1: 2008/12/05(金) 22:37:11.97 ID:efwc1u+m0
金「真紅は高飛車な不人気、蒼星石は変態、翠星石はツンデレ……」

真翠「………………」
蒼(ゾクゾク)

金「水銀橙はやさしいお姉さん、雛苺はジュン上り+超腹黒……」

銀「ちょっとぉ!?」
雛苺「…………チッ」

金「それに比べ、カナはいっつも空気……真紅なんかはまだ、不人気と言われながらも
  必要とされてるかしら……でもカナは、カナは……vipのSSに登場するたびに
  高確率で『カナはいらない子』、『キム・クジュン』と言われ……」

金「ぶっちゃけ、そうならないためにも! 空気とかそんなんじゃなくて、これからのvipを生き残れる
  強烈な個性が欲しいかしらーーーーー!!」
ローゼンメイデン 愛蔵版 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
6: 2008/12/05(金) 22:40:12.87 ID:efwc1u+m0
金「と、いう訳でみんなにも協力して欲しいかしら」

全員「ハァ~~~~~」

真紅「大事な用があるからって、やって来てみたら……」

翠「またオメーは何言ってるですか」

雛苺「頭大丈夫? なのー」

9: 2008/12/05(金) 22:45:34.62 ID:efwc1u+m0
銀「くだらないわね……」

蒼「用件はそれで終わりかい? じゃあ僕たちはもう帰るよ」

紅「金糸雀の言葉を真に受けたのが間違いだったわね……終わるのだわ」

ゾロゾロゾロゾロ……

金糸雀「空気以外の属性が欲しいかしら」    完



金「 終 わ る な ! か・し・ら!」(頭突き)
蒼「ぐぼぉ!!」

13: 2008/12/05(金) 22:52:25.49 ID:efwc1u+m0
金「なんだ(ゴス) かんだで(ゴス) 原作ファンにもvipにも(ゴス) 愛されてる僕っ子は(ゴス)
  よ・ゆ・う……かしらああああ(ドバキャアアア)」

蒼「し、新感覚……」ビクンビクン

金「ああああもぉおお!! こんな時にでも属性アピールするなんて許せないかしら!!」

翠「そうは言ってもですねぇ、翠星石から見れば金糸雀は十分勝ち組ですよ?
  原作では何だかんだで最後には生き残ってたんですから」

金「そんなモノ、所詮は大人の事情で打ち切られた結果に過ぎないかしら!
  カナは結果だけを求めていないかしら、個性を持つという意思が重要かしら!」

雛「ジョジョ屈指の名言の無駄使いなのー」

19: 2008/12/05(金) 23:00:51.94 ID:efwc1u+m0
蒼「ハァハァ……。 君はそういうけどね、僕から見たら君だって十分個性豊かだと思うけどな」

金「たとえば?」

蒼「たとえば、語尾とか……」

翠「全員に共通しますね」

蒼「お転婆とか……」

紅「あまりギャルゲーとかでは採用されない属性ね、それくらいなら男まさり属性のが多いくらいだわ」

蒼「口リっぽさ」

銀「私以外の全員が持ってるわよ」

蒼「後は……後は……」

金「……………………………」

蒼「オデコ……(ボソ」

蒼「………………」

────気まずい沈黙

23: 2008/12/05(金) 23:10:01.50 ID:efwc1u+m0
蒼「個性なんて求めるモノじゃあないよ金糸雀!」(ニコ)
翠「そうですぅ、大切なのは気持ちですぅ」(ニコニコ)
雛「大したモノはもってなくても気にするな、なのー。シンプル・イズ・ベストを言い訳にして
  一生負け組みを続けるのー」(ニパー)

銀「あなた達……」

金「お前ら、全員表に出るかしら」スチャ

銀「ちょ、ちょっと落ち着きなさいよ金糸雀も! と、とにかく……」

銀「ようするに、あなたに何か新属性を手に入れるのを手伝えばいいんでしょ!? 私も手伝うから!!」

金「さすが長女、話が分かるかしらー」(パァー)

銀「と、とりあえずみんなで作戦を練りましょう!」

翠「水銀橙、ああは言ってもどうするつもりです?」ボソ
紅「vipの属性なんて一日一夜で付くもんじゃないのだわ」ボソボソ
銀「し、仕方ないでしょう! ああでも言わなきゃ強制的にアリスゲームになってたわよ」ボソ
雛「雛はそれでもおーけーなのー」
蒼「とりあえず、金糸雀が納得するくらいに適当な事……そうだ!」

26: 2008/12/05(金) 23:19:33.38 ID:efwc1u+m0
蒼「作戦が決まったよ!」

蒼「金糸雀、ぶっちゃけて言うと、0の状態から新しい属性を見つけるのは難しいと思う。」

蒼「そこでだ、僕たちが手持ちの属性を最大限にしてみせるから、それをお手本に君も真似するんだ!」

金「他の姉妹の属性を……? それって何か意味があるのかしら?」

蒼「え、ええっと……そうやって色々模索すれば、君も君自身に相応しい属性をきっと見つけられる!!
  いや絶対に見つけられる! 見つけられないはずが無い!!」

金「そ、そうかしら……?」

蒼「そうなんだよ!」

金「…………」

蒼「僕達が一生懸命(この場をやり過ごすために)考えたんだよ? それを無碍にするのかい ! やれるだけやるんだ金糸雀!!」

金「………………!!」

蒼「金糸雀! 君ならできる!!」

金「できる……できる……できる!!」ゴゴゴゴゴゴ

蒼「さぁ、頑張ろう!! 君の属性追加(と、自分達が早く帰る)ためにも!!」

金「うおおおぉぉぉおおおおお燃えて来たのかしらああああああああああ」メラメラメラメラ

銀(あなた、自称ローゼンメイデンの何だったっけ?)

28: 2008/12/05(金) 23:25:35.96 ID:efwc1u+m0
金「いよっしゃああああ何でも来いかしらあぁあああああ!!」シュインシュイン

翠「か、金糸雀がスーパーサイヤ人に……!!」
紅「面倒臭いから、それ新属性にすればいいのに」

金糸雀「さぁ、まずは誰かしら……」キラン

雛苺「じゃあまずヒナからー」

stage1 ジュン上り

雛苺「さすがに腹黒は難しいから、まずは基本からなのー」

44: 2008/12/05(金) 23:56:50.84 ID:efwc1u+m0
紅「と、いうわけでジュンを連れてきたのだわ」

ジュン「事情は聞いた、とりあえず上ってくれ」

銀「展開早いわねぇ」

雛「じゃあ早速お手本を見せるの! とお~」トテテテテテ

蒼「おお、まるで一気に駆け上がるかのように」

翠「この調子じゃベストタイム更新ですかねぇ」

雛「きゃはははははは」トテテテテ……

46: 2008/12/06(土) 00:02:26.47 ID:uX+xxyrK0
雛「とうっ! やったのージュン制覇したのー!! そこから更に」 クルリン

ジュン「おっと!」ポス

雛「ジュン抱っこ、これがまた難しいのー」

銀「さすがねぇ、雛苺」

紅「多くのSSでは黒化、怪力化するけど、あの無邪気な笑顔が彼女の本来の姿なのだわ」

ジュン「原作でああなったのが残念で仕方が無いよな……むしろ食われるべきはムググ」

雛「ジュン、めっ、めっ!」

翠「…………」ゴゴゴゴゴゴ←チビ苺……そこをどけ、そこはこの翠星石の指定席だ、と言う眼

金「ふっふっふ……見た感じ、楽勝と言った所かしら」

48: 2008/12/06(土) 00:09:59.54 ID:uX+xxyrK0
雛「金糸雀も早く来るのー」

金「一発で無邪気属性をモノにしてやるかしら!」


10分後


翠「お~い、生きてますか~?」

金「ぜぇ……ぜぇ……」

雛「どうしたのー? 今度は足首にも登れず落っこちたのー」

金「掴む所が服のたるみだけ……その上笑顔で、あんな高いのを一気に、駆け上るなんて……無理、かしら……」

蒼「さっきと言ってる事が全然違うけど……」

銀「やっぱ、怪力属性は侮れないわね……」

雛「普段ジュン登りで鍛えている身体は違うの。 どうする、諦めるのー?」

金「なんの、まだまだ……」

51: 2008/12/06(土) 00:19:16.25 ID:uX+xxyrK0
雛「きゃははは、やるだけ無駄無駄無駄無駄WRYYYYYYYYYY!
  ジュンの腕はヒナの物なの~」

翠「蒼星石、ハサミ貸すですぅ……。もしくは援護するですぅ……」

蒼「ちょっと落ち着い……こいつ、眼がマジだ!!」

金(とは言ったものの……単純な身体能力ではジュン登りは不可能……なれば、
 ズルを使うかしら!!) トタタタタタ……

雛「あきらめた? ん……そっちは!」

金(そう、さっきからカナは掴みどころが少ない所から登ろうとしてたかしら……
 ならば、向かうは目指すは手を引っ掛ける場所が多い机! 登るはその頂上!!)

蒼「何か机の上に上っちゃったよ」

翠「雛・即・斬……雛・即・斬……」

金(そして、机の上から助走を付けて) タタタタタタタ……

金「一気にジュンの頭を目指すかしら!!」 ピョン

52: 2008/12/06(土) 00:26:04.75 ID:uX+xxyrK0
銀「あの子にしては考えたじゃない……でもぉ」

金(あ、ヤバ、失速……)

蒼「届くわけ無い……よね」

金(まだ……まだまだかしら! ここで諦めては、カナの空気属性は永遠!
  最後まで手を伸ばすかしらあああああ!!)

ガシッ!!

金(掴んだ!)

カナリアの手は確かに、ギリギリでジュンを捉えた!
だがしかし、そこは……

ジュン「――――――――っっ!!」

この痛みは、男にしか分からない物である……

53: 2008/12/06(土) 00:29:58.01 ID:uX+xxyrK0
金「ブツブツブツブツ……」
ジュン「………………」ピク、ピク
翠「ジュン~~~起ぎでぐだざい~~~氏な"な"い"でぐだざい"~~~~!!
  目を開けてぐだざい~~~~~~」

蒼「はっはっは、大げさだなジュン君も金糸雀は。そんくらい僕ならむしろ」

銀「あんただけよ……そんなの」

翠「うわーーーーーーーーん!!!!」

56: 2008/12/06(土) 00:36:55.19 ID:uX+xxyrK0
翠「ヒック……ヒック……うぇぇ…………グジュ」
銀「ほら、ハンカチあげるからいい加減泣き止みなさいって」
翠「ちーん!ジュンが、ジュンがあのまま目覚めなかったらどうするですかあぁああああ」

雛「何か、次の試験の内容が決まった気がするの」
蒼「まぁ……ね、翠星石はまだちょっと無理そうだし。
  原作とは違うvip特有の属性にも一歩近づけるし……これしか無いね」

stage2 お姉様属性

62: 2008/12/06(土) 00:51:12.47 ID:uX+xxyrK0
銀「ほら、大丈夫よ。明日になったらあのミーディアムも元気になるわぁ」
翠「水銀橙……水銀橙……」
銀「だからホラ、ね。」
翠「ウイィ……グスッ……」

金(これがお姉さま属性……原作ではほぼありえないこの光景は、vipで生き残る参考になるかしら!)

銀「ホラ、大丈夫大丈夫、もう泣かないもう泣かない」
翠「…………………………」

金(よし、メモメモ……)

銀「まったく……世話が焼ける子ねぇ」
翠「スゥ……スゥ……」

金(素晴らしい……これがお姉さま属性かしら。
  この調子じゃツンデレ指導は無理そうだけど、何となく大きな一歩を踏み出せs)
蒼「そんな事より水銀橙、いきなりだけどこの黒のボンテージを着てよ」

64: 2008/12/06(土) 00:56:21.08 ID:uX+xxyrK0
金銀「「……………………」」

金銀「「…………………はっ?」」

蒼「二つ並ぶとポケモンみたいだねっとまぁそれは置いといて、ちゃんと金糸雀の分もあるからね。
  ちゃんと来てくれよ」

金銀「「へ…………っ?」」

蒼「つぅべこべ言わずに脱ぐぅーーーーー!!」

金銀「「きゃああああああああああ!!!」」

67: 2008/12/06(土) 01:02:24.30 ID:uX+xxyrK0
蒼「感想はどないですか? 雛さん」

銀「…………………///フルフルフルフル」

雛 ツー、ツツツー、ツー(指で、縦に大きな盛り上がりの入った線を描く)

蒼「分かる分かる。で、じゃあこっちは?」

金「………………ドキドキドキドキ」

雛 ツーーー(縦にそのまんま直線)

金「!!!!!!!」

蒼「お姉さま属性も失敗、と」

69: 2008/12/06(土) 01:07:40.53 ID:uX+xxyrK0
stage3 変態属性

銀「氏ね、いっぺん氏になさい!!」

蒼「ぁぁぁぁぁ~~~~………もっと、もっとぉ……」


金「………………」

雛「あ、もの凄くドン引きしてるの。というか、姉妹に向ける目じゃないのー、
  あれは粗大ゴミを見る目なの」

紅「もう何が何だか……」


蒼「あぁぁもっと見てぇぇぇ~~~」ビクンビクン

70: 2008/12/06(土) 01:14:02.23 ID:uX+xxyrK0
stage4 不n……高飛車属性

紅「何だかだんだん変な方向へ向かってるから、そろそろ軌道修正するのだわ」

金「……そうして欲しいかしら」

紅「私の属性で重要な事は何だと思う?」

76: 2008/12/06(土) 01:23:05.90 ID:uX+xxyrK0
金「礼儀作法……いや、オドオドしない事かしら?」

紅「近いわね。でもそれよりも大切な事があるわ」

金「もしかして、ミーディアムとの信頼関k」

紅「くんくんよ」

金「半分くらい予想してたかしら」

77: 2008/12/06(土) 01:30:03.70 ID:uX+xxyrK0
紅「ちょうど、くんくん公式設定資料集・DVD全巻を持っているのだわ。
  金糸雀、まずはくんくんDVDを全部見ましょう。そしてくんくんの偉大さを知るのよ。
  そうする事によって新たなる属性が分かるはずだわ」

金「もう属性とかどうでもいいかしら……」

紅「雛苺、蒼星石、水銀橙。それにジュンと翠星石も起こして、
  これから一晩かけてくんくん講義を行うのだわ。」

銀「ちょ、ちょっとホンキ!?」

雛「諦めるの水銀橙。ああなった真紅は……」

蒼「もう誰にも止められないんだ……」

79: 2008/12/06(土) 01:36:42.59 ID:uX+xxyrK0
そして……

雛「うゆ~もう眠いの~」

紅「雛苺、そんな事でくんくんの魂を知る事ができると思うの!? もっとシャンとするのだわ!!」

みっちゃん「あの、明日……仕事が……」

紅「くんくんと仕事、どっちが大事なの!?」

ジュン「なんていうか……スイマセン、ホント、迷惑かけて……」

紅「ジュン、私語は慎みなさい!!」

蒼・銀「zzz……」

紅「じゃあもう一度おさらいするのだわ。 このボートピア連続殺人事件におけるくんくんの……」

金(……………………)

紅「この時のアリバイトリックは、氷を使った一見単純な物に見えながら」

金(それはちょっと無理があるかしら。氷が解ける時間を完璧に計算はできないし、
 第一都合良く犠牲者が最初に現れたから良かったものの、下手をしたら関係無い人が氏んでいたかしら。
 ご都合主義すぎるかしら)

83: 2008/12/06(土) 01:41:43.35 ID:uX+xxyrK0
紅「そして何よりも覚えておかねばならないのは、宿敵クマ吉を追い詰める時の……」
金(幾らなんでも後手後手すぎるかしら。どこにクマ吉が現れるか知っているのなら、予め包囲網でも何でも貼るべきかしら。
 何で単独で捕まえようとするのかしら)

紅「そしてこのトリックが……」
金(そのトリックでは15分以内に誰にも顔を見られないで校内を往復する必要があるかしら)

紅「こら翠星石、ちゃんと話を聞く!」
翠「うぇぇい……」
金(まぁ所詮子供向けの探偵物語かしら。そこら辺を突っ込むのも野暮、
 ……とは言っても暇だから、この前みっちゃんに勝ってもらった本でも読むかしら)

86: 2008/12/06(土) 01:51:30.02 ID:uX+xxyrK0
金(この前の『第五次元における物質存在論』は流石に難しくって、全て理解するのに3時間もかかったかしら。
 でもこの『リアルタイムシステムにおけるプログラミング』は簡単そうかしら。
 ちょっと読んだだけだと、興味深い内容だったから暇つぶしにはなるかしら。)

紅「では、マフィアに囲まれた時のくんくんはどう対処したかを……金糸雀、答えなさい」

金「『得意の鼻でマフィアの仲に紛れた味方を見破り、合図を送って切り抜けた』かしら」

紅「素晴らしいのだわ。更にくんくんとは……」

ジュン「うぅぅ~」
翠「チビ人間~耐えるですぅ~……寝たら翌朝倍の宿題を出されますよ~」
みっちゃん「はぅぅ……」
雛「たすけて、なのぉ……」
銀・蒼「…………zzz」

金(ふむふむ……つまり、複数のプログラムを1つのCPUで動作させるには、プロセスを瞬時に切り替える……
 初歩的ながら、中々……でもここはバッチジョブシステムを改造した方が効率的かつ低コスト(ry





87: 2008/12/06(土) 01:53:03.54 ID:uX+xxyrK0
結論
金糸雀の新属性『実は本当に頭がいい』
って事で
最後のオチ以外、考えながら書いた。反省はしていない。

引用: 金糸雀「空気以外の属性が欲しいかしら」