1: 2015/03/04(水)04:17:00 ID:5Ic
すみれ「さきこ……ウッウッ……」

ひろし「か、かあさん、そんな泣くな」

すみれ「あ、貴方それでも父親ですか!」

友蔵「そうじゃぞ! ひろし!」

こたけ「お姉ちゃん……」

4: 2015/03/04(水)04:19:20 ID:qBx
たまちゃんの父が写真取りまくりそう

5: 2015/03/04(水)04:20:18 ID:5Ic
さきこの氏は、表向きには心臓発作ということになった。
だが、葬式の雰囲気で自殺であることは半ば公然の事実と化した。

6: 2015/03/04(水)04:23:01 ID:5Ic
翌日 通学路
「ヒソヒソ」

まる子「う……みんなが私の顔を見て噂してるよ」

まる子「……あ、たまちゃん!」

たまえ「……」

まる子「たまちゃん……?」

7: 2015/03/04(水)04:27:54 ID:5Ic
学校 廊下

まる子「皆が皆、私をヘンに扱う……たまちゃんにも無視されるし、なんで……」

よし子「ねえ、まるちゃん」

まる子「よ、よし子さん!」

よし子「お葬式以来ね……私、さきこさんとは親友だったの」

まる子「よし子さん……」

よし子「やっぱり自殺だったんでしょ?」

瞬間、廊下の空気が変わった。

14: 2015/03/04(水)04:54:12 ID:5Ic

まる子「え……そ、そ、それは……」

よし子「ねえ! なんでさきこは親友の私に、何の相談もしてくれなかったのよ!」

よし子がまる子の肩を乱暴に掴む。

まる子「い、痛い! 痛っ!」

教師「こら! やめなさい!」

9: 2015/03/04(水)04:36:27 ID:5Ic
まる子「よ、よし子さん……」

帰りの会

とし子「それでね、それでね」

たまえ「へー」

まる子「(たまちゃん……なんで私を無視するの……)」

関口「ふー、今日はヘンな空気だよなぁ」

はまじ「おう、誰かさんのせいでな」

まる子「!」

ブー太郎「本当ウザいブー」

大野「まいるぜ、ホント」

まる子「ちょ、ちょっとあんたたち!」

「うわー」「なんか全然ヘコんでないな、さくらの奴」

丸尾「ズバリ! 愚鈍な妹を持った姉の悲劇でしょう!」

たまえ「プークスクス」

まる子「た、たまちゃん!」

たまえ「……」

10: 2015/03/04(水)04:39:22 ID:5Ic
クラス中に笑いが広がる

まる子「……」ゾッ

まる子「(な、なにさ……)」

まる子は一人、足早に教室を飛び出した。

11: 2015/03/04(水)04:43:09 ID:5Ic
まる子・家

まる子「おかーさん、ただいま」

まる子「ただいま! ねえ! いないの!?」

いつものように台所を覗きこむ。
そこには倒れた母の姿があった。

まる子「お、おかあさん!?」

友蔵「ただいま~……おや、まる子、どうしたんじゃ?」

まる子「お、おかあさんが! おかあさんが!」

12: 2015/03/04(水)04:46:41 ID:5Ic

ひろし「母さんは、ストレスだとよ 夕食は出前で我慢してくれ」

まる子「そ、そう……分かったよ」

友蔵「わしゃどうしたら良いんじゃ……お姉ちゃんに次いでお母さんまで……」

まる子「うるさいよ!」

ヒロシ「ま、まる子……?」

こたけ「落ち着くんじゃ、まる子!」

友蔵「(ワ、ワシまた変なことを言ってしまったのかのォ)」

13: 2015/03/04(水)04:53:28 ID:5Ic
部屋
まる子「(なんで私ばっかり……)」

まる子「(お姉ちゃん……)」

姉の机や棚は、姉が生きていた頃のままである。
姉の笑っている顔が、頭に浮かんで離れないまる子であった。

まる子「(ぐすっ……ぐすっ……)」

ヒロシ「まる子、入るぞ」

まる子「お、お父さん……う、うわああああああああ」

15: 2015/03/04(水)04:56:11 ID:5Ic

まる子「お母さんまだ早いよ、もうちょっと寝たい……」ムニャムニャ

ヒロシ「まる子、俺だ。お母さんは病院だ」

まる子「……(そうか、そうだった)」

居間
こたけ「まる子、おばあちゃんの料理はどうだい?」

まる子「うん、おいしいよ」

16: 2015/03/04(水)05:00:38 ID:5Ic
通学路

まる子「(昨日と同じ……みんなが私の顔を見て噂する)」

まる子「(……)」

教室

まる子「おはよう」パンッ

まる子「痛っ! だ、誰!? なにすんのさ!」

ブー太郎「ん? 何か変な声がするブー」

はまじ「本当かよブー太郎」

「プークスクス」

17: 2015/03/04(水)05:09:48 ID:5Ic
戸川「皆さん、おはようございます!」

戸川「では、一時間目の授業を始めたいと思います」

まる子「(授業も全然頭に入ってこないよ)」

まる子「っ痛っ!?」

まる子のモモにエンピツを突き刺されたのだ。

たまえ「ちょっと! 突然なに!?」

「プークスクス」

犯人はもちろん、隣の席のたまちゃんである。

まる子「た、たまちゃん……」

19: 2015/03/04(水)05:15:16 ID:5Ic
まる子「今日も散々だったよ……」

まる子は逃げるように学校を後にした。



まる子「ただいま~」

友蔵「おうまる子、お帰り。おやつなら婆さんが買ってきてくれてあるぞ」ニコッ

まる子「おじいちゃん、ありがとう」

まる子「いただきます」

友蔵「どうじゃまる子?」

まる子「おいしいよ、おいしい……ウプッ」

友蔵「ま、まる子?」

まる子「うっ! オェエエエエエエエエエエエ」

友蔵「まる子! まる子ぉおおおおお!」

21: 2015/03/04(水)05:19:15 ID:5Ic

ヒロシ「…まる子がおやつを戻しただと?」

さき子「ちょうど私が帰ってきた時、まる子とあわてふためく爺さんがいてのぉ」

友蔵「すまんな婆さん……突然のことじゃったんで」

ヒロシ「まる子……くそ、母さんが居てくれれば」

22: 2015/03/04(水)05:19:54 ID:5Ic
>>21
さき子じゃなくてこたけの間違い

23: 2015/03/04(水)05:24:18 ID:5Ic
翌日
ヒロシ「まる子、無理せず休め」

まる子「いいんだよ、私は行くんだ」

友蔵「まる子……」

学校

まる子「…ハァハァ」

戸川「さくらさん、大丈夫ですか?」

まる子「ハァ、ちょっと」

たまえ「先生! 私、さくらさんを保健室に連れて行きます」

まる子「……?」

保健室

保健の先生「はい、しばらく横になっててね」

まる子「は、はい」

たまえ「先生、ありがとうございます」

保健の先生「良いお友達ねー、それじゃ私は職員室にいるから、何かあったら声をかけてね」

たまえ「分かりました」

24: 2015/03/04(水)05:29:55 ID:5Ic
たまえ「……」ニヤッ

まる子には、たまえの眼鏡が妖しく光ったように見えた。

まる子「た、たまちゃん……」

たまえ「その呼び方やめろやクズ! うっとおしい喋り方しやがってよォ!」ボコッ

まる子「うっ! がはぁ……」

たまえ「氏ね! 氏ね!」ボコッドゴッ

まる子「うっ! や、やめてよたまちゃん……」

たまえ「あー!!!だからそれをやめろってんだよ!」

ドアをノックする音が響いた。

戸川「さくらさん、穂波さん」

たまえ「……先生」

まる子「(助かった……)」

27: 2015/03/04(水)05:39:20 ID:5Ic
教室

まる子「は、離してよ! ねぇ!」

花輪「ヘイベイビー!」ボコッ

まる子「あああああああああ」

たまえ「花輪くん、やるぅ!」

はまじ「おい、花輪! 顔はやめとけ!」

花輪「ブスだから形を整えて綺麗にしてやるのさ!」ボコッ

長山「ちょ、ちょっと君たち!」

はまじ「あ? なんだお前」

ブー太郎「文句あるのかブー」

長山「……」

ブー太郎「さくらの家は姉が自頃して母親も入院、みんな弱いんだブー」

はまじ「そ、そ! 俺たちが強くしてやんねぇとな! オラッ!」

まる子「あああああああああ」

31: 2015/03/04(水)05:42:54 ID:GBF
>>1の実体験かな?

32: 2015/03/04(水)05:46:55 ID:5Ic
クラスの聖人、長山君が負けたため、暴力は一気に酷くなった。

大野「サッカーで鍛えた俺の脚を、受けろぉおおおおおお!」

まる子「あぎゃあああああああああああ」

ブー太郎・はまじ「すげぇ!」

笹山「大野くん、素敵……」

まる子「ああ、ああああああ」

杉山「お、おい これは流石に……」

ブー太郎「杉山、なに言ってんだブー」

大野「そうだぞ杉山、お前だってさくらをウザがってたろ?」

34: 2015/03/04(水)05:52:50 ID:5Ic
関口「お前ら! 俺にもやらせろ!」

山田「おでも仲間に入りたいじょー、あはは」

丸尾「この丸尾末男、皆さまが次も私に投票してくれるなら
虐めに全面的に協力するでしょう!」

まる子「あ……あ……」

37: 2015/03/04(水)06:10:58 ID:5Ic
まる子「はぁ……あ……」

野口「さくらさん」

まる子「野口さ……ん……」

野口「立てる? 家まで送っていくよ」

まる子「あ、ありがとう……」

まる子・家

まる子「ただいま~」

友蔵「お姉ちゃんは何でも良く知っておるのぉ」

まる子「おじいちゃん……?」

友蔵「おうまる子! お姉ちゃんが帰ってきたぞ! 良かったのぉ」

こたけ「まる子……爺さんが……」

まる子「……」

40: 2015/03/04(水)06:15:25 ID:5Ic
真夜中
ヒロシ「おーーーーーい! 今帰ったぞー」

こたけ「ヒロシ! なんだい、そんなに酔っぱらって! こんな時間まで飲み歩いてたのかい?」

ヒロシ「うるせえ! 黙れ!」

こたけ「辛いのはあんただけじゃ……」

ヒロシ「へっ! もう知ったこっちゃねえや」

友蔵「なんじゃ、騒々しいのぉ! お姉ちゃんやまる子が起きてしまうじゃろ!」

ヒロシ「お姉ちゃんだと……? ははっ! 爺さんとうとう頭逝っちまったか!」

42: 2015/03/04(水)06:20:50 ID:5Ic

まる子「んんー、全身が痛いよぉ……」

まる子「今日はもう学校休もう……あんなバカなとこに行く必要ない……」

たまえ「まーるーちゃん!」

まる子「!? たまちゃん!? な、なんで私の家に」

たまえ「迎えに来てあげたんだよ! 私たち、親友でしょ?」ニヤッ

まる子には、たまえが悪魔に見えた。

まる子「(あああああああああああああああ)」

43: 2015/03/04(水)06:26:27 ID:5Ic
学校
はまじ「ウルトラスーパーハイパーデラックスキーック!」ドカァ

まる子「……」

ブー太郎「なんかリアクションしろブー!」

関口「おら!」ボコッ

まる子「……」

たまえ「おい! 何とか言え! オカッパゲロブス女!」

まる子「……えひ……あは……」

丸尾「ズバリ……ぶっ壊れてるでしょう!」

城ヶ崎「キモッ」

山田「あ、あはは! さくら、オイラのマネかい?」

45: 2015/03/04(水)06:36:34 ID:5Ic
たまえ「チッ……おい! 野口!」

野口「……」

たまえ「お前、昨日オカッパゲロブスを助けたろ? 家まで送ったそうじゃねえか」

丸尾「ムッ!? そうなのですか?」

小杉「俺が見て穂波に知らせたんだよ、本当バカだな野口って」

まる子「の、野口さんは関係ないでしょ!」

大野「なんだまだ喋れんのか」ボコッ

花輪「う~ん、ブス2人、何とも汚い友情だね」

まる子「うう……」

たまえ「コイツを助けた時点でお前も同類だからな、空気女」

城ヶ崎「空気女!(笑)」

47: 2015/03/04(水)06:57:15 ID:5Ic
野口「……」

ブ―太郎「おい! 空気女! なんとか言えブー!」グサッ

ブ―太郎「……う? ……え?」

大野「……は? お、おい! ブー太郎!」

城ヶ崎「キャーーーーーーーーーー!」

丸尾「こいつ、ナ、ナイフを持っているでしょう! 学校にナイフとは非常識でしょう!」

まる子「野口さん……あたしのために……」

関口「クッソ! どうすりゃいいんだ? ぐああああああああ!」

野口「フッ」

大野「こいつ、つぇえ! うわっ!」

花輪「先生を呼ぶんだ! 虐めのことは言わずにぜんぶ野口のせいにするのさ!」

みぎわ「花輪く~ん!」

花輪「うぎゃああああああああああああ」

みぎわ「私の知ってる花輪君はいじめなんかしないわ! だから偽物は頃すのよ」

花輪「う、が、あ、あ、ああ、あ」

小杉「く、くそ……」

山田「もう終わりだじょ……こうなったら……ほなみぃ~!」

たまえ「山田! やめて! いやぁああああああああああ」

たまえらは学校に地獄を作り上げた。そして自らも地獄を味わうのであった。

53: 2015/03/04(水)07:48:16 ID:5Ic
学校は大騒ぎとなった。

ヒロシ「まる子! まる子!」

まる子「お父さん……」

ヒロシ「お前なんでこんなことされてて俺に言わねえんだ!」

まる子「……ごめん」

ヒロシ「くそ! どこのどいつだ! ぶん殴ってやる!」

戸川「お父様、いじめに気付けず申し訳ありませんでした。全て私の責任です。」

先生は土下座した。

まる子「せ、先生やめてよ!」

野口「……」

まる子「あ、野口さん……ごめんね、私のために」

野口「いいんだよ、私が勝手にやったんだから」

野口「もう二度と会うことは無いだろうね……さよなら……ククク」

57: 2015/03/04(水)15:37:24 ID:k4T
この作品は>>53で完結ということでお願いします。

36: 2015/03/04(水)05:55:13 ID:LTq
長山は犠牲となったのだ…

38: 2015/03/04(水)06:11:42 ID:Wlo
1の実体験?

引用: まる子「お姉ちゃん、なんで自殺なんか……」