1: 2009/04/17(金) 04:51:27.33 ID:ybi9NC7q0
キョン「……だからって俺を巻き込むなよ」
ハルヒ「いいじゃない! 起きてたんだし」
キョン「起こされたんだ、お前の電話でな」
キョン「何時だよ今……うわっ、二時とか」
ハルヒ「うふふ、真っ暗ね!」
キョン「声がでかいって。もう少し静かにしろ」
ハルヒ「いちいちうるさいわねー」
キョン「そっくりそのまま返してやるよ」
ハルヒ「ほら、早く降りてきなさいよ」
キョン「……着替えるからちょっと待ってろ」
ハルヒ「五秒以内!」
キョン「だからうるさいって!」
ハルヒ「いいじゃない! 起きてたんだし」
キョン「起こされたんだ、お前の電話でな」
キョン「何時だよ今……うわっ、二時とか」
ハルヒ「うふふ、真っ暗ね!」
キョン「声がでかいって。もう少し静かにしろ」
ハルヒ「いちいちうるさいわねー」
キョン「そっくりそのまま返してやるよ」
ハルヒ「ほら、早く降りてきなさいよ」
キョン「……着替えるからちょっと待ってろ」
ハルヒ「五秒以内!」
キョン「だからうるさいって!」
4: 2009/04/17(金) 04:54:36.65 ID:ybi9NC7q0
キョン「なんでこんな時間に……」ブツブツ
キョン「今からなにをするってんだよ」ブツブツ
ピリリr
キョン「? はい」
ハルヒ「はい。じゃないわよ! 早く出てきなさいってば!」
キョン「あのなぁ、俺はついさっきまで寝てたんだぞ?」
ハルヒ「だからなによ」
キョン「そんないきなり起きて行動できるかと」
ハルヒ「こんな夜中に女の子一人を外で待たせるのってどうなの?」
キョン「いや別に、お前が勝手に」
ハルヒ「寒いのよ、早く早く!」
キョン「……わかったよ。玄関開けてやるから入って待ってろ」
キョン「今からなにをするってんだよ」ブツブツ
ピリリr
キョン「? はい」
ハルヒ「はい。じゃないわよ! 早く出てきなさいってば!」
キョン「あのなぁ、俺はついさっきまで寝てたんだぞ?」
ハルヒ「だからなによ」
キョン「そんないきなり起きて行動できるかと」
ハルヒ「こんな夜中に女の子一人を外で待たせるのってどうなの?」
キョン「いや別に、お前が勝手に」
ハルヒ「寒いのよ、早く早く!」
キョン「……わかったよ。玄関開けてやるから入って待ってろ」
6: 2009/04/17(金) 04:58:19.34 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「おじゃましまーす」コソコソ
キョン「物音立てんなよ、家族が寝て」
ハルヒ「くしゅっ!」
キョン「おまっ」
ハルヒ「あぁ、寒かった」
キョン「寒かった、じゃない。全く……少しは常識的行動をしてくれよ」
ハルヒ「思いついたら即実行! それがあたしの生き方よ!」
キョン「それもそうだな。……って、俺を巻き込むな」
ハルヒ「妹ちゃん寝てる?」
キョン「当たり前にな。だからあんまりうるさくすんなよ」
ハルヒ「うん。ほら、早く準備しなさい」
キョン「……はぁ」
キョン「物音立てんなよ、家族が寝て」
ハルヒ「くしゅっ!」
キョン「おまっ」
ハルヒ「あぁ、寒かった」
キョン「寒かった、じゃない。全く……少しは常識的行動をしてくれよ」
ハルヒ「思いついたら即実行! それがあたしの生き方よ!」
キョン「それもそうだな。……って、俺を巻き込むな」
ハルヒ「妹ちゃん寝てる?」
キョン「当たり前にな。だからあんまりうるさくすんなよ」
ハルヒ「うん。ほら、早く準備しなさい」
キョン「……はぁ」
7: 2009/04/17(金) 05:04:56.38 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「……ちょっとは掃除しなさいよね」
キョン「うるさいな。客が来るってならするよ」
ハルヒ「来てるじゃない」
キョン「夜中にいきなり現れる奴は客とは言わん」
ハルヒ「なんかベッド生暖かい。気持ち悪いわ」モフモフ
キョン「今まで寝てたから仕方ないだろ、勝手に寝転がるな」
ハルヒ「そいそいっ!」バタバタ
キョン「ばかっ、バタ足すんじゃない! 下に響くだろ!」
ハルヒ「えへへー」
キョン「えへへー、じゃないって……何しに来たんだよほんとに」
ハルヒ「だから言ったじゃない、眠れなかったの」
キョン「だからってウチに来るなよ」
ハルヒ「他の子に電話したりしたら迷惑じゃない。こんな夜中に」
キョン「その常識を俺にも使ってくれ」
キョン「うるさいな。客が来るってならするよ」
ハルヒ「来てるじゃない」
キョン「夜中にいきなり現れる奴は客とは言わん」
ハルヒ「なんかベッド生暖かい。気持ち悪いわ」モフモフ
キョン「今まで寝てたから仕方ないだろ、勝手に寝転がるな」
ハルヒ「そいそいっ!」バタバタ
キョン「ばかっ、バタ足すんじゃない! 下に響くだろ!」
ハルヒ「えへへー」
キョン「えへへー、じゃないって……何しに来たんだよほんとに」
ハルヒ「だから言ったじゃない、眠れなかったの」
キョン「だからってウチに来るなよ」
ハルヒ「他の子に電話したりしたら迷惑じゃない。こんな夜中に」
キョン「その常識を俺にも使ってくれ」
10: 2009/04/17(金) 05:09:02.42 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「夜中に行動するのって、どきどきするじゃない?」
キョン「うん」
ハルヒ「ただあんたの家に来るだけでも、なんかミッションみたいでさ」
キョン「へぇ」
ハルヒ「電話に出なかったら窓に石投げてやろうと思ったわ。5センチくらいの」
キョン「マジでふざけんな」
ハルヒ「もう目は覚めた?」
キョン「残念ながら、覚めちまったよ」
ハルヒ「じゃあおでかけしましょ」
キョン「どこに行くんだよ……こんな時間に」
ハルヒ「どこでもいいわ。いいじゃない、ワクワクするでしょ?」
キョン「小学生みたいなコト言いやがって」
キョン「うん」
ハルヒ「ただあんたの家に来るだけでも、なんかミッションみたいでさ」
キョン「へぇ」
ハルヒ「電話に出なかったら窓に石投げてやろうと思ったわ。5センチくらいの」
キョン「マジでふざけんな」
ハルヒ「もう目は覚めた?」
キョン「残念ながら、覚めちまったよ」
ハルヒ「じゃあおでかけしましょ」
キョン「どこに行くんだよ……こんな時間に」
ハルヒ「どこでもいいわ。いいじゃない、ワクワクするでしょ?」
キョン「小学生みたいなコト言いやがって」
15: 2009/04/17(金) 05:15:00.90 ID:ybi9NC7q0
キョン「外、どれくらい寒かった?」
ハルヒ「んー……手、貸して」
キョン「?」
ハルヒ「これくらい」キュッ
キョン「うわっ、手冷たっ」
ハルヒ「ひえひえよ」
キョン「風邪ひくぞお前、そんな薄着で」
ハルヒ「だって家の中暖かかったからさ……上着貸して?」
キョン「上着? んー……ほら」
ハルヒ「センスないわね」
キョン「帰れ」
ハルヒ「あっ、うそうそ! ほら貸して、貸しなさいっ」
キョン「そらっ」ボフッ
ハルヒ「んおっ……投げないでよバカ」
キョン「ちょっと大きいかもしれないけど、文句言うなよ」
ハルヒ「すんすん……変なにおいするわ」クンクン
キョン「嗅ぐな。あとしない、断じてしない」
ハルヒ「するわよ! なんていうか……キョンの家の匂いみたいな」クンカクンカ
キョン「わけがわからん」
ハルヒ「んー……手、貸して」
キョン「?」
ハルヒ「これくらい」キュッ
キョン「うわっ、手冷たっ」
ハルヒ「ひえひえよ」
キョン「風邪ひくぞお前、そんな薄着で」
ハルヒ「だって家の中暖かかったからさ……上着貸して?」
キョン「上着? んー……ほら」
ハルヒ「センスないわね」
キョン「帰れ」
ハルヒ「あっ、うそうそ! ほら貸して、貸しなさいっ」
キョン「そらっ」ボフッ
ハルヒ「んおっ……投げないでよバカ」
キョン「ちょっと大きいかもしれないけど、文句言うなよ」
ハルヒ「すんすん……変なにおいするわ」クンクン
キョン「嗅ぐな。あとしない、断じてしない」
ハルヒ「するわよ! なんていうか……キョンの家の匂いみたいな」クンカクンカ
キョン「わけがわからん」
17: 2009/04/17(金) 05:19:24.45 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「袖のとこ、ほつれてる」
キョン「ん? そうか?」
ハルヒ「ほら」ピロン
キョン「ほんとだ。しばらく着てなかったからかな」
ハルヒ「ちょっと、ここ座りなさい」
キョン「?」
ハルヒ「ねぐせ。ものっすごい静電気感じてるみたい」
キョン「あぁ、別にそれぐらい――」
ハルヒ「こーこ。ここ座れって言ってるの」ポフポフ
キョン「どんだけ自由なんだよ」
キョン「いててっ、痛いって。ひっぱんな」
ハルヒ「だって白髪が」クシクシ
キョン「ねーよ」
ハルヒ「あるもん」
キョン「……ほんとに?」
ハルヒ「うん」
キョン「や、優しく抜いてく……いてっ!」プツン
キョン「ん? そうか?」
ハルヒ「ほら」ピロン
キョン「ほんとだ。しばらく着てなかったからかな」
ハルヒ「ちょっと、ここ座りなさい」
キョン「?」
ハルヒ「ねぐせ。ものっすごい静電気感じてるみたい」
キョン「あぁ、別にそれぐらい――」
ハルヒ「こーこ。ここ座れって言ってるの」ポフポフ
キョン「どんだけ自由なんだよ」
キョン「いててっ、痛いって。ひっぱんな」
ハルヒ「だって白髪が」クシクシ
キョン「ねーよ」
ハルヒ「あるもん」
キョン「……ほんとに?」
ハルヒ「うん」
キョン「や、優しく抜いてく……いてっ!」プツン
24: 2009/04/17(金) 05:23:37.57 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「髪伸びたわね。鬱陶しいから切りなさい」
キョン「金くれ」
ハルヒ「あ、切ってあげようか?」
キョン「遠慮しとくよ。停学になったりしたら大変だ」
ハルヒ「なによそれ!」
キョン「ハルヒはもう、髪伸ばさないのか?」
ハルヒ「ん? あぁ、別に伸ばす気はないわね」
キョン「そうか」
ハルヒ「伸ばしてもいいけど」
キョン「どっちだよ」
ハルヒ「どっちがいい?」
キョン「別にどっちでも」
ハルヒ「どっちかって言うと?」
キョン「……そのままでいいんじゃないか」
ハルヒ「うん。あたしもそう思うわ」
キョン「え?」
ハルヒ「さ! 出発するわよ!」
キョン「だから大声だすなってば」
キョン「金くれ」
ハルヒ「あ、切ってあげようか?」
キョン「遠慮しとくよ。停学になったりしたら大変だ」
ハルヒ「なによそれ!」
キョン「ハルヒはもう、髪伸ばさないのか?」
ハルヒ「ん? あぁ、別に伸ばす気はないわね」
キョン「そうか」
ハルヒ「伸ばしてもいいけど」
キョン「どっちだよ」
ハルヒ「どっちがいい?」
キョン「別にどっちでも」
ハルヒ「どっちかって言うと?」
キョン「……そのままでいいんじゃないか」
ハルヒ「うん。あたしもそう思うわ」
キョン「え?」
ハルヒ「さ! 出発するわよ!」
キョン「だから大声だすなってば」
27: 2009/04/17(金) 05:27:45.62 ID:ybi9NC7q0
キョン「……静かだな」
ハルヒ「当たり前でしょ、夜中だもん」
キョン「お前の口から当たり前とかがでてくるとは」
キョン「で、どうすんだよ」
ハルヒ「幽霊城でも探す? 天体観測でもする?」
キョン「線路沿いに氏体を捜しに行くのもいいな」
ハルヒ「?」
キョン「あれ、知らないか?」
ハルヒ「うん」
キョン「そのうち教えてやるよ」
ハルヒ「今教えなさいよ」
キョン「やだよめんどくさい。ほら、とりあえず歩くぞ。近隣住民の迷惑になる」スタスタ
ハルヒ「あっ、こら。待ちなさいよっ」トコトコ
ハルヒ「当たり前でしょ、夜中だもん」
キョン「お前の口から当たり前とかがでてくるとは」
キョン「で、どうすんだよ」
ハルヒ「幽霊城でも探す? 天体観測でもする?」
キョン「線路沿いに氏体を捜しに行くのもいいな」
ハルヒ「?」
キョン「あれ、知らないか?」
ハルヒ「うん」
キョン「そのうち教えてやるよ」
ハルヒ「今教えなさいよ」
キョン「やだよめんどくさい。ほら、とりあえず歩くぞ。近隣住民の迷惑になる」スタスタ
ハルヒ「あっ、こら。待ちなさいよっ」トコトコ
29: 2009/04/17(金) 05:31:01.78 ID:ybi9NC7q0
キョン「コンビニでも行くか……暖かいもん飲みたい」
ハルヒ「そうだ、缶コーヒー買ってたんだ」
キョン「?」
ハルヒ「いやほら、キョンの目を覚ましてやろうと」
キョン「……気遣い方間違えてるよなぁ」
キョン「ぬるい」
ハルヒ「最初は暖かかったの。文句言うな」
キョン「ぬるいしブラックだし……」ブツブツ
ハルヒ「文句言うならあげないわよ!」
キョン「じゃあハルヒ、残り全部飲めな」
ハルヒ「……苦いの嫌いだから遠慮するわ」
キョン「うっわ、子供」
ハルヒ「こっ、子供じゃないわよ! このぐらい……んっ……にがっ」
キョン「苦いって言ってるじゃないか」
ハルヒ「言ってないわよ!」
ハルヒ「そうだ、缶コーヒー買ってたんだ」
キョン「?」
ハルヒ「いやほら、キョンの目を覚ましてやろうと」
キョン「……気遣い方間違えてるよなぁ」
キョン「ぬるい」
ハルヒ「最初は暖かかったの。文句言うな」
キョン「ぬるいしブラックだし……」ブツブツ
ハルヒ「文句言うならあげないわよ!」
キョン「じゃあハルヒ、残り全部飲めな」
ハルヒ「……苦いの嫌いだから遠慮するわ」
キョン「うっわ、子供」
ハルヒ「こっ、子供じゃないわよ! このぐらい……んっ……にがっ」
キョン「苦いって言ってるじゃないか」
ハルヒ「言ってないわよ!」
31: 2009/04/17(金) 05:36:43.68 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「全然星が見えないわね」
キョン「雲ってるわけじゃないんだけどな……なんでだろ」
ハルヒ「街灯が近くにあるせいかしら?」
キョン「どうだろうな」
ハルヒ「ちょっと」
キョン「あ?」
ハルヒ「手、触れた」
キョン「お前が近くを歩くからだろ。嫌なら離れて歩け」
ハルヒ「暗いもん」
キョン「知るかよ」
ハルヒ「酷い言い方ね! そんなんじゃモテないわよ」
キョン「ご心配なく。俺には朝比奈さんがいるし」
ハルヒ「相手にされると思ってるなんて、相当立派な脳みそが詰まってるのね」
キョン「うっせ」キュッ
ハルヒ「あっ、こら。なにどさくさに紛れて繋いでるのよ!」
キョン「予行演習だ。朝比奈さんをイメージしてだな」
ハルヒ「放しなさいよ、はーなーせっ」ブンブン
キョン「はは、ちっとは大人しくして朝比奈さんを演じてくれよ。団長さん?」
キョン「雲ってるわけじゃないんだけどな……なんでだろ」
ハルヒ「街灯が近くにあるせいかしら?」
キョン「どうだろうな」
ハルヒ「ちょっと」
キョン「あ?」
ハルヒ「手、触れた」
キョン「お前が近くを歩くからだろ。嫌なら離れて歩け」
ハルヒ「暗いもん」
キョン「知るかよ」
ハルヒ「酷い言い方ね! そんなんじゃモテないわよ」
キョン「ご心配なく。俺には朝比奈さんがいるし」
ハルヒ「相手にされると思ってるなんて、相当立派な脳みそが詰まってるのね」
キョン「うっせ」キュッ
ハルヒ「あっ、こら。なにどさくさに紛れて繋いでるのよ!」
キョン「予行演習だ。朝比奈さんをイメージしてだな」
ハルヒ「放しなさいよ、はーなーせっ」ブンブン
キョン「はは、ちっとは大人しくして朝比奈さんを演じてくれよ。団長さん?」
38: 2009/04/17(金) 05:45:46.61 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「……ほんとにみくるちゃんのコトが好きなの?」
キョン「ん? まあそりゃ、それが普通の反応じゃないか?」
ハルヒ「なんでよ」
キョン「だってあんなに可愛いんだし」
ハルヒ「ふんっ、違う女の子のコト考えながら手繋いでくるなんて最低ね!」
キョン「デリカシーのない男と、常識のない女。丁度いいじゃないか」
ハルヒ「いいもん。あたしも違う男の子のコト考えてやる」
キョン「ん? 誰だ?」
ハルヒ「えっと……古泉君?」
キョン「疑問形?」
ハルヒ「まあほら、その辺の。少なくとも無愛想で最低なあんただとは思わないもん」
キョン「そりゃどうも。あー、朝比奈さん俺と付き合ってくれないかなぁ」
ハルヒ「けっ!」ギュウウ
キョン「痛っ! 爪! めり込んでるって! ごめんなさいごめんなさい!」
キョン「ん? まあそりゃ、それが普通の反応じゃないか?」
ハルヒ「なんでよ」
キョン「だってあんなに可愛いんだし」
ハルヒ「ふんっ、違う女の子のコト考えながら手繋いでくるなんて最低ね!」
キョン「デリカシーのない男と、常識のない女。丁度いいじゃないか」
ハルヒ「いいもん。あたしも違う男の子のコト考えてやる」
キョン「ん? 誰だ?」
ハルヒ「えっと……古泉君?」
キョン「疑問形?」
ハルヒ「まあほら、その辺の。少なくとも無愛想で最低なあんただとは思わないもん」
キョン「そりゃどうも。あー、朝比奈さん俺と付き合ってくれないかなぁ」
ハルヒ「けっ!」ギュウウ
キョン「痛っ! 爪! めり込んでるって! ごめんなさいごめんなさい!」
42: 2009/04/17(金) 05:51:28.95 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「そういやあんた、彼女とかできたことないの?」
キョン「なんでそんなこと聞くんだ?」
ハルヒ「え? いや、あの……別に」
キョン「プライベートなことなので、お答えできません」
ハルヒ「なにカッコつけてんのよ」
キョン「別に。言う必要ないだろ」
ハルヒ「ないくせに」
キョン「知るか」
ハルヒ「……ないんでしょ?」
キョン「きにすんなって」
ハルヒ「ちゃ、ちゃんと答えなさいよ!」
キョン「なにをムキになってんだよ。変な奴だな」
ハルヒ「!」
キョン「……今は彼女はいないとだけ、教えといてやる」
ハルヒ「あ……うん、あたしも」
キョン「ハルヒは色んな奴と付き合ってたんだもんなー。大人だな大人」
ハルヒ「べっ、別になにも! なんにもないわよ!」
キョン「だから何を慌ててるんだ」
キョン「なんでそんなこと聞くんだ?」
ハルヒ「え? いや、あの……別に」
キョン「プライベートなことなので、お答えできません」
ハルヒ「なにカッコつけてんのよ」
キョン「別に。言う必要ないだろ」
ハルヒ「ないくせに」
キョン「知るか」
ハルヒ「……ないんでしょ?」
キョン「きにすんなって」
ハルヒ「ちゃ、ちゃんと答えなさいよ!」
キョン「なにをムキになってんだよ。変な奴だな」
ハルヒ「!」
キョン「……今は彼女はいないとだけ、教えといてやる」
ハルヒ「あ……うん、あたしも」
キョン「ハルヒは色んな奴と付き合ってたんだもんなー。大人だな大人」
ハルヒ「べっ、別になにも! なんにもないわよ!」
キョン「だから何を慌ててるんだ」
45: 2009/04/17(金) 05:56:08.54 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「でもあたしはあんたと違って、付き合えないんじゃないわよ?」
キョン「なんだよ、失礼だな」
ハルヒ「付き合ってくださいって人はいるけど、付き合わないだけ」
キョン「あーはいはい、そーですね」
ハルヒ「なにそれ、嫉妬?」
キョン「別に。お前がそう言うんだからそうなんだろ?」
ハルヒ「あんたは知らないでしょうけど、高校に入学して十五人に告白されたわ」
キョン「マジでか」
ハルヒ「……まあ……正確には二人だけど」
キョン「どんだけサバ読んでるんだよ。って、それでも二人……」
ハルヒ「ふふっ、凄いでしょ」
キョン「物好きもいるもんだな」
ハルヒ「失礼ねっ!」ゴチン
キョン「たっ! 頭突きすんなっ!」
ハルヒ「いたたっ……この石頭っ」
キョン「なんだよ、失礼だな」
ハルヒ「付き合ってくださいって人はいるけど、付き合わないだけ」
キョン「あーはいはい、そーですね」
ハルヒ「なにそれ、嫉妬?」
キョン「別に。お前がそう言うんだからそうなんだろ?」
ハルヒ「あんたは知らないでしょうけど、高校に入学して十五人に告白されたわ」
キョン「マジでか」
ハルヒ「……まあ……正確には二人だけど」
キョン「どんだけサバ読んでるんだよ。って、それでも二人……」
ハルヒ「ふふっ、凄いでしょ」
キョン「物好きもいるもんだな」
ハルヒ「失礼ねっ!」ゴチン
キョン「たっ! 頭突きすんなっ!」
ハルヒ「いたたっ……この石頭っ」
55: 2009/04/17(金) 06:04:57.70 ID:ybi9NC7q0
キョン「いやでも、今のハルヒに告白するってのは事実凄くないか?」
ハルヒ「なにそれ」
キョン「だってほら、入学してから色々と」
ハルヒ「…」
キョン「まあ、可愛かったらなんでもいいのかもな」
ハルヒ「ちょっと、酷くないそれ」
キョン「それだけ目立った行動してるじゃないか。自覚してるだろ?」
ハルヒ「してないもん」
キョン「?」
ハルヒ「あたしはあたしのやりたいようにしてるだけ。変なことなんて、してないわよ」
キョン「……うん。ごめん、言い過ぎた」
ハルヒ「謝らないでよ。別になんとも思ってないわ」
キョン「でもほら、ハルヒが可愛いってのは……皆理解してるってことだ」
ハルヒ「なっ、なによ。やめてよ気持ち悪い」
キョン「いいじゃないか、俺とお前二人だけだし。たまにはその……お世辞っつーか」
ハルヒ「あんたはお世辞にもカッコよくないけどね!」
キョン「お前なぁ」
ハルヒ「なにそれ」
キョン「だってほら、入学してから色々と」
ハルヒ「…」
キョン「まあ、可愛かったらなんでもいいのかもな」
ハルヒ「ちょっと、酷くないそれ」
キョン「それだけ目立った行動してるじゃないか。自覚してるだろ?」
ハルヒ「してないもん」
キョン「?」
ハルヒ「あたしはあたしのやりたいようにしてるだけ。変なことなんて、してないわよ」
キョン「……うん。ごめん、言い過ぎた」
ハルヒ「謝らないでよ。別になんとも思ってないわ」
キョン「でもほら、ハルヒが可愛いってのは……皆理解してるってことだ」
ハルヒ「なっ、なによ。やめてよ気持ち悪い」
キョン「いいじゃないか、俺とお前二人だけだし。たまにはその……お世辞っつーか」
ハルヒ「あんたはお世辞にもカッコよくないけどね!」
キョン「お前なぁ」
65: 2009/04/17(金) 06:18:06.11 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「コンビニ、見えてきた」
キョン「さすがに明るいな」
ハルヒ「変な人いない?」
キョン「いるな」
ハルヒ「やっぱり。夜中だもんね」
キョン「あぁ、しっかりと俺の隣にいる」
ハルヒ「……って、殴るわよ!」
ウィーン
ハルヒ「……暇そうね」
キョン「さすがに誰も来ないだろ。こんな平日に」
ハルヒ「読みたい雑誌あったのよねー」トコトコ
キョン「俺も漫画読むか……ほんとなにやってんだろうな、こんな時間に」
キョン「さすがに明るいな」
ハルヒ「変な人いない?」
キョン「いるな」
ハルヒ「やっぱり。夜中だもんね」
キョン「あぁ、しっかりと俺の隣にいる」
ハルヒ「……って、殴るわよ!」
ウィーン
ハルヒ「……暇そうね」
キョン「さすがに誰も来ないだろ。こんな平日に」
ハルヒ「読みたい雑誌あったのよねー」トコトコ
キョン「俺も漫画読むか……ほんとなにやってんだろうな、こんな時間に」
68: 2009/04/17(金) 06:23:53.51 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「……この服可愛くない?」
キョン「さぁ」
ハルヒ「これとか」
キョン「いいんじゃないか」
ハルヒ「ちゃんと答なさいよバカキョン」
キョン「ミスったな……今日は別に読みたい雑誌出てる日じゃないな」
ハルヒ「へぇ」
キョン「もっと気の利いた日に誘えよ。月曜日とか」
ハルヒ「知らないわよ」
キョン「あ、これいいんじゃないか。青いやつ」
ハルヒ「……やっぱあんたセンスないわね」
キョン「なっ」
キョン「さぁ」
ハルヒ「これとか」
キョン「いいんじゃないか」
ハルヒ「ちゃんと答なさいよバカキョン」
キョン「ミスったな……今日は別に読みたい雑誌出てる日じゃないな」
ハルヒ「へぇ」
キョン「もっと気の利いた日に誘えよ。月曜日とか」
ハルヒ「知らないわよ」
キョン「あ、これいいんじゃないか。青いやつ」
ハルヒ「……やっぱあんたセンスないわね」
キョン「なっ」
70: 2009/04/17(金) 06:29:25.05 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「あっいす、あっいすー♪」ゴソゴソ
キョン「寒いんじゃなかったのか」
ハルヒ「歩いてたら暖まったわよ。これ食べたい」
キョン「どうぞご自由に」
ハルヒ「…」
キョン「……一個だけな」
ハルヒ「ジュースも」
キョン「それは自分で買え」
キョン「あの店員、なんて言ってた?」
ハルヒ「ありやしたー」
キョン「あざっしたーじゃなかったか」
ハルヒ「うーん……まあ、かろうじて日本語っていうか」
キョン「大変だろうなぁ、こんな夜中まで」
ハルヒ「あっ、あっち公園あるんだった。ほら行くわよ」
キョン「寒いんじゃなかったのか」
ハルヒ「歩いてたら暖まったわよ。これ食べたい」
キョン「どうぞご自由に」
ハルヒ「…」
キョン「……一個だけな」
ハルヒ「ジュースも」
キョン「それは自分で買え」
キョン「あの店員、なんて言ってた?」
ハルヒ「ありやしたー」
キョン「あざっしたーじゃなかったか」
ハルヒ「うーん……まあ、かろうじて日本語っていうか」
キョン「大変だろうなぁ、こんな夜中まで」
ハルヒ「あっ、あっち公園あるんだった。ほら行くわよ」
72: 2009/04/17(金) 06:33:35.43 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「これね、ハートの形のが入ってるときがあるのよ?」
キョン「知ってるよ」
ハルヒ「賭けない? 入ってたらあたしの勝ち!」
キョン「なにを賭けるんだよ」
ハルヒ「あたしが勝ったら、またこうやって夜中にデートすること」
キョン「へぇ、デートだったんだこれ」
ハルヒ「! さっ、散歩よ! なに自惚れてんのよバーカ!」
キョン「はいはい。まあ、開けてみろって」
パカ
ハルヒ「……ありゃ」
キョン「残念だったな」
ハルヒ「ちぇっ、さすがに三回連続はないか……」
キョン「…」(そういうことか……よかった)
ハルヒ「食べる?」
キョン「貰うよ」
キョン「知ってるよ」
ハルヒ「賭けない? 入ってたらあたしの勝ち!」
キョン「なにを賭けるんだよ」
ハルヒ「あたしが勝ったら、またこうやって夜中にデートすること」
キョン「へぇ、デートだったんだこれ」
ハルヒ「! さっ、散歩よ! なに自惚れてんのよバーカ!」
キョン「はいはい。まあ、開けてみろって」
パカ
ハルヒ「……ありゃ」
キョン「残念だったな」
ハルヒ「ちぇっ、さすがに三回連続はないか……」
キョン「…」(そういうことか……よかった)
ハルヒ「食べる?」
キョン「貰うよ」
73: 2009/04/17(金) 06:36:27.09 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「口の中で溶かすのが好きなの」
キョン「俺は噛んじゃう派だな」
ハルヒ「邪道よ、邪道」
キョン「そっちこそ」
ハルヒ「キョン何買ったの?」
キョン「ん? ほら。麦チョコ」
ハルヒ「なんで?」
キョン「外で食うと美味いんだよ」
ハルヒ「……?」
キョン「いや、なんでもない」
ハルヒ「あーん」
キョン「あ?」
ハルヒ「これ、一個あげた」
キョン「……ほら」チョイ
ハルヒ「むぐ……一個だけ?」
キョン「等価交換だろ。一個だから一個」
ハルヒ「むー、なんか納得いかないわね!」
キョン「俺は噛んじゃう派だな」
ハルヒ「邪道よ、邪道」
キョン「そっちこそ」
ハルヒ「キョン何買ったの?」
キョン「ん? ほら。麦チョコ」
ハルヒ「なんで?」
キョン「外で食うと美味いんだよ」
ハルヒ「……?」
キョン「いや、なんでもない」
ハルヒ「あーん」
キョン「あ?」
ハルヒ「これ、一個あげた」
キョン「……ほら」チョイ
ハルヒ「むぐ……一個だけ?」
キョン「等価交換だろ。一個だから一個」
ハルヒ「むー、なんか納得いかないわね!」
79: 2009/04/17(金) 06:43:44.69 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「麦チョコって、なんでこうなったのかしら?」
キョン「だれかが麦とチョコを一緒に食べたかったんだろ」
ハルヒ「変な人ね」
キョン「美味しかったらなんでも正解だ」
ハルヒ「……変なの」
キョン「黙って食え。なにげに俺より食いやがって」
ハルヒ「麦チョコじゃないわよ」
キョン「えっ?」
ハルヒ「夜中の公園に、キョンと二人っきり」
キョン「……確かにな。なにやってるんだろうな」
ハルヒ「明日、起きられるかな?」
キョン「たまには遅刻してもいいんじゃないか」
ハルヒ「……一緒に遅刻する?」
キョン「嫌だね。一人でしてろ」
ハルヒ「! こっ、バカ! バカキョン!」バシバシ
キョン「なっ、なんだよ? こらやめろって」
キョン「だれかが麦とチョコを一緒に食べたかったんだろ」
ハルヒ「変な人ね」
キョン「美味しかったらなんでも正解だ」
ハルヒ「……変なの」
キョン「黙って食え。なにげに俺より食いやがって」
ハルヒ「麦チョコじゃないわよ」
キョン「えっ?」
ハルヒ「夜中の公園に、キョンと二人っきり」
キョン「……確かにな。なにやってるんだろうな」
ハルヒ「明日、起きられるかな?」
キョン「たまには遅刻してもいいんじゃないか」
ハルヒ「……一緒に遅刻する?」
キョン「嫌だね。一人でしてろ」
ハルヒ「! こっ、バカ! バカキョン!」バシバシ
キョン「なっ、なんだよ? こらやめろって」
86: 2009/04/17(金) 06:52:33.59 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「星、ちょっとだけ見えるわね」
キョン「そうだな。ほんのちょっとだけ」
ハルヒ「……数えてみてよ」
キョン「数えられるほど少しじゃないだろ」
ハルヒ「あたし右から数えるから、あんたは左から」
キョン「どっからどこまでが右なんだ?」
ハルヒ「えっと、ここから……」
キョン「わかんないって」
ハルヒ「だーかーら、こっからここまでなの」
キョン「わかんねーよ」
ハルヒ「……もう」
キョン「ちょっとだけさ、静かに眺めてみよう。たまにはな……こういうのもいいだろ」
ハルヒ「……首傾けてもいい? 少しだけ眠くなってきちゃった」
キョン「いいよ」
ハルヒ「…」ポフ
キョン「そうだな。ほんのちょっとだけ」
ハルヒ「……数えてみてよ」
キョン「数えられるほど少しじゃないだろ」
ハルヒ「あたし右から数えるから、あんたは左から」
キョン「どっからどこまでが右なんだ?」
ハルヒ「えっと、ここから……」
キョン「わかんないって」
ハルヒ「だーかーら、こっからここまでなの」
キョン「わかんねーよ」
ハルヒ「……もう」
キョン「ちょっとだけさ、静かに眺めてみよう。たまにはな……こういうのもいいだろ」
ハルヒ「……首傾けてもいい? 少しだけ眠くなってきちゃった」
キョン「いいよ」
ハルヒ「…」ポフ
93: 2009/04/17(金) 07:02:38.46 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「…」
キョン「…」
キョン「……いいもんだな、こういうのも」
ハルヒ「うん」
キョン「だけど頻繁に連れ出さないでくれよ? 俺達は学生なんだから」
ハルヒ「……たまにならいい?」
キョン「起きていれば、な」
ハルヒ「だめ。あんたはあたしが電話したら絶対に起きるの」
キョン「そんなこと言われても」
ハルヒ「起きなきゃ怒るわよ。電話したらすぐ起きて……すぐに傍に寄ってくるの」
キョン「……俺じゃなきゃダメなのか?」
ハルヒ「あんたぐらいしか誘わないわよ。他の子は、可哀想でしょ?」
キョン「それもそうだな。俺なら、こういうのも別に構わないさ」
ハルヒ「……ありがと」
キョン「なんだって?」
ハルヒ「んーん、なんでもないわよ」
キョン「…」
キョン「……いいもんだな、こういうのも」
ハルヒ「うん」
キョン「だけど頻繁に連れ出さないでくれよ? 俺達は学生なんだから」
ハルヒ「……たまにならいい?」
キョン「起きていれば、な」
ハルヒ「だめ。あんたはあたしが電話したら絶対に起きるの」
キョン「そんなこと言われても」
ハルヒ「起きなきゃ怒るわよ。電話したらすぐ起きて……すぐに傍に寄ってくるの」
キョン「……俺じゃなきゃダメなのか?」
ハルヒ「あんたぐらいしか誘わないわよ。他の子は、可哀想でしょ?」
キョン「それもそうだな。俺なら、こういうのも別に構わないさ」
ハルヒ「……ありがと」
キョン「なんだって?」
ハルヒ「んーん、なんでもないわよ」
98: 2009/04/17(金) 07:10:34.17 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「明日、もう休んじゃおっかな」
キョン「不良だな」
ハルヒ「こんな時間に外出歩いてる人に言われたくないわよ」
キョン「お互い様ってやつだな」
ハルヒ「ね? 休みましょうよ?」
キョン「なんで俺まで」
ハルヒ「いいじゃない。一日だけ」
キョン「少しだけ、少しだけっていうのが破滅の始まりなんだぞ?」
ハルヒ「むー……」
キョン「だけどまあ」
ハルヒ「?」
キョン「そういうのも、たまーにならいいかもな」
ハルヒ「本当に?」
キョン「だけど起きる努力はするぞ? どうしても起きられなかったら、そうしよう」
ハルヒ「うん、約束ね」
キョン「起きる気ないだろ」
ハルヒ「あるわよ」
キョン「じゃあこうしよう。まず起きたら互いが互いに電話する。それで起こされたほうの命令を聞く」
ハルヒ「……いいわね。あたしが先なら、一緒に出かけるわよ?」
キョン「いいとも。俺は絶対に定時通り起きてやるから」
キョン「不良だな」
ハルヒ「こんな時間に外出歩いてる人に言われたくないわよ」
キョン「お互い様ってやつだな」
ハルヒ「ね? 休みましょうよ?」
キョン「なんで俺まで」
ハルヒ「いいじゃない。一日だけ」
キョン「少しだけ、少しだけっていうのが破滅の始まりなんだぞ?」
ハルヒ「むー……」
キョン「だけどまあ」
ハルヒ「?」
キョン「そういうのも、たまーにならいいかもな」
ハルヒ「本当に?」
キョン「だけど起きる努力はするぞ? どうしても起きられなかったら、そうしよう」
ハルヒ「うん、約束ね」
キョン「起きる気ないだろ」
ハルヒ「あるわよ」
キョン「じゃあこうしよう。まず起きたら互いが互いに電話する。それで起こされたほうの命令を聞く」
ハルヒ「……いいわね。あたしが先なら、一緒に出かけるわよ?」
キョン「いいとも。俺は絶対に定時通り起きてやるから」
101: 2009/04/17(金) 07:15:49.48 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「そろそろ帰ろっか」
キョン「もう満足か?」
ハルヒ「うん。早く帰らないと、親が起きちゃうし」
キョン「送るよ」
キョン「……? どうした、立てよ」
ハルヒ「手をひいて?」
キョン「なんだよ、いい身分だな。よ……っと」グッ
ハルヒ「よいしょ!」ギュウ
キョン「……なんで抱きついてくる。くるしい」
ハルヒ「あんたが力いっぱい引き寄せるから。あたしのせいじゃないわ」
キョン「放れろよ」
ハルヒ「あんたこそ」
キョン「お前こそ」
ハルヒ「名前で呼んでよ」
キョン「ハルヒ」
ハルヒ「……もっかい」
キョン「……放れないと帰れないぞ。ハルヒ」
ハルヒ「うん。でも、もう少しだけ」
キョン「…」
キョン「もう満足か?」
ハルヒ「うん。早く帰らないと、親が起きちゃうし」
キョン「送るよ」
キョン「……? どうした、立てよ」
ハルヒ「手をひいて?」
キョン「なんだよ、いい身分だな。よ……っと」グッ
ハルヒ「よいしょ!」ギュウ
キョン「……なんで抱きついてくる。くるしい」
ハルヒ「あんたが力いっぱい引き寄せるから。あたしのせいじゃないわ」
キョン「放れろよ」
ハルヒ「あんたこそ」
キョン「お前こそ」
ハルヒ「名前で呼んでよ」
キョン「ハルヒ」
ハルヒ「……もっかい」
キョン「……放れないと帰れないぞ。ハルヒ」
ハルヒ「うん。でも、もう少しだけ」
キョン「…」
112: 2009/04/17(金) 07:24:23.82 ID:ybi9NC7q0
ハルヒ「それじゃ、また明日……じゃないわね」
キョン「またあとで、だな」
ハルヒ「ちゃんと起きなさいよ」
キョン「そっちこそ」
ハルヒ「あ、上着」
キョン「いいよ。また今度で」
ハルヒ「また今度、午前二時の散歩日和にでも?」
キョン「……そうだな」
ハルヒ「うん」
キョン「約束、忘れんなよ。起きたらまず電話」
ハルヒ「掛けた方の命令を聞く」
キョン「そうだ。それじゃ、おやすみハルヒ」
ハルヒ「おやすみキョン。いい夢見なさいね」
キョン「見る間もなく熟睡だろうよ……ふぁっ」
キョン「またあとで、だな」
ハルヒ「ちゃんと起きなさいよ」
キョン「そっちこそ」
ハルヒ「あ、上着」
キョン「いいよ。また今度で」
ハルヒ「また今度、午前二時の散歩日和にでも?」
キョン「……そうだな」
ハルヒ「うん」
キョン「約束、忘れんなよ。起きたらまず電話」
ハルヒ「掛けた方の命令を聞く」
キョン「そうだ。それじゃ、おやすみハルヒ」
ハルヒ「おやすみキョン。いい夢見なさいね」
キョン「見る間もなく熟睡だろうよ……ふぁっ」
113: 2009/04/17(金) 07:29:30.54 ID:ybi9NC7q0
キョン「…」
キョン「……くかー……」
ピリリr
キョン「……ん……! し、しまった!」
キョン「はい、もしもし?」
谷口「おいキョン、なにやってんだ。寝坊か?」
キョン「……なんだ谷口か」
谷口「なんだってなんだよ。マジで寝てたのか」
キョン「あぁ、昨日ちょっとな……もう九時かよ」
谷口「涼宮も来てないし、お前らまたあの変な部活でなにかしてたのかよ?」
キョン「んー……近いな」
谷口「だめだ、こいつ完全に寝起きだ」
キョン「まあいい。とりあえず起こしてくれてありがとう」
谷口「そうそう、国木田がお前が貸してくれって言ってたCD持ってきてるってさ」
キョン「あぁ、あれな。あー……うんうん、わかった」
ピッ
キョン「……ねむっ……」
キョン「ハルヒも来てないって言ってたな……うしっ」
キョン「……くかー……」
ピリリr
キョン「……ん……! し、しまった!」
キョン「はい、もしもし?」
谷口「おいキョン、なにやってんだ。寝坊か?」
キョン「……なんだ谷口か」
谷口「なんだってなんだよ。マジで寝てたのか」
キョン「あぁ、昨日ちょっとな……もう九時かよ」
谷口「涼宮も来てないし、お前らまたあの変な部活でなにかしてたのかよ?」
キョン「んー……近いな」
谷口「だめだ、こいつ完全に寝起きだ」
キョン「まあいい。とりあえず起こしてくれてありがとう」
谷口「そうそう、国木田がお前が貸してくれって言ってたCD持ってきてるってさ」
キョン「あぁ、あれな。あー……うんうん、わかった」
ピッ
キョン「……ねむっ……」
キョン「ハルヒも来てないって言ってたな……うしっ」
116: 2009/04/17(金) 07:36:04.26 ID:ybi9NC7q0
ピリリr……
ハルヒ「……ふぁい?」
キョン「ふぁい? じゃない。何時だと思ってるんだ」
ハルヒ「何時って……!」
キョン「早く出てこいよ。外で待ってるんだから」
ハルヒ「え? 外……あ!」
キョン「おーおー、凄い頭してるな。寝癖かそれ?」
ハルヒ「!!! みっ、見てるんじゃないわよ!」
キョン「なんでもいいけど、約束は約束だからな」
ハルヒ「?」
キョン「電話を掛けたほうの命令を聞くって。忘れたわけじゃないだろうな」
ハルヒ「……し、知らないわね」
キョン「通用しねーよ。いいか、命令するぞ」
ハルヒ「なっ、なによ!?」
キョン「今から五分で降りて来い。いや、十分待ってやる」
ハルヒ「?」
キョン「丁度観たい映画があったんだ。それ以上は待たないからな」
ハルヒ「……あっ、あたしに命令なんてしてるんじゃないわよ! すぐ行くから待ってなさいっ!」
ハルヒ「……ふぁい?」
キョン「ふぁい? じゃない。何時だと思ってるんだ」
ハルヒ「何時って……!」
キョン「早く出てこいよ。外で待ってるんだから」
ハルヒ「え? 外……あ!」
キョン「おーおー、凄い頭してるな。寝癖かそれ?」
ハルヒ「!!! みっ、見てるんじゃないわよ!」
キョン「なんでもいいけど、約束は約束だからな」
ハルヒ「?」
キョン「電話を掛けたほうの命令を聞くって。忘れたわけじゃないだろうな」
ハルヒ「……し、知らないわね」
キョン「通用しねーよ。いいか、命令するぞ」
ハルヒ「なっ、なによ!?」
キョン「今から五分で降りて来い。いや、十分待ってやる」
ハルヒ「?」
キョン「丁度観たい映画があったんだ。それ以上は待たないからな」
ハルヒ「……あっ、あたしに命令なんてしてるんじゃないわよ! すぐ行くから待ってなさいっ!」
190: 2009/04/17(金) 16:53:46.59 ID:GwbB77390
キョン「今日の? 夜中?」
ハルヒ「うん」
キョン「そりゃまあ、寝てるとしか言いようがないけど……」
ハルヒ「あっ……そ、そうだよね」
キョン「なにかあるのか?」
ハルヒ「うん、あのね……散歩したいなって」
キョン「散歩? 夜中に?」
ハルヒ「そういう時間に、起きてるコト少ないし……外に出たことないから」
キョン「へぇ、そうか。そうだよな、ハルヒは二十一時には寝てそうだし」
ハルヒ「ねっ、寝てないよ! もう少し遅くまで起きてるもん。メールしてるでしょ?」
キョン「まあそれはそれとして……散歩ねぇ」
ハルヒ「…」
ハルヒ「うん」
キョン「そりゃまあ、寝てるとしか言いようがないけど……」
ハルヒ「あっ……そ、そうだよね」
キョン「なにかあるのか?」
ハルヒ「うん、あのね……散歩したいなって」
キョン「散歩? 夜中に?」
ハルヒ「そういう時間に、起きてるコト少ないし……外に出たことないから」
キョン「へぇ、そうか。そうだよな、ハルヒは二十一時には寝てそうだし」
ハルヒ「ねっ、寝てないよ! もう少し遅くまで起きてるもん。メールしてるでしょ?」
キョン「まあそれはそれとして……散歩ねぇ」
ハルヒ「…」
192: 2009/04/17(金) 16:58:56.24 ID:GwbB77390
キョン「起きてろっていうなら、起きててやるけどさ」
ハルヒ「ん?」
キョン「他の奴はどうか知らないぞ。朝比奈さんとか絶対に二十時には寝てると思う」
ハルヒ「あ……う、うん。そうだね」
キョン「一応聞いてみるか」
ハルヒ「……うん」
キョン「それに今日いきなり夜中に集合って言っても、集まりは悪いと思うよ」
ハルヒ「…」
キョン「だから、まあ……なんていうか」
ハルヒ「?」
キョン「俺だけでいいなら……俺はいつでも付き合ってやれるけど」
ハルヒ「……いいかな」
キョン「仕方なし、だけどな。うん。ハルヒが頼むのなら、しょうがない」
ハルヒ「ふふっ、ありがとう。じゃあまた、夜に電話するね」
ハルヒ「ん?」
キョン「他の奴はどうか知らないぞ。朝比奈さんとか絶対に二十時には寝てると思う」
ハルヒ「あ……う、うん。そうだね」
キョン「一応聞いてみるか」
ハルヒ「……うん」
キョン「それに今日いきなり夜中に集合って言っても、集まりは悪いと思うよ」
ハルヒ「…」
キョン「だから、まあ……なんていうか」
ハルヒ「?」
キョン「俺だけでいいなら……俺はいつでも付き合ってやれるけど」
ハルヒ「……いいかな」
キョン「仕方なし、だけどな。うん。ハルヒが頼むのなら、しょうがない」
ハルヒ「ふふっ、ありがとう。じゃあまた、夜に電話するね」
195: 2009/04/17(金) 17:07:27.96 ID:GwbB77390
キョン「……いまだに信じられないよな」
古泉「なにがですか?」
キョン「いやだから、あいつに妙な力があるってのが……うおっ!?」
古泉「いいですねぇ、夜中のデートですか。まあその、問題を起こさない程度にお願いできれば」
キョン「お前は……いつからそこに居た?」
古泉「初めから居ましたよ」
キョン「人の話を盗み聞きするとは、爽やかに見えて結構黒いトコあるのな」
古泉「たまたま通りがかったら、たまたま話が聞こえてきたというニュアンスで捉えてもらえれば」
キョン「うるせぇ」
古泉「それはそうと、別に僕も夜中起きていることは可能ですが?」
キョン「うっ……そ、そうか」
古泉「でも今夜は冷えそうですからね。何も聞かなかったことにして、家で寝ることにします」
キョン「……よくわからん奴だ。お前って男は」
古泉「青春を謳歌するのはいいですが、日のあたらない所には危険が沢山あります」
キョン「?」
古泉「できれば僕に、快適な睡眠時間を提供していただきたいですね。夜中に仕事をするのは結構疲れるんですよ」
キョン「……わかったよ。まかせとけ」
古泉「なにがですか?」
キョン「いやだから、あいつに妙な力があるってのが……うおっ!?」
古泉「いいですねぇ、夜中のデートですか。まあその、問題を起こさない程度にお願いできれば」
キョン「お前は……いつからそこに居た?」
古泉「初めから居ましたよ」
キョン「人の話を盗み聞きするとは、爽やかに見えて結構黒いトコあるのな」
古泉「たまたま通りがかったら、たまたま話が聞こえてきたというニュアンスで捉えてもらえれば」
キョン「うるせぇ」
古泉「それはそうと、別に僕も夜中起きていることは可能ですが?」
キョン「うっ……そ、そうか」
古泉「でも今夜は冷えそうですからね。何も聞かなかったことにして、家で寝ることにします」
キョン「……よくわからん奴だ。お前って男は」
古泉「青春を謳歌するのはいいですが、日のあたらない所には危険が沢山あります」
キョン「?」
古泉「できれば僕に、快適な睡眠時間を提供していただきたいですね。夜中に仕事をするのは結構疲れるんですよ」
キョン「……わかったよ。まかせとけ」
196: 2009/04/17(金) 17:13:03.96 ID:GwbB77390
キョン「まったく……ハルヒのこととなると、あいつもすぐに口を出してくるな」
朝比奈「お仕事ですから、仕方ないですよ」
キョン「それもそうか……あぁ、またここに一人」
朝比奈「あたしは二十時になんて寝ませんよ?」
キョン「はい、すいません」
朝比奈「いいなぁ、夜中のお散歩なんて楽しそうです」
キョン「なら一緒に行きますか?」
朝比奈「本気で言ってます? 私、付いていっちゃいますよ?」
キョン「……お任せします」
朝比奈「今日は観たいTVがあるんです。なので、私も聞いてないことにします」
キョン「この時代のTVですか?」
朝比奈「未来のアニメは規制が……! きっ、禁則事項です♪」
キョン「…」
朝比奈「はい。このマフラー貸してあげますね。風邪をひかないように」ポフ
キョン「あぁ、どうも」
朝比奈「お仕事ですから、仕方ないですよ」
キョン「それもそうか……あぁ、またここに一人」
朝比奈「あたしは二十時になんて寝ませんよ?」
キョン「はい、すいません」
朝比奈「いいなぁ、夜中のお散歩なんて楽しそうです」
キョン「なら一緒に行きますか?」
朝比奈「本気で言ってます? 私、付いていっちゃいますよ?」
キョン「……お任せします」
朝比奈「今日は観たいTVがあるんです。なので、私も聞いてないことにします」
キョン「この時代のTVですか?」
朝比奈「未来のアニメは規制が……! きっ、禁則事項です♪」
キョン「…」
朝比奈「はい。このマフラー貸してあげますね。風邪をひかないように」ポフ
キョン「あぁ、どうも」
199: 2009/04/17(金) 17:28:06.12 ID:GwbB77390
キョン「優しいなぁ……朝比奈さんはさすがだ」
キョン「…」
キョン「そうだ、ポケットに甘いガムが」
キョン「…」
キョン「鞄の中にはブラックサ○ダーがあったな」ゴソゴソ
長門「!」ヒョコ
朝倉「あっ、こら! 長門さん!」
キョン「ほし、そこの二人ちょっとこい」
長門「…」モグモグ
キョン「なんでこう、お前らは盗み聞きが好きなんだ」
朝倉「盗み聞きなんかじゃないわよ。たまたま聞こえてきただけ」
キョン「わかってると思うが……監視するとか、やめてくれよ?」
朝倉「ふふっ、なにか見られたらマズイことでも?」
キョン「どんなときでも誰かに見られてるってのは、嫌なもんだろ」
朝倉「涼宮さんは別? あの子、授業中も結構あなたのコト見てるわよ」
キョン「……長門、何個欲しい?」
長門「十個が相場」
キョン「十五個やる」
長門「私と朝倉さんは、今夜一切の盗聴監視その類の能力の使用を禁止する」
朝倉「あっ、キョン君の卑怯者!」
キョン「…」
キョン「そうだ、ポケットに甘いガムが」
キョン「…」
キョン「鞄の中にはブラックサ○ダーがあったな」ゴソゴソ
長門「!」ヒョコ
朝倉「あっ、こら! 長門さん!」
キョン「ほし、そこの二人ちょっとこい」
長門「…」モグモグ
キョン「なんでこう、お前らは盗み聞きが好きなんだ」
朝倉「盗み聞きなんかじゃないわよ。たまたま聞こえてきただけ」
キョン「わかってると思うが……監視するとか、やめてくれよ?」
朝倉「ふふっ、なにか見られたらマズイことでも?」
キョン「どんなときでも誰かに見られてるってのは、嫌なもんだろ」
朝倉「涼宮さんは別? あの子、授業中も結構あなたのコト見てるわよ」
キョン「……長門、何個欲しい?」
長門「十個が相場」
キョン「十五個やる」
長門「私と朝倉さんは、今夜一切の盗聴監視その類の能力の使用を禁止する」
朝倉「あっ、キョン君の卑怯者!」
203: 2009/04/17(金) 17:38:39.49 ID:GwbB77390
―――――
キョン「出てこれるか? ちょうどほら、ハルヒの家の曲がり角んトコ居るけど?」
ハルヒ「うん。ちょっとだけ待っててね」
キョン「そこそこ寒いから、暖かい服装して出てこいよ」
ハルヒ「……おまたせ」
キョン「はい、今晩はいい天気ですね」
ハルヒ「え? あ、う、うん。そうですね。って、なんで敬語?」
キョン「まさかほんとにハルヒが起きてるとはな。もう二時だぞ?」
ハルヒ「起きてるよ。夕方、少しだけ寝たしね」
キョン「眠くないか?」
ハルヒ「うん。大丈夫」
キョン「そっか。それじゃ、適当にうろついてみるかね」
ハルヒ「はい。よろしくおねがいします」
キョン「こちらこそ」
206: 2009/04/17(金) 17:53:32.60 ID:GwbB77390
キョン「ドコに行きたいんだ?」
ハルヒ「うーん……ドコでもいいよ」
キョン「どこでもか……って言っても、どこもかしこもみんな閉まっちゃってるけどな」
ハルヒ「ふふ、そうだね」
キョン「一度もこの時間に外に出たことないのか?」
ハルヒ「ないよ。だって、用がないもん」
キョン「それもそうか」
ハルヒ「キョンは?」
キョン「そりゃあるよ。夏休みとか、暇だろ?」
ハルヒ「あー、悪い子だ」
キョン「うるさいな。ハルヒだって今そうじゃないか」
ハルヒ「あたしはほら、散歩だから」
キョン「関係ないさ。未成年は夜中は寝る、それが常識」
ハルヒ「……なんだかドキドキするね。キョンが傍に居ないと、すれ違う人も怖く見えちゃう」
キョン「おもいっきり走っていいか?」
ハルヒ「だっ、だめ!」
ハルヒ「うーん……ドコでもいいよ」
キョン「どこでもか……って言っても、どこもかしこもみんな閉まっちゃってるけどな」
ハルヒ「ふふ、そうだね」
キョン「一度もこの時間に外に出たことないのか?」
ハルヒ「ないよ。だって、用がないもん」
キョン「それもそうか」
ハルヒ「キョンは?」
キョン「そりゃあるよ。夏休みとか、暇だろ?」
ハルヒ「あー、悪い子だ」
キョン「うるさいな。ハルヒだって今そうじゃないか」
ハルヒ「あたしはほら、散歩だから」
キョン「関係ないさ。未成年は夜中は寝る、それが常識」
ハルヒ「……なんだかドキドキするね。キョンが傍に居ないと、すれ違う人も怖く見えちゃう」
キョン「おもいっきり走っていいか?」
ハルヒ「だっ、だめ!」
210: 2009/04/17(金) 17:57:45.98 ID:GwbB77390
キョン「って言っても、誰もすれ違わないな」
ハルヒ「……みんな寝てるのかな」
キョン「だろうな」
キョン「あ、誰か来た」
ハルヒ「!」
キョン「放れていいか?」
ハルヒ「だめ。キョン君逃げそうだから……」ギュ
キョン「逃げるわけないだろ……」
ハルヒ「…」
キョン「……ほら、別になにもない。ただの通行人さ」
ハルヒ「はー、緊張しちゃった」
キョン「臆病だなぁ」
ハルヒ「……このまま、手つないだままでいい?」
キョン「あぁ、そうしよう。迷子になられても探せないかもしれないしな」
ハルヒ「……みんな寝てるのかな」
キョン「だろうな」
キョン「あ、誰か来た」
ハルヒ「!」
キョン「放れていいか?」
ハルヒ「だめ。キョン君逃げそうだから……」ギュ
キョン「逃げるわけないだろ……」
ハルヒ「…」
キョン「……ほら、別になにもない。ただの通行人さ」
ハルヒ「はー、緊張しちゃった」
キョン「臆病だなぁ」
ハルヒ「……このまま、手つないだままでいい?」
キョン「あぁ、そうしよう。迷子になられても探せないかもしれないしな」
229: 2009/04/17(金) 18:55:11.79 ID:GwbB77390
キョン「寒くないか?」
ハルヒ「うん。大丈夫」
キョン「眠くなったら言えよ。送るから」
ハルヒ「子供じゃないから大丈夫だよ」
キョン「どうかな」
ハルヒ「大丈夫、だいじょ……ふあっ」
キョン「ほら、あくびしてるじゃん」
ハルヒ「し、してないよ? してないしてない」
キョン「したよ。口でっかくあけてさ?」
ハルヒ「してませんー」
キョン「まったくハルヒは……くあっ……」
ハルヒ「キョン君もだ」
キョン「俺のこれは、アレだ。脳の背伸び」
ハルヒ「ふふっ、よくわかんない」
キョン「お互い様さ」
ハルヒ「うん。大丈夫」
キョン「眠くなったら言えよ。送るから」
ハルヒ「子供じゃないから大丈夫だよ」
キョン「どうかな」
ハルヒ「大丈夫、だいじょ……ふあっ」
キョン「ほら、あくびしてるじゃん」
ハルヒ「し、してないよ? してないしてない」
キョン「したよ。口でっかくあけてさ?」
ハルヒ「してませんー」
キョン「まったくハルヒは……くあっ……」
ハルヒ「キョン君もだ」
キョン「俺のこれは、アレだ。脳の背伸び」
ハルヒ「ふふっ、よくわかんない」
キョン「お互い様さ」
231: 2009/04/17(金) 19:10:48.80 ID:GwbB77390
キョン「道が二つになってるな」
ハルヒ「……こっち」
キョン「あれ、俺はこっちかと」
ハルヒ「じゃんけんで決めよっか」
キョン「いいぞ」
ハルヒ「じゃーんけーん……ほいっ」
キョン「ほら俺の勝ち」
ハルヒ「あーあ……負けちゃった」
キョン「ハルヒはさ、じゃんけんすると絶対チョキだすよな」
ハルヒ「え? そうなの?」
キョン「おう」
ハルヒ「ちょっと、卑怯だよそれ。もっかい、もーいっかい」
キョン「嫌だね。次から気をつけな。ほら、行くぞー」
ハルヒ「……こっち」
キョン「あれ、俺はこっちかと」
ハルヒ「じゃんけんで決めよっか」
キョン「いいぞ」
ハルヒ「じゃーんけーん……ほいっ」
キョン「ほら俺の勝ち」
ハルヒ「あーあ……負けちゃった」
キョン「ハルヒはさ、じゃんけんすると絶対チョキだすよな」
ハルヒ「え? そうなの?」
キョン「おう」
ハルヒ「ちょっと、卑怯だよそれ。もっかい、もーいっかい」
キョン「嫌だね。次から気をつけな。ほら、行くぞー」
234: 2009/04/17(金) 19:16:24.26 ID:GwbB77390
キョン「あれ、こんなところにコンビニあったっけ」
ハルヒ「最近出来たんだよ」
キョン「へぇ、そうなんだ」
キョン「……そっか、今日は読んでる雑誌の発売日だった」
ハルヒ「どれ?」
キョン「ほら、これだよ」
ハルヒ「あー知ってる」
キョン「ちょっと読んでてもいいか?」
ハルヒ「うん」
キョン「…」
ハルヒ「……ココ行ってみたいな」
キョン「ん?」
ハルヒ「ほら。観覧車があるんだって」
キョン「へぇ……結構近いな。休みの日にでも行ってみるか」
ハルヒ「うん!」
ハルヒ「最近出来たんだよ」
キョン「へぇ、そうなんだ」
キョン「……そっか、今日は読んでる雑誌の発売日だった」
ハルヒ「どれ?」
キョン「ほら、これだよ」
ハルヒ「あー知ってる」
キョン「ちょっと読んでてもいいか?」
ハルヒ「うん」
キョン「…」
ハルヒ「……ココ行ってみたいな」
キョン「ん?」
ハルヒ「ほら。観覧車があるんだって」
キョン「へぇ……結構近いな。休みの日にでも行ってみるか」
ハルヒ「うん!」
236: 2009/04/17(金) 19:28:07.71 ID:GwbB77390
キョン「なに買おうかな……あぁ、これいいな」
ハルヒ「麦チョコ?」
キョン「なんか食べたくなったんだ」
ハルヒ「おいしいよね」
キョン「ハルヒはなにか欲しいのあるか?」
ハルヒ「えっと……」
キョン「麦チョコとアイス」
ハルヒ「ジュースにグミに……遠足みたいだね」
キョン「夜空のピクニックか。なんか似た名前の本があったような」
ハルヒ「読んだことあるよ。学校の行事で長い道を皆で歩くの」
キョン「へぇ、そうなんだ? 状況は全然違うんだな」
ハルヒ「……でも、あたしは今日のこれのほうが楽しいな」
キョン「そうかもな」
ハルヒ「麦チョコ?」
キョン「なんか食べたくなったんだ」
ハルヒ「おいしいよね」
キョン「ハルヒはなにか欲しいのあるか?」
ハルヒ「えっと……」
キョン「麦チョコとアイス」
ハルヒ「ジュースにグミに……遠足みたいだね」
キョン「夜空のピクニックか。なんか似た名前の本があったような」
ハルヒ「読んだことあるよ。学校の行事で長い道を皆で歩くの」
キョン「へぇ、そうなんだ? 状況は全然違うんだな」
ハルヒ「……でも、あたしは今日のこれのほうが楽しいな」
キョン「そうかもな」
243: 2009/04/17(金) 20:08:57.53 ID:GwbB77390
キョン「河原にベンチがある所があったっけ」
ハルヒ「えっと……あっちかな」
キョン「そこを目的地にしよう。そこで休んで、散歩終わり」
ハルヒ「車は走ってるね」
キョン「たとえ夜中でも、行動する人はするさ」
ハルヒ「…」
キョン「車の免許ってのもいいかもな」
ハルヒ「夜中のドライブ?」
キョン「楽しそうじゃないか?」
ハルヒ「そのときは呼んでね。あたしも付き合うよ」
キョン「そうだな。一番最初に誘ってやるさ」
ハルヒ「えっと……あっちかな」
キョン「そこを目的地にしよう。そこで休んで、散歩終わり」
ハルヒ「車は走ってるね」
キョン「たとえ夜中でも、行動する人はするさ」
ハルヒ「…」
キョン「車の免許ってのもいいかもな」
ハルヒ「夜中のドライブ?」
キョン「楽しそうじゃないか?」
ハルヒ「そのときは呼んでね。あたしも付き合うよ」
キョン「そうだな。一番最初に誘ってやるさ」
274: 2009/04/17(金) 22:38:04.36 ID:GwbB77390
キョン「ハルヒと歩いてるときはさ」
ハルヒ「うん?」
キョン「空がいつも晴れてる気がするな」
ハルヒ「そう……かな」
キョン「雲一つみえないじゃないか」
ハルヒ「うん……そうかも」
キョン「さすがだ」
ハルヒ「?」
キョン「晴れろって思えば、晴れるもんなんだよ」
ハルヒ「ほんとに?」
キョン「あぁ」
ハルヒ「なら……そうなのかもね」
キョン「そうだな」
ハルヒ「うん?」
キョン「空がいつも晴れてる気がするな」
ハルヒ「そう……かな」
キョン「雲一つみえないじゃないか」
ハルヒ「うん……そうかも」
キョン「さすがだ」
ハルヒ「?」
キョン「晴れろって思えば、晴れるもんなんだよ」
ハルヒ「ほんとに?」
キョン「あぁ」
ハルヒ「なら……そうなのかもね」
キョン「そうだな」
275: 2009/04/17(金) 22:40:29.98 ID:GwbB77390
キョン「あった。ほら、ベンチ」
ハルヒ「ほんとだ」
キョン「ほら、座れって」
ハルヒ「キョン君も」
キョン「もちろん」
ハルヒ「アイス、ちょっと溶けちゃったかな」
キョン「こいつは溶けかけが美味いんだよ。もっちりしてて」
ハルヒ「一個ずつ?」
キョン「なんだよ、二個とも食べたいのか?」
ハルヒ「そっ、そんなことないよ!」
キョン「じゃあ俺が二個とも貰うよ」
ハルヒ「あっ、こら。キョン君の欲張りー」
ハルヒ「ほんとだ」
キョン「ほら、座れって」
ハルヒ「キョン君も」
キョン「もちろん」
ハルヒ「アイス、ちょっと溶けちゃったかな」
キョン「こいつは溶けかけが美味いんだよ。もっちりしてて」
ハルヒ「一個ずつ?」
キョン「なんだよ、二個とも食べたいのか?」
ハルヒ「そっ、そんなことないよ!」
キョン「じゃあ俺が二個とも貰うよ」
ハルヒ「あっ、こら。キョン君の欲張りー」
278: 2009/04/17(金) 22:49:37.21 ID:GwbB77390
ハルヒ「指についちゃった」ペロッ
キョン「なんだよ、行儀悪いな」
ハルヒ「だってクリームが」
キョン「ほっぺにも、付いてる」スッ
ハルヒ「……ほんとだ」
キョン「どうですか、真夜中のお散歩は?」
ハルヒ「どきどきして、ワクワクして……上機嫌です」
キョン「そいつはよかった」
ハルヒ「歩いてると少しだけ暑くなっちゃった」
キョン「俺も。もうマフラー外そうかな」
ハルヒ「あ、じゃあこっち向いて?」
キョン「?」
ハルヒ「お召し物をお預かりしますよ?」スルッ
キョン「なにやってんだよ……うん、ありがとう」
キョン「なんだよ、行儀悪いな」
ハルヒ「だってクリームが」
キョン「ほっぺにも、付いてる」スッ
ハルヒ「……ほんとだ」
キョン「どうですか、真夜中のお散歩は?」
ハルヒ「どきどきして、ワクワクして……上機嫌です」
キョン「そいつはよかった」
ハルヒ「歩いてると少しだけ暑くなっちゃった」
キョン「俺も。もうマフラー外そうかな」
ハルヒ「あ、じゃあこっち向いて?」
キョン「?」
ハルヒ「お召し物をお預かりしますよ?」スルッ
キョン「なにやってんだよ……うん、ありがとう」
280: 2009/04/17(金) 22:52:49.70 ID:GwbB77390
ハルヒ「……水面が光ってるね」
キョン「同じ数だけ、空にも浮かんでるよ」
ハルヒ「ほんとかな? 数え切れないからわからないかも」
キョン「こうして水の上で光ってる星のなかにさ」
ハルヒ「?」
キョン「いくつか偽物があったとしても……わかんねーよな」
ハルヒ「うん」
キョン「もしかすると、浮かんでる星も全て偽りなのかも」
ハルヒ「……それを見てる、あたしとキョン君は?」
キョン「互いが互いを本物だと思ってるなら、本物なんだろうよ」
ハルヒ「よかった。じゃあ本物だ」
キョン「おう」
キョン「同じ数だけ、空にも浮かんでるよ」
ハルヒ「ほんとかな? 数え切れないからわからないかも」
キョン「こうして水の上で光ってる星のなかにさ」
ハルヒ「?」
キョン「いくつか偽物があったとしても……わかんねーよな」
ハルヒ「うん」
キョン「もしかすると、浮かんでる星も全て偽りなのかも」
ハルヒ「……それを見てる、あたしとキョン君は?」
キョン「互いが互いを本物だと思ってるなら、本物なんだろうよ」
ハルヒ「よかった。じゃあ本物だ」
キョン「おう」
282: 2009/04/17(金) 22:58:00.62 ID:GwbB77390
キョン「一時間以上もウロウロしてたんだな」
ハルヒ「眠くない?」
キョン「どうだろ……少しだけ眠いかな」
ハルヒ「ごめんね。あたしのわがままで」
キョン「俺も楽しんでるから、大丈夫さ」
ハルヒ「眠る?」
キョン「ここで?」
ハルヒ「……膝枕、してあげよっか」
キョン「…」
ハルヒ「お礼」ポンポンッ
キョン「よ……っと。重くないか?」
ハルヒ「うん、大丈夫。首、痛くない?」
キョン「もちろん。いい枕だな、ここは」
ハルヒ「眠くない?」
キョン「どうだろ……少しだけ眠いかな」
ハルヒ「ごめんね。あたしのわがままで」
キョン「俺も楽しんでるから、大丈夫さ」
ハルヒ「眠る?」
キョン「ここで?」
ハルヒ「……膝枕、してあげよっか」
キョン「…」
ハルヒ「お礼」ポンポンッ
キョン「よ……っと。重くないか?」
ハルヒ「うん、大丈夫。首、痛くない?」
キョン「もちろん。いい枕だな、ここは」
287: 2009/04/17(金) 23:19:15.41 ID:GwbB77390
キョン「……ほんとに眠っちゃいそうだ」
ハルヒ「いいよ、寝てても」
キョン「そういうわけにもいかないな」
ハルヒ「? なんで?」
キョン「せっかくハルヒと一緒なんだ。話してたいってこと……かな」
ハルヒ「……かっ、顔見ながら言わないでよ、もぅ……うん」
キョン「ハルヒ、綺麗な目してるよな」
ハルヒ「そう? でも、キョン君も」スッ
キョン「……しっかり写ってるな。ハルヒの瞳の中に、俺が居る」
ハルヒ「キョン君の目にも、あたしが居るね」
キョン「覚えとくといいさ、俺にはハルヒはこうやって写ってるんだ」
ハルヒ「……一緒」
キョン「…」
ハルヒ「いいよ、寝てても」
キョン「そういうわけにもいかないな」
ハルヒ「? なんで?」
キョン「せっかくハルヒと一緒なんだ。話してたいってこと……かな」
ハルヒ「……かっ、顔見ながら言わないでよ、もぅ……うん」
キョン「ハルヒ、綺麗な目してるよな」
ハルヒ「そう? でも、キョン君も」スッ
キョン「……しっかり写ってるな。ハルヒの瞳の中に、俺が居る」
ハルヒ「キョン君の目にも、あたしが居るね」
キョン「覚えとくといいさ、俺にはハルヒはこうやって写ってるんだ」
ハルヒ「……一緒」
キョン「…」
288: 2009/04/17(金) 23:23:24.67 ID:GwbB77390
キョン「よいしょ、ありがとう」
ハルヒ「? もういいの?」
キョン「交代しよう。今度はハルヒの番だ」
ハルヒ「あ……でも」
キョン「なんだよ、いいじゃないか。俺も膝枕、してみたいし」
ハルヒ「膝枕じゃなくてもいい?」
キョン「ん? なにがいいんだ?」
ハルヒ「膝枕じゃ、少しだけ遠いから……肩」
キョン「ほら、寄っといで」クッ
ハルヒ「失礼しますっ」
キョン「……ほっぺ冷えてるじゃん。寒いか?」
ハルヒ「ううん、暖かい。寒くないよ」
キョン「そっか」
ハルヒ「? もういいの?」
キョン「交代しよう。今度はハルヒの番だ」
ハルヒ「あ……でも」
キョン「なんだよ、いいじゃないか。俺も膝枕、してみたいし」
ハルヒ「膝枕じゃなくてもいい?」
キョン「ん? なにがいいんだ?」
ハルヒ「膝枕じゃ、少しだけ遠いから……肩」
キョン「ほら、寄っといで」クッ
ハルヒ「失礼しますっ」
キョン「……ほっぺ冷えてるじゃん。寒いか?」
ハルヒ「ううん、暖かい。寒くないよ」
キョン「そっか」
290: 2009/04/17(金) 23:29:11.53 ID:GwbB77390
ハルヒ「なんだかツキナミだけどさ」
キョン「うん」
ハルヒ「こんな時間にこんなところでこうしてると……」
キョン「…」
ハルヒ「ほんとうにこの世界に、あたしとキョン君だけになっちゃってるみたい」
キョン「そのほうがいいか?」
ハルヒ「うーん……どうだろ」
キョン「ハルヒがそれでいいなら、いいのかもしれないぞ?」
ハルヒ「……ちょっとだけ、嫌かな」
キョン「そっか」
ハルヒ「こうやってたまに一緒に居られるから、その時間を大切に思えてくるかなって」
キョン「そのわりには、結構頻繁に傍に居る気がするけどなぁ」
ハルヒ「えっとね、気のせい?」
キョン「うそつけ」
キョン「うん」
ハルヒ「こんな時間にこんなところでこうしてると……」
キョン「…」
ハルヒ「ほんとうにこの世界に、あたしとキョン君だけになっちゃってるみたい」
キョン「そのほうがいいか?」
ハルヒ「うーん……どうだろ」
キョン「ハルヒがそれでいいなら、いいのかもしれないぞ?」
ハルヒ「……ちょっとだけ、嫌かな」
キョン「そっか」
ハルヒ「こうやってたまに一緒に居られるから、その時間を大切に思えてくるかなって」
キョン「そのわりには、結構頻繁に傍に居る気がするけどなぁ」
ハルヒ「えっとね、気のせい?」
キョン「うそつけ」
296: 2009/04/17(金) 23:44:37.41 ID:GwbB77390
キョン「こうして宇宙を見上げてると、宇宙人ってのもどこかにいるのかもしれないって思えるな」
ハルヒ「うん。あたしはちゃんと居ると思うよ、宇宙人」
キョン「……ハルヒはそういうの大好きだもんな」
ハルヒ「最近、こう考えるんだ」
キョン「?」
ハルヒ「宇宙のどこかに、あたしたちと全く同じことをしている星があるの」
キョン「同じ星?」
ハルヒ「そこはね、あたしができなかったことを……選ばなかった選択肢を選んだりするの」
キョン「平行世界って、ことかな」
ハルヒ「その世界のあたしは蒼茫なんかじゃなくて、いつも忙しそうになにかを探してるんだ」
キョン「…」
ハルヒ「ちゃんとキョン君や有希ちゃん達も居て……」
キョン「今のハルヒとは、全く違うハルヒの世界なわけだな」
ハルヒ「……そこでも、キョン君はあたしの傍に居てくれてるかな?」
キョン「もちろんいるさ。俺はハルヒがどうなろうと、ハルヒの隣に居るはずだ」
ハルヒ「……そうだね。あたしもなんか……居てくれる、気がする」
ハルヒ「うん。あたしはちゃんと居ると思うよ、宇宙人」
キョン「……ハルヒはそういうの大好きだもんな」
ハルヒ「最近、こう考えるんだ」
キョン「?」
ハルヒ「宇宙のどこかに、あたしたちと全く同じことをしている星があるの」
キョン「同じ星?」
ハルヒ「そこはね、あたしができなかったことを……選ばなかった選択肢を選んだりするの」
キョン「平行世界って、ことかな」
ハルヒ「その世界のあたしは蒼茫なんかじゃなくて、いつも忙しそうになにかを探してるんだ」
キョン「…」
ハルヒ「ちゃんとキョン君や有希ちゃん達も居て……」
キョン「今のハルヒとは、全く違うハルヒの世界なわけだな」
ハルヒ「……そこでも、キョン君はあたしの傍に居てくれてるかな?」
キョン「もちろんいるさ。俺はハルヒがどうなろうと、ハルヒの隣に居るはずだ」
ハルヒ「……そうだね。あたしもなんか……居てくれる、気がする」
298: 2009/04/17(金) 23:53:05.16 ID:GwbB77390
キョン「そろそろ帰ろうか。疲れただろ?」
ハルヒ「うん……まぶたが重くなってきた」
キョン「帰られるだけの体力は残ってるのか?」
ハルヒ「んー、頑張ってみます」
キョン「おーおー、頼もしいなぁ」
キョン「帰る前に、アレやってみるか」
ハルヒ「?」
キョン「いやほら、明日も天気がいい日になるようにだ」
ハルヒ「あ、うん。そうだね」
キョン「俺とハルヒで願うと、なんでも叶っちゃうもんな」
ハルヒ「……キョン君から」
キョン「いいよ」
ハルヒ「明日も一日、幸せでいられますように……ん」
ハルヒ「うん……まぶたが重くなってきた」
キョン「帰られるだけの体力は残ってるのか?」
ハルヒ「んー、頑張ってみます」
キョン「おーおー、頼もしいなぁ」
キョン「帰る前に、アレやってみるか」
ハルヒ「?」
キョン「いやほら、明日も天気がいい日になるようにだ」
ハルヒ「あ、うん。そうだね」
キョン「俺とハルヒで願うと、なんでも叶っちゃうもんな」
ハルヒ「……キョン君から」
キョン「いいよ」
ハルヒ「明日も一日、幸せでいられますように……ん」
299: 2009/04/17(金) 23:57:42.08 ID:GwbB77390
朝倉「あーあ、つまんないわね」
長門「?」
朝倉「今頃あの二人、あーんなことやこーんなことを……」
長門「…」モッシャモッシャ
朝倉「あっ! 私の分まで食べたわね? バターサンド……もぅ、あんまり買ってないのに」
長門「美味」ポロポロ
朝倉「食べてから喋りなさい。零してる零してる」フキフキ
長門「…」
朝倉「ほんとに、幸せそうな二人よね」
長門「…」コク
朝倉「とてつもない力を持ってる涼宮さんも……キョン君のおかげでそれを抑えられてる」
長門「?」
朝倉「一人で願うより、二人で願うほうが叶う気がするでしょ?」
長門「……あなたも願うべき」
朝倉「? なにを」
長門「シュークリームのクリームが、パンパンにつまることを」
朝倉「それ以上食べたら口を縫合するわよ。んもう、寝なさい」
長門「?」
朝倉「今頃あの二人、あーんなことやこーんなことを……」
長門「…」モッシャモッシャ
朝倉「あっ! 私の分まで食べたわね? バターサンド……もぅ、あんまり買ってないのに」
長門「美味」ポロポロ
朝倉「食べてから喋りなさい。零してる零してる」フキフキ
長門「…」
朝倉「ほんとに、幸せそうな二人よね」
長門「…」コク
朝倉「とてつもない力を持ってる涼宮さんも……キョン君のおかげでそれを抑えられてる」
長門「?」
朝倉「一人で願うより、二人で願うほうが叶う気がするでしょ?」
長門「……あなたも願うべき」
朝倉「? なにを」
長門「シュークリームのクリームが、パンパンにつまることを」
朝倉「それ以上食べたら口を縫合するわよ。んもう、寝なさい」
300: 2009/04/18(土) 00:02:15.70 ID:6zVnevdv0
キョン「うし、到着」
ハルヒ「んー……」
キョン「おーい、起きてるか?」
ハルヒ「んん……うん」
キョン「また明日な」
ハルヒ「昼過ぎまで寝てるかも……ふぁっ」
キョン「休日だし、それでもいいんじゃないか?」
ハルヒ「でも、ほら……うーん、頭回らないや」
キョン「また起きたら電話するよ、なければしてくればいい。映画でも見に行こう」
ハルヒ「うん。お願いしたから、いい天気になってると思うしね」
キョン「それじゃ、またあとで。おやすみハルヒ」
ハルヒ「最後に……ぎゅーっ……ん。バイバイ、キョン君。おやすみなさい」
ハルヒ「んー……」
キョン「おーい、起きてるか?」
ハルヒ「んん……うん」
キョン「また明日な」
ハルヒ「昼過ぎまで寝てるかも……ふぁっ」
キョン「休日だし、それでもいいんじゃないか?」
ハルヒ「でも、ほら……うーん、頭回らないや」
キョン「また起きたら電話するよ、なければしてくればいい。映画でも見に行こう」
ハルヒ「うん。お願いしたから、いい天気になってると思うしね」
キョン「それじゃ、またあとで。おやすみハルヒ」
ハルヒ「最後に……ぎゅーっ……ん。バイバイ、キョン君。おやすみなさい」
301: 2009/04/18(土) 00:03:21.34 ID:6zVnevdv0
計画性のあるカップルと
計画性のないカップル。どっちにしろ、この二人ならどちらもいい感じだろうなぁ。
それじゃ、またそのうちに。
ノシ
計画性のないカップル。どっちにしろ、この二人ならどちらもいい感じだろうなぁ。
それじゃ、またそのうちに。
ノシ
310: 2009/04/18(土) 00:46:41.71 ID:WxIwKYscO
ゴチでした
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