1: 2024/03/18(月) 11:43:30 ID:AaLxrNGQ00
ネタが前作の使いまわしになってしまいますが。
前作を書いているときにどうしてもこのカプでもやりたかったので…

(リクエストいただいておりますこずめぐとみらぱは今書いておりますのでしばしお待ちを)

2: 2024/03/18(月) 11:44:33 ID:AaLxrNGQ00
慈「ねえ綴理」

綴理「何、めぐ?」

慈「勝負しよ?」

―――――――――――――――――

放課後の部室。
梢は部長会議で今日はいない。
1年生たちは学年集会があるらしくて遅れて来る。

というわけで今この部室にいるのは私と、友人の夕霧綴理の2人だ。
綴理と何気ないおしゃべりを交わしているときにふと、思う。

慈(そういえば2年間の付き合いの中で、綴理が照れているところ、見たことないな…)

綴理を一度くらい照れさせてやりたい。
そんな思いから私は綴理にある勝負を持ちかけたのである。

―――――――――――――――――――――――

3: 2024/03/18(月) 11:45:27 ID:AaLxrNGQ00
綴理「いいよ。何の勝負する?」

綴理はすぐに乗ってきた。
梢とは違い、綴理は話が早くて助かる。
ま、あれこれと理由をつけて逃げようとする梢を攻めるのも悪くはないんだけど、ね。
おっと、今は綴理との勝負に集中しなきゃねっ☆

慈「今からめぐちゃんが綴理のいいところをたーっくさん褒めてあげるっ☆」

慈「それで、綴理が少しでも照れたりしたらめぐちゃんの勝ちっ。動じなかったら綴理の勝ちっ。どう?」

綴理「おー面白そう」パチパチ

綴理め、余裕そうなのがムカつく~~。
このめぐちゃんが今にその表情を崩してやるんだから、覚悟しろ~~っ☆

4: 2024/03/18(月) 11:46:50 ID:AaLxrNGQ00
慈「じゃあ、始めるよ?」

綴理「うん。」

慈「綴理ってさ」

綴理「?」キョトン

慈「綴理ってさ、スタイルいいよね。羨ましいよ」

綴理「ボク、スタイルいい?」

慈「いや自覚ないんかいっ。手足がこうシュッとしていて横で見ていて綺麗だな~って」

5: 2024/03/18(月) 11:47:55 ID:AaLxrNGQ00
綴理「わーい褒められた。めぐ、ありがと」

慈「うん…」

駄目だまだ効き目はないみたいだ。
よ~し、こうなったらどんどん言ってやるんだから。

慈「綴理って素直だよね」

綴理「そう?」

慈「そうだよ。裏表がないっていうかさ。思ったことを素直に言える。羨ましいよ」

綴理「めぐにそう言ってもらえると、ボク嬉しいな。」

慈「ほらほらそういうとこっ!」

6: 2024/03/18(月) 11:55:38 ID:AaLxrNGQ00
慈「綴理ってやればできる子だよね」

これって、褒めてるのか?
まあ、いいや。続けよう。

慈「オープンキャンパス実行委員会に立候補した時はびっくりしたよ。あの綴理が~って。でもさ、ちゃんとやり遂げてオープンキャンパスを大成功に導いたよね。私には出来ないよ」

綴理「あれはさやがいたから。さやがこずの代理を頑張っている姿を見て、ボクも頑張らなきゃって力を貰えたんだ。それに、さちの力もなかったら成功しなかったと思う」

全く。こいつはどれだけ余裕なんだ。
せっかく人が褒めてるってのに少しは照れろっつーの。

13: 2024/03/18(月) 16:25:38 ID:AaLxrNGQ00
慈「綴理ってさ、数学得意だよね。めぐちゃん尊敬しちゃうな~」

綴理「うん。ボク、理数系は得意だよ~。めぐは何が得意?」

慈「私のことはいいのっ!」

危ない危ない。
これ以上この話題を深堀したら私にダメージが来るからやめておこう…

仕方がない。
ここはストレートに本人に聞いてみるか…

慈「ねえ、綴理」

綴理「ん?」

慈「綴理ってさ、照れることないの?」

綴理「照れる?」

慈「うん。可愛いめぐちゃんがこ~~んなにも褒めてあげてるのに全く動じないよね」

14: 2024/03/18(月) 16:28:32 ID:AaLxrNGQ00
綴理「うん。めぐは可愛い。」

慈「あったりまえでしょ~。ってそうじゃなくって」

綴理「??」キョトン

慈「梢相手にこんなに褒め倒せばもうしなしなになっちゃうのに」

綴理「こずは照れ屋さんだから」

慈「確かに梢はちょっと照れすぎだけど~。あんたは照れなさすぎ。可愛げがない!」

綴理「ボク、可愛くないの?」ショボン

慈「ちがっ。可愛いよ、可愛いって」

はぁ。綴理にはいつもペースを乱される。
しかも本人は無自覚だから余計にタチが悪い。

15: 2024/03/18(月) 16:30:10 ID:AaLxrNGQ00
綴理「めぐ。」

綴理に勝つにはどうしたものかと悩んでいると突如綴理が口を開いた。

慈「何?」

綴理「今度は、ボクに褒めさせて?」

慈「え~っと、どういうことかな?」

綴理「ボクも、めぐのこと褒めたい」

慈「………」

え、待って待って。
私が褒められるの?
綴理の攻めに耐えきれる自信ないんだけど…

16: 2024/03/18(月) 16:31:32 ID:AaLxrNGQ00
綴理「だめ…?」

慈「いいよ…」

そんな純粋な目で見つめんなっての。

綴理「やった」パァ

なんて嬉しそうな顔するんだ。

綴理「じゃあ、始めるね」

慈「どーぞ」

綴理「んーとね、まずめぐは可愛い」

慈「まあめぐちゃんだからね。当然っしょ」

17: 2024/03/18(月) 16:33:08 ID:AaLxrNGQ00
綴理「あとめぐは優しい、仲間想い」

慈「あ、ありがと//」

綴理「めぐ、照れてる?」

慈「照れてない!」

綴理「あとね~」

慈「待ってまだ続けるの?」

綴理「うん。ボク、めぐのいいところいっぱい知っているから」

慈「なんだか恥ずかしいんですけど//」

綴理「めぐ」

19: 2024/03/18(月) 16:38:44 ID:AaLxrNGQ00
慈「何?」

綴理「ボクの勝ちだね」

慈「………」

慈「そうだね…」

悔しいけど認めるしかない。
私、藤島慈は夕霧綴理に弱い。
綴理を照れさせようと試みた私の試みは見事に失敗し、それどころかいつの間にか私が照れさせられているのだ。

20: 2024/03/18(月) 16:41:03 ID:AaLxrNGQ00
綴理「めぐ」

慈「何?」

綴理「3年生になってもこうやって過ごせればいいね。ボク、めぐのこと大好きだから」

慈「綴理//」

綴理、そういうところだぞ。
さっきも言ったけどさ、自分の思ったことを素直に言えるところ、ほんとに好き。
だから、私も今は素直になろうと思う。

慈「私も大好きだよ、綴理//」




おしまい

21: 2024/03/18(月) 16:42:01 ID:AaLxrNGQ00

22: 2024/03/18(月) 16:47:29 ID:AaLxrNGQ00
こずめぐとみらぱはそれぞれ今月中には何とか。
遅くなって申し訳ありません。

>>18
こちらこそありがとうございました

24: 2024/03/18(月) 19:31:31 ID:ZPFCENl.00

良かった

引用: SS 慈「綴理を褒め殺しにした結果」