そう。お礼はそれからでいい」

イリヤ「………分かった」

イリヤ「………」

ウェイバー「イリヤ?」

イリヤ「(どうしよう…ウェイバーにお守りを渡そうかな?)」



1:お守りを渡す
2:お守りを渡さない

選択安価 安価下2

62: 2014/11/08(土) 22:30:11.48 ID:c9x6YkMjO

68: 2014/11/08(土) 22:38:07.69 ID:X97QjuVE0
イリヤ「…ううん、なんでもない」

ウェイバー「そっか。準備が終わったら出発するから、悔いは残すなよ」






イリヤ「…お守りを渡す人は、慎重に選ばないといけない気がする」

イリヤ「私の伝えておかないといけない事、か…」

イリヤ「………」





1:ウェイバーの所に行く
2:ギルガメッシュの所に行く
3:ひとりで過ごす


選択安価 安価下2

70: 2014/11/08(土) 22:39:31.22 ID:J+gcfJvVO
2

73: 2014/11/08(土) 22:55:54.74 ID:X97QjuVE0
ギル「………」

イリヤ「ギルガメッシュ」

ギル「小娘か。何か用か?」

イリヤ「ギルガメッシュはさ、凄いよね。なんでもひとりで出来ちゃうし」

ギル「当然だ。我は王なのだからな」

イリヤ「…ギルガメッシュは、この戦いが終わったらどうするの?」

ギル「そうだな。元々は我の所有物である聖杯を盗む輩を裁くだけのつもりだったが、楽しみも出来た」

ギル「我が聖杯を手にした暁には、受肉してこの世に再び生を受けるのも悪くはない」

ギル「最も、我の敗北等ありえんがな」

イリヤ「そっか…」

ギル「貴様もこの戦いが終わったら父親に会い、存分に甘えさせてもらえ。子供には笑顔が一番似合う」

イリヤ「…うん」

イリヤ「………」

ギル「どうした、まだ何か用か?」

イリヤ「(どうしよう…ギルガメッシュにお守りを渡そうかな?)」



1:お守りを渡す
2:お守りを渡さない

選択安価 安価下2

76: 2014/11/08(土) 23:04:08.09 ID:X97QjuVE0
イリヤ「ギルガメッシュ、これ…」

ギル「これは…宝石か?」

イリヤ「お母様から貰った大切なお守りなの。いつか大事な人が出来たら、このお守りを渡しなさいって」

ギル「そうか………ふむ、石自体は我の財には劣るが…悪くはない。我の首元にでもかけておくとしよう」ジャラララ

ギル「どうだ、似合うだろう?」

イリヤ「うん、とっても似合うよ。…大事にしてね」

ギル「あぁ、大事にしよう」






時臣「では皆、準備はいいね?」

ライダー「おう、こっちは何時でも準備オーケーだ」

ウェイバー「これから最後の戦いが始まる…皆、絶対に生き残るぞ」

ギル「我を誰だと思っている?敗北等ありえん」

イリヤ「行こう、皆。最後の戦いに」





こうして、私達は出発した。

聖杯戦争に決着をつける為…そして、アインツベルンとも決着を付ける為に。

77: 2014/11/08(土) 23:10:04.71 ID:X97QjuVE0
アサシン「申し上げます。ライダー及びアーチャーが動きました」

綺礼「ご苦労。間もなくセイバーがここにやってくる…私は切嗣を殺る、そしてお前達は役割を分担する」

綺礼「お前達はセイバーを殺せ。お前達はライダーとアーチャーがホムンクルスと戦っている隙を突いてサーヴァント及びマスターを殺せ」

アサシン「はっ」

綺礼「…ようやく衛宮切嗣と対峙し、決着を付ける時が来たか」

臓硯「嬉しそうじゃな。そんなに奴がお気に入りか?」

綺礼「衛宮切嗣と対峙し、決着を付ける事で…私の中にあるものの答えが分かる。そんな気がするだけだ」

臓硯「まぁ、好きにするがいい。儂は聖杯の力で不老不氏にさえなれればそれでいい」




綺礼「………」

78: 2014/11/08(土) 23:21:33.58 ID:X97QjuVE0
切嗣「………」

セイバー「………今までどこにいたんですか?」

切嗣「…聖杯が降ろされようとしている。直に全てのサーヴァントがあの場所に集うだろう」

切嗣「僕達はなんとしても聖杯を手に入れなければならない。…アイリと舞弥の仇を討ち、恒久的世界平和の願いを叶える為にも」

セイバー「切嗣、そうやってあなたは………」

セイバー「………いえ、これ以上は言いません。必ず聖杯を勝ち取りましょう」




切嗣「………」

切嗣「(アイリ、舞弥…君達の犠牲は無駄にはしない)」

切嗣「(僕は必ず聖杯を掴んでみせる。そして、恒久的世界平和を実現し…その後はアインツベルンまでイリヤを迎えにいく)」

切嗣「(アイリ、君の分まで必ずイリヤを幸せにしてみせる…だから見ていてくれ)」

81: 2014/11/08(土) 23:35:32.74 ID:X97QjuVE0
-神戸大橋-



ホムンクルス「………」




ライダー「おぉ、やはりわんさかと現れおったか」

時臣「あれら全てがサーヴァントと同等以上の力を持つ。気をつけたまえ」

ウェイバー「アインツベルンの事情なんて知るものか。ボク達はお前達の邪魔には屈しない」

ギル「雑種の操り人形共が。我の前から消え失せろ」



ホムンクルス「…最優先捕獲対象の捕獲の為、周囲の排除対象を排除する」

ホムンクルス「お前達には絶対に負けない、と次の瞬間貴方は言うでしょう」

ウェイバー「お前達には…言わないからな」

ホムンクルス「チッ」




イリヤ「皆、来るよ!!」



ライダー「余に任せろ!!」キュイィイイイイイイン



ライダー「見よ、肉体は滅び、その魂は英霊として『世界』に召し上げられて、それでもなお余に忠義する伝説の勇者たち」

ライダー「時空を越えて我が召喚に応じる永遠の朋友たち」

ライダー「彼らとの絆こそ我が至宝!我が王道!」

ライダー「イスカンダルたる余が誇る最強宝具、王の軍勢なり!!」


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」



イリヤ「すごい…ライダーの仲間がたくさんいる」

ウェイバー「これが…ライダーの最強の宝具」

時臣「固有結界だと…ばかな、これ程のものが!!」

ギル「ほう………」




ライダー「蹂躙せよぉおおおおお!!」



「うおおおおおおおおおおおおおおお!!」



ホムンクルス「…対象不特定多数、危険度E~SS」

ホムンクルス「我々も軍を持って、対象を殲滅する」

83: 2014/11/08(土) 23:43:04.91 ID:X97QjuVE0
ウェイバー「凄い…ひとりひとりが英霊となってライダーと共に戦ってる」

ライダー「どうだ、我が宝具王の軍勢は。ここにいる者全てが余の朋友よ」

時臣「これがライダーの真価か…全く、驚かされるばかりだよ」



「うおおおおおお!!」ガキィン

ホムンクルス「…対象、接触。殲滅開始」ジャキン

「ぐあああ!!」ズバァン

「はぁっ!!」ザシュッ

ホムンクルス「」ドサッ

ホムンクルス「…数には数、私達も負けてはいません」




ライダー「懐かしいのぉ…これこそが戦というものよ」

ライダー「皆の者、我に続けぇえええええええ!!」



ギル「………」

ギル「ライダーに組する者達よ、受け取るがいい!!」

ギル「貴様らには今だけ特別に我が財を振るう事を許す。存分に戦うがよい」ヒュンヒュン


ライダー「おぉ、英雄王の王の財宝が我が王の軍勢に携われば百人力、天下無双!絶対無敵!!」

ライダー「この戦、絶対に負けぬ!!」



「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

87: 2014/11/08(土) 23:48:19.81 ID:X97QjuVE0
ホムンクルス「…対象の危険度、大幅上昇」

ホムンクルス「こちら側の被害、拡大中…全体損傷度、5% 敵首級を討ち取れば全滅すると判断」

ホムンクルス「戦闘を続行する」

ライダー「せいっ!はぁっ!!」

「王に続けぇええええええ!!」




ホムンクルス「………」ギリリ…ヒュッ

「王、危ない!!」ドスッ

ライダー「むぅ、大丈夫か!?」

「私はここまで…王、お進みください」スゥ

ライダー「うむ…犠牲は無駄にせぬ」



ギル「圧倒的ではないか。奴らの数も相当なものだが、我の財がある…このままいけばライダーの軍勢が勝つのも時間の問題か」

時臣「私と王は安心して戦力を温存する事が出来ますね」

ギル「だといいがな………」

ギル「(…あの人形どもの奥にいるやつ、あれはなんだ?)」

ギル「(アサシン…にしては何かがおかしい)」





アサシン「………」

88: 2014/11/08(土) 23:59:07.83 ID:X97QjuVE0
-その頃、冬木市民会館-


アサシン「………」



セイバー「やはりアサシンが待ち構えているか…ここは私が止めます。切嗣は聖杯を」

切嗣「………」ダッ




アサシン「………」

セイバー「切嗣は無視…貴様らの目的は私か」

セイバー「地の利は貴様らアサシンにあるだろう、しかし私は負ける訳にはいかない」

セイバー「サーヴァントセイバー、参る!!」ダッ



セイバー「はぁっ!!」

アサシン「………」キィンキィンキィン

アサシン「………」シュッ



セイバー「速い!?」キィンキィンキィン

セイバー「ぐっ…速いだけではない。アサシンとは思えないこの力」

セイバー「単体でもここまで強いアサシンがここには数え切れない程いる…とんでもないな」





綺礼「衛宮切嗣…よくぞここまで来た」

切嗣「言峰…綺礼」

綺礼「貴様とは以前から会いたかったぞ…それがようやく叶う」スッ

綺礼「来い、衛宮切嗣。お前の持つ答え、私に見せてみろ」バッ

90: 2014/11/09(日) 00:24:05.37 ID:HA3V8i250
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


キィンキィンガキィンザシュッズバッガキィンドスッ



ライダー「うおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「ぐっ……!!」ガキィン

ライダー「7割がたは片付いた、と言った所かのぉ」

ホムンクルス「戦況、劣勢…対象の殲滅はこのままでは困難と判断」

ホムンクルス「魔術に秀でたホムンクルスを後方に集め、特大魔術の行使を行います」ザッ


ライダー「む、奴らめ…100人程後方に撤退しておるな」

ウェイバー「けど、それ以外はまだ戦おうとしてる…時間稼ぎか?」

ライダー「とにかく、放置する訳にもいくまい…行くぞ皆の者!!」

「うおおおおおおおおおお!!」



イリヤ「あれ、何人か下がってる?」

時臣「この魔力は…何かが来るかもしれない」

時臣「万が一に備えて私は防壁魔術の展開を急ぐとしよう。気をつけたまえ」

イリヤ「う、うん…」



ギル「(あのアサシン…全く動きを見せない)」

ギル「(まるで何かを待っているかのよう…それよりも他の者は気付いていないのか?)」




アサシン「……………」

91: 2014/11/09(日) 01:09:18.37 ID:HA3V8i250
「うおおおおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「」ドサッ

ホムンクルス「………」キィイイイイイン



ウェイバー「ライダー、後ろの奴ら…止めないとまずい!」

ライダー「分かっておる、皆の者続けぇ!!」

「うおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「…っ!」キィン

「はぁっ!!」ヒュンッ

ホムンクルス「がっ…!」ザシュッ

ホムンクルス「………」ブォン

「ぐぁっ!」ドガァッ

ライダー「ええい、いくら薙ぎ払ってもキリがない。これでは後方に辿り着けん!」

ウェイバー「ライダー、あれ!!」

ライダー「む……!!」





ホムンクルス「術式展開完了、魔力の循環、問題なし」キィイイイイイイン



ライダー「む…いかん、来るぞおおおおおおおおお!!」





時臣「くっ…防壁魔術展開!!」

イリヤ「っ!!」







ホムンクルス「対界秘術、発動」




カッ

93: 2014/11/09(日) 01:22:22.79 ID:HA3V8i250
シュウウウウ…



ホムンクルス「………」



ギル「………」

時臣「………」

イリヤ「………」



ウェイバー「嘘だろ…」

ライダー「してやられたな…まさか固有結界を崩壊させる事で軍を消すとは」

ホムンクルス「ですが、我々も8万以上の兵力を損失しました。目的達成も出来ずにこれ程兵力を消耗したのは大きな痛手です」

ライダー「ならば退けばよい」

ホムンクルス「我々に与えられた命令はイリヤスフィールの捕獲。それを達成するまでは退く事は許されません」ジャキッ

ライダー「そうか…ならば仕方ないな」スッ

時臣「ご苦労、ライダー。よくここまで敵戦力を削ってくれた」

時臣「ここからは私と王の出番だ。下がって魔力を温存したまえ」

ギル「貴様らの奮闘、大義であったぞ」

ギル「さて、先程の人形の海に比べたらあらかた掃除はされたようだが…やはり貴様らは我を不快にさせる。ひとり残らず消え失せろ」ヒュンヒュン

時臣「遠坂の魔術…とくと見せてあげよう」キィイイン…ボウッ


ウェイバー「ライダー…」

ライダー「今は下がるぞ、ちと魔力を使いすぎた」

イリヤ「…二人とも、大丈夫かな」

ライダー「何、心配する必要はない。英雄王の王の財宝を借りれた事で大分削る事は出来たのだ」

ライダー「それに魔力が回復次第我々も再び戦線に加わる」

ライダー「聖杯も娘も守りきる、それを成し得た時こそ、我々の完全勝利だ」

ウェイバー「当たり前だろ。イリヤも守りきるし、聖杯も渡さない」

ウェイバー「勝つぞライダー、この戦い…絶対に」





アサシン「………」

94: 2014/11/09(日) 01:55:34.22 ID:HA3V8i250
時臣「はぁっ!!」ボォッ!!

ギル「フン」ヒュンヒュンヒュン



ホムンクルス「がっ…ぁ…!!」ドスッドスッドスッ

ホムンクルス「っ!!」ボォウッ




ウェイバー「………」

ウェイバー「(ライダーやギルガメッシュはともかく、時臣も魔術を使って応戦している…それなのに、俺は何も)」

ライダー「…坊主、言っておくが余やあやつらが戦いに集中していられるのは、守るべきものをしっかりと見ていてくれる者がいるからだ」

ライダー「娘の事、しっかり守ってやれ。この状況で誰よりも戦況を理解出来るのは…恐らく貴様だからな」

ウェイバー「ライダー………あぁ、分かってる」

ライダー「ならばよい。行くぞ坊主!娘もしっかりと掴まっておれ!!」ズガガガ

イリヤ「うわわわっ!?」

ウェイバー「ら、ライダー!いきなり飛ばすなよ!?」



ホムンクルス「対象に接近」バッ

時臣「くっ…!!」ボゥッ

ホムンクルス「対象を殲滅する」ヒュンッ

時臣「しまっ…っ!」

ライダー「A A A A La La La La La ie!!」ズガガガ

ホムンクルス「っぎぃ!!」ズシャァ

ライダー「大丈夫か?」

時臣「すまない、助かったよ」

ライダー「敵も後わずかだ、このまま突破するぞ!!」ズガガガガ

時臣「王、我々も続きましょう」

ギル「そうするとしようか」



ウェイバー「(でもなんだ…?さっきから感じるこの嫌な気配)」

ウェイバー「(まるで見えない氏が目前にまで迫ってきているような、そんな感覚が…まさか!?)」







アサシン「……………」ギリリ………





ビュッ




ウェイバー「イリヤ、危ない!!」バッ


ドシュッ

98: 2014/11/09(日) 02:19:30.81 ID:HA3V8i250
イリヤ「………え?」



ライダー「坊主!?」



ドシャッ




時臣「ウェイバー君!?」

ギル「しまった、我としたことが奴の存在を途中から…!!」




イリヤ「う、ウェイバー……!!」ダッ


ホムンクルス「最優先捕獲対象、捕獲ギルガメッシュ「させん!!」ヒュンヒュン




イリヤ「ウェイバー、しっかりして…ウェイバー!」

ウェイバー「イリ…ヤ。お前は…大丈夫………か?」

イリヤ「私は大丈夫、でもウェイバーが…!!」

ウェイバー「そっか。………なら、よかった…かな」

ウェイバー「最期に………助けたかった人、助けられたなら…ボクも………悔いはない」

時臣「ウェイバー君…くっ!!」

イリヤ「と、時臣さん…お願い、ウェイバーを助けて!!」

時臣「すまない…私には彼の傷を治療する事が出来ない」

イリヤ「そん………な…」

ウェイバー「いい…ん………です……こうなる事は………覚悟、してましたから」

ライダー「坊主…!!」

ウェイバー「ライダー………お前がボクのサーヴァントでよかった」

ウェイバー「後は、イリヤを……お父さんの所まで連れて行ってやりた…かっ………た…けど、……無理そう…かな」

イリヤ「やだよ…お願いウェイバー、氏なないで!!」

ウェイバー「イリヤ………必ず、お父………さん………に……」

イリヤ「嫌!!ウェイバーも一緒に行くんでしょ!?お願いだから…お願いだから、置いて………いか…ない…で…」

ウェイバー「………ギル…ガ…メッシュ………イリヤを………たの……………」

ウェイバー「………」



イリヤ「ウェイバー…?ねぇ、返事してよウェイバー」

イリヤ「なんで…返事…ねぇ………」

イリヤ「ぐすっ…うぇい…ばぁ………ぁ………あ…」




イリヤ「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

103: 2014/11/09(日) 02:35:27.31 ID:HA3V8i250
ライダー「…どうやら、余も限界のようだな」

ライダー「すまん英雄王、後の事は頼んだ」スゥ…

ギル「………あぁ、任せておけ」




ギル「………」



アサシン「………」

ギル「まさかとは思ったが、透過までしてくるとはな…何故我に見えたのかは知らんが、小賢しい事を」

ギル「貴様らは我を怒らせた!!その罪…氏を持って償うがいい!!」バッ



ホムンクルス「対象、危険度急激上昇…早急に始末せよ」バッ

アサシン「っ!!」バッ


ギル「どこへ逃げようとも無駄だ…原初を語る。元素は混ざり、固まり…万象織りなす星を生む! 氏して拝せよ!天地乖離す開闢の星!!」




ホムンクルス「強力な反応、危険、危険、危険、危険」

アサシン「………っ!!」





ドォン







ギル「……………」

イリヤ「うっ………ぐすっ…ひっく………」

時臣「………」

ギル「掃除は済んだ。行くぞ」

イリヤ「ぐすっ……うっ…うぇいばぁ………」

ギル「………」スッ

時臣「王よ、彼女を置いていくのですか!?」

ギル「そいつがこの場に留まるというのなら、我は止めぬ。横槍をいれようとする輩も全員始末した」

ギル「それにこの先にあるのは聖杯…ここで立ち止まるのならば来るべきではない」

時臣「………」

ギル「選ぶがいい。ここに残るか、我と共に聖杯の元へ向かうかを」


イリヤ「………」




1:ギルガメッシュと共に行く
2:この場に留まる
3:何も答えない


選択安価 安価下2

105: 2014/11/09(日) 02:36:58.60 ID:4JfR8ILV0

110: 2014/11/09(日) 02:45:35.80 ID:HA3V8i250
イリヤ「………待って」

イリヤ「私も行く…ギルガメッシュに着いて行く」

イリヤ「私自身が、戦いを最期まで見届けないと…絶対に後悔するから」




ギル「…それでこそ我が見込んだ娘だ」

ギル「我に掴まれ、イリヤ。聖杯はすぐそこだ」





-冬木市民会館-



臓硯「やはり来たか…英雄王に遠坂」

イリヤ「桜ちゃんを…ひどい目にあわせた人」

時臣「間桐…臓硯!?何故生きている」

臓硯「儂をあの程度で殺せると思ったか?だからお主は甘いのじゃ」

ギル「化物め…目障りだ」

時臣「…王、ここは私にお任せください。それよりも聖杯を」

ギル「…ならば任せるぞ時臣」スッ

臓硯「通すと思っているのか?」ブブゥウウウン…


ボウッ


時臣「貴様の相手は私だ…臓硯」

臓硯「若造が…調子に乗るとどうなるか、たっぷりと教えてやろう」

111: 2014/11/09(日) 02:53:42.51 ID:HA3V8i250
ギル「………イリヤ、隠れていろ」

イリヤ「え?」

ギル「最後のサーヴァントがこの場に現れる。戦いに巻き込まれれば命の保証はない」

イリヤ「ギルガメッシュ…」

イリヤ「………お願い、ギルガメッシュ。貴方だけは私の前からいなくならないで」

イリヤ「ぜったい…絶対に…私を置いていかないで」

イリヤ「私を………ひとりに…………しないで」

ギル「…ふん」

ギル「心配するな、我は王の中の王だ。敗北等ありえん」

ギル「いざとなれば我が守ってやる。相手が例え神であろうともな」







セイバー「やはり最後に残ったのは貴様か…ギルガメッシュ」

ギル「ほう、最後に残ったのはセイバーか。…となれば綺礼のやつは氏んだか」

セイバー「アサシンは脱落した…後は私と貴様、どちらが聖杯を掴むか…勝負だ」

ギル「いいだろう、最後まで残った褒美だ。…我が財で舞え」

112: 2014/11/09(日) 03:01:02.91 ID:HA3V8i250
キィンキィンキィン



イリヤ「(お願いギルガメッシュ…負けないで!)」




セイバー「がはっ…!」

ギル「どうした、威勢の割にはその程度か」

セイバー「はぁ…はぁ…ここまで来て、負ける訳には…!!」

「セイバー」

セイバー「!!」

ギル「ほう…セイバーのマスターか」

セイバー「ここは危険です、一度下がって…」

「セイバー…令呪を持って命じる」






「聖杯を………破壊しろ」




セイバー「………え?」

ギル「何…?」

セイバー「一体何を!?何を考えている!?」




イリヤ「(あれがセイバーのマスター…暗くてよく見えないけど、よく聞く声のような…)」





「重ねて命じる。聖杯を………破壊しろ」




セイバー「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

114: 2014/11/09(日) 03:08:53.91 ID:HA3V8i250
ズガァアアアアアアアアン


イリヤ「うわぁっ!?」





イリヤ「嘘…聖杯が壊れちゃった」

イリヤ「あの人も聖杯を求めてここまで来たはずなのに…なんで」




ギル「大丈夫か!?」

イリヤ「う、うん…私は大丈夫」

ギル「しかしあの雑種め…まさか我の目の前で聖杯を破壊するとは思わなかったぞ」

イリヤ「……!」

イリヤ「ね、ねぇギルガメッシュ………あれ、何?」

ギル「…ん?」





ズアァアアアアアアア………



ギル「なんだ…あれは!?」

イリヤ「嫌…あれ、怖い」ガタガタ

ギル「あんなものが…聖杯の正体だとでもいうのか!?」




ドロッ




ギル「なっ…!! 我が財よ、娘をなんとしても守り抜け!!」キィイイン

イリヤ「ぎ、ギルガメッシュ!!」

ギル「その中なら安全だ!!絶対に出るな…ぶっ!!」ドバァッ


イリヤ「ギルガメッシューーーーーーーーーーーー!!」





そこで、私の意識は途切れた。

多分、目の前でギルガメッシュが黒い何かに飲み込まれた所で心が限界に達したんだと思う。

途切れる意識の中、最後にキリツグと、焼けていく街が見えた気がする。




そして…

116: 2014/11/09(日) 03:16:11.11 ID:HA3V8i250
イリヤ「…………ん…ぅ…?」

イリヤ「あれ、ここは………」


辺りを見回す。そこは一面ががれきの山。

焼ける街、氏の匂い。人がたくさん氏んでる。たくさん、たくさん…

それがさっきの黒い何かのせいだと理解するのに時間はかからなかった。

私は、ギルガメッシュに助けられたのだ。彼が命懸けで私を守ってくれた。


しかし、辺りに彼の姿はいない。あの黒いのに飲み込まれて、きっと………



イリヤ「ギルガメッシュ…どこ………?」キョロキョロ

イリヤ「どこかにいるよね?ねぇ、返事してよ」オロオロ


いくら見渡しても彼の姿はない。周囲には焼けてしまった街が存在するだけだ。生きている人なんて、一人もいない。


イリヤ「あ………あぁ………」


絶望。それだけが全てだった。辺りに存在しているのは絶望だけ。それ以外のものなんて一切ない。

もう自分と一緒にいてくれたウェイバーもギルガメッシュもいない。時臣さんも…この災害に巻き込まれて氏んでしまった。

きっとこの中で助かったのは私だけ。でも、私は………


私を守ってくれたギルガメッシュは………もう…



イリヤ「そんなの…やだよぉ」

イリヤ「ひとりにしないでって…言ったのに………」

イリヤ「置いていかないでって………言った…のに…」

イリヤ「うわぁあああああああああああああああああん!!」






ギル「何を騒いでいるのだ」

118: 2014/11/09(日) 03:23:12.73 ID:HA3V8i250
イリヤ「え…?」

ギル「あんなもので、我が氏ぬとでも思っていたのか?」

イリヤ「でも…私を庇って………」

ギル「くだらぬ。我はあの程度では氏なぬ」

ギル「…最も、何の因果かは知らぬが受肉を果たし、こうしてここにいるのだ。我としては構わんが」

イリヤ「う……うぅ………」グスッヒック

ギル「どうした、我が生きていた事がそんなにも嬉しかったか?」

イリヤ「うわああああああああああああん!!」バッ

ギル「こら、いきなり飛びかかるでない。バランスを崩れて倒れたらどうしてくれる」

イリヤ「だって……だって………!!」

ギル「全く………我をここまで繋ぎ止めたのはかつての友を除けば貴様だけだぞ」キラッ

イリヤ「そのお守り………」

ギル「恐らく、これにもご利益があったのだろうな。…それに貴様をひとりぼっちにする訳にもいかん」

ギル「………時臣は氏んだか。あんな奴でも、我を少しは興じさせたというのに」

イリヤ「………」

イリヤ「帰ろう、ギルガメッシュ。セラ達が待ってる」

ギル「………そうだな。だがその前に服を用意せねばならんな」

イリヤ「そういえば、裸だね」

ギル「今更気付いたのか」

119: 2014/11/09(日) 03:33:58.57 ID:HA3V8i250
それから、私達は時臣さんが遺してくれた拠点に戻った。


皆裸のギルガメッシュに騒いでたけど、そんなのは正直どうでもよかった。




聖杯戦争は終わった。


ウェイバーも時臣さんも、ライダーも氏んでしまった。

セイバーも戻って来ないから、多分氏んでしまったんだと思う。

時臣さんの氏を聞いて、桜ちゃんも凄く悲しんでた。

………




イリヤ「………」

ギル「まだ悲しんでいるのか」

イリヤ「………うん」

ギル「氏んだ者は戻らん。それだけは我とてどうしようもない事だ」

イリヤ「………」

ギル「…戦いは終わった。貴様を狙う脅威ももういない」

ギル「後は父親を探すなりなんなりすればいい。当初の目的は父親探しだろう?」

イリヤ「………うん」

ギル「残された者には生きる義務がある。どんなに自棄になってもそれだけは忘れるな」

イリヤ「………うん」



それから、桜ちゃんは凛ちゃんの家に戻った。

時臣さんの氏を聞いて凛ちゃん達は悲しんでたけど、桜ちゃんが戻って来た事自体は凛ちゃんは嬉しかったと思う

マッケンジーさん達はウェイバーの氏を聞いてすごく悲しんでた。

後で聞いた話だと、お爺さんは本当の孫じゃない事に気付いてたみたい。

だけど、彼の氏を聞いて本当の孫が氏んだように悲しんでた。

セラとリズは、無事回復して私のお世話係として復帰出来るとの事。私に着いて行く気はまんまんだ

舞弥さんは…わからない。帰った時にはいなくなっていた。




そして私は………



1:キリツグを探す
2:ギルガメッシュと二人で生きる

選択安価 安価下6

125: 2014/11/09(日) 03:36:11.21 ID:ArmtSINjO
2はグッドエンドっぽい

1で

130: 2014/11/09(日) 03:50:43.01 ID:HA3V8i250
私は、キリツグを探す事にした。

聖杯戦争に参加していたのだとしたら、生存は絶望的なのは分かってる。

それでも、生きていて欲しい。生きているかもしれない。

それだけの儚い希望を持ってキリツグを探し続けた。

その結果…



イリヤ「…はぁ、今日もだめだった」

セラ「お帰りなさいませ、イリヤ様。暖かいお茶を用意しております」

イリヤ「ん…ありがと」

リズ「………今日も、手がかりなし?」

イリヤ「うん…アインツベルンを訪ねようかと考えたけど、連れ戻されるのは分かってるし」

セラ「一切の情報網が使えない以上、地道に探すしかないのはわかりますが…いくらなんでも無謀では?」

イリヤ「分かってる。けど、絶対に探し出す」

リズ「イリヤ…無理してる」

イリヤ「…分かってる」

リズ「あまり無理すると、イリヤが倒れちゃう。そうしたらまた、王様が心配する」

イリヤ「………」



ギル「戻ったぞ」ガチャ

イリヤ「ギルガメッシュ…」

ギル「…その様子だと今日も手がかりは掴めなかったようだな」

イリヤ「…うん」

ギル「なら耳よりの情報を仕入れて来てやったぞ。…貴様の父親の住居が判明した」

イリヤ「え!?それって本当なの!?」

ギル「我は嘘等つかぬ」

セラ「本当なのですか!?では、イリヤ様の父親が…」

ギル「今日海外から戻るそうだ。大方、今回もイリヤをアインツベルンから奪還しようと奮闘していたのだろうな」

リズ「(…この人、性格悪い気がする)」

イリヤ「じゃあ…やっとキリツグと………場所は!?場所はどこなの!?」

ギル「これが地図だ」

イリヤ「ありがとう、行ってくる!!」バッ



ギル「ふっ…元気が戻ったか」

セラ「私達も行きましょう。イリヤ様ひとりでは危険が…」

ギル「やめておけ」

セラ「何故です?イリヤ様を狙う輩が現れたら…」

ギル「親子の再会は無粋な真似をせず、黙って見守るものだ」

131: 2014/11/09(日) 03:55:59.35 ID:HA3V8i250
イリヤ「(ここにキリツグが………よし)」


ピンポーン



士郎「はーい…って、えっと…君は?」

イリヤ「あ、あの…この家に衛宮切嗣っていう人はいませんか?」

士郎「爺さんを知っているのか?爺さんなら今海外に行ってるけど…とりあえずあがるか?」

イリヤ「う、うん…」









士郎「それじゃあ、イリヤは爺さんの本当の娘で、今まで爺さんを探し回っていたのか」

イリヤ「うん、それでようやくキリツグがここに住んでるっていう情報を掴んで、それで…」

士郎「そっか。けど爺さん何時帰ってくるかわからないからな…」




切嗣「ただいま、今帰ったよ」ガチャ



士郎「あ、爺さんが帰ってきた!」

イリヤ「!!」





切嗣「士郎、靴がひとり分多かったけど誰かいるの………かい?」






イリヤ「………………キリツグ………」

132: 2014/11/09(日) 04:05:46.29 ID:HA3V8i250
切嗣「い………イリヤ…?」

イリヤ「キリツグ…ずっと………ずっと会いたかった…!!」バッ

切嗣「イリヤ…本当に………イリヤなのか?」

切嗣「本当に………本当に………!!」ギュッ

イリヤ「うん…キリツグとお母様の子供の、イリヤよ」

イリヤ「今までずっと会いたかった…もう会えないかもって思ってたけど、会えてよかった」

切嗣「僕もだ…イリヤを取り戻そうと何度も……何度もアインツベルンに…」

切嗣「でも、また会えてよかった………!!」

切嗣「また、こうして抱きしめる事が出来てよかった………!!」

イリヤ「キリツグ………キリ…………ツグ…!!」

切嗣「おかえり、イリヤ………今まで会いにいけなくて…ごめんな」

イリヤ「ううん、いいの……だって、こうして…また…キリツグと一緒にいられるから」

切嗣「あぁ、これからはずっと一緒だ…3人でまた暮らそう」

切嗣「お腹がすいただろう、今から御飯を作るから少し待っていてくれ」









士郎「(爺さん、本当に嬉しそうだな…本当の娘と会えたなら当然か)」

セラ「全く、不覚にも涙を流してしまうとは私もまだまだですね」

士郎「あんた誰!?」

リズ「私達、イリヤ様のメイド」

士郎「め、メイド?」

セラ「早い話召使いです。これから一緒に暮らすのでよろしくおねがいいたします」

士郎「…なんでさ」







舞弥「………」

ギル「いいのか?貴様もあの中に入らなくて」

舞弥「いいんです。今の切嗣の周りに、私の居場所はありませんから」

ギル「………なら好きにするがいい」

134: 2014/11/09(日) 04:17:15.07 ID:HA3V8i250
それから、私は借りていたアパートを売り払った。

ギルガメッシュは豪邸を買っていたけど、そこに住むよりは都心の方が情報が集まると思って私はそのアパートでひもじい思いをしながらも捜索を続けていた為、いざ売り払うとなると少し寂しかった。




後で気付いた事だけど、舞弥さんはギルガメッシュが使用人として雇い入れていたらしい。

キリツグと一緒に暮らす事になってからも、ギルガメッシュの家にはよく遊びに行った。

昨日はキリツグとお風呂に入ったとか、キリツグと士郎が作ったハンバーグを食べたとか、5人で一緒に寝たとか、色んなお話をした。

ギルガメッシュはそれを毎回聞いてくれた。私にはそれが嬉しかった。


ギルガメッシュの事を紹介した時、キリツグは凄く驚いた顔をして、その後嬉しそうな悲しそうな複雑そうな顔をしていた。

凛ちゃんや桜ちゃんとも一緒に遊んでいる。小学校や中学校でも色々な事をして過ごした。





………私は今、凄く幸せだ。

お母様はいないけど…キリツグがいる。ギルガメッシュがいる。セラがいる。リズがいる。士郎がいる。凛ちゃんがいる。桜ちゃんがいる。

失ったものも多いけど、その果てに手に入れた幸せ。



だから、何度でも言える。 私は、凄く幸せだ。











「キリツグ…あの世でお母様と一緒に、私の事を見守っててね」










GOODEND かけがえのない家族と、私の大切な王様

136: 2014/11/09(日) 04:22:35.25 ID:s1s6yWANO
うん

137: 2014/11/09(日) 04:23:19.54 ID:Mny4GWrvO
GOODなのに味方の半分は氏んでる…
いや半分で済んでよかったと捉えるべきか

140: 2014/11/09(日) 04:30:37.15 ID:HA3V8i250
-タイガー道場-


大河「GOOD ENDおめでとおおおおおおおおおおおおお!!いやぁめでたく完結したわね」

ケイネス「見事だ…実に素晴らしいエンディングだったぞ」

4次ランサー「思わず私も魅入ってしまった…素晴らしかった」

大河「って事で今回はギルガメッシュルートのエンディングで物語は完結!くぅ疲よくぅ疲!」

ソラウ「そうね…いくつか気になった所はあるけど安価による導きの結果のエンディングだもの。文句はないわ」

大河「って事でイリヤちゃんは無事キリツグと再会を果たして家族幸せに暮らしましたー!」

大河「ちなみに後日談を言ってしまうと、聖杯戦争が終わってから5年後に切嗣が他界するまでは家族5人で暮らしてました」

大河「切嗣が他界した後はギルガメッシュの家に住んで同棲、これにはさすがのセラリズ士郎も苦笑い?」

大河「ちなみに我らが英雄王は現代世界をのんびり満喫。イリヤちゃんとゲームをしたり買い物したり色々やって過ごしてます」

大河「そして彼等は末永く幸せに………おっと、とりあえず私が言えるのはここまでねー」

大河「という訳で今まで見てくれた皆、ありがとう!また会う事があったらその時は私の事もよろしくねー!!」

大河「…さて私は眠いから寝るバタンキュー」

4次ランサー「速い、もう寝たのか!?」

4次ランサー「………」

4次ランサー「イリヤを導いてくれた皆、素敵な物語にしてくれた事、感謝する」

4次ランサー「もし>>1の次の作品が出てm出演する時は…少し位スポットを当ててほしいものだな」

ケイネス「私達は本編では回想とおまけ以外で一切出番がなかったからね」

ソラウ「しかも回想もランサーが1回でただけだものねぇ。ランサー陣営なんていなかったと言われても不思議じゃないわよ」

ケイネス「なに、次こそは活躍してみせるさ…きっと」



4次ランサー「という訳で、ここまで作品を見てくれてありがとう」

4次ランサー「またどこかで会う事があれば、その時は改めてこの槍を存分に振るおう」

158: 2014/11/09(日) 13:55:44.60 ID:HA3V8i250
-タイガー道場-


大河「ひゃっはあああ!!皆の者、起きろおおおおおおおおおお!!」

ランサー「なんだよいきなり…物語は終わったんじゃねぇのかよ」

大河「えぇ、確かに終わったわ。ギルガメッシュルートが」

大河「けど、貴方達はそれで本当に満足?他のルートも見てみたいと思わない?」

アーチャー「となると…やるつもりか」

大河「あったりまえじゃない!分岐点からやり直しをするに決まってる、そうでしょ?」

ギル「それでこそ我を興じさせるだけの事はある。存分に戦うがいい」

大河「ちなみに、分岐点っていっても展開の差分的な感じの補完になっちゃうから全く違う展開がーとかはあまり期待しないでね?」

大河「それじゃあ直前のポイントからスタートよぉおおおおおおおおおおお!!」

163: 2014/11/09(日) 14:04:29.60 ID:HA3V8i250
イリヤ「………」

イリヤ「(誰かに伝えたい事があったら今の内に…か)」

イリヤ「(今伝えておかないと、後悔する気がする………あれ?)」




桜「…遠坂さん、行っちゃうの?」






イリヤ「(桜ちゃん、目を覚ましてたんだ。一緒にいるのは…時臣さんだ)」





時臣「あぁ、私は最後の戦いに行ってくる。けど心配する必要はないよ」

時臣「必ず私は生きて帰る。だから安心して待っていなさい」

桜「…本当に帰って来るの?」

時臣「もちろんだ。約束しよう」

桜「分かった。…じゃあ、待ってる」

時臣「帰ったら凛達の所に行って家族皆で遊びに行こう。遊園地やハイキング、きっと楽しい思い出になる」

時臣「桜に辛い思いをさせた分、精一杯一緒の時間を過ごそう」

桜「………うん」




イリヤ「時臣さん、桜ちゃん…よかったね」

イリヤ「私の伝えておかないといけない事、か…」

イリヤ「………」





1:ウェイバーの所に行く
2:一人で過ごす

165: 2014/11/09(日) 14:07:12.42 ID:w/3C2e+V0
1

168: 2014/11/09(日) 14:13:47.35 ID:HA3V8i250
ウェイバー「………」

イリヤ「ウェイバー」

ウェイバー「イリヤか…お前、本当にいいのか?ボク達の戦いなのに着いてきて」

イリヤ「私はいいの。今私がここにいるのもウェイバーやギルガメッシュ達のおかげだし、私がお荷物になって皆に迷惑をかけちゃうのは嫌なの」

ウェイバー「でも、この拠点にいた方が安心じゃないのか?」

イリヤ「ううん、万が一ここに残って、アサシンに私が連れ去られて人質にされたら…それこそ迷惑になっちゃうから」

ウェイバー「…イリヤは、それでいいんだな?」

イリヤ「うん、私はそれでいいよ」

ウェイバー「………分かった、ならボクも反対はしない」

イリヤ「ありがとう、ウェイバー…」

ウェイバー「お、お礼なんて………まだ早いよ」

ウェイバー「全部終わったら切嗣を探そう。お礼はそれからでいい」

イリヤ「………分かった」

イリヤ「………」

ウェイバー「イリヤ?」

イリヤ「(どうしよう…ウェイバーにお守りを渡そうかな?)」



1:お守りを渡す
2:お守りを渡さない

選択安価 安価下2

170: 2014/11/09(日) 14:15:36.82 ID:8fcYRQe3O
1

171: 2014/11/09(日) 14:20:41.15 ID:HA3V8i250
イリヤ「ウェイバー…これ」

ウェイバー「これは…お守り?」

イリヤ「うん、お母様からもらったお守りなの。何時か大事な人が出来たら渡してあげなさいって」

ウェイバー「そんな大事なお守り、ボクなんかに渡してもいいのか?」

イリヤ「いいの。私、ウェイバーの事…大好きだから」

ウェイバー「!?」

イリヤ「じゃあ、私行くね。ウェイバーも遅れちゃだめだよ」トテテテ

ウェイバー「」ポカーン






時臣「では皆、準備はいいね?」

ライダー「おう、こっちは何時でも準備オーケーだ」

ウェイバー「これから最後の戦いが始まる…皆、絶対に生き残るぞ」

ギル「我を誰だと思っている?敗北等ありえん」

イリヤ「行こう、皆。最後の戦いに」





こうして、私達は出発した。

聖杯戦争に決着をつける為…そして、アインツベルンとも決着を付ける為に。

172: 2014/11/09(日) 14:23:17.26 ID:HA3V8i250
-神戸大橋-



ホムンクルス「………」




ライダー「おぉ、やはりわんさかと現れおったか」

時臣「あれら全てがサーヴァントと同等以上の力を持つ。気をつけたまえ」

ウェイバー「アインツベルンの事情なんて知るものか。ボク達はお前達の邪魔には屈しない」

ギル「雑種の操り人形共が。我の前から消え失せろ」



ホムンクルス「…最優先捕獲対象の捕獲の為、周囲の排除対象を排除する」

ホムンクルス「お前達には絶対に負けない、と次の瞬間貴方は言うでしょう」

ウェイバー「お前達には…言わないからな」

ホムンクルス「チッ」




イリヤ「皆、来るよ!!」



ライダー「余に任せろ!!」キュイィイイイイイイン



ライダー「見よ、肉体は滅び、その魂は英霊として『世界』に召し上げられて、それでもなお余に忠義する伝説の勇者たち」

ライダー「時空を越えて我が召喚に応じる永遠の朋友たち」

ライダー「彼らとの絆こそ我が至宝!我が王道!」

ライダー「イスカンダルたる余が誇る最強宝具、王の軍勢なり!!」


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」



イリヤ「すごい…ライダーの仲間がたくさんいる」

ウェイバー「これが…ライダーの最強の宝具」

時臣「固有結界だと…ばかな、これ程のものが!!」

ギル「ほう………」




ライダー「蹂躙せよぉおおおおお!!」



「うおおおおおおおおおおおおおおお!!」



ホムンクルス「…対象不特定多数、危険度E~SS」

ホムンクルス「我々も軍を持って、対象を殲滅する」

173: 2014/11/09(日) 14:24:04.43 ID:HA3V8i250
ウェイバー「凄い…ひとりひとりが英霊となってライダーと共に戦ってる」

ライダー「どうだ、我が宝具王の軍勢は。ここにいる者全てが余の朋友よ」

時臣「これがライダーの真価か…全く、驚かされるばかりだよ」



「うおおおおおお!!」ガキィン

ホムンクルス「…対象、接触。殲滅開始」ジャキン

「ぐあああ!!」ズバァン

「はぁっ!!」ザシュッ

ホムンクルス「」ドサッ

ホムンクルス「…数には数、私達も負けてはいません」




ライダー「懐かしいのぉ…これこそが戦というものよ」

ライダー「皆の者、我に続けぇえええええええ!!」



ギル「………」

ギル「ライダーに組する者達よ、受け取るがいい!!」

ギル「貴様らには今だけ特別に我が財を振るう事を許す。存分に戦うがよい」ヒュンヒュン


ライダー「おぉ、英雄王の王の財宝が我が王の軍勢に携われば百人力、天下無双!絶対無敵!!」

ライダー「この戦、絶対に負けぬ!!」



「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

174: 2014/11/09(日) 14:28:31.35 ID:HA3V8i250
ホムンクルス「…対象の危険度、大幅上昇」

ホムンクルス「こちら側の被害、拡大中…全体損傷度、5% 敵首級を討ち取れば全滅すると判断」

ホムンクルス「戦闘を続行する」

ライダー「せいっ!はぁっ!!」

「王に続けぇええええええ!!」





ギル「圧倒的ではないか。奴らの数も相当なものだが、我の財がある…このままいけばライダーの軍勢が勝つのも時間の問題か」

時臣「私と王は安心して戦力を温存する事が出来ますね」

ギル「だといいがな………」



ホムンクルス「………」ギリリ…ヒュッ

「王、危ない!!」ドスッ

ライダー「むぅ、大丈夫か!?」

「私はここまで…王、お進みください」スゥ

ライダー「うむ…犠牲は無駄にせぬ」

ウェイバー「ライダー、前!」

ライダー「ぬぅん!!」ガキィン

ホムンクルス「…っ!」

ライダー「坊主、貴様も冷静に戦場を見る事が出来るようになってきたではないか」

ウェイバー「そんな事より、次来るぞ!!」



ウェイバー「(…あの人形どもの奥にいるやつ、あれはなんだ?)」

ウェイバー「(アサシン…にしては何かがおかしい)」





アサシン「………」

175: 2014/11/09(日) 14:34:30.52 ID:HA3V8i250
「うおおおおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「」ドサッ

ホムンクルス「………」キィイイイイイン



ウェイバー「ライダー、後ろの奴ら…止めないとまずい!」

ライダー「分かっておる、皆の者続けぇ!!」

「うおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「…っ!」キィン

「はぁっ!!」ヒュンッ

ホムンクルス「がっ…!」ザシュッ

ホムンクルス「………」ブォン

「ぐぁっ!」ドガァッ

ライダー「ええい、いくら薙ぎ払ってもキリがない。これでは後方に辿り着けん!」

ウェイバー「ライダー、あれ!!」

ライダー「む……!!」





ホムンクルス「術式展開完了、魔力の循環、問題なし」キィイイイイイイン



ライダー「む…いかん、来るぞおおおおおおおおお!!」





時臣「くっ…防壁魔術展開!!」

イリヤ「っ!!」







ホムンクルス「対界秘術、発動」




カッ

176: 2014/11/09(日) 14:36:14.67 ID:HA3V8i250
シュウウウウ…



ホムンクルス「………」



ギル「………」

時臣「………」

イリヤ「………」



ウェイバー「嘘だろ…」

ライダー「してやられたな…まさか固有結界を崩壊させる事で軍を消すとは」

ホムンクルス「ですが、我々も8万以上の兵力を損失しました。目的達成も出来ずにこれ程兵力を消耗したのは大きな痛手です」

ライダー「ならば退けばよい」

ホムンクルス「我々に与えられた命令はイリヤスフィールの捕獲。それを達成するまでは退く事は許されません」ジャキッ

ライダー「そうか…ならば仕方ないな」スッ

時臣「ご苦労、ライダー。よくここまで敵戦力を削ってくれた」

時臣「ここからは私と王の出番だ。下がって魔力を温存したまえ」

ギル「貴様らの奮闘、大義であったぞ」

ギル「さて、先程の人形の海に比べたらあらかた掃除はされたようだが…やはり貴様らは我を不快にさせる。ひとり残らず消え失せろ」ヒュンヒュン

時臣「遠坂の魔術…とくと見せてあげよう」キィイイン…ボウッ


ウェイバー「ライダー…」

ライダー「今は下がるぞ、ちと魔力を使いすぎた」

イリヤ「…二人とも、大丈夫かな」

ライダー「何、心配する必要はない。英雄王の王の財宝を借りれた事で大分削る事は出来たのだ」

ライダー「それに魔力が回復次第我々も再び戦線に加わる」

ライダー「聖杯も娘も守りきる、それを成し得た時こそ、我々の完全勝利だ」

ウェイバー「当たり前だろ。イリヤも守りきるし、聖杯も渡さない」

ウェイバー「勝つぞライダー、この戦い…絶対に」





アサシン「………」

177: 2014/11/09(日) 16:31:12.19 ID:HA3V8i250
時臣「はぁっ!!」ボォッ!!

ギル「フン」ヒュンヒュンヒュン



ホムンクルス「がっ…ぁ…!!」ドスッドスッドスッ

ホムンクルス「っ!!」ボォウッ




ウェイバー「………」

ウェイバー「(ライダーやギルガメッシュはともかく、時臣も魔術を使って応戦している…それなのに、俺は何も)」

ライダー「…坊主、言っておくが余やあやつらが戦いに集中していられるのは、守るべきものをしっかりと見ていてくれる者がいるからだ」

ライダー「娘の事、しっかり守ってやれ。この状況で誰よりも戦況を理解出来るのは…恐らく貴様だからな」

ウェイバー「ライダー………あぁ、分かってる」

ライダー「ならばよい。行くぞ坊主!娘もしっかりと掴まっておれ!!」ズガガガ

イリヤ「うわわわっ!?」

ウェイバー「ら、ライダー!いきなり飛ばすなよ!?」





ライダー「A A A A La La La La La ie!!」ズガガガ

ホムンクルス「っぎぃ!!」ズシャァ


ライダー「敵も後わずかだ、このまま突破するぞ!!」ズガガガガ

時臣「王、我々も続きましょう」

ギル「そうするとしようか」



アサシン「………」ギリリ………



ウェイバー「あれは……!」

ライダー「坊主、どうした!?」

ウェイバー「ライダー、蛇行運転を!時臣さんも危ない!!」

時臣「え?」








ビュッ






ドスッ

180: 2014/11/09(日) 16:41:09.74 ID:HA3V8i250
時臣「………がふっ」ドッ

イリヤ「時臣さん!?」

ギル「時臣!!」

ライダー「坊主、何があった!?」



アサシン「………」



ウェイバー「アサシンだ…あいつ、毒矢でボク達の事をずっと狙っていた」

ライダー「アサシンだと、どこにいる!?」

ウェイバー「あそこだ!あの橋の上に!!」

ライダー「橋の上には何も見えんぞ!?」

ギル「大方、透過でもしているのだろうな…下がっていろ」スッ

時臣「お…王よ…彼等を、頼みます」

ギル「………」


ギル「小賢しい真似を!その罪…氏を持って償うがいい!!」バッ



ホムンクルス「対象、危険度急激上昇…早急に始末せよ」バッ

アサシン「っ!!」バッ


ギル「どこへ逃げようとも無駄だ…原初を語る。元素は混ざり、固まり…万象織りなす星を生む! 氏して拝せよ!天地乖離す開闢の星!!」




ホムンクルス「強力な反応、危険、危険、危険、危険」

アサシン「………っ!!」





ドォン

181: 2014/11/09(日) 17:14:55.55 ID:HA3V8i250
ギル「……………終わったか」

ウェイバー「ギルガメッシュ、危ない!!」


ズッ


ギル「……なっ……にぃ」

アサシン「………」

ギル「貴様…何時の間に、我が喉元に!?」

アサシン「………」ズ…

ギル「ぐっ…だが逃がさんぞ」ガシッ

アサシン「っ!!」

ギル「姿が見えなかろうと捕まえてしまえばこちらのものだ」

ギル「貴様は我が道連れにしてくれる………王の財宝!!」ドスッドスッドッスッ



アサシン「…が……ぁ…!!」スゥ…

ギル「が…はっ!!」ガクッ




ウェイバー「時臣さん、ギルガメッシュ!!」

イリヤ「いやああああああああああ!!」



時臣「油断…したよ。まさか、こんな所で………」

時臣「どうやら、私も王も…ここまでのようだ」

ウェイバー「何言っているんだよ、あんたが氏んだら誰が桜を守ってやるんだよ!?」

時臣「それなのだが………これを」スッ

ウェイバー「これは…?」

時臣「遺言状だ。本当は弟子に渡すはずだったのだが…離反されてね」

時臣「この決戦の直前に…万が一に備えて、不本意ながらも新しい遺言状を書いておいた」

時臣「家督の相続、その他色々が書いてある…そして凛の指導役としては、君を指名しておいた」

ウェイバー「なんで…遺言状にボクなんかの名前を?」

時臣「今頼れるのが君しかいなかったというのもあるが…私の見立てでは、君は人に何かを教える事に秀でているのではないかと思ってね」

時臣「勝手な申し出ですまないとは思っているが…桜と、凛をよろしく頼むよ」

ウェイバー「………時臣さん…分かりました」

時臣「よかった………後は」スッ

時臣「令呪を持って命ずる。王よ、もうしばらくの間現界を維持せよ」

時臣「重ねて命ずる。最後までウェイバーとイリヤを守り抜け」

時臣「………これでいい…これで………安心……して…」



時臣「………」

182: 2014/11/09(日) 17:25:13.07 ID:HA3V8i250
ギル「っ……時臣の奴め、最期に、別れを…惜しむ時間を、遺していくとはな」

イリヤ「うっ………ぐすっ…ひっく………」

時臣「」

ウェイバー「………」

ギル「掃除は済んだ。行くぞ」

イリヤ「ぐすっ……で、でも…ギルガメッシュが………」

ギル「早くしろ、時間がない」スッ

ライダー「しかし貴様、その傷では…」

ギル「言ったはずだ、時間がないと。時臣が残した僅かな時間だ…それをここでうじうじして無駄にするつもりか?」

ギル「それにこの先にあるのは聖杯…ここで立ち止まる訳にはいかん」

ウェイバー「…あんたは、それでいいんだな?」

ギル「無論、我としてはそうしたい所だ。…最も、そこの娘が時臣の氏を嘆いてここに残るのであれば別だがな」

ギル「選ぶがいい。ここに残るか、我と共に聖杯の元へ向かうかを」


イリヤ「………」




1:ギルガメッシュ、ウェイバー、ライダーと共に行く
2:この場に留まる
3:何も答えない


選択安価 安価下2

184: 2014/11/09(日) 17:26:44.44 ID:uNkQBaoaO
1

185: 2014/11/09(日) 17:43:09.31 ID:HA3V8i250
イリヤ「………待って」

イリヤ「私も行く…ギルガメッシュに着いて行く」

イリヤ「私自身が、戦いを最期まで見届けないと…絶対に後悔するから」




ギル「…それでこそ我が見込んだ娘だ」

ライダー「英雄王、貴様とは最後の決戦で全力を持ってぶつかりたかったのぅ」

ギル「ふん、そんな事より早く行くぞ」

ウェイバー「…行こう、聖杯は…最後の敵はすぐそこだ」





-冬木市民会館-


ウェイバー「ここに聖杯が…」

ライダー「おい坊主、あれを!」

イリヤ「わぁ…綺麗」

ウェイバー「あれが…聖杯」

臓硯「ほう…英雄王が来たのは予想通りだが満身創痍…そしてライダーとそのマスターが来るとはのう」

イリヤ「桜ちゃんを…ひどい目にあわせた人」

ウェイバー「間桐…臓硯!?何で生きているんだよ」

臓硯「儂をあの程度で殺せると思ったか?だからお主らは甘いのじゃ」

ギル「化物め…目障りだ」

臓硯「満身創痍の英雄王と魔力が枯渇しかけているライダー…いくら英霊とはいえ儂を相手にどこまで戦えるかな?」ブブゥウウウン

186: 2014/11/09(日) 17:47:17.26 ID:HA3V8i250
セイバー「はぁ…はぁ…なんとか、ここまで来れた」




ブブウウウウン キィンキィン



セイバー「………あれは、英雄王に征服王?一体何と戦って…」

切嗣「セイバー」

セイバー「切嗣、無事だったのですね」







臓硯「ほれどうした、さっきから防戦一方ではないか」

ギル「が…はぁ…はぁ…くそ、もう限界とは情けない」

ライダー「ぐっ…この蟲から坊主達を守るので精一杯とは」

ウェイバー「ライダー、ギルガメッシュ…くそ、後一歩なのに!」

臓硯「もうすぐじゃ…もうすぐ儂の悲願である不老不氏が叶う」

臓硯「この聖杯戦争、最後に笑うのはこの臓硯よ!!」








切嗣「聖杯を………破壊しろ」



セイバー「やめろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」



臓硯「んぇ?」




ズガァアアアアン

189: 2014/11/09(日) 17:57:45.37 ID:HA3V8i250
臓硯「ぐが………が…!!ばかな、一体何が…!!」

ウェイバー「聖杯が…壊された!?」

ギル「ぐ…ぁ………我はこれ以上、限界出来ぬ」

ギル「いいか征服王、二人に何かあったら我が許さぬからな!!」スゥ…

ライダー「………」

イリヤ「ギルガメッシュ………」

ゴゴゴゴゴゴゴ


ウェイバー「な、なんだ!?」

イリヤ「ウェイバー、あれ!!」



ドロッ



ウェイバー「なっ…!?」

ライダー「いかん、避難が間に合わん!!」




突如上から降って来た黒い何か。

それがなんなのか一切分からず、私達に降り注ぎ



私達は、その黒い何かに焼かれて氏んだ。




DEADEND 我様でもないのに泥から守るなんて無理です

194: 2014/11/09(日) 18:07:59.20 ID:HA3V8i250
-タイガー道場-



大河「同じ道順とは限らない、それがルート分岐!」

大河「という訳でタイガー道場やってまいりましたー!今回の氏因は我様不在で泥直撃!!」

大河「我様が健在ならまだなんとかなるんだけどねぇ…魔力が枯渇してるライダーじゃどうしようもないわね」

ケイネス「では、あの場では何も答えない、もしくは残るのが正解と?」

大河「さぁどっちでしょー?という訳で直前の選択肢からスタート!」

195: 2014/11/09(日) 18:09:16.54 ID:HA3V8i250
イリヤ「はっ!?」

イリヤ「(このまま向かったら取り返しの付かない事になる気がする…)」

イリヤ「………」




1:この場に留まる
2:何も答えない


選択安価 安価下2

198: 2014/11/09(日) 18:10:32.61 ID:B5D7gJ3vo
2ならどうだろう?

202: 2014/11/09(日) 19:04:11.25 ID:HA3V8i250
イリヤ「……………」



ギル「………チッ、だんまりか」

ウェイバー「イリヤ…」

イリヤ「………ごめん」

ライダー「………」

ギル「貴様が自分の意思で動かないのであれば我はもう何も言わん」

ギル「後は貴様達が面倒を見る事だな」スゥ…



ライダー「…なぁ娘よ。氏を悲しむ気持ちは分かる。だが何も言わなければ気持ちは伝わらんのだぞ」

イリヤ「………」

ウェイバー「…行こう、ライダー」

ウェイバー「イリヤは、これ以上は戦いの場に連れて行くべきじゃない。彼女は本来、平穏に生きるべきなんだ」

ウェイバー「幸いにも、今はアサシンもホムンクルスもいない…ボク達が決着をつけて、それからまた迎えに来ればいい」

イリヤ「………ぁ…」

ウェイバー「心配はいらない、決着をつけてから迎えに来るから」

ライダー「…それでいいのだな」

ウェイバー「あぁ…行こう、ライダー」



イリヤ「ぁ…待って………」

イリヤ「お願い……一人に…しないで」

イリヤ「おね……が…い……だか……ら……私を…一人に………しな…い………で…」

207: 2014/11/09(日) 19:26:30.49 ID:HA3V8i250
セイバー「はぁ…はぁ…はぁ…」

アサシン「驚いたな…まさか令呪を大量に注ぎ込まれた私をここまで削るとは」

アサシン「だがその様子ではもう限界であろう…貴様はここで氏ね」バッ

セイバー「氏ぬのは…貴様達だ!!」ズバァン

アサシン「」ドサッ

アサシン「(もらった!!)」ヒュンッ

セイバー「ふっ!」キィン

アサシン「…っ!!」ザシュッ



ドシャッ



セイバー「お前達がいくら立ちふさがろうと、私は聖杯を取る」

セイバー「そうでなければ、あのバーサーカーにも申し訳が立たない」







セイバー「はぁ…はぁ…あれが、聖杯」

臓硯「ほう…よくここまで来たな」

セイバー「お前は…!!」

臓硯「今は小僧達の相手をしてやっている所だ。貴様はもう少し待っていろ」

ライダー「ぐっ…!!」

セイバー「ライダー!?」

ライダー「セイバーか!やはり貴様が勝ち残ったか…」

セイバー「ライダー、説明してほしい。この状況は一体…」

切嗣「セイバー」

セイバー「…切嗣?」

切嗣「令呪を持って命ずる…聖杯を破壊しろ」

セイバー「え…?切嗣、一体何を!?」

切嗣「重ねて命ずる………聖杯を破壊しろ」


セイバー「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」




臓硯「んぇ?」


ズガァアアアアアン

209: 2014/11/09(日) 19:34:44.55 ID:HA3V8i250
イリヤ「………」




ゴゴゴゴゴゴゴ


イリヤ「………何?」



イリヤ「なにあれ、真っ黒な太陽………」

イリヤ「あそこから黒い何かが…あそこって確……か………」

イリヤ「ウェイバー!!」ダッ









イリヤ「………嘘…」

イリヤ「建物も…全部壊れて、なんにも残ってない」

イリヤ「人も………皆氏んでる」

イリヤ「ウェイバーは…ライダーはどこ!?」

イリヤ「ウェイバー!ライダー!!お願い返事して!!」

イリヤ「ウェイバああああああ!!ライダああああああ!!」

イリヤ「お願いだから返事を………ぁ…」




ウェイバー「」



イリヤ「ウェイ……バー………?」

イリヤ「嘘…だよね?お願いだから嘘だと言ってよ」

イリヤ「私、まだウェイバーになんにも出来てないのに………」

イリヤ「あ………ぁ……やだ………」

イリヤ「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ」







イリヤ「いやぁああああああああああああああああああああああああああああ!!」

211: 2014/11/09(日) 19:53:34.52 ID:HA3V8i250
それから、どうなったのかはよく覚えていない。

ただ、気がついた時には全てが終わっていた。

私は一人災害跡地で座り込んだまま動かない所を、セラとリズに保護されたんだと思う。



でも、私の心は既に限界を超えていた。

大切な人が氏んで、見捨てられ、氏んで、皆氏んで


氏んで 氏んで氏んでしんでしんでしんでしんでしんでしんでしでしでしでしでししししししししし




………







セラ「イリヤ様、朝食ができました」コトッ

イリヤ「………」

セラ「………しっかり食べないと、身体を壊しますよ」

イリヤ「………」

セラ「………」





リズ「セラ、どうだった?」

セラ「だめです。あれから数ヶ月も経つというのにイリヤ様は…」

リズ「………」





私の心は崩壊していた。

何も考えず、何もせず、ただ息をしているだけ。ただの人形。

もう何も思い出せないし、思い出そうともしない。

思い出したくもない。なにもしたくない。なにもかんがえたくない。



………




わたしは、二度と心を開く事はなかった。



バッドエンド  心が壊れたイリヤ

212: 2014/11/09(日) 19:58:59.43 ID:HA3V8i250
-タイガー道場-


大河「なんじゃこりゃああああああああああああああああああ!?」

ソラウ「こんなのあんまりだよ…ひどすぎるよ」

4次ランサー「こんな絶望、認めん。認めんぞ!!」

大河「という訳で…バッドエンドは心の支えになっていた大切な人が目の前で皆氏んじゃって、イリヤちゃんの心が壊れちゃう欝エンドでした」

大河「…うん、とりあえず廃人同然となったイリヤちゃんはセラとリズの介護を受けて生活。けど、その心は壊れて人形同然」

大河「いやね、その10年後に士郎がイリヤちゃんの心を救うとかも考えたけどね?それはこの作品から外れちゃうし何より続ける自信がない」

大河「だからこのエンドの10年後の話とか書きたい人いたら遠慮なく書いちゃっていいから!教えてくれたら読みにいくから!!」

大河「>>1にはその先を書くだけのメンタルがないのよ…心が折れるのよ」

大河「ちくしょおおおおおおおお!!という訳で直前選択肢からスタートじゃい!」

217: 2014/11/09(日) 20:36:00.04 ID:HA3V8i250
イリヤ「はっ!?」

イリヤ「(このまま向かったら取り返しの付かない事になる気がする…)」

ギル「早くしろ、時間がない」スッ

ライダー「しかし貴様、その傷では…」

ギル「言ったはずだ、時間がないと。時臣が残した僅かな時間だ…それをここでうじうじして無駄にするつもりか?」

ギル「それにこの先にあるのは聖杯…ここで立ち止まる訳にはいかん」

ウェイバー「…あんたは、それでいいんだな?」

ギル「無論、我としてはそうしたい所だ。…最も、そこの娘が時臣の氏を嘆いてここに残るのであれば別だがな」

ギル「選ぶがいい。ここに残るか、我と共に聖杯の元へ向かうかを」


イリヤ「………」



イリヤ「…私はもう、これ以上大切な人が氏ぬのを見たくない」

イリヤ「だから…ここに残る」

ギル「……それが貴様の選択か」

イリヤ「…うん」

ギル「となれば、聖杯は諦めると?それとも一人ここに残るか?」

イリヤ「………」

ウェイバー「イリヤとはボクが残る」スッ

ライダー「坊主?」

ウェイバー「イリヤはもう限界だ…彼女にこれ以上戦いを見せるのは酷だ」

ウィバー「それに、今のイリヤは誰かが支えなくちゃいけない。…なら、ほとんど戦力にならないボクが残るのが合理的だ」

ライダー「なるほどな…」

ウェイバー「そして、聖杯も諦めはしない…ライダー、令呪を持って命ずる」

ウェイバー「必ず最後まで勝ち残れ」

ウェイバー「重ねて命ずる、必ず聖杯をその手に掴め」

ウェイバー「重ねて命ずる。必ず…生きて帰ってこい」


219: 2014/11/09(日) 20:50:23.42 ID:HA3V8i250
ライダー「………」

ウェイバー「これでボクはもうマスターでもなんでもない。ボクに縛られる必要はない…だから早く行ってくれ」

ライダー「そうしたいのは山々だが…坊主よ、一つお主に聞いておかねばならん事がある」ポンッポンッ

ウェイバー「ライダー…?」

ライダー「貴様は今、後悔しているか?」

ウェイバー「………していない」

ライダー「ならばよい。あれだけ余と共に戦場を駆け回ったのだ。貴様は今日まで余と同じ敵と戦ってきたのだ」

ライダー「そして、その手に一つの大切な命を救っている。小さくはあるが、かけがえのない…たった一つの命だ」

ライダー「余は貴様のような朋友を持った事を誇りに思う」

ライダー「…それと、もう一つ」

ライダー「ウェイバー・ベルベット…臣として余に仕える気はあるか?」

ライダー「貴様は最初に余と出会った時に比べれば間違いなく成長しておる。この征服王の名にかけて保証しよう」

ライダー「余の側は迎え入れる準備は何時でも出来ておる。どうだ?」



ウェイバー「………っ…あなたこそ…ボクの王だ」

ウェイバー「あなたに仕える、あなたに尽くす。どうかボクを導いてほしい…!!」

ウェイバー「同じ夢を…見させて欲しい」

ライダー「うむ、よかろう。…夢を示すのが王たる余の努め。そして王の示した夢を見極め、後世に語り継ぐのが臣たる貴様の努めだ」

ライダー「生きろ、ウェイバー。全てを見届け、そして生きながらえて語るのだ。貴様の王のありかたを、このイスカンダルの疾走を」

ウェイバー「………!!」

ギル「話は終わったか?」

ライダー「あぁ、待たせたな。…ではいこうか」

ウェイバー「ライダー…!!」

ライダー「さぁ、いざゆこうぞ!!」


220: 2014/11/09(日) 20:56:43.38 ID:HA3V8i250
ウェイバー「……………」

イリヤ「ウェイバー…」

ウェイバー「信じよう。ボク達の王を…その生き様を最後まで見届けるのが、臣の努めだ」

イリヤ「………うん」






………










切嗣「セイバー」

セイバー「…切嗣?」

切嗣「令呪を持って命ずる…聖杯を破壊しろ」

セイバー「え…?切嗣、一体何を!?」

切嗣「重ねて命ずる………聖杯を破壊しろ」


セイバー「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」




臓硯「んぇ?」


ズガァアアアアアン

223: 2014/11/09(日) 21:06:37.66 ID:HA3V8i250
ウェイバー「あれは…!?」

イリヤ「なに、あの黒い太陽!?」

ウェイバー「あれから流れ落ちてるのは…なんだあれ、呪い!?」

ウェイバー「あんなの………そうだ、ライダー!!」ダッ

イリヤ「待って、ウェイバー!!」ダッ






ウェイバー「なんだこれ…酷すぎる」

イリヤ「なにこれ………なんで、こんな」

ウェイバー「ライダー、ギルガメッシュ!!いるなら返事をしてくれ!!」

イリヤ「ライダー、ギルガメッシュ!!お願い返事をして!!」

ウェイバー「ライダああああああ!!ギルガメッシュうううううううう!!」

イリヤ「お願い、返事をしてええええええ!!」

ウェイバー「………くそっ」

イリヤ「二人共…いない」

ウェイバー「街を探すぞ。もしかしたら生存者がいるかもしれない」


226: 2014/11/09(日) 21:31:33.74 ID:HA3V8i250
それから、私達は生存者を探し続けた。

もしかしたらライダーとギルガメッシュもいるかもしれない。そんな淡い期待を抱いて。

しかし、どこを探しても生存者は一人もおらず………



ウェイバー「はぁ…はぁ…くそっ」

イリヤ「ぜぇ…はぁ…こんなの、絶対……だめだよ」

イリヤ「あきらめないで…生きてる人、助けないと」

ウェイバー「イリヤ………」

ウェイバー「あぁ、絶対に助けよう」









士郎「………」

切嗣「生きてる…!!」

切嗣「生きててよかった…助けられてよかった!!」

229: 2014/11/09(日) 22:16:51.68 ID:HA3V8i250
結局、私達は生存者を一人も見つける事が出来なかった。



それから、私達は時臣さんが遺してくれた拠点に戻った。



誰一人助けられなかった、失意と後悔の心を抱いて。



聖杯戦争は終わった。


ギルガメッシュも時臣さんも、ライダーも氏んでしまった。

セイバーも戻って来ないから、多分氏んでしまったんだと思う。

時臣さんの氏を聞いて、桜ちゃんも凄く悲しんでた。

………



イリヤ「………」

ウェイバー「ここにいたのか、イリヤ」

イリヤ「………うん」

ウェイバー「…冬木市災害の生存者、たった一人だけだったらしい。」

イリヤ「………」

ウェイバー「…戦いは終わった。イリヤを狙う脅威もない」

ウェイバー「…キリツグを探そう。たった一人の生存者を助けたのがあの人なら、きっとまだ生きてる」

イリヤ「………うん」

ウェイバー「ボク達は生きる義務がある。…それが生き残った人達が生き残る事が出来なかった人達への一番の報いだから」

イリヤ「………うん」



それから、桜ちゃんは凛ちゃんの家に戻った。

時臣さんの氏を聞いて凛ちゃん達は悲しんでたけど、桜ちゃんが戻って来た事自体は凛ちゃんは嬉しかったと思う

ウェイバーはマッケンジーさん達にこれからの事を話していた。

私を両親の元に送って、その後凛ちゃん達の指導人としてしばらく遠坂さんの家に滞在した後旅に出るらしい。

セラとリズは、無事回復して私のお世話係として復帰出来るとの事。私に着いて行く気はまんまんだ

舞弥さんは…わからない。帰った時にはいなくなっていた。




そして私は………



230: 2014/11/09(日) 22:21:26.24 ID:HA3V8i250
ウェイバー「確か、ここで合ってるはずだ」

イリヤ「(ここにキリツグが………よし)」


ピンポーン



士郎「はーい…って、えっと…君は?」

イリヤ「あ、あの…この家に衛宮切嗣っていう人はいませんか?」

士郎「爺さんを知っているのか?爺さんなら今海外に行ってるけど…とりあえずあがるか?」

イリヤ「う、うん…」

ウェイバー「お、おじゃまします」









士郎「それじゃあ、イリヤは爺さんの本当の娘で、今までウェイバーさんと一緒に爺さんを探し回っていたのか」

イリヤ「うん、それでようやくキリツグがここに住んでるっていう情報を掴んで、それで…」

士郎「そっか。けど爺さん何時帰ってくるかわからないからな…」

ウェイバー「そうか…だとしたら、出直した方がいいかもしれない」




切嗣「ただいま、今帰ったよ」ガチャ



士郎「あ、爺さんが帰ってきた!」

イリヤ「!!」

ウェイバー「!!」





切嗣「士郎、靴が二人分多かったけど誰かいるの………かい?」






イリヤ「………………キリツグ………」

236: 2014/11/09(日) 22:36:08.65 ID:HA3V8i250
切嗣「い………イリヤ…?」

イリヤ「キリツグ…ずっと………ずっと会いたかった…!!」バッ

切嗣「イリヤ…本当に………イリヤなのか?」

切嗣「本当に………本当に………!!」ギュッ

イリヤ「うん…キリツグとお母様の子供の、イリヤよ」

イリヤ「今までずっと会いたかった…もう会えないかもって思ってたけど、会えてよかった」

切嗣「僕もだ…イリヤを取り戻そうと何度も……何度もアインツベルンに…」

切嗣「でも、また会えてよかった………!!」

切嗣「また、こうして抱きしめる事が出来てよかった………!!」

イリヤ「キリツグ………キリ…………ツグ…!!」

切嗣「おかえり、イリヤ………今まで会いにいけなくて…ごめんな」

イリヤ「ううん、いいの……だって、こうして…また…キリツグと一緒にいられるから」

切嗣「あぁ、これからはずっと一緒だ…3人でまた暮らそう」

切嗣「お腹がすいただろう、今から御飯を作るから少し待っていてくれ」









士郎「(爺さん、本当に嬉しそうだな…本当の娘と会えたなら当然か)」

セラ「全く、不覚にも涙を流してしまうとは私もまだまだですね」

士郎「あんた誰!?」

リズ「私達、イリヤ様のメイド」

士郎「め、メイド?」

セラ「早い話召使いです。これから一緒に暮らすのでよろしくおねがいいたします」

士郎「…なんでさ」







ウェイバー「(イリヤ…よかったな)」

切嗣「所で…君はどちら様かな?」

ウェイバー「あ、僕は…」

イリヤ「ウェイバーはね、私の一生のパートナーなの!」

ウェイバー「」

切嗣「」

244: 2014/11/09(日) 23:09:11.54 ID:HA3V8i250
切嗣「………どういう事か、説明してもらおうか」

ウェイバー「ちょ、ちょっと待って!誤解、誤解だ!!」

切嗣「何が誤解なのかな?」ジャコン

ウェイバー「なんでそんな物騒なものを取り出してやがるんですか!?」

切嗣「今はこんな感じで記憶も少し摩耗してるけど、少し前は魔術師頃しをやっていたからね」

イリヤ「キリツグ、ウェイバーにひどいことをしたらだめよ?」

切嗣「………とりあえず話を聞こうか」




切嗣「なるほど、ウェイバー君はイリヤの命の恩人で、イリヤの父親である僕を探してくれていたんだね」

ウェイバー「まぁ、そんな所です」

ウェイバー「(聖杯戦争の事については…触れない方がよさそうだな)」

切嗣「とにかく、イリヤを助けてくれてありがとう。君がいなかったら僕は絶望したまま氏んでいたかもしれない」

ウェイバー「そんな大げさな…」

切嗣「…今、イリヤは士郎と遊んでいる。だからこそ恩人である君には伝えておきたい」

ウェイバー「は、はぁ…」

切嗣「僕はもう長くはないんだ。とある理由で呪いを受けてしまってね」

ウェイバー「呪いって…治癒は出来ないんですか!?」

切嗣「この世すべての悪…どんなに優れた治癒魔術の使い手でも、延命が限界だよ」

ウェイバー「そんな………」

切嗣「だから、僕がイリヤ達と一緒に過ごせる時間は少ない。だからこそ残りの時間はイリヤ達と精一杯一緒に過ごすつもりだよ」

切嗣「けど、僕はそう遠くない内に氏ぬ。もし君が迷惑でなければ…僕が亡くなった後のイリヤの面倒を、見てあげて欲しい」

ウェイバー「切嗣さん………」

切嗣「でも、しばらくは娘との交際を認めるつもりはないよ?」

245: 2014/11/09(日) 23:29:33.72 ID:HA3V8i250
それから、私はキリツグ達と一緒に暮らす事にした。

キリツグと一緒に暮らす事になってからも、ウェイバーとはよく会っている。

昨日はキリツグとお風呂に入ったとか、キリツグと士郎が作ったハンバーグを食べたとか、5人で一緒に寝たとか、色んなお話をした。

ウェイバーはそれを毎回聞いてくれた。私にはそれが嬉しかった。

ウェイバーは遠坂邸で凛ちゃんの指導を行っている。

凛ちゃんはウェイバー曰く、ケイネス先生に匹敵する、もしくは超える魔術師になるかもしれないらしい。

ただ、ずっと指導をしている訳でもなく、時計塔にも度々足を運んでいるみたい。

私も、小学校や中学校で凛ちゃんや桜ちゃんと一緒に遊んでいる。







………私は今、凄く幸せだ。

お母様はいないけど…キリツグがいる。ウェイバーがいる。セラがいる。リズがいる。士郎がいる。凛ちゃんがいる。桜ちゃんがいる。

失ったものも多いけど、その果てに手に入れた幸せ。



だから、何度でも言える。 私は、凄く幸せだ。






GOODEND  大切な家族

249: 2014/11/09(日) 23:33:58.41 ID:HA3V8i250
-タイガー道場-


大河「第2のグッドエンド到達おめでとー」パチパチパチ

ケイネス「どうかしたかね、随分テンションが落ちているが?」

大河「いやね…少しマンネリ気味かなぁって」

ケイネス「差分的なENDなのだから仕方あるまい?」

大河「やっぱりトゥルーエンドよね!マンネリ打開にはそれしかないわ!」

4次ランサー「では次はいよいよトゥルーエンドが見れると?」

大河「それはみんなの安価次第」

ソラウ「期待しているわ、>>1」

253: 2014/11/09(日) 23:45:15.84 ID:HA3V8i250
イリヤ「私の伝えておかないといけない事、か…」

イリヤ「………」




1:一人で過ごす

254: 2014/11/09(日) 23:45:46.94 ID:SyRl1pdwO
いち

255: 2014/11/09(日) 23:46:59.25 ID:HA3V8i250
イリヤ「…私が伝えておかなきゃいけない事、か…」

イリヤ「………」



1:一人で過ごす






イリヤ「少し一人で気持ちを整理しよう」

イリヤ「どこで気持ちを整理しようかな」



1:屋根の上
2:お母様のお墓
3:寝室

選択安価 安価下2

257: 2014/11/09(日) 23:48:22.26 ID:2XY2Tdp30
2

263: 2014/11/10(月) 00:02:49.45 ID:QZGPOyE90
イリヤ「お母様のお墓がある所に行こう」トテテテ



イリヤ「………」

イリヤ「お母様…もうすぐ色んな事が一段落着くよ」

イリヤ「全部終わったら、キリツグを見つけて一緒にお墓参りしに来るから…それまで、待っててね」

イリヤ「だから…私達を見守っててね」





(イリヤ…貴女は立派に成長したわ)




イリヤ「あれ…お母様の声?」

(イリヤ…お墓の真ん中、少し掘ってみて)

イリヤ「?」ザッザッ

キラッ

イリヤ「これって…私がお母様から貰ったお守りとおんなじだ」

(それは私が切嗣から貰ったお守りよ。…貴女にあげたお守りとこのお守りが、貴女が最も守りたい人と貴女をきっと守ってくれるわ)

イリヤ「お母様………」

(行ってらっしゃい、イリヤ。きっと貴女ならうまくやれるわ)




イリヤ「お母様…私、頑張るからね」






ギル「………」

264: 2014/11/10(月) 00:05:33.50 ID:QZGPOyE90
イリヤ「…お守りを渡す人は、慎重に選ばないといけない気がする」

イリヤ「私の伝えておかないといけない事、か…」

イリヤ「………」





1:ウェイバーの所に行く
2:ギルガメッシュの所に行く



選択安価 安価下2

266: 2014/11/10(月) 00:09:09.40 ID:bZbJ0yuTo

267: 2014/11/10(月) 00:10:58.51 ID:QZGPOyE90
ギル「………」

イリヤ「ギルガメッシュ」

ギル「小娘か。何か用か?」

イリヤ「ギルガメッシュはさ、凄いよね。なんでもひとりで出来ちゃうし」

ギル「当然だ。我は王なのだからな」

イリヤ「…ギルガメッシュは、この戦いが終わったらどうするの?」

ギル「そうだな。元々は我の所有物である聖杯を盗む輩を裁くだけのつもりだったが、楽しみも出来た」

ギル「我が聖杯を手にした暁には、受肉してこの世に再び生を受けるのも悪くはない」

ギル「最も、我の敗北等ありえんがな」

イリヤ「そっか…」

ギル「貴様もこの戦いが終わったら父親に会い、存分に甘えさせてもらえ。子供には笑顔が一番似合う」

イリヤ「…うん」

イリヤ「………」

ギル「どうした、まだ何か用か?」

イリヤ「(どうしよう…ギルガメッシュにお守りを渡そうかな?)」



1:お守りを渡す
2:お守りを渡さない

269: 2014/11/10(月) 00:13:13.08 ID:Ggo54Bbu0
1

272: 2014/11/10(月) 00:24:58.49 ID:QZGPOyE90
イリヤ「ギルガメッシュ、これ…」

ギル「これは…宝石か?」

イリヤ「お母様から貰った大切なお守りなの。いつか大事な人が出来たら、このお守りを渡しなさいって」

ギル「そうか………ふむ、石自体は我の財には劣るが…悪くはない。我の首元にでもかけておくとしよう」ジャラララ

ギル「どうだ、似合うだろう?」

イリヤ「うん、とっても似合うよ。…大事にしてね」

ギル「あぁ、大事にしよう」







イリヤ「もう一つ…お母様の分のお守りはどうしようかな」


1:ウェイバーの所にいく
2:一人で過ごす

選択安価 安価下2

276: 2014/11/10(月) 00:28:32.46 ID:QZGPOyE90
ウェイバー「………」

イリヤ「ウェイバー」

ウェイバー「イリヤか…お前、本当にいいのか?ボク達の戦いなのに着いてきて」

イリヤ「私はいいの。今私がここにいるのもウェイバーやギルガメッシュ達のおかげだし、私がお荷物になって皆に迷惑をかけちゃうのは嫌なの」

ウェイバー「でも、この拠点にいた方が安心じゃないのか?」

イリヤ「ううん、万が一ここに残って、アサシンに私が連れ去られて人質にされたら…それこそ迷惑になっちゃうから」

ウェイバー「…イリヤは、それでいいんだな?」

イリヤ「うん、私はそれでいいよ」

ウェイバー「………分かった、ならボクも反対はしない」

イリヤ「ありがとう、ウェイバー…」

ウェイバー「お、お礼なんて………まだ早いよ」

ウェイバー「全部終わったら切嗣を探そう。お礼はそれからでいい」

イリヤ「………分かった」

イリヤ「………」

ウェイバー「イリヤ?」

イリヤ「(どうしよう…ウェイバーにお守りを渡そうかな?)」



1:お守りを渡す
2:お守りを渡さない

選択安価 安価下2

278: 2014/11/10(月) 00:30:31.89 ID:RvN0Vyif0
1

280: 2014/11/10(月) 00:31:41.90 ID:QZGPOyE90
イリヤ「ウェイバー…これ」

ウェイバー「これは…お守り?」

イリヤ「うん、お母様からもらったお守りなの。何時か大事な人が出来たら渡してあげなさいって」

ウェイバー「そんな大事なお守り、ボクなんかに渡してもいいのか?」

イリヤ「いいの。私、ウェイバーの事…大好きだから」

ウェイバー「!?」

イリヤ「じゃあ、私行くね。ウェイバーも遅れちゃだめだよ」トテテテ

ウェイバー「」ポカーン






時臣「では皆、準備はいいね?」

ライダー「おう、こっちは何時でも準備オーケーだ」

ウェイバー「これから最後の戦いが始まる…皆、絶対に生き残るぞ」

ギル「我を誰だと思っている?敗北等ありえん」

イリヤ「行こう、皆。最後の戦いに」





こうして、私達は出発した。

聖杯戦争に決着をつける為…そして、アインツベルンとも決着を付ける為に。

281: 2014/11/10(月) 00:32:45.48 ID:QZGPOyE90
アサシン「申し上げます。ライダー及びアーチャーが動きました」

綺礼「ご苦労。間もなくセイバーがここにやってくる…私は切嗣を殺る、そしてお前達は役割を分担する」

綺礼「お前達はセイバーを殺せ。お前達はライダーとアーチャーがホムンクルスと戦っている隙を突いてサーヴァント及びマスターを殺せ」

アサシン「はっ」

綺礼「…ようやく衛宮切嗣と対峙し、決着を付ける時が来たか」

臓硯「嬉しそうじゃな。そんなに奴がお気に入りか?」

綺礼「衛宮切嗣と対峙し、決着を付ける事で…私の中にあるものの答えが分かる。そんな気がするだけだ」

臓硯「まぁ、好きにするがいい。儂は聖杯の力で不老不氏にさえなれればそれでいい」




綺礼「………」

282: 2014/11/10(月) 00:33:14.35 ID:QZGPOyE90
切嗣「………」

セイバー「………今までどこにいたんですか?」

切嗣「…聖杯が降ろされようとしている。直に全てのサーヴァントがあの場所に集うだろう」

切嗣「僕達はなんとしても聖杯を手に入れなければならない。…アイリと舞弥の仇を討ち、恒久的世界平和の願いを叶える為にも」

セイバー「切嗣、そうやってあなたは………」

セイバー「………いえ、これ以上は言いません。必ず聖杯を勝ち取りましょう」




切嗣「………」

切嗣「(アイリ、舞弥…君達の犠牲は無駄にはしない)」

切嗣「(僕は必ず聖杯を掴んでみせる。そして、恒久的世界平和を実現し…その後はアインツベルンまでイリヤを迎えにいく)」

切嗣「(アイリ、君の分まで必ずイリヤを幸せにしてみせる…だから見ていてくれ)」

283: 2014/11/10(月) 00:34:11.84 ID:QZGPOyE90
-神戸大橋-



ホムンクルス「………」




ライダー「おぉ、やはりわんさかと現れおったか」

時臣「あれら全てがサーヴァントと同等以上の力を持つ。気をつけたまえ」

ウェイバー「アインツベルンの事情なんて知るものか。ボク達はお前達の邪魔には屈しない」

ギル「雑種の操り人形共が。我の前から消え失せろ」



ホムンクルス「…最優先捕獲対象の捕獲の為、周囲の排除対象を排除する」

ホムンクルス「お前達には絶対に負けない、と次の瞬間貴方は言うでしょう」

ウェイバー「お前達には…言わないからな」

ホムンクルス「チッ」




イリヤ「皆、来るよ!!」



ライダー「余に任せろ!!」キュイィイイイイイイン



ライダー「見よ、肉体は滅び、その魂は英霊として『世界』に召し上げられて、それでもなお余に忠義する伝説の勇者たち」

ライダー「時空を越えて我が召喚に応じる永遠の朋友たち」

ライダー「彼らとの絆こそ我が至宝!我が王道!」

ライダー「イスカンダルたる余が誇る最強宝具、王の軍勢なり!!」


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」



イリヤ「すごい…ライダーの仲間がたくさんいる」

ウェイバー「これが…ライダーの最強の宝具」

時臣「固有結界だと…ばかな、これ程のものが!!」

ギル「ほう………」




ライダー「蹂躙せよぉおおおおお!!」



「うおおおおおおおおおおおおおおお!!」



ホムンクルス「…対象不特定多数、危険度E~SS」

ホムンクルス「我々も軍を持って、対象を殲滅する」

284: 2014/11/10(月) 00:34:52.07 ID:QZGPOyE90
ウェイバー「凄い…ひとりひとりが英霊となってライダーと共に戦ってる」

ライダー「どうだ、我が宝具王の軍勢は。ここにいる者全てが余の朋友よ」

時臣「これがライダーの真価か…全く、驚かされるばかりだよ」



「うおおおおおお!!」ガキィン

ホムンクルス「…対象、接触。殲滅開始」ジャキン

「ぐあああ!!」ズバァン

「はぁっ!!」ザシュッ

ホムンクルス「」ドサッ

ホムンクルス「…数には数、私達も負けてはいません」




ライダー「懐かしいのぉ…これこそが戦というものよ」

ライダー「皆の者、我に続けぇえええええええ!!」



ギル「………」

ギル「ライダーに組する者達よ、受け取るがいい!!」

ギル「貴様らには今だけ特別に我が財を振るう事を許す。存分に戦うがよい」ヒュンヒュン


ライダー「おぉ、英雄王の王の財宝が我が王の軍勢に携われば百人力、天下無双!絶対無敵!!」

ライダー「この戦、絶対に負けぬ!!」



「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

285: 2014/11/10(月) 00:36:42.50 ID:QZGPOyE90
ホムンクルス「…対象の危険度、大幅上昇」

ホムンクルス「こちら側の被害、拡大中…全体損傷度、5% 敵首級を討ち取れば全滅すると判断」

ホムンクルス「戦闘を続行する」

ライダー「せいっ!はぁっ!!」

「王に続けぇええええええ!!」



ギル「圧倒的ではないか。奴らの数も相当なものだが、我の財がある…このままいけばライダーの軍勢が勝つのも時間の問題か」

時臣「私と王は安心して戦力を温存する事が出来ますね」

ギル「だといいがな………」

ギル「(…あの人形どもの奥にいるやつ、あれはなんだ?)」

ギル「(アサシン…にしては何かがおかしい)」





ホムンクルス「………」ギリリ…ヒュッ

「王、危ない!!」ドスッ

ライダー「むぅ、大丈夫か!?」

「私はここまで…王、お進みください」スゥ

ライダー「うむ…犠牲は無駄にせぬ」

ウェイバー「ライダー、前!」

ライダー「ぬぅん!!」ガキィン

ホムンクルス「…っ!」

ライダー「坊主、貴様も冷静に戦場を見る事が出来るようになってきたではないか」

ウェイバー「そんな事より、次来るぞ!!」



ウェイバー「(…あの人形どもの奥にいるやつ、アサシン?)」

ウェイバー「(でも何かが変だ…一体なんなんだ?)」



アサシン「………」




286: 2014/11/10(月) 00:37:48.71 ID:QZGPOyE90
-その頃、冬木市民会館-


アサシン「………」



セイバー「やはりアサシンが待ち構えているか…ここは私が止めます。切嗣は聖杯を」

切嗣「………」ダッ




アサシン「………」

セイバー「切嗣は無視…貴様らの目的は私か」

セイバー「地の利は貴様らアサシンにあるだろう、しかし私は負ける訳にはいかない」

セイバー「サーヴァントセイバー、参る!!」ダッ



セイバー「はぁっ!!」

アサシン「………」キィンキィンキィン

アサシン「………」シュッ



セイバー「速い!?」キィンキィンキィン

セイバー「ぐっ…速いだけではない。アサシンとは思えないこの力」

セイバー「単体でもここまで強いアサシンがここには数え切れない程いる…とんでもないな」





綺礼「衛宮切嗣…よくぞここまで来た」

切嗣「言峰…綺礼」

綺礼「貴様とは以前から会いたかったぞ…それがようやく叶う」スッ

綺礼「来い、衛宮切嗣。お前の持つ答え、私に見せてみろ」バッ

287: 2014/11/10(月) 00:38:53.17 ID:QZGPOyE90
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


キィンキィンガキィンザシュッズバッガキィンドスッ



ライダー「うおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「ぐっ……!!」ガキィン

ライダー「7割がたは片付いた、と言った所かのぉ」

ホムンクルス「戦況、劣勢…対象の殲滅はこのままでは困難と判断」

ホムンクルス「魔術に秀でたホムンクルスを後方に集め、特大魔術の行使を行います」ザッ


ライダー「む、奴らめ…100人程後方に撤退しておるな」

ウェイバー「けど、それ以外はまだ戦おうとしてる…時間稼ぎか?」

ライダー「とにかく、放置する訳にもいくまい…行くぞ皆の者!!」

「うおおおおおおおおおお!!」



イリヤ「あれ、何人か下がってる?」

時臣「この魔力は…何かが来るかもしれない」

時臣「万が一に備えて私は防壁魔術の展開を急ぐとしよう。気をつけたまえ」

イリヤ「う、うん…」



ギル「(あのアサシン…全く動きを見せない)」

ギル「(まるで何かを待っているかのよう…それよりも他の者は気付いていないのか?)」

ギル「(いや、あの男だけは奴の存在に気付いている、か…)」



アサシン「……………」

288: 2014/11/10(月) 00:39:37.14 ID:QZGPOyE90
「うおおおおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「」ドサッ

ホムンクルス「………」キィイイイイイン



ウェイバー「ライダー、後ろの奴ら…止めないとまずい!」

ライダー「分かっておる、皆の者続けぇ!!」

「うおおおおおおおおお!!」

ホムンクルス「…っ!」キィン

「はぁっ!!」ヒュンッ

ホムンクルス「がっ…!」ザシュッ

ホムンクルス「………」ブォン

「ぐぁっ!」ドガァッ

ライダー「ええい、いくら薙ぎ払ってもキリがない。これでは後方に辿り着けん!」

ウェイバー「ライダー、あれ!!」

ライダー「む……!!」





ホムンクルス「術式展開完了、魔力の循環、問題なし」キィイイイイイイン



ライダー「む…いかん、来るぞおおおおおおおおお!!」





時臣「くっ…防壁魔術展開!!」

イリヤ「っ!!」







ホムンクルス「対界秘術、発動」




カッ

289: 2014/11/10(月) 00:40:18.96 ID:QZGPOyE90
シュウウウウ…



ホムンクルス「………」



ギル「………」

時臣「………」

イリヤ「………」



ウェイバー「嘘だろ…」

ライダー「してやられたな…まさか固有結界を崩壊させる事で軍を消すとは」

ホムンクルス「ですが、我々も8万以上の兵力を損失しました。目的達成も出来ずにこれ程兵力を消耗したのは大きな痛手です」

ライダー「ならば退けばよい」

ホムンクルス「我々に与えられた命令はイリヤスフィールの捕獲。それを達成するまでは退く事は許されません」ジャキッ

ライダー「そうか…ならば仕方ないな」スッ

時臣「ご苦労、ライダー。よくここまで敵戦力を削ってくれた」

時臣「ここからは私と王の出番だ。下がって魔力を温存したまえ」

ギル「貴様らの奮闘、大義であったぞ」

ギル「さて、先程の人形の海に比べたらあらかた掃除はされたようだが…やはり貴様らは我を不快にさせる。ひとり残らず消え失せろ」ヒュンヒュン

時臣「遠坂の魔術…とくと見せてあげよう」キィイイン…ボウッ


ウェイバー「ライダー…」

ライダー「今は下がるぞ、ちと魔力を使いすぎた」

イリヤ「…二人とも、大丈夫かな」

ライダー「何、心配する必要はない。英雄王の王の財宝を借りれた事で大分削る事は出来たのだ」

ライダー「それに魔力が回復次第我々も再び戦線に加わる」

ライダー「聖杯も娘も守りきる、それを成し得た時こそ、我々の完全勝利だ」

ウェイバー「当たり前だろ。イリヤも守りきるし、聖杯も渡さない」

ウェイバー「勝つぞライダー、この戦い…絶対に」





アサシン「………」

290: 2014/11/10(月) 00:41:43.53 ID:QZGPOyE90
時臣「はぁっ!!」ボォッ!!

ギル「フン」ヒュンヒュンヒュン



ホムンクルス「がっ…ぁ…!!」ドスッドスッドスッ

ホムンクルス「っ!!」ボォウッ




ウェイバー「………」

ウェイバー「(ライダーやギルガメッシュはともかく、時臣も魔術を使って応戦している…それなのに、俺は何も)」

ライダー「…坊主、言っておくが余やあやつらが戦いに集中していられるのは、守るべきものをしっかりと見ていてくれる者がいるからだ」

ライダー「娘の事、しっかり守ってやれ。この状況で誰よりも戦況を理解出来るのは…恐らく貴様だからな」

ウェイバー「ライダー………あぁ、分かってる」

ライダー「ならばよい。行くぞ坊主!娘もしっかりと掴まっておれ!!」ズガガガ

イリヤ「うわわわっ!?」

ウェイバー「ら、ライダー!いきなり飛ばすなよ!?」





ライダー「A A A A La La La La La ie!!」ズガガガ

ホムンクルス「っぎぃ!!」ズシャァ


ライダー「敵も後わずかだ、このまま突破するぞ!!」ズガガガガ

時臣「王、我々も続きましょう」

ギル「そうするとしようか」



アサシン「………」ギリリ………



ウェイバー「あれは……!」

ライダー「坊主、どうした!?」

ウェイバー「ライダー、蛇行運転を!時臣さんも危ない!!」

時臣「え?」








ビュッ






キィン

291: 2014/11/10(月) 00:44:32.55 ID:QZGPOyE90
時臣「!?」

ギル「何をしている時臣、我のマスターを名乗るのならばこの程度に遅れをとるな!!」

時臣「お、王!」

ライダー「坊主、何があった!?」



アサシン「………」



ウェイバー「アサシンだ…あいつ、毒矢でボク達の事をずっと狙っていた」

ライダー「アサシンだと、どこにいる!?」

ウェイバー「あそこだ!あの橋の上に!!」

ライダー「橋の上には何も見えんぞ!?」

ギル「大方、透過でもしているのだろうな…下がっていろ」スッ

ギル「小賢しい真似を!その罪…氏を持って償うがいい!!」バッ



ホムンクルス「対象、危険度急激上昇…早急に始末せよ」バッ

アサシン「っ!!」バッ


ギル「どこへ逃げようとも無駄だ…原初を語る。元素は混ざり、固まり…万象織りなす星を生む! 氏して拝せよ!天地乖離す開闢の星!!」




ホムンクルス「強力な反応、危険、危険、危険、危険」

アサシン「………っ!!」





ドォン

292: 2014/11/10(月) 00:53:14.01 ID:QZGPOyE90
ギル「……………終わったか」

ウェイバー「ギルガメッシュ、危ない!!」


ガッ


ギル「……なっ……にぃ」

アサシン「………」

ギル「貴様…何時の間に、我が喉元に!?」

アサシン「………」スッ…

ギル「ぐっ…だが逃がさんぞ」ガシッ

アサシン「っ!!」

ギル「捕まえてしまえばこちらのものだ」

ギル「貴様は我が葬ってくれる………王の財宝!!」ドスッドスッドッスッ



アサシン「…が……ぁ…!!」スゥ…





イリヤ「ギルガメッシュ!!」

時臣「王よ、ご無事ですか!?」

ギル「………」

ギル「まさか小娘から譲り受けたお守りが我を守るとはな」




ギル「行くぞ、聖杯は目の前だ…聖杯を盗もうとする輩に天罰を下す」

ライダー「…おう!」



ウェイバー「………」



ライダー「どうした、坊主?」

293: 2014/11/10(月) 00:57:16.99 ID:QZGPOyE90
ウェイバー「ライダー、令呪を持って命ずる」

ウェイバー「必ず最後まで勝ち残れ」

ウェイバー「重ねて命ずる、必ず聖杯をその手に掴め」

ウェイバー「重ねて命ずる。必ず…生きて帰ってこい」

ライダー「………」

ウェイバー「これでボクはもうマスターでもなんでもない。ボクに縛られる必要はない」

ウェイバー「この先にボクが着いていっても足でまといになるのは分かってる…だから行ってくれ」

ライダー「そうしたいのは山々だが…坊主よ、一つお主に聞いておかねばならん事がある」ポンッポンッ

ウェイバー「ライダー…?」

ライダー「貴様は今、後悔しているか?」

ウェイバー「………していない」

ライダー「ならばよい。あれだけ余と共に戦場を駆け回ったのだ。貴様は今日まで余と同じ敵と戦ってきたのだ」

ライダー「そして、その手に一つの大切な命を救っている。小さくはあるが、かけがえのない…たった一つの命だ」

ライダー「余は貴様のような朋友を持った事を誇りに思う」

ライダー「…それと、もう一つ」

ライダー「ウェイバー・ベルベット…臣として余に仕える気はあるか?」

ライダー「貴様は最初に余と出会った時に比べれば間違いなく成長しておる。この征服王の名にかけて保証しよう」

ライダー「余の側は迎え入れる準備は何時でも出来ておる。どうだ?」



ウェイバー「………っ…あなたこそ…ボクの王だ」

ウェイバー「あなたに仕える、あなたに尽くす。どうかボクを導いてほしい…!!」

ウェイバー「同じ夢を…見させて欲しい」

ライダー「うむ、よかろう。…夢を示すのが王たる余の努め。そして王の示した夢を見極め、後世に語り継ぐのが臣たる貴様の努めだ」

ライダー「生きろ、ウェイバー。全てを見届け、そして生きながらえて語るのだ。貴様の王のありかたを、このイスカンダルの疾走を」

ウェイバー「………!!」


イリヤ「(ウェイバー………)」

イリヤ「(ウェイバーは自分がどうするべきなのか理解した上で、行動してる)」

イリヤ「(私も、自分がどうするべきか…決めなくちゃ)」



1:ギルガメッシュ・ライダー・時臣と共に行く
2:ウェイバーと残る

選択安価 安価下2

295: 2014/11/10(月) 00:58:41.82 ID:JZAXkiv+O
2

300: 2014/11/10(月) 01:57:00.24 ID:QZGPOyE90
イリヤ「……私も、ウェイバーと一緒に残る」

時臣「ふむ…足でまといになる位ならここから見守るという事か」

イリヤ「…うん」

ギル「なるほど、まぁ懸命な判断ではあるな」

ライダー「ふむ…では我々3人で決戦の地へ向かうとするかのぅ?」

ギル「そうするとしよう」

ライダー「では行くとしよう。ウェイバー・ベルベット!イリヤスフィール! 生きて我らの生き様を見届け、後世に語り継ぐのだぞ!!」



ウェイバー「ライダー………」

イリヤ「………行っちゃったね」

ウェイバー「信じよう…ボク達の王を…その生き様を最後まで見届けるのが、臣の努めだ」

イリヤ「………うん」






………




セイバー「はぁ…はぁ…はぁ…」

アサシン「驚いたな…まさか令呪を大量に注ぎ込まれた私をここまで削るとは」

アサシン「だがその様子ではもう限界であろう…貴様はここで氏ね」バッ

セイバー「氏ぬのは…貴様達だ!!」ズバァン

アサシン「」ドサッ

アサシン「(もらった!!)」ヒュンッ

セイバー「ふっ!」キィン

アサシン「…っ!!」ザシュッ



ドシャッ



セイバー「お前達がいくら立ちふさがろうと、私は聖杯を取る」

セイバー「そうでなければ、あのバーサーカーにも申し訳が立たない」

301: 2014/11/10(月) 02:04:11.89 ID:QZGPOyE90
-冬木市民会館-



臓硯「やはり来たか…英雄王に遠坂。しかしライダーまでいるとは思わなんだ」

時臣「間桐…臓硯!?何故生きている」

臓硯「儂をあの程度で殺せると思ったか?だからお主は甘いのじゃ」

ライダー「氏んだかどうか疑わしかったが…案の定、生きておったか」

ギル「化物め…目障りだ」

時臣「…王、ここは私にお任せください。それよりも聖杯を」

ギル「…ならば任せるぞ時臣」スッ

臓硯「通すと思っているのか?」ブブゥウウウン…


ボウッ


時臣「貴様の相手は私だ…臓硯」

臓硯「若造が…調子に乗るとどうなるか、たっぷりと教えてやろう」


302: 2014/11/10(月) 02:14:57.59 ID:QZGPOyE90
セイバー「はぁ…はぁ…なんとか、ここまで来れた」


ライダー「ほう…ここまで来たのはセイバーであったか」

セイバー「ライダー!それに…アーチャー!!」

ギル「やはり勝ち残ったのは貴様か…これで聖杯を争う3人の王がここに集った訳だ」

ライダー「そのようだな。…さて、となれば同盟はここまでだな」

ギル「もとより、そのつもりだ。…ここからは3人それぞれが敵同士だ」

セイバー「(同盟?)」

ライダー「うむ、では始めるとしようか」

セイバー「…なるほど、そういう事なら望む所だ」


303: 2014/11/10(月) 02:16:42.81 ID:QZGPOyE90
セイバー「がはっ…!」

ギル「どうした、威勢の割にはその程度か」

セイバー「はぁ…はぁ…ここまで来て、負ける訳には…!!」

ライダー「味方だと頼もしかったが、やはり敵にまわすと恐ろしいものだな」




「セイバー」

セイバー「!!」

ギル「ほう…セイバーのマスターか」

セイバー「ここは危険です、一度下がって…」

「セイバー…令呪を持って命じる」






「聖杯を………破壊しろ」




セイバー「………え?」

ギル「何…?」

セイバー「一体何を!?何を考えている!?」

ライダー「正気か、セイバーのマスター!!」






「重ねて命じる。聖杯を………破壊しろ」




セイバー「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」





臓硯「んぇ?」


ズガァアアアアアン

306: 2014/11/10(月) 02:42:07.56 ID:QZGPOyE90
ウェイバー「あれは…!?」

イリヤ「なに、あの黒い太陽!?」

ウェイバー「あれから流れ落ちてるのは…なんだあれ、呪い!?」

ウェイバー「あんなの………そうだ、ライダー!!」ダッ

イリヤ「待って、ウェイバー!!」ダッ






ウェイバー「なんだこれ…酷すぎる」

イリヤ「なにこれ………なんで、こんな」

ウェイバー「ライダー、ギルガメッシュ!!いるなら返事をしてくれ!!」

イリヤ「ライダー、ギルガメッシュ!!お願い返事をして!!」

ウェイバー「ライダああああああ!!ギルガメッシュうううううううう!!」

イリヤ「お願い、返事をしてええええええ!!」








ギル「何を騒いでいる」

307: 2014/11/10(月) 03:04:25.13 ID:QZGPOyE90
イリヤ「ギルガメッシュ!それにライダー!!」

ウェイバー「二人共、ぶz………」サッ

ライダー「よう、坊主に娘。こんな形での再会になるとは思わなんだ」



ウェイバー「………何で裸なんだよ」

ギル「仕方ないだろう?肉体こそ受肉したものの服装は受肉のしようがないのだからな」

ウェイバー「責めて隠せ!イリヤの教育に悪い!!」

イリヤ「ウェイバー、何で目を塞ぐの?」

ウェイバー「イリヤ、とりあえずボクが手を離すまでは絶対に二人を見るな」

イリヤ「はーい」

ライダー「別に見られた所で余はどうとも思わんが?なんならこの肉体美を見せつけてみるか?」

ウェイバー「だからまず服を着ろ馬鹿!…で、この惨状は一体なんだよ」

ギル「なに、セイバーのマスターが聖杯を壊したと思ったら頭上にあれが現れ、そこから降って来た泥をかぶっただけだ」

ライダー「その結果無事受肉を果たした訳だが…どうもあの泥が招いた災厄は見過ごせんな」

ウェイバー「聖杯を破壊した?何でそんな事…」

ライダー「知らん。だが、もしセイバーのマスターが聖杯がこのような災厄を招く代物だと気付いていたのなら、この行動にも頷ける」

ウェイバー「それじゃあ、セイバーのマスターは?それに、時臣さんはどこに?」

ギル「時臣の奴は泥に飲まれて氏んでしまったよ。最も、あの化物も共に泥に飲まれたのだろうが」

ウェイバー「………そうか」


311: 2014/11/10(月) 03:24:31.54 ID:QZGPOyE90
それから、私達は時臣さんが遺してくれた拠点に戻った。


皆裸のギルガメッシュとライダーに騒いでたけど、そんなのは正直どうでもよかった。




聖杯戦争は終わった。


時臣さんは氏んでしまった。

セイバーも戻って来ないから、多分氏んでしまったんだと思う。

時臣さんの氏を聞いて、桜ちゃんも凄く悲しんでた。

………




イリヤ「………」

ギル「まだ悲しんでいるのか」

イリヤ「………うん」

ギル「氏んだ者は戻らん。それだけは我とてどうしようもない事だ」

イリヤ「………」

ギル「…戦いは終わった。貴様を狙う脅威ももういない」

ギル「後は父親を探すなりなんなりすればいい。当初の目的は父親探しだろう?」

イリヤ「………うん」

ギル「残された者には生きる義務がある。どんなに自棄になってもそれだけは忘れるな」

イリヤ「………うん」

ギル「我が言ってやるのはここまでだ。下でお前の想い人が待っているぞ」




それから、桜ちゃんは凛ちゃんの家に戻った。

時臣さんの氏を聞いて凛ちゃん達は悲しんでたけど、桜ちゃんが戻って来た事自体は凛ちゃんは嬉しかったと思う

ウェイバーはマッケンジーさん達にこれからの事を話していた。

私を両親の元に送って、その後凛ちゃん達の指導人としてしばらく遠坂さんの家に滞在した後旅に出るつもりらしい。

ギルガメッシュは広い土地を買って豪邸を建ててそこで暮らしている。

ライダーは自由気ままに旅をしているらしい。所々で、彼の話を聞く気がする。

セラとリズは、無事回復して私のお世話係として復帰出来るとの事。私に着いて行く気はまんまんだ

舞弥さんは…わからない。帰った時にはいなくなっていた。




そして私は………

312: 2014/11/10(月) 03:29:11.24 ID:QZGPOyE90
ウェイバー「確か、ここで合ってるはずだ」

イリヤ「(ここにキリツグが………よし)」


ピンポーン



士郎「はーい…って、えっと…君は?」

イリヤ「あ、あの…この家に衛宮切嗣っていう人はいませんか?」

士郎「爺さんを知っているのか?爺さんなら今海外に行ってるけど…とりあえずあがるか?」

イリヤ「う、うん…」

ウェイバー「お、おじゃまします」









士郎「それじゃあ、イリヤは爺さんの本当の娘で、今までウェイバーさんと一緒に爺さんを探し回っていたのか」

イリヤ「うん、それでようやくキリツグがここに住んでるっていう情報を掴んで、それで…」

士郎「そっか。けど爺さん何時帰ってくるかわからないからな…」

ウェイバー「そうか…だとしたら、出直した方がいいかもしれない」




切嗣「ただいま、今帰ったよ」ガチャ



士郎「あ、爺さんが帰ってきた!」

イリヤ「!!」

ウェイバー「!!」





切嗣「士郎、靴が二人分多かったけど誰かいるの………かい?」






イリヤ「………………キリツグ………」

313: 2014/11/10(月) 03:30:11.56 ID:QZGPOyE90
切嗣「い………イリヤ…?」

イリヤ「キリツグ…ずっと………ずっと会いたかった…!!」バッ

切嗣「イリヤ…本当に………イリヤなのか?」

切嗣「本当に………本当に………!!」ギュッ

イリヤ「うん…キリツグとお母様の子供の、イリヤよ」

イリヤ「今までずっと会いたかった…もう会えないかもって思ってたけど、会えてよかった」

切嗣「僕もだ…イリヤを取り戻そうと何度も……何度もアインツベルンに…」

切嗣「でも、また会えてよかった………!!」

切嗣「また、こうして抱きしめる事が出来てよかった………!!」

イリヤ「キリツグ………キリ…………ツグ…!!」

切嗣「おかえり、イリヤ………今まで会いにいけなくて…ごめんな」

イリヤ「ううん、いいの……だって、こうして…また…キリツグと一緒にいられるから」

切嗣「あぁ、これからはずっと一緒だ…3人でまた暮らそう」

切嗣「お腹がすいただろう、今から御飯を作るから少し待っていてくれ」









士郎「(爺さん、本当に嬉しそうだな…本当の娘と会えたなら当然か)」

セラ「全く、不覚にも涙を流してしまうとは私もまだまだですね」

士郎「あんた誰!?」

リズ「私達、イリヤ様のメイド」

士郎「め、メイド?」

セラ「早い話召使いです。これから一緒に暮らすのでよろしくおねがいいたします」

士郎「…なんでさ」







ウェイバー「(イリヤ…よかったな)」

切嗣「所で…君は?」

ウェイバー「あ、僕は…」

イリヤ「ウェイバーはね、私の一生のパートナーなの!」

ウェイバー「」

切嗣「」

314: 2014/11/10(月) 03:42:18.72 ID:QZGPOyE90
切嗣「………どういう事か、説明してもらおうか」

ウェイバー「ちょ、ちょっと待って!誤解、誤解だ!!」

切嗣「何が誤解なのかな?」ジャコン

ウェイバー「なんでそんな物騒なものを取り出してやがるんですか!?」

切嗣「今はこんな感じで記憶も少し摩耗してるけど、少し前は魔術師頃しをやっていたからね」

イリヤ「キリツグ、ウェイバーにひどいことをしたらだめよ?」

切嗣「………とりあえず話を聞こうか」




切嗣「なるほど、ウェイバー君はイリヤの命の恩人で、イリヤの父親である僕を探してくれていたんだね」

ウェイバー「まぁ、そんな所です」

ウェイバー「(聖杯戦争の事については…触れない方がよさそうだな)」

切嗣「とにかく、イリヤを助けてくれてありがとう。君がいなかったら僕は絶望したまま氏んでいたかもしれない」

ウェイバー「そんな大げさな…」

切嗣「…今、イリヤは士郎と遊んでいる。だからこそ恩人である君には伝えておきたい」

ウェイバー「は、はぁ…」

切嗣「僕はもう長くはないんだ。とある理由で呪いを受けてしまってね」

ウェイバー「呪いって…治癒は出来ないんですか!?」

切嗣「この世すべての悪…どんなに優れた治癒魔術の使い手でも、延命が限界だよ」

ウェイバー「そんな………」

切嗣「だから、僕がイリヤ達と一緒に過ごせる時間は少ない。だからこそ残りの時間はイリヤ達と精一杯一緒に過ごすつもりだよ」

切嗣「けど、僕はそう遠くない内に氏ぬ。もし君が迷惑でなければ…僕が亡くなった後のイリヤの面倒を、見てあげて欲しい」

ウェイバー「切嗣さん………」

切嗣「でも、しばらくは娘との交際を認めるつもりはないよ?」












舞弥「………」

ギル「いいのか?貴様もあの中に入らなくて」

舞弥「いいんです。今の切嗣の周りに、私の居場所はありませんから」

ギル「………なら好きにするがいい」

315: 2014/11/10(月) 03:46:29.12 ID:QZGPOyE90
それから、私はキリツグ達と一緒に暮らす事にした。

キリツグと一緒に暮らす事になってからも、ウェイバーやギルガメッシュとはよく会っている。

昨日はキリツグとお風呂に入ったとか、キリツグと士郎が作ったハンバーグを食べたとか、5人で一緒に寝たとか、色んなお話をした。

二人はそれを毎回聞いてくれた。私にはそれが嬉しかった。

ウェイバーは遠坂邸で凛ちゃんの指導を行っている。

凛ちゃんはウェイバー曰く、ケイネス先生に匹敵する、もしくは超える魔術師になるかもしれないらしい。

ただ、ずっと指導をしている訳でもなく、時計塔にも度々足を運んでいるみたい。

私も、小学校や中学校で凛ちゃんや桜ちゃんと一緒に遊んでいる。

後で気付いた事だけど、舞弥さんはギルガメッシュが使用人として雇っていたみたい。

ライダーも色んな所に出歩いては、ギルガメッシュの所で飲み明かしているって舞弥さんが言ってた。





………私は今、凄く幸せだ。

お母様はいないけど…キリツグがいる。ウェイバーがいる。ギルガメッシュがいる。ライダーがいる。セラがいる。リズがいる。士郎がいる。凛ちゃんがいる。桜ちゃんがいる。

失ったものも多いけど、その果てに手に入れた幸せ。



だから、何度でも言える。 私は、凄く幸せだ。







………

318: 2014/11/10(月) 03:56:14.19 ID:QZGPOyE90
………




時臣「はっ!?」

時臣「ここは………一体」

臓硯「ようやく気がついたか、若造。ここは儂の隠れ家よ」

時臣「臓硯…これは一体どういう事か、説明してもらえるかな?」

臓硯「なに、貴様は呪いに生かされた…それだけよ」

時臣「…何を言っている?」

臓硯「お主も浴びたであろう?聖杯の泥を。この世全ての悪とはよく言ったもんだわい」

臓硯「じゃがその呪いには感謝せんといかん。呪いのおかげで、儂は氏す事がなくなったのじゃからな」

時臣「氏ぬ事がなくなった…?」

臓硯「お主、自分の心臓の鼓動が分かるか?」

時臣「? ………っ!?」

臓硯「鼓動がないじゃろう。お主も儂も、既に氏んだ身体じゃ」

時臣「ばかな…!?では何故私達はこうして」

臓硯「そんなものは儂にも知らん。じゃがこうして氏にながらも生きながらえているからには、貴様にも協力してもらうぞ」

時臣「貴方が何をするつもりなのかは知らないが、私が協力するとでも?」

臓硯「嫌でも協力するしかないぞ?…最も、愛娘がどうなってもよいというのならば話は別じゃがな」

時臣「!?」

臓硯「信じるも信じないもお主次第じゃ…ふふふふふ、あはははははは!!」






トゥルーエンド  新しい未来 暗躍する影

321: 2014/11/10(月) 04:04:40.25 ID:QZGPOyE90
-タイガー道場-




大河「ふぃー、書いた書いた。トゥルーも書いたったー」

アーチャー「待て、最後に何か不穏な展開があったぞ」

大河「いやね、5次の方もどうせなら書きたいじゃん?伏線欲しいじゃん?回収出来るかわからないけどやってみました」テヘペロ

アーチャー「物語の伏線を撒く時は回収の算段を建ててから撒けとあれほど言っただろう…」

大河「いいのよ、SSなんて基本思いつきなんだから」

アーチャー「はぁ…こんな考えで2スレ跨ぐSSを書いたというのが信じられん」

大河「こういうお気楽な考えだからこそ書けたんじゃない」

アーチャー「……まぁいい。で、その次回作の算段も着いた所で明日からは次回作が始まるのか?」

大河「何言ってるのよ、まだ何をどうするかも決まってないのよ?綺礼氏んでるしギルも善だし桜ちゃんは平穏に身を置いてるし」

アーチャー「…さすがに何も考えずにただ書くだけではなかったか」

大河「当たり前よ、最低限必要なのはスタートとゴール!これさえあれば後は途中の道のり書いてくだけよ」

アーチャー「君のようなやり方で長編を書ける人間がどれだけいるのだろうな…」

大河「私は私、他は他よ。まぁそれよりももう一つやり残した事があるのよねー」

アーチャー「やり残した事?」

大河「ランサールートよランサールート。埋めネタであったじゃない」

アーチャー「…そういえばあったな」

大河「今日はもう眠いから寝るけど、次はオマケパートでランサールート書いちゃうからね!おやすみバタンキュー」


アーチャー「…という事だそうだ。この物語自体は完結だが、オマケパートで構わないというのであればまた来て欲しい」

アーチャー「では、おやすみ。夜ふかしや徹夜は身体に悪いからなるべく早く睡眠をとりたまえ」

336: 2014/11/10(月) 18:26:54.35 ID:QZGPOyE90
オマケのランサールート




イリヤ「なんとか冬木市に着いたわ!早くキリツグを探さなくちゃ」

イリヤ「とりあえず町を歩いてみようかな」




ランサー「(我が主の命でサーヴァントを挑発しているが・・・一向に応じる気配がないな)」

ランサー「(このまま収穫無しで帰還する訳にもいかない。どうしたものか・・・ん?)」

イリヤ「あの、キリツグっていう人を知りませんか?」

男「いや、そんな人は知らないな」



ランサー「(人探しか・・・迷子の可能性があるな)」

337: 2014/11/10(月) 18:27:32.58 ID:QZGPOyE90
ランサー「(だが、今は主の命でサーヴァントを探している身。すまないが力にはなれない・・・気付かれる前にこの場を去るべきか)」

イリヤ「あの・・・」

ランサー「ん?」

イリヤ「人を探しているんです。キリツグって人を知りませんか?」

ランサー「すまない、キリツグという人物には私も心当たりがない。悪いが他を当たってくれ」

イリヤ「そうですか・・・」シュン





ランサー「(・・・何故だろうか。放っておいてはいけない気がする)」






イリヤ「あの、すみません。キリツグっていう人を知りませんか?」

魔術師「キリツグ・・・まさかエミヤキリツグの事か?」

イリヤ「知ってるの!?あの、私のお父さんなんです!」

魔術師「魔術師頃しの娘か・・・あぁ、私は切嗣を知ってるぞ。ついてきたまえ」

338: 2014/11/10(月) 18:29:30.90 ID:QZGPOyE90
イリヤ「わぁ・・・凄い」

魔術師「簡易的な工房だが、私の拠点だよ」

イリヤ「この水槽、なんだろう」

魔術師「あぁ、それはね・・・貴重な実験材料である君を保管しておく為の入れ物だよ」スッ

イリヤ「え?」

魔術師「恨みはないが、運が悪かったと思って諦めたまえ」ヒュッ


キィン



魔術師「っ!?」

イリヤ「ふぇ?」

ランサー「全く、知らない人に着いていったらいけないと親から教わらなかったのか?」

魔術師「貴様・・・邪魔をするな!」ボウッ

ランサー「ふっ!」キィンキィン

魔術師「何!?」

ランサー「はぁっ!」ドスッ

魔術師「ぐああ!」ドサッ





イリヤ「(わぁ・・・かっこいい)」

ランサー「大丈夫か?」

イリヤ「う、うん・・・ありがとう」

ランサー「これに懲りたら、知らない人に着いていかない事だ」

イリヤ「あ、待って!」

ランサー「どうした?」

イリヤ「あの・・・お名前だけでも、教えてくれませんか?」

ランサー「そうだな・・・ランサーとだけ名乗っておこう」

339: 2014/11/10(月) 18:31:07.94 ID:QZGPOyE90
ランサー「(すっかり遅くなってしまったな・・・あの後殺気を再び放ってみたが挑んで来る猛者は一人もいなかった)」

ランサー「(主もご立腹だが・・・ん?)」ピタッ

ケイネス「どうさたランサー?早く敵サーヴァントを見つけたまえ。それともようやく見つけたかね?」

ランサー「いえ、サーヴァントかどうかは分かりませんが妙な気配がしたので」

ケイネス「ならとっとと確認してこい。ソラウに私の良い所を見せなければ示しが付かんのだ」

ランサー「はっ」






イリヤ「い、いや・・・」ガタガタ

キャスター「怖がる必要はありませんよ。貴女はこれからジャンヌに捧げる最高の供物になるのですから」スッ

イリヤ「だ、誰か・・・誰か助けてええええ!!」



ランサー「そこまでにしてもらおうか」スッ

キャスター「・・・なんですか貴方は?」

ランサー「私はランサーのサーヴァントだ。貴様は見た所キャスターのサーヴァントとお見受けするが・・・幼子に手をかけるとはとんだ下劣な輩め」

イリヤ「あ・・・さっきの槍の人」

ランサー「全く、また会うとはな・・・怪我はないか?」

340: 2014/11/10(月) 18:32:00.15 ID:QZGPOyE90
イリヤ「う、うん」

キャスター「どこの誰かは知りませんが、私は聖処O復活の為に最高の供物を用意する必要があるのです。そこの子供はジャンヌに捧げる最高の供物にふさわしい…それを妨げるのであれば、誰であろうと容赦はしませんよ」

キャスター「いでよ、海魔達!!」ドバババッ

イリヤ「な、なにあれ!?」

ランサー「それが貴様の宝具か…お嬢ちゃん、私にしっかり掴まって離れないように」

イリヤ「え…あ、うん。わかった」ギュッ

ランサー「では行くぞ、キャスター!!」バッ

キャスター「愚かな…海魔に喰われて絶望しながらあの世に送ってさしあげましょう」スッ

海魔「「「ギシャー!!」」」

ランサー「はっ!」ドスッ

海魔「ギィ!!」

ランサー「ふっ!!」ドスッ

海魔「ヒギィ!!」

ランサー「せいっ!!」ズバッ

海魔「プギャ!!」

イリヤ「(すごい…ランサーってこんなに強いんだ)」

キャスター「数匹海魔を倒した所で、新しい海魔はどんどん出てきますよ。果たしてどこまで持ちこたえる事が出来ますかな?」ウジャウジャ

ランサー「チッ、キリがないか…主よ」

ケイネス「よかろう…宝具の開帳を許可する」

イリヤ「あれ?今どこからか誰かの声が聞こえたような…」

ランサー「承知した」ジャキン

キャスター「赤い槍?そんなもので何が出来る!!」

ランサー「こうするのさ!」シュバッ

海魔「ギァオ!」

海魔「ブルァ!!」

海魔「ヌワーッ!!」

キャスター「なっ!?」

ランサー「もらった、ゲイシャルグ!!」ザンッ


キャスター「………っ!!」



ドシャァッ

イリヤ「すごい…お化けが一斉に消えた!」

ランサー「ゲイシャルグは突いたものの魔力を無効化する…これで貴様の宝具を付けば…ま、こんな所だ」

キャスター「おのれええええ!!おのれおのれおのれおのれおのれええええええええええええええええ!!」

ランサー「終わりだ、キャスター!!」

キャスター「ぐぬぬぬぬ…ふん!!」ボフンッ

ランサー「!!」

イリヤ「うわっ!?」

シュウウウウ…

ランサー「………逃げられたか」

341: 2014/11/10(月) 18:34:21.87 ID:QZGPOyE90
ランサー「だがまぁ、それよりも…こんな時間に出歩いていると、さっきみたいな怖い人に襲われるぞ?」

イリヤ「ご、ごめんなさい…」

ランサー「家は分かるか?」

イリヤ「ううん、わかんない」

ランサー「わからない?」

イリヤ「キリツグを探して日本まで来たけど、肝心のキリツグがどこにいるのかわかんないの…」

ランサー「…やれやれ、探している人物の場所も分からずにさまよっていた訳か。夜も遅いから宿に泊まるという考えは浮かばなかったのか?」

イリヤ「お金も盗まれちゃって、宿にも泊まれないの」

ランサー「………」

ランサー「(主よ、少しいいでしょうか)」

ケイネス「(何かね?)」

ランサー「(先程の戦闘で行き場のない少女を見つけた。私の方で保護してもよろしいでしょうか?)」

ケイネス「(…構わん。ただし面倒はお前が見ろ)」

ランサー「(ありがとうございます)」

ランサー「なら私の所に泊まるといい。野宿よりはマシだろう」

イリヤ「…いいの?」

ランサー「主からの許可も出た。それにこんな所で一人彷徨っている女性を放っておける訳がない」

イリヤ「ランサー…ありがとう」

ランサー「礼は主に言ってくれ。…そういえば名前を聞いていなかったな」

イリヤ「イリヤよ。イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。よろしくね、ランサー」

342: 2014/11/10(月) 18:41:07.64 ID:QZGPOyE90
ケイネス「で、それが保護した少女とやらか」

イリヤ「イリヤよ。イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」

ソラウ「よろしくね、イリヤちゃん」

ケイネス「アインツベルンの令嬢か…うちのランサーが世話になったね。私は忙しい身なので君の面倒は全てランサーに任せる。工房があるから勝手に出歩いたりはしないように」

イリヤ「はーい」








イリヤ「ベッドがある…もふもふだ」

イリヤ「(ランサー「大丈夫か?」)」

イリヤ「(全く、また会うとはな・・・怪我はないか?」)

イリヤ「(ランサー…かっこよかったな。えへへ)」


ジリリリリリ


イリヤ「な、なに!?どうしたの!?」ガバッ


ランサー「イリヤ殿、緊急事態だ」

イリヤ「ランサー、どうしたの!?」

ランサー「襲撃だ。恐らくはサーヴァントとそのマスター…危険だから我が主の所に避難していなさい」

イリヤ「ま、待って!ランサーはどこにいくの?」

ランサー「俺は下の階で敵を迎撃する。私が戦っている間に早く主の所へ」


イリヤ「ランサー…」



1:うん、分かった。気を付けてねランサー
2:私も一緒に行く!


選択安価 安価下2

344: 2014/11/10(月) 18:44:43.19 ID:0pZORn9Uo
2

346: 2014/11/10(月) 19:32:47.43 ID:QZGPOyE90
イリヤ「待って、私も一緒に行く!」

ランサー「イリヤ殿、私は敵を迎え撃つ…だから私の傍は危険となる」

ランサー「我が主の元に行けば安全に過ごす事が出来る。だからここは言うことを聞いて避難してくれ」

イリヤ「でも…」

ランサー「サーヴァント同士の戦いは見たでしょう。私に着いてくれば君まで危険な目に合わせる事になる。…だから、早く我が主の元へ」

イリヤ「ランサー…」



1:それでもランサーについていく
2:ケイネスの所にいく
3:従う振りをしてこっそり着いて行く


選択安価 安価下2

348: 2014/11/10(月) 19:35:30.87 ID:x6hFNqcRo
3

349: 2014/11/10(月) 20:03:47.82 ID:QZGPOyE90
イリヤ「………分かった。でもちゃんと戻ってきてね」

ランサー「それでいい。…さぁ、早く行きなさい」


トテテテ


イリヤ「………」

イリヤ「(…もう行ったかな?こっそり着いていってもいいよね)」



トテテテ


ランサー「………」





イリヤ「(ランサー、戦いに行くんだよね…大丈夫かな?」トテテテ





ランサー「………」スッ



イリヤ「(あ、曲がり角に…追わなくちゃ)」トテテテ

ランサー「全く、危険だから主の元に戻りなさいと言っただろう」

イリヤ「ぴゃあ!?」ドテッ

ランサー「何故ついてきた?」

イリヤ「だ、だって…ランサーが心配で」













切嗣「・・・」ピポパポピポパ



ピー



ドカァン



イリヤ「え?」

ランサー「なっ!?」

イリヤ「な、何?きゃあああ!!」ガラララ

ランサー「まずい、ぐっ…!!」シュバッガキィンガキィンガキィン…





ズガシャアアアアアン

351: 2014/11/10(月) 20:53:36.81 ID:QZGPOyE90
シュウウウウウ…




ランサー「………ふぅ」

イリヤ「………っ!」ガタガタ

ランサー「イリヤ殿、もう大丈夫です」

イリヤ「………本当に?」

ランサー「あぁ、本当だ。…せいっ!」ガラッ

イリヤ「………なに、これ。お部屋全部壊れちゃってる」

ランサー「建物は全壊、主自慢の工房も台無し…一体誰がこんな事を」

イリヤ「(私、またランサーに助けられた…)」




ケイネス(ランサー、何が起きたのかを簡潔に説明せよ)

ランサー(はっ、どうやら敵が工房をホテルごと爆破し、抹殺を図ったようです)

ケイネス(どこの誰かは知らんがこのケイネス・ロードエルメロイ・アーチボルトが丹精込めて作り上げた工房をあろうことか爆破する等…そこまで私をこけにするか、下劣な輩共め)


イリヤ「あれ、まんまるの球体がある…」

ランサー「イリヤ殿、あの中に我が主がおられる。あの球体には一切触れないように」

イリヤ「はーい」



ケイネス(ランサー、この私に対する侮辱を行った下賎な者には裁きを与える。ソラウの安全を確保次第我々も動くぞ)

ランサー「仰せのままに」


イリヤ「?」

352: 2014/11/10(月) 21:20:30.96 ID:QZGPOyE90
それから、ランサーと一緒に廃工場にやってきた。

ケイネスっていう人はすごく怒ってて怖かった。



ランサー「主がホテル爆破の犯人を探している間、私は周囲の見回りをしてくる。いい子にして待っていられるか?」

イリヤ「じゃあ、私もランサーと一緒に行く!」

ランサー「しかしイリヤ殿、何時戦いになるかわからない状態では…」

イリヤ「いいから一緒に行くの!イリヤも一緒に行く!!」

ソラウ「いいじゃない、一緒に行きましょう?」

ランサー「しかし…」

ソラウ「大丈夫よ、ランサーが守ってくれるじゃない」

ランサー「………はぁ、仕方ない」

イリヤ「やったー!」

ソラウ「(それにしても、素直で可愛い娘ね…私とランサーの娘みたい)」

ランサー「………」





ソラウ「それにしても、いきなりホテルを爆破するなんて余程の外道なのね」

ランサー「あぁ、主は犯人を発見次第早急に出向く考えだ。…その間、私が主の安全を確保しなければならない」

イリヤ「ランサーって、騎士さんみたいなのね。かっこいいなぁ」

ソラウ「(みたいじゃなくて、本当の騎士なのよね)」

イリヤ「ねぇねぇ、ランサーはでっかい怪獣とか倒したりするの?」

ランサー「そうだな…主を守る為ならば、怪獣だろうとなんだろうと倒してみせる」

イリヤ「わぁ…やっぱりランサーってすごいね!」

ケイネス(ランサー、私の元にきたまえ)

ランサー(はっ)

ランサー「我が主がお呼びだ。戻るぞ」

イリヤ「イリヤも一緒にいくー!」

353: 2014/11/10(月) 22:32:57.32 ID:QZGPOyE90
イリヤ「~♪」ブラブラ

ケイネス「(………邪魔だ)」

ケイネス「ランサーよ、貴様は此度の襲撃…どう思う?」

ランサー「恐らく、アサシンかキャスターの仕業と考えています。キャスターは痛手を負った報復をというのも考えられます。そしてアサシンは正攻法では攻めて来ない。となれば、このような奇策を行って来る事も想定出来ます」

ケイネス「なるほど、筋は通っているな。…だが、もうひとり…このような非道な事を行う外道がいたのだよ」

ランサー「と、申しますと?」

ケイネス「優秀な使いに調べさせていた所、アインツベルンが外部の人間を雇った事が分かっている。…魔術師頃しの衛宮切嗣を」

ケイネス「奴の手口は魔術師を侮辱している。名門のアインツベルンが聖戦の場に資格なき卑賤な者を招き入れたのだ」

ケイネス「聖杯戦争を辱めた輩には誅罰をくださねばならん。そうは思わんかね?」

イリヤ「(もしかして、ランサー達はキリツグとお母様の所に行くのかな?)」




1:私もキリツグ達の所にいくー!
2:キリツグ達と喧嘩しちゃうの?
3:私はいい子にお留守番してたほうがいいよね

選択安価 安価下2

356: 2014/11/10(月) 23:01:05.70 ID:QZGPOyE90
イリヤ「私もキリツグ達の所にいくー!」

ケイネス「…そういえばこの娘はアインツベルンのご令嬢だったな」

ソラウ「そ、そうね」

ケイネス「なら丁度いい。ランサーよ、そのご令嬢も連れていくぞ」

ランサー「主、それは…」

ケイネス「異議は認めん。早くしろ」

ケイネス「(これは決闘ではなく誅罰だ。向こうが卑劣な手を使うというのなら、こちらにも考えがあるぞ)」

ケイネス「(聖杯戦争を穢した事、ご令嬢を野放しにしておいた事を後悔するがいい)」






-森-



切嗣「なっ…!!」

アイリ「嘘…なんでイリヤがあそこに!?」

切嗣「………いや、あれは幻術かそれに近い魔術だ。僕達の動揺をさそう為のね」

セイバー「ですが、それにしてはあまりにも…」

切嗣「アイリも知っているはずだ。イリヤはアインツベルンにおいてきた。だからここにいるのはありえない」

アイリ「………」

切嗣「セイバーは城前で待機。アイリは舞弥と共に避難の準備を」

アイリ「切嗣………」

357: 2014/11/10(月) 23:18:32.92 ID:QZGPOyE90
ザッ…ザッ…


イリヤ「ねぇ、本当にこの先にキリツグ達がいるの?」

ケイネス「使い魔が観測しているのだ、間違いはあるまい」

イリヤ「じゃあ早く行こうよ!キリツグに会いにいくんでしょ?」

ケイネス「そう焦るな。………ランサー」

ランサー「……はっ」




セイバー「何故貴様がイリヤスフィールを…答えろ!」



ケイネス「なに、迷い込んで来たご令嬢を届けに来ただけだ。それとも、ご令嬢をこうして引渡しに来た者に対してこのような歓迎を行うのがアインツベルンの流儀なのかね?」



セイバー「…何?」


ランサー「(なるほど、我が主は娘をご両親の元に届けてから決闘をお望みか。ならば私は邪魔が入らないようにするのみ」

ケイネス「ランサー」

ランサー「お任せを。主の邪魔は一切させません」





ギィ


ケイネス「……出てきたまえ、アインツベルンのマスター」

イリヤ「キリツグー、出てきてよー!!」タッ


カチッ



カッ



イリヤ「え?」


何かを踏んだような音。それと同時に光る足元。


何が起きたのかわからなかった。わかるのは私が強い光に包まれた瞬間


大きな爆発の音と共に、命を落としたという事だけだった。



DEADEND 殴り込みは氏亡フラグ

358: 2014/11/10(月) 23:19:50.38 ID:kBKPPQcO0
ケイネス絡むと碌なことが無い。

361: 2014/11/10(月) 23:38:39.80 ID:QZGPOyE90
-タイガー道場-

大河「いやー正直展開に迷ったわよ。今までの経験から氏亡フラグだって思うであろう選択肢を見事に踏み抜くんだもの」

ランサー「つーことはあれか?今回も切嗣とは最後まで合流しないほうがいいって事か?」

大河「どうあがいても途中で戦う事は避けられないけど、避けるに越した事はないのよねぇ…なんせ存在が氏亡フラグだし」

ランサー「じゃあとりあえず切嗣達との接触を避けるように誘導すりゃいいって事か」

大河「敵は切嗣だけじゃないわよー。なんせキャスターやアサシンもいるんだもの」

ランサー「おーおー、本編後半と違って危険がいっぱいだこと」

大河「という訳で直前からいってみよー」

362: 2014/11/10(月) 23:40:45.20 ID:QZGPOyE90
イリヤ「はっ!?」

ソラウ「どうかしたの?」

イリヤ「キリツグ達の所に行ったらダメな気がする…」

ソラウ「?」



ケイネス「ランサーよ、貴様は此度の襲撃…どう思う?」

ランサー「恐らく、アサシンかキャスターの仕業と考えています。キャスターは痛手を負った報復をというのも考えられます。そしてアサシンは正攻法では攻めて来ない。となれば、このような奇策を行って来る事も想定出来ます」

ケイネス「なるほど、筋は通っているな。…だが、もうひとり…このような非道な事を行う外道がいたのだよ」

ランサー「と、申しますと?」

ケイネス「優秀な使いに調べさせていた所、アインツベルンが外部の人間を雇った事が分かっている。…魔術師頃しの衛宮切嗣を」

ケイネス「奴の手口は魔術師を侮辱している。名門のアインツベルンが聖戦の場に資格なき卑賤な者を招き入れたのだ」

ケイネス「聖杯戦争を辱めた輩には誅罰をくださねばならん。そうは思わんかね?」

イリヤ「(もしかして、ランサー達はキリツグとお母様の所に行くのかな?)」




1:キリツグ達と喧嘩しちゃうの?
2:私はいい子にお留守番してたほうがいいよね

選択安価 安価下2


364: 2014/11/10(月) 23:41:15.76 ID:heZGBaqxo

366: 2014/11/11(火) 00:34:06.17 ID:qI8UO8nT0
イリヤ「キリツグ達と喧嘩しちゃうの?」

ランサー「イリヤ殿…」

ケイネス「…そういえばこの娘はアインツベルンのご令嬢だったな」

イリヤ「喧嘩はよくないよ?」

ソラウ「待ってケイネス、まだアインツベルンの仕業と決まった訳じゃないわ」

ケイネス「確かにそうだ。だが、私はこの男が聖杯戦争を穢したと見て間違い無いと踏んでいる」

ケイネス「奴はこの戦いに参加するに値しない、魔術師の風上にもおけぬ下卑で卑怯な臆病者だ」

イリヤ「キリツグをそんな風に言わないで!!」



イリヤ「キリツグは卑怯じゃないもん…臆病者じゃないもん…」グスッヒック

イリヤ「キリツグは…優しくて……強くて…」グスッ…グスッ



ソラウ「よしよし、大丈夫よ。…ケイネス、いくらなんでもこの娘の前でそんな事を言うのは酷すぎるんじゃない?」

ランサー「お言葉ですが主よ……娘の目の前で父親の事を悪く言うのはいかがなものかと」

ケイネス「!?」

367: 2014/11/11(火) 00:45:23.95 ID:qI8UO8nT0
ケイネス「ま、待てソラウ。今のは決してそういう訳では…」

ソラウ「子供の前で父親を貶すなんて最低よ」

ケイネス「」



イリヤ「うっ…ぐすっ……ひっく」

ランサー「ほら、一緒にいてあげるから泣き止むんだ。お父さんを貶されて辛かっただろう」

ソラウ「ランサー、私はこの娘を寝かしつけてくるから後は頼んだわよ」




ケイネス「」

ランサー「…主よ」

ケイネス「はっ!?」

ケイネス「…ラ、ランサーよ、貴様は此度の襲撃…どう思う?」

ランサー「恐らく、アサシンかキャスターの仕業と考えています。キャスターは痛手を負った報復をというのも考えられます。そしてアサシンは正攻法では攻めて来ない。となれば、このような奇策を行って来る事も想定出来ます」

ケイネス「なるほど、筋は通っているな。だがアサシンは使い魔を通して既に敗退している事が確認済み…となればキャスターか」

ランサー「いかがいたしますか?」

ケイネス「決まっているだろう。キャスターの工房を探し出し、徹底的に潰す。準備を整え次第出発するぞ」

372: 2014/11/11(火) 01:24:09.40 ID:qI8UO8nT0
ランサー「彼女の様子は?」

ソラウ「今は泣き止んで眠っているわ」

ランサー「そうか…ソラウ殿、私は主と共にキャスター探しを行う。それまでここでお待ちください」

ソラウ「分かったわ。…ランサー」

ランサー「?」

ソラウ「どうか気を付けて…必ず帰って来て」

ランサー「ご心配なく。必ずや主と共に帰還いたします」





イリヤ「………ん…?」

ソラウ「あら、目が覚めたかしら?」

イリヤ「あれ…ソラウおねえちゃん、ランサーは?」

ソラウ「ランサーはケイネスと一緒にキャスターの首級を取りに行ったわ。イリヤちゃんは私と一緒にここで帰りを待ちましょう?」

イリヤ「んぅ…」




1:大人しく帰りを待つ
2:帰りなんて待てない、ランサーを探しにいく
3:暇だから廃工場内で遊ぶ

選択安価 安価下2

374: 2014/11/11(火) 01:25:01.56 ID:F9inrMem0

377: 2014/11/11(火) 02:04:30.83 ID:qI8UO8nT0
イリヤ「んぅ…わかった」ムニャムニャ

ソラウ「そう、良い子ね」






アサシン「………」スッ





ソラウ「ふぅ、それにしても暗いわね。少し外の空気を吸って来ようかしら」




ドスッ




ソラウ「………ぇ…あ?」ドサッ





アサシン「………」


イリヤ「すぅ…すぅ…」


ザクッ


DEADEND 拠点にいる事が安全とは限らない

382: 2014/11/11(火) 02:19:23.39 ID:qI8UO8nT0
-タイガー道場-


大河「常につきまとう単独及び非戦闘要員の氏亡フラグ、アサシン!!」

ランサー「おい、アサシンいる限り単独行動全部氏亡フラグじゃねぇか!!」

大河「そりゃあそうでしょ。戦えない者が残ってもアサシンの格好の的じゃない」

アーチャー「だが、この選択肢…どれも地雷な気しかしないのだがまさか詰んでいるという事はないだろうな」

大河「そのへんは明言しないって言ったでしょー。まぁ諦めなければなんとかなるわよ、多分」

ランサー「理不尽すぎるぜ…こんなのどうすりゃいいんだよ」

大河「そんじゃ、気を取り直してやり直してみよっか」

383: 2014/11/11(火) 02:23:34.04 ID:qI8UO8nT0
イリヤ「はっ!?」

イリヤ「大人しく寝てたら殺される夢を見た気がする…」

ソラウ「あら、目が覚めたかしら?」

イリヤ「あれ…ソラウおねえちゃん、ランサーは?」

ソラウ「ランサーはケイネスと一緒にキャスターの首級を取りに行ったわ。イリヤちゃんは私と一緒にここで帰りを待ちましょう?」

イリヤ「んぅ…」




1:帰りなんて待てない、ランサーを探しにいく
2:暇だから廃工場内で遊ぶ

選択安価 安価下2

385: 2014/11/11(火) 02:25:34.25 ID:x5PilGR90
1

386: 2014/11/11(火) 02:46:14.60 ID:qI8UO8nT0
イリヤ「ランサー達、行っちゃったの?」

ソラウ「そうよ。だから私と一緒にここで…」


イリヤ「じゃあ私もランサーを追いかける!」タッ

ソラウ「ちょ、ちょっと!イリヤ!?待ちなさい!!」





イリヤ「(ひょっとしたらまだそんなに遠くに行ってないかもしれないし、走れば追いつけるかな?)」タッタッタッ







ギル「………ん?あれは…」




ソラウ「イリヤ、待ちなさい!」

イリヤ「ランサー達を追いかけるのー!!」




ギル「………ふん」

388: 2014/11/11(火) 03:31:45.90 ID:qI8UO8nT0
イリヤ「はぁ…はぁ…あれ、そういえばランサーはどっちに向かったんだっけ」

ソラウ「イリヤ、大人しく待っていないとだめでしょ」

イリヤ「あ…ごめんなさい」

ソラウ「全く、もしここで他のサーヴァントやマスターに襲われたら私達は成すすべがないのよ」




ドシャアッ


ソラウ「…え?」

イリヤ「どうしたの?」

ソラウ「嘘…まさか、こんな時に」




海魔「きしゃあああああああああああ!!」




イリヤ「ひっ!?な、なにあれ?」

ソラウ「イリヤ、逃げるわよ!!」ガシッ

イリヤ「え、あ、きゃあ!?」ダッ




ソラウ「(早く逃げないと!ケイネス、ランサー…私達を助けて!)」

ガッ

ソラウ「きゃあ!」ドシャッ

イリヤ「お、おねえちゃん!?」



海魔「ぎしゃあああああああああああ!!」バッ


イリヤ「い、いや!嫌ぁあああああああああああああああ!!」





ギル「消えろ、化物!!」ヒュンヒュンヒュン


ザシュッザシュッザシュッ


海魔「ぎ…ぃ…!!」シュウウウ…




イリヤ「………な、なに?」

ソラウ「これって…まさか」


ギル「ギル「こんな所で何をしている」シュタッ

398: 2014/11/12(水) 01:20:23.48 ID:fXhG7YMi0
ギル「こんな所で何をしている」シュタッ



イリヤ「わぁ…すっごく輝いてる人だ」

ソラウ「そ、そんな…貴方まさか、サーヴァント!?」

ギル「貴様、誰の許可を得て我を仰ぎ見ている?我が誰なのか分からぬのであれば、その時点で貴様に存在する価値はないぞ雑種」

ソラウ「(まずい、今の私達は完全に無力…なんでこんなタイミングでサーヴァントに狙われなきゃいけないのよ!)」

イリヤ「あの、助けてくれてありがとうございます。お名前教えてくれたら嬉しいな」ペコリ

ソラウ「い、イリヤ!?」

ギル「………ほう」

イリヤ「…だめ?」

ソラウ「貴方何言ってるの!?ここであのサーヴァントの機嫌損ねたら私達殺されるのよ!?」

イリヤ「で、でも助けてくれたからいい人だと思って!」ユサユサ

ギル「…我は王の中の王、ギルガメッシュだ。覚えておくがいい雑種」スゥ



ソラウ「………助かった?」

イリヤ「ぷへ…あれ、輝いてる人消えちゃった」







ケイネス「ただいま、ソラウ。私が留守の間には何もなかったようだね」

ソラウ「そ、その…」








イリヤ「おかえり、ランサー!」ピョンッ

ランサー「ただいま。いい子にしてたか?」

イリヤ「んとね、んとね…」




1:いい子にして待ってたよ
2:ひとでみたいなお化けが来て怖かったけど、ギルガメッシュっていう人が助けてくれたの!
3:ランサーがいなかったから探してたの


選択安価 安価下2

400: 2014/11/12(水) 01:23:54.86 ID:BMzGpxLPO

401: 2014/11/12(水) 01:49:39.37 ID:fXhG7YMi0
イリヤ「ひとでみたいなお化けが来て怖かったけど、ギルガメッシュっていう人が助けてくれたの! 」

ランサー「ギルガメッシュ!?………そうか。怪我はないか?」

イリヤ「うん、どこも怪我してないよ」

ランサー「ならいい。少し主と話をしてくる、いい子にして待っていなさい」

イリヤ「はーい」






ケイネス「己…まさか英雄王が君臨しているとは」

ランサー「人類最古の大英雄、恐らく正面から勝つ事はほぼ不可能かと思われます」

ケイネス「私の武勲に泊を付ける為に来たかいがある…が、さすがに対策を考えなければならないようだな」

ケイネス「奴の宝具がなんなのか、詳しく調べる必要がありそうだ」

ランサー「彼女に詳しく話を伺いますか?」

ケイネス「そうだな、出来る限り情報を引き出せ。私もソラウに話を聞いた上でこの街の図書館を訪れるつもりだ」

ランサー「はっ」

402: 2014/11/12(水) 02:09:59.21 ID:fXhG7YMi0
イリヤ「(ランサーまだかなぁ…何のお話だろう?)」


ランサー「イリヤ殿、少しいいかな?」

イリヤ「あ、おかえりランサー!」





………





その後、ランサーからギルガメッシュについて色々と聞かれてお話した。

なんでも、明日は図書館に行くらしい。




翌日




-図書館-



イリヤ「わぁ、本がいっぱいある」

ケイネス「言っておくが、図書館では静かにしたまえ。他の者の迷惑になるからね」

イリヤ「はーい」トテテテ




イリヤ「(色んな本がある…でも難しい本ばっかり)」



1:絵本がある所にいってみよう
2:ランサーが読んでる本を一緒にみよう
3:ちょっと奥の方に行ってみようかな
4:本ばっかりだと遊べないしお外に出てみよう


選択安価 安価下2

404: 2014/11/12(水) 02:12:49.84 ID:hJSQyjK40
2

405: 2014/11/12(水) 02:44:48.03 ID:fXhG7YMi0
イリヤ「うーん、全然つまんないしランサーの所にいこっと」トテテテ



ランサー「(英雄王ギルガメッシュ…この資料を参考にするなら全ての宝具の原点を所持している事になる)」ペラッ

ランサー「(イリヤ殿の供述とも一致している、この線が高いな)」ペラッ

ランサー「(だとすると相性が悪すぎる…宝具を射出しているとなればゲイシャルグで打ち消す事も出来ない。ゲイボウでダメージを蓄積しようにもそもそも近づけるかどうか)」ペラッ

ランサー「(…やはりこれだけでは不明な点が多すぎるな。他の本も参考にすべきか)」パタン

イリヤ「………」ジーッ

ランサー「………」

イリヤ「………」ジーッ

ランサー「………」

イリヤ「………」ジーーッ

ランサー「………一緒に本を読みたいのかな?」

イリヤ「うん!」





………




イリヤ「すぅ…すぅ…」

ランサー「(10分の1も読み終えない内に寝てしまったか。どうやら彼女に読書は退屈だったようだな)」

ランサー「(さて、となれば彼女が眠っている間に英雄王の弱点を探さねば)」ガタッ

ライダー「ん?」

ランサー「ん?」

ウェイバー「あっ」

ランサー「………」

ウェイバー「………」

ライダー「ようランサー、こんな所で会うとは奇遇だな」

406: 2014/11/12(水) 03:11:07.92 ID:fXhG7YMi0
ウェイバー「サーヴァントも読書するんだな」

ランサー「敵の弱点を探る為だ。お前達も似たようなものだろう?」

ウェイバー「そりゃあそうだけどさ…」

ライダー「しかし図書館というのは様々な書物が揃っているな。これだけ書物があるならわからない事等ないのではないか?」

ウェイバー「あのな、こんなの時計塔に比べたら全然大したことないからな」

ライダー「ほう、そうなのか!時計塔とやらも是非行ってみたいものだ」

ランサー「はしゃぐのはいいが、図書館では静かにしたまえ」

イリヤ「すぅ…すぅ…」

ウェイバー「…所で、となりで寝てるその子は?」

ランサー「親を探しているらしいが、居場所がわからないらしくてな。放っておくと危ないので保護している」

ライダー「まぁ確かに聖杯戦争が行われている以上ひとり彷徨っているのは危ないな」

ウェイバー「そうじゃなくても、最近は子供が相次いで行方不明になっているらしいからな…それよりライダー、そろそろ行くぞ」

ライダー「じゃ、そういう事だ。お互い頑張ろうではないか」

ランサー「…まさかこんな所でライダーとそのマスターに会うとはな」

イリヤ「……んぅ…?あれ、私寝ちゃってたんだ」

ランサー「お目覚めかな?」

イリヤ「あ、ランサーおはよー」

407: 2014/11/12(水) 03:11:47.99 ID:fXhG7YMi0
眠いので今日は寝ますおやすみバタンキュー

408: 2014/11/12(水) 03:14:52.59 ID:WSLyBo8pO
おつおつー

409: 2014/11/12(水) 07:09:32.32 ID:FTDUIGQWO
乙ー

引用: イリヤ「暇だからキリツグを追いかけて日本に行く」ウェイバー「後編」