1: 2013/07/01(月) 11:46:43 ID:HlUVzk.k
朝 食堂


サシャ(……とにかく腹が減っていた)

サシャ(夜遅くまで走らされたせいで、昨日の夕飯を逃していたし…)

サシャ(ユミルに水汲みをさせられたせいで、食糧庫に忍び込む暇もなかった…)

サシャ「ふぅ…」

サシャ(まいったな… こんな量じゃ全然足りない…)

サシャ(…それにしても、腹がへったなぁ…)

サシャ(何か…食べ物は… 何でもいい…食べ物はないのか…?)


ベルトルト「……」モグモグ


サシャ(…ベルトルト まだパンに手をつけていないのか…)

サシャ(私はできるだけ物怖じせず、はっきりと言う 聞き返されるのはやっかいだ)


サシャ「ベルトルト パンをよこしなさい」

ベルトルト「…え?」
進撃の巨人(34) (週刊少年マガジンコミックス)

2: 2013/07/01(月) 11:48:10 ID:HlUVzk.k
サシャ「…」ヒョイッ

ベルトルト「…! ちょ、ちょっとサシャ! 勝手に取らないでよ!!」

サシャ「…」スタスタスタッ

ベルトルト「っえ!? 無視!? お、おおおぉぉい!!!」


コニー「…」モグモグッ

サシャ「…スープください あと、パンも」

コニー「…は? 何言ってんだお前?」

サシャ「…」ヒョイ! ヒョイ!

コニー「!? お、おい!! なにしてんだよ!! 返せ!!!」

サシャ「…」スタスタスタッ

コニー「…はぁ!? シカトすんじゃねぇぇぇぇぇ!!!」

4: 2013/07/01(月) 11:50:00 ID:HlUVzk.k
ライナー「…」モグモグッ

アルミン「…」モグモグッ

マルコ「…」モグモグッ

サシャ「…パンふたつと…牛乳 あとスープも」

アルミン「…え?」

ライナー「いきなりどうした…?」

マルコ「サシャ 何を言ってるの?」

サシャ「…」ヒョイ! ヒョイ! ヒョイ!

マルコ「!!? ちょ、ちょっとぉ!!」

ライナー「おい! 何勝手にとってやがるんだ!!」

サシャ「…」スタスタスタッ

アルミン「!? サ、サシャ!! ねぇ… 聞けよっ!!!」

5: 2013/07/01(月) 11:51:15 ID:HlUVzk.k
ジャン「…」モグモグッ

サシャ「…」

ジャン「……何見てんだよ?」

サシャ「…」ヒョイ!

ジャン「!? はぁ!? おい、飯を返せ!!」

サシャ「…」スタスタスタッ

ジャン「…!? 無言っ!? おぉぉい!!」

6: 2013/07/01(月) 11:52:52 ID:HlUVzk.k
サシャ「……」


パン パン パン パン
どこにでもあるパン。あまり質が良くないのか、キメが荒い。

スープ スープ 
野菜を鶏がらで煮込んだもの。やや煮込みすぎか…?

牛乳 牛乳 牛乳
こちらもよく世間で飲まれているもの。喉越しは好感が持てる。


サシャ(うーん… パンとパンで… パンがダブってしまった)

サシャ「…美味しいですね」モグ…

サシャ(…やはりこのスープは正解だった)

サシャ(パンばかりの中で、すっごく爽やかな存在だ…)

7: 2013/07/01(月) 11:55:36 ID:HlUVzk.k
コニー「おい、てめぇ!! 何人の飯を食ってんだ!!」


サシャ(まるで小学校の土曜日に、家で食べるお昼のようだ…)


ジャン「無視すんなっ!!」


サシャ(なんだ… あったかくて良い食堂じゃないか…)


アルミン「ぼ、僕の牛乳…! 返してよっ!!」

ベルトルト「そ、そうだよ! 僕のパンも返してくれっ!!」


サシャ(しかし結局… この食堂で出る食事はこんなものなんだよな…)

10: 2013/07/01(月) 12:25:19 ID:HlUVzk.k
サシャ「…ふぅ 美味しかったです ごちそうさま…」


ライナー「ご、ご馳走様じゃないだろっ!!」

マルコ「そうだっ! この朝飯泥棒っ!!!」

アルミン「ひ、酷いよ…! あんまりだ…!!」グスッ

ベルトルト「ぼ、僕たちに、朝ごはん抜きで訓練しろって言うのかい…!」グスッ

ジャン「そうだ…って、おい! どこ行くんだ!!」

コニー「サシャ…! ま、待てよ…! 待て! 無視すんなぁぁぁぁ!!!」


サシャ(私は食堂を出て、数メートル歩いたところで振り返った…)

サシャ(そこには睨みつけるライナー達と、泣き始めたアルミンとベルトルト…)

サシャ(…おそらく、私はあの食堂にとって、不釣合いな客だったんだろうな)

サシャ(ようやく空腹感が収まった私は… 得体の知れない奇妙な満足感を味わっていた…)

11: 2013/07/01(月) 12:36:41 ID:HlUVzk.k
~町 広場近くに出ていた出店のカツサンド~

12: 2013/07/01(月) 12:44:21 ID:HlUVzk.k
サシャ「……」

サシャ(せっかくの休日だというのに、私の気分は優れなかった…)

サシャ(まず、ユミルに買出しのパシリをさせられていたし…)

サシャ(何か自分の為に買おうにも、そのお金もユミルにカツアゲされていた…)

サシャ「……お腹、すきましたねぇ」

サシャ(…いかんいかん 私はお金を持っていないんだ…)

サシャ(……我慢するしかない)


「はいよ! カツサンド、おまちどう!!」

アルミン「わぁ! ありがとうございます!!」


サシャ「……」

13: 2013/07/01(月) 12:50:24 ID:HlUVzk.k
サシャ「……ここはアルミンのカツサンドに決めよう」

アルミン「……っひ!?」

サシャ「アルミン カツサンドをよこしなさい」

アルミン「な、何を言ってるんだ!! 僕が買ったんだよっ!!」

サシャ「……」ヒョイ!

アルミン「あ、ああああ!!! あああああああ!!!」

14: 2013/07/01(月) 12:56:21 ID:HlUVzk.k
サシャ「……」


特製カツサンド
カツは厚く、パンは薄め。キャベツ等は入っていない。
パンもしっとりとして美味しく、カツにはマスタードソースが染み込んでいる。


サシャ「…もぐっ」

サシャ「……うん 上等上等」

アルミン「ああああ!! ちょっとぉぉぉぉぉ!!」

ライナー「お、おい! アルミン、どうした!?」

ベルトルト「泣き声なんか上げて、どうしたの!?」

アルミン「サ、サシャに! サシャにカツサンド取られたぁぁぁぁ!!」

15: 2013/07/01(月) 13:02:25 ID:HlUVzk.k
ライナー「お、おいサシャ! 何してるんだ!!」


サシャ(…こういうの、好きだな シンプルで…)


ベルトルト「そうだよっ! 早くアルミンに返してあげなよっ!!」


サシャ(…ソースって、男の子の味だよな)


アルミン「か、返せっ!! 早く返してくれっ!!!」


サシャ(…町って不思議な所だな 探そうと思えば、どんな物でも見つかる…)


ライナー「…おい! 聞いているのかっ!?」

19: 2013/07/01(月) 13:16:57 ID:HlUVzk.k
サシャ「……ふぅ 美味しかったです」


アルミン「お、美味しかったですじゃないよぉぉぉぉ!!!」

ベルトルト「酷い…! あんまりだ! あんまりだよっ!!」

ライナー「サシャっ! アルミンに謝れっ! ほらっ!!!」


サシャ(…私はライナー達を無視して歩き出す)

サシャ(…どうもこの町には、食欲と言うものが欠如していると思っていた)

サシャ(…でも、こんな広場にも、私にとってのオアシスはあるんだな…)

サシャ(…そう思いながら、私はタバコを取り出し、火をつけた)

20: 2013/07/01(月) 13:23:23 ID:HlUVzk.k
~男子寮 コニーが隠し持っていた焼き饅頭~

25: 2013/07/01(月) 13:43:57 ID:HlUVzk.k
サシャ(………腹が減った)

サシャ(今日は水汲みも終わったし… 何か食べて寮に戻ろうか)


コニー「……」


サシャ(…コニーか)

サシャ「!」

サシャ(そうだ… コニーの実家からの仕送りを食おう…!)

サシャ(前回は確か… そうだ、饅頭だ!)

サシャ(昨日、訓練兵への荷物が届いたばかり…)

サシャ(コニーの饅頭… 金のない時、よく食べたな…)

サシャ(ああ… 今でも下のおくにあの味を思い出す事ができるようだ)

サシャ(…ツバが出てきた)

26: 2013/07/01(月) 13:45:17 ID:HlUVzk.k
誤字ありました

下のおくに ×

舌のおくに ○

27: 2013/07/01(月) 13:54:23 ID:HlUVzk.k
男子寮

アルミン「…へー コニーの実家から仕送りが?」

コニー「ああ! ま、ただの饅頭だけどな」

ベルトルト「へぇー いいね 饅頭でも仕送りだなんて」

ライナー「まったくだな 前の奴は一人で食っちまったのか?」

コニー「…それがよ 前送られて来た奴はサシャに…」


サシャ「……」バンッッ!


ベルトルト「う、うわ!?」

アルミン「あ、ああああああ! でたぁぁぁぁぁ!!!」

ライナー「サ、サシャっ!?」

コニー「わ、わぁぁぁぁぁ!?」

28: 2013/07/01(月) 14:00:26 ID:HlUVzk.k
サシャ「コニー 饅頭を出しなさい」

コニー「は、はぁ!? んなもんねぇよっ!!」

サシャ「昨日荷物が届いた事は知っています 出しなさい」

コニー「だからねぇってば!!」

サシャ「……」ゴソゴソッ

コニー「あ、ああ!? 俺の寝床を荒らすなっ!!!」

サシャ「……ありましたね」

コニー「や、やめろぉぉぉぉ!!!」

ライナー「こらっ! サシャ!! 何してやがる!!」

ベルトルト「そ、それはコニーのお母さんが送ってくれたものなんだよっ!!」

30: 2013/07/01(月) 14:05:46 ID:14lGI3ek
なぜこんなにも淡々と人の食糧を奪うんだ…

32: 2013/07/01(月) 14:08:09 ID:HlUVzk.k
サシャ「……」


焼き饅頭
一見、ごく普通の焼き饅頭。中にあんこが入っている。
一点変わった所を挙げるとすれば、ミソと呼ばれる甘いタレがついてる。


サシャ「…もぐ」

サシャ「…なんだか 素朴な味だなぁ」


コニー「うるせぇよ!!」

ベルトルト「人の饅頭食べておいて、それはないだろ!!」

ライナー「そうだっ! 人の家の味に文句つけるなっ!!」

アルミン「だ、大体、なんで普通に食べて始めてるのさっ!!」

34: 2013/07/01(月) 14:18:02 ID:HlUVzk.k
コニー「おい! 食うのやめろっ!!!」


サシャ(うーん… タレが甘い 甘すぎる)


ライナー「サシャ!! 言う事を聞けっ!!」


サシャ(それに中にはあんこが入っている訳で…)


ベルトルト「あ、また無視してるよっ! まったく聞いてないっ!!」


サシャ(デタラメすぎるな… 複雑な甘さ… いや、凄い甘さと言ってもいい)


アルミン「い、いつもこうだ!! いい加減にしてくれぇぇ!!」

36: 2013/07/01(月) 14:27:01 ID:HlUVzk.k
サシャ「……ごちそうさま」


ライナー「平らげやがった…!」

ベルトルト「し、しかも若干不満そうな顔してるよ…!」

コニー「おぉぉぉぉぉい!! 何してくれてんだぁぁぁぁ!!!」

アルミン「サシャ!! コニーに謝ってよっ!!」


サシャ(…男子寮を出ると、冷たい風が吹いていた)

サシャ(上州のからっ風っていうけど… これかぁ)

サシャ(コニーのお母さんの焼き饅頭… 意外と癖になるもんだな)

サシャ(私は皮ジャンの襟を立て、首をすくめながら女子寮へと向かった…)

42: 2013/07/01(月) 16:27:48 ID:HlUVzk.k
~休日 ジャンがミカサの為に買っていた豆かん~

43: 2013/07/01(月) 16:28:26 ID:HlUVzk.k
サシャ「……」

サシャ(…ユミルとクリスタは私の恩人なのだが)

サシャ(正直、マッサージを三時間もさせられるとヘキエキする…)

サシャ(おかげでまたも私は空腹をかかえてウロウロしてる…)


ジャン「な、なぁミカサ! 今、暇か…?」

ミカサ「…何?」

ジャン「実はよ、珍しい食べ物を買ったんだ… ほら!」

ミカサ「…豆?」

ジャン「ああ! 豆かんてんって言うらしくてな、東洋で食べられていた物なんだってよ!」

ジャン「ほら、お前も東洋人だろ? こういうの食べたいんじゃないかって…」


サシャ「…」

44: 2013/07/01(月) 16:39:10 ID:HlUVzk.k
サシャ(…豆かんか… 実は私は甘いものに目がない)

サシャ(ずっと昔…だったかな 文学作家が豆かんが好きだと書いてあるのを読んで食べたくなり…)

サシャ(お父さんの財布を握り締めて、街まで食べに行ったが味は忘れた…)


ジャン「…ほら こうしてな この黒い蜜をかけるんだ」

ミカサ「…」

ジャン「でな… これをスプーンで食べるんだよ」

サシャ「…」

ジャン「な! 美味そうだろ?」

サシャ「とても美味しそうですね」

ジャン「…はぁ!? あれっ!? ミカサは!?」

45: 2013/07/01(月) 16:47:05 ID:HlUVzk.k
サシャ「……」


豆かんてん
豆は茶褐色。粒が大きく艶もあり実に柔らかい。
寒天が半透明に輝いており、かかっている黒蜜は癖がなくサッパリ。


サシャ「…もぐ」

サシャ「…うん! これは美味しい!」


ジャン「えっ!? ミカサは!? お前なんで食ってるの!?」

サシャ「ミカサなら向こうに歩いて行きましたよ」

ジャン「はぁ!? ちょ、ちょっと待て! お前それ食うなよっ!!」

46: 2013/07/01(月) 16:51:48 ID:HlUVzk.k
サシャ(…これはいい豆だ 実においしい…)


ジャン「いや、だから食うなよっ! スプーン置けっ!!」


サシャ(昔食べたものよりずっと美味い… そんな気がする)


ジャン「おいっ! 食うなって言ってるだろっ! 口を止めろっ!!」


サシャ(豆と寒天だけなのに… どこまで食べても飽きないぞ…)


ジャン「お、おぉぉぉぉいっ! こらぁぁ!! 話を聞けぇぇぇ!!」

47: 2013/07/01(月) 17:04:31 ID:HlUVzk.k
サシャ「……ふぅ いい味ですね」


ジャン「うるせぇぇんだよっ!! おいっ! 高いんだぞそれ!!」

ジャン「大体お前の為に買ったんじゃねぇぇぇんだよっ!」

サシャ「……誰の為に買ったんですか?」

ジャン「ミカサに決まってるだろっ!! なんでお前に食われてんだっ!!」

サシャ「なんていうか…違いますね 恐らく私は貴方のようには生きれません」

ジャン「!!? な、何言ってるんだおい!? どういう事だっ!?」


サシャ(騒ぐジャンを尻目に私は席を立った…)

サシャ(…しかし、本当にうまかったな 出来ればもうちょっと、食べ応えのある物が良かったが)

サシャ(東洋の味… 神秘の味か… 誰かと食べたくなるのも、解らなくはないかもしれない)

サシャ(…まぁ、私は一人で食べるのがお似合いかな…ふふ)

サシャ(私はタバコを一服すって、もう三時間マッサージするため女子寮へと戻った…)

59: 2013/07/01(月) 20:53:45 ID:HlUVzk.k
~町 大通りを下った先の焼肉~

60: 2013/07/01(月) 20:54:49 ID:HlUVzk.k
サシャ「…」

サシャ「こんな所を通るのは初めてですね…」

サシャ(…どうやら道に迷ってしまったようだ)

サシャ(今日もユミルに言われて町へ焼きそばパンを買いに来たのだが…)

サシャ(うっかりとわき道にそれ、見かけない所まで来てしまった…)

サシャ「…」

サシャ「ああ、それにしても腹が減ったなぁ…)

サシャ「…!」

サシャ(あれは… 焼肉屋…か?)

61: 2013/07/01(月) 20:56:00 ID:HlUVzk.k
リヴァイ「…焼けたか?」

エルヴィン「いや、まだだ…」

リヴァイ「……」

エルヴィン「リヴァイ、焦るな 肉は逃げないぞ」

リヴァイ「…馬鹿言え 焦ってなどいない」

エルヴィン「…その迷い箸はなんだ?」

リヴァイ「…武者震いだ」


サシャ「…」

63: 2013/07/01(月) 21:04:47 ID:HlUVzk.k
リヴァイ「…おい 焼けないぞ」

エルヴィン「…だから焦るな」

リヴァイ「…何度も言うが、焦ってなどいない」

エルヴィン「そのわりには貧乏揺すりが止まらないようだが?」

リヴァイ「だから武者震いだと言ってるだろう!!」

サシャ「うん これはなかなか良い肉ですね」

リヴァイ「……あ゛?」

エルヴィン「……誰、だ?」

66: 2013/07/01(月) 21:11:01 ID:HlUVzk.k
サシャ「…うん 美味しい いかにも肉って感じだ」


リヴァイ「…!? おいガキ! 何焼けた肉食ってんだ!?」

エルヴィン「…その紋章 訓練兵団の者か?」


サシャ「…これは カルビですか うん、うまい」


リヴァイ「……無視、してるのか? このガキは?」

エルヴィン「君っ! 何をしてるんだね!?」


サシャ「すいませーん ご飯もう持ってきちゃって下さい」


リヴァイ「…おぉぉぉぉぉおおおおい!!!!!」


サシャ「早くご飯来ないかなぁ 焼肉といったら白い飯だろうが」

68: 2013/07/01(月) 21:18:54 ID:HlUVzk.k
エルヴィン「…話を聞いていないな」

リヴァイ「なめてんのかぁぁぁ!? …ん?」


サシャ「あちゃあ… ネギ焦がしちゃったか」


エルヴィン「…リヴァイ、なんだそれは?」

リヴァイ「…こいつの財布のようだな」


サシャ「お、白いご飯がきましたよ…!」


リヴァイ「……こいつ、15円しか持ってない」

エルヴィン「……何?」


サシャ「あと上ロースと上カルビ一人前ずつ…」

サシャ「それからサン、サン、サンチュ」

「あ、サニーレタスですね」

サシャ「そう それ」

71: 2013/07/01(月) 21:28:37 ID:HlUVzk.k
エルヴィン「…15円? それしか持たず、何故町に…?」

リヴァイ「…こいつ 貧民の出か…?」

エルヴィン「……かもしれんな」


サシャ「すいませーん ライスもう一つ あとウーロン茶も」


リヴァイ「……」

エルヴィン「…リヴァイ、どうした?」


サシャ(うおォン 私はまるで人間火力発電所だ)


リヴァイ「……エルヴィン こいつに好きなだけ食わせてやれ」

リヴァイ「料金は俺が持つ」

エルヴィン「…さっきの怒りはどうした?」

リヴァイ「……兵士なら遅かれ早かれいずれ氏ぬ ここで削がなくてもいい」

76: 2013/07/01(月) 21:42:08 ID:HlUVzk.k
サシャ「……ふぅ ごちそうさまです」


エルヴィン「……随分と食ったな」

リヴァイ「……ああ おい、ガキ」

サシャ「……はい なんですか?」

リヴァイ「俺が金を出した だから訓練兵団を出たら調査兵団に入れ」

リヴァイ「……こき使ってやる」


サシャ(そう言ってその男の人達は焼肉の料金を支払い、私に5000円をくれて、店を出て行った)

サシャ(いかん いくら何でも食いすぎた… うー 苦しい)

サシャ(最後に飲み干したウーロン茶の味は、少し涙の味がした…)

サシャ(私は店を出て、遅くなった理由を何と言おうかと考えながら、訓練所へと向かった…)

77: 2013/07/01(月) 21:47:24 ID:HlUVzk.k
おしまい

85: 2013/07/01(月) 23:15:36 ID:2cBH.TUc
みんな心広すぎる・・・
毒饅頭くらい食らわせても罰は当たらんぞ

引用: サシャ「孤独のグルメ」