1: 2008/06/08(日) 17:35:17.39 ID:5M7i6nNnO
ある日のお昼の出来事

昼食を終えたJUMと翠星石.真紅.雛苺達ははゆっくりと思い思いの事をしてくつろいでいた

平和で微笑ましい光景だ
その微笑ましい光景はJUMの怒声によって一気に崩れていく

JUM「もう我慢できない!今すぐ薔薇の誓いを解いてくれぇ!」

突然の怒声に分けが分からずただJUMを見つめる真紅と翠星石

3: 2008/06/08(日) 17:44:56.20 ID:5M7i6nNnO
見るとJUMが何か紙のような物を手に取り目に涙を浮かべている
その紙を雛苺が「やーん返してなの~」とその紙をとろうとしている


JUM「真紅!!翠星石!!早く誓いを解け!!!!!」

真「ちょっと!」

翠「いったい何があったですか!説明するですぅ!」

JUM「いいから早く!!」

翠「説明が先です!!!」

真「JUM!落ち着いて頂戴!」

7: 2008/06/08(日) 17:54:11.59 ID:5M7i6nNnO
その後JUMの解け!と翠星石の説明するですぅ!の長い押し問答が続きようやくJUMが落ち着きを取り戻す


JUM「ふぅ・・・もう出て行ってくれないか・・・もううんざりなんだ・・・」

真「嫌よ。下僕に決める権限はないわ!」

翠「そうですぅ!そんな無責任な事をいうなこの馬鹿人間ですぅ!」

JUM「それだよ」
翠・真「?」

10: 2008/06/08(日) 17:59:57.80 ID:5M7i6nNnO
JUM「その真紅の下僕下僕という高慢な態度」

真「!」

JUM「翠星石の何もできない癖に口は達者なところ」

翠「!」

JUM「そしてそこの家畜並みの知能しかないような奴の悪戯」

雛「うゆ?雛は雛なのよ?家畜ってなんなのー?」

JUM「もう全部うんざりなんだ・・・」

JUM「頼む薔薇の誓いを解いて出て行ってくれ・・・」

真紅と翠星石は何か言い返そうとしたがあまりにも窶れているJUMを見ると言葉を飲み込んでしまう

12: 2008/06/08(日) 18:05:22.52 ID:5M7i6nNnO
重苦しい空気の中ようやく真紅が口を開く

真「あなたが契約を解いたら雛苺は止まってしまうわ」

JUM「わかった。今すぐとは言わない1週間で新しいミーディアムを見つけてからでいい」

真「嫌よ。」

JUM「!」

真「私は今までいろんな家にいたわ。広い家、高い家、とても豪華な家。でも私はこの家が一番好・・・」

JUM「出ていけぇ!!!!!!!」

JUM「早くここから出ていけぇ!!!」

真紅が言葉を言い終わる前にJUMはもの凄い怒声を真紅に浴びせる

21: 2008/06/08(日) 18:25:30.96 ID:5M7i6nNnO
真「ちょっとJUM!」

真紅はJUMのただならぬ様子に戸惑いつつもJUMを叱りつける

JUM「うがあぁぁぁぁあ!!!!」

JUMが奇声を発しながら真紅と雛苺の持ち物を窓から投げ飛ばし始める

真「や、やめなさい!私のくんくん!」

翠「JUM!止めるですぅ!!」

雛「雛のおもちゃー!」

JUM「だあぁぁぁぁあ!!!」

JUMは部屋の中に残っていた鞄を力いっぱい投げ飛ばした

27: 2008/06/08(日) 18:33:24.20 ID:5M7i6nNnO
真「いい加減にしなさいJUM!」

翠「そうですぅ!このボケ人間!」

雛「雛の鞄ー!」

ついに真紅達も鞄を投げられたことでだまっていられなくなった

真「とりあえず外に鞄を取りに出るわよ!JUMへのお仕置きはその後でにしましょう!」

翠「ですぅ!」

真紅は階段を駆け降りていき翠星石と雛苺もそれに続いた

32: 2008/06/08(日) 18:39:37.35 ID:5M7i6nNnO
真紅達が外にでると庭に持ち物が散乱していた

真「あったわ!私のくんくん!」

翠「何言ってるですか!さっさと鞄を探すです!」

雛「雛のおもちゃもあったのー!」

翠「お馬鹿苺!」

雛「うぃぃ・・・」

翠星石が雛苺を一喝し三人は塀を登りはじめた

35: 2008/06/08(日) 18:46:09.42 ID:5M7i6nNnO
三人が鞄を探してから一時間が経過しようとしていた

雛「ねぇ・・・鞄はどこにあるなの?」

翠「うるさいですねぇそれが分かってたら苦労しねぇです」

「ニャー」

可愛らしいニャーという鳴き声、しかし真紅にとっての破滅の旋律がどこかから聞こえてくる

真「!!!」

「ニャー--ォ」

真「きっきっきゃああああああ!!!!!」
真紅は二人の手をとると物凄いスピードで塀を引き返しはじめた

37: 2008/06/08(日) 18:49:19.21 ID:5M7i6nNnO
真・雛・翠「はぁはぁはぁはぁ・・・」

翠「全く・・猫一匹ぐらいで大袈裟です!」

真「何を言ってるの!猫はこの世で一番凶暴な生き物だわ」

雛「雛疲れたのー」

真「そうね・・・今日はもうあきらめてJUMのベッドでも貸して貰おうかしら」

翠「さんせーですぅ!!」

そうして三人は歩を速めた

39: 2008/06/08(日) 18:53:11.91 ID:5M7i6nNnO
簡単に塀を登れない雛苺は2人にお尻を押してもらってなんとか塀につく

雛「うゆ?お家の窓が黒いの」

真「よいしょっ・・・窓が黒い?」

翠「珍しく雨戸が閉まってるですねぇ・・・」
塀を登り終えた三人はいつもと違う家の雰囲気に疑問を感じていた

「おーい!チビ人間!今帰ったから早く開けろですぅ!」

翠星石が雨戸をドンドン叩く

雛「雛眠たいのー!」

真「JUM!早く開けなさい!」

しかしまるで反応がない

42: 2008/06/08(日) 18:57:47.91 ID:5M7i6nNnO
真「JUM!早く開けなさい!いい加減怒るわよ!」

翠「こらー!繊細な翠星石を外に締め出すとは何事ですかー!」

雛「うにゅー!!」

真「JUM!!!!早くしなさい!!!!」

ドンドンドンドン!!

しびれを切らした三人がいっせいに雨戸を叩く

43: 2008/06/08(日) 19:02:24.65 ID:5M7i6nNnO
「うるさーい!!!」

翠・雛・真「ひっ」

隣人の怒鳴り声に思わず三人は飛び上がる

翠「なんですってぇ・・人間の分際で翠星石を怒鳴るとはいい度胸ですぅ・・・!」

真「やめなさい!他の人間に姿を見られたらそれこそ大変な騒ぎになるわよ」

真「それにしてもJUMはいったい何をしてるの?ゆるせないわね!」

翠「そういえばチビ苺今日JUMは何をあんなに怒ってたですか?」

44: 2008/06/08(日) 19:05:34.45 ID:5M7i6nNnO
雛「雛がお絵描きしてたらJUMが紙をみていたの」

雛「何の紙なの?って聞いたらJUMは雛をなでなでしながら教えてくれたの」

雛「これはしょーじょーって言って偉い事をしたら貰えるご褒美なんだよって」

雛「だから雛はJUMの大切な紙にJUMと雛を書いてあげたの」

雛「そしたらまだ書けてないのに雛から紙を取り上げて怒りはじめたなの」

翠「ば・・馬鹿苺!!何でそんな大事な紙に落書きなんかするですか!」

雛「雛は落書きしてないのー!かわいい雛とJUMを描いてあげたのー!」

45: 2008/06/08(日) 19:15:20.59 ID:5M7i6nNnO
真「もういいわよ明日の朝謝りに行きましょうそれで許してくれるわよ」

今日の出来事に疲れたのか真紅が面倒くさそうに言う

翠「えぇーっ!今日はこんなとこで野宿ですかー!?」

真「しかたないじゃない他に寝る所もないんだし」

翠「いやですぅ!高貴なる翠星石は・・・」

真・雛「Zzz・・・」

真紅と雛苺はすでに寄り添って寝ていた

翠「ちょっと!寝るなですぅ!!」

その後まもなく翠星石も疲労からかまもなく眠りにつくのだった

46: 2008/06/08(日) 19:21:48.94 ID:5M7i6nNnO
次の朝

真「うーん・・・目覚めが悪いわね・・・」
翠「体がいてえです・・・」

雛「雛お腹すいたのー」

翠「じゃあ謝りにいくですよチビ苺」

雛「うゆ?何を?」

真「あら?これは何かしら・・・」
真紅は庭に落ちているメモ帳のようなものを見つける

47: 2008/06/08(日) 19:25:50.37 ID:5M7i6nNnO
真「何か書いてあるわね・・・汚い字」

そのメモ帳にはこう印されていた

『早く新しいマスター探しに行け
僕はお前達を家に入れる気はさらさらない
マスターが見つかり次第契約を解く

ジュン
                 』

真「もしかしたらJUMは本気で怒ってるかもしれないわね・・・」

文字を読み終えた真紅の言葉には危機感が感じ取れた

翠「何がですか?」

雛「ご飯ー」

真紅はメモ帳に書いてあったことをもう一度翠星石達に言い聞かせるように読み始める

48: 2008/06/08(日) 19:27:10.58 ID:5M7i6nNnO
見てる人いる?

59: 2008/06/08(日) 19:41:01.87 ID:5M7i6nNnO
ありがとうみんな(´;ω;`)
続けるね


翠「何ですかあのチビ人間!臍を曲げて!全く心もチビです!」

雛「雛早くご飯が食べたいのー」

真「雛苺!JUMに早く謝りに行きなさい!そしたらご飯が食べられるわ」

雛「うにゅー!行くのー!」

雛「でもまだ黒い窓が閉まってるのー」

真「・・仕方ないわね少し待ちましょう・・・」

62: 2008/06/08(日) 19:49:13.33 ID:5M7i6nNnO
そうこうしているうちにもうお昼時になってしまった

翠「一体何をやってるですか!もう昼なのに雨戸も開かねえです!」

真「それにとてもお腹がすいたわ」

雛「そうだ!巴の家に行ってご飯食べさせてもらうの」

真「それはいい考えだわ雛苺」

翠「じゃあお言葉に甘えるですぅ♪」

雛苺にしては珍しい名案に2人は感心しながら同意する

雛「じゃあレッツゴーなのー!」

そうして三人は再び塀を登りはじめた

63: 2008/06/08(日) 19:58:10.88 ID:5M7i6nNnO
の「ねぇJUMくん・・・」

雨戸のせいで何も見えない窓を見つめながらのりが切り出す

JUM「何?」

の「お姉ちゃんも事前にJUMくんから相談を受けてたから真紅ちゃん達を追い出したことは何もいわないわ・・・」

の「でも勉強が落ちついたらもう一度みんなでご飯を・・・」

JUM「あいつらはもう他のマスターの所に行くんだ」

それだけ言うとJUMは自分の部屋へと上がって行った

の「そんな・・・」

65: 2008/06/08(日) 20:04:07.28 ID:5M7i6nNnO
雛「あれぇ・・・?」
三人が巴の家に向かいはじめてからもう三時間が経過していた

真「はぁ・・はぁ・・まだなの?雛苺」

翠「だいたいマスターの家くらい覚えとけですぅ!」

雛「おかしいの・・・」

翠「はぁ・・・こりゃ晩御飯をご馳走になることになりそうです・・・」

雛「あー!ここなのー!」
雛苺が指差したその家の表札にはたしかに『柏葉』の文字が刻まれていた

67: 2008/06/08(日) 20:14:46.05 ID:5M7i6nNnO
雛「巴を呼ぶ時はこのボタンを押すの!」

それを聞いた真紅が杖で器用にインターホンを押す

ピンポーン

戸が開くと中から巴が出てきた

巴「はぃ・・・」

巴の姿を確認した雛苺が巴に飛んでいき抱きつこうとする

雛「トゥモエエエエエエ!!!」

バシィィィン!!!


雛苺が真紅達のもとへ倍の速さで帰ってきた

雛「ふみゅ?」

一瞬の出来事に巴に頬を張られたのにも気づかずにキョトンとする雛苺

70: 2008/06/08(日) 20:23:39.22 ID:5M7i6nNnO
雛「巴?巴?」

頬に痛みを感じ雛苺は今起きた出来事を理解し始める

巴「・・・・・」

雛「雛は・・雛は・・びえええええええん!!!!!!」

「桜田くんの痛みはこんなもんじゃないわ!雛苺!!」

雛苺が泣いているのにも構わず巴は雛苺を怒鳴りつける

真「JUMの?」

目の前の光景に唖然としていた真紅がようやく口を開く

巴「あなた達もよく聞きなさい!!」

真・翠「ひっ!」

72: 2008/06/08(日) 20:27:26.95 ID:5M7i6nNnO
巴「JUMは数日前から私に毎日電話をかけてきたわ」

巴「電話の内容はあなた達の事よ」

真・翠「!」

巴「人形たちのわがままを聞いたり人形たちが騒がしくてまともに勉強ができない。二学期に復学するのは難しいかもしれない」

巴「でもねえちゃんには今まで色々迷惑もかけてるし期待を裏切ることはできない」
巴「桜田くんはとても窶れている声だったわ」

巴はいつの間にか目に涙を溜めていた

真・翠「・・・・・」

JUMがそんなに悩んでいたなんて・・・
二人は言葉を失う

76: 2008/06/08(日) 20:35:15.13 ID:5M7i6nNnO
巴「わかったみたいね。わかったなら桜田くんが部屋にいる時くらいは、鞄の中に閉じこもっているとか考えられる事はいくらでもあるわ」

巴「雛苺と違って馬鹿じゃないみたいだし」
雛「雛は馬鹿じゃないのー!馬鹿は雛を叩いた巴なのー!」

巴は雛苺を無視して話しを続ける

巴「真紅ちゃん。雛苺はあなたの下僕なんでしょう?だったら雛苺の面倒はあなたが見るのよ」

真「はい・・」

巴の言葉に衝撃を受けた真紅は小さな声で返事する

巴「わかったならもう行きなさい」
そう言って巴は中に入っていった

80: 2008/06/08(日) 20:45:11.87 ID:5M7i6nNnO
人が集まってきたから投下するペース早めるね


雛「待ってなのー!巴ー!雛にご飯食べさせてなのー!」

ドンドン
雛苺が巴の家の扉を叩く

翠「雛苺。やめるですぅ。もう帰るですよ」

雛「いーやーなーのー!せめてうにゅーは食べて帰るのー!」

駄々をこねる雛苺を引きずりながら翠星石と真紅は帰路につく

83: 2008/06/08(日) 20:48:22.91 ID:5M7i6nNnO
真紅達は暗くなる頃に桜田家の庭に帰ってきた

真「今日も何も食べられなかったわね・・・」

雛「雛はやく家に入りたいのー!JUMの分のご飯も食べてやるのー!」

真「もう3日前から何も食べてないわよ・・・」

翠「鞄も見つからないですし・・・」

真「明日あたり蒼星石の家に行ってみるのはどう?」

翠「!!それはだめですぅ!」

真紅の提案に翠星石が鋭い声を上げる

91: 2008/06/08(日) 20:53:08.59 ID:5M7i6nNnO
真「???どうして?」

翠「蒼星石は・・蒼星石は今マスターが氏んだ事で塞ぎ込んでるです・・・」

真「!」

翠「マスターが氏んだのは自分が力を使ったせいだって・・・」

翠「だから今は蒼星石は1人にしてやりたいです!」

真「・・・そうだったの・・わかったわ」

そういうと真紅は軒下に入り眠りについた
翠星石もそれに続き雛苺は騒いでいたが二人が寝たと解るとほどなくして寝た

94: 2008/06/08(日) 20:56:40.16 ID:5M7i6nNnO
三日目の夜

今日も鞄の見つからなかった三人は疲労困憊して芝生にへたり込んでいた

真「そうだわ翠星石!如雨露をかして頂戴」

翠「いいですけど・・・」

翠星石が空中から如雨露を取り出す

真「じゃあこのカップに水を入れてくれる?」

翠「水なんか飲んでも腹の足しにならんですぅ」

そう言いながら翠星石は3つのカップにそれぞれ水を注ぐ

真「大丈夫よ」

真「次は・・っと」

真紅は庭で何かを探しはじめた

95: 2008/06/08(日) 21:00:51.19 ID:5M7i6nNnO
真「ハーブがあったわこれをこの水に入れるのよ」

真紅が嬉しそうにハーブをカップの中に入れる

雛「うーいい匂いなのー」

真「さぁ飲んでいいわよ」

翠「ゴクッ・・・味しねえですぅ・・・」

真「当たり前じゃない水だもの」

雛「ゴクッ・・ブッ!」

102: 2008/06/08(日) 21:07:50.96 ID:5M7i6nNnO
翠「はぁ・・・余計腹減ったですぅ・・・」

雛「変なもの飲まなきゃよかったの・・・」

真「何よ!失礼ね!」

翠「はぁ・・また今日も鞄で寝れないですか?」

真「仕方ないじゃない見つからないんですもの」

雛「ZZz・・・」

翠「チビ苺は気楽でいいですねぇ・・・」

109: 2008/06/08(日) 21:19:10.53 ID:5M7i6nNnO
四日目の夕方

もうずっと鞄で寝ていない三人は鞄を探しに行くものの長い距離を歩く事が出来なくなっていた

翠「はぁ・・・今日も見つからなかったですか・・・」

真「そろそろヤバいわね・・・」

雛「翠星石!如雨露を貸してなのー!」

翠「いいですけど・・」

翠星石が雛苺に如雨露を渡す

雛苺が集めた土に水をかけてどろどろにする

雛「花丸ハンバーグをっ♪作っるのよー♪」

雛苺は泥で花丸ハンバーグ?を作り始めた

30分ほどすると雛苺はハンバーグをつくろのを止めた

雛「できたのー!」

112: 2008/06/08(日) 21:21:46.34 ID:5M7i6nNnO
雛「ほえー何だか本物の花丸ハンバーグに見えてきたのー」

雛苺が涎をたらして泥団子をみつめる

翠「いやどう見ても泥団子ですぅ」

雛「いっただきまーす!パク」

何と雛苺は泥団子を一つ手にとると口にはじめた

翠「何やってるですか!チビ苺!吐き出せです!」

翠星石が雛苺の背中を叩いて吐き出させようとする

雛「おいしいのー☆」

翠「え?」

116: 2008/06/08(日) 21:25:41.81 ID:5M7i6nNnO
雛「翠星石も食べて見るのよ」

翠「じゃ・・じゃあ食べてやるですぅ・・・・パク」

恐る恐るしかし期待を込めながら翠星石が泥団子を口に入れる

翠「ブハッ!おえぇぇぇ!不味いですぅ!」

翠星石にはどう考えても泥の味だった

雛「ムシャムシャムシャムシャ」

雛苺は気にせず泥団子を口に放り込む

翠「やめるですぅ!チビ苺!これは泥団子ですぅ!」

翠星石が再び泥団子を吐き出させようとする

雛「離すの翠星石!雛はもっと食べたいの!」

真「・・・ヤバいわね」

真紅は心配そうな眼差しで雛苺を見つめていた

119: 2008/06/08(日) 21:36:57.89 ID:5M7i6nNnO
五日目の朝
雛苺はまた泥団子を作って食べていた

雛「う゛にゅー」

翠「やめろって言ってるですお馬鹿苺!」

雛「う゛?」

翠「う゛? じゃないです!泥団子なんか食べてどうするですか!吐き出せです!」

雛「ちゃんま!ちゃんま!」

雛苺が翠星石に泥団子を差し出す

翠「いらねぇです!つーかちゃんと言葉を喋れですぅ!」

真「残念だけどそれは叶わないわ翠星石」
真紅がいつの間にか起きていた

127: 2008/06/08(日) 21:50:05.82 ID:5M7i6nNnO
翠「?どういう事ですか?真紅」

真「雛苺は心が幼いわ」

翠「?何を今更ですぅ」

真「雛苺はね・・・壊れてしまったの」

翠「!?」

真「鞄でずっと寝てないから体より先に心が壊れてしまったの」

雛「う゛ーう゛ーちOちん!ちOちん」

雛苺の顔をよく見ると目はうつろで口から涎を垂らし虫を捕まえては口に運んでいる

139: 2008/06/08(日) 21:56:31.53 ID:5M7i6nNnO
翠「そ・・そんな事ないです!チビ苺!遊んでやるですぅ」

そう言うと翠星石は雛苺の本に駆けていった

雛「いーびーーう゛ー」

真紅は涙を浮かべながら奇声を発する雛苺と遊ぶ翠星石を真紅もまた涙を浮かべながら見つめていた

148: 2008/06/08(日) 22:11:47.64 ID:5M7i6nNnO
翠「チビ苺・・良く眠るですよ・・・」

真「今日は暖かいからよく眠れるのだわ雛苺」

雛「あ゛んま゛ぁ!ちOちん!」

真紅と翠星石の間に挟まれ雛苺は嬉しそうな声をあげる

真「おやすみなさい」

翠「おやすみですぅ」

雛「う゛ーにゅー」


160: 2008/06/08(日) 22:25:30.12 ID:5M7i6nNnO
六日目の朝。真紅は早めに目を覚ます
しかし翠星石はもう起きていた

だが何故か座ったまま動かない

真紅も体を起こそうとするが・・・

真「あ・・・・れ・・・」

体が重いしギクシャクする
真「・・・・!!」

ついに来たのね・・・真紅は悟った

やはり鞄で寝ないと・・・一週間しか持たないのだわ

真「・・・・・っ」
真紅の頬を涙が伝う

その様子に気づいたのか翠星石がこちらを向くギクシャクという音と共に非常にゆっくりと

翠「し・・・ん・・・く・・・・」

翠星石も真紅同様体を思うように動かせなくなっていた

167: 2008/06/08(日) 22:32:00.32 ID:5M7i6nNnO
体が動かせない。言葉もままならない。

最初は必氏に真紅も翠星石もコミュニケーションを取ろうとしたがいつしか疲れて止めてしまった

沈黙が流れる

何もせずに夜になった

二人はただ静かに涙を流していた

雛「う゛・・・」

今日静かだった雛苺が言葉を発した

その声を聞いた真紅はやっとの事で雛苺のもとに這いより手を握り眠りについた

170: 2008/06/08(日) 22:38:00.31 ID:5M7i6nNnO
七日目の朝
体はさらに重くなっていた

このまま何もせずに止まるのだろうか・・・
そんなの嫌だ!最後にJUMに謝りたい愛する人に恨まれたまま止まるのはいや!

そんな思いが真紅と翠星石の心をいっぱいにしていた

そんな昼頃・・・
蒼「ねぇホーリエもスイドリームもどうしたんだい?ここは真紅達の家じゃないか」

蒼星石だ!蒼星石が来てくれた!
二人は動かない体を必氏に動かし始める

174: 2008/06/08(日) 22:42:16.11 ID:5M7i6nNnO
蒼「あれ?雨戸がしまってる・・珍しいな」

そしてふと庭に目をやるとなんと翠星石達が倒れてるではないか!

蒼「翠星石!真紅!雛苺!」

蒼星石があわてて三人のもとに駆け寄る

蒼「どうしたんだ!?」

翠「き・・て・・く・・・れ・・・た・・・で・・・す・・か」

蒼「翠星石!何があったんだ」

178: 2008/06/08(日) 22:47:56.29 ID:5M7i6nNnO
翠星石はゆっくりそれでもせいいっぱい蒼星石にこうなってしまった理由を話す

長い時間をかけて話終わると翠星石は最期に付け加えた


鞄をどこかにやったのは確かにJUMだ。
それでも自分はJUMを恨んではいない。
むしろJUMに謝りたい。
このままJUMに恨まれたまま氏ぬのはいや。
謝りたい。何を言われても謝りたい。
でもそれは叶わない。自分が生きられる時間は後わずかな事がわかるのだ。
だから蒼星石に代わりに謝って欲しい。

それから自分が止まったらローザミスティカをもらって欲しい。そして自分が誇れるアリスになって欲しい。



そういい終えると翠星石は停止した

188: 2008/06/08(日) 22:58:25.50 ID:5M7i6nNnO
蒼「翠星石・・・うっ・・・うっ」

止まってしまった翠星石をそっと鞄に入れるその時背後から弱々しい声がした

真「そ・・う・・せ・・・」

そうだ真紅も・・・・・

蒼星石は真紅の手をがっちり握る

真「りっぱ・・・・な・・アリス・・に・・」

真「ひ・・な・・・い・・ち・・ご・・・もそ・・れ・・を・・・」

雛「コクッ」

雛苺がわずかに頷いた
そんな気がした
まもなく二人もまた停止した

そして蒼星石は三人のローザミスティカを体内に取り入れる

蒼「・・・みんな・・・・」

蒼星石は止めどない涙を流す

もう会えない姉妹の優しい励ましの言葉に

192: 2008/06/08(日) 23:02:11.21 ID:5M7i6nNnO
そんな悲しい状況を遠くからほくそ笑みながら見つめている一つの黒い影があった

水銀燈「ふふ・・・計画通りよぉ・・」






       第一章
        完


第二章に続く

1: 2008/06/14(土) 20:21:54.19 ID:Zi2AfeuEO
ここは有栖川病院
水銀燈のマスターめぐが入院している病院。
今日はいつもとは少し違う会話が展開されていた

めぐ「いよいよ・・・私は氏ぬのね」
看護婦「何言ってるのそんなことないわ。」
め「うふふふふふ」
看「・・・・・」

いよいよ自分の氏期を悟っためぐはこの世から解放される喜びと少しの淋しさを感じていた

2: 2008/06/14(土) 20:24:49.60 ID:Zi2AfeuEO
め「おかえり天使さん」

銀「・・・・・」

め「あのね・・私もうすぐ氏ぬわ」

銀「!・・・・・」

め「でもね私少し淋しいわ」

銀「え?」

め「天使さんと会えなくなるんだもん」

銀「そう・・・・」

銀「ね、ねえめぐ?」

め「?」

銀「後どれくらいだと思うの?あなたの寿命」

め「そうね・・・後一週間くらいかしら」

銀「一・・週・・・間」

6: 2008/06/14(土) 20:30:14.63 ID:Zi2AfeuEO
銀「じ、じゃあねもし元気になったらどうする?」

め「ふふふ」

銀「?」

め「どうしたの?今日は何か変よ?」

銀「べ、べつに普通よ」

め「そうね・・天使さんと一緒に暮らしたいな」

銀「わたっ、私は嫌よぉ・・」

7: 2008/06/14(土) 20:37:35.79 ID:Zi2AfeuEO
銀「じゃあ帰るわよ」

め「ええ・・明日も来てね」

水銀燈はそれに答えず教会へと帰っていった

8: 2008/06/14(土) 20:42:41.14 ID:Zi2AfeuEO
その帰り道・・・
ふらふらと飛んでいると真紅達の住む家に来てしまった

ぼんやりとその家を見つめていると急に窓が開き何か変な物が窓から大量に捨てられる

そして次の瞬間
なんと自分より大きな物体が3つも続けざまに飛んできたのだ

銀「えっ…ちょっ…きゃあっ!」

何とかそれを交わす水銀燈

銀「一体何よぉ・・・」

銀「これは・・!鞄?どうやら真紅達の鞄みたいね・・・」

ご存じの通りドールは鞄がなければ生きていけない

それが何故こんなところに・・・

銀「うふふふふ。悪く思わないでねぇ」

水銀燈は鞄を掴むと空高く飛んでいった

9: 2008/06/14(土) 20:46:18.03 ID:Zi2AfeuEO
水銀燈はある川の上を浮遊していた

銀「これをこうすれば・・・」

ジャポン!

鞄は川の流れに飲まれあっという間に消えてしまった

水銀燈は我ながら残酷な事をするものだとほくそ笑みながら思った

恐らくあのドール達は一週間程度で動きが止まるだろう
ちょうどその辺りに真紅達の家にもう一度行けばただでローザミスティカが手にはいる

13: 2008/06/14(土) 20:51:48.47 ID:Zi2AfeuEO
本当は一番最後に真紅のローザミスティカを奪ってやるつもりだった

その為の準備も勧めていた

蒼星石の邪魔が入らぬよう蒼星石のマスターを瀕氏の状態に追い込み蒼星石を叩く

しかしわざわざ蒼星石を今倒しにいくよりは真紅達のローザミスティカを手に入れてからの方が確実である

一週間後・・・それが水銀燈の勝負の日だった

15: 2008/06/14(土) 20:56:01.03 ID:Zi2AfeuEO
め「あら天使さん・・・最近毎日来てくれるわね」

銀「・・別に暇だからよぉ」

め「ふふ」

め「ねえ天使さん」

銀「何?」

め「ありがとう」

銀「・・・ふんっ」

16: 2008/06/14(土) 20:59:04.57 ID:Zi2AfeuEO
今日は真紅達が止まる日・・・

水銀燈はいつもより早く目覚め桜田家へ向かう

まず水銀燈は遠くから桜田家を観察する

銀「・・!?」

何と真紅達が庭に出て横たわっている

一体何をしているのだろう?

しかし一向に動く気配はない

いや問題ない一思いにローザミスティカを奪ってやろう
水銀燈は桜田家めがけて飛び出した

18: 2008/06/14(土) 21:04:48.62 ID:Zi2AfeuEO
銀「!!!」

突然の訪問者・・・蒼星石だ

真紅と翠星石の人工精霊も連れている

真紅達が呼んだのか・・・
銀「思わぬ邪魔が入ったわねぇ・・またしばらくは様子見ね・・・」

しばらく見ていると翠星石が何かを蒼星石に伝えている一通り伝え終わった後で動かなくなる
ほどなくして真紅、雛苺も後を追う

銀「・・・!!」

20: 2008/06/14(土) 21:13:56.37 ID:Zi2AfeuEO
チャンス!

確かに蒼星石を倒すのは真紅達のローザミスティカを奪った後からと決めていたが
他のドールが倒れ孤立無援の蒼星石を叩くのは今しかない

銀「ふふ…計画通りよぉ」
そんな少しの強がりを呟きながら水銀燈はアリスゲームの舞台桜田家の庭へと躍り出た

21: 2008/06/14(土) 21:25:14.87 ID:Zi2AfeuEO
銀「うふふふふふ、ご機嫌よう蒼星石」

桜田家の雨戸を叩いていた蒼星石に水銀燈が声をかける

蒼「水銀燈っ!」

銀「早速だけどアリスゲームを始めましょう?」

蒼「だめだよ僕はこれからしなくちゃならない事があるんだ」

しなくちゃならない事…それは翠星石の遺言通りにJUMに謝ることだ

銀「あら?マスターなしで戦うのがそんなに怖いのかしら?」

蒼「!!!・・・なぜマスターが氏んだことを?」

24: 2008/06/14(土) 21:35:39.66 ID:Zi2AfeuEO
銀「あなたのマスターずっと同じ事を叫んでいたわよぉ」

銀「『わしはどうなってもいい!蒼星石だけは…蒼星石だけは…』」

銀「まぁ最終的に頃したのは鋏か何かのために力を使ったあなただけどねぇ」

愕然とする蒼星石をみて水銀燈が微笑む
銀「ふふ」

銀「あらぁ・・?」

水銀燈の足に何かが触れる

先程動きが止まった雛苺の体だった


25: 2008/06/14(土) 21:40:21.54 ID:Zi2AfeuEO
銀「だめじゃなぁい神聖なアリスゲームの舞台にこんなガラクタを置いてちゃあ」

ゴシャア!

水銀燈は雛苺の顔を踏み潰す

蒼「・・・っ!」

雛苺の顔が粉砕される音で我に帰る蒼星石

蒼「水銀燈!!!お前を倒す!!!」

銀「そうこなくっちゃあねぇ」

アリスゲームが幕を開けた

26: 2008/06/14(土) 21:46:20.39 ID:Zi2AfeuEO
怒りに震えた蒼星石は自分の周りに5つの鋏を発現させる
ローザミスティカを得て初めてなせるのだろう
そしてそのままその鋏が水銀燈を襲う

銀「あぁ~ら」

水銀燈は殆どその場から動かず鋏をかわす

銀「そんなショボい飛び道具じゃあ私に傷はつけられないわぁ」

蒼「どうやらそのようだね」

蒼星石は憎悪の目で水銀燈を睨み
今度は何時もよりかなり大きい鋏を発現させる

しかし物体に比例する重さを感じていないのか鋏をいとも簡単にくるくる回す

蒼「じゃあ・・行くよ!!」

27: 2008/06/14(土) 22:08:21.32 ID:Zi2AfeuEO
蒼星石が向かってくると同時に水銀燈が呟く



銀「ピチカート」

するとバイオリンが水銀燈の手に発現しそのまま水銀燈がそのバイオリンを奏でる

蒼「ギャッ」

蒼星石が耳をつんざく轟音に平衡感覚を失いその場に倒れ込み耳を押さえる
蒼「な・・なんで・・」

銀「昼寝を襲えばマスターとも遭遇せずに済んだわ」

蒼「ぐぅぅっ・・・・」

徐々に激しくなるその音に蒼星石が呻き声をあげる

33: 2008/06/14(土) 22:30:24.96 ID:Zi2AfeuEO
10回以上トライしないと書き込めないくらい重い


銀「終わりよぉ」
銀「新しくローザミスティカを得たこの力見せてあげるわぁ」

実際にはローザミスティカの所有数は水銀燈が雪華綺晶と金糸雀の2つ
対する蒼星石は翠星石と真紅と雛苺の3つで水銀燈を上回っているのだが
この戦況では水銀燈は気にしない


バシィ!

水銀燈が羽を一振りすると黒い幾百もの羽が蒼星石の体を貫き蒼星石の体は粉々となった

同時に蒼星石の体のあった場所からローザミスティカが4つ飛び出す

それを体内に取り込むと水銀燈が顔を綻ばせる

銀「やったわ・・・これで・・」
銀「めぐううぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!」
大好きなマスターを叫びながら水銀燈は音速で有栖川病院へ向かった

38: 2008/06/14(土) 23:21:05.06 ID:Zi2AfeuEO
有栖川病院に着くと中に数人の看護婦と医師がいた

それを見た水銀燈はさっと窓の後ろに隠れる
邪魔だなと思いつつも元気になっためぐ
を想像して口元が綻ぶ水銀燈

その時中からの声が耳に入る

「14時58分心肺停止・・・」

銀「なんですってぇ!?」

水銀燈が窓から中を覗き込み中の医師達に羽を軽くひと振りする

そうすると医師達はドアの外へ消えていった

39: 2008/06/14(土) 23:21:52.49 ID:Zi2AfeuEO
銀「めぐっ!めぐっ!来てあげたわよぉ!!待ってなさい!!!」

水銀燈がローザミスティカの力をめぐに与える

め「・・・・・」

しかしもう氏んでしまっためぐは動かない

銀「めぐっっっ!!起きなさい!!!めぐ!!!!!」

銀「ねぇ・・・めぐぅ・・・お願い・・・」

銀「起きてよ・・・また歌ってよ・・・」

銀「うぅぅぅぅう・・・・めぐ・・・・」

40: 2008/06/14(土) 23:22:40.03 ID:Zi2AfeuEO
数時間後

水銀燈がふと顔をあげるとそこは病院ではなかった

暖かい部屋
ふわふわの椅子
どこか懐かしいこの感じ・・・

ここはどこ?
水銀燈は辺りを見回す

その時部屋に人が入ってくる

金髪を後ろに結んだヘアースタイル
優しい微笑み

銀「お父様…?」


41: 2008/06/14(土) 23:23:39.82 ID:Zi2AfeuEO
水銀燈が暖くて全てを包み込んでくれるようなその手に抱っこされる

銀「あぁ・・お父様・・・」

そんな夢見心地の中ふと、めぐを思い出してしまう

これでめぐが生きてたらどんなに良かったか・・・
そう思うと涙が溢れてきた

銀「ごめんなさい・・・」

水銀燈が優しく涙を拭き取られながらやっとのことで呟く

そんな水銀燈を見てローゼンが言葉をかける

銀「え!?」

その信じられない言葉に驚嘆の声をあげる水銀燈

しかしこの人ならそれができる・・・
水銀燈が二、三言呟く

その言葉を聞いたローゼンは微笑み、水銀燈の意識はゆっくりと深い闇に落ちていった

43: 2008/06/14(土) 23:24:27.87 ID:Zi2AfeuEO
次に水銀燈が目を覚ますとどこかのアパートの前に建っていた

けっして豪華ではない和風のアパート

水銀燈が中に入ると中で誰かが料理をしていた・・・

めぐだ。なぜか水銀燈は確信していた

水銀燈が台所に入るとめぐが振り向く


め「天使さん!?」

めぐだ・・めぐだ・・・やっぱりお父様は私の願いを叶えてくれた!

水銀燈は感動のあまり涙が出そうになるのを必氏にこらえる

44: 2008/06/14(土) 23:25:02.72 ID:Zi2AfeuEO
エプロンをつけためぐが水銀燈のもとに駆け寄る

め「天使さん!?どうして!?」

水銀燈は考えた

めぐに全てを話してしまおうか

アリスゲームの事

そのアリスゲームに勝利しお父様に願いを一つ叶えて貰えることになったこと

そしてその願いを『めぐと暮らしたい』て言ってそれを叶えてもらったこと

でもやっぱり止めた

理由はわからない。でも言わないでおこうその方がいい気がする

そう決めて水銀燈はこう呟いた
銀「・・別に暇だからよぉ」







45: 2008/06/14(土) 23:26:42.86 ID:QL2DvC+1O

46: 2008/06/14(土) 23:35:45.26 ID:0/1ML1no0

2章早かったな

196: 2008/06/08(日) 23:04:17.15 ID:18rHP8lbO
なん…だと…?

引用: 水銀燈「アリスになるのはこの私よぉ」