1: 2016/03/16(水) 00:25:22.63 ID:Y5BLa5F00
*最初に*

・これはデレマスSSです。765プロではなく、346プロのアイドルが登場します。
・設定上、オリキャラが登場しています。苦手な方はご了承ください。
・呼称やその他設定は、アニデレを中心にしています。時系列は25話以降としています。


バンプレスト アイドルマスター シンデレラガールズ ESPRESTO Shining materials スターリーブライドのアナスタシア


2: 2016/03/16(水) 00:25:59.19 ID:Y5BLa5F00
―――


武P「今日からアシスタントプロデューサーを迎え入れることになりました」

未央「おぉっ!ついに私達も大物になっちゃったのかな?」

ちひろ「みなさんの仕事が増えている証拠ですよ」

卯月「ど、どんな人が来るんでしょう……」

美波「ちょっと緊張するね……」

アーニャ「楽しみ、ですね」

武P「では、どうぞお入りください」

3: 2016/03/16(水) 00:26:41.88 ID:Y5BLa5F00


ガチャ……

新任AP(以下AP)「はじめまして。まだ美城プロに入って日が浅いですが、アシスタントプロデューサーとして皆さ

んをフォローしていきますので、これからよろしくお願いしま……」





アーニャ「パパ!」ガタタッ

一同「……えっ?」

武P「パパ……とは、どういう……」

莉嘉「なんか、すきゃんだるってかんじー」ザワザワ……

みりあ「アーニャちゃんの……パパ?」ザワザワ……

杏「養子……養育費……」ザワザワ……

アーニャ「ポチェーム?ポチェームヴィズディス?」

AP「えぇと……」

4: 2016/03/16(水) 00:28:02.39 ID:Y5BLa5F00


―――


みく「むむむ……確かに似てるにゃ……」

李衣菜「ていうか、瓜二つじゃん……」

きらり「ちょっとAPちゃんのほうが若い感じかにぃ?」

蘭子「同質波長の持ち主……っ!」(同じ人みたいです!)

武P「えぇと、結局他人の空似、だったということですか……?」

AP「そうみたいですね……」

アーニャ「ごめんなさい……すごく似てました、ね……」

AP「いえ、確かにこの写真と比べるとそっくりですね、昔から外人顔だとは言われていましたが……」

アーニャ「……怒ってませんか?」

AP「いえ、まさか。怒ってなんて無いですよ、安心してください」

アーニャ「ダー……」

杏「なぁんだ、期待させないでよね」

智絵理「私もドキドキしちゃいました……」

かなこ「なんだか安心したらおなか減っちゃったよー」

武P「疑惑も晴れたところで、今日の予定を……」

アーニャ「……」

5: 2016/03/16(水) 00:37:38.52 ID:Y5BLa5F00


―――レッスンルーム


ガチャ

AP「お疲れさまです」

アーニャ「……!」

周子「お、噂をすれば」

フレデリカ「あっ!アーくんおつかれー!」

唯「おつおつー!」

AP「あ、アーくん……?」

フレデリカ「アシスタントだから、アーくん!みんなで決めたんだよー!」

周子「もうシンデレラプロジェクトの方にも浸透してるよ」

AP「あはは……そう、ですか」

唯「で、なになにー? なんか用事ー?」

AP「あ、アーニャさん。移動の時間、もうすぐなので準備してください」

アーニャ「ダー、パ……アー、アーさん?」

周子「さすが飲み込みが早い」


6: 2016/03/16(水) 00:38:09.33 ID:Y5BLa5F00


―――仕事先


美波・アーニャ「ありがとうございました!」

現場ディレクター「はい、お疲れさん」

AP「お二人とも、お疲れさまでした。帰りは車で送っていきますよ」

美波「では、お言葉に甘えますね」

アーニャ「……」

AP「アーニャさん、どうしました? 元気が無いように見えますが……?」

アーニャ「ニェット、違います。アーニャ、大丈夫、ですね……」

AP「そう、ですか? 何かあったら遠慮なく言ってください。僕はもう、シンデレラプロジェクトの一員

なんですから」

アーニャ「ダー……」

美波「……?」

7: 2016/03/16(水) 00:40:18.98 ID:Y5BLa5F00


―――しばらくして


美波「私はここで大丈夫ですよ」

AP「そうですか。ではまた明日、よろしくお願いしますね、美波さん」

美波「はい! バイバイ、アーニャちゃん」

アーニャ「ダスビダーニャ、ミナミ。また明日……」

バタン……

美波「アーニャちゃん、なんだか元気がない。でも、仕事の時はいつも通りだったのに……」

8: 2016/03/16(水) 00:41:11.12 ID:Y5BLa5F00


―――車内


AP「アーニャさんは女子寮で暮らしているんでしたよね」

アーニャ「ダー……」

AP「そこまで送りますよ、通り道ですし」

アーニャ「スパシーバ……ありがとうございます……」

AP「……」

アーニャ「……」

AP(な、なんか会話が続かないなぁ……)

アーニャ「……あの……アーさん……?」

AP「は、はい?」

アーニャ「今日は、ありがとう、ございました」

AP「いいえ、こちらこそ不手際はありませんでしたか?」

アーニャ「なかった、です……」

AP「そう、ですか……ありがとうございます」

アーニャ「……」

9: 2016/03/16(水) 00:46:48.56 ID:Y5BLa5F00


―――次の日 364ビル 廊下にて


AP「こんにちは」

アーニャ「……!」

凛「あ……アーさん、で、いいんだっけ?」

AP「どうぞお好きにお呼びください。これからレッスンでしたよね?」

凛「うん、午後に加蓮達と仕事だったよね。終わったら連絡するよ」

AP「いえ、こちらから迎えに行くので大丈夫です」

凛「そう? ありがと。じゃあ、またあとで」

AP「はい、ではまた。アーニャさんもお疲れさまです」

アーニャ「……」ペコリ……

10: 2016/03/16(水) 00:47:30.81 ID:Y5BLa5F00


―――また次の日 レッスンルームにて


AP「ここは、こう右脚を動かして……」キュッ……

みく・菜々・莉嘉・みりあ「おぉー!」

AP「左脚はこちらへ……」キュ……

みりあ「すごいすごーい!」

みく「レッスン見てただけなのになんで出来るのにゃ……」

莉嘉「もしかして、アー君もアイドル目指してたとか?」

AP「いえ、学生時代にダンスをしていたので」

菜々「が、学生時代……うぅっ、年下……」

AP「菜々さん、どうしました?」

菜々「あぁ! いえ、なんでもないです! そう! 菜々は永遠の17歳ですからね! アハハハハ!」アタフタ

AP「え、えぇ……」

11: 2016/03/16(水) 00:48:05.37 ID:Y5BLa5F00


ガチャ……

アーニャ「ドーブラエウートラ、おはようございま……」

AP「あれ? アーニャさん? ということは、そろそろ行かなきゃいけませんね」

アーニャ「!」

みりあ「えーっ? もっとダンス教えてよー」

莉嘉「ねーねーアーニャちゃん! アー君すごいんだよー!」

アーニャ「そう……ですか」

AP「ではみなさん、失礼します」

みりあ「おつかれさまでしたー!」

莉嘉「じゃーねー!」

バタン

アーニャ「……アー、みく? 一緒にレッスン、いいですか?」

みく「うぇえ? いいけど……アーニャちゃん、大丈夫にゃ?」

アーニャ「? どうしてですか?」

みく「んー、なんか普段より元気無いというか……口噤んでることの方が多いような……」

アーニャ「そ、そう、ですか……?」シドロモドロ……

みく「まぁ、大丈夫ならいいけど……」

12: 2016/03/16(水) 00:49:49.94 ID:Y5BLa5F00


―――数日後 居酒屋にて


ちひろ・武P・AP「かんぱーい!」チン!

ゴクッゴクッ……

武P「すいません、歓迎会が遅れてしまって……」

AP「いえ、いいんですよ、時期が時期でしたし。今日はありがとうございます」

ちひろ「こちらこそ! 入って早々、二つのプロジェクトの橋渡し役なんて任せてしまって……」

武P「私がもっとしっかりしていればよかったのですけど……」

AP「この仕事量を一人でしようとする事自体、無茶な話です。それに、僕も入って早々に二つのプロジェ

クトに関われるのは、すごく嬉しいです。クローネの方に専務の眼が光っているのは少し怖いですけどね」

武P「渋谷さんとアナスタシアさんがクローネプロジェクトに合流してから、仕事量が増えたので……助か

ります。何か、問題等はありましたでしょうか?」

AP「特にこれといってなにも……あっ」

ちひろ「あるんですか?」

AP「いえ、問題というか悩みというか……」

武P「と、いうと?」

AP「その……アーニャさんに、避けられているような気がして……」

ちひろ「アーニャちゃんに限ってそんなことはないと思うけど……」

武P「具体的には、どのように?」

AP「こう、僕が現れると口を噤んでしまうんです。どこかこう、はっとした顔をした後に、目線を下にし

て黙っちゃって……」

武P「……確かに、避けられていると言えば、そう言えなくもないですが……」

ちひろ「でも、アーニャちゃんのことだからきっと何か理由があるはずです。一度ちゃんと話してみたらど

うですか?」

AP「……はい、そうしてみます……」


13: 2016/03/16(水) 00:50:16.88 ID:Y5BLa5F00


―――同じ頃 364女子寮 共用スペース


みく「アーニャちゃん、隣、いいかな」

アーニャ「ダー、いいですよ」

……

みく「ねぇ、アーニャちゃん」

アーニャ「どうしましたか、みく?」

みく「あのね……その、アーニャちゃんはどう思ってるの?」

アーニャ「どう……なんのこと、ですか?」

みく「……アーちゃんのこと」

アーニャ「!」

みく「今日のレッスンルームに入ってきたアーニャちゃん、ちょっと変だったから……」

アーニャ「ニェット……変なことなんて、ありません……」

みく「アーちゃんがいるのを見てから、様子がおかしくなって、それでもしかしてなんだけど、アーニャち

ゃん、アーちゃんの事――」

アーニャ「ニェット! 違います! そんなんじゃ……」ガタタッ

14: 2016/03/16(水) 00:51:26.54 ID:Y5BLa5F00


蘭子「ぴぃっ!?」

みく「あっ」

アーニャ「……蘭子」

蘭子「あ、あのっ、お風呂空いてるよって言いにきて、それでっ……えとっ……」

アーニャ「イズビニーチェ……ごめんなさい、蘭子、驚かせてしまって……」

蘭子「ううん、大丈夫だから……」

アーニャ「……お風呂、入ってきますね……」

みく「あっ! アーニャちゃ……行っちゃった」

蘭子「……アーニャちゃん、どうかしたの?」

みく「うん、ちょっとね。最近様子がおかしかったから……」

蘭子「え、えっと……私も、気になってた……」

みく「蘭子ちゃんも? やっぱりなにかおかしいよね……」

蘭子「う、うん。なんだかこの頃、雰囲気がいつもと違うなって……」

みく「……蘭子ちゃんも、いつもの感じと違うね」

蘭子「んにゃあ!? あの、えぇっと……ふ、ふははは! 幾ばくか心の鼓動が乱されていたようだ! だ

が、もうそれも終わ、り……うぅ……恥ずかしい……」

15: 2016/03/16(水) 00:54:21.05 ID:Y5BLa5F00


―――次の日 シンデレラプロジェクトルーム


美波「やっぱり……みくちゃんも気づいてたんだ……」

みく「うん、蘭子ちゃんもだよ」

蘭子「う、うん」

美波「仕事の時にアーさんがいるのが分かると、いつも調子が変だったから、心配で……」

みく「でも、このままだとアーニャちゃん、何も言わないままだと思うにゃ」

美波「そう……だよね」

みく「みく達から、ちゃんと言うように説得しないと――」

ガチャ

アーニャ「ドーブラエウートラ、おはようございます」

みく「アーニャちゃん!」

美波「アーニャちゃん! ちゃんと面と向かって言うべきよ!」

アーニャ「シトー? 何のことですか――」

みく「アーちゃんに、ちゃんと言いたいこと伝えないと!」

アーニャ「……! ニェット! 言えません!」

美波「私たちが応援してるから、大丈夫!」

蘭子「さぁ! 言葉を紡ぐ宴を!」

アーニャ「うぅ……」

16: 2016/03/16(水) 00:57:04.98 ID:Y5BLa5F00


ガチャ

AP「おはようございま――」

みく「逃がさないにゃー!」トビラバーン

AP「ちょ、えぇと、なんの騒ぎでしょう?」

美波「アーさん!アーニャちゃんから言いたいことがあるって!」

AP「!」

アーニャ「ミナミ! これは、私のワガママだから……!」

美波「言わなくちゃ分からないこともあるんだよ、アーニャちゃん!」

みく「ほらアーちゃん!もっと向こうに寄って!」

AP「あぁ!いえあの、実は……」

みく「『実は』も『ちくわ』もないにゃ!早く、行く、にゃ!」グイグイ

AP「だから! 僕も話があるんですってば!」

みく「えっ」

……

アーニャ「……本当ですか?」

AP「はい」

アーニャ「……でも――」

みく・美波・蘭子「……」ジーッ

アーニャ「……ダー。わかり、ました。でも、二人だけで話したいです」

AP「では、テラスのほうに行きましょう……」


17: 2016/03/16(水) 01:16:44.00 ID:Y5BLa5F00


―――346ビル テラス


AP「……」

アーニャ「……」

美波(ねぇ、みくちゃん。なんで私たち隠れて聞いてるの?)

みく(こういうのは隠れて聞くまでがワンセットにゃ。それに、美波ちゃんだって気になるでしょ?)

美波(それは……そうだけど……)

蘭子(! 二人の間に言の葉が!)

AP「……アーニャさん、単刀直入に聞きます」

アーニャ「……ダー」

AP「僕のこと、どう、思っていますか」

みく(最初から直球な質問にゃ……)

アーニャ「……優しい人だと、思います」

AP「……では、なんで僕の前だと、少し元気がなくなってしまうんですか?」

みく(にゃぁぁ……そういう聞き方するかにゃあ?)

美波(アーニャちゃん、がんばって!)

アーニャ「そ、それは! ……言え、ないです」

AP「それは、何故?」

アーニャ「もしかしたら……アーさんが、気を悪くするんじゃないかと、思って……」モジモジ

AP「……アーニャさん」グイッ

アーニャ「!」

みく(手を握ったにゃ!)

美波(もしかして、いい感じ!?)

18: 2016/03/16(水) 01:18:42.66 ID:Y5BLa5F00


AP「アーニャさん。僕は、あなたの担当です。アシスタントでも、あなたをプロデュースしているんです



AP「だからこそ、あなたの事を知りたい。あなたの魅力を、みんなに伝えてあげたい」

AP「そのためには、アーニャさん。あなたの協力が必要なのです」

AP「秘密をつくるな、とは言いません。でも、少なくとも、アーニャさんが僕の事をどう思っているかだ

けは、教えてください」

AP「あなたの言葉で、聞きたいのです」

みく(うにゃぁぁぁ! 言ったぁぁぁ!)

アーニャ「……」モジモジ

美波(アーニャちゃん! 今だよ!)

アーニャ「……」

アーニャ「……笑わないって、約束して、くれますか?」

AP「もちろんです」

アーニャ「絶対、絶対に、ですよ?」

AP「笑いません」

アーニャ「その……えっと……」

みく(さぁ!)

美波(アーニャちゃん!)

19: 2016/03/16(水) 01:25:15.58 ID:Y5BLa5F00





アーニャ「パパって呼んでも、いいですか?」



……



みく・美波「へっ?」

AP「……えっ、パパ?」

アーニャ「最初に会ったとき、私、呼び間違えてしまいました。それから……アーさんを見ると、パパって

呼んでしまいそうで……」

AP「えぇと……じゃあ、あまり喋ろうとしなかったのは……」

アーニャ「……間違って、呼んでしまいそうで……」

AP「いつも、僕から距離を置いていたのも……」

アーニャ「話していると、間違いそうで……///」カァァ

AP「……は、は……」



AP「はぁぁぁぁ、びっくりしたぁぁぁ……」ヘナヘナ

アーニャ「大丈夫、ですか!?」

AP「あぁいえ、安心して、力が抜けただけです。でも、よかったぁ……」

AP「てっきり、アーニャさんは僕のことが嫌いなんだとばかり……」

アーニャ「ニェット! そんなこと、絶対ありません!」

アーニャ「……気、悪くしませんでしたか?」

AP「……いえ、全然」

アーニャ「よかった、です……」

21: 2016/03/16(水) 01:32:52.78 ID:Y5BLa5F00


……

AP「いいですよ」

アーニャ「……シトー?」

AP「いいですよ、パパって呼んでも」

アーニャ「……本当、ですか?」

AP「もちろんです」

アーニャ「笑ったり、しませんか?」

AP「笑いませんよ」

アーニャ「……!」パァァ


―――


みく「……これって、みく達、勘違いしてたって事だよね……」

美波「そう、だね……」

みく「あぁ……穴があったら入りたいにゃ……猫だけど……」

美波「あの二人、ずっと手握ってる……あれ、蘭子ちゃんは……?」

みく「……あんなに角で、なにしてるにゃ……」

蘭子「アーニャチャンガ……スキッテイッテ……ソレカラモシカシタラ……キキキキストカシチャッテ///……アワワワワワワ///……」カァァ

みく・美波「……」

22: 2016/03/16(水) 01:35:18.57 ID:Y5BLa5F00


―――次の日


武P「……と言うことで、みなさん、今日もがんばってください」

AP「凛さんとアーニャさんは打ち合わせがあるので、この後僕と一緒に来てくださいね」

凛「うん、わかった」

アーニャ「はい、パパ!」

……

凛「えっ?」

卯月「そっ、それはどういう……」

未央「おやおや~?」

杏「やはり養子!? 養子なのか!?」

みりあ「アーさん、本当にアーニャちゃんのおとうさんだったの?」

AP「あの、いえこれは……」

アーニャ「ダー! パパはもうひとりのパパです!」

アーニャ「ね? パパ?」



終わり

23: 2016/03/16(水) 01:39:34.51 ID:Y5BLa5F00
初めてSSスレ立てたけどこれでいいのかな? なんにせよ、ありがとうございました。

24: 2016/03/16(水) 08:00:33.21 ID:QM9fqxvsO
乙でした
アーニャかわいい

引用: 【デレマスSS】アーニャ「パパ!」新任AP「えっ?」【346プロ】