-クラブサトー-



ワリオ「おーいジミー！」

ジミー「ワリオか。どうした」

ワリオ「また良いお金儲けの方法思いついんだよ！」

ジミー「ああ、またそれか…」

ワリオ「どうだ！？俺達と一緒に面白いゲームを作って…」

ジミー「断る」

ワリオ「はい？？？」

ジミー「お前にはもううんざりなんだYO」

ジミー「いつもいつも僕達をこき使っておいてどういうつもりだい？」

ワリオ「おいおいこき使うなんて人聞きが悪いな」

ジミー「事実じゃないか。もうお前と縁を切るわ」

ワリオ「えっ」

スマホ「ニャニャンニャニャンニャンニャ～♪」

ジミー「僕も忙しいんでね。もう来ないでくれ」ﾋﾟｯ

ジミー「Heyどうしたガール達。今？もちろん暇だYO！」

ワリオ「……」

ワリオ「けっ！いいもんね！俺様の役に立つ仲間はまだまだいっぱいいるんだよ！！」

ワリオ「モナの所に行ってみよう。きっとバイト先にいるはずだ！」ﾀﾞｯ

-店-



ワリオ「お、スクーターがあるぞ。ここで間違いなさそうだ」ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

モナ「いらっしゃいませ～」

ワリオ「モナ！」

モナ「あ、ワリオおじさま。どうしてここに？」

ワリオ「決まっているだろう。金儲けの話だよ～」

モナ「…もしかしてまたゲームを作ってほしいとか？」

ワリオ「あたぼうよ！」

モナ「嫌」

ワリオ「へ？」

ワリオ「何でだよ～！こんなクソみたいな店より数倍は給料が弾むぞ～！？」

モナ「嘘つき。どうせ給料なんて払うつもりないくせに」

ワリオ「嘘じゃないよ～！」

モナ「無理。信じられない」

ワリオ「酷いな～！この俺様を疑うなんてどうかしてるぜ～！？」

モナ「信用に至る行動をしてないおじさまが悪いわ。この前もその前も売り上げ金ひとり占めして逃げようとしたくせに」

ワリオ「うっ…」

モナ「どうせ今回もあたし達にタダ働きさせる気でしょ？もう騙されないわよ」

モナ「ほら、仕事の邪魔だから早く帰ってちょうだい」

ワリオ「待ってくれよ！話だけでも…」

ジョー「はいはい、他のお客さんの邪魔ですからね～」ﾂﾞｶﾂﾞｶ

ワリオ「うわぁ！押すな押すな押すな～！」

ジョー「クソみたいな店で悪かったね！」ﾊﾞﾀﾝｯ

ワリオ「……」

ワリオ「クッソー！次だ！ナインボルトの家に行ってやる！」ﾀﾞｯ

-ナインボルトの家-



ワリオ「スケボーがあるな。ということは家にいるはずだ」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

9ボルト「はーい」ｶﾞﾁｬ

ワリオ「よお！ナインボルト！」

しゃぎぃ「ん？誰やこのジジイ」

9ボルト「ワリオだよ。一度会ったことあるでしょ」

ワリオ「早速だが頼みがある！」

9ボルト「ああはいはいゲームでしょどうせ」

ワリオ「ご名答！」

ワリオ「わかってるのなら話が早い！早速だがゲーム制作を手伝ってくれないか！」

9ボルト「はぁ………」

9ボルト「ワリオさぁ、そろそろ現実見たら？」

ワリオ「ど、どういうことだ！？」

9ボルト「一攫千金だの億万長者だの、良い歳して夢見すぎじゃない？子供じゃないんだからさぁ…」

9ボルト「周り見てみなよ。大人たちはみんな真面目に働いてるよ？」

9ボルト「くだらないワガママに他人を巻き込むのはもうやめようよ」

ワリオ「くー！ガキのくせに偉そうに！お前に何がわかるって言うんだ！」

しゃぎぃ「いいや。こいつの言ってることは正しいで」

ワリオ「…！」

しゃぎぃ「お前小学生相手に説教喰らって恥ずかしくないんか」

しゃぎぃ「おとなしく仕事探せ。自分勝手な都合で人様に迷惑かけたらあかん。目を覚ましな」

ワリオ「う、うるせえ！いいから来い！」ｸﾞｲｯ

9ボルト「うわぁ！」

ワリオ「儲けたら小遣い分けてやるからよ！一緒に手伝え！」

9ボルト「嫌だぁ！助けてー！お母さーーーん！！」

5ワット「ワ　リ　オ　さ　ん　？」

ワリオ「…へ」

9ボルト「お母さん！」

5ワット「うちの子に手を出そうもんなら…」ﾊﾟｷﾎﾟｷﾊﾟｷ

ワリオ「あ…あ…あ…」ﾋﾞｸﾋﾞｸ

ワリオ「ごめんなさーい！！」ﾀﾞｯ

しゃぎぃ「…達者でな」

ワリオ「はぁ…はぁ…鬼かと思った…」

ワリオ「クッソ…どうなってんだ…どいつとこいつも俺様をコケにしやがって…」

ワリオ「…ん？あいつらは…」

18ボルト「ふふ、また俺っちの勝ちだね」

13アンプ「クッソー…」

ワリオ「18ボルトだ！おーい！」

18ボルト「…え？」

ワリオ「久しぶりだな！」

13アンプ「誰このおっさん。知り合い？」

18ボルト「……」

18ボルト「知らんと…」

ワリオ「！？」

13アンプ「え、やば…通報した方が良くない？」

18ボルト「いやそこまでする程でもないっていうか…」

ワリオ「俺だよ！ワリオだよ！」

13アンプ「ワリオだって」

18ボルト「そんな名前聞いたことないばい…」

ワリオ「何で他人のフリするんだよ！なあ！！」

18ボルト「しつこいばい…あっち行っててくれないか…」ｲﾗｲﾗ

ワリオ「あ、もしかしてデート？」

13アンプ「あ？」ﾋﾟｸ

ワリオ「デートなの？ねえねえデートなの？」

ワリオ「熱々だね～お2人さん！ヒューヒュー！！」

ワリオ「邪魔して悪かったね～！もう、そういうことなら早く言ってくれれば…」

ラジオ「カチッ」

ワリオ「え…」

13アンプ「YO！YO！おっさん！またの名をワリオ！ちょっと馴れ馴れしすぎません！？」

ワリオ「え？え？」

18ボルト「人のプライベートに勝手に混入！常識知らずにも程があるばい！」

13アンプ「どういう育てられ方されてきたんだ！？ぜひとも親の顔が見てみたいぜ！！」

ワリオ「ちょ待っ…」

18ボルト「2度とそのツラ見せるな黒ヒゲ野郎が！お前の悪事を全部暴露してやろうか！」

13アンプ「図々しいにも程があるぜワリオ！期待してないぜこんなシナリオ！邪魔者なんてお断りよ！」

13アンプ「わかったらとっとと回れ右ぃ！！」ﾋﾞｼｨｯ

ワリオ「し、失礼しましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」ﾀﾞｯ

ワリオ「あーびっくりした…」

ワリオ「いつの間にあんなに仲良くなってんだあいつら…畜生…」

ワリオ「はぁ…どうして誰も協力してくれないんだ…」

ワリオ「………」

ワリオ「…俺様が悪いのか？」

ワリオ「いや！そんなことは絶対ない！俺様はいつだって完璧だ！」

ワリオ「俺様のことを否定する奴は許さねえ！」

ワリオ「ダイヤモンド城に行ってみよう。あの2人なら俺様の言いなりになってくれるはずだ…」

-ダイヤモンド城-



カット「今日も平和ね～」

アナ「…ねえお姉ちゃん、あそこの塀から物音がしない？」

カット「え？」

ワリオ「たぶんこの壁の向こうに…ぐっ…あいつらが…」ｸﾞｸﾞｸﾞ…

カット「きっと侵入者かもちれないわ！アナ、離れてて！」

ワリオ「ふぬぬぬ…あと少し…！」ｶﾞｼｯ

カット「えい！！」ﾌﾞｫﾝｯ

ワリオ「あよいしょお！！」ｶﾞﾊﾞｯ

ｸﾞｻｯ

ワリオ「ぎゃあああああ！！！何か刺さったーーーーー！！！！！」

カット&アナ「ワリオ！」

───────────────
─────
─

ワリオ「はぁ…はぁ…氏ぬかと思った…」

カット「もう、びっくりちちゃったわ」

ワリオ「こっちのセリフだよ全く！」

アナ「それで何ちに来たの？何か用？」

ワリオ「ああ、そうだった」

ワリオ「実は素晴らしいビジネスの話があるんだ。それを話しに…」

カット「やっぱりね」

アナ「言うと思ったわ」

ワリオ「な、何だよ」

アナ「あたち達、もうワリオには手を貸さないことにちたから」

ワリオ「何！？」

カット「おかちいと思わないの？こんな幼い女の子を無償で働かせるって冷静に考えて大問題でちょ」

ワリオ「架空の世界観に文句を言うな！ここは日本じゃないぞ！」

アナ「あたち達は忍術の練習で忙しいの。もう来ないで」

ワリオ「何だと！！こうなったら意地でも働かせてやる！」ｸﾞｲｯ

アナ「キャッ！」

ワリオ「来い！金はやるからゲーム作りを手伝え！」

アナ「助けて！お姉ちゃん！！」

カット「…ワリオ」ｶﾞｼｯ

ワリオ「え」

カット「もう1回刺すわよ」ｽﾁｬｯ

ワリオ「ひ、ひぃ～！」

カット「アナを泣かせたら許さないから」

ワリオ「わかった！わかったからやめてくれ～！！」

ﾋｭｫｫｫｫｫ…

ワリオ「追い出されてしまった…」

ワリオ「何で…何で誰も相手にしてくれないんだよ…！」

ワリオ「畜生！畜生！畜生ーーー！」

ワリオ「うう…もう数少ないアテを頼るしかないか…」

ワリオ「たしかドリブルとスピッツはまだ声をかけてなかったはず…」

ワリオ「…お？」

ワリオ「あのタクシーは…もしかして…！」

ワリオ「よっしゃ！噂をすればなんとやら！」ﾀﾞｯ

ワリオ「おーい！待ってくれー！」

ｷｷｰｯ
ﾊﾟｶｯ

ワリオ「良かった、間に合った…！」

ドリブル「どちらまで…ってワリオやんけ」

スピッツ「どないしたん」

ワリオ「……」

ドリブル「なんや浮かない顔して」

ワリオ「え？ワハハハ！俺様がそんな顔する訳ないだろー！！」

ワリオ「よく聞けお前ら！俺様はな、またまた大金を稼ぐ方法を思いついて…」

ドリブル「降りろテメェ」

ワリオ「は！？最後まで聞けよ！！」

スピッツ「聞かんでもわかる。どうせまた俺達を利用して荒稼ぎするつもりやろ」

ワリオ「そんな訳…」

ドリブル「このパターンももう飽きたわ。わてらも少し学習したんでな」

スピッツ「わしらはあんたの駒とちゃうで。わかったらとっとと出ていきや」

ワリオ「そ、そんな…」

-クライゴアの研究所-



ワリオ「ぶはっ！！」ｻﾞﾊﾞｧ

ワリオ「はぁ…はぁ…やっと着いた…」

ワリオ「海を泳ぐのも楽じゃないぜまったく…何でこんな所に研究所作ったんだよクライゴアの野郎…！」

ワリオ「まあいいや…話だけしてさっさと帰ろう…へっきしっ…」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

クライゴア「はい…」ｶﾞﾁｬ

ワリオ「よおクライゴア！元気にしてたか！」

クライゴア「ワリオか。こんな所まで何の用だ？」

ワリオ「実は…その…」

ワリオ「新しい商売を考えたんだけどさ…」

クライゴア「ああ、だいたい察したよ」

ワリオ「その…上手くいけば大金が手に入るというか…」

ワリオ「手伝ってくれないか…？」

クライゴア「悪いけど私はパスするよ。もうゲームは作る気になれないね」

ワリオ「お前もか…」

クライゴア「こちとらボランティアする余裕なんてないですから。どうせ今回も給料なんて用意してないんでしょう」

ワリオ「……」

クライゴア「…いつもの偉そうな威厳はどこいったんだ？」

ワリオ「え！？」

クライゴア「何だか元気ないねえ」

ワリオ「俺様はいつも元気ハツラツだ！」

クライゴア「ふん。まあいいわい、とにかく私は参加しないということで…」

クライゴア「…う」

ワリオ「クライゴア…？」

クライゴア「うぉおおおお…！！」

ワリオ「…！？」

ワリオ「どうした！大丈夫か！？」

クライゴア「…人の体調を気にするとは珍しいな」

ワリオ「お、俺様だってそんくらい…！」

クライゴア「実はさっきペニーによくわからない薬を飲まされたんだ…」

クライゴア「たぶんそれがあたっ…ふごぉぉぉぉぉ！！！」

ワリオ「トイレ行けよトイレ！」

クライゴア「そうさせてもらうよ…」ｽﾀｽﾀ

ワリオ「……」

ワリオ「はぁ…」

ワリオ「クライゴアもダメか…仕方ない、他の所行くか…」

ワリオ「待てよ、たしかあいつさっきまでペニーに変な薬飲まされてたんだっけ。ということはペニーもこの研究所の中にいるかもしれないな」

ワリオ「よし！ちょっと中に失礼して…」

マイク「シンニュウシャ　シンニュウシャ」

ワリオ「うわわ！」

クリナ「ココハ　クライゴアノケンキュウジョ　カンケイシャイガイ　タチイリキンシ」

ワリオ「俺様はクライゴアの知り合いだ！」

マイク「シラン　カエレカエレ」

ワリオ「ええい！この際誰でもいい！」

ワリオ「お前らゲーム作りに興味は…」

マイク「ナイ」

クリナ「ナイ」

ワリオ「だろうなぁ！！」

ワリオ「ええい！どけ！ペニーに会わせろ！！」

クリナ「イイカゲンニシローーーーー！！」

ワリオ「うわあああああ！！！」

クリナ「コレイジョウ　シツコイト　クッチマウゾ　コラァァァァァ！！」

ワリオ「ご、ごめんなさーーーーーい！！！！！」ﾀﾞｯ

ワリオ「全くどいつもこいつも調子に乗りやがって！」

ワリオ「俺様の命令が聞けないってのか！あぁん！！」

ワリオ「クソ！今度こそは必ず…」ﾀﾞｯ

オービュロン「おわぁ！！」

ワリオ「あ！危なーい！」

ﾄﾞｼｰﾝ

オービュロン「あいたっ！」

ワリオ「いてて…気をつけろ！」

オービュロン「ごめんなさ…あれ？ワリオさん？」

ワリオ「…！オービュロンじゃないか！」

ワリオ「どうしてここに…！」

オービュロン「実はまた宇宙船が墜落してしまいまして…」

ワリオ「丁度良かった！折り入って頼みが…！」

オービュロン「げーむ作りデスか？それならもう承りませんヨ」

ワリオ「えっ…」

オービュロン「全く、久しく会うなりいきなりその話デスか。呆れますネ」

ワリオ「なに～！？」

オービュロン「我々は忙しいんデス。他ヲ当たってください」

ワリオ「そこを何とか！頼むよぉ！」

オービュロン「そうデスねぇ。じゃあ我々の宇宙船を修理してくだい。そしたら考えマスよ」

ワリオ「は！？無理に決まってるだろう！！」

オービュロン「無理だから言ってるんデス。潔く諦めてください」ｽﾀｽﾀ

ワリオ「……」

ワリオ「畜生ーーーーー！！」

ワリオ「何でだ！何でだーーー！！」

ワリオ「この俺様がいったい何をしたって言うんだぁぁぁ！！」

クリケット「…まだわからないんですか？」

マンティス「これだけのことをしておいてなお自覚がないなんて驚きだよ」

ワリオ「そ、その声はクリケットとマンティス！」

ワリオ「お前ら！ぜひとも手を貸してくれ！良い金儲けの話が…」

クリケット「そういう所ですよ」

ワリオ「は…？」

クリケット「あなたにとって仲間とは何ですか？使い勝手の良い奴隷ですか？」

ワリオ「奴隷！？あいつらはお前らも含めて大切な仲間だぞ！」

マンティス「その大切な仲間を自身の金儲けのために使うなんて…あなた本当に人間なんですかねぇ」

クリケット「大金を恵むと仲間を騙し、自分は何もせず労働を強いるばかり。仲間を大切にしてる人物ができるような行動ではありませんよね」

マンティス「今まであなたにぞんざいな扱われ方をされた仲間が、あなたの頼み事をすんなり聞いてくれると思うかのぉ？」

クリケット「誰もあなたの声に耳を傾けてくれないのは当然なんじゃありませんか？間違ったこと言ってます？」

ワリオ「ぐ…ぐぬぬぬぬ…！」

マンティス「反省するなら良い機会じゃ。しっかり謝りに行けば皆も許してくれるだろう。今ならまだ間に合…」

ワリオ「うるさいうるさーい！！」

ワリオ「俺様の生き様に口答えをするなーーー！！！」ﾀﾞｯ

クリケット「…行ってしまいましたね」

マンティス「もう知らんわい」

───────────────
─────
─

ワリオ「クソ！クソォ…！」

ワリオ「俺の…俺の何がいけないって言うんだ…！」

ワリオ「俺は今まで…仲間を大切にしてきたつもりなのに…」

ワリオ「…仲間を大切に…？」

"いつもいつも僕達をこき使っておいてどういうつもりだい？"

"信用に至る行動をしてないおじさまが悪いわ"

"良い歳して夢見すぎじゃない？"

"おかちいと思わないの？"

"わしらはあんたの駒とちゃうで"

"こちとらボランティアする余裕なんてないですから"

"呆れますネ"

"今まであなたにぞんざいな扱われ方をされた仲間が、あなたの頼み事をすんなり聞いてくれると思うかのぉ？"

ワリオ「……」

ワリオ「俺様は…周りからそんな目で見られてたのか…」

ワリオ「俺様はこの町で1番…いや、宇宙で1番偉いはずなのに…！こんなの絶対におかしい！」

ワリオ「反省だと！？ふざけるな！俺様は悪いことなど何もしてなーい！」

ワリオ「…はぁ…」

ワリオ「あーあ、何だかバカらしくなってきたぜ。もうゲーム作りは諦めようかなぁ」

ワリオ「全員に断られてしまったんじゃ、もうゲームなんか作れねえよな…」

ワリオ「……」

ワリオ「いや…まだ会ってない奴が1人いたような…」

-アシュリーの家-



ワリオ「いつ見ても恐ろしい館だな…お化け屋敷みたいだ…」

ワリオ「どうせ門前払いさせられると思って後回しにしてたけど、もう頼れる仲間がアシュリーしかいない…」

ワリオ「断られると思うが腹くくって話だけでもしてみよう…」

ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝ

レッド「はーい」ｶﾞﾁｬ

ワリオ「あれ？レッド？」

レッド「なんだワリオか。どしたん」

ワリオ「実は話があるんだ！アシュリーに会わせてくれないか！」

レッド「ええ…ちょっと今は無理だよ…」

ワリオ「頼む！！一生に一度のお願いだから！」

レッド「ちょ、そんな…顔を上げてよ。いったいどうしたんだよ！」

ワリオ「3分だけ！ちょっと話をしたらすぐ帰るから」

レッド「アシュリーは今、魔術の勉強中だ。後にしてくれ」

ワリオ「お願いだよ頼むから…」

レッド「無理だって。アシュリーは集中してる時に邪魔されると凄く怒るんだよ」

レッド「スカーフで首を締められたくなかったらさっさと帰った方が身のためだぞ」

ワリオ（絞められたのか…）

ワリオ「じゃあもうお前でいいよ！」

レッド「でいいって何だよ」

ワリオ「折り入って頼みがあるんだ！」

レッド「嫌だ」

ワリオ「まだ何も言ってないだろ！」

レッド「だいたいわかるわ！カンパニー関係のお手伝いだろ！？」

ワリオ「そうだけど…もうお前にしか頼めないんだよ！」

レッド「俺達の他にもいっぱい仲間いるだろ！そいつらに頼めばいいやんけ！」

ワリオ「あ…いや…それはちょっと…」

アシュリー「…」

ワリオ「アシュリー…？」

レッド「うおぁ！びっくりした！いつからそこにいたんだよ！」

アシュリー「騒がしくて集中できない…」

レッド「ご、ごめんなアシュリー！すぐに追い返すから！」

ワリオ「アシュリーーーーー！！」ﾀﾞｯ

レッド「あ！ちょっと！」

ワリオ「お願いだ！もう1回ゲームの製作を手伝ってくれ！」

ワリオ「これまでのよりももっと面白いゲームを作ってこの町の皆に遊んでもらいたいんだ！」

ワリオ「人気が出れば大金も手に入る！今度こそは必ずバイト代も恵むから！」

アシュリー「……」

ワリオ「今までの態度は改める！だから！だからもう1回チャンスをくれ！！」

アシュリー「アシュリーお金いらない」

ワリオ「だ、だったら他の物もやる！可愛い洋服やぬいぐるみなんかもたくさん…」

アシュリー「もっといらない」

ワリオ「じゃあ何が欲しいんだ！何でも言ってくれ！」

アシュリー「…アシュリーのこと金や好物なんかで動くような人だと思ってるの？」

ワリオ「いや…そんなつもりは…」

アシュリー「あなたには友達がいっぱいいる。アシュリーなんかより頼れる人だっているはず」

アシュリー「アシュリー今暇じゃない。他当たって」

ワリオ「それが…もう頼れる奴がいないんだ…」

アシュリー「どういうこと？」

ワリオ「かくかくしかじか…」

───────────────
─────
─

アシュリー「…身から出た錆じゃない」

ワリオ「うっ…」

アシュリー「最っ低。自業自得よ」

ワリオ「うるさい！ゴミを見るような目で俺様を見るな！」

ワリオ「もういい！わかった！俺様は帰る！」

ワリオ「仲間がいなくなったのならまた作ればいいだけの話だ！お前らの代わりなんていくらでもいるんだよ！」

アシュリー「……」

ワリオ「もう2度と会うこともないだろうな！あばよ！」

アシュリー「…待って」

アシュリー「ゲーム作り、アシュリーで良ければ手伝ってあげる」

ワリオ「…へ？」

アシュリー「誰も頼れる人がいないなら…せめてアシュリーが力になる」

ワリオ「ほ、本当か！？」

レッド「いいのかアシュリー…！」

アシュリー「目の前に困ってる人がいるんだもん」

レッド「でもこいつは仲間を雑に扱ったせいでこうなったんだろ？手を貸すような理由なんてどこにも…」

アシュリー「……」

ワリオ「いや～本当に助かるぜ！良い子だな～アシュリーは！さすが俺様の仲間だ！」

ワリオ（これで俺様もようやく大金持ちになれるぞ～！）

アシュリー「完成したら電話するから、今日はもう帰って」

ワリオ「おう！わかった！邪魔して悪かったな！」

ワリオ「待ってるぜー！」ﾀﾞｯ

アシュリー「……」

レッド「…アシュリー、本当にいいの？」

アシュリー「ちっ…」

レッド「アシュリー…？」

アシュリー「誰がゲームなんか…ふん」

受話器「プルルルルル」

ワリオ「お、電話だ」ｽﾀｽﾀ

ｶﾞﾁｬｯ

ワリオ「もしもし？おー！アシュリーじゃないか！」

ワリオ「え！？もう完成したの！？」

ワリオ「オッケー！今すぐそっちに行くでなー！」

ｶﾞﾁｬﾘ

ワリオ「よーし！これで俺様も大金持ちになれるぜ！！」

ワリオ「早速アシュリーの所にレッツゴーだ！ワハハハハハ！！」ﾀﾞｯ

ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝ

ワリオ「アシュリー！ワリオだよー！」

アシュリー「……」ｶﾞﾁｬ

ワリオ「ゲーム完成したんだってな！見せてくれ！」

アシュリー「…こっち」ｽﾀｽﾀ

ワリオ「グフフ、楽しみだな～！」

アシュリー「今よレッド」

ワリオ「え？」

レッド「せえええい！！」ｶﾞﾝｯ

ワリオ「ぐはっ！！」ﾊﾞﾀｯ



───────────────
─────
─

ワリオ「……」

ワリオ「…ん、うう…」

ワリオ「ここはいったい…」

ワリオ「あれ？体が動かないぞ…」

アシュリー「目が覚めたみたいね」

ワリオ「アシュリー！？これはいったい…」

アシュリー「アシュリー最近強い魔法を覚えたんだけど、まだ誰にも使ったことがなくて…」

アシュリー「丁度新しい実験体を探してたの」

ワリオ「は！？」

ワリオ「何を言ってる！冗談はいいから早く紐をほどけー！」

アシュリー「冗談を言ってる目に見える？」

ワリオ「どういうつもりだ！ゲームが完成したんだろう！早く見せろ！」

アシュリー「あんなの嘘に決まってるでしょ」

ワリオ「何だと！？騙したのか！！」

アシュリー「アシュリーはあなたと同じことをしてるだけ」

ワリオ「…！！」

アシュリー「最初からゲーム製作を手伝うつもりなんてない」

アシュリー「こんなにあっさり実験体になってくれるなんて思わなかったわ」

アシュリー「相変わらずバカね」

アシュリー「これ以上あなたを野放しにしてたら被害者が増える。皆を守るためにも、悪は倒しておかないと…」

ワリオ「ひっ…！」

ワリオ「おいレッド！その杖レッドなんだろ！助けてくれよ！」

レッド「無理。態度が気に入らん」

ワリオ「何だとこの…！！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

アシュリー「仲間を大事にしないからこうなるの」

アシュリー「今まで皆を苦しめてきた罰。最期にアシュリーの役に立てるだけありがたいと思って」

ワリオ「待て待て待て待て待て！おい！待てって！考え直してくれ！！」

アシュリー「あなたはお金のためにかけがえのない仲間を売りまくった…絶対に許さない…」ｺﾞｫｫｫｫｫ

ワリオ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！！！！！！！」


……………
……

ﾋﾟｶｯｯｯ
ﾄﾞｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫﾝ……





-おわり-

って言う嫌われスイッチモノだろ？
さぁ逆転はよ