1: 2010/04/24(土) 00:25:50.65 ID:rRaYA3yLO
メルエム「東ゴルトー出身、王メルエム。ただの人間には興味はない。
     この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいるのならば、余の元に参ずるがよい。以上だ」

ざわ…    ざわ…

コムギ「はぁ…何やら高貴なお方す…ただの人間以下のワダスは目にも映らないんでしょーか…」

ネテロ「次!お主の番じゃぞ、自己紹介」

コムギ「あっははい!コッコココムギ!です!」ズズッ

メルエム「…」



3: 2010/04/24(土) 00:28:20.28 ID:rRaYA3yLO
放課後

コムギ「ワダスの前のお席の方、何だか不思議なお方ですた…」

ヒナ「あーアイツね、あまり関わらない方がいいよ。ほんとに変な奴だから」

ザザン「ロクな噂がないわよね。アンタも目ぇつけられないように気をつけなさいよ」

コムギ「は、はぁ…」

ヒナ「それじゃ帰ろっか」

コムギ「あっ、ワダスは部活に行きますんで、これで」

ザザン「部活?あー軍儀部ね、でも部員アンタしかいないんでしょ?」

コムギ「はい…最低でも3人はいないと廃部になってすまうそうで…でも何とかすて部員集めてみます!」

ヒナ「そっかぁ…じゃ、頑張ってね!」

ザザン「私達も誰か暇そうな奴いたら誘ってみるよ」

コムギ「あ、ありがとうございます!」


5: 2010/04/24(土) 00:30:45.95 ID:rRaYA3yLO
コムギ「えーと…確か軍儀部の部室はここよね…」コンコン

コムギ「失礼すまーす…って誰もいねーっすよねタハハ」

???「何だ、貴様は」

コムギ「えっ?!」ビクッ

メルエム「貴様は同じクラスの…」

コムギ「あっ、あれ?わっワダス、部屋間違えちゃいますたか!失礼すますたーっ」

メルエム「待て。貴様、軍儀部か?」

コムギ「はっハハハハハイそうですんけれども!!まっまさか廃部すか?!ワダスここを追い出されちゃうんすか?!せ、せめて夏の大会までは何とか―――」

メルエム「おい」

コムギ「はひっ!!」

メルエム「少し黙れ」

コムギ「…」


6: 2010/04/24(土) 00:32:29.06 ID:rRaYA3yLO
プフ「おやおや、何やら賑わっているようですね」

ユピー「ま、少し騒がしいくらいがちょうどいいわな」

ピトー「同意するニャ♪」

メルエム「来たか…ではお主達がそうなのだな?」

ピトー「はい。私が貴方に望まれ馳せ参じました、宇宙人です」

ユピー「同じく未来人です」

プフ「同じく超能力者です…そう呼んだ方がいいでしょう」

メルエム「ふむ…ではお主らがそうであるという証拠を見せろ」


7: 2010/04/24(土) 00:33:44.57 ID:rRaYA3yLO
ピトー「畏れながら申し上げます。私の場合、今ここでそれを示すには時と場所、条件が不十分です」

プフ「私もです」

ユピー「右に同じく」

メルエム「では何時、何処でなら可能だというのか?」

プフ「それは各々によって異なるでしょうが…私の場合、そう遠からずお見せできることになるでしょう」

ピトー「それに、彼女の目の前で披露するわけにもいきませんし」

メルエム「こやつか…む?どうした?寝たのか?」

コムギ「…」

プフ「黙れと言われ口を閉じ…鼻がつまっていたため呼吸ができず、失神してしまったようですね」

メルエム「何と言う稀に見る阿呆だ…おい、起きろ!!」


9: 2010/04/24(土) 00:34:40.38 ID:rRaYA3yLO
コムギ「これは大変失礼すますた!!お見苦すいところをお見せすてすまって…ん?ここにいる方達は…?」

メルエム「こやつらは部員…いや団員だ。これから余が立ち上げるSOS団のな」

ピトー「S…」

ユピー「おー…」

プフ「エス…」

コムギ「だん?」

コムギ「って何なのですか?!ワダスは軍儀部は…」

メルエム「だから黙れと言うておろうに。いや、息はしろ」


10: 2010/04/24(土) 00:36:35.73 ID:rRaYA3yLO
メルエム「よく聞け、余はここをSOS団の部室として使う。よって今日から軍儀部は廃部だ」

コムギ「えーっそん…ハッ」ムグムグ

メルエム「しかしそれは余りにも横暴であろう。よって貴様を我がSOS団に特別入部させてやる」

コムギ「…」

メルエム「おい聞いているのか?!」

コムギ「はっはい!ってワダス?!ですか?!」

メルエム「貴様以外に誰がいる。ではそれで異論は無いな」

コムギ「まっ待って下さい…」

メルエム「何だ?」


12: 2010/04/24(土) 00:38:01.59 ID:rRaYA3yLO
コムギ「ワダスが入部させていただくのは構いません…でも、軍儀だけは…軍儀だけはここでさせて欲すいのです」

メルエム「軍儀だと?下らん…そんなものは家でも出来るであろうが」

コムギ「出来ないのなら…このお話はなかったことにさすていただきます」

プフ「王、よろしいでしょう…団員の数は我々だけでも十分です。無理に彼女を誘わずとも…」

メルエム「待て」

メルエム「そんなに打ちたいのなら打てばよい。ただし活動に支障が出ぬ範囲でな」

コムギ「ほっホントですか!」

メルエム「ただし貴様は平団員以下の扱いをする!よいな!」

コムギ「ありがたき幸せ~っ!!」ははーっ

ユピー「…やれやれ」

プフ「困ったものです」

ピトー「ニャ♪」


14: 2010/04/24(土) 00:40:27.38 ID:rRaYA3yLO
>>11
今日は書き溜めてきたから大丈夫のはず
ついでにちょこちょこ改変しとります

15: 2010/04/24(土) 00:42:14.74 ID:rRaYA3yLO
プフ「それで、具体的にどういった活動をするのでしょう?」

メルエム「SOS団とは、世界を大いなる力により生物統一するための団、だ。
     よってまずはこの学校の統一を図る」

ユピー「スケールがデカイな…」

プフ「あなたのその小さな体でついて来れますかね」

ユピー「うるせぇよ」

ピトー「具体的には何をするのかニャ?とりあえず教師達を洗脳するとか…」

メルエム「それでは何の面白味もなく一瞬で片がついてしまうであろうが。
     そうだな…まずはこの学校の部活を一つずつ潰していくのはどうだ」

コムギ「ええっ?!…あ、いえ何でもありませんです」


16: 2010/04/24(土) 00:43:25.60 ID:rRaYA3yLO
メルエム「…そうだな、ではまずお主からだ」

コムギ「え?」

メルエム「力づくで部室を奪うだけでは制圧したことにはならんだろう。お主を軍儀で倒して初めて軍儀部を潰したことになる」

コムギ「わかりますた…へば、よろすくお願いすます!!」

一時間後

メルエム「…ない。詰みだ」

プフ「これで彼女の10勝目…」

ピトー「王様もどんどん上手くなってるけど、それ以上にこのコ…」

ユピー「強すぎだな」

コムギ「ワダスってばホント軍儀しか取り柄ねーもんで…ワダスから軍儀をとったら何も残らねーくらいす!!」

メルエム「…」

メルエム「まだ余は到底及ばぬということか…わかった」

プフ「王様…?」

メルエム「軍儀部は最後にする。それまではお主と…この部室をSOS団に貸しておけ!」

コムギ「…はいっ!!」

18: 2010/04/24(土) 00:45:30.00 ID:rRaYA3yLO
一週間後

プフ「これで卓球部、テニス部、バスケ部、バレー部、剣道部、書道部、百人一首部、茶道部の8つの部活を制覇したことになります」

メルエム「ふん、他愛ないな。簡単すぎてつまらぬわ。もっと骨のある部活は我が校にはないのか」

ピトー「うーん…野球部とかどうですか?」

プフ「我が校の野球部は県大会常連、甲子園にこそ手が届かないものの、毎年そこそこの成績を修めているようです」

メルエム「ではそれでよいわ。野球部に挑戦を申し込むぞ」

プフ「ですが野球は9人制の競技…我々SOS団は約半分の人数です」

ユピー「バレーやバスケは4人でも事足りたけどな」

コムギ(ワダスは頭数に入ってないのね…orz)

メルエム「では誰か助っ人を呼んでまいれ。数を揃えればよい、実力は問わぬ。我々だけで戦力は十分だからな」

プピトー「「「仰せのままに」」」

プフ(ユピー…少し貴方に相談があります)ヒソヒソ

ユピー(あ?)


20: 2010/04/24(土) 00:47:31.28 ID:rRaYA3yLO
試合当日

メルエム「全員揃ったか…って誰だ貴様は」

ユピー(大)「ユピー…です」

メルエム「何だと?」

ユピー(大)「詳しくは禁則事項ですが、私は未来からやってまいりました。今の私よりもう少し未来の、という意味ですが…」ヒソヒソ

メルエム「?意味がわからぬわ」

ユピー(大)「後ほど詳しく説明致します。とにかく少しでも戦力になるようにと、今日はこの姿で参加させて頂きます」

メルエム「まぁよいわ。で、助っ人は?」

コムギ「あっワダスのクラスメイトに来てもらいますた!!」

ザザン「来てやったわよ、感謝なさい」

ヒナ「勝ったらお宝がもらえると聞いて☆」

プフ「聞いてませんが…」ヒソヒソ

ピトー「そこは臨機応変に頼むニャ」ヒソヒソ

ウェルフィン「着実に築いていくぜ…三冠王への道をな!!」

21: 2010/04/24(土) 00:49:23.37 ID:rRaYA3yLO
メルエム「では試合を始めるぞ」

野球部員A「オイ!てめぇらナメてんのか?!8人しかいねぇじゃねーか!!」

プフ「…そういやそうですね」

メルエム「貴様は何を言っておる。よく見ろ」

プフ「え…」

野球選手A「何…?」

ゴリラ「…」

一同「エ―――――――――ッ?!!」ガビーン

22: 2010/04/24(土) 00:50:20.50 ID:rRaYA3yLO
メルエム「―というのは冗談だ。貴様らの相手など8人で十分」

野球部員A「…んだとォォ?!ふざけやがってッ!!」

メルエム「時間の無駄だ。さっさと始めるぞ」

ピッチャー:メルエム
キャッチャー:ユピー
ファースト:ヒナ
セカンド:プフ
サード:ウェルフィン
ショート:ピトー
外野:ザザン、コムギ


23: 2010/04/24(土) 00:51:35.90 ID:rRaYA3yLO
SOS団の圧倒的な打撃力と堅い(一部薄い)守りで試合は瞬く間に7回コールドとなった―――

野球部員A「バカな…!!俺達が素人に負けるだと?!有り得ねェ…!!」

メルエム「残念だったな。恨むなら己の非力さを恨むがいい」

プフ「これで野球部も我々の支配下となりました」

コムギ「何のお役にも立てなかった…orz」

ピトー「運動したらお腹空いたニャ」

ヒナ「そだっみんなでファミレス行こうよー!ファミレス!」

プフ「いいですね、賛成です」

ピトー「プフの奢りで?」

プフ「えっ」

ユピー「いいなそれ」

プフ「ちょ…」

メルエム「頼んだぞ、プフ」

プフ「ハイッ、喜んでぇぇ!!!!」


24: 2010/04/24(土) 00:53:46.76 ID:rRaYA3yLO
帰り道

メルエム「しかし、お主は本当に未来人だったのだな」

ユピー「はい。それについてお話が…」

メルエム「何だ?」

ユピー「王様…私は貴方を監視するために未来からやってまいりました」

メルエム「監視だと?」

~説明省略~


26: 2010/04/24(土) 00:54:24.66 ID:rRaYA3yLO
メルエム「…ふむ、それでコムギが鍵というのはどういう事なのだ?」

ユピー「申し訳ありませんが禁則事項です。しかし王様、緊急時の為にこの言葉だけは覚えておいて頂きたい…」

メルエム「?…何だ、申せ」

ユピー「そ、その…」

メルエム「何なのだ?早くしろ!」

ユピー「し…白雪姫、です…」

メルエム「…は?」

ユピー「で、では私はこれで!」

メルエム「…腑に落ちぬな」


29: 2010/04/24(土) 00:58:04.65 ID:rRaYA3yLO
次の日

カイト「じゃ、生物の授業はじめるぞー」

メルエム(…下らぬ)

カイト「テキスト38ページからなー」

メルエム(下らぬ…この学校も…この世界も…)

カイト「…エム。おいメルエム!聞いてるのか?!」

メルエム「二度も言わずとも聞こえておるわ。この問題を解けばよいのだな?」

カイト「あ、ああ…(こいつやりづれぇ)」

メルエム(宇宙人や未来人など現れたところで、所詮何も変わりはせぬのか…)カリカリ


コムギ(総帥様…御機嫌ナナメ…?)


31: 2010/04/24(土) 01:00:22.93 ID:rRaYA3yLO
放課後・部室

ガラッ

プフ「王様!お待ちしておりました。ささ、お茶を煎れますのでどうぞこちらへ…」

メルエム「コムギはまだか?」

プフ「そのようですね。ご一緒ではなかったのですか?」

メルエム「ああ…(掃除当番だったか?)」

メルエム「教室を見てくる」

プフ「あっお茶…」

ユピー「くっく」

ピトー「…」


34: 2010/04/24(土) 01:02:01.65 ID:rRaYA3yLO
コムギ「う~…WAWAWA忘れ物すたみたいです~…」ガサゴソ

カイト「コムギか?まだ残ってたのか」

コムギ「!カイト先生!いえ、忘れ物を取りにきただけす!」

カイト「そうか、手伝ってやろう」ガサゴソ

コムギ「あ、ありがとうございます!」

カイト「…いや、いい」ニヤリ


36: 2010/04/24(土) 01:05:33.49 ID:rRaYA3yLO
カイト「まぁ、悪く思うなよ」スッ

コムギ「え?」

バンッッ

カイト「!!」

メルエム「コムギはおるか?!」

コムギ「あっそうす…むぐっ?!」

カイト「動くな」チャキ

コムギ「ヒッ…?!」

メルエム「貴様…ただの教師ではないな?何者だ!!」

カイト「コイツを頃して王メルエムの出方を見る…はずだったんだが、予定が変わった」

メルエム「何だと?」

カイト「先にお前を消したら、世界はどうなるかな?」シュバッ

メルエム「ッ!!」


38: 2010/04/24(土) 01:07:26.06 ID:rRaYA3yLO
ブシュウウゥ…

カイト「チィ…左腕持っていかれたか…だが」

メルエム「コムギを解放しろ。さもなくば次は首を落とす」

カイト「悪いな、俺の勝ちだ」

ヒュウゥゥ…

メルエム「空間が変わった…?!」ズガッズガッ

カイト「この空間からはけして出ることはできない。外から侵入することもな」

メルエム「…そのようだな」

カイト「終わりだ…クレイジースロット!!」


41: 2010/04/24(土) 01:10:44.42 ID:rRaYA3yLO
ズズズズズズズズ

カイト「?!!」

メルエム「?!」

ピトー「ふーっ間に合ったニャ…」

カイト「バカな…ピトー貴様…!!」

ピトー「困るなァ…キミはボクのバックアップのはずだよね?
    こんな勝手な真似して…バグっちゃったのかニャ?」

メルエム「ピトー」

ピトー「王様、彼女をお願いします。後は私にお任せ下さい」

カイト「だが遅かったな。すでにこの空間は俺の物だ」

ピトー「ナマムギナマゴメナマタマゴ…情報連結解除」

カイト「何ッ?!」

メルエム「空間が…元に戻っていく」

カイト「くそっ、ここまでか…」

ピトー「うん。キミは思念体の元に帰ってもらうから。じゃあね」

ザシュ…

42: 2010/04/24(土) 01:12:47.04 ID:rRaYA3yLO
ピトー「差し出がましい真似を致しました」

メルエム「いや、助かった。それより何だったのだ奴は?」

ピトー「私のバックアップとしてこの学校に潜伏していました。しかし何らかのバグが生じ、このような凶行に…」

メルエム「そういえばお主は宇宙人であったか…」

ピトー「正確には、この銀河を統括する情報統合思念体によってつくられた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェース、です。
    あくまでこの星の生命体の概念で表現すると、ですが」

メルエム「お主もその情報何とかの命令で余を監視にきたというわけだな」

ピトー「その通りでございます」

メルエム「全く、どいつもこいつも…余に一体何の力があるというのだ」

コムギ「ん~…ここりこ…ムニャムニャ」

メルエム「…人の気も知らず幸せそうな顔で眠りおって…」

ピトー「気絶してるんじゃなかったんですね。…あ」

メルエム「どうした?」

ピトー「猫耳の再構成を忘れました」

メルエム「今すぐやれ!」


44: 2010/04/24(土) 01:14:30.18 ID:rRaYA3yLO
翌日

ゴン「ねぇキルア!カイト先生が突然海外転勤になっちゃったんだって!探しにいこうよ!」

キルア「はぁ?探しに行くって…今から海外行くのかよお前!」

ざわざわ…

コムギ「カイト先生海外に行ってすまわれたんですか…昨日のお礼…ってあれ?
    何だか昨日のことがよく思い出せねーす…」

メルエム「大方途中で居眠りでもしていたのであろう?
     それより今日の団活、余は少しばかり用事があるゆえ遅れる。先に行っておれ」

コムギ「あ、はぁ…」


47: 2010/04/24(土) 01:16:19.38 ID:rRaYA3yLO
ガラッ

コムギ「こんちは~」

ユピー「お、来たな」

ピトー「ニャ」

コムギ「…今日は王様は御用があって遅れるそうです」

ピトー「用事?なんだろね?」

ユピー「女だったりしてな。ククッ」

コムギ「ええ?!そそっ総帥様が女の人と…?!」

ユピー「いや冗談だよ、本気にすんな」

ピトー「ん~でも有り得なくはないかニャ」

コムギ「んななな?!!」

ユピー「お前動揺しすぎww」

ピトー「…ところで誰か忘れてニャい?」

コムギ「?」

ユピー「あ?誰かいたっけか?」

49: 2010/04/24(土) 01:18:44.46 ID:rRaYA3yLO
メルエム「呼び出してすまぬな、プフ」

プフ「とんでもございません。王のご命令とあらば何処へでも馳せ参じます」

プフ(王と二人きり…ィヤッホオオオオォゥこれで勝つる!!!!)

プフ「…コホン、んんっ。それで、お話とは?」

メルエム「単刀直入に言う。お主も余の持つ力を監視するためにここにいるのだな?」

プフ「…お察しの通り、私は『機関』という組織から派遣された超能力者です」

メルエム「宇宙人や未来人までもが抱える懸案事項…自分自身でも意識できぬ余の力とは何なのだ?答えろ!」

プフ「それは…」

プフ「申し訳ありませんが、今はお話しすることはできません」

メルエム「何だと!」

プフ「ですがそのほんの一端ならば…今からでもお見せすることが出来るでしょう」

メルエム「ならば早くしろ!!」

プフ「畏まりました…」ヴーン、ヴーン

プフ「おっと、ちょうどお出ましのようです」

50: 2010/04/24(土) 01:21:05.55 ID:rRaYA3yLO
ピトー「暇だしボクも軍儀していーい?」ガタッ

コムギ「ど、どうぞ!ワダスでよければお相手致すます!」ジャラジャラ

ユピー「おい俺が暇だぞ」

ピトー「んージャンプでも読んでたら?」

ユピー「ちっ……お、今週もハンターハンター載ってるじゃねーか。偉いな冨樫」ペラ


コムギ(総帥様…遅いな…)パチ


51: 2010/04/24(土) 01:23:32.45 ID:rRaYA3yLO
プフ「着きました」

メルエム「何だここは…?いかがわしいホテルの前ではないか。貴様、何を考えている?!」

プフ「お待ち下さい、私は何もやましいことは…ここが入口なのです」

メルエム「入口?」

プフ「大変失礼かとは思いますが、目を閉じて頂き、私と手をお繋ぎ頂いてよろしいでしょうか?」

メルエム「む…すぐに終わるのだろうな?」

プフ「はい。では失礼して…」スッ

プフ(フヒッ!これが王の手の温もり…ハァハァ)ギュッ

メルエム(…気持ち悪いな)


52: 2010/04/24(土) 01:26:24.99 ID:rRaYA3yLO
メルエム「おい、まだか」イライラ

プフ「もうよろしいですよ(嗚呼、名残惜しい…)」パッ

メルエム「ここは…(先日のピトーの件の空間と似た…いや、違うな)」

プフ「ここは我々が閉鎖空間と呼んでいる場所。現実世界、つまり私達の普段存在している場所とは隔絶された空間にあります」

メルエム「この空間を生み出すのかお主の能力か?」

プフ「いえ、私が生み出しているものではありません。私の能力は、ただこの空間に侵入すること…そしてもう一つ」

メルエム「一体何なのだ…」イライラ

プフ「もうすぐ現れますよ」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

???「ウォォォォォ…」

メルエム「!何だあの…巨大なゴリラは?!」

54: 2010/04/24(土) 01:29:13.81 ID:rRaYA3yLO
プフ「あれは『賢人』と呼ばれる、閉鎖空間にしか発生しない存在です。
   あれを倒す力が私のもう一つの能力…では、しばし行って参ります」

パァァァァッ

メルエム「プフが小さく分散しただと?!」

ドォーン… ズドォーン…

メルエム「ほう…」

プフ「只今戻りました」

メルエム「秒殺であったな」

プフ「今回のは非常に小規模でしたからね。あれより更に大きなものが複数発生した場合は、流石に仲間の手を借りなければ対処できません。
   それより、上を御覧下さい」

メルエム「?空が…割れていく…!」

プフ「閉鎖空間が消滅していく瞬間です。ちょっとしたスペクタクルですよ」

プフ(嗚呼…王と共に見るこの光景…!!いつもより一段と美しく神々しく見えます)フルフル

メルエム「…帰るぞ」

プフ「えっあっマジですか」

55: 2010/04/24(土) 01:31:03.00 ID:rRaYA3yLO
プフ「今日はお疲れになったでしょう。帰ってごゆるりとお休み下s…」

メルエム「まだ話は終わっていない」

プフ「と言いますと…?」

メルエム「呆けるな。『あの空間を発生させたのは誰か?』その答えを聞いていないであろうが」

プフ「それは…」

メルエム「…」

プフ「…それは、今はお教えすることはできません。いずれその時が来れば」

メルエム「またそれか。では何故教えられない?理由を述べよ!」

プフ「…世界のため、とだけ言っておきます。ですがいつか必ず真実をお話ししたいと思っております。これは他の二人も同じ気持ちです」

メルエム「…もうよい。下がれ」

プフ「はっ…」

プフ(これでいいのです…全ては王の為!王の為!王の為!!)

57: 2010/04/24(土) 01:33:45.55 ID:rRaYA3yLO
ピトー「うぅぅ…」

ユピー「13kmwwwwアホかwwwwww」ペラ

ピトー「う~ダメだ、詰みだニャ~」

コムギ「ここは右に展開すていった方が良かったですね。戦略的には悪くないのですが…」

ピトー「うーん、軍儀って奥が深いなァ」


ユピー「おい、そろそろ帰ろうぜ。とっくに下校の時間だぞ」

ピトー「あっホントだ。集中してたら気付かなかったや。結局今日は王様来なかったね~」

コムギ(総帥様…どうしたんだろ)


58: 2010/04/24(土) 01:36:23.90 ID:rRaYA3yLO
翌日

コムギ「あっ総帥様おはようございます!!」

メルエム「…うむ」

コムギ「…?何だかお元気がないようです」

メルエム「考え事をしている。話しかけるな」

コムギ「は…すびばせん…」シュン

コムギ(昨日…どうして来られなかったのかお聞きしたかったのに…)

62: 2010/04/24(土) 01:41:17.17 ID:rRaYA3yLO
キーンコーンカーンコーン…

プフ「王様、今日の団活はいかがなさいますか?」

メルエム「…今日は部活潰しはやめだ。各自好きにするがよい」

コムギ「あの、軍儀は…」

メルエム「興が乗らん。ピトー、相手をしてやれ」

ピトー「はい」

コムギ「…(王様と、打ちたかったな…)」

プフ(…様子がおかしいですね)


63: 2010/04/24(土) 01:43:56.15 ID:rRaYA3yLO
ユピー「おい、王様なんかあったのか?」ヒソヒソ

プフ「いえ…昨日、閉鎖空間にご招待はしましたが」ヒソヒソ

ユピー「テメッまさかバラしたんじゃねーだろうな?!」ヒソヒソ

プフ「まさか、要の部分は伏せてますよ」ヒソヒソ

ヴーンヴーン…

プフ「おっと、噂をすればお呼びがかかったようです」

ユピー「マジか」

プフ「王様、大変申し訳ありませんが私急用ができましたので、お先に失礼させて頂きます」

メルエム「構わぬ」

ユピー「大変だなアイツも」

ピトー「…」

64: 2010/04/24(土) 01:46:09.78 ID:rRaYA3yLO
キーンコーンカーンコーン…

コムギ(今日こそは部室で総帥様と軍儀打ちたいな…)

メルエム「今日は団活を休む」

コムギ「えっ?!な…何故ですか?!!」

メルエム「いまいち気が乗らぬ…それだけのことだ。ではな」

コムギ「あ…はい、また明日…」シュン


65: 2010/04/24(土) 01:48:29.21 ID:rRaYA3yLO
コムギ「…というわけで今日は総帥様はお休みされるそうです」

プフ「おや…それは困ったものです」

ピトー「もしかして、王は何か思い悩んでいらっしゃる…?」

ユピー「やっぱりお前のせいじゃねーのか」

プフ「そうなのでしょうか…」

ピトー「うーん、でもボクもカイトの件があったし…」

プフ「色々と立て続けに起こって混乱なさっているのかもしれません。ここはそっとしておいて差し上げましょう」

ユピー「…だな」

ピトー「うにゃ」

コムギ(…ワダスは何も出来ないの…?総帥様のために、何か出来ることはないの…?)

66: 2010/04/24(土) 01:56:18.05 ID:rRaYA3yLO
コムギ(ワダスはいつも役立たず…団活でも皆さんの足を引っ張ってばかりなのに…
    こんな時にも何もできないの…?)

プフ「おっと…私はバイトが入りましたのでこれで」

ユピー「またかよ」

ピトー「今日はもう帰ろっか?どうせ三人じゃすることないし」

ユピー「そうだな、帰るか」


67: 2010/04/24(土) 01:57:47.48 ID:rRaYA3yLO
ピトー「あっねぇねぇ、帰りにクレープ食べて帰ろぉよ~」

ユピー「行かねーよ、一人で行け」

ピトー「そんニャ~…ねぇねぇ」

コムギ「ワダス…総帥様のところへ行ってきます」

ユピトー「「え?」」

コムギ「総帥様にお話を聞いて、元気になってもらいます!!んでは!」ガチャッ

ピトー「あ、うん…バイバイ」

バタン…

…ガチャッ

コムギ「すびばせん、総帥様のお家って何処ですか?」

ピトー「仕方ないニャ~ボクらも一緒に行くニャ」

ユピー「おい俺もかよ」


69: 2010/04/24(土) 01:59:59.78 ID:rRaYA3yLO
ピトー「ここだよ」

ユピー「おい…俺らがいきなり押しかけたりしたら王様怒んじゃねぇか?」ヒソヒソ

ピトー「ボクらだけならそうかもだけど…」ヒソヒソ

コムギ「んだば…」ピンポーン

??『はぁーい』

コムギ「あっ、あのあのワダス達、総帥様の…総帥様の、お友達なんですけど!!」

??『あらあらちょっとお待ち下さいね。メルエムちゃーん』

三人「…」


70: 2010/04/24(土) 02:02:11.01 ID:rRaYA3yLO
5分後

ガチャッ

女王「ごめんなさいね。せっかく来て頂いたのにあの子ったら『今は顔を合わせたくない』の一点張りで…」

コムギ「そ、そんな…」

ピトー(あちゃぁ~…)

女王「でもせっかくだから上がっていって。お茶くらい出しますわ」

コムギ「いえ…お気持ちはありがたいのですが、ワダスは結構です…
    んだば失礼すます」トボトボ

ユピトー「「…」」


71: 2010/04/24(土) 02:04:10.82 ID:rRaYA3yLO
プフ『…そうですか、そんなことが』

ピトー『うん…ボクが思ってたより深刻みたい。そっちはどぉ?』

プフ『閉鎖空間が断続的に発生しています。今は多少落ち着いていますがね…』

ピトー『大変だニャ…まぁ氏なない程度に頑張ってね』

プフ『よくもまぁ他人事のように言えますね…』

ピトー『だってボクはそっちに行けないから仕方ないニャ。じゃあまた明日』

プフ『ええ、明日…』ピッ

プフ(明日、何事もなく部室に5人が揃えばいいのですが…ね)

73: 2010/04/24(土) 02:05:57.78 ID:rRaYA3yLO
メルエム(何なのだ…何なのだ、余という存在は)

メルエム(余は退屈な世界に飽き、非現実的な存在が現れることを望んだ…)

メルエム(そしてそれは望み通り余の前に現れた。だが…)

メルエム(結局は何も変わらぬ、下らぬ世界だ)

メルエム(部室に篭り、他愛ない時間を消費する毎日…)

メルエム(余は…一体何をどうしたいのだ…?)


74: 2010/04/24(土) 02:07:20.23 ID:rRaYA3yLO
コムギ(総帥様…お会いすて下さらなかった…)

コムギ(そうよね、ワダスは所詮平団員以下の下っ端だもの…総帥様にとってはただそれだけの存在…うぅ)

コムギ(総帥様…明日は来て下さるかな)

コムギ(一緒に、軍儀打ちたいな…)

コムギ(…寝よう)


75: 2010/04/24(土) 02:09:03.94 ID:rRaYA3yLO
メルエム「……ん、ここは…宮殿か?余は自室で休んでいたはず…これは夢なのか…?」

メルエム「いや夢ではない、この感覚…まさかあの閉鎖空間とやらか?」

メルエム「プフ!プフはおるか!ユピー!ピトー!」

シ―――――ン…

メルエム「誰もおらぬのか。余に一体どうしろと…」


76: 2010/04/24(土) 02:11:53.52 ID:rRaYA3yLO
ズシーン、ズシーン

メルエム「む?あの物体は…」

メルエム「巨大なゴリラ…賢人というやつか。貴様も余を頃しにでも来たのか?」

賢人「…」スッ

メルエム「ほう…余に跪くというのか。面白い…」

メルエム「ならば破壊せよ。この下らぬ世界を…全て壊してしまえ!!!」

賢人「…」スッ

ズガーンドガーンドゴォォォン…

メルエム「ははははははははは!!!!素晴らしい!!!!愉快だ!!いいぞもっとやれ!!!!」


77: 2010/04/24(土) 02:19:07.96 ID:rRaYA3yLO
メルエム「ふはははは!!!!!この圧倒的力量…余が王だ!!余こそこの世界を統べる…王なのだ!!」

ちびプフ「王!」

メルエム「む?プフか、遅いぞ何をしていた」

ちびプフ「申し訳ありません…この姿で侵入するのが精一杯でございまして」

メルエム「ということはやはりここは閉鎖空間なのだな」

ちびプフ「ええ…それより王、今すぐ破壊活動をお止め下さい!!」

メルエム「何故だ?ここは閉鎖空間なのであろう?現実世界と隔絶されていると言ったのはお主であろうが」

プフ「しかし…今回は通常の閉鎖空間とは事情が違います。
   機関の報告によると、恐らくこの空間自体が新しい現実世界にとって変わってしまう可能性が…」

メルエム「構わぬ。余はこの世界には飽きたのだ…よって壊す。そして一から作り直すのだ!!」

プフ「そのような事が…!」


78: 2010/04/24(土) 02:20:45.35 ID:rRaYA3yLO
メルエム「二度言わすな、余はこの世界を見限ったというのだ。盾突くというのなら貴様も消してやる」

プフ「…わかりました、もう止めません。どの道私はもうあまりこの空間にいられませんし」

プフ「ですが最後に一つだけお聞き頂けないでしょうか」

メルエム「何だ?申せ」

プフ「あの宮殿内には彼女がいます」

メルエム「彼女…?コムギのことか!」

プフ「ええ、中央の玉座の間です。このまま破壊を続ければ彼女もろとも…いえ、私はもう止めませんがね」

メルエム「どういう事だ?!説明いたせ!!」

プフ「申し訳ありませんがそろそろ時間です。これから現実世界が知る由もありませんが…
   王、私としてはもっと貴方にお付き従いたかったです」シュウウ

メルエム「…」

プフ「では…王、御自愛下さい」シュン

79: 2010/04/24(土) 02:23:40.35 ID:rRaYA3yLO
メルエム「…くそっ!」ダッ

メルエム「何なのだ、一体…」ダダダダッ

ズガーンドシャーン…

メルエム「(ハッ)おいゴリラ!止めろ!破壊を止めよ!!」

賢人「…」

ドガーングシャァァァ…パラパラ

メルエム「くっ、余の命が聞けぬというのか!!とにかく急がねば…」ダッ


80: 2010/04/24(土) 02:26:06.64 ID:rRaYA3yLO
メルエム「ここが玉座の間とやらか」

バンッッ

メルエム「!!」

メルエムの双眸が映したものは
尋常ならぬオーラを放ちつつ
何も映さない両の瞳を開眼し
毅然と軍儀盤の前に座するコムギの姿であった

コムギ「総帥様…?」

メルエム「こんな所で何をしておる、さっさと逃げぬか!」

コムギ「総帥様、総帥様の番ですよ。さぁ早く打って下さい」

メルエム「軍儀だと…?!こんな時にそのような呑気な遊びを」

コムギ「総帥様が打って下さるまで、ワダスはここを動きません」

メルエム「馬鹿を申すな、氏にたいのか貴様は!」

ズドォォォォン ドンガラガッシャァァン…

メルエム「!!!!」

大階段が崩れ落ちた

81: 2010/04/24(土) 02:28:15.98 ID:rRaYA3yLO
メルエム「コムギ……コムギ!!!」

コムギ「総帥、さま…はやく…次の手を…グボッ」

メルエム「ダメだ、お主の怪我を治すのが先だ!!ピトー!ピトーはおらぬのか!!」

コムギ「ワダすは、構いませんから…お願いです、軍儀を…」

メルエム「盤上も駒も既に滅茶苦茶だ、続行は不可能だ!」

コムギ「駒の配置なら…ワダスが覚えてますから…どうか…ハァッ、ハァッ…」

メルエム「くそっ…血が止まらぬではないか…!!何故だ…何故だ!!!」

コムギ「そうすい、さま…?」


82: 2010/04/24(土) 02:36:05.14 ID:rRaYA3yLO
メルエム(現実世界はつまらぬ…だが、この世界はもっと気に入らぬ!!!!)

ガンッッ!!!!

コムギ「総帥様…?!いったい…」

メルエム「…」

メルエム「…夢ではないのか、これは」

コムギ「何を…ッハァハァ、おっしゃって…さぁ、早く打って下さらないと…ワダス…っく…」ドクドク

メルエム「何故…何故、そこまで軍儀が打ちたいのだ…貴様は…軍儀という毒に冒されているのか…ハッ!」

(ユピー『白雪姫…』)

メルエム「そうか、ようやく理解した…これは余の夢ではなく…お主の見ている夢なのだ」

コムギ「え?何を言…」

メルエム「そんなに軍儀を打ちたいのならばいくらでも打ってやる!!ただし…場所を変えるぞ」

84: 2010/04/24(土) 02:40:26.86 ID:rRaYA3yLO
メルエム「白雪姫を眠りから覚ます方法…毒を以って毒を制するというやつか。いい加減目を覚ましてもらうぞ」

王は抱き抱えていたコムギをそっと横たわらせた…そして――――








軍儀盤で頭を強打した。


85: 2010/04/24(土) 02:44:08.12 ID:rRaYA3yLO
――――――――


プフ「私達は王に謝罪しなければなりませんね…王に嘘をついていたことを」

ユピー「けどよ、謝った所でまた同じ事の繰り返しじゃねーのか?」

ピトー「それなら問題ないニャ。閉鎖空間の消滅と共に王の『閉鎖空間』に関する記憶を全て抹消したから」

ユピー「…便利だな、お前」

プフ「どちらにせよこれからも油断はなりません。王がこちらの世界を選んだ以上、またいつ改変が起ころうとするかわかりませんからね」

86: 2010/04/24(土) 02:45:27.16 ID:rRaYA3yLO
ピトー「それは違うんじゃない?この世界を選んだのは、王ではなく、あのコ。
    王はその引き金となっただけ」

プフ「彼女が持つ“力”…対等に軍儀を打ってくれる相手が欲しい、彼女は王と出会うことでその願いを叶えました。
   そして同時に、その相手…つまり王が望むもの――私達すらも同時に呼び寄せた。
   まるで軍儀の駒を揃えるかのように…」

ユピー「おっそろしい能力だな」

ピトー「結局あのコは王と軍儀さえ打てれば幸せってことだよね。
    アレ?それじゃやっぱりSOS団じゃなくて軍儀部の方がいいんじゃない?」

ユピー「それは王が許さねーだろ。俺達は王の御機嫌を窺いつつ、あの女との対局にも熱中させていかないといけねーって訳だ…やれやれだな」

プフ「困ったものです」

ピトー「ん…どうやら来たみたいだニャ」

87: 2010/04/24(土) 02:47:39.73 ID:rRaYA3yLO
バンッッ

メルエム「全員揃っているか?」

三人「「「はっ!」」」

コムギ「ま、待って下さい総帥様~!あ、朝から何だか頭が痛くて…」

プフ「…んっふ。とりあえずお茶でもお煎れしましょう」

メルエム「頼む。コムギ、とりあえず一局打つぞ!」

コムギ「はっ、ははは、はい!!」


終わり。

88: 2010/04/24(土) 02:48:34.16 ID:rRaYA3yLO
最後まで書けてスッキリしたー。
読んでくれた人いたらありがとう。

89: 2010/04/24(土) 02:49:31.42 ID:Yi6rrxws0

94: 2010/04/24(土) 04:37:25.27 ID:rRaYA3yLO
ちょっとだけ続き的なもの

96: 2010/04/24(土) 04:47:02.17 ID:rRaYA3yLO
とある日の部室

プフ「お茶どうぞ」

メルエム「うむ。4-5-1騎馬」パチッ

コムギ「8-7-2中将」パチッ

ピトー「うにゃ~~~~…」ゴロゴロ

ユピー「シ…シャンクスだと…」ペラ

プフ「…」

コムギ「3-6-4兵」パチッ

メルエム「………詰みだ」

コムギ「ありがとうございますた!」ペコッ

プフ「…これで彼女の108勝0敗ですね」

97: 2010/04/24(土) 04:50:47.59 ID:rRaYA3yLO
コムギ「まだ時間もあることですし、もう一局…」

メルエム「いや、今日は止めだ。調子が上がらぬ」

コムギ「そうですか…」シュン

プフ(また…嫌な予感)

メルエム「プフ」

プフ「はっ」

メルエム「団活の事だがな…」

98: 2010/04/24(土) 04:56:23.60 ID:rRaYA3yLO
メルエム「我々SOS団の活動を世に知ら示すためにはどうすれば良い?」

プフ「そうですね…やはりネット上で宣伝をするのが一番効果的かと」

ピトー「動画とか撮ってうpでもするニャ?」

メルエム「いまひとつインパクトに欠けるな…」

プフ「とりあえず我々SOS団の根幹となるホームページがあればいいかも知れませんね」

メルエム「よし、ならば作れ」

プフ「仰せのままに…ですがその前に」

ピトー「パソコンを調達しなきゃね」

100: 2010/04/24(土) 05:04:54.51 ID:rRaYA3yLO
メルエム「パソコンか…しかし資金不足だな」

ピトー「問題ありません、コンピ研から拝借しましょう」

プフ「そうですね」

メルエム「そういえばコンピ研などという部があったか…弱小すぎて頭に入っておらんかったわ。
     いい機会だ、ついでに叩き潰してくれる。行くぞ」

コムギ「あぅ…」

ユピー「サスケェ…」ペラ

102: 2010/04/24(土) 05:14:18.45 ID:rRaYA3yLO
コンピ研部室

キルア「やっりィーー!!今日も株で稼いだぜwww」カタカタ

ゴン「どうせ全部お菓子代に消えるんでしょー?そんな事よりカイト先生の情報探してよ」カタカタ

キルア「だからそれはもう諦めろって…こんだけ探しても見つかんねーんだし、ホントに蒸発でもしちゃったんじゃね?」

ゴン「カイト先生は生きてるよ!多分!」
ギャーギャー

ガラッ

メルエム「たのもー」

ゴルア「「誰だ?!」」

プフ(何の影響ですか、王…)

104: 2010/04/24(土) 05:21:38.81 ID:rRaYA3yLO
メルエム「パソコンを寄越せ」

キルア「は?なんで?」

プフ「王になんという口のきき方を…」スッ

メルエム「下がっておれ。これから我々は其の方らに勝負を挑む。勝負の方法はそちらの部活内容に合わせてやる。
     我々が勝てばこの部屋ごといただくぞ」

ゴン「勝負って言われてもなぁ…」

キルア「オレらコンピ研って言っても、ネットしたりゲームで遊んだりしてるだけだからな」

メルエム「何だと…この部はただのお遊び部だと申すか!」

プフ(…我々も実質似たようなものですが)

106: 2010/04/24(土) 05:29:09.79 ID:rRaYA3yLO
ゴン「あっオレジャンケンなら絶対負けない自信あるよ!wwww」

キルア「オレヨーヨーとか得意wwwwww」

メルエム「下らぬ…実に下らぬ。この部は潰すにも値せぬ部ということか…」

プフ「ここは実力行使といきますか」

ピトー「ちょっと待って。ねぇ…キミ達確かカイト先生のこと探してたよね?」

ゴン「え!知ってるの?!」

110: 2010/04/24(土) 05:36:52.60 ID:rRaYA3yLO
ピトー「うーんまぁ。教えてあげてもいいけど…」

ゴン「交換条件だね。いいよ、教えてくれたらここのパソコンどれでも持って行って」

キルア「おいゴン!お前何勝手なこと…」

ゴン「いいじゃないどうせいっぱいあるんだし!これくらいしないと先生の情報なんて一生見つからないよ!」

キルア「けどコイツがホントに情報持ってる保証なんかねーだろが!」

ゴン「うるせェ――――!!!」

キルア「ゴ、ゴン…?」ビクッ

メルエム(…何だこの空気は)

112: 2010/04/24(土) 05:43:56.57 ID:rRaYA3yLO
メルエム「…とにかくピトー、後は頼んだぞ。プフ、その一番デカイやつを部室へ運べ」

プフ「はっ」

ピトー「お任せ下さい」

プフ「…その楽しそうな顔は何ですか」ボソッ

ピトー「ちょうど退屈してたところだからちょっと遊んでくるニャ♪」

プフ「やれやれ…あまり遊びすぎないで下さいよ」

ピトー「どうかなあ?」

バタン

ゴン「よし…とりあえず手足を縛るぞ」

ピトー「え」

キルア(…出たよゴンの悪い癖)

114: 2010/04/24(土) 05:55:18.38 ID:rRaYA3yLO
プフ「さて…設定完了です。ネットもすぐに出来ますよ」

メルエム「御苦労だったな。どれ早速…」カタカタ
メルエム「ふむ…なかなか興味深いものだな。このニヨニヨ動画とは何だ?」カタカタ

コムギ(うぅ…軍儀したい…)

メルエム「ゲームも出来るのか。ソリティア…カードゲームの類か」カタカタ

コムギ(眠い…)ウツラウツラ

メルエム「オンライン対戦できるものもあるのだな…む!」

メルエム「コムギ!見ろ!」

コムギ「っは!はははははい何ですか?!!ってワダス見えませんが!」ドタバタ

メルエム「おっとそうであった…ネット軍儀だ。見知らぬ相手と対戦できるぞ」

コムギ「!!…やってみてもいいですか?」

メルエム「構わぬ。余が補助してやろう」カタカタ

プフ(…結局それですか。やれやれ…PCがもう一台必要かもしれませんね)

プフ「…そういえばピトーはうまくやれたんでしょうか?」

ユピー「それは…どうだろうか?」ペラ

おわり!

115: 2010/04/24(土) 05:59:04.80 ID:fzMVufD9O
いやいや…ここからが大事だろうが

116: 2010/04/24(土) 06:10:00.70 ID:GSmUkdjTP
ネット軍儀とか言われるとヒカ碁展開想像してしまう

引用: メルエム「ただの人間には興味ない」