1: 2009/03/03(火) 21:14:07.74 ID:lTdo1OEv0
これは、一人のヒキコモリ少年が再び学校へと
通えるようになるまでを描いた
ハートフルなドキュメントである!





真紅「ジュン、あなたいい加減にしなさいよ!?」

真紅「毎日毎日学校にも行かず家の中でゴロゴロして!」

真紅「やる事と言えば根暗な通販にゲーム」

真紅「あなた人生の落伍者よ!?わかってるの!?少しはのりを見習いなさい!」

7: 2009/03/03(火) 21:24:01.32 ID:lTdo1OEv0
ジュン「そんなこと言っても学校行きたくないんだからしょうがないだろ」

ジュン「それにほら、僕には真紅たちが居るし・・・」

ジュン「親も金持ちだからこのままニート生活もありかな、なんて・・・」

真紅「こォの根グサレ眼鏡がッ!」
ドグッ!
ジュン「おぉっぶぅ!」

8: 2009/03/03(火) 21:26:30.63 ID:lTdo1OEv0
ジュン「て、的確にみぞおちを狙ってきやがった・・・」

真紅「私はあなたのためを思って言ってるのよ!?」

真紅「それに、前ジュンの記憶の中に出てきたあの男子・・・」

ジュン「あいつらがどうかしたのかよ」

真紅「あいつらは貴方の事をナメてるわ、ナメ切ってるわ」

真紅「あの二人、仮に名前を稲岸と与沢としましょうか」

ジュン「(すげー、片方あってるよ・・・・)」

真紅「私のジュンに対してあの態度・・・見返してやらなきゃ気が済まないのだわ」

9: 2009/03/03(火) 21:29:14.49 ID:lTdo1OEv0
ジュン「真紅・・・そんなにも僕の事を・・・」

ジュン「大丈夫だよ真紅、僕にはお前も認めてくれる才能があるじゃないか」

ジュン「あいつらが何を言って来ようと、気にしなければ良いんだよ」

真紅「だからそれが甘いって言っとるんじゃこのヒキコモリがッ!」
げしっ
ジュン「蹴り!?」

10: 2009/03/03(火) 21:32:00.94 ID:lTdo1OEv0
ジュン「弁慶の泣き所とは・・・僕が泣かないのをむしろ褒めてほしいよ・・・」

真紅「いい事、ジュン」

真紅「あなたが自分の中で自分の事をどう思っていようと」

真紅「あいつらがあなたの事を『少女趣味のオタクちゃん』と思っている限りはあなたは『少女趣味のオタクちゃん』なのよ!」

ジュン「え・・・?でも、僕には才能が・・・」

ジュン「あんなやつらより下なわけないだろ・・・?」

ジュン「冗談きついぜ真紅・・・・」

11: 2009/03/03(火) 21:34:17.74 ID:lTdo1OEv0
真紅「そりゃあなたはそう思うでしょうよ」

真紅「でもあいつらはそうは思ってないわ」

真紅「せいぜい『入賞するほど家であんな絵描いてるのかよ、キモッw』位でしょうね」

ジュン「なっ・・・・!」

真紅「一度ナメたらとことんナメ尽くすのがああいう人種よ」

真紅「その認識はもうクラス中・・・いえ、学校中に広まっているでしょうね」

ジュン「」

13: 2009/03/03(火) 21:36:29.90 ID:lTdo1OEv0
真紅「だからこそジュン!あなたにはがんばって貰わないと・・・・・って、ジュン?」

ジュン「」

真紅「どうしたの?ジュン?」

ジュン「」

真紅「・・・・・・」

真紅「何を呑気に心身喪失してるんだこの虚弱ニートがッ!」
べしっ!
ジュン「ぱおんっ!?」

14: 2009/03/03(火) 21:38:39.67 ID:lTdo1OEv0
ジュン「(あ、巻き毛ウィップ・・・一応手加減はしてくれてんだ・・・)」

真紅「ゴホン、と言うわけなのでジュン、あなたにはこれから特訓をしてもらうわ」

ジュン「特訓?」

真紅「大したことではないわ、あなたが再び学校に行けるように、少し手を加えるだけよ」

真紅「真紅印の、スウィートでクールビューティーな特性特訓なのだわ」(ニコッ)

ジュン「(うわあ、悪い予感しかしない・・・)悪いけど、辞退させていただきま・・・」

蒼星石「そんなのは駄目に決まっているだろうジュン君ッ!」
ゴォッ!
ジュン「サイコクラッシャー!?」

15: 2009/03/03(火) 21:41:06.56 ID:lTdo1OEv0
ジュン「ハァッ!」
ブゥン!
蒼星石「避けた!?」

ジュン「鋏を使ったサイコクラッシャーなんて喰らってたまるか!」ドキドキ

蒼星石「(いいアイデアだと思ったのに)・・・それはそうとジュン君、君にはこの特訓を辞退する権利は無いよ」

蒼星石「君にはなんとしてでも復学してもらう」

ジュン「勝手に決めるな!」

蒼星石「君は悔しくないのかっ!!!」

ジュン「!」

18: 2009/03/03(火) 21:45:44.73 ID:lTdo1OEv0
蒼星石「なんだなんださっきから聞いて(盗み聞き)りゃ後ろ向きな事ばかり」

蒼星石「考えが後ろ向きな人間は絶対に成功しないんだよ!」

蒼星石「もっと前を向けよ!自分がクラスの人気者になる姿を想像してみろよ!」

蒼星石「憧れのあの娘と!街角で青春して見たいと思わないのかよ!」

蒼星石「お前を馬鹿にしたやつを!顎でこき使ってやりたいと思わないのかよ!」

真紅「(その考えはちょっと卑屈なのだわ)」

蒼星石「君はまだ若いんだ!情熱を熱く持て!」

蒼星石「もっと、もっと熱く!そして強く!」

蒼星石「君は男だろう!!!!!」

ジュン「!!!!!!!!!!!」

19: 2009/03/03(火) 21:48:01.03 ID:lTdo1OEv0
ジュン「ぼく・・・僕目が覚めたよ・・・!」

ジュン「たしかに貴方の言うとおりだ蒼星石、いや師匠!」

ジュン「僕は自分で自らの道を閉ざそうとしていた・・・」

ジュン「師匠!僕を再び学校に行けるようにして下さい!」

真紅「(あなたはあなたで影響されやす過ぎなのだわ)」

蒼星石「うむ!まかせろ!既に強力な助っ人も呼んである」

真紅「(そしてあなたはキャラが変わりすぎなのだわ・・・!)」

21: 2009/03/03(火) 21:50:13.38 ID:lTdo1OEv0
金糸雀「蒼星石の要請を受けて、みんなのアイドル金糸雀、ただいま参上かしら!」

蒼星石「よく来てくれたな金糸雀」

金糸雀「蒼星石アニキの頼みとあっちゃあ、断るわけにはいかないかしら!」

真紅「蒼星石あなたいつの間に金糸雀を手なずけたの・・・?」

金糸雀「別にカナは手なずけられた訳じゃないかしら!」

蒼星石「そうだよ真紅、僕の人望が厚かった、ただそれだけのことさ」

ジュン「真紅、師匠の悪口を言ったらいくらお前でも許さないぞ」

金蒼J「HAHAHAHAHA」

真紅「(私だけ取り残されてるのだわ・・・・)」

23: 2009/03/03(火) 21:52:30.32 ID:lTdo1OEv0
真紅「と言うか蒼星石!あなたいきなり横から入り込んできてどういうつもり!?」

真紅「本来ならこの時間は、私とジュンが二人っきりの甘やかな授業(?)を過ごしていたはずなのだわ!」

真紅「それを邪魔するなんていくらあなたでも・・・!」

金糸雀「まあまあ、落ち着くかしら真紅」

金糸雀「あなたの望みはジュンを馬鹿にした奴らを見返すことでしょう?」

金糸雀「まずカナのプランを聞いてからでも遅くないと思うのかしら」

ジュン「そうだぞ真紅、聞く耳を持たないのは良くないことだぞ」

真紅「(私の味方はいないの・・・?)」


>>20
それを言われたくないから蒼星石のセリフだいぶ変えたのに・・・・・

25: 2009/03/03(火) 21:54:43.77 ID:lTdo1OEv0
金糸雀「カナのプランとはずばり!『才能を前面に押し出す』かしら!」

ジュン「聞いた感じだけだとまともっぽいな」

金糸雀「ジュンは他の人には真似出来ないデザインのセンスがあるのかしら」

金糸雀「そのセンスを認めさせて、ジュンの地位向上を計るかしら!」

27: 2009/03/03(火) 21:57:01.50 ID:lTdo1OEv0
真紅「ぐ、具体案を出してみなさいよ・・・・(ヤバイ、何気に良さそうなのだわ・・・)」

金糸雀「実際にジュンに服を作らせて、それを着させればいいかしら」

蒼星石「ふむ、なかなかまともな案が出たじゃないかジュン君」

ジュン「ええ、そうですね師匠!これならすんなり解決しそうですよ!」

金糸雀「ふふん、もっとカナを褒め称えるかしら!」

金蒼J「HAHAHAHAHAHAHAHA」

真紅「(ジュン、こっちの世界に帰ってきて・・・・)」

28: 2009/03/03(火) 21:59:12.21 ID:lTdo1OEv0
蒼星石「それじゃあジュン君、さっそくデザインをしてみてくれないかな」

ジュン「ガッテン承知!」サササササッ

金糸雀「お、おお~・・・どんどんデザイン画が生産されていくかしら・・・」

真紅「ああ、ジュン・・・その指はまるで(ry)

蒼星石「(今度僕の服も作って貰おう・・・・)」

29: 2009/03/03(火) 22:01:23.31 ID:lTdo1OEv0
~10分後~

ジュン「出来た!デザイン画10枚完成だ!」

真紅「すごいわ!ジュン!あなたは天才よ!」

金糸雀「すごいにはすごいかしら~・・・・ははは・・・」

蒼星石「確かに、生産の早さには目を見張るものがあるね・・・・生産の早さには・・・」

真紅「ちょっとあなたたち!随分と歯切れの悪い物言いじゃない!何か文句でもあるの!?」

金蒼「(確かに次から次へとアイデアが出るのは凄いけど・・・)」


金蒼「(どれも古臭いんだよなあ・・・)」

31: 2009/03/03(火) 22:03:49.61 ID:lTdo1OEv0
蒼星石「次の特訓行ってみようか・・・(ドレスは良い線言ってるのになあ)」

金糸雀「カナもその方が良いと思うかしら・・・(ヒキコモリにファッションは無理ね)」

ジュン「え!?え!?何で!?どうして!?」ガーン

真紅「大丈夫よジュン!私がついてるわ!」

32: 2009/03/03(火) 22:06:00.50 ID:lTdo1OEv0
金糸雀「アニキ、次の助っ人に誰か心当たりはあるかしら?」

蒼星石「うむ、次は巴を呼ぼうかと思っている」

ジュン「え!柏葉来んの!?」

蒼星石「やはり同年代からの目と言うのも欲しいからな」

蒼星石「しかし彼女は部活があるから少し遅くなるだろう・・・真紅、誰か居ないか?」

33: 2009/03/03(火) 22:08:12.18 ID:lTdo1OEv0
真紅「(名誉挽回のチャンス来たー!)なら、私の下僕である雛苺を連れてきましょう」

ジュン「いや、それだったら毎日家に居るんだから別に今じゃなくても良いだろう」

真紅「うっ・・・」

金糸雀「しかも雛苺はさっきのりと一緒に買い物に行ったのかしら」

蒼星石「残念だったね真紅」

真紅「別に残念なんかでは無いのだわ!」

35: 2009/03/03(火) 22:10:25.57 ID:lTdo1OEv0
真紅「ふん!だったらみんなもあっと驚くようなのを呼んでやるわよ!」

蒼星石「へえ、誰を呼ぶつもりだい?」

真紅「水銀燈なのだわ!」

金蒼J「!!!!!」



ジュン「お、お前、大丈夫か!?そんなに無理する事無いんだぞ?」

金糸雀「そ、そうかしら!むしろ何で水銀燈なんてチョイスするのかしら!他にだれか居るかしら!」

真紅「うるさいうるさーい!私はやると言ったらやるのだわッ!」

蒼星石「(僕は見届けてやるぞ、真紅!)」

37: 2009/03/03(火) 22:12:43.36 ID:lTdo1OEv0
真紅「ホーリエ、メイメイと回線を繋いで頂戴」

金糸雀「あ、あれは!秘儀・人工精霊声通信!」

ジュン「しっているのか金糸雀!」

金糸雀「人工精霊どうしを媒介として、声を直接相手に伝えると言う超画期的通信手段かしら!」

蒼星石「人工精霊さえ居ればどこでも使えるから、凄まじく便利なんだよ」

ジュン「(別に画期的でもなんでもないじゃん・・・・ただの携帯電話じゃん・・・)」

蒼星石「ジュン君、僕たちが生まれたのは今から数百年前だよ?」

ジュン「(うわっ!心を読まれた!?・・・ローゼンすげー!)」

40: 2009/03/03(火) 22:14:57.82 ID:lTdo1OEv0
真紅「もしもし、水銀燈?ちょっと頼みたい事があるのだけれど」

真紅「そう、ちょっとこっち来て欲しいの」

真紅「え?あ、うん、そうだけど・・・」

真紅「べっ!別になんでもないのだわ!いいから早く来なさいよ!」

真紅「あっ・・・・」

真紅「はい・・はい・・・すいません・・・・」

真紅「確かに私はお願いする身でございます・・・・」

真紅「この通りですのでどうかいらっしゃってはくれませんでしょうか・・・」

41: 2009/03/03(火) 22:17:10.07 ID:lTdo1OEv0
ジュン「(真紅大丈夫なのかよ)」

金糸雀「(早速暗雲が立ち込めてきたかしら)」

蒼星石「(・・・がんばれ真紅!)」

真紅「え?来てもいい?」

真紅「本当!?水銀燈!」

ジュン「(お、成功した?)」

金糸雀「(こんな簡単に成功するものかしら・・・・?)」

42: 2009/03/03(火) 22:19:27.58 ID:lTdo1OEv0
真紅「・・・・・・・・・・は?」

真紅「だっ!誰がそんな事!」

真紅「ぅ・・でも・・ジュンが居るし・・・」(ぼそぼそ)

真紅「ッ・・!わかったわよ!やればいいんでしょやれば!」

真紅「あ・・あ・・ゴホン」

真紅「ヒナはうにゅーがいいのー!うにゅー食べたいのー!うにゅーなのー!」

真紅「これで良いかしらね?」


ジュン「(似てねえ!似てねえー!)」

金糸雀「(今の雛苺かしらー!?)」

蒼星石「(二人ともめちゃくちゃ笑いこらえてるなあ・・・)」

真紅「・・・・ハァ!?」

真紅「・・・いいわ、その条件で」

真紅「早く来なさいよっ!」

45: 2009/03/03(火) 22:22:04.16 ID:lTdo1OEv0
ジュン「(真紅・・・哀れな・・・)」

金糸雀「(交換条件でゆすられまくってるのがよーくわかったかしら)」

真紅「ふふん!どうよ、水銀燈を呼び込んでやったわよ!」

ジュン「ああ、お前は良くがんばったよ(何て言うか、色々な意味で)」

金糸雀「ところで、さっきの『その条件』ってなんなのかしら?」

真紅「ヤクルト百本を報酬として要求されたのだわ・・・」

ジュン「(その金って僕が出すんだろうなあ)」

蒼星石「(よくやったな!真紅!)」

47: 2009/03/03(火) 22:24:18.48 ID:lTdo1OEv0
水銀燈「おハローみなみなさま~」

ジュン「また偉く上機嫌なのが来たぞオイ」

水銀燈「そりゃあ上機嫌にもなるわよ」

水銀燈「ヤクルト百本は確約されたしその上真紅のモノマネ・・ププッ」

真紅「」(ぷるぷるぷる)

ジュン「(あ、真紅泣きそう)」

48: 2009/03/03(火) 22:26:31.52 ID:lTdo1OEv0
ジュン「気にするなって真紅、お前はコイツ呼んでくれただけで十分凄いからさ」

真紅「そ、そう?ジュン?」パアァ

金糸雀「(おーおー、ヒキコモリがよく女を慰めるもんだわ)」

蒼星石「(この場合は真紅がジュンにベタ惚れしてると言うのもあるがな)」

水銀燈「ちょっとぉ、何か私が悪い事したみたいじゃないのよぉ」

50: 2009/03/03(火) 22:29:04.80 ID:lTdo1OEv0
水銀燈「それで?私は何でここに呼ばれたわけ?」

蒼星石「ジュン君のヒキコモリを矯正して欲しいとの依頼があってね、君にも手伝って貰いたいんだ」

真紅「依頼をした覚えは無いのだわ!」

水銀燈「何だそんな事ぉ?」

金糸雀「お?なにやら秘策ありかしら?」

51: 2009/03/03(火) 22:31:16.39 ID:lTdo1OEv0
水銀燈「あなたたち、この私を誰だと思ってるの?皆の憧れ、水銀燈お姉さんよぉ?」

水銀燈「その程度の悩み、この私にかかればちょちょいのちょいのスピード解決」

水銀燈「コナン君にだって負ける気はしないわぁ」

金糸雀「(何故コナン君・・・・)」

ジュン「(コナン君は別にスピード解決して無いだろ・・・)」

水銀燈「第一、そんなの魅力があれば良いんでしょお?」


水銀燈「だったら乳酸菌飲料でも使えば一発じゃない!」

52: 2009/03/03(火) 22:33:28.92 ID:lTdo1OEv0
ジュン「ちょっt」

水銀燈「な、ん、て、言いたい所だけど今日の私は一味違うわぁ」

水銀燈「私の特性イコール乳酸菌の時代はもう終わったのよ」

水銀燈「私の特性はなんと言っても姉妹一のこの美貌!そしてオプションの羽!」

水銀燈「私はジュンの外見から変えていく方法を取るわぁ!」

ジュン「(水銀燈よくしゃべるなあ)」

金糸雀「(正直乳酸菌への突込みが間に合わなくって焦ったかしら)」

53: 2009/03/03(火) 22:35:41.39 ID:lTdo1OEv0
蒼星石「うん、良いんじゃないかな、その案、採用!」

水銀燈「いえっす!」

金糸雀「でもどんな感じに変えるかしら?」

水銀燈「そりゃかっこいいものなんだから、そうねえ・・・・」

水銀燈「DAIGOみたいにすれば良いんじゃない?」

ジュン「(おいおいいきなり高レベルだな)」

真紅「(まあ確かに美形ではあるけどジュンには似合わない気がするのだわ)」

54: 2009/03/03(火) 22:37:56.01 ID:lTdo1OEv0
蒼星石「物は試しだジュン君、やってみなよ」

金糸雀「案外にあうかもしれないかしら?」

水銀燈「案外ってなによぉ・・・」

ジュン君「(誰に見せるわけでもないしな・・・)」

ジュン「わかった、やってみるよ」

水銀燈「すでに服はnのフィールドから調達してあるわぁ」

56: 2009/03/03(火) 22:40:12.34 ID:lTdo1OEv0
~30分後~

金糸雀「コーディネイトはこれで完成かしら!」

水銀燈「キャー!ジュン、カッコいいわよぉ!」

水銀燈「その手袋!アクセサリー!全てがイカしてるわぁ!」

ジュン「え、へへ、そうかな?」ニヤニヤ

真紅「(とてもそうは思えないのだわっ!)」

水銀燈「さあ、ジュン!町へ繰り出すのよ!そして自らを世に知らしめてきなさい!」

ジュン「おう!」

57: 2009/03/03(火) 22:42:26.39 ID:lTdo1OEv0
ぴんぽーん

真紅「あら、お客様かしら」

水銀燈「ちょうどいいわ、ジュン、ちょっと行って来なさいな」

水銀燈「呼び鈴を鳴らして人を待つあの数瞬・・・」

水銀燈「誰が出るのかな、それとも誰も居ないかな」

水銀燈「その期待の中現れ出でる『美』少年!」

水銀燈「これはヤバイわぁ・・・ヤバ過ぎるわぁ・・・」

水銀燈「好感度ガチ上昇よお」

真紅「(この子乳酸菌の取りすぎで頭がジャンクになったんじゃないの?)」

59: 2009/03/03(火) 22:44:53.36 ID:lTdo1OEv0
ぴんぽーん

ジュン「あー、ハイハイ今開けますよ・・・っと」

がちゃ

ジュン「あれ、柏葉じゃん」

巴「っ・・・!!!???」(っ誰!?この妙に軽そうな格好をしてる男は!?)

ジュン「そう言えば師匠が助っ人に来るって言ってたなあ」

巴「???」(え!?もしかして桜田君!?何でいきなりこんなイメチェンを!?)

ジュン「見てくれよ柏葉、この格好、中々イケてるだろ?」

巴「―絶句―」(イケてない!全然イケてないよ!桜田君、正気に戻って!)

ジュン「うぃっしゅ!なんつってな!」


巴「・・・・・ダサッ」

61: 2009/03/03(火) 22:47:09.16 ID:lTdo1OEv0
ジュン「・・・え?」

巴「あっ!ヤバ・・・」

ジュン「・・・・・・・・」

巴「あ、いや、別に桜田君がダサいとかそう言う訳じゃ・・・」(実際ダサいけど)

ジュン「・・・・・・・」

巴「ただ、ちょっとビックリしちゃったカナ、なんて・・・」

巴「そ、その格好は全然変じゃないよぉ!全然だよ!」

ジュン「・・・・・じ」

巴「・・・じ?」

ジュン「実際わかってたよコンチクショー!!!」ダッ

巴「ああっ!桜田君!」

62: 2009/03/03(火) 22:49:23.81 ID:lTdo1OEv0
どたどたどたどた

水銀燈「あ、おかえりジュン、どうだった?」

ジュン「うわああああああんんんんん!!!!!」ガバァー

水銀燈「キャアアアア!?」

ジュン「おおおおんおおおおん」がたがたがたがた

水銀燈「あばばばばばばばば」ぐらぐらぐらぐら

64: 2009/03/03(火) 22:51:39.78 ID:lTdo1OEv0
真紅「ちょっと、ジュン!一体何があったの?」

巴「すいません、私がちょっと失敗をしてしまって・・・・」

蒼星石「ああ、巴、来てくれたんだね」

巴「ええ、他ならぬあなたの頼みですもの」

真紅「(この子の人脈は一体どれほどだというの・・・!?)」

ジュン「おーいおいおいおい」ぐりぐりぐりぐり

水銀燈「ジュ、ジュn、ちょ、はな、やめ」ぐいぐいぐいぐいぐい

真紅「まだやってるのあなた達」

68: 2009/03/03(火) 22:53:50.61 ID:lTdo1OEv0
真紅「ちょっと、ジュン!いい加減にしなさい!」

ジュン「んあ?・・・・・うわああああん!!!」がばぁー!

真紅「きょわあぁぁ!?」

ジュン「あうあうあうあうあうあうあう」がたがたがたがた

真紅「うべべべべべべべ」がががががががががががが

蒼星石「うーん、まずはジュン君の気を鎮めないと駄目みたいだな」

金糸雀「まるで野獣かしら・・・・」

70: 2009/03/03(火) 22:57:02.29 ID:lTdo1OEv0
巴「桜田君・・・」

蒼星石「あっ、よすんだ巴!君もジュン君の餌食になるぞ!」

金糸雀「流石に生身の女の子が押し倒されるのは絵的にヤバイかしらー!」

ジュン「うおおおおお!」がっこがっこがっこ

真紅「はらほろひれはれ」ぐおんぐおんぐおん


72: 2009/03/03(火) 22:59:15.70 ID:lTdo1OEv0
巴「桜田君!そのままで良いから私の話を聞いて!」

ジュン「カ、カシワバ・・・・・う、うおああああああ!!!!」

蒼星石「ああ!ジュン君が激昂している!」

金糸雀「怒りをおさめたまえー!」



巴「さっきは勢いであんな事を言ってしまったけど、桜田君は全然ダサくなんて無いわ!」

巴「ううん、むしろカッコいい方よ!ダサいのはその服装!」

巴「桜田君はカッコいいのよ!だから安心して!そして落ち着いて!」

ジュン「う・・・おお・・・・」

蒼星石「おお!かなり強引な説得でジュン君を鎮めたぞ!」

金糸雀「勢いは力かしら!・・・でもまだ完全には鎮まってないかしら」

73: 2009/03/03(火) 23:01:29.59 ID:lTdo1OEv0
巴「(くっ、まだ説得が足りないか・・・・!)」

巴「(でもこれ以上カッコいいと言っても逆効果、信憑性が薄くなる)」

巴「(でも早くしないと私が桜田君に襲われる・・・・)」

巴「(こうなったら最後の手段!)」

金糸雀「ああっ!巴の目つきが変わったかしら!」

蒼星石「なにか仕掛ける気だな、巴!」

水銀燈「(さっきから私忘れ去られてなぁい?)」←目が回って動けない

74: 2009/03/03(火) 23:03:43.09 ID:lTdo1OEv0
巴「そして私も・・・そんな桜田君の事が・・・・」ポッ

金糸雀「出たァー!必殺、女の武器!男を惑わせる百の方法かしら!」

蒼星石「しかも好きと直接言ったわけじゃない!ただ頬を赤らめただけ!」

ジュン「・・・・え、えええ!?あの、その・・・」

蒼星石「ジュン君が正気に戻った!」

金糸雀「所詮は中学生!ちょろいかしら!」

巴「元に戻ってくれたのね、いい子いい子」ナデナデ

ジュン「え、えへへ・・・」デレデレ

金糸雀「ジュンが幸せそうかしらー」

真紅「(お、おのれ巴ぇぇぇぇぇ!)」←同じく目が回って動けない

76: 2009/03/03(火) 23:06:10.13 ID:lTdo1OEv0
~10分後~

巴「さて、桜田君も正気に戻ったところで私の作戦だけど・・・・」

ジュン「既に作戦ができてるのか!?」(着替えた)

巴「ええ、桜田君が学校に来れない理由を考えたとき、これだ!と頭に浮かんだわ」

蒼星石「して、その内容とは?」

巴「ズバリ!友達を作ればいいのよ!」

77: 2009/03/03(火) 23:08:22.54 ID:lTdo1OEv0
金糸雀「まんまかしら・・・・」

巴「そもそも、桜田君の事を悪く思っている人なんて殆ど居ないわ」

巴「せいぜい、クラスの中でも1,2割・・・後は桜田君の事なんて無関心よ」

ジュン君「(直接無関心って言われるのもへこむな・・・)」

巴「確かに最初は辛いでしょうけど、登校して、気の良さそうな人と何回か話せば良いのよ」

巴「桜田君前は友達居たじゃない、その人たちと話すのでも良いし」

巴「そうやってクラスの人の印象を変えて行けば笑われる事なんて無くなる筈よ?」

ジュン「う・・・・うむむ・・・・そうなんだけど・・・・」

78: 2009/03/03(火) 23:10:34.14 ID:lTdo1OEv0
蒼星石「うん、巴の案は非常に現実的だ」

蒼星石「そう難しい事をやるわけじゃない、会話して友達を作る、ただそれだけだ」

蒼星石「無関心と言う事は裏を返せば嫌われてないと言う事だからな」

蒼星石「余程の事をしない限りは成功するだろう」

蒼星石「・・・・だが」


雛苺「それができないからジュンはヒキコモリなんてやってるのー」

79: 2009/03/03(火) 23:12:47.50 ID:lTdo1OEv0
ジュン「雛苺!」

蒼星石「何時の間にかえって来たんだい?」

雛苺「ついさっきなの」

金糸雀「(のりもか・・・今日の晩御飯、物によってはご馳走になっちゃおうかしら)」

雛苺「ところで、真紅が見当たらないみたいだけど、どこにいったの?」

82: 2009/03/03(火) 23:15:02.12 ID:lTdo1OEv0
ジュン「ああ、あいつなら水銀燈に話があるとかでどっかいったよ」

金糸雀「連れられていく水銀燈はまるでドナドナのような目をしていたかしら」

蒼星石「本当、ご愁傷様って感じだよね」

※ ※ ※

真紅「よくもあんなザル計画を持ってきたわね!」ボカボカ

水銀燈「いた、いたた!」

真紅「報酬のヤクルトは無しよ!ジュンの前であんな物真似までさせて・・・!」ドカッドカッ

水銀燈「ああっ!蹴りは止めて、蹴りは・・・」

真紅「(おまけにジュンは巴と良い雰囲気になるし・・・・!)」ギュウウウウ

水銀燈「いひゃい!いひゃい!ごえんなひゃい、ひんくぅ!」

85: 2009/03/03(火) 23:17:23.10 ID:lTdo1OEv0
蒼星石「・・・・まあ、話を元に戻そうか」

雛苺「巴はジュンが友達を作ればいい・・・とか言ってたよね?」

巴「え、ええ、人の風評なんてのは気の持ちようと言うでしょう?」

巴「だから気の合う友達が何人か居ればと思ったんだけど・・・」

雛苺「その通りなのよ、巴・・・でも、そんな事のできる人間なら初めからこうはならないのよ」

ジュン「(言ってくれるなあ)」

巴「私の考えが甘かったようね・・・」

雛苺「でもね、ヒナ個人の考えとしては巴に賛成なの、ただ・・・」

蒼星石「ただ?」

88: 2009/03/03(火) 23:19:42.14 ID:lTdo1OEv0
雛苺「ジュンのクラスに居るジュンを舐めたやつらが問題なのよ」

ジュン「ああ、稲岸(仮)と与沢(仮)な」

雛苺「やつらはジュンが復学するのに尽く立ちはだかる壁なの」

雛苺「必ずジュンの意志を削ぐような事をやってくるのよ」

巴「た、確かに、彼らにバカにされてる桜田君を見るだけでも随分心証は悪くなる・・・」

雛苺「やつらをどうにかしないと、復学への道は開けないのよ・・・・」

蒼星石「しかし、どうやるんだい?言葉で言ったくらいじゃ、効き目は無いと思うぞ?」

89: 2009/03/03(火) 23:21:52.92 ID:lTdo1OEv0
雛苺「そんなの簡単なの、ぶん殴ってやればいいのよ」

ジュン「!?」(今ものすごい事を聞いたような・・・)

雛苺「あんなガキども、顔に二、三発も入れてやればすぐにおとなしくなるの」

ジュン「あ、あの、雛苺さん?」

雛苺「言って分からないアホウは力で分からせるしかないのー」にかー

ジュン「(無邪気な笑顔が逆に怖ぇー!)」

90: 2009/03/03(火) 23:24:05.75 ID:lTdo1OEv0
雛苺「それにね、ジュン、人を舐めるなんてのはその人から嫌われても別に構わないと言う事なの」

雛苺「ジュンなんかに嫌われても痛くも痒くも無いですよって言われてるのと同じ事なのよ」

雛苺「そんな奴ら、ぶん殴っても何の問題も無いのよ」

雛苺「心置きなくぶっ飛ばしてくるといいの!」キラッ



ジュン「カ、金糸雀さ~ん・・・助けてくださ~い・・・」

金糸雀「カナも正直ビックリしてるのかしら・・・コイツはとんでもねえスパルタ乙女かしら・・・」

ジュン「お前、物騒にも程があるだろ!そんなのDQNと何らかわらないぞ!」

ジュン「ですよね師匠!師匠からも何か言ってやってくださいよ!」

蒼星石「・・・・・・いや、僕は雛苺の意見に賛成だ」

金J「!!!」

91: 2009/03/03(火) 23:26:25.68 ID:lTdo1OEv0
金糸雀「な、なんで?どうしてかしら!?」

ジュン「師匠もスパルタ乙女の仲間入りに!?」

蒼星石「なにも雛苺は相手を片っ端から殴って行けと言っている訳じゃない」

蒼星石「言い方はアレだったがな」

蒼星石「ジュン君を馬鹿にするのを止めさせる手段として暴力を選んだだけだ」

蒼星石「暴力は決して良い物ではないが、ジュン君が反撃をしないからこそ馬鹿にされると言うのもある」

蒼星石「人を笑い者にするのならば、相応の覚悟があるんだろうなと問うて見るのも良いかも知れん」

巴「(ここに来て蒼星石の口調がどんどん別物に・・・)」

93: 2009/03/03(火) 23:28:42.65 ID:lTdo1OEv0
ジュン「で、でも、僕ケンカなんて・・・・」

蒼星石「そこがいかんのだこの愚か者ぉ!」

ジュン「!」

蒼星石「お前は既にかなり苦しい位置に居るのだ!」

蒼星石「そこから這い上がるのに何の努力もせずに済むと思うなよ!」

蒼星石「確かに奴らを殴ろうとしたら、逆にやり返されるかも知れん!」

蒼星石「全く歯が立たずに、苦い思いをするかも知れん!」

蒼星石「だがそれでも!それでも構わないと言う覚悟がお前には必要なのだ!」

96: 2009/03/03(火) 23:31:08.12 ID:lTdo1OEv0
蒼星石「貴様悔しくないのか!?」(二回目)

蒼星石「言いたい放題言われるだけ言われて才能も認められず変態扱い!」

蒼星石「しかもその原因を作ったのは自分ではなくあの無能教師だ!」

蒼星石「そんな事のために!前途ある若者が人生を棒に振るなどとは有ってはならないのだ!」

蒼星石「奴らに立ち向かえ!打ち払え!覚悟を決めろォォォォォ!!!!」

ジュン「!!!!!!!」

金糸雀「(アニキしびれるかしら~)」

巴「(流石は蒼星石、言う事が違うわね)」

97: 2009/03/03(火) 23:33:21.67 ID:lTdo1OEv0
蒼星石「まあとにかく、そう言う事だ、ジュン君」

蒼星石「僕達姉妹も全力で君の事をサポートしよう」

巴「私も居るわ、桜田君」

蒼星石「だから、今一度、一度だけでいいんだ、僕の計画に乗ってくれないだろうか」

雛苺「(あれ!?いつのまにか蒼星石の計画になってるの!)」



ジュン「師匠!あなたはやっぱり師匠だ!」

ジュン「こんなにも僕の事を思ってくれて・・・・」

ジュン「僕、がんばって見ます!」

蒼星石「よく言った!それでこそ男だ!」

蒼J「HAHAHAHAHAHA」

金糸雀「ああっ!カナも!カナも混ざりたいかしら!」

金蒼J「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA」

巴「何この空間・・・」

98: 2009/03/03(火) 23:35:37.87 ID:lTdo1OEv0
真紅「ふぅよっこらせ、ただいまなのだわ」

雛苺「あっ!真紅!みんなー真紅が帰ってきたのー!」

ジュン「あ、ホントだ、お前今までどこ行ってたんだよ」

蒼星石「遅かったね真紅、もう大詰めだよ」

真紅「ええっ!?(まさかこんなに早くまとまるなんて!思っても見なかったのだわ)」

金糸雀「水銀燈はどうしたのかしら?」

真紅「病院送りにしてやったのだわ」

99: 2009/03/03(火) 23:37:51.71 ID:lTdo1OEv0

※ ※ ※

水銀燈「うぇ~ん、めぐ~!」

めぐ「お~、よしよし何があったの~?(ヤッベ、水銀燈かわいい、ヨダレOビッ)」

水銀燈「真紅がね、真紅が私の事いじめるの・・・」グスグス

めぐ「なんですって!許せないわね!(でもこんな可愛い水銀燈が見られるなんて真紅GJ!)」

水銀燈「めぐぅ、歌、うたって?」うるうる

めぐ「うん、良いわよ、こっち来て水銀燈(ヒャッホオオウ、今夜は喉が擦り切れるまで歌ってやるぜぇ!)」

水銀燈「めぐ・・・・大好き・・・・」

めぐ「ええ、私もよ水銀燈(・・・うふふふふふ)」

102: 2009/03/03(火) 23:40:07.15 ID:lTdo1OEv0
蒼星石「じゃあまずは翠星石を呼ぼうか」

ジュン「どうしてだ?」

金糸雀「一度ジュンの木の手入れをして効率を上げるかしら!」

蒼星石「だから呼ぼうと思うんだけど・・・ジュン君、翠星石がどこに居るか分かる?」

ジュン「いや、さっぱり」

真紅「そう言えば今日は一度も見てないのだわ」

蒼星石「それじゃ仕方ない、声通信で呼ぶか・・・」

ジュン君「(人工精霊ってホント便利なのな)」

103: 2009/03/03(火) 23:42:30.78 ID:lTdo1OEv0
蒼星石「あ、もしもし?翠星石?」

蒼星石「今どこに居るの?ちょっとこっち来てほしいんだけど」

蒼星石「うん、うん、ジュン君の家」

蒼星石「え?じょうろ置き場?」

蒼星石「何でそんなもの・・・はあ、はあ・・・」

蒼星石「あ、じゃあ僕のもお願いするよ」

蒼星石「うん、じゃあね、なるべく早く帰ってきてね」

金糸雀「(アニキ姉の前では普通なのかしら・・・)」

106: 2009/03/03(火) 23:44:45.24 ID:lTdo1OEv0
真紅「どうだったの?何かじょうろ置き場とかいう単語が聞こえたけれど・・・」

蒼星石「nのフィールドでじょうろ置き場を見つけたから良さそうなスペアじょうろを探してくるってさ」

蒼星石「はさみ置き場も近くにあるって言うからついでに僕のも頼んどいた」

雛苺「手間を増やしてどうするの・・・」

蒼星石「仕方ないから僕らは僕らで出来る事をやっていようか」

108: 2009/03/03(火) 23:47:02.74 ID:lTdo1OEv0
真紅「出来る事?」

蒼星石「まあ主にやるのは君だけなんだけどね」

真紅「私が?(何か出来る事なんてあったかしら・・・)」

蒼星石「うん、ジュン君にケンカの仕方を教えてあげて欲しいんだ」

真紅「あ、あなた私を何だと思っているの!?」

金糸雀「そりゃあもちろん肉弾戦乙女かしら」

雛苺「真紅の拳は黒き天の御使いをも殴り倒すのー!」

真紅「あなた達まで!」

ジュン「(何かと思ったけど水銀燈の事か・・・・)」

109: 2009/03/03(火) 23:49:14.99 ID:lTdo1OEv0
翠星石「お待たせしてすってですぅ」

ジュン「あれ、翠星石随分早かったな」

蒼星石「もうじょうろは見つかったの?」

翠星石「ん~、これと言ってめぼしい物は無かったですけど、木彫りの良いのがあったからそれにしたです」

金糸雀「(下手したら腐るんじゃないかしらそれ・・・)」



翠星石「あと、ハイ蒼星石、ダイ蒼印のハサミです」

蒼星石「ダイソー?」

翠星石「いや、ダイ蒼です、握りの部分にでっかく『蒼』って書いてあるですよ」

翠星石「蒼星石にピッタリですから、すぐに決まったですよ!」

蒼星石「うわあい、ありがとう翠星石ぃ・・・(こんなのいらないよお・・・)」

ジュン「(お前は漢字が大好きな外人か!・・・・・外人だけど)」

111: 2009/03/03(火) 23:51:27.90 ID:lTdo1OEv0
翠星石「それで、一体何の用なんですか?」

真紅「かくかくしかじか・・・・と言うわけなのよ翠星石、協力して頂戴」

翠星石「う~ん(本当はジュンがずっと家に居てくれたほうがいいですぅ・・・)」

ジュン「僕からもお願いだ、翠星石」

ジュン「(でもジュンの頼みじゃあ断れねーですよねぇ・・・)」

翠星石「わかったです、翠星石も協力するですよ」

蒼星石「君ならそう言ってくれると思っていたよ」

112: 2009/03/03(火) 23:53:46.66 ID:lTdo1OEv0
真紅「それじゃ今日は解散して、明日の朝からやりましょうか」

翠星石「私はのりの手伝いに行って来るですう」

雛苺「もうそろそろご飯の時間なのよ、今日は花丸ハンバーグなのー!」

金糸雀「!!!(ビンゴ!雛苺がついてったから、夕飯は雛苺の好物になると思っていたかしら!)」

金糸雀「カナはこっちに泊まるかしら、泊り込んだほうが迅速な行動が起こせるかしら」

蒼星石「(金糸雀がみっちゃんさんよりこっちを取った・・・?)」

蒼星石「(ははあ、花丸ハンバーグか・・・)じゃあ僕も泊まるよ」

金糸雀「んなっ、アニキ!?」

蒼星石「僕もジュン君の師匠として責任を果たしたいからね(僕も夕飯分けて貰おう)」

113: 2009/03/03(火) 23:56:00.10 ID:lTdo1OEv0
巴「私も泊まろうかな・・・」

ジュン「柏葉は明日学校じゃないのか?」

巴「あら、明日は創立記念日で学校は休みよ(嘘だけど)」

ジュン「あ、え、そうだったっけ?(ずっと家に居るから全然分からん)」

真紅「だ、駄目よ!駄目なのだわ!そんな、巴がジュンの家にだなんて!」

蒼星石「良いじゃないか真紅、別にのりさんの部屋に泊めて貰えばいいんだし」

114: 2009/03/03(火) 23:58:15.08 ID:lTdo1OEv0
のり「私もそれで良いと思うわよう?」

ジュン「ね、ねーちゃん、いつの間に・・・・・(また後ろ取られた・・・)」

のり「お夕飯が出来たから呼びに来たの」

真紅「のり!男と女が同じ屋根の下なんて・・・・」

蒼星石「そんな事言ったら君なんて同じ部屋じゃないか」

真紅「!!!」

巴「じゃあ、親に電話してきます・・・」

のり「ゆっくり電話してきてね~」

115: 2009/03/04(水) 00:00:30.14 ID:54UY7WTw0
真紅「(同じ部屋同じ部屋同じ部屋同じ部屋)」プシュゥー

蒼星石「(おお、真紅が文字通り真っ赤になっている)」

金糸雀「(今まで気付いてなかったのかしら)」

巴「桜田君、一緒の家にいるからって、夜這いとかしちゃ駄目だよ・・・?」

ジュン「バッ、バカやろっ・・・!」カァァ

巴「うふふ・・・冗談よ・・・」

金糸雀「(同年代の男子と工口トークかませるとは・・・・)」

蒼星石「(巴も結構余裕あるなあ・・・大物だ・・・)」

117: 2009/03/04(水) 00:04:36.24 ID:54UY7WTw0
~夜~

蒼星石「それじゃジュン君が寝てる間にやる事やっちゃおうか」

翠星石「そうですね、やっちまいましょう」

蒼星石「邪魔な雑草を取り除いて・・・」

翠星石「水をたくさん上げて・・・・」

動きが無いので以下省略

118: 2009/03/04(水) 00:06:45.67 ID:54UY7WTw0
※ ※ ※

のり「巴ちゃんはジュン君の事どうおもってるの?」

巴「・・・布団に入るなりいきなりそれですか」

のり「だって気になるのよう、随分と親身になってくれてるみたいだし?」

のり「明日は創立記念日なんかじゃなかったわよね?」

巴「(・・・ばれてたか)」

巴「そうですね・・・まあ、嫌いではないです」

のり「あら?じゃあ・・・・」

巴「でも男としては見れませんね、あくまでも友達」

のり「あらぁ・・・残念・・・」

巴「まあ、今後に期待・・・かな?」

121: 2009/03/04(水) 00:09:01.28 ID:54UY7WTw0
のり「今後?」

巴「ヒキコモリから脱出する事が出来たらまた違ってくるかも・・・なんて・・・」

のり「(おおおおお!ジュン君~!脈アリよぉ~!)」

巴「その為にも彼にはがんばって貰わないと・・・ね」

のり「ええ、私もジュン君を応援しなきゃねえ!」ウキウキ

巴「ふふ・・・」

真紅「(お、おのれぇぇ、巴ぇぇぇ!のりまで味方にぃぃぃ!)」(窓から偵察中)

124: 2009/03/04(水) 00:12:21.03 ID:54UY7WTw0
~あくる朝!~

蒼星石「よし、皆そろったな!点呼!」

ジュン「イチ!」

巴「二!」

金糸雀「サンかしら!」

雛苺「ヨンなのー!」

真紅「ゴ!」

翠星石「ロクですぅ!(まあもう私に仕事は無いですけど)」

蒼星石「これより!ジュン君大改造特訓を開始する!」

一同「オー!」

125: 2009/03/04(水) 00:14:42.31 ID:54UY7WTw0
―こうして桜田ジュン地獄の特訓が始まった!―

蒼星石を師匠に仰ぎ、真紅からはケンカの仕方を
翠星石からは勇気を、雛苺からは心のあり方を貰い
巴からは黄色い声援を受け取った!(真紅が思い切り睨み付けていた!)

ジュンは何度も血反吐を吐き、くじけそうになったが
そのたびに皆の想いがジュンを立ち上がらせた!

期待を一身に受け!ジュンはすくすくと成長していったァァ!!!

―そして夜が明けた!―


127: 2009/03/04(水) 00:17:01.38 ID:54UY7WTw0
雛苺「ふおおおお、すごいのー」

蒼星石「まさか一日でここまで成長するとは・・・よくやったね、ジュン君」

金糸雀「体からオーラが吹き出ているかしらー!」

巴「桜田君・・・凄い・・・!これなら私も・・・!」

真紅「ああ、ジュン・・・それでこそこの真紅の下僕なのだわ・・・」ホレボレ


ジュン「そんなに凄いかな?」ゴゴゴゴゴ

128: 2009/03/04(水) 00:20:21.79 ID:54UY7WTw0
真紅「十分凄いわよ、ジュン、これなら学校にも行けるでしょう?」

ジュン「ああ、昨日まで何を悩んでいたのか分からない位だよ」ゴゴゴゴゴ

巴「それじゃ、桜田君、一緒に学校いこ?」ニコッ(今までに無い笑顔)

真紅「(んなっ!この女狐っ!)」

巴「(ふふふ、こんな良い男になった桜田君・・・今の内からキープよ!)」

のり「(あらあらいい感じねえ)」ニコニコ

ジュン「ああ、そうだな柏葉、それじゃ皆、行って来るよ」ゴゴゴゴゴ

一同「行ってらっしゃーい」

真紅「(きいいいいいいいいい)」

130: 2009/03/04(水) 00:22:51.58 ID:54UY7WTw0
稲岸(仮)「おい、あいつ桜田じゃね?」

与沢(仮)「お、ホントだ、一緒に歩いてるのは柏葉か?」

稲岸(仮)「女連れとは生意気じゃん」

与沢(仮)「また引き篭もらせてやろうぜwww」

稲岸&与沢「うへへへへへへ」

133: 2009/03/04(水) 00:35:38.86 ID:tM2SftxVO
いえーい・・・さるさん・・・
スンマセンこんな中途半端な場所でさるっちゃって・・・

138: 2009/03/04(水) 00:37:50.62 ID:tM2SftxVO
さるってどれくらいで解けるんですか?

141: 2009/03/04(水) 00:55:24.22 ID:54UY7WTw0
稲岸(仮)「おい桜田ぁwwwやっと学校来るようになったのかよwww」

与沢(仮)「オタク野郎がついにヒキコモリ脱却ですかぁ?wwww」

稲岸(仮)「柏葉もオタク仲間なのか?wwww」

巴「クッ・・・!この・・・!(桜田君、大丈夫かしら!?)」

ジュン「ああ、そうだよ、今日からまた学校に来る事にしたんだ」ゴゴゴゴゴ

ジュン「でも、柏葉を悪く言うなよな、彼女は僕の趣味とは関係ない」ゴゴゴゴゴ

142: 2009/03/04(水) 00:57:49.29 ID:54UY7WTw0
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


稲岸(仮)「(なっ、なんだ!?この重圧感は!?)」

与沢(仮)「(しかもコイツ全然動じてねえ!)」

稲岸(仮)「そ、そうかよ(ちっ、桜田の癖に調子付きやがって)」

与沢(仮)「しらけたしらけた、行こうぜ(女の前だから良いかっこしたいのかよ)」

143: 2009/03/04(水) 01:00:03.29 ID:54UY7WTw0
巴「やったじゃない、桜田君!あの二人を退けたわ!」

ジュン「ああ、でも彼らは本当に僕を見直してくれた訳じゃない」ゴゴゴゴゴ

ジュン「いずれは彼らとも仲良くできたらいいんだがな」ゴゴゴゴゴ

巴「(桜田君・・・こんなに立派になって・・・)」ホ口リ

巴「(蒼星石のおかげだわ・・・彼女の激が無ければ桜田君は今頃部屋でピーとか、あとピーとか・・・・)」

ジュン「ん?どうした、柏葉?」

巴「う、ううん!なんでもない!」

146: 2009/03/04(水) 01:02:48.65 ID:54UY7WTw0
~教室~

男子A「おい、あれ桜田じゃね?」

男子B「あ、ホントだ」

ざわざわ・・・桜田だよ・・・ざわざわ・・・

学校来たんだ・・・ざわざわ・・・・・ざわざわ・・・・

巴「桜田君、大丈夫?」(ぼそぼそ)

ジュン「心配しないでくれよ、柏葉」(ぼそぼそ)

148: 2009/03/04(水) 01:05:06.70 ID:54UY7WTw0
梅岡「お?おお!桜田!ついに来てくれたのか!先生は嬉しいぞ!」

ジュン「心配をかけて済みませんでした、先生」

梅岡「いやいや、良いんだ、良いんだよ、桜田、お前が来てくれただけで先生は・・・!」

ジュン「それと、後で話があるんで、良いですか?」

梅岡「おお、なんなりと話してくれ!」

梅岡「先生はいつでも桜田の味方だからな!」

149: 2009/03/04(水) 01:07:32.90 ID:54UY7WTw0
友人A「桜田!お前久しぶりじゃないかよ!」

友人B「大丈夫だったか?なんつーか・・・色々・・・・」

ジュン「ああ、大丈夫だよ、ありがとうな」ゴゴゴゴゴ


女子A「ちょっと巴!あなた桜田君と一緒に入ってこなかった?」

巴「うん、一緒に入ってきたよ」

女子B「止めときなよ、桜田君ってあの気持ち悪い絵を書いた人でしょ?」

女子C「そうだよ、絶対いやらしい目で見られてるって」

巴「大丈夫、桜田君はそんな人じゃないから・・・・」

150: 2009/03/04(水) 01:10:02.85 ID:54UY7WTw0
友人A「あ、そうだ桜田、紹介するよ、コイツ俺の友達の男子A」

男子A「お、おお、よろしく、桜田・・・」

ジュン「ああ、よろしく」ゴゴゴゴゴ


男子A「(あれ?桜田って話してみると意外に気さくなやつじゃん・・・)」

男子A「(なんかやたら迫力あるけど・・・・)」


巴「(ふふ・・・桜田君、さっそく友人を作っているようね・・・)」

女子B「巴さっきからずっと桜田君のほう見てる・・・・」

女子C「何があったのよ巴・・・・」

151: 2009/03/04(水) 01:12:18.37 ID:54UY7WTw0
~昼休み~

ジュン「(もう昼休みか・・・)」

ジュン「(特に何の問題も無くここまで来れたな・・・)」

ジュン「(クラスでの掴みもバッチリだ)」

ジュン「(登校初日だというのに、もう友達が数人できた)」

ジュン「(女子からの印象も、柏葉のおかげで良い方向へ向かって行ってる様だ)」

ジュン「(あとは・・・・)」

男子B「なあ桜田、一緒に飯食おうぜ!」

ジュン「悪い、これからちょっと用事があるんだ」ゴゴゴゴゴ

ジュン「(あの人との決着をつけるだけだな)」

152: 2009/03/04(水) 01:15:08.43 ID:54UY7WTw0




ジュン「昼休みだというのに呼び出してしまってすみません」

ジュン「まだ昼食も取ってませんよね・・・」

ジュン「・・・・梅岡先生」


梅岡「いや、いいよ桜田、気にするな!」

梅岡「それで話って何だい?僕にできることなら何だって話してくれ!」

梅岡「君は僕の可愛い生徒だからね!」

ジュン「そうですか・・・・じゃあ遠慮なく・・・」ゴゴゴゴゴ

梅岡「(ん?雰囲気が変わった?)」

155: 2009/03/04(水) 01:18:22.16 ID:54UY7WTw0
ジュン「そうですね・・・何から話しましょうか・・・」ゴゴゴ

ジュン「・・・先生が、僕の才能を認めてくれた事・・・から話しましょうか」

梅岡「ああ!君の才能は素晴らしいよ!その年であんなデザインが書けるのはとても珍しい事だ!」

梅岡「ぜひともその才能、これからも伸ばしていってくれよ!」

ジュン「ええ・・・その評価・・・とてもうれしく思っています・・・」ゴゴゴゴゴ

ジュン「こんな呼び出しにも快く応じてくれて、僕の為に家まで訪問に来て」ゴゴゴゴゴ

ジュン「そして生徒を褒める事も忘れない・・・・若いのに、とてもよく頑張っている先生だと思いますよ・・・・」ゴゴゴゴゴ


梅岡「な、なあ、桜田・・・先生の事を褒めてくれるのはうれしいんだが・・・」

ジュン「はい?」ゴゴゴゴゴ

梅岡「お前が怒っている様に見えるのは気のせいか・・・?」

158: 2009/03/04(水) 01:21:52.70 ID:54UY7WTw0
ジュン「・・・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

梅岡「や、やっぱり怒ってるんだな!?僕が何か気に障ることをしたのかい!?」

ジュン「・・・僕は、決してあのデザインを応募したわけじゃない」ゴゴゴゴゴ

ジュン「ただノートの後ろに落書きとして書いてあっただけだ」ゴゴゴゴゴ

ジュン「それを本人の了承も得ずに掲示板に貼り付け」ゴゴゴゴゴ

ジュン「全校生徒の前で名前まで公開してくれた・・・」ゴゴゴゴゴ

梅岡「そ、それは・・・・桜田のためを思って・・・」


ジュン「まだしらを切るつもりか!」ゴゴ・・・・ドドドドド

ジュン「僕が引きこもる様になった原因はあなたなんですよ!」ドドドドドドド

梅岡「・・・!!!」

160: 2009/03/04(水) 01:24:00.93 ID:54UY7WTw0
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド


ジュン「あなたの浅薄な行動によって!あの体育館での事件によって!」ドドドドドド

ジュン「僕は引きこもる事を余儀なくされたんだ!」ドドドドドドドド

ジュン「全部あなたの独り善がりな行動のせいだ!」ドドドドド

ジュン「それで僕に怒っているかと聞くのか!」ドドドドド

ジュン「自分のした事を解かってるのかこの無能教師がッ!」ドドドドドドド

163: 2009/03/04(水) 01:26:15.12 ID:54UY7WTw0
梅岡「う・・・ああ・・・・」

ジュン「あなたはまだ若い先生だ・・・」ドド・・・ゴゴゴゴゴゴ・・・・

ジュン「僕も過ぎた事をこれ以上言うつもりはありません」ゴゴゴ・・・・

ジュン「ただ、教師と言うのはそれだけ責任のある仕事だと自覚してください」ゴ・・・

ジュン「もう二度と、僕みたいなやつを出さないために・・・・」

170: 2009/03/04(水) 01:37:01.88 ID:tM2SftxVO
~廊下~

巴「あっ!桜田くん!やっと見つけた・・・姿が見えないから、心配したのよ!」

ジュン「ああ、ごめんよ柏葉、もう用事は終わったからさ」

巴「・・・どこに行ってたの?」

ジュン「過去の恨みの清算をしに・・・」

巴「?」

ジュン「梅岡との対決さ」

173: 2009/03/04(水) 01:42:48.73 ID:tM2SftxVO
巴「そんな・・・言ってくれれば私も着いていったのに・・・」

ジュン「いや、良いんだ、これは僕一人でやらないといけなかった」

巴「そう・・・桜田くんがそう言うなら・・・」

ジュン「それにもう終わったんだ、何も心配しなくて良いよ」

巴「うん・・・さ、教室に戻りましょう、お昼ご飯まだなんでしょ?」

ジュン「うん・・・あ、弁当忘れてきた・・・」

巴「じゃあ私のお弁当・・・」

ジュン「ん?」

巴「私のお弁当分けてあげる!」

180: 2009/03/04(水) 01:48:46.34 ID:tM2SftxVO
こうして、桜田ジュンは復学する事に成功した!
これから彼は友人をたくさん作り、勉学に励み、幸せな一生を送ることができるだろう!
教師梅岡も、此度の反省から二度と同じ過ちは繰り返さないはずだ!
真紅もあの二人の鼻を明かす事ができて万々歳に違いない!


・・・尤も、代わりに巴と言う恋の強敵が現れてしまったが

真紅「ちょっと!今回私いいところが全く無いのだわ!」




おわり

181: 2009/03/04(水) 01:49:42.09 ID:eeC2ZpUy0
乙!
すっきり復学したな

191: 2009/03/04(水) 02:10:54.16 ID:54UY7WTw0

~おまけ~

稲岸(仮)「くそっ!桜田のやつ、いきなり来たと思ったら普通に溶け込みやがって・・・」

与沢(仮)「キモオタの癖に調子乗りすぎなんだよな・・・・」

稲岸(仮)「いっちょボコってやるか」

192: 2009/03/04(水) 02:16:12.43 ID:54UY7WTw0
与沢(仮)「ははっwww良いな、あいつ泣いちゃうかもよ?www」

稲岸(仮)「アイツさっき俺たちに生意気な態度取っただろ?」

稲岸(仮)「アイツの居場所は家にしかないって事をわからせてやるんだよ!」

与沢(仮)「おう、皆の前で大恥書かせてやるか」

稲岸(仮)「そしてアイツはまた引き篭もりに戻る・・と」

稲岸&与沢「うへへへへへへ」

与沢(仮)「じゃあさっそく呼び出そうぜ」

193: 2009/03/04(水) 02:20:03.46 ID:54UY7WTw0
稲岸(仮)「おい桜田ぁ、ちょっと放課後校舎裏コイよ」

与沢(仮)「クラスの一員として、大切な話があるんだわwww」

巴「(こいつら、また桜田君を・・・!)ちょっとあなた達、やめなさいよ!」

稲岸(仮)「うるせえ!女子はすっこんでろ!」

稲岸(仮)「それともアレか?桜田君は女に守ってもらわなきゃ何も出来ないへタレ君なのか!?」

巴「このっ・・・!」

194: 2009/03/04(水) 02:22:34.97 ID:54UY7WTw0
ジュン「いいよ、柏葉、別に何があるわけでもないし」

巴「でも・・・!」

ジュン「それに僕も、『クラスの一員として』あいつらに話があるんだ」

稲岸(仮)「(イラッ)・・・じゃあ放課後だな・・・絶対来いよ!」

197: 2009/03/04(水) 02:25:26.32 ID:54UY7WTw0
稲岸(仮)「あの野郎・・・さりげなく『クラスの一員』宣言しやがった・・・」

与沢(仮)「ありゃ完璧に俺たちなめてるな」

稲岸(仮)「桜田・・・ぜってー頃す!」

198: 2009/03/04(水) 02:28:43.98 ID:54UY7WTw0
~放課後、校舎裏~

稲岸(仮)「よう、来たな・・・」

与沢(仮)「びびって来ないんじゃないかと思ったぜwww」

ジュン「まさか、僕が何に対して怖気づくって言うんだ?」

ジュン「ここには『クラスの話』をするために呼んだんだろ?」

稲岸(仮)「(・・・・ブチッ)」

199: 2009/03/04(水) 02:31:57.74 ID:54UY7WTw0
稲岸(仮)「てめえ桜田!舐めた真似するのも大概にしとけよ!?」

与沢(仮)「そうだぜ桜田、別にお前を全校生徒の前で泣きながら土下座させたって良いんだぜ?」

与沢(仮)「ほらコイツなんか今にも切れだしそうだ」

与沢(仮)「気をつけた方が良いんじゃねーの?wwww」

稲岸(仮)「お前あんまそんな事ばっかやってると命ねーぞ?」

200: 2009/03/04(水) 02:37:06.02 ID:54UY7WTw0
ジュン「・・・・・」ゴゴゴゴゴ

稲岸(仮)「(ピク)・・・おい何だよその顔は桜田ぁ」

与沢(仮)「コイツ態度変える気ねーな、やっちまえよ」

ジュン「やれるものならやってみろ・・・」ゴゴゴゴゴ



210: 2009/03/04(水) 02:46:24.84 ID:tM2SftxVO
稲岸「ああん?」ビキビキ

ジュン「その代わり!お前が殴ってきたら僕も殴り返す!」ゴゴゴゴゴ

ジュン「その覚悟は出来て居るんだろうな!」ゴゴゴゴゴ

211: 2009/03/04(水) 02:49:38.71 ID:tM2SftxVO
与沢「はあ?なにいってんの?wwwもしかして自分に酔っちゃってますかあ?wwww」

稲岸「こちとら喧嘩上等なんじゃあ!」

稲岸「オラア!」ぶん

213: 2009/03/04(水) 02:53:58.15 ID:tM2SftxVO
ジュン「(クワッ)」ドドドドド

稲岸「(ビクッ!)」

与沢「お、オイ!どうしたんだよ!?いきなり止まって!」

ジュン「・・・・・・」ドドドドド

稲岸「(何なんだこの迫力は・・・!)」



216: 2009/03/04(水) 02:58:42.56 ID:tM2SftxVO
ジュン「教えてやるよ、稲岸・・・」ドドドドド

稲岸「稲岸って誰じゃあ!」

ジュン「(あ、ヤベ、ずっと稲岸って呼んでたから名前忘れた・・・)」

ジュン「・・・お前には覚悟が足りないんだよ、僕に殴られる覚悟が!」ドドドドド

稲岸「んだとぉ?」ビキビキ

与沢「(つーかマジで稲岸って誰だよ・・・)」

217: 2009/03/04(水) 03:02:29.21 ID:tM2SftxVO
ジュン「そんな顔で凄んでも無駄だ、お前はもう僕に呑まれた」ドドドドド

稲岸「俺がビビってるってのかよ!?」

ジュン「なら殴りかかってみるか?」ドドドドド

ジュン「今のお前に負けるとは思わないけどね」ドドドドド

ジュン「さあ、やってみろよ!」ドドドドド

稲岸「ぐぐぐ・・・」

220: 2009/03/04(水) 03:06:35.45 ID:54UY7WTw0
ジュン「お前どうせ僕にここまで手こずるなんて思ってなかったんだろ?」

ジュン「一発脅してハイ終わり」

ジュン「その程度の認識しかしてなかったはずだ」

稲岸(仮)「悪いのかよ!手前は少女趣味のオタク野郎だろうが!」


ジュン「だからお前は駄目なんだよ!このクズ野郎!」

222: 2009/03/04(水) 03:11:10.99 ID:54UY7WTw0
ドドドドドドドドドドドドドドドドド

稲岸(仮)「うぐ・・・この・・・!」

ジュン「人を殴るってのがどう言う事だか解ってるのか?」ドドドドド

ジュン「お前自分がどれだけ自分勝手な甘えた考え持ってるか解ってんのか?」ドドドドド

ジュン「お前に殴られる人間の気持ちがわかるか!?」ドドドドド

ジュン「答えてみろ!稲岸!」バキッ

稲岸(仮)「うぐっ!」


224: 2009/03/04(水) 03:19:48.38 ID:54UY7WTw0
ジュン「ほら!反撃してみろよ!稲岸!」ドドドドド
バキッバキッバキッ
稲岸(仮)「う、うう・・・やめろ・・・やめてくれ・・・・!」

ジュン「お前はこれと同じ事を僕にしようとしてたんじゃないのか!?」ドドドドド

稲岸(仮)「すまん・・・ごめん・・・謝るから・・・・」

与沢(仮)「(お~いおいおい、こりゃ予想外の展開だぞ・・・・?)」


ジュン「なあ、これで人を舐めるだの舐めないだの言う事の虚しさが解っただろ・・・?」

ジュン「人を見下した先にある優越感なんてこんなもんなんだよ」

ジュン「今お前は凄く惨めなはずだ」

稲岸(仮)「・・・・・・・・」

与沢(仮)「(なんか説得しだしたよ・・・・)」

227: 2009/03/04(水) 03:25:42.86 ID:54UY7WTw0
ジュン「お前もだ与沢ぁ!」ドドドドド

与沢「うおっ!?」

ジュン「とにかく・・・稲岸、お前は間違ってるんだよ」

ジュン「本当に上の方に居る人間はな、人を見下したりしないんだ、する必要がないから」

ジュン「なろうぜ・・・本当の上の人間に・・・」

ジュン「もう僕に仕返しをした所で満足しないのはわかるだろう?」

228: 2009/03/04(水) 03:28:55.54 ID:54UY7WTw0
稲岸(仮)「・・・・・・・ああ」

ジュン「そうすりゃ僕達だって友達になれるさ」

ジュン「嫌い合うより、そっちの方がずっと良いだろう?」

ジュン「与沢も、一応僕の言った事・・・考えてみてくれ・・・」

ジュン「それじゃ僕はもう行くよ・・・・」



稲岸(仮)「・・・・待てよ桜田!」

230: 2009/03/04(水) 03:33:39.54 ID:54UY7WTw0
ジュン「なんだ?まだ何かあるのか・・・?」


稲岸(仮)「いや、違うよ・・・・」

稲岸(仮)「ただ、その・・・・」

中西「俺の名前は中西だ・・・」

中西「覚えておいてくれ・・・・また・・・・」

中西「また会った時は普通に話せるように・・・!」


ジュン「・・・・ああ!覚えておくよ!」



与沢「(俺も桜田の事バカにするの止めようかな・・・・)」



おまけ編おわり

231: 2009/03/04(水) 03:36:00.40 ID:54UY7WTw0
と言う訳でおまけ編終わりです
ちなみに>>225へ
ジュンはケンカが強いわけじゃないです、ただ度胸があっただけ
そんな一日そこらでケンカは強くなりません
ただ、ジュンには何事にも動じない覚悟があった
だから中西君はそれに呑まれて、一方的に殴られていたのです

234: 2009/03/04(水) 03:41:55.37 ID:HQ+BdkNR0
乙乙

236: 2009/03/04(水) 03:49:24.67 ID:54UY7WTw0
さて、それじゃあこの話も御仕舞いですかね
最後に「お前こんなの書けるもんなら書いて見やがれ」って言うのはありますか?
突飛なお題にも対応できるようになりたいので・・・・

引用: 真紅「この引きこもりがッ!」