1: 2008/08/29(金) 21:59:18.58 ID:hW1Rzrrx0
キン肉マン「はいはい只今~!」

キン肉マン&真紅「♪牛丼一筋三百年~、美味いの早いの安っすいの~」

バチィン!

キン肉マン「どわーっ!何すんのよ真紅ちゃん!」

真紅「牛丼が出てくるたびに変な踊りを踊るのはやめなさい!ついつい釣られてしまったのだわ!」

キン肉マン「変な踊りとはなんじゃ!最近流行の牛丼音頭じゃい!」

真紅「まったく、こんな所を誰かに見られたら…」

ガラッ

水銀燈「はぁい、ボルシチ摂ってるぅ?」

真紅「!!」

水銀燈「それより真紅ぅ…ププッ…さっきの踊り、もう一回やってくれないかしらぁ?」

真紅「ス…スグル~っ!!」

キン肉マン「おわぁーっ!真紅ちゃん堪忍してーーーっ!!」

2: 2008/08/29(金) 21:59:51.95 ID:hW1Rzrrx0
前作、真紅「スグル、紅茶を淹れて頂戴」↓の続編になります。暇な方はどうぞお付き合いを。

あと今回でデビルメイデンなる非常にアレなキャラが登場しますが大いに笑っておくれ。
もしかしたら自作薔薇乙女スレのキャラクターと名前がかぶっているかも知れませんが何の関係もありませんのでご容赦を。

3: 2008/08/29(金) 22:01:03.97 ID:hW1Rzrrx0
~前回までのあらすじ~

六人の正義超人…テリーマン、ロビンマスク、ウォーズマン、バッファローマン、ラーメンマン、そしてキン肉マン…。

ある日、悪行超人たちと戦い続ける彼らの元に謎のトランクと手紙が届けられた。中に入っていたのはローゼンメイデンと呼ばれる六体の人形の少女たち。

彼女らの目的はアリスゲームと呼ばれる戦いに勝利し、究極の少女であるアリスとなること…。そのためには自分たちの姉妹ですら殺さねばならない。

それぞれミーディアムと呼ばれる契約主となった正義超人たちはこれを良しとせず、人氏にのない超人プロレスで決着をつけるよう彼女らを説得する。

結果、アリスゲームはリングの上で開始されることとなり、キン肉マンと契約したローゼンメイデン第五ドール・真紅が優勝を勝ち取ったのだった。

だが、真紅はアリスとなることはできなかった。なぜならば、まだその他にもローゼンメイデンが存在したからである。

キン肉マンと真紅たちがそれを知った矢先…第七のドール、薔薇水晶は現れた。悪魔超人を束ねる長、悪行超人最強の男、契約主・悪魔将軍と共に…。

そして今、正義超人とローゼンメイデンに悪夢の挑戦状が叩きつけられたのである!!

4: 2008/08/29(金) 22:03:02.98 ID:hW1Rzrrx0
~超人集会所~

ロビンマスク「悪魔将軍の挑戦状の内容をもう一度おさらいしよう…」

ラーメンマン「そうだな…」

蒼星石「あの男の一番の目的は、自分のドールである薔薇水晶を僕たちと戦わせること…」

翠星石「つまり、薔薇水晶をアリスにするつもりですぅ!」

ウォーズマン「…だが、それだけでは面白くないと思った悪魔将軍は更なる刺客を作り出した…」

バッファローマン「確か悪魔超人手製のドールとか言ってやがったな…」

水銀燈「名付けて、デビルメイデン…ってところねぇ…」

雛苺「不気味な名前なの~…」

テリーマン「そして場所は富士山火口の特設リング…。ただ、リングがひとつあるだけじゃないだろうな…」

金糸雀「そ、それはどういうことかしら~?」

テリーマン「十中八九、悪魔超人お得意の罠が仕掛けてあるだろうってことさ」

真紅「望むところなのだわ。正義超人とローゼンメイデンにそんなものが通用しないってことを教えてやるのだわ。ねえ、スグル?」

キン肉マン「ゲホッ、ゴホッ、持病の腰痛が…」

ミート「王子!また仮病を使って!何で腰痛で咳が出るんですか!」

5: 2008/08/29(金) 22:05:04.99 ID:hW1Rzrrx0
ロビンマスク「さらに、今入った最悪な情報がひとつある…」

蒼星石「僕たちがこの挑戦を受けなかった場合…捕らえている七千人の一般市民の命はないそうだよ」

他全員『な、なんだってーーーーっ!?』

キン肉マン「す、既に人質をとっていたなんてーっ!!」

真紅「ひ、卑怯にもほどがあるのだわ!!」

テリーマン「ガッデム!ヤツらにはフェアプレイの精神はないのか!?」

…ざわざわ…ざわざわ…

蒼星石「ちょ…ちょっと落ち着いてよ、皆!」

水銀燈「要するにぃ、私たちがその挑戦を受けて全員助け出せばいいわけでしょぉ?簡単じゃなぁい?」

…シーン…

ウォーズマン「し…しかし水銀燈…」

水銀燈「無理や無茶だなんてのは言いっこなしよぉ?正義超人は今までも、不可能を可能にしてきたって聞いてるんだからぁ」

キン肉マン「………そ、そうだ!水銀燈の言うとおりだ!私たちが絶望してどうする!」

真紅「こんな卑劣な手を使う下衆な悪魔なんかには負けられないのだわ!」

ロビンマスク「(フ…さすが長女だな…。あれだけの動揺をたった一言で打ち消してしまった…。見事…)」

7: 2008/08/29(金) 22:06:52.78 ID:hW1Rzrrx0
ロビンマスク「悪魔将軍が指定してきた決戦の日は一ヵ月後だ!」

ラーメンマン「一ヵ月後、再びここに集合して富士山に突入するということだな!」

バッファローマン「命が惜しいヤツは逃げても構わねえ!相手はあの悪魔将軍だ、誰も文句は言いやしねえだろうよ!」

テリーマン「(……………)」

ウォーズマン「フ…オレは先の悪魔将軍との戦いでは活躍してないんだ。今回はたっぷり暴れさせてもらうぜ!」

水銀燈「ちょっとぉ、戦うのは私なのよぉ?」

ロビンマスク「では、解散しよう!願わくば、全員ここに集合していることを期待している!」

10: 2008/08/29(金) 22:08:07.47 ID:hW1Rzrrx0
~一ヶ月…正義超人とローゼンメイデンたちは思い思いの時を過ごしていた~


~テリーマン&金糸雀~

テリーマン「ヘイ、金糸雀!ディナーができたぞ」

金糸雀「もうお腹ペコペコかしら~!」

テリーマン「ハハハ、今日は特別にお前の大好きな卵焼きだ!」

金糸雀「わーい!テリーの作る卵焼きはサイコーに美味しいのかしら~!いただきま~す!」

テリーマン「(……………)」

テリーマン「………金糸雀…少し話があるんだが…」

金糸雀「…カナは絶対に逃げないのかしら~」

テリーマン「!!…オレが考えていたことに気付いていたのか…?」

金糸雀「テリー、あれからずっと元気なかった…考えることなんてすぐ分かるのかしら~」

テリーマン「…考え直さないか?戦いはミーたち超人の仕事だ。ユーたちローゼンメイデンが無理に戦う必要も…」

金糸雀「絶対に逃げない…そう言ったかしら~!」

13: 2008/08/29(金) 22:10:04.14 ID:hW1Rzrrx0
テリーマン「金糸雀…」

金糸雀「確かにカナは他のドールと比べて実力不足…それでもカナにはテリーから受け継いだ素晴らしい技の数々があるのかしら~!」

金糸雀「それに、受け継いだのは技だけじゃないのかしら~」

テリーマン「えっ…?」

金糸雀「強大な敵にも勇敢に向かっていくテキサス・ブロンコの魂も、テリーに教えられたのかしら~!」

金糸雀「テリーの技と勇気、そしてカナの知謀があれば悪魔超人にもデビルメイデンにも絶対に負けないのかしら~!」

テリーマン「(……………)」

テリーマン「フ…フフ…ハハハハハ!」

テリーマン「参ったな、どうやら金糸雀に教えられたようだ…。ビビッてたのはミーだけだってことか…」

テリーマン「ようし、そうと決まったら明日から特訓だ!気合入れろよ~、金糸雀!」

金糸雀「了解かしら~!」

15: 2008/08/29(金) 22:12:10.46 ID:hW1Rzrrx0
~バッファローマン&雛苺~

雛苺「…うにゅ~…Zzz…」

バッファローマン「戦いを一ヵ月後に控えてやがるってのに…よく眠ってやがるぜ…」

バッファローマン「…フン…」

……………

バッファローマン「…ヒック…、…酒で恐怖を紛らわすようになるとは天下のバッファローマン様も堕ちたもんだ…」

バッファローマン「悪魔将軍…ヤツと再び戦うことに、このオレは恐怖しちまっているのか…?」

カタッ

バッファローマン「!!」

雛苺「バッファローマン…」

バッファローマン「な、なんでえ…雛苺か…。どうした、怖い夢でも見ちまったのか?」

雛苺「何飲んでるの~?ヒナも一緒に飲むの~!」

バッファローマン「これは酒だ。ガキには飲ませられねえ」

雛苺「じゃあ、一緒に牛乳飲むの~!」

17: 2008/08/29(金) 22:14:00.73 ID:hW1Rzrrx0
バッファローマン「(グビッ…グビッ…)」

雛苺「(コクッ…コクッ…)」

バッファローマン「プハァッ!…なあ、雛苺…お前は怖くないのか?デビルメイデンと戦うことが…」

雛苺「ぷは…、怖くないわけがないの~!」

バッファローマン「…なら、逃げるかい?」

雛苺「ヒナは逃げないの~!」

バッファローマン「何故だ?とてつもなく恐ろしい相手だぜ?…見ろよ、オレなんかもう震えちまってるんだ…」

バッファローマン「オレも昔、ヤツの力に魅入られた悪魔超人だった…。だから皆より分かる。悪魔将軍は本当に恐ろしい相手だ…」

雛苺「それでも皆が…真紅たちがいてくれるから、ヒナは戦えるの。それに…」

雛苺「ずっとバッファローマンと一緒だから怖くないの~!」

バッファローマン「!!」

バッファローマン「フン、調子の良いことを言いやがるぜ…。じゃあ、こいつは戦意高揚の一杯ってことにするか…」

雛苺「帰ってきたら一緒に祝杯を挙げるのよ~!」

バッファローマン&雛苺『乾杯!』

19: 2008/08/29(金) 22:16:04.35 ID:hW1Rzrrx0
~ロビンマスク&蒼星石~

蒼星石「資料を調べれば調べるほど、悪魔将軍っていうのは恐ろしい相手だと実感するね…」

蒼星石「…神であるゴールドマンを惑わし、千万もの悪魔超人を束ね、悪行超人の中では最強と名高い超人の一人…」

蒼星石「その超人強度は確認されている最高で1500万、ダイヤモンドの硬度を持ち、必殺技の数々も強力無比なものばかり…」

蒼星石「前回にキン肉スグルが倒した時も、ゴールドマンの迷いとバッファローマンの援護がなければ勝てはしなかっただろう…」

蒼星石「…絶望の未来しか思い浮かばないよ、マスター…」

ガラッ

ロビンマスク「なんだ、どこにもいないと思ったらまだ図書室にいたのか。探したぞ、蒼星石」

蒼星石「あ、マスター…」

ロビンマスク「ん、それは…。…悪魔将軍の資料か…」

蒼星石「うん、事前に少しでも多くのことを調べておきたいんだ」

ロビンマスク「フ…真面目なお前らしいな。それで、分析の結果を聞かせてくれないか?」

蒼星石「…悪魔将軍の力を受け継いだ薔薇水晶に、僕たちが勝てる確率は………限りなく低い…」

20: 2008/08/29(金) 22:18:08.36 ID:hW1Rzrrx0
ロビンマスク「…なるほど、実に的確な分析だ…。あのブロッケンJr、ジェロニモ、ウルフマンをも瞬頃したドールだからな…」

蒼星石「マスター、この戦いはあまりにも無謀なんじゃ…」

ロビンマスク「だが、お前の出した分析はただの紙の上のものでしかない」

ロビンマスク「我々正義超人と同じように、お前たちもまた理屈や理論では測り知れない力を持っていると私は思う」

ロビンマスク「確率は低いかもしれない、だがゼロじゃない。それを忘れないことだ」

蒼星石「そうだね…マスターもそうやって勝ち抜いてきたんだ…。悪魔将軍と並ぶほど強かったと言われるマンモスマンとの戦いも…」

ロビンマスク「ハハハ…そう言われると照れくさいな。さあ、今日はもう遅い。しっかりと休眠をとるんだ…」

蒼星石「うん、おやすみ。マスター」

ロビンマスク「おやすみ、蒼星石」

23: 2008/08/29(金) 22:20:16.85 ID:hW1Rzrrx0
~ラーメンマン&翠星石~

ラーメンマン「容態のほうはどうだ?ブロッケンJr…」

ブロッケンJr「フ…ざまぁねえな…。あんな女の子にやられちまった上に、おめおめと生き延びちまうとは…」

ラーメンマン「戦って氏ぬことは決して美徳ではない。素直に生き延びられたことを感謝するんだ」

翠星石「そんな口が利けるくらいなら心配は無用ですぅ!仇は翠星石たちが討ってやるからそこで大人しく寝ているですよ!」

ブロッケンJr「チ~ッ、可愛げのない生意気なガキだな。ラーメンマン、あんた…いつから保育士になったんだ?」

翠星石「誰が可愛げのない生意気なガキですか!この似非ヘッポコ軍人!」

ブロッケンJr「てめえ!言わせておけば!」

ラーメンマン「二人ともやめるんだ!ここは病院だぞ!静かにしなさい!」

翠星石&ブロッケンJr「ハ、ハイ…」

ラーメンマン「とにかく元気そうで安心した。そろそろ帰ることにしよう。また来るよ、ブロッケンJr」

ブロッケンJr「あ…ちょっと待ってくれ。翠星石とか言ったな…渡すものがあるんだ…」

翠星石「なんですか?握りっ屁とかしやがったら怪我人でも承知しねーですよ?」

ブロッケンJr「これだ…」

24: 2008/08/29(金) 22:22:11.90 ID:hW1Rzrrx0
翠星石「ドクロの徽章…ですぅ…」

ラーメンマン「な、何をやっているんだーっ!!ブロッケンJr、バカな真似を!!」

翠星石「ええっ!?」

ラーメンマン「ブロッケン一族は元は人間!それをドクロの徽章によって超人化している!つまりそれを手放すことは人間に戻るということ!」

ラーメンマン「そんな大怪我をしている状態で超人の回復力を手放すということは、生命に関わるかも知れないんだぞーーーっ!?」

翠星石「そ、そんなもの受け取れねーですぅ!第一、翠星石が持ってても何の意味もないものですよ!?」

ブロッケンJr「わ…わかっているさ、そんなことは…。ただな、これはオレなりの戦いなんだ…」

ブロッケンJr「翠星石、そいつは決して無意味じゃねえ。いざという時、きっと誇り高きブロッケンの加護が………ゲホッ!ゴホッ!…ウグッ!!」

ラーメンマン「い…いかん!翠星石、ブロッケンJrの様子を見ていてくれ!私はドクターを呼んでくる!」

ダダダダダダ…

ブロッケンJr「ゼェ…ゼェ…た、大切に…してくれ…よ…」

翠星石「わ…わかったですぅ!…ブロッケンJrの覚悟…しかと受け取ったですぅ!」

26: 2008/08/29(金) 22:24:12.71 ID:hW1Rzrrx0
~ウォーズマン&水銀燈~

ウォーズマン「動きにキレがある…いい調子だな、水銀燈!」

水銀燈「当たり前じゃなぁい!」

水銀燈「悪魔超人も、デビルメイデンも、悪魔将軍も、薔薇水晶も、皆私が倒してやるんだからぁ!」

水銀燈「新武器ウイングクロー…スクリュードライバー!!」

ウォーズマン「ふむ…黒羽根をベアクロー代わりにしてマッハパルバライザーよりも殺傷力を高めたか…」

水銀燈「どぉ?」

ウォーズマン「ああ、見事なものだ。さすがは作戦会議で大見得を切っただけのことはある」

ウォーズマン「ただ…少し引っかかるのはその心構えだな…」

水銀燈「え?」

ウォーズマン「戦うのはお前だけじゃない。仲間のために援護に回ることも必要なんだ」

27: 2008/08/29(金) 22:26:04.43 ID:hW1Rzrrx0
水銀燈「そんなの…」

水銀燈「そんなの負け犬の言い分じゃなぁい!」

ウォーズマン「水銀燈!」

水銀燈「ウォーズマン、貴方は実力はあるけど華々しい活躍してないでしょう?」

水銀燈「私はそんなの嫌!戦うからには私が絶対に勝つ!そう決めたんだからぁ!」

水銀燈「あのアリスゲームの一回戦だって、本当は勝てていたはずなのに…」

ウォーズマン「お…お前…、まだあのことを引きずって…」

ウォーズマン「今すぐ考えを改めるんだ、水銀燈!そんなことでは自分で自分の首を絞めてしまうことになるぞ!」

水銀燈「…もう寝るわぁ。おやすみ、ウォーズマン!」

バタン!

ウォーズマン「待て、水銀燈!………クッ、プライドの高さが裏目に出たか…。このままではまずい…!」

30: 2008/08/29(金) 22:28:37.65 ID:hW1Rzrrx0
~キン肉マン&真紅~

真紅「キン肉バスター…キン肉ドライバー…そして、絆バスター…」

真紅「果たしてこれだけであの悪魔将軍や薔薇水晶に勝てるのかしら…?」

真紅「もっと強力なスペシャルホールドが必要…そうでしょう、スグル?」

キン肉マン「…とは言ってものう…。私は教えられるものは全て真紅に伝授したぞ?」

真紅「しらばっくれないで頂戴」

キン肉マン「ギク!」

真紅「この前ミートが言っていたのだわ。スグルの必殺技で一番強いのはマッスルスパークだって」

キン肉マン「ミート~!」

ミート「わぁぁ!ごめんなさい王子!つい口が滑っちゃって!」

真紅「スグル、私にマッスルスパークを教えなさい。あれさえあれば悪魔将軍たちにも勝てるのだわ」

キン肉マン「いかんいかん!マッスルスパークだけは駄目じゃ!」

真紅「どうして!?」

キン肉マン「お前の小さな体ではマッスルスパークは負担がかかりすぎる。それほど危険なのだ、マッスルスパークは!」

32: 2008/08/29(金) 22:30:06.92 ID:hW1Rzrrx0
真紅「そんなもの人質七千人の命に比べれば軽いものよ」

キン肉マン「だから駄目!絶対に駄目!これは一歩も引けん!」

真紅「………わかったのだわ、そこまで言うならマッスルスパークは諦めるのだわ…」

キン肉マン「うむ、そうしなさい。じゃ、明日に備えてたっぷり寝ましょ!おやすみ~!」

バタン!

真紅「……………」

真紅「…スグルはああ言ったけど、きっと私にマッスルスパークを覚えられて自分を超えられることが怖いのだわ…」

真紅「そっちがその気ならこっちにも考えぐらいあるのだわ…」

ピポパポピポパポ…トゥルルルルル…トゥルルルルル…   ガチャ

蒼星石『もしもし?』

真紅「蒼星石、私よ。真紅。明日少しロビン家の図書室を貸してほしいのだけれど…」

蒼星石『え?別にいいと思うけど…どうしたの?』

真紅「マッスルスパークを研究するのよ」

33: 2008/08/29(金) 22:32:18.47 ID:hW1Rzrrx0
~そして、決戦の時は来た~

テリーマン「富士山頂に到着したぞ!」

蒼星石「さて…鬼が出るか蛇が出るか…」

バッファローマン「お…おい、火口を見てみろ!なんだ、あの六つの空間の歪は!」

金糸雀「ま、まるで地獄に続く穴かしら~…」

ブンッ

悪魔将軍『バゴアバゴアバゴア!その通り、あれは貴様らを地獄に誘う穴よ!!』

キン肉マン「悪魔将軍!」

ロビンマスク「待て、キン肉マン!こいつは立体映像だ!」

悪魔将軍『フフフ…さすがはロビンマスク、お見通しのようだな…』

真紅「立体映像だなんてまどろっこしいことをやってないで早く人質を解放して頂戴」

悪魔将軍『おっと、そういうわけにはいかんな。貴様らを歓迎するために一ヶ月かけて舞台を用意したのだ』

悪魔将軍『さあ、それぞれ好きな空間の歪に飛び込むがいい!その先の番人を倒した時、薔薇水晶と戦う権利をやろう!』

翠星石「上等ですぅ!その首洗って待っているですよ!」

悪魔将軍『楽しみにしているぞ。せいぜい私を失望させないでくれたまえ。バゴアバゴアバゴア!!』

34: 2008/08/29(金) 22:34:14.55 ID:hW1Rzrrx0
雛苺「き…消えてしまったの~」

ラーメンマン「とにかく、1ペアずつに別れて行くしかないな…」

水銀燈「番人というのは間違いなくデビルメイデンよねぇ…」

ウォーズマン「最初はあくまで高みの見物か…悪魔将軍らしいやり方だ…」

ロビンマスク「ここで立ち止まっていても仕方がない。皆、飛び込むぞ」

蒼星石「また生きて会えることを願っているよ」

翠星石「え、縁起でもねぇことを言うなですぅ!」

バッファローマン「そうだぜ、皆で勝って人質を救出するんだ!」

テリーマン「ああ、約束だ!!」

キン肉マン「ようし、行くぞーーーっ!!」

全員『おーーーーっ!!』

36: 2008/08/29(金) 22:36:05.20 ID:hW1Rzrrx0
~第一の穴~

テリーマン「ウッ、暑い!…ここは…富士火口に掘られた洞窟のひとつか…」

金糸雀「どうやらあの穴は富士山内部に繋がっていたみたいかしら~!」

???「グフフフ…相手はテリーマンと金糸雀か!こいつはツイてるなぁ~っ!」

テリーマン「おっ、お前はっ!?」

スニゲーター「悪魔六騎士が一人、スニゲーター様よ!!」

テリーマン「バカな!お前は正悪超人戦争で氏んだはずだーーーっ!!」

スニゲーター「グフフッ…超人墓場で彷徨っていた魂を悪魔将軍様が呼び寄せてくれたお陰で復活したのだ!」

スニゲーター「だが、今回戦うのはオレじゃねえ…。さあ、出てきな…蛇紋石!!」

シュタッ

蛇紋石「デビルメイデン第四ドール…蛇紋石、只今参上ニョロ!」

蛇紋石「ククク…金糸雀、お前を地獄の底に叩き落してやるニョロよ~っ!」

金糸雀「……………」

蛇紋石「おやおや、ビビって声も出ないニョロか~っ?」

金糸雀「………プッ…」

38: 2008/08/29(金) 22:38:05.84 ID:hW1Rzrrx0
金糸雀「オーッホッホッホ!この金糸雀の相手がこんな変な語尾のネタキャラだなんてとんだお笑い草かしら~っ!」

蛇紋石「な、何っ!?それは聞き捨てならんニョロ!ってかお前だけには言われたくないニョロ!」

テリーマン「…確かに変な語尾だ…」

スニゲーター「ええい、黙れっ!オレの作ったドールにケチをつけるんじゃねえ!!可愛いじゃねえか!!」

テリーマン「す、すまん…」

金糸雀「こんなネタキャラが強いはずないのかしら~!皆、悪いけどカナが薔薇水晶の所へ一番乗りかしら~!」

蛇紋石「そ…そういうことは戦ってから言うニョロ!このデコッパチ!」

金糸雀「言ったかしら!この糸目!早くゴングを鳴らすかしら~っ!」

テリーマン「金糸雀!くれぐれも油断はするんじゃないぞ!」

スニゲーター「ぶっ壊してやれ、蛇紋石!ゴングだーーーっ!!」


カァーーーン!!

41: 2008/08/29(金) 22:40:04.57 ID:hW1Rzrrx0
~第二の穴~

バッファローマン「まさか…てめえが生き返っていたとはな…」

プラネットマン「ケケケッ!地獄の一丁目にようこそ、裏切り者のバッファローマン!」

雛苺「バッファローマンを悪く言うヤツは許さないの~!」

プラネットマン「おおっと、血気盛んなお嬢さんだ。だがな、お前の相手はオレじゃないんだぜ~っ!」

???「ホホホ…、ワシの相手はどうやら青二才の雛苺のようじゃな…」

雛苺「声…?…ど、どこにいるの~?」

バッファローマン「気をつけろ雛苺!上だーっ!!」

プラネットマン「ケケケッ…紹介しよう、このプラネットマンが作り上げたデビルメイデン…」

シュタッ

翡翠「デビルメイデン第一ドール…その名も翡翠じゃ!」

翡翠「ホホホ…宇宙的レスリングを体験させてやるゾイ!」

バッファローマン「な…なんだこいつ、雛苺と同じくれえのガキなのにババアみてえな喋り方しやがって…」

プラネットマン「オレの趣味だ!文句は言わせないぜ~っ!!」

バッファローマン「い…いや、言わないけど…」

42: 2008/08/29(金) 22:42:05.51 ID:hW1Rzrrx0
雛苺「なんだか…不気味な気配を感じるの~…」

バッファローマン「何!?雛苺、そいつはお前に備わった野生の勘だ!警戒しろ!」

翡翠「ホホホホ…雛苺、お主ではワシには勝てんよ…」

プラネットマン「ケッケッケーッ!運が悪かったな、バッファローマン!悪魔将軍様の下には向かわせないぜ!」

バッファローマン「(こいつらのこの自信…、何か仕掛けがあるのか…?)」

雛苺「そんなもの、やってみないとわからないのよ~!」

バッファローマン「ハッ!…そ、そうだ、戦う前からビビっちまってたら話にならねえ!!」

翡翠「では、お相手させて貰うかの…」

雛苺「ヒナは負けないの~!」

バッファローマン「最初っから飛ばしていけ、雛苺!!」

プラネットマン「ケケ…雛苺、哀れなヤツ!ゴングを鳴らせーっ!!」


カァーーーン!!

44: 2008/08/29(金) 22:44:04.85 ID:hW1Rzrrx0
~第三の穴~

ロビンマスク「アノアロファイヤー!」

ボッ

蒼星石「これで明るくなったね、マスター」

ロビンマスク「油断するな、蒼星石…この薄暗い闇に乗じていつ奇襲をかけてくるか分からんぞ」

蒼星石「…了解…」

???「ニヒヒ…ジャンククラッシュ!!」

蒼星石「ハッ!」

ロビンマスク「危ない、蒼星石!ユニコーンヘッド!!」

ドガッ!

???「ぐわっ!や…やるな、ロビンマスク…腕が落ちていないようで嬉しいぜ…」

ロビンマスク「貴様は…」

ジャンクマン「悪魔六騎士が一人、ジャンクマンだ!!ここはオレが番人だぜ!!そして…」

シュタッ

血星石「このオレ様がデビルメイデン第三ドール、血星石だ!蒼星石、てめえをコナゴナにしてやるぜ!」

46: 2008/08/29(金) 22:46:11.26 ID:hW1Rzrrx0
蒼星石「見るからにパワー型の相手か…、コナゴナにする…ってのは誇張じゃないようだね…」

血星石「へへへ…マスター・ジャンクマンの教え通りだ。小手先の技なんて必要ないぜ!」

蒼星石「………それより、デビルメイデンってのは皆男の子なのかい?」

血星石「………てめえこそ、六人の中で一人だけ男たぁ珍しいよな?」

蒼星石・血星石『僕(オレ)は女だっ!!』

血星石「も…もう許さねえ!マスター、ゴングを鳴らしてくれ!!」

ジャンクマン「おおとも!楽しませてくれよ、血星石!!」

蒼星石「ふぅ…間違えられただけで頭に血が上るのか…、わかりやすいよ」

ロビンマスク「侮ってはいかんぞ、蒼星石。何せジャンクマンの教えを受けたドールだ」

蒼星石「了解だよ、マスター」

ジャンクマン「そら、とっとと鳴らしやがれーーーっ!!」


カァーーーン!!

50: 2008/08/29(金) 22:48:12.68 ID:hW1Rzrrx0
~第四の穴~

ラーメンマン「レッグラリアート!!」

ザ・ニンジャ「ぐわっ!」

ドシャアッ

ザ・ニンジャ「ひ…酷いではないか、ラーメンマン…。いきなり蹴り飛ばすとは…」

ラーメンマン「フン、白々しい芝居はやめたらどうだ?悪魔超人!」

翠星石「し…師匠!ザ・ニンジャは王位争奪戦で超人血盟軍として正義超人入りした元悪魔六騎士ですぅ!」

ラーメンマン「ああ、そうだ。確かにザ・ニンジャは正義超人に鞍替えした悪魔超人だが…」

ラーメンマン「ここに今いるのは悪魔超人時代のザ・ニンジャだ!私の目は誤魔化せんぞ!!」

ザ・ニンジャ「クククク…お見通しか。さすがはラーメンマンとでも言っておこう…」

ザ・ニンジャ「その通り、拙者は悪魔将軍様の手によって生み出されたザ・ニンジャのコピー超人よ!」

翠星石「そ…そうだったですか…。あやうく騙される所だったですぅ!」

ラーメンマン「しかし見抜いたからと言って気は抜けんぞ。コピーとは言え、ザ・ニンジャは強敵だ!」

53: 2008/08/29(金) 22:50:17.89 ID:hW1Rzrrx0
ザ・ニンジャ「クククッ、その通り…。拙者は悪魔超人時代のザ・ニンジャを忠実に再現している…」

ザ・ニンジャ「そしてそのテクニックを伝承したのがデビルメイデン第二ドール!」

ズン!

琥珀「……………」

ザ・ニンジャ「琥珀というわけだ…」

翠星石「デ…デカいですぅ…!」

ラーメンマン「(ドールにしては規格外のあのサイズ…!…い、いや…待て、ちょっとおかしいぞ…)」

琥珀「……………」

ノロノロ…

翠星石「へ…へっ、デカいだけで動きは超ノロマじゃねぇですか!とんだ見掛け倒しですぅ!」

ザ・ニンジャ「クククッ、果たしてそうかな…?さぁ、始めようではないか!リングインするがいい!」

翠星石「一瞬でケリをつけてやるですよ!!」

ラーメンマン「(ザ・ニンジャはスピードとテクニックを重視した超人ファイターのハズ…何故だ?)」


カァーーーン!!

56: 2008/08/29(金) 22:52:06.86 ID:hW1Rzrrx0
~第五の穴、第六の穴~

キン肉マン「おりょ?」

ウォーズマン「ム!?」

水銀燈「あらぁ?」

真紅「…入り口はふたつだったけど…中で繋がっていたようね…」

ウォーズマン「何故だ?何か特別な意味でも…」

水銀燈「何か企みクサいわねぇ…」

キン肉マン「にゃははは!お前ら気にしすぎじゃい!きっと欠陥工事で繋がってしまったんじゃ!」

真紅「スグル、悪魔超人がそんなミスをするの?」

???「カーカカカカ!相変わらずのアホっぷりだな、キン肉マン!」

???「グフォフォフォ!我々悪魔超人のすることに無意味なことなどない!」

キン肉マン「そ、その声は…!」

アシュラマン「悪魔六騎士が一人、アシュラマン!!」

サンシャイン「&サンシャイン!!」

64: 2008/08/29(金) 22:54:04.49 ID:hW1Rzrrx0
キン肉マン「アシュラマン!お前、正義超人に鞍替えしたんじゃなかったのかーっ!?」

アシュラマン「フン、こっちにも色々あるんだ!正義超人どもといつまでも仲良しごっこをやっていられるかーっ!」

サンシャイン「おっと、初めに言っておくがこいつはコピー超人なんかじゃないぜ!正真正銘のアシュラマンだ!」

ウォーズマン「クッ…厄介な二人に当たっちまったもんだぜ…!」

水銀燈「で、なんで二人一緒に出てくるのよぉ?まさかタッグマッチでもしようってわけぇ?」

アシュラマン「カカカ…そのまさかよ!真紅、水銀燈、貴様らにはタッグを組んで我々のドールと戦って貰う!」

真紅「そ…そんな!タッグなんて私たち一度もやったことないのだわ!」

サンシャイン「おやおや、天下の正義超人様とローゼンメイデン様が俺たちの要求を呑めないってのかい?」

アシュラマン「こいつは傑作だ!とんだ腰抜けがやってきたもんだなぁーっ!カーカカカ!」

水銀燈「なんですってぇ!?」

真紅「ゆ…許さないのだわ!」

ウォーズマン「水銀燈!これはヤツらの罠だ!」

キン肉マン「真紅!挑発に乗っちゃいかーん!」

水銀燈「あんなこと言われて黙ってなんかいられないわぁ!」

真紅「大丈夫よ、スグル。心配しないで頂戴」

65: 2008/08/29(金) 22:56:38.35 ID:hW1Rzrrx0
アシュラマン「カカカ…殊勝な心がけだ!」

サンシャイン「では此方のドールも紹介しておこう…。デビルメイデン第五、第六の双子ドール!」

シュタッ シュタッ

黒瑠璃「アタイの名は黒瑠璃!」

白玻璃「わ、私の名は白玻璃…」

黒瑠璃&白玻璃『二人合わせて“地獄の処刑執行者コンビ”!!』

黒瑠璃「ギッタンギッタンにぶちのめしてやるから覚悟しなよっ!」

白玻璃「あ…あの…、お手柔らかにお願いしますね…」

キン肉マン「ふ…双子だ…!こんな息のあった二人相手にタッグマッチなんて無茶だーっ!」

ウォーズマン「考え直せ、二人とも!」

真紅「笑止よ。あんなプリ○ュアの紛い物みたいなのには負けないのだわ」

水銀燈「右に同じよぉ。ウォーズマン、アドバイスお願いねぇ」

アシュラマン「カーカカカ!決まったようだな、それではゴングだーーーっ!!」


カァーーーン!!

70: 2008/08/29(金) 22:58:23.36 ID:hW1Rzrrx0
実況『さあ、いよいよ始まりました。ローゼンメイデンvsデビルメイデン!』

実況『ここ、富士火口特設観客席では捕らわれた七千人の人質が観客として手に汗を握りモニターで観戦しています!』

実況『我らがローゼンメイデンたちは果たして人質を救い出してくれるのでしょうか!?』

実況『デビルメイデンを打倒し、第七のローゼンメイデンを名乗る薔薇水晶を倒すことができるのでしょうか!?』

実況『全ての運命は乙女たちの戦いにかかっています!頑張れ、ローゼンメイデン!!』

実況『それでは、第一の穴…金糸雀vs蛇紋石の戦いから実況していきましょう!』

92: 2008/08/29(金) 23:53:09.10 ID:hW1Rzrrx0
~第一の穴~

金糸雀「かしらっ!かしらっ!かしらっ!」

蛇紋石「ニョロっ!ニョロっ!ニョロっ!」

ドガガガガガ…

実況『あーっと!ここ、第一の穴のリングでは開始早々激しいインファイトの攻防が繰り広げられています!』

蛇紋石「ウ…ウウ…、このチビのパンチ…まるでガトリング砲ニョロ…!」

金糸雀「チャンスかしらっ!ブロンコフィストーーーっ!!」

蛇紋石「しまっ…!グハッ!」

実況『インファイトを制したのは金糸雀ーーーっ!!強力なパンチを受けて蛇紋石、マットに倒れます!!』

テリーマン「ヘイ、金糸雀!テキサスクローバーホールド(四つ葉固め)に固めるんだーーーっ!」

金糸雀「わかったかしらーーーっ!!テキサスクローバーホールド(四つ葉固め)!!」

グワッキィッ!

蛇紋石「ニョッ、ニョロ~~~っ!!」

実況『出た、テリーマン直伝!テキサスクローバーホールド(四つ葉固め)!蛇紋石の顔が苦痛に歪むーっ!!』

94: 2008/08/29(金) 23:55:12.52 ID:hW1Rzrrx0
金糸雀「そらぁ~っ!早くギブアップしないと二度と立てない体になるかしら~っ!」

蛇紋石「ふ…ふざけるんじゃないニョロ!今のは敢えて食らってやっただけニョロよ!こんな技、すぐに抜けてやるニョロ!」

金糸雀「フン、抜けられるものなら抜けてみるかしら~っ!」

グイイッ!

蛇紋石「うぐぐっ…!ラミアンチェンジーーーっ!」

実況『あーっと!これはどうしたことだ!?蛇紋石の下半身が変形していくーーーっ!!』

スニゲーター「グフフフ…ここからが蛇紋石の爬虫類殺法の真骨頂よ!」

テリーマン「気をつけろ、金糸雀!足のロックを外すなーっ!」

金糸雀「そ…そんなこと言われたって…急に滑りが良くなって…!うわっ!」

蛇紋石「テキサスクローバーホールド、抜けたニョロ~っ!」

実況『あーっと!今完全に蛇紋石の下半身が大蛇のものに形を変えたーーーっ!!神話に出てくるラミアを思わせる姿です!!』

蛇紋石「さぁて、たっぷりとお返しをしてやるニョロよ~!金糸雀!」

金糸雀「あ…あわわわ…、おっかない姿かしら~っ!」

99: 2008/08/29(金) 23:57:18.24 ID:hW1Rzrrx0
テリーマン「落ち着くんだ、金糸雀!蛇紋石は足が蛇のものに変わったから小回りは利かなくなったハズ!」

金糸雀「わ…わかったかしら!走り回って撹乱してやるのかしら~っ!」

スニゲーター「グッフッフッフ、無駄な足掻きよ…」

実況『ここで金糸雀、蛇紋石と間合いをとって素早いフットワークで走り回るーーーっ!』

蛇紋石「小癪なヤツ…!大人しくしているニョロ!」

ブンッ!

実況『蛇紋石、拳を振るうも空振りーーーっ!!金糸雀の動きについていけない!!』

金糸雀「テリーの言った通りかしら~っ!ようし、このまま背後をとって…」

蛇紋石「(チロチロチロ…)」

金糸雀「テキサスコンドルキック!!」

蛇紋石「見つけたニョロ!!スネークテールラリアット!!」

ドキャアッ

金糸雀「うぐっ!!」

実況『あ、あーっと!金糸雀、奇襲失敗!!蛇紋石の蛇尾による強力なラリアットで迎撃されたーーーっ!!』

101: 2008/08/29(金) 23:59:16.54 ID:hW1Rzrrx0
テリーマン「バ…バカな!まるで後ろに目があるかのような精密な動きだ!!」

スニゲーター「グハハハハッ!見たか、これが蛇紋石の力だ!さあ、蛇紋石!そのチビの全身を締め砕いてやれ!!」

蛇紋石「了解ニョロ!…さあ、お仕置きタイムニョロよ~!ラミアンホールド!!」

金糸雀「あうっ…!」

ギリギリギリ…

実況『捕まった金糸雀、蛇尾によって締めつけられるーっ!まさに大蛇の締めつけだーーーっ!!」

金糸雀「うぐぅぅっ…!」

テリーマン「金糸雀!力を入れてはいかん!力を抜いてその隙に脱出するんだ!」

金糸雀「りょ…了解かしら~…っ!(スポッ)」

蛇紋石「あっ!生意気にも逃げやがったニョロ!」

実況『なんとか金糸雀脱出ーーーっ!しかし、蛇紋石に奇襲は無効だと証明されてしまいました!一体どう攻めるのかーっ!?』

金糸雀「はぁ…はぁ…(蛇紋石はテキサスコンドルキックを迎撃する前、舌を動かしていたのかしら…。まさか…!)」

蛇紋石「無駄な抵抗はやめるニョロ!大人しく私に砕かれるニョロよ~っ!」

103: 2008/08/30(土) 00:01:09.39 ID:3e5jNaLS0
テリーマン「来るぞ、金糸雀!」

金糸雀「(十分にひきつけて…今っ!) マーシャルアーツキック!!」

実況『あーっと!今度はキン肉マングレートが得意としたマーシャルアーツキック!!だがこの軌道はーーーっ!?』

ドガッ!

実況『誤爆だーっ!!金糸雀、慣れない技の所為かリング外の岩肌を蹴ってしまうーーーっ!!』

スニゲーター「グハハハッ!反撃の手立てが誤爆キックとは笑わせるぜ!蛇紋石、もう一度捕らえてしまえ!」

蛇紋石「了解ニョロ!………ハッ!」

ブシュウウウ~ッ!

蛇紋石「お、おのれ…金糸雀、どこに行ったニョロ!」

スニゲーター「えっ?な…何を言っているんだ、金糸雀ならお前の目の前に…」

蛇紋石「い…位置を把握できないニョロ~っ!!」

金糸雀「思った通りかしらっ!今一度…テキサスコンドルキックーーーっ!!」

ドキャアッ!

蛇紋石「ニョロ~~~っ!!」

実況『ちょ、直撃ーーーっ!!今、大鷲の両爪が大蛇の首を捕らえたーーーっ!!』

105: 2008/08/30(土) 00:03:06.42 ID:3e5jNaLS0
スニゲーター「い…一体どういうことだ?金糸雀が蹴った岩肌から蒸気が噴き出た瞬間、蛇紋石のセンサーが潰された…」

テリーマン「そういえば聞いたことがある。蛇は目があまり良くない代わりに、舌先のピット器官というもので獲物を捕らえると…」

金糸雀「そう…そしてそのピット器官は熱源を感知するセンサー…。つまり、火山洞窟の岩の間に溜まった蒸気の中に隠れてしまえば…」

テリーマン「標的の熱が蒸気の熱に隠れてしまって見失うってことか!!」

実況『こ、これは頭脳プレーーーっ!!さすがはローゼンメイデン一の策士です!頭を使って蛇紋石の弱点を突きました!!』

スニゲーター「グッフッフッフ…そうか、そういうことか…。見事、と言わせて貰おう…」

金糸雀「何を笑っているのかしらっ!?蛇紋石はもうカナを見つけることはできない!ギブアップさせる方が得策かしら~!」

スニゲーター「グハハハハ!愚かなヤツ!大人しく絞め殺されていればよかったものの…お陰で最も残酷な氏に方をすることになったわ!」

テリーマン「な…なんだと!?」

スニゲーター「蛇紋石、もう構わん!開眼許可だ!!」

蛇紋石「(カッ!)」

金糸雀「じゃ…蛇紋石の糸目が開いたのかしら…。不気味かしら~…!」

テリーマン「ハッ…!い、いかん、金糸雀!ヤツの目を見るなーーーっ!!」

108: 2008/08/30(土) 00:05:18.37 ID:3e5jNaLS0
蛇紋石「フフフ…金糸雀、私の瞳を見てどう思うニョロ~?」

金糸雀「う、うう…何かしら、この息苦しさは…。体が重いかしら~…」

蛇紋石「そう…。それは気のせいじゃないニョロよ、自分の足を見てみるニョロ!」

金糸雀「えっ…!?きゃああああっ!!」

実況『な、なんと…金糸雀の体が足元から徐々に石化していくーーーっ!?まさしく封じられた呪いの瞳だーーーっ!!』

テリーマン「オーノーッ!!」

金糸雀「あ、ううっ…う、動けない…!そんな…!」

蛇紋石「私はこのメデューサの瞳を持つためにいつも目を閉じるよう命令されているニョロ。だけど、一度開眼命令が出れば…」

スニゲーター「相手を石像に変えちまう呪いの兵器となっちまうのさ!さあ、蛇紋石!動けない金糸雀にトドメを刺せ!!」

蛇紋石「了解ニョロ!!受けるニョロ、ラミアンボディプレスーーーっ!!」

ズン…!

実況『あ、あーっと!動けない金糸雀に大蛇が重くのしかかるーーーっ!!金糸雀は潰されてしまったのかーーーっ!?』

テリーマン「金糸雀ーーーっ!!」

110: 2008/08/30(土) 00:07:14.85 ID:3e5jNaLS0
スニゲーター「終わりだな…。ゴングを…」

テリーマン「そ…そんな…!」

蛇紋石「フフ…体の下でどんどん金糸雀が冷たくなっていくのが分かるニョロ…。もう終わりニョロよ」

実況『ひ…悲劇!ローゼンメイデン第二ドール、金糸雀…ここに氏すーーーっ!!』

テリーマン「ウワアーーーッ!!」


金糸雀「カナはまだ氏んじゃいないのかしら!!」


スニゲーター「ゲェーッ!!バ…バカなっ!!蛇紋石の体が持ち上がっていく!!」

蛇紋石「は、半分以上石化してるってのに…どこにそんなパワーが…!ニョロ~~~っ!?」

ググググ…

金糸雀「まだまだ…!まだまだ氏ねないのかしらっ!テキサスブロンコの魂は…氏なないのかしら~っ!」

金糸雀「受けるのかしら!!カナの全身全霊を傾けたブレーンバスターをーーーっ!!」

蛇紋石「ニョッ、ニョロォォォォォッ!!」

ズッドォォォン…!

112: 2008/08/30(土) 00:09:18.73 ID:3e5jNaLS0
カンカンカンカァン!!

実況『い、今ゴングが鳴ったーーーっ!!信じられません!!金糸雀が気力を振り絞って逆転勝利!!』

実況『最後の最後のブレーンバスター!!ザ・魔雲天戦で見せたテリーマンのものとソックリです!!』

テリーマン「金糸雀っ!!」

金糸雀「テリー…見てくれたかしら…?カナの…テキサスブロンコの魂を…」

テリーマン「ああ!見た!しかと見届けたさ!!立派なファイトだったぞ!!」

金糸雀「…よかっ…た…」

金糸雀「…し、真紅…皆…、…あとは…任せた…かしら…」

ゴトッ…

テリーマン「ウオオオ…!金糸雀ーーーっ!!」

スニゲーター「ケッ、あのテリーマンが、たかが人形が石っころになっちまったくれえで号泣か!くせえくせえ!」

テリーマン「…ス…スニゲーター…!…貴様だけは…貴様だけは許さねえ!!」

スニゲーター「フン、いいだろう!相手になってやるぜ!!」

テリーマン「金糸雀、見ててくれ!次はオレがテキサスブロンコの魂を見せる番だーーーっ!!」

122: 2008/08/30(土) 00:40:52.56 ID:3e5jNaLS0
~第二の穴~

実況『さて、視点を切り替えてこの第二の穴では先ほどから雛苺の苦戦が続いております!』

雛苺「ハリケーンミキサーなの~っ!!」

ドガァッ!

雛苺「…!!」

バッファローマン「な…なんて重い体だ!ハリケーンミキサーを食らってもビクともしねえだと!?」

翡翠「失礼な超人じゃのう…。レディに向かってそういうことは言うもんじゃないゾイ」

雛苺「う、う~っ!」

バッファローマン「雛苺!一度引け!そいつの重さは普通じゃねえ!!」

雛苺「わ、わかったの~!」

プラネットマン「ケケケ…何度やっても同じことよ…」

雛苺「も…もう一度…ハリケーンミキサーなの~っ!!」

翡翠「では、次は重くないことを証明しようかのう…」

フワッ…

123: 2008/08/30(土) 00:42:25.25 ID:3e5jNaLS0
実況『な、なんとデビルメイデン第一ドールの翡翠!羽根のように宙へと舞うーっ!雛苺のハリケーンミキサー、空振り!!』

雛苺「え?え?え?」

バッファローマン「ど…どうなってやがんだ?オレは夢でも見ているのか…!?」

翡翠「ホホホ…ではでは反撃に移るかのう…。それっ!」

ズドムッ!!

実況『あ、あーっと!翡翠、上空から急降下して雛苺にドロップキックーーーっ!!』

雛苺「うぐあっ!!」

バッファローマン「ひ…雛苺!今の重そうな音は…!プラネットマン!これは一体どういうことだーーーっ!?」

プラネットマン「ケッケッケ、突撃だけのパワーバカ超人には少々理解できなかったかな?翡翠、タネ明かししてやれ!!」

翡翠「了解じゃ、マスター。そら、雛苺…寝てる場合ではないぞ~?」

実況『こ、ここで翡翠…倒れている雛苺をジャーマンスープレックスに抱え上げ…』

翡翠「重力転換!」

ズン…!

バッファローマン「ゲェーッ!こ、これはまさか!!」

翡翠「超重力スープレックス!!」

126: 2008/08/30(土) 00:44:23.89 ID:3e5jNaLS0
ズドォォン!

実況『雛苺の体がマットにめり込むほどの超強力スープレックスーーーっ!!凄まじい音が響き渡る!!』

翡翠「…と、まぁこういうわけじゃな…」

バッファローマン「じゅ、重力だ…!翡翠は重力を制御することができるんだーーーっ!!」

プラネットマン「クケケケ!その通り!!こいつの体にはプラネットマン特製の重力制御装置を組み込んであるのさ!!」

翡翠「さ…これぐらいやれば十分じゃろう?雛苺も気絶したようだし、ゴングを…、…むおっ!?」

雛苺「あまりナメないで欲しいの~!」

実況『ひ、雛苺は無事だーっ!!いつの間にかマットから体を引き抜き、翡翠を捕まえているーーーっ!!』

雛苺「ヒナの頑丈さはバッファローマン譲りなのよ!反撃なの!」

翡翠「おっ?おっ?」

雛苺「超人十字架落としーーーーっ!!」

プラネットマン「やれやれ…マスターに似て、おバカなドールだ。教えてやれ、翡翠」

翡翠「重力転換!」

実況『あ、あーっと!これはどうしたことだーっ!?翡翠の体を抱えた雛苺が宙に浮き上がっていくーーーっ!!』

128: 2008/08/30(土) 00:46:20.30 ID:3e5jNaLS0
雛苺「じ、地面に激突できないの~!」

翡翠「ホホホ…超人十字架落とし破りじゃ!だが、ワシがこうやってパイルドライバーの体勢に移れば…」

雛苺「あっ!」

翡翠「重力転換!!超重力ドライバー!!」

ズドォォォォン!

雛苺「…っ!!」

実況『な、なんとーーーっ!空中で技の掛け手が交代!!再び雛苺がマットに突き刺さるーーーっ!!』

プラネットマン「これでわかったか、バッファローマン?雛苺が翡翠に勝てない理由が!」

バッファローマン「う…うう…!」

プラネットマン「お前の技はパワーに任せた地面激突技ばかり!当然、お前の教え子である雛苺もそれが主体!」

プラネットマン「しかし翡翠は重力を操って激突を防ぐことができる…。つまり、お前の技のほとんどを無効化できるのだ!」

バッファローマン「た…確かに、オレの技は重力を操られれば通用しねえものばかりだ…!」

プラネットマン「ケケケーッ、ついに負けを認めたかーーーっ!!」

130: 2008/08/30(土) 00:48:03.13 ID:3e5jNaLS0
翡翠「もう寝ておれ。疲れることは嫌いでのう…」

ユラァッ…

実況『雛苺立ち上がったーーーっ!!なんというタフネス!!しかし、翡翠を攻略できるのかーーーっ!?』

翡翠「やれやれ、しょうがないヤツじゃ。どれ…もう一度…」

バッファローマン「だが、勝てるか勝てないかってのは別の話だ。そうだろ?」

プラネットマン「な、何~っ!?」

ガシィッ!

翡翠「な…!む、無駄じゃ!激突技は…」

雛苺「雛苺ツイストなの~っ!!」

グワッキィッ!

実況『あ、あーっと!これは珍しい!激突技ばかりの雛苺が複雑な関節技を翡翠に仕掛けるーーーっ!!」

翡翠「うげっ…!ば、バカな…関節技じゃと!?バッファローマンの技にこんなものはなかったぞ!?」

バッファローマン「フン、あそこに居るのはオレじゃねえ!ローゼンメイデン第六ドール、雛苺だ!!」

132: 2008/08/30(土) 00:50:20.80 ID:3e5jNaLS0
プラネットマン「ひ、翡翠!ヘッドバッドをかまして脱出するんだ!!」

翡翠「わ、わかった!」

ガシィッ!

雛苺「うにゅっ…!」

翡翠「は、外れたゾイ…。はぁはぁ…、…うぐぐっ…全身の関節を極められたダメージが…!」

プラネットマン「う…嘘だろ!?そんな複雑な関節技、バッファローマンが教えられるわけがねえ!!」

バッファローマン「フッフッフッフ…ようし、雛苺!あの技を見せて度肝を抜いてやれ!!」

雛苺「わかったの~っ!!」

実況『ここで雛苺!リングの外に出て階段状になっている洞窟の突起の最上段に立った!!一体何をする気なのかーっ!?』

雛苺「うにゅ~~~っ!」

実況『そこからバック転で加速をつけてリングにーーーっ!!こ、この見覚えがある予備動作はーーーっ!!』

プラネットマン「ゲェーッ!オレはこの技を知っているーーーっ!避けろ、翡翠ーーーっ!!」

雛苺「もう遅いの~!はぁぁっ!」

雛苺「雛苺式デビルトムボーイなの~!!」

グワッキィッ!!

135: 2008/08/30(土) 00:52:08.05 ID:3e5jNaLS0
~一週間前・バッファローマンの訓練所~

バシッ!バシッ!

バッファローマン「ようし、調子はいいようだな!これならいけそうだぜ!」

雛苺「うぃー!」

ザッ

???「駄目だ駄目だ、そんな単調な技ばかりじゃ。激突技を封じてくる相手だったらどうするんだよ」

雛苺「!?」

バッファローマン「なんだてめえ~!勝手に人の自慢の技にケチつけやがって!………ウオッ、お…お前は!」

スプリングマン「へへ…久しぶりだな、バッファローマン!!」

バッファローマン「スプリングマンじゃねえか!どうしたんだよ、急に!」

スプリングマン「何、お前がまた悪魔将軍様と戦うと聞いて居ても立ってもいられなくてな!」

バッファローマン「ム!ってことはつまり…!」

スプリングマン「お、おいおい、殺気立つなよ!別にお前と戦うために来たんじゃないんだ!」

バッファローマン「えっ?」

137: 2008/08/30(土) 00:54:14.34 ID:3e5jNaLS0
スプリングマン「むしろその逆さ。オレの技を雛苺ちゃんに授けてやろうと思ってな…」

雛苺「うゆ…?バネのオジさん、悪魔超人じゃないの~?」

バッファローマン「そうだぜ、こんなことが悪魔将軍に知られちまったら…」

スプリングマン「ああ、コトが終わった時に酷い目に合わされるかもな…、…だけどよ!」

ガシィッ!

スプリングマン「悪魔にだって友情はあるんだぜ!!」

バッファローマン「ス…スプリングマン!!」

雛苺「あ…ありがとうなの~!」

スプリングマン「よせやい、照れるじゃねえか!さ、時間がねえ!オレが関節技を教えてやるぜ!」

スプリングマン「この時のために、人型でもかけられるデビルトムボーイを開発してきたんだ!」

バッファローマン「ウオオ!雛苺、こんな技を授けられたからにゃ負けられねえぜ~っ!!」

雛苺「うにゅ~っ!!」

140: 2008/08/30(土) 00:56:13.02 ID:3e5jNaLS0
バッファローマン「………と、まぁ、こういうことがあったわけよ…」

プラネットマン「お、おのれ~!スプリングマン、余計な真似を…!」

雛苺「さぁ、早めにギブアップしないとバラバラになるのよ~!」

翡翠「うぐぐ………、…ギ…ギブアッ…」

プラネットマン「翡翠!!ギブアップしたその時にはどうなるか分かってるんだろうなあ~っ!?」

翡翠「!!」

プラネットマン「悪魔たるもの氏んで相手を道連れにしろ!!引き分けやギブアップ負けなんてのは許さん!!」

翡翠「じゅ…重力転換…!」

実況『あーっと!雛苺に極められたままの翡翠、重力を反転させて浮き上がっていくーーーっ!!』

バッファローマン「どこまで浮き上がる気だ?…ま、まさか!」

プラネットマン「ケケケーッ!その通り!大気圏外に追放してやるのよーーーっ!」

バッファローマン「ち、ちくしょう!!雛苺、技を解除して逃げるんだ!!」

雛苺「心配いらないのよ、バッファローマン!今、この反重力を打ち破る技を思いついたの!!」

145: 2008/08/30(土) 00:58:10.04 ID:3e5jNaLS0
雛苺「いくのよ~っ!バッファローBOMB!!」

実況『あーっと、ここで雛苺!デビルトムボーイを解除してパワーボムの体勢に移るーっ!!しかし…』

プラネットマン「バカがーっ!激突技は効かねえぜーーーっ!!」

雛苺「普通の激突技はね…。でも、バッファローBOMB改め雛苺BOMBはここからが違うのーっ!!」

ギュルギュルギュルギュルッ!

翡翠「う、うわっ!な…なんじゃ!?こんな回転を加えて!!何をする気じゃ!?」

雛苺「水を入れたバケツを振り回しても水がこぼれないように、重力よりも遠心力の方が強い!ならば…!」

実況『な、なんとーっ!?パワーボムに縦回転を加えながら反重力に逆らって二人が落ちてくるーーーっ!!』

雛苺「遠心力を利用してマットに叩きつける!それが雛苺BOMBなの~~~っ!!」

翡翠「うっ、うわあああああっ!!」

ズッドォォォン…!

翡翠「ゲホッ…!」

ズン…!

148: 2008/08/30(土) 01:00:06.33 ID:3e5jNaLS0
カンカンカンカァン!!

実況『今ゴングが鳴ったーーーっ!!雛苺、重力を操るという強敵に完全勝利ーーーっ!!』

実況『スプリングマンの直伝の関節技と独特の発想を使った技の数々!もはやバッファローマンのコピードールではありません!!』

バッファローマン「ウオオオ!!やったな雛苺!!まったく、ヒヤヒヤさせやがってーっ!!」

雛苺「えへへ~!バッファローマンとスプリングマンの悪魔の友情のお陰で勝てたの~!」

バッファローマン「こ、こいつめ…恥ずかしいことを言うんじゃねえ!」

雛苺「あ、そうだ…」

バッファローマン「ん…どうした?」

雛苺「翡翠、立てる?」

翡翠「う…うう…、な…なんじゃ、雛苺?まだワシを痛めつけるつもりか?」

サッ

翡翠「ヒィッ!」

雛苺「ナイスファイトなの~!またいつか再戦するのよ~!」

翡翠「えっ?」

150: 2008/08/30(土) 01:02:07.57 ID:3e5jNaLS0
バッファローマン「へへ…、こうやって友情が広がっていくのか…。悪い光景じゃねえな…」

プラネットマン「どこがだってんだーっ!!」

バッファローマン「プ…プラネットマン!!」

プラネットマン「翡翠!負けて生き恥を晒し、悪魔超人の名を辱めるようなお前にはもう用はない!!」

プラネットマン「したがって、宇宙超人の制裁を受けて貰う!!」

翡翠「そ…そんな、マスター!それだけはご勘弁を!!」

プラネットマン「うるせえ!!宇宙超人制裁技…出て来い、葬送ブラックホール!!」

ギュオオオオッ!

翡翠「う、うわあああっ!!す…吸い込まれるーーーっ!!」

雛苺「翡翠!!」

バシッ!

バッファローマン「雛苺!やめるんだ!お前まで吸い込まれてしまうぞ!!」

雛苺「い…いやなの~!絶対に…手は離さないの…!」

152: 2008/08/30(土) 01:04:14.74 ID:3e5jNaLS0
プラネットマン「ケケケーッ!こいつは都合がいいぜ!!まさか雛苺まで巻き込めるとはなーっ!!」

バッファローマン「ウオオオ!!やめやがれ、プラネット野郎~~~ッ!!」

雛苺「バッファローマン!!」

バッファローマン「な、なんだ、雛苺!?」

雛苺「祝杯…あげられなくてごめんなさい…。今までとっても楽しかったのよ…」

雛苺「し…真紅…!皆…!絶対に勝って…!」

ブンッ…

バッファローマン「ブ…ブラックホールが消えた…。う、嘘だろ…!」

バッファローマン「嘘だろ、雛苺オオオーーーーーーっ!!」

バッファローマン「ウッ…ウオオオ…!」

プラネットマン「ケケケ…またそうやってすぐに涙を流す…。相変わらずの甘ちゃんだなバッファローマン!」

バッファローマン「プラネットマン…!てめえ…!」

バッファローマン「てめえを倒すために…ただそれだけのために…オレは再び“悪魔の猛牛”に戻ってやるぜーーーっ!!」

154: 2008/08/30(土) 01:05:15.31 ID:3e5jNaLS0
今日はここまで
スレが残っていたら明日続きを書きます

おやすみ、キン肉マン好きたちよ

207: 2008/08/30(土) 10:37:51.00 ID:3e5jNaLS0
~第三の穴~

実況『さらに視点を変えましょう。第三の穴では蒼星石vs血星石…まるで少年のような二人の戦いがはじまっています!』

実況『で、ですが…』

血星石「うおおおおおっ!!」

蒼星石「またか…。よっ、と…」

スカッ

血星石「ち、ちくしょ~…また避けられた…。やい、蒼星石!逃げてばっかりいないでオレ様と組みやがれ!!」

蒼星石「いやだよ。なんでパワー型の相手って分かってるのに正面から戦わなくちゃならないの?」

血星石「それでもお前はローゼンメイデンか!?待てえっ!!」

蒼星石「待てと言われて待つヤツなんていないよ」

実況『…な、なんだか鬼ごっこのような展開が続いております…。緊迫感がまるでありません…』

ロビンマスク「(フ…少々無様だがそれでいい…。確実に血星石の体力を奪っている…)」

ジャンクマン「ぬぐぐぐ…!おのれ、ちょこまかと~!」

209: 2008/08/30(土) 10:40:03.57 ID:3e5jNaLS0
蒼星石「(しかし、おかしいな…。あの雛苺でもとっくにダウンしているぐらいの体力を消耗させているのに…)」

血星石「へへっ…動きがだんだん鈍くなってきたな!そろそろ疲れてきたかあ~っ?」

蒼星石「(一向に疲労の様子が見えない…。避けているだけのこっちの方がキツくなってきた…)」

血星石「さてと、そろそろ捕まえてやるぜっ!!」

蒼星石「(ここは…)…マスター!!」

ロビンマスク「よし、蒼星石!次のアクションだ!一気呵成に攻め込め!!」

蒼星石「了解!」

ジャンクマン「よし、来たな~っ!血星石、お前の力を見せてやれ!!」

血星石「おおともよ、マスター!!」

ガシィンッ!

実況『あーっと!ここでようやく戦況が動いたーーーっ!!蒼星石と血星石、リングの中央でスクラムにぶつかります!』

蒼星石「う…うわっ!す、すごいパワーだ…!」

血星石「へへ…こんなもんか、蒼星石?軽く折れちまいそうだぜ?」

実況『そ、蒼星石ピンチ!力任せにグイグイと血星石に押し込まれていきます!!』

211: 2008/08/30(土) 10:42:08.36 ID:3e5jNaLS0
血星石「さてと、じゃあそろそろ本気を出すとするかな…。そらよっ!!」

実況『あ、あーっと!どこまで馬鹿力なのか、血星石!!さらに力をこめて蒼星石を押していくーーーっ!!』

実況『見た目は可憐なドール二人であるというのにどれほどの力が拮抗しているのか!!弾力性のあるマットが既にめり込んでいます!!』

血星石「そらそら、さっさと倒れちまいなーっ!!」

蒼星石「わかった。そうするよ」

血星石「えっ?…うわわわっ!」

実況『あーっと!ここで蒼星石お得意の頭脳プレー!急に力を抜いてマットに転がったーーーっ!!』

実況『つんのめった血星石はそのまま蒼星石の上に重なって体勢を崩す!!その隙は蒼星石を相手にすれば致命的だーーーっ!!』

蒼星石「いただくよ、ボーバックブリーカー!!」

グワッキィッ!!

血星石「ぐわああっ!!」

実況『拷問技ボーバックブリーカーだーーーっ!!血星石の背に両膝を押し当て、弓矢のように引き絞るーーーっ!!』

ロビンマスク「いいぞ、見事なボーバックブリーカーだ!!そのまま落としてしまえ!!」

ジャンクマン「ニヒヒヒ…さあて、血星石がそう簡単に倒されるかな…?」

212: 2008/08/30(土) 10:44:02.54 ID:3e5jNaLS0
蒼星石「君がギブアップを言うような性格ではないことは分かっている。だから、このまま気を失って貰うよ」

血星石「ぐぎぎぎぎ…!な、なんだよ、こんなモンーーーっ!!」

蒼星石「動くな!下手に動くと背骨が圧し折れるよ!!」

血星石「そんなの、怖くねえ!!うおりゃあっ!!」

ガキィッ!!

蒼星石「う…うわっ!なんて強引な外し方だ…!だがダメージは相当入ったハズ…」

血星石「待ってたぜ!!お前がこの間合いに入ってくるのを!!」

蒼星石「なっ!?」

実況『あ、あーっと!血星石、並みの相手ならば息もできないような状態だと言うのにピンピンしているーーーっ!!』

実況『そしてその両腕を大きく開いて…』

血星石「ブラッディクラッシュ!!」

ガシィッ!!…ミシミシミシミシ…メキッ…

実況『勢いをつけた強力ベアハッグーーーっ!!まるで恋人同士のような抱擁で蒼星石を締め上げるーーーっ!!』

蒼星石「ぐああああああっ!!」

213: 2008/08/30(土) 10:46:02.12 ID:3e5jNaLS0
実況『め、滅多なことでは悲鳴を上げない蒼星石が今、締め上げられて苦痛の悲鳴を上げるーーーっ!!』

ロビンマスク「そ、蒼星石ーーーっ!!」

ジャンクマン「ニヒヒヒ…怖ええ、怖ええ…。血星石のブラッディクラッシュはある意味オレのジャンククラッシュより怖いぜ~っ!」

メキメキメキメキ…

蒼星石「ぐうううっ…!い…いけない…!このままでは真っ二つにされてしまう…!たああっ!」

血星石「うわっ!…チ~ッ、まるでドジョウみたいな逃げ方をするヤツだな…。でも、まぁいい…十分なダメージは入っただろ」

ロビンマスク「無事か、蒼星石!?」

蒼星石「う…うう…、マスター…両腕が…」

ロビンマスク「両腕がどうしたんだ!?」

蒼星石「りょ…両腕がまったく動かないんだ…!!」

ロビンマスク「な…なんだってーーーっ!?」

実況『こ、これは大変なことになった!!これまで数々の対戦相手を屠ってきた蒼星石の両腕…それが今、封じられてしまったーーーっ!!』

214: 2008/08/30(土) 10:48:01.59 ID:3e5jNaLS0
ジャンクマン「ニヒヒヒ!たった一撃でそれか!!随分脆い腕だなぁ~っ!!」

ジャンクマン「やはりファイターに必要なのは体力、パワー、頑強性の三点!テクニックやスピードなど所詮子供騙しだ!!」

ジャンクマン「その点、このオレの血星石はシンプル!!だからこそ強い!!パワーこそが最強なのだ!!」

血星石「や…やめろよマスター、恥ずかしいじゃねえか…」

ロビンマスク「くっ…ジャンクマンめ、好き放題に言ってくれる…!」

蒼星石「はぁ…はぁ…」

ロビンマスク「そ…蒼星石…、大丈夫なのか…?」

蒼星石「はぁ…はぁ…、…大丈夫だよ…。例え両腕がなくたって…キックさえ使えれば戦えるっ!」

血星石「ほう…、へへ…スカしたヤツだと思ってたけどなかなか根性あるじゃんか!!そういうのは好きだぜ!!だけどなーっ!!」

血星石「オレのブラッディクラッシュは一撃食らったら全身にヒビが入り、二撃目で体が崩壊を始める!!」

血星石「三撃目では粉微塵に吹っ飛んじまう悪魔の技なんだぜーーーっ!!」

ドドドドドド…

実況『再び血星石が蒼星石にブラッディクラッシュを仕掛けんと猛ダッシューーーっ!!危ないぞ、蒼星石ーーーっ!!』

蒼星石「くっ…、…これは…恐怖…?…技を受ける前に恐怖を覚えるのは初めてだ…!」

216: 2008/08/30(土) 10:50:16.53 ID:3e5jNaLS0
蒼星石「し…しかし足さえあれば…足さえあればフランケンシュタイナーで投げることはできる!!」

ロビンマスク「い、いかん!両腕が動かないという追い詰められた状態で冷静な判断力を失っている!!止まれ、蒼星石っ!!」

蒼星石「くらえっ、フランケン…」

血星石「正面から突っ込んでくるなんて隙だらけだぜ!!ブラッディクラァーッシュ!!」

ガシィッ!!…バキバキバキバキ…ボキンッ…

蒼星石「う…うわあああああああーーーーーっ!!」

ドシャッ…!

血星石「おしまいだ…。もうじき体がバラバラになるだろうよ…。蒼星石、敵として会いたくなかったぜ…」

蒼星石「……………」

ロビンマスク「蒼星石ーーーっ!!」

ジャンクマン「ニヒヒヒ…気絶したか、それともあまりの激痛に廃人となってしまったか…。どちらにせよ、もう戦えまい…」

血星石「オレ様の…勝ちだーっ!!」

実況『あ、あーっと!ここで血星石の勝利宣言ーーーっ!!あの強かった蒼星石は本当に負けてしまったのかーーーっ!?』

218: 2008/08/30(土) 10:52:04.12 ID:3e5jNaLS0
蒼星石「(つ…強い…強すぎる…。やっぱり計算通りだった…僕がこんなヤツらに戦って勝てるわけが…ない…)」

蒼星石「(両腕を奪われ、心も折られてしまった…。僕は…このまま崩れ去って氏ぬんだろうな…)」

蒼星石「(フ…フフ…、変な光景まで見えてきた…。これが走馬灯というやつか…。)」

蒼星石「(あれ?で…でもおかしいな、僕はこんな光景は見たことはないぞ?…あ、あれは…マスター…?)」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「悪行悪行と言ってりゃみんながビビると思ってるのか!悪行の二文字で身の丈高く見せたってこのロビンマスクには通用しないぜ!」

「遊びはおしまいだ!」

「こ…こいつはもうウォーズマンを助けるためだけの戦いじゃねぇ…。正義超人と悪魔超人、どちらが生き残るかの戦争なんだ!!」

「だれも笑ってやしないよ!この私が笑わせるものか…!」

「真剣勝負にそんなもの関係ないわーっ!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

蒼星石「(な、何故だか…何故だか熱い涙が込み上げてくる…。これが…僕のマスター…ロビンマスク…!)」

蒼星石「(そんな人の教えを受けたんだ…。こんな所で不甲斐なく…倒れるわけにはいかない!!)」

蒼星石「(もう少しだけ…もう少しだけ持ってくれ、僕の体よーっ!!)」

219: 2008/08/30(土) 10:54:15.81 ID:3e5jNaLS0
ジャンクマン「う…嘘だろ…!」

血星石「バ、バカな…!」

ロビンマスク「そ、蒼星石…!」

実況『た、立ったーーーっ!!立ちました、蒼星石!!ボロボロの体で、崩壊を始めているはずの体で、今立ち上がりました!!』

蒼星石「僕はまだ…負けてはいない…!負けるわけにはいかない!!」

ジャンクマン「ケ…ケ~ッ!そんな満身創痍で立ち上がったって余計に痛い目をみるだけだぜーっ!!血星石、トドメを刺せ!!」

血星石「へ…へへ…!本当に凄いヤツだよ、お前は!!だがな、両腕が使えないってのに立ち上がったってどうにもならないんだぜーっ!!」

実況『うわーっ!やめてくれーっ!血星石はさらにブラッディクラッシュを食らわせんと蒼星石に向かって突撃するーーーっ!!』

蒼星石「…例え両腕が使えなくとも…タワーブリッジは極められるんだ…!」

実況『あ、あーっと!!ブラッディクラッシュを避けた蒼星石が取ったあの体勢はーーーっ!!」

蒼星石「これが最後の技だっ!!ロープワークタワーブリッジーーーっ!!」

血星石「うっ、うおおおおおおっ!!」

ゴキィィィッ!!

血星石「ゲホッ…!」

ズン…!

221: 2008/08/30(土) 10:56:08.59 ID:3e5jNaLS0
カンカンカンカァン!!

実況『そして今ゴングが鳴ったーーーっ!!蒼星石、最後の力を振り絞ったロープワークタワーブリッジで血星石をKOーーーっ!!』

実況『計算され尽くした策略、洗練された技によるファイトが主体の蒼星石とは思えないド根性ファイト!!凄まじい気迫を感じました!!』

ロビンマスク「そ…蒼星石ーーーっ!!」

ガシッ!

蒼星石「マ…マスター…、そこにいるの…?」

ロビンマスク「お…お前…!もう目が…!」

蒼星石「うん…ごめんね、もう…お別れみたいだ…」

ロビンマスク「いや、謝ることはない!お前は立派なファイトを私に見せてくれた!師として誇り高いぞ!!」

蒼星石「あ…ありが…とう…」

蒼星石「…貴方が…マスターで…本当に…よかっ…た…」

蒼星石「…し、真紅…翠星石…皆…、…負けない…で…」

ガクッ…

ロビンマスク「…蒼星石…、…礼を言うのは…こっちのほうだ…!」

223: 2008/08/30(土) 11:02:00.99 ID:3e5jNaLS0
血星石「そ…蒼星石…、本当に氏んじまったのか…」

ジャンクマン「そうよ、血星石!結果的にお前が勝ったってわけだ!ニヒヒヒ、後はオレに任せておけ!!」

血星石「マスター・ジャンクマン!!あ…あんた、一体何をする気だ!!」

ジャンクマン「知れたこと!あそこで茫然自失となっているロビンマスクをぶっ潰してやるのよ!!」

血星石「や、やめてくれ!!オレと蒼星石の戦いを汚さないでくれーーーっ!!」

ジャンクマン「悪魔のオレ様が知ったことか!!氏ね、ロビンマスクーーーっ!!」

スッ…

ロビンマスク「…汚させはしないさ…」

ジャンクマン「!!」

ロビンマスク「この私が汚させるものか…!」

血星石「ロ…ロビンマスク…!」

ロビンマスク「ジャンクマン、貴様を今一度冥府に送り込んでやる!!覚悟しろ!!」

ジャンクマン「しゃらくせえーっ!!いくぜ、ロビンマスク!!リベンジマッチだ!!」

240: 2008/08/30(土) 12:01:25.75 ID:3e5jNaLS0
~第四の穴~

実況『第四の穴でも氏闘が繰り広げられています!!身の丈が自分の二倍近い琥珀に翠星石が連続攻撃を叩き込むっ!!』

翠星石「飛翔龍尾脚ですぅ!」

ドカァッ!

琥珀「……………」

翠星石「メ…メチャクチャ頑丈なヤツですぅ!あれだけ蹴りを食らわせたのにビクともしないなんて…!」

ラーメンマン「(や…やはりだ…!やはり琥珀は攻撃を避けようとも防ごうともしていない…!)」

ラーメンマン「翠星石!今すぐ攻撃を中止するんだーっ!そのドール、何かがおかしいぞーーーっ!!」

翠星石「攻撃を中止しろったって…」

ノロォ~ッ…

琥珀「……………」

翠星石「師匠、それはいくらなんでも杞憂ってヤツですぅ!こいつは頑丈さだけが取り柄のデビルメイデンに違いないですぅ!」

ラーメンマン「翠星石!!」

翠星石「次の蹴りで今度こそKOですよーっ!烈火太陽脚ーーーっ!!」

ズドムッ!!

242: 2008/08/30(土) 12:04:01.99 ID:3e5jNaLS0
琥珀「……………」

ザ・ニンジャ「フハハハハ!どうした?KOにするのではなかったのか?」

翠星石「くぅっ!烈火太陽脚までも通用しないだなんて…!」

ザ・ニンジャ「フフフフ…ようし、前座はこれまでにしておこうか!」

翠星石「!!」

ラーメンマン「何っ!?」

ザ・ニンジャ「琥珀よ!今こそ貴様の真の姿を見せてやるがいい!!」

琥珀「……………」

バキャアッ!

実況『あ、あーっと!これはなんということだ!!琥珀の体が真っ二つに割れ、中から現れたのはーーーっ!!』

琥珀「ククク…デビルメイデン第二ドール・琥珀…その真の姿でゴザル!!」

実況『金糸雀や雛苺サイズのドールだーっ!!信じられません!!翠星石が攻撃していたのはただの外殻だったーっ!!』

翠星石「くっ…味な真似をしやがるですぅ!」

ラーメンマン「こ…これは…恐ろしいことが起こりそうな予感がする~っ…!」

244: 2008/08/30(土) 12:06:00.75 ID:3e5jNaLS0
翠星石「何を弱気なこと言ってるですか、師匠!こんな小さい相手なら心突錐揉脚の一撃で倒せるですぅ!!」

翠星石「食らうですぅ!心突錐揉…」

ヒュン!

琥珀「翠星石…お主の蹴り技は大体見させて貰ったでゴザル。忍は一度見た技は二度と食らわない…」

翠星石「はっ、速い…!」

琥珀「ククク…次は拙者の蹴りを御覧に入れるでゴザル。せいやっ!!」

ザウッ!

翠星石「うわあっ!!」

実況『あ、あーっと!真の姿を現した琥珀、翠星石へと一気に間合いを詰めて手裏剣仕込みの凶器キックーーーっ!!』

実況『先ほどまでの遅い動きがまるで嘘のように素早い!切り裂かれた翠星石の衣装がリングに舞うーーーっ!!』

翠星石「うっ…うぐっ…!か…体がついていかない…!それほどまでの素早さですぅ…!」

琥珀「はてはて、本当にそうでゴザルかな?」

翠星石「えっ!?」

245: 2008/08/30(土) 12:08:01.16 ID:3e5jNaLS0
ベトォ…

翠星石「な、何ですか…いつのまにか翠星石の体のあちこちに付着しているこの粘液は…!」

ラーメンマン「あ…あれはまさか…!」

ザ・ニンジャ「フハハハ!そう、その粘液は樹脂!粘着性のある樹脂が貴様の動きを鈍くしているのよーっ!」

翠星石「い…いつのまにこんなものを…!………ハッ!」

琥珀「ククク…勘付いたようでゴザルな…。お主が最初、好き放題に蹴り回していた拙者のオーバーボディ…」

琥珀「あれこそが、拙者の作り出した樹脂人形なのでゴザル!派手に蹴ってくれたお陰で沢山の樹脂が撒き散らされた!」

琥珀「これぞ、忍法・化石固め!!」

ラーメンマン「お…恐ろしい予感とはこのことだったのかーっ!」

翠星石「くっ…時間が経つにつれて樹脂が固まってきたですぅ…!か、体が動かない…!!」

実況『あ、あーっと!なんということだーっ!!翠星石、悪魔の策略にかけられてその動きを停止するーーーっ!!』

ザ・ニンジャ「さて、翠星石よ…こんな言葉を知っているかな?」

琥珀「“悪魔が受けた仇は十倍返し”…クククッ、受けた分の蹴りの十倍は返させて貰うでゴザルよ~っ!」

翠星石「ヒッ!」

246: 2008/08/30(土) 12:10:02.26 ID:3e5jNaLS0
琥珀「そらそらぁ!先ほどは随分と言ってくれたでゴザルな~っ!」

ドガッ!ドガッ!ドガッ!

翠星石「あううっ…!」

実況『こ、これはもはや一方的な嬲り頃し!!琥珀が動けない翠星石に手裏剣ストンピングを繰り返すーーーっ!!』

琥珀「ククク…良い悲鳴でゴザル。だがまだ十倍には程遠いでゴザルよ~っ!!」

ドガッ!ドガッ!ドガッ!

翠星石「うぐぅぅ…っ!」

ザ・ニンジャ「ハハハハ!ラーメンマンよ、何か翠星石にアドバイスしてやらなくていいのかーっ!?」

ラーメンマン「……………」

ザ・ニンジャ「フハハハハ!どうやら師であるラーメンマンも見捨てたようだ!さあ…琥珀、そろそろトドメを刺してやれ!!」

琥珀「承知!…ククク…翠星石、立つでゴザル…」

実況『あ、あーっと!琥珀、翠星石をリングの中央に立たせ…ロープをその体に次々と引っ掛けていく!この技はーーーっ!!』

琥珀「忍法・蜘蛛糸縛り!!」

メキメキメキメキメキ…

翠星石「うあああああああああああっ!!」

247: 2008/08/30(土) 12:12:05.12 ID:3e5jNaLS0
実況『ザ・ニンジャの十八番!忍法・蜘蛛糸縛りーっ!!完全に動きを封じられた翠星石の悲鳴が響き渡るーーーっ!!』

琥珀「クククク…これでお主もおしまいよ…。他愛もない相手でゴザったな…」

ザ・ニンジャ「フハハハハ!どんな気分だ、ラーメンマンよ!弟子を嬲り者にされた気分はーーーっ!!」

ラーメンマン「……………」

ザ・ニンジャ「な、何とか言ったらどうなんだーーーっ!?」

ラーメンマン「フッ…ザ・ニンジャよ、いくらコピー超人とはいえ…正義超人入りする資質のあるお前になら分かるんじゃないのか?」

ザ・ニンジャ「グ、グム~ッ!」

ザ・ニンジャ「琥珀よ!もう苦しめずとも構わん!翠星石を完璧に始末しろ!!」

琥珀「えっ?し、しかし…」

ザ・ニンジャ「拙者の言うことが聞けんのかーっ!?」

琥珀「しょ…承知したでゴザル…」

実況『あ、あーっと!今、琥珀が翠星石へと近づいていくーーーっ!!これ以上何をする気なんだーーーっ!?』

琥珀「少々、惜しいが…これも師の命、氏んでいただくでゴザル。翠星石」

スッ…

250: 2008/08/30(土) 12:14:01.76 ID:3e5jNaLS0
翠星石「(…五体が…手足の先から冷たく重くなっていくですぅ…。…これが…氏…?)」

翠星石「(よくやった…今まで翠星石はよくやったですよね…?…真紅、蒼星石、皆…悪いけど、翠星石はここでリタイアですぅ…)」

???『おいおい…ラーメンマンの弟子がこんなにも根性なしのヘタレでいいのかよ?』

翠星石「(お…お前は…!)」

ブロッケンJr『よう、翠星石』

翠星石「(…あの世への迎えが此間会ったばっかりのブロッケンJrとは…つくづく翠星石は顔が狭いですぅ…)」

ブロッケンJr『人を勝手にあの世の迎えにするんじゃねぇよ…オレがここに来たのはな、お前に伝えることがあったからだ…』

翠星石「(…伝えること…?)」

ブロッケンJr『そう、それは…“責任感”!!』

翠星石「(…責任感…)」

ブロッケンJr『そうだ。己の氏に代えても、任務を全うする…与えられた仕事は完璧にこなす…その心だ!』

ブロッケンJr『最後まで諦めるな、翠星石。自分の役目はキッチリ果たすんだ!』

ブロッケンJr『それだけだ…。じゃ、あばよ…』

翠星石「(ま…待つですぅ、ブロッケンJr!まだ…!)」

ブロッケンJr『自分に負けるんじゃないぜ、翠星石!』

251: 2008/08/30(土) 12:16:02.96 ID:3e5jNaLS0
琥珀「おさらば…!」

ブチブチブチブチ…

琥珀「な、なんでゴザル?この音は…」

ラーメンマン「フッ…ブロッケンJrめ…。粋な真似をする…!」

ザ・ニンジャ「ゲェーッ!翠星石を捕らえているロープが!!」

翠星石「ベ…ベルリンの…!」

実況『あ、あーっと!どこにそんな力が残っているのか!翠星石、蜘蛛糸縛りのロープを手刀で次々と切断していく!あの技はーっ!!』

翠星石「ベルリンの赤い雨ーーーっ!!」

ザウッ!

琥珀「バ…バカな…!ロープが全て切断されてしまったでゴザル…!」

ザ・ニンジャ「うっ…ううっ…、…あ…あの技は…!」

翠星石「ブロッケンJr…翠星石は責任を果たすですよ!!」

コオッ…!

ラーメンマン「おおっ…!ブロッケンJrから渡されたドクロの徽章が…輝いている!!」

254: 2008/08/30(土) 12:18:08.16 ID:3e5jNaLS0
琥珀「ク…クク…!…猪口才な!!たかが氏に掛け風情、相手になるはずもないでゴザル!!」

翠星石「決着をつけるですよ、琥珀!!とあああーーーっ!!」

実況『あ、あーっと!ここで二人のドール、リング中央に向かって走る!!勝つのは翠星石か!?それとも琥珀なのかーーーっ!?』

琥珀「忍法・化石割りスープレックスーーーっ!!」

翠星石「なんの!ブレーメンサンセットーーーっ!!」

実況『技の応酬!最終的に技の掛け手となったのは翠星石だ!炸裂するか!?ブレーメンサンセット!!』

ザ・ニンジャ「な、何をやっている琥珀!とっとと順逆自在の術で返さんか!!」

琥珀「ハッ!そ、その手があったか!順逆自在の…」

ベトォッ…

琥珀「こ…これは樹脂!?樹脂で翠星石の体とくっついて…離れないでゴザル!!」

翠星石「責任を…責任を果たすですぅぅぅーーーーーーーーーっ!!」

ズッドォォォン…!

琥珀「グハァッ!!」

ズン…!

258: 2008/08/30(土) 12:20:01.99 ID:3e5jNaLS0
カンカンカンカァン!!

実況『ゴングが鳴りましたーーーっ!!接戦を制したのは翠星石ーーーっ!!ブレーメンサンセットが見事に成功しました!!』

実況『しかし、凄い執念…まるでブロッケンJrが乗り移ったかのような気迫でした!!きっと、彼の魂が翠星石に力を貸したのでしょう!』

ラーメンマン「大丈夫か、翠星石!」

翠星石「へ…へへ…、な…なんとか…」

ラーメンマン「そうか、それは良かった…。ブロッケンJrには感謝しないとな…」

翠星石「まったく、化けて出るとは怨念深いニイちゃんですね…」

ラーメンマン「ハハハハ!違いない!」

翠星石「…こ、これで…責任は果たしたですよ…ブロッケンJr…」

コテッ

ラーメンマン「翠星石!?…気を失ったか…。無理もない、あれだけの相手だったんだ…」

ザ・ニンジャ「……………」

スッ

ラーメンマン「ム!ザ・ニンジャの姿がない!?どこに行ったんだ!?」

260: 2008/08/30(土) 12:22:02.18 ID:3e5jNaLS0
パサッ

ラーメンマン「こ…これはザ・ニンジャの襟巻き…何か書置きが…?」

「 影は氏なず ただ消えるのみ 」

ラーメンマン「…そうか…翠星石の試合を見、己の内に眠る正義超人の心に目覚めたか…」

ラーメンマン「(ザ・ニンジャのコピー超人…次は正義超人として出会えることを祈っているぞ…)」

翠星石「…う…うーん…、…真紅…皆…負けたら許さねーですよ…。…むにゃむにゃ…」

ラーメンマン「すまんな、皆。まだ動くことはできなさそうだ…」

翠星石「…そ、蒼星石…」

ラーメンマン「心配するな、蒼星石もきっと無事でいるだろうさ…」

ラーメンマン「…きっと…」

280: 2008/08/30(土) 14:03:45.10 ID:3e5jNaLS0
~第五、第六の穴~

実況『ここがラスト、デビルメイデン最後のステージの第五、第六の穴なのですが…』

真紅「だから、私が先に行くのだわ!」

水銀燈「ここは譲らないわぁ!私が先よぉ!」

黒瑠璃「ねーねー、早くしてよっ!」

白玻璃「な、仲間同士の喧嘩はやめてくれませんか…?」

実況『えー…このように急造タッグの真紅&水銀燈コンビは息があわないようです…』

アシュラマン「カーカカカカ!笑わせるわ、何が絆の力だ!」

サンシャイン「構わん!二人とも、先制攻撃しちまいな!」

黒瑠璃「了解っ!いくよ、白玻璃っ!」

白玻璃「わ、わかりました、黒瑠璃…」

ドカァッ!!

実況『あ、あーっと!ここで痺れを切らしたのか地獄の処刑執行者コンビがWドロップキックで先制ーーーっ!!』

真紅「い、痛たた…!…水銀燈!貴女のせいなのだわ!」

水銀燈「言ってなさぁい!先、行かせて貰うわよぉ!」

281: 2008/08/30(土) 14:04:27.03 ID:3e5jNaLS0
実況『おーっと、ここで水銀燈が先発としてリングイン!一方、デビルメイデンの方は…』

黒瑠璃「アタイが相手をしてやるよっ!」

実況『デビルメイデン第五ドール、黒瑠璃だ!リングの上で漆黒の対決です!!』

ウォーズマン「水銀燈!ヤツはアシュラマンの教えを受けたドールだ!戦術パターンB!変幻自在の攻撃に気をつけろ!」

水銀燈「了解よぉ!ウイングクローッ!!」

ジャキィッ!

黒瑠璃「ふふん、ヘッポコウォーズマンの教え子なんて相手になんないねっ!かかってきなっ!」

水銀燈「その生意気な口を二度と開けないようにしてあげるわぁ!」

実況『漆黒の旋風がリング中央でぶつかりあう!!新武器ウイングクローを装備した水銀燈が若干有利かーーーっ!?』

真紅「水銀燈!危ないと分かったらすぐタッチよ!」

キン肉マン「無理だけは絶対にするなーっ!」

水銀燈「(真紅とキン肉マンには悪いけどぉ…この戦い、タッチする気なんて全くないわぁ…。私一人で、この二人を倒す!)」



白玻璃「………見えた…、…このタッグ一番の欠点は…あの人…」

282: 2008/08/30(土) 14:06:01.49 ID:3e5jNaLS0
水銀燈「はぁぁっ!ウイングクロー連続刺しっ!!」

黒瑠璃「うわっと、っと!」

ビッ!

実況『水銀燈のクロー攻撃が黒瑠璃の衣装を掠めるーーーっ!!優勢、優勢です水銀燈!!』

黒瑠璃「な、なんだいっ!ちょっと服が破れただけよっ!今度はこっちの番っ!」

黒瑠璃「阿修羅冷酷技…竜巻地獄!!」

ビュオオオオッ!!

実況『あ、あーっと!ここで黒瑠璃が腕を振るうと竜巻が巻き起こるーーーっ!!水銀燈、それに吹き飛ばされ…』

水銀燈「残念ねぇ!この技の破り方も既に計算済みよぉ!」

ウォーズマン「スクリュードライバー!!竜巻の中心で逆回転だ!!」

ギュルルルルッ!

実況『おーっと、竜巻の何もない中心でスクリュードライバー!一体何のつもりでしょうか!!…と、これは!!』

黒瑠璃「う、嘘!」

実況『竜巻が消失ーーーっ!!スクリュードライバーの回転で竜巻を打ち消しました!!』

水銀燈「ほら、良い子はそろそろお寝んねの時間よぉ!」

286: 2008/08/30(土) 14:08:00.64 ID:3e5jNaLS0
実況『水銀燈、上空から黒瑠璃を捕らえ…肩にまたがる!!この体勢は!!』

水銀燈「ストームエルボー!!」

実況『エルボースタンプの嵐ーっ!!これはたまらない!!黒瑠璃、思わず膝を突くーーーっ!!』

黒瑠璃「う…うぐぅぅ…、…つ…強い…!」

水銀燈「どぉ?前言撤回するぅ?そうしたら楽にKOさせてあげるわぁ…」

黒瑠璃「…でも、この強さはシングル戦だけの強さだね…」

真紅「水銀燈!白玻璃がいったのだわ!!」

水銀燈「えっ!?きゃあっ!!」

実況『白玻璃がこれをカット!水銀燈、ドロップキックでマットに転がります!』

白玻璃「だ…大丈夫ですか?黒瑠璃…」

黒瑠璃「うん、でもアタイじゃちょっと相性が悪いみたいだ…。交代するよっ!」

実況『ここでタッチだ!黒瑠璃に代わって白玻璃がリングに立ちます!ローゼンメイデンチームもここは…』

真紅「水銀燈!こっちもタッチするのだわ!」

水銀燈「お断りよぉ」

真紅「!!」

290: 2008/08/30(土) 14:10:01.48 ID:3e5jNaLS0
ウォーズマン「水銀燈!タッグパートナーの指示を無視するんじゃない!!」

キン肉マン「どうしたんじゃ水銀燈!お前らしくもない!そのまま戦うのは不利だとわかっておるだろう!」

水銀燈「ウォーズマンもキン肉マンも黙ってて頂戴。この戦いは…私一人で勝つのよぉ!」

真紅「な…何を言っているの!?タッグマッチじゃないの!」

水銀燈「私の実力はあの二人相手でも通用する…それを証明してあげるわぁ!」

アシュラマン「カーカカカカ!ローゼンメイデンにもなかなか見所があるドールがいるじゃねえか!」

サンシャイン「グフォフォフォ!白玻璃、気をつけんとお前もやられてしまうかも知れんぞーっ!」

キン肉マン「ええい、お前らは黙っとれーっ!!」

水銀燈「じゃ、続けるわぁ!」

真紅「水銀燈!!」

ダッ!

実況『ど、どうした水銀燈!タッチせずに白玻璃へと向かっていく!まさかこのまま続投するのか!?』

白玻璃「…来ましたね…」

水銀燈「っ!(このドール…オドオドしてて戦いには向かないと思っていたけど…、この眼…まるで肉食獣…!)」

291: 2008/08/30(土) 14:12:01.79 ID:3e5jNaLS0
白玻璃「…今、貴女は私に恐怖を覚えました…」

水銀燈「なっ…!」

水銀燈「何を言ってるの!ふざけないでよぉ!」


アシュラマン「カカカ…見ろよサンシャイン、白玻璃お得意の精神攻撃がはじまったぜ~っ!」

サンシャイン「グフォフォ…我がドールながら恐ろしい…。もう水銀燈は駄目だな…」

黒瑠璃「フフ…あいつ、もうおしまいだね…」

キン肉マン「な、なんじゃ、悪魔超人サイドは皆ニヤニヤ笑いおって…」

真紅「嫌な予感がするのだわ…」

ウォーズマン「ク…クソッ!いつもの冷静さを取り戻してくれ、水銀燈!」


水銀燈「スクリュードライバー!!」

サラッ

白玻璃「単調な攻撃ですね…」

水銀燈「そ…そんな…確実に捕らえたと思ったのに…!どうなってるのぉ!?」

293: 2008/08/30(土) 14:14:01.72 ID:3e5jNaLS0
白玻璃「水銀燈さんはかなりの実力をお持ちですが…それでも勝てない自分に嫌気が差している」

水銀燈「!!」

白玻璃「師であるウォーズマンに良い所を見せたいという気持ちも相まって…時折このように冷静さを欠いてしまう」

真紅「す、水銀燈!その言葉に耳を傾けてはいけないのだわ!!」

白玻璃「そして、あそこにいる真紅に対してコンプレックスを抱いている…」

水銀燈「うっ…うう…!」

白玻璃「全部お見通しです…。貴女のことは全て…」

白玻璃「こうやって敵に心理を見抜かれるということは技も全て見抜かれるということ…はっきりと言っておきましょう」

白玻璃「貴女は悪魔に魂を売らない限り、このままずっと負け犬です…」

水銀燈「うっ、うあああーーーっ!!」

真紅「水銀燈ーーーっ!!」

実況『あ、あーっと、これはどうしたことか!あの水銀燈が揺さぶられている!今、真紅がカットに入ります!』

バシッ!

真紅「えっ…?」

水銀燈「余計な手出しはしないで、真紅!!」

294: 2008/08/30(土) 14:16:08.32 ID:3e5jNaLS0
実況『な、仲間割れだーーーっ!!水銀燈、真紅のカットを拒否!!』

水銀燈「あ…貴女にだけは助けられたくないのよぉ!」

真紅「す…水銀燈…!」

ウォーズマン「な…なんてこった…!予想していた最悪の事態が…招かれてしまった…!」

キン肉マン「お…おのれ、デビルメイデン!卑怯だぞーっ!!」

アシュラマン「カーカカカ!絆パワーとやらを売り物にするローゼンメイデンが仲間割れか!こりゃいいや!」

サンシャイン「グフォフォフォ!もはやこれまでだな!黒瑠璃、あれをやれ!!」

黒瑠璃「へへ…了解っ!いっくよー、白玻璃っ!」

白玻璃「水銀燈さん…、…氏んでもらいます…」

実況『あ、あーっと!精神不安定状態の水銀燈、いとも簡単に白玻璃に抱えあげられる!この体勢はーーーっ!!』

白玻璃「改良阿修羅バスター…だけど腕が足りない…」

黒瑠璃「だから、二人がかりなのさっ!白玻璃が首後方と両足、アタイが首前方と両腕をロック!」

キン肉マン「つ…ツープラトンの改良阿修羅バスターだーーーっ!!」

実況『今、水銀燈を抱えあげた二人が高くジャンプ!!そして重力に従って落下してくる!!危ない、水銀燈ーーーっ!!』

黒瑠璃&白玻璃『双羅刹バスターーーーーッ!!』

296: 2008/08/30(土) 14:18:04.13 ID:3e5jNaLS0
サッ

実況『あ、あれは!?双羅刹バスター落下地点に何かが飛び出す!!そして…!!』

ドウッ!

黒瑠璃「な、何…?やわらかい…マットの感触じゃない…」

白玻璃「そ…そんな…!仲間割れしていたはずなのに…」

真紅「ふぅ…、…なんとか…間に合ったのだわ…」

実況『と…飛び出したのは真紅だったーーーっ!!その身をクッションにして双羅刹バスターの威力を頃していた!!しかし…』

真紅「ちょ…ちょっと無理をしすぎたようね…。…ゲホッ!ゴホッ!」

実況『三人分の体重を受け止めたダメージは大きい!解放された水銀燈、マットに転がる真紅を抱き起こす!』

水銀燈「ど…どうして!?そんな自分を傷つけてまで…!」

真紅「水銀燈…貴女はいつもそうやって私の邪魔ばかりする…。昔は、すごく憎たらしかったのだわ…」

水銀燈「……………」

真紅「それでも…、あのアリスゲームで雛苺と戦っていた時…立ち上がれたのは貴女のお陰だったわ」

真紅「そして今は…何よりも、誰よりも大切なタッグパートナーなのよ…!」

真紅「変な意地は…張らないで頂戴…」

297: 2008/08/30(土) 14:20:04.34 ID:3e5jNaLS0
水銀燈「し…真紅…。…うう…」

水銀燈「ご…ごめんなさい…私が間違ってたわぁ!」

水銀燈「長女である私が、勝利に焦るあまりに自分を見失ってしまうなんて…!」

水銀燈「身を挺してそれを教えてくれるなんて…ありがとう、真紅ぅ!」


アシュラマン「カーッ!くせえくせえ!また正義超人直伝、お得意のお涙頂戴三文芝居かよーっ!!」

サンシャイン「フン、そんな所まで似ているなんてどこまでも不愉快なヤツらだぜーっ!!」

アシュラマン「黒瑠璃!」

黒瑠璃「あいよっ!」

サンシャイン「白玻璃!」

白玻璃「はい…」

実況『あ、あーっと!危ない!ここで地獄の処刑執行者コンビが二人目掛けて攻撃を再開するーーーっ!!」


真紅「水銀燈!!」

水銀燈「わかっているわぁ!」

真紅&水銀燈『絆のクロスラインーーーッ!!』

301: 2008/08/30(土) 14:24:13.95 ID:3e5jNaLS0
ドガァッ!!

実況『復活した真紅&水銀燈コンビ!絆のクロスラインで二人を迎撃するーーーっ!!』

黒瑠璃「ゲホッ、ゴホッ!…う、嘘…!?これがさっきまで仲間割れしてたタッグチームの攻撃!?」

白玻璃「ガハッ、グハッ!…こ…これがローゼンメイデンの絆パワー…!」

キン肉マン「やったーーーっ!!絆パワー、完全復活じゃーーーっ!!」

ウォーズマン「(真紅の身を挺した説得が、二人の間にあったわだかまりを完全に吹っ飛ばした…!)」

ウォーズマン「(フ…フフ…、…絆パワーか…。師であるオレも形無しだな…)」

真紅「水銀燈!今度は此方が攻勢に出る番なのだわ!!」

水銀燈「ええ!いくわよぉ、真紅!」

実況『流れに乗ったローゼンメイデン!一気に攻める、攻める、攻めまくるーーーっ!!』

黒瑠璃「ち…ちくしょお!負けてらんないんだよーーーっ!!」

白玻璃「も…もう一度、双羅刹バスターを…!」

実況『あ、あーっと!しかし地獄の処刑執行者コンビも攻めてばかりではない!今度は真紅を捕らえるべくタックル!!』

真紅「あれを使うのだわ、水銀燈!」

水銀燈「あれ?……。…ぶっつけ本番ねぇ…ま、いいけどぉ…」

302: 2008/08/30(土) 14:26:00.76 ID:3e5jNaLS0
真紅「はああーっ!!絆バスター!!」

黒瑠璃「うあっ!こ…これは…!」

実況『あ、あーっと!ここで真紅、黒瑠璃を捕らえて高くジャンプ!!絆バスターだーーーっ!!』

水銀燈「いくわよぉ、パロ・スペシャル!!」

白玻璃「くああっ!…ぬ…抜けられない…!」

実況『直下では水銀燈が白玻璃にパロ・スペシャルを仕掛けるーーーっ!!こ、これはまさかーーーっ!!』

キン肉マン「マッスルドッキング!?」

ウォーズマン「い、いや、タッグフォーメーションスペシャル・タワーオブバベル!?」

アシュラマン「そ…そのどっちでもねえーっ!!」

サンシャイン「な、何なんだあの技はーっ!!」


真紅「水銀燈!」

水銀燈「真紅!」

真紅&水銀燈『紅銀・絆ドッキングーーーーーーッ!!』

ズッドォォォン…!

304: 2008/08/30(土) 14:28:13.58 ID:3e5jNaLS0
黒瑠璃「…す…凄い…」

白玻璃「…こんな技を…隠し持っていたなんて…」

黒瑠璃&白玻璃『ガハッ…!!』

ズン…!

真紅「…終わったのだわ…」

水銀燈「…ええ、もう立ち上がれないはずよぉ…」

カンカンカンカァン!!

実況『こ…ここでゴングーーーっ!!真紅&水銀燈コンビ、見たこともないツープラトンでタッグ戦を勝利しましたーーーっ!!』

実況『まさにキン肉バスター、パロ・スペシャルの夢の共演!!その威力は測り知れないものがあります!!』

キン肉マン「うおおおっ!さすがじゃ真紅ーーーっ!!」

真紅「スグル、寄らないで頂戴。ニンニク臭いのだわ…」

ウォーズマン「やったな、水銀燈!!」

水銀燈「ごめんなさい、ウォーズマン…あんな酷いことを言っちゃったりして…」

ウォーズマン「なぁに、気にするな!わだかまりがなくなったならそれでいいんだ!」

307: 2008/08/30(土) 14:32:38.54 ID:3e5jNaLS0
アシュラマン「カーカカカカ!感動の祝勝はそれぐらいにしてもらいましょうかねぇ!!」

サンシャイン「グフォフォフォ…悪魔超人はまだここにいるんだぜーっ!!」

キン肉マン「は…はぐれ悪魔超人コンビ!!」

アシュラマン「悪魔将軍様への道は開けたが、オレたちも黙ってここを通すわけにはいかねえんでな!!」

サンシャイン「そら、キン肉マン!ウォーズマン!リングに上がりな!!」

ウォーズマン「クッ…しょうがねえ!行くぜ、キン肉マン!!」

キン肉マン「おおよ!!」

???「待たれよ!!」

シュタッ

ザ・ニンジャ「キン肉マン、お主は悪魔将軍の下へ向かえ!ここは拙者とウォーズマンが組んで戦おう!!」

キン肉マン「お前はザ・ニンジャのコピー超人!!どうして!?」

ザ・ニンジャ「悪魔将軍と五分に戦えるのはお主しかおらん!!ここで体力を消耗させるわけにはいかない!!」

ウォーズマン「お前は敵なんじゃなかったのか!?」

ザ・ニンジャ「フ…、拙者は所詮オリジナルニンジャの写し身・・・正義超人に鞍替えするという性には逆らえんようだ!」

アシュラマン「お、おのれーっ!!この裏切り者めがーーーっ!!」

312: 2008/08/30(土) 14:34:28.98 ID:3e5jNaLS0
ウォーズマン「先に行け、キン肉マン!真紅!水銀燈!」

ザ・ニンジャ「拙者らもこやつらを片付けてからすぐに後を追う!」

サンシャイン「噛ませ犬コンビがほざきやがる!!超人墓場に送られるのは貴様らだーっ!!」

水銀燈「ウォーズマン!!」

グッ…

ウォーズマン「…帰ったらお前にオレの華々しい活躍の話をしてやるぜ…」

水銀燈「…!」

真紅「水銀燈、ボーッとしている間はないのだわ!!」

キン肉マン「行くぞ、二人とも!!悪魔将軍と薔薇水晶の所へ殴りこみじゃい!!」

ダダダダダダ…


アシュラマン「チ~ッ、行かせちまったか…こんな二人が相手じゃ暇つぶしにもならねえぜ…」

ザ・ニンジャ「そんな言葉を吐くのは!!」

ウォーズマン「この漆黒日ソ血盟軍を倒してからにしてもらおうか!!」

361: 2008/08/30(土) 19:46:05.81 ID:3e5jNaLS0
~暗黒空間~

ダダダダ…

キン肉マン「ぬう…いつのまにか不気味な道を走っておるのう…」

真紅「でも道は一本だけ!悪魔将軍の下に続いているに決まってるのだわ!」

水銀燈「待っていなさいよぉ!すぐに地獄に送り返してあげるんだからぁ!」

キン肉マン「その意気だ!気迫で負けてはいかん!………おわっ!!」

ズデーッ!!

水銀燈「キン肉マンが見事に転んだわよぉ?」

真紅「まったく、どんな時でもドジ超人ね!早く立ちなさい!」

キン肉マン「イデデ…誰じゃ!こんな所にボールを転がしたのは!おりゃあっ!」

ポーン……コロコロコロ…

水銀燈「ね、ねえ…あれって本当にボールなのぉ?……な、何か微妙に違うような…」

真紅「ま…待って…!よく見たら周りにたくさん何かが転がっているのだわ…」

パッ!

キン肉マン「ぬおっ!急に明かりが…! ゲェーッ!!これはーーーーっ!!」

362: 2008/08/30(土) 19:48:06.91 ID:3e5jNaLS0
水銀燈「む…無数のドールのバラバラ氏体…!」

真紅「え、演出にしては悪趣味が過ぎるのだわ!!」

ザッ

悪魔将軍「フッフッフッフ…バゴアバゴアバゴア!!演出だと?おめでたいヤツらめ!!」

キン肉マン「あ…悪魔将軍!!」

悪魔将軍「こいつらは六人のデビルメイデンを選抜する時、バトルロワイヤルに敗北していった出来損ないの屍たちよ」

悪魔将軍「千万の悪魔超人が自分で作り出したドールを戦わせたが、生き残ったのはたった七人!」

悪魔将軍「そして、その中に混じっていた薔薇水晶は一度たりとも膝をつくことなく勝ち残った!」

真紅「な…!」

キン肉マン「グ…グム~ッ…!」

悪魔将軍「さあ、早く地獄への道を進むがいい!薔薇水晶がお待ちかねだぞ?」

水銀燈「言われなくたって行くわよぉ!」

悪魔将軍「…おっと、それと言い忘れていたが…、この道には未だ成仏できぬドールたちの魂が彷徨っている」

ゴゴゴゴゴゴ…

悪魔将軍「あの世への道連れにされないよう、せいぜい気をつけるのだな!」

364: 2008/08/30(土) 19:50:52.55 ID:3e5jNaLS0
ゾンビドール「オオオォォォォ…!」

真紅「む…無数のドールの屍がゾンビみたいに…!!」

キン肉マン「おわあーっ!オバケ怖いーーーっ!!」

水銀燈「チッ…仕方がないわねぇ! スクリュードライバーッ!!」

水銀燈「先に行きなさぁい、真紅ぅ!こいつらの相手は私がするわぁ!」

真紅「水銀燈!で…でも貴女だけじゃ…!」

???「アターーーッ!!百戦百勝脚ーーーっ!!」

???「ハンブルグの黒い霧ですぅ!!」

ラーメンマン「我々も忘れて貰っちゃ困るぜ!」

翠星石「ローゼンメイデンはお前たちだけじゃねーんですよ!」

キン肉マン「ラーメンマン!!翠星石!!」

真紅「無事だったのね!」

翠星石「ボサッとしてないでさっさと薔薇水晶を倒してくるですぅ!」

キン肉マン「真紅!」

真紅「ええ!行きましょう、スグル!三人とも…どうか無事で!!」

365: 2008/08/30(土) 19:52:03.35 ID:3e5jNaLS0
キン肉マン「到着だ…!」

真紅「富士火口の中心にリングがあるのだわ!」

悪魔将軍「フフフ…待ちかねたぞ、キン肉マン!」

薔薇水晶「………真紅…」

真紅「薔薇水晶…!」

キン肉マン「悪魔将軍!お前の茶番劇に付き合うのもこれまでだ!」

悪魔将軍「バゴアバゴアバゴア!茶番とは言ってくれる!では、早速アリスゲームを始めようではないか!」

実況『さあ、正悪超人戦争の再現…ローゼンメイデンvsデビルメイデンの戦争もいよいよクライマックスを迎えることになりました!』

実況『最後の相手はなんとローゼンメイデン第七ドール、薔薇水晶!果たして真紅は勝利できるのでしょうか!?』

実況『この戦いに七千人の命が賭けられています!今、両者睨み合いながら…リングイン!!』

真紅「必ず勝つ…!勝って皆と一緒に帰るのだわ…!」

薔薇水晶「…不可能…皆まとめて…地獄行きが決定している…」

実況『そして運命のゴングが今…』

カァーーーン!!

実況『鳴ったあっ!!』

366: 2008/08/30(土) 19:54:18.05 ID:3e5jNaLS0
実況『まずは両者、お互いに様子を伺いながら…リング中央で腕四つに組み合う!!』

真紅「…っ!(お…重い…!相当のパワーを持っているのだわ…!)」

薔薇水晶「…他愛もない…」

ギュルッ!

真紅「うっ!」

実況『あ、あーっと力の拮抗はほんの一瞬!薔薇水晶を中心に真紅が容易く振り回されるーーーっ!!』

薔薇水晶「…スピン・ダブルアーム…」

キン肉マン「い…いかん!あの予備動作は早くも地獄の断頭台に入る気だ!!真紅、脱出するんじゃーーーっ!!」

真紅「わ…わかってはいるけど…!…っ!」

実況『し、真紅が空高く放り投げられるーっ!!そしてそれを追う形で薔薇水晶も急上昇!!この恐怖の技は…!』

薔薇水晶「…地獄の…」

真紅「さ、させるわけにはいかないのだわ!!はああっ!!」

薔薇水晶「…!」

実況『ああっと!ここで真紅、得意のツインテール殺法で薔薇水晶の両脚を捕らえる!!地獄の断頭台封じ!!』

悪魔将軍「ほう…さすがはここまでやってきただけのことはある…」

372: 2008/08/30(土) 19:56:32.53 ID:3e5jNaLS0
真紅「このまま空中で体勢を引っくり返して………絆ドライバーーーッ!!」

キン肉マン「ようし、上手いぞ!今度はこっちがドライバーでKOしてやるんだーっ!!」

実況『おおっ!今度は真紅が攻勢に出た!かつて悪魔将軍を破った技、キン肉ドライバーの改良版でリングへと急降下ーーーっ!!』

キン肉マン「どうじゃ、悪魔将軍!あの時と同じようにこれでおしまいじゃい!」

悪魔将軍「バゴアバゴアバゴア!」

キン肉マン「な…何がおかしい!!」

悪魔将軍「つくづく愚かな男だな、キン肉マン!この私が一度受けた技を放置しておくとでも思ったのかーっ!?」

悪魔将軍「薔薇水晶!この凡俗どもに見せてやるがいい!キン肉ドライバー破りを!!」

真紅「な…なんですって…?」

薔薇水晶「…了解…」

実況『こ、ここで悪魔将軍がキン肉バスター破りを宣言!しかし薔薇水晶はドライバーにかけられたまま!本当に破れるのかーーーっ!?』

薔薇水晶「…クリスタルソード…」

シャキン!

真紅「ば…薔薇水晶の両腕に剣が…!一体どうするつもりなの!?」

実況『あ、あーっと薔薇水晶、水晶の剣を両腕に装着するも間に合わないーーーっ!!頭からマットに叩きつけられるーーーっ!!』

374: 2008/08/30(土) 19:58:22.85 ID:3e5jNaLS0
ミシッ

実況『い…いや、激突音が…しない?激突音がしません!!一体どうなっているんだーーーっ!?』

キン肉マン「し…信じられねえ…!」

真紅「マットのドライバー着弾地点を剣で刳り貫いて…絆ドライバーを破ったのだわ…!」

悪魔将軍「バゴアバゴアバゴア!所詮キン肉ドライバーはマットに頭部だけを叩きつける技!!頭への着弾の防ぎ方はいくらでもあるわーっ!!」

実況『キ…キン肉ドライバーが破られたーーーっ!!他の者には真似できない、まさに悪魔将軍のテクニック!!末恐ろしいものがあります!!』

真紅「な…なんという冷静な判断力なの…」

キン肉マン「い、いかん真紅!!気をしっかり保つんじゃ!!薔薇水晶相手に一瞬の隙は氏に繋がるぞーっ!!」

薔薇水晶「…その通り…」

真紅「ハッ!」

ギュルルルル

薔薇水晶「…地獄のメリーゴーランド…」

ズパッ!

真紅「ああああああっ!!」

実況『あ、あーっと!ここで真紅、薔薇水晶の剣に切り裂かれ、マットに倒れるーーーっ!!』

376: 2008/08/30(土) 20:00:41.67 ID:3e5jNaLS0
薔薇水晶「…咄嗟に避けられた…浅かったか…」

悪魔将軍「バゴアバゴアバゴア!構わん!もはや真紅は我々に通用すると思しき技は残されていない!後はゆっくりと調理するだけよ!」

キン肉マン「だ、大丈夫か、真紅!!」

真紅「な…なんとか直撃は避けたのだわ…。でも…使える技がないんじゃ…」

キン肉マン「う、うう…ど、どうしたらいいんじゃ!どうしたら~っ!」

実況『も…もはや真紅になす術はないのか!?残酷にも薔薇水晶の魔の手は襲い掛かります!!』

薔薇水晶「…捕まえた…、…魔のショーグン・クロー…」

真紅「ぐああああ…!」

実況『アイアンクローで真紅の体を軽々と持ち上げ…』

薔薇水晶「…続けて、地獄の超特急…」

真紅「ゲホォッ!」

実況『ワンハンド・スラムでマットに叩きつけるーっ!!』

薔薇水晶「…薔薇水晶式スカル・クラッシュ…」

真紅「………っ!!」

実況『トドメとばかりに全身を使ったヘッドロックで頭蓋骨にダメージを与える!!真紅、もはや声すら出ない状況かーっ!!』

379: 2008/08/30(土) 20:03:08.76 ID:3e5jNaLS0
悪魔将軍「バゴアバゴアバゴア!まるで猫に捕らえられたネズミだな!もはや真紅は薔薇水晶の玩具でしかない!」

キン肉マン「な、なんだとーっ!?」

悪魔将軍「違うと言えるのか?もはや一方的な試合運びではないか!そのうち貴様もあのようになるのだ、キン肉マン!」

キン肉マン「ぐうっ…!」

真紅「…心配しないで頂戴、スグル…!とっておきは最後の最後までとっておくものよ…!」

キン肉マン「し、真紅!何か手があるのか!?」

悪魔将軍「へ…減らず口を!今の貴様に何ができる!!」

真紅「見せてあげるのだわ!キン肉族三大奥義のひとつ…マッスルスパークを!!」

キン肉マン「なっ…!い、いかん!何を言っておるんじゃ!!」

悪魔将軍「マッスルスパークとは話に聞いただけだが…貴様がそんな高度な技を使えるはずがない!!」

真紅「嘘かどうかは今から確かめるといいのだわ!!はあっ!!」

薔薇水晶「…!!」

実況『あ、あーっとここで真紅!ブリッジで薔薇水晶の体を宙に高く打ち上げる!!ま、まさかこの技はーーーっ!!』

真紅「(う…、た…確かにスグルの言う通り…凄まじい反動なのだわ…。それでも、できないことは…ない!)」

薔薇水晶「………何これ…?」

384: 2008/08/30(土) 20:06:30.28 ID:3e5jNaLS0
実況『ブリッジで打ち上げられ、宙を舞う薔薇水晶へと向かって真紅も急上昇し…後ろから、その両腕を捕らえる!!』

実況『間違いない!この技はキン肉マンの持つ技でも最高の技と名高いマッスルスパークだーーーっ!!』

真紅「腕は捕らえた!このまま脚をかければ…!」

薔薇水晶「…?…何をしようとしてるのかわからないけれど…隙だらけ…」

真紅「えっ!?そんなはずは…!」

薔薇水晶「…ほら…」

ドガッ!

真紅「うぐっ…!ち…力が入らない…!さっきのブリッジの反動…!?」

実況『あ、あーっと!マッスルスパーク失敗ーーーっ!!いとも簡単に薔薇水晶に蹴り払われてしまうーーーっ!!』

キン肉マン「だ…だから言ったんじゃ!マッスルスパークはお前の体では負担が大きすぎる!!」

悪魔将軍「バゴアバゴアバゴア!やっぱりできないんじゃねえか~っ!!笑わせてくれるぜ!!」

悪魔将軍「薔薇水晶!次はお前の番だ!!本当のスペシャルホールドというものをお見舞いしてやれ!!」

薔薇水晶「…了解…」

薔薇水晶「…地獄の九所封じ…開始します…」

386: 2008/08/30(土) 20:09:12.95 ID:3e5jNaLS0
実況『う、うわあーっ!マッスルスパーク失敗の反動で動けない真紅にも容赦なし!地獄のフルコースが襲い掛かる!!』

キン肉マン「し、真紅ーーーっ!!」

薔薇水晶「…“地獄の九所封じ”その一…大雪山落とし…」

真紅「がっ…!…せ…背中の…感覚が…なくなって…っ!」

薔薇水晶「…“地獄の九所封じ”その二と三…スピン・ダブルアーム・ソルト…」

真紅「っ!!(こ、今度は両腕の感覚が…!)」

薔薇水晶「…“地獄の九所封じ”その四と五…ダブル・ニー・クラッシャー…」

真紅「(りょ、両脚…)」

薔薇水晶「…“地獄の九所封じ”その六…兜割り…」

真紅「(頭…)」

薔薇水晶「…“地獄の九所封じ”その七…ストマック・クラッシュ…」

真紅「(お腹…)」

薔薇水晶「…“地獄の九所封じ”その八…悪魔のシェイクハンド…」

真紅「   」

悪魔将軍「フフフ…その八でついに思考能力をも封じられたか…」

392: 2008/08/30(土) 20:12:06.95 ID:3e5jNaLS0
薔薇水晶「…あと封じられていないのは首のみ…」

キン肉マン「ウワアーッ!!真紅、それだけは食らっちゃいかんーーーっ!!」

真紅「   」

悪魔将軍「無駄だ、もはや意識はない」

悪魔将軍「さあ、アリスゲームに決着をつけるのだーーーっ!!」

薔薇水晶「…了解…」

薔薇水晶「…“地獄の九所封じ”…ラストワン…」

薔薇水晶「…地獄の断頭台…!」

実況『も、もうやめてくれーっ!!ピクリとも動かない真紅に地獄の断頭台が迫るーーーっ!!』

キン肉マン「真紅ーーーっ!!」


ズッドォォォン…!

悪魔将軍「クックック…フハハハハハ…!フハーッハッハッハッハッハッハ!!」

薔薇水晶「…真紅は…氏んだ…」

キン肉マン「そ…そんな…嘘じゃ…!嘘だと言ってくれーーーーっ!!」

396: 2008/08/30(土) 20:15:06.19 ID:3e5jNaLS0
悪魔将軍「さあ、アリスになるための総仕上げだ!!薔薇水晶!!」

薔薇水晶「はい…」

キラッ

実況『あ、あーっと!謎の五つの光がリングへと下りてくるーーーっ!!これは一体何なんだーーーっ!?」

悪魔将軍「おお…!この輝きこそが無限のパワー源…ローザミスティカ!!」

悪魔将軍「無機物である人形に命を吹き込み、揃えれば究極の存在となれるという神秘の存在!!」

悪魔将軍「ハァ…ハァ…これだーっ…これさえあれば我らが悪魔超人は永久にこの地上に繁栄することになろうーっ!」

バチィッ!

悪魔将軍「ウオッ!く…くそ…この私を受け入れないというのか…。まあよい、そのために薔薇水晶が存在するのだ!!」

悪魔将軍「さあ、薔薇水晶よ!ローザミスティカを取り込むのだ!そしてその肉体を我に捧げよーっ!!」

薔薇水晶「……………」

悪魔将軍「おっと、フフフ…そういえばあとひとつのローザミスティカを引き抜くのを忘れていたな…」

真紅「   」

悪魔将軍「これで…六つだ!!」

悪魔将軍「我が野望、ついに叶う時が来たのだーーーーーっ!!」

399: 2008/08/30(土) 20:18:04.87 ID:3e5jNaLS0
真紅「…ここは、どこかしら…?」

真紅「何もない…。ここがあの世…なの…?」

フッ

翠星石「こんな所でなにやってるですか!真紅!」

蒼星石「僕は君に最後の希望を託したつもりなんだけどね…」

真紅「す…翠星石!蒼星石!ま…まさか貴女たちも…!」

フッ

雛苺「真紅!早く帰るの~!」

金糸雀「まだ真紅は完全に氏んだわけじゃないのかしら~!」

真紅「雛苺!金糸雀!…で、でも私では薔薇水晶に敵うはずがない…」

フッ

水銀燈「何言っても無駄よぉ、貴女たちぃ」

真紅「…水銀燈…」

水銀燈「結局、私たちが希望を託した真紅はこの程度のドールだったってことよぉ」

真紅「……………」

400: 2008/08/30(土) 20:19:08.50 ID:3e5jNaLS0
翠星石「でも!翠星石はまだ真紅を信じるですよ!!」

真紅「翠星石…」

蒼星石「そうだね…可能性は限りなく低い…でも、ゼロじゃない!」

真紅「蒼星石…」

雛苺「真紅!必ず薔薇水晶に勝ってアリスになるのよ~!」

真紅「雛苺…」

金糸雀「カナたちはずっと真紅と一緒かしら~!」

真紅「金糸雀…」

水銀燈「まったく…氏んでも救いようのないおバカさんたちねぇ…」

水銀燈「覚えておきなさいよぉ、真紅ぅ。貴女を信じるおバカがここに四人…いや、五人いるってことを…」

真紅「水銀燈…!」

スゥ…

真紅「ま、待って、皆…っ!」

真紅「……………」

真紅「行かなくては…、…私を呼ぶ声が聞こえるのだわ…!」

403: 2008/08/30(土) 20:22:11.64 ID:3e5jNaLS0
悪魔将軍「さあ、薔薇水晶!!ローザミスティカを取り込むんだーーーっ!!」

薔薇水晶「…了解…」

スッ…

バチィッ!!

薔薇水晶「!!」

悪魔将軍「な…何故だっ!?何故ローザミスティカは薔薇水晶を受け入れん!?」

薔薇水晶「…ど、どうして…!」

悪魔将軍「ま…まさか貴様…本当のローゼンメイデンではないな…!?」

薔薇水晶「ち、違…!」

悪魔将軍「では何故だと言うのだーーーっ!?」


真紅「知れたこと…そのローザミスティカには、皆の魂が篭っているからなのだわ!!」


悪魔将軍「そ…そんなバカな…!貴様は確かに氏んだハズ…!!」

薔薇水晶「…ロ、ローザミスティカも引き抜いたのに…!」

キン肉マン「し…真紅、生きておったのかあっ!!」

405: 2008/08/30(土) 20:24:05.87 ID:3e5jNaLS0
真紅「待たせたわね、スグル!ローザミスティカ…返して貰うのだわ!!」

実況『な、なんとーっ!これは奇跡か幻か!一度は氏んだとされていながらも、真紅再び立ち上がったーーーっ!!』

悪魔将軍「こ、小癪なーっ!!薔薇水晶、再び地獄の断頭台で地に沈めてやれーっ!!」

薔薇水晶「りょ…了解…!」

キン肉マン「来るぞ、真紅!!何か手は………」

キン肉マン「いや、今のお前にならばできる!マッスルスパークじゃい!!」

真紅「えっ?でもあれは…」

キン肉マン「友情パワーを…絆パワーの力を信じるんだ!!」

真紅「!!…わかったのだわ!」

実況『あ、あーっと!真紅、再びマッスルスパークを仕掛けるべくブリッジで薔薇水晶を打ち上げるーーーっ!!』

悪魔将軍「バカめ…無駄だというのに何度も同じことを…ウオッ!?」

薔薇水晶「…ち…違う…。これはさっきの技とは似て全く非なる技…!」

真紅「はぁ…はぁ…!皆、力を貸して頂戴…!悪魔を倒すために…!」

バチィッ!

悪魔将軍「グオッ!…い、いかん!ローザミスティカが…真紅の中にっ!!」

406: 2008/08/30(土) 20:26:07.42 ID:3e5jNaLS0
コオオオオオ…

真紅「パワー全開っ!!」

グワッキィッ!

薔薇水晶「ぬ…抜けられない…!」

真紅「マッスルスパーク…敢えてこの名は変えるのだわ…。これは皆の力…絆パワー…だから…!」

ガキィッ!

薔薇水晶「さ…さらに体勢が…っ!」

真紅「長き戦いに決着をつける…!!」


真紅「真・絆スパァァァーーーーーーークッ!!」


ズッドォォォォォォォォォォン!!!


薔薇水晶「…ロ、ローザミスティカ…アリス…」

薔薇水晶「…お…父…様…」

ズン…!

411: 2008/08/30(土) 20:28:13.70 ID:3e5jNaLS0
カンカンカンカァン!!

実況『今、長き戦いに終止符を打つゴングが響き渡った!!ローゼンメイデン・真紅が再び奇跡の逆転勝利の神話を紡ぐーーーっ!!』

真紅「…終わった…終わったのだわ…、皆…」

真紅「この勝利は皆の力がなければ手に入れられなかった…」

真紅「感謝するのだわ、私の素晴らしい姉妹たち…」


悪魔将軍「ほう…そうかそうか、では感謝し終えたところで…真紅よ!貴様の肉体、私に捧げて貰うぞ!!」


真紅「なっ…悪魔将軍!!」

悪魔将軍「フフ…ようはローザミスティカを吸収できる器さえあればいいだけの話!薔薇水晶、貴様はもう用無しだ!!」

薔薇水晶「…!!」

悪魔将軍「さあ、私の糧となるのだ…真紅よ!!バゴアバゴアバゴアバゴア!!」

キン肉マン「そうはさせないぜ、悪魔将軍!!」

ドガァッ!!

悪魔将軍「お…おのれ、また邪魔立てをする気か!キン肉マン!!」

キン肉マン「ああ、してやるさ!!お前たち悪魔の思い通りになどさせはしない!!」

412: 2008/08/30(土) 20:30:17.63 ID:3e5jNaLS0
真紅「スグル!!」

キン肉マン「見事だったぞ、真紅!あとはこの私に任せておけい!!」

ダダダダダ…

テリーマン「ふう、間に合ったか!」

バッファローマン「悪魔将軍!!お前の野望もここまでだ!!」

ロビンマスク「加勢するぜ、キン肉マン!!」

ラーメンマン「私たちの大事な弟子を奪っていった罪…その命であがなえ!!」

ウォーズマン「捨て身の戦いでオレを生かしてくれたコピーニンジャの分もだ!!」

悪魔将軍「おのれーっ!!ゴミどもがワラワラとーーーっ!!」

キン肉マン「皆、悪魔将軍は私が倒す!皆は真紅と薔薇水晶を安全な場所に運び、人質を救出してくれ!!」

テリーマン「ようし、そういうことなら…任せたぜ!キン肉マン!!」

バッファローマン「二人とも、オレの背中に乗るんだ!!」

真紅「だ…駄目!スグルが…!」

キン肉マン「真紅よ、キン肉ハウスでまた一緒に牛丼を食べよう!!」

真紅「ス…スグルーーーッ!!」

417: 2008/08/30(土) 20:32:03.57 ID:3e5jNaLS0
~その後…悪魔将軍とキン肉マンの戦いを見届けた者はいなかった~

~正義超人たちはそれぞれ人質を救出し、あまりの衝撃に崩壊を始める富士火口リングを脱出した~

~ボロボロに疲れていた真紅と薔薇水晶はキン肉ハウスに運び込まれ、氏んだように眠った~

~正義超人の中には不思議と、キン肉マンの安否を心配する者はいなかった…~

~そして…三日の時が過ぎた~

423: 2008/08/30(土) 20:32:56.58 ID:3e5jNaLS0
書き溜め分終了
エピローグに入ります
相変わらず遅いけど勘弁してちょ

440: 2008/08/30(土) 21:23:19.06 ID:3e5jNaLS0
~謎の空間~

ローゼン「おめでとう…。君がアリスになれたのか、真紅…」

真紅「貴方がお父様…、お会いできて光栄です…」

ローゼン「そう恐縮することはない…。さて、これから君はアリス…究極の少女として生きるわけだが…」

真紅「そのことですがお父様、私は今アリスになるつもりはありません…」

ローゼン「ほう…」

真紅「究極の少女…それは姉妹たちを犠牲にしてなったとしても価値があるものでしょうか?」

真紅「例えなったとしても…それは究極の少女とは程遠い、修羅の姿ではないでしょうか?」

ローゼン「ほう…」

ローゼン「では、私に何を望む?」

真紅「私の体からローザミスティカを取り出し…皆を生き返らせて欲しいのです…」

ローゼン「………良いでしょう…」

ピカァァァーーーッ!

ローゼン「ただし真紅、再びアリスを目指しなさい。その方法はアリスゲームだけとは限らない…」

真紅「わかりました…感謝します、お父様!」

441: 2008/08/30(土) 21:25:02.14 ID:3e5jNaLS0
~キン肉ハウス~

真紅「ハッ、夢…だったのかしら…?」

ミート「おはようございます、真紅さん!」

真紅「おはよう、ミート…スグルは…?」

ミート「王子はまだ帰ってきてませんよ」

真紅「そう…」

ミート「そんな顔をしないでください!どうせそのうち…」


???「のわ~っ!お気に入りのシューズなのに犬のウンコ踏んじゃった~っ!ミート~!」


ミート「………ほらね?」

ガチャッ

キン肉マン「ただいま、真紅!ミート!養老の滝の牛丼を買ってきたぜ!!一緒に食べよう!!」

真紅「ス…スグル…!おかえりなさい、スグル!!」

ミート「王子!上がる前にちゃんと裏でシューズを洗ってくださいよ!!」

443: 2008/08/30(土) 21:27:01.99 ID:3e5jNaLS0
テリーマン「ハロー!真紅、ミート!おっ、帰ってきたのか、キン肉マン!」

金糸雀「ハローかしら~!」

キン肉マン「おお、テリー!悪魔将軍を火口に落とすのは苦労したんじゃぞ!労わりの言葉があってもいいんじゃないか?」

真紅「か…金糸雀!貴女…!」

金糸雀「しっかりローザミスティカ、返して貰ったのかしら~!真紅~!」

真紅「夢じゃ…夢じゃなかったのだわ!…ということは皆も…!」

テリーマン「ああ、どうしたことかピンピンしているぜ!きっと究極のマスクの御加護だな!」

金糸雀「お父様の御加護かしら~!」

テリーマン「おっと、そうだったそうだった。すまんすまん…」

テリーマン「それより、超人集会所で皆で祝勝会をやっているんだ!早く来いよ、キン肉マン!真紅!」

金糸雀「皆もお待ちかねなのかしら~!」

キン肉マン「おおっ!それじゃあ出向かないわけにはいかんのう!!」

真紅「皆が…!スグル、モタついてる場合じゃないのだわ!!」

ミート「王子!シューズは替えていってくださいよ!!」

445: 2008/08/30(土) 21:29:03.68 ID:3e5jNaLS0
~富士山頂~

薔薇水晶「…正義超人たちは養ってくれると言ったが…今更そんなことはできない…」

薔薇水晶「…利用されていたとはいえ…取り返しのつかない過ちを犯してしまった…」

薔薇水晶「…流れよう…。…私には孤独が…似合い…」

ザッ

蛇紋石「ちょ…ちょっと待つニョロよ!」

翡翠「ホホホ…どうせならその流浪の旅、ワシらも連れて行ってくれんかのう?」

血星石「オレたちも行き場がなくて途方に暮れていたところなんだ!」

琥珀「マスターである悪魔超人たちも全滅してしまったでゴザルからな…」

黒瑠璃「同じ釜の飯を食った仲、孤独なんて言わせないよっ!」

白玻璃「お、お邪魔はしませんので…」

薔薇水晶「…あ、貴女たち…」

薔薇水晶「……………」

薔薇水晶「………孤独じゃ…なかった…」

448: 2008/08/30(土) 21:31:06.28 ID:3e5jNaLS0
~超人集会所~

ロビンマスク「む、遅かったじゃないか!キン肉マン!!」

蒼星石「やあ、真紅。深く理由は聞かないけど…とりあえず、ありがとう」

ウォーズマン「やっぱりな…三日後ぐらいに帰ってくると思ってたぜ…」

水銀燈「ウォーズマンのデータは本当に正確ねぇ…。久しぶりぃ、真紅ぅ」

ラーメンマン「フフ…今回の戦いの殊勲賞者のペアだな…」

翠星石「悔しいけどそれだけは認めてやるですぅ!」

バッファローマン「さあさあ、そんな所で立ちっ放しってのも何だ!こっちに来て飲めよ!!」

雛苺「真紅は子供だから牛乳なの~!!」

テリーマン「こっちにはハンバーガーを用意してあるぜ!」

金糸雀「甘~い卵焼きもあるかしら~!!」

キン肉マン「ハハハ、皆良い具合にハメを外しておるのう!真紅、私たちも…」

真紅「言われるまでもないのだわ、スグル」

ロビンマスク「それでは…メンバーも揃った所で、正義超人とローゼンメイデンの勝利を祝って…」

全員『乾杯~~~っ!!』

449: 2008/08/30(土) 21:32:03.96 ID:3e5jNaLS0
~???~

雪華綺晶「フフフ…、…お姉様たちの絆パワー…非常に興味深いものですわ…」

雪華綺晶「あんなに強力なパワーが何らかの理由でバラバラになったとしたら…果たしてどうなるのでしょう?」

雪華綺晶「ねえ、興味はありませんこと?」

???「……………」

雪華綺晶「そうでしょう?…フフ…少し、面白い興を考え付きましたのよ…」

雪華綺晶「このローゼンメイデン…真の第七ドール、雪華綺晶が…」


                               完               幻のメイデンタッグ編に続く!(予定は未定)

453: 2008/08/30(土) 21:33:45.48 ID:3e5jNaLS0
よう、今回も付き合ってくれてありがとよ、お前ら!
またネタが思い浮かんだら続きを書くからその時はよろしくな!
じゃあまた会う日までキン肉マンとローゼンメイデンを愛し続けろよ!

454: 2008/08/30(土) 21:33:57.70 ID:ds3JCQv60


タッグ編も楽しみにしてるぜ

引用: 真紅「スグル、牛丼を持ってきて頂戴」