62: 2008/07/28(月) 01:07:29.56 ID:8XRy0Y5F0

C.C.「今日は涼しいな」

64: 2008/07/28(月) 01:08:55.93 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「これならクーラーをつけなくても平気そうだ」

C.C.「……」

C.C.「いや、どうだろう?」

C.C.「……」

C.C.「関係~ないけど~♪」

65: 2008/07/28(月) 01:10:52.68 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「あ~……」

C.C.「……」

C.C.「一度文化の味を覚えてしまうと駄目だな」

C.C.「……」

C.C.「それに、涼しいといってもクーラーには敵わん」

C.C.「……ちょっと冷やしすぎたか」

C.C.「……」

C.C.「毛布、最高」

66: 2008/07/28(月) 01:13:46.84 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「……」

C.C.「……ふふっ」

C.C.「真夏の夜にクーラーをかけて毛布を使う、か」

C.C.「……」

C.C.「これが贅沢というものだな、うん」

C.C.「……」

C.C.「……ん?」

C.C.「クーラーからの風が……臭う?」

67: 2008/07/28(月) 01:15:47.92 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「……!」

C.C.「お、おいおい、困るぞそれは!」

C.C.「まだ夏はこれからが本番だというのに!」

C.C.「……お、お前が氏んだら私はどうすれば……」

C.C.「……」

C.C.「と、とにかく様子を見てみるか」

バタバタッ!

69: 2008/07/28(月) 01:18:47.89 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「何かの間違いであってくれよ……」

C.C.「……頼む!」

…カパッ

C.C.「……」

C.C.「な、なんだこれは!?」

C.C.「……」

C.C.「く、クーラーの中に腐海が広がっている……!」

70: 2008/07/28(月) 01:21:55.59 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「これは……私一人では手に余る惨状だ」

C.C.「……」

C.C.「と、とにかく増援を呼ばなければ」

C.C.「……」

C.C.「……こういう時こそ役に立てよ、ルルーシュ!」

71: 2008/07/28(月) 01:24:24.94 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「早急にこの事態をなんとかしないと……」

ポフッ

C.C.「ケホッ!ケホッ!」

C.C.「……す、少し肺に入った!」

C.C.「私が不老不氏でなかったら……」

C.C.「……」

C.C.「は、早くメールをしよう」

C.C.「……」

C.C.「クーラーを消してるから、部屋が暖かくなってしまうしな」

75: 2008/07/28(月) 01:28:21.40 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「しかし、ルルーシュはメールで来るだろうか?」

C.C.「直接部屋に行った方が……」

C.C.「……」

C.C.「部屋の外は暑いからな、うん」

C.C.「それに、このメールを見れば状況がわかるだろうし、急いで来るだろう」

C.C.「……ユ、パ、さ、ま、っと」

C.C.「送信」

76: 2008/07/28(月) 01:31:40.45 ID:8XRy0Y5F0
prrrrr!prrrrr!

C.C.「返信きた」

C.C.「何々?」

無題

マルコム・ゲドー

C.C.「……」

C.C.「何を考えているんだアイツは?」

C.C.「なんだこのメールは。意味がわからん」

C.C.「……」

C.C.「ルルーシュには難解だったようだな」

77: 2008/07/28(月) 01:33:55.21 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「状況は来てもらってから説明すればいいか」

C.C.「……仕方のない奴だ」

C.C.「へ、や、き、て、っと」

C.C.「送信」

C.C.「……」

C.C.「ふふっ!」

C.C.「これじゃあルルーシュの奴が変な勘違いを起こしてしまうかもな」

C.C.「……」

C.C.「さすが私、魔女だな~」

79: 2008/07/28(月) 01:37:43.37 ID:8XRy0Y5F0
prrrrr!prrrrr!

C.C.「返信早い」

C.C.「……ふふっ、せっかちさんめ」

C.C.「何々?」

無題

断る
眠い

C.C.「……」

C.C.「……さすがなルルーシュ」

C.C.「そう簡単には下心を見せないつもりか」

C.C.「……」

C.C.「ふふっ、いつまでその強がりがもつかな?」

80: 2008/07/28(月) 01:40:58.43 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「ルルーシュも男だ」

C.C.「私の魅力をもってすれば、この部屋に呼ぶことなど容易い」

C.C.「……」

C.C.「しかし、アイツはあれで子供っぽい所があるからな」

C.C.「……どうすれば……」

…カサカサッ

C.C.「……ん?」

C.C.「今、何か黒い小さなものが横切ったような……」

82: 2008/07/28(月) 01:43:06.75 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「あれは一体……」

…カサカサッ!

C.C.「!」

C.C.「あ、あの姿は……」

C.C.「黒くて、小さくて……今は、夏」

C.C.「……」

C.C.「ま、間違いない……!」

C.C.「……」

C.C.「カブト虫だ!」

84: 2008/07/28(月) 01:47:10.21 ID:8XRy0Y5F0
コンコンコンコン!

C.C.「おいルルーシュ!」

ココココココココココココ!

C.C.「緊急事態だ!」

ガチャッ!

ルル「ドアを連打するな!」

C.C.「ルルーシュ、網! 網はないか!?」

ルル「は?」

C.C.「ああもう、察しの悪い奴だな!」

ルル「意味がわからんぞ」

C.C.「お前のさっきのメールの方が意味がわからん!」

ルル「何故俺が怒られているんだ!?」

86: 2008/07/28(月) 01:51:22.95 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「いいから早くしろ、逃げられてしまう」

ルル「逃げる……?」

C.C.「お、それでもいいぞ」

ルル「それとは……ゼロの仮面か?」

C.C.「案外捕まえやすそうだ」

ルル「……待て、何を捕まえる気だ?」

C.C.「説明している時間はない。借りていくぞ」

ルル「あ、おい!」

ルル「……」

ルル「一体なんだったんだ、アイツは……」

87: 2008/07/28(月) 01:55:41.84 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「くっ、動きが速い!」

…カサカサッ

C.C.「……カブト虫、さすが虫の王といったところか」

…カサカサッ

C.C.「待てっ!」

ガラガラガラッ!

C.C.「ああっ、DVDの棚が!」

C.C.「……」

C.C.「ふふっ、やるじゃないか」

C.C.「戦略にも精通しているようだな」

89: 2008/07/28(月) 01:59:42.60 ID:8XRy0Y5F0
…カサカサッ

C.C.「むっ、ちょうどピザの箱の上に!」

C.C.「……」

そ~っ…ガポッ!

C.C.「……」

C.C.「ふふっ、やったぞ!」

C.C.「カブト虫、捕獲!」

C.C.「……いや」

C.C.「……ゲットだぜ!」

91: 2008/07/28(月) 02:03:09.98 ID:8XRy0Y5F0
コンコン

C.C.「お~い、ルルーシュ~」

ガチャッ

ルル「……今度は一体何の用だ」

C.C.「ふふっ、お前を喜ばせにきてやったぞ」

ルル「は?」

C.C.「……おっと! イヤらしい意味じゃあないからな?」

ルル「おい、俺がそんな事を一言でも口にしたか?」

C.C.「口……!? 童Oボウヤの欲望は果てしないな」

ルル「ぶっとばすぞ」

93: 2008/07/28(月) 02:06:28.12 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「まあいいルルーシュ、目をつぶれ」

ルル「何故だ」

C.C.「いいから目をつぶれ。話が進まないだろうが」

ルル「……まあいい」

C.C.「……」

ルル「……」

C.C.「あ、キスとかじゃないからな?」

ルル「話を進めるんじゃなかったのか!?」

95: 2008/07/28(月) 02:11:36.23 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「さあ、リラックスしろ」

ルル「……催眠術にでもはまったのか?」

C.C.「リラ~ックス、リラ~ックス」

ルル「……」

C.C.「リラ~ックス、リラ~ックス」

C.C.「……さあ、思い出してみろルルーシュ」

ルル「……」

C.C.「楽しかった、少年時代」

ルル「……」

ルル「か、母さん……!」

96: 2008/07/28(月) 02:15:04.61 ID:8XRy0Y5F0
ルル「……あ、ああっ……!」

C.C.「あの暑い夏の日」

ルル「……」

ルル「な、ナナリーっ……!」

C.C.「友達と、沢山遊んだ」

ルル「……」

ルル「スザクっ、お、俺は、俺は……!」

C.C.「……さあ、目を開けて良いぞ」パチンッ!

ルル「……」

C.C.「とまあ、そういうことだ!」

ルル「どういうことだ!?」

99: 2008/07/28(月) 02:19:47.03 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「ふふっ、泣くほど喜ばなくてもいいだろう?」

ルル「うるさい!」

C.C.「おいおいルルーシュ、今は夜だぞ? 静かにしろ」

ルル「お前がそれを言うのか!?」

C.C.「?」

ルル「キョトンとするな!」

C.C.「……あ、思い出したぞ」

ルル「……」

C.C.「ちょっと部屋に来てくれ」

ルル「お、おい! 引っ張るな!」

C.C.「まあ、仮面の中身は一人の時に楽しむといい。置いていくぞ」

ルル「……?」

103: 2008/07/28(月) 02:25:08.34 ID:8XRy0Y5F0
C.C.「なんだかんだ言ってクーラー使えるようにしてくれるとは」

C.C.「……ルルーシュは本当にツンデレだなぁ」

C.C.「……」

C.C.「ふふっ!」

C.C.「そのお礼はすでに仮面の下に仕込んであるぞ!」

C.C.「アイツの泣いて喜ぶ姿が目に浮かぶよ」

C.C.「……」

C.C.「関係~ないけど~♪」


おわり

引用: リヴァル「あ、アーニャからメール・・・?」