323: 2009/02/09(月) 19:49:52 ID:INCh5A+y
くっつく・背中に寄り添う えいらにゃです。とにかく短い。連続投下します。
北欧スオムスの空の下、確かにキミの背中を自らの背に感じながら、共に星を眺める。
明かりなどそれこそ、降り注ぐ星の光だけで、感じる暖かさもキミの背中だけであった。
二人きりだね。どうして私についてきてくれたの?
問いたいことの代わりに、私は背中にのせる体重をちょっとだけ強める。
キミもそれに応えるように、かける体重を少しだけ強めたのが感じられて、思わず笑みが零れた。
ふふっ、はははっ、と面白いことなどないのに、なぜだか幸せが溢れ出して、二人の笑い声だけが響いた。
キミも同じ気持ちですか?
尋ねることはしないけれども、どうかそうであればいいなと思う。
天を仰ぐと、星の瞬きばかりが目に入りキミを強く感じるのだ。
あぁそうか。私にとってキミは星なのだ。
ふわりふわりと優しく微笑む姿は、なにかと言えば月の様に例えられることが常だけれども私にとっては違う。
キミは目映く輝いて、あまりにも眩しくて、私には直視できやしないお星様なのだ。
遠くから見るだけならば、月であろうが星であろうが目映いことには変わらない。
しかし、もしかしなくとも、隣にいる私が一番強く感じているのだ、キミは自分で輝いているよ。
だからほら、自信のなさそうな顔をしないで笑ってほしいんだ。
私だけの可愛らしいキミでいてほしい気持ちがないわけではないけどさ、やっぱり皆にも、誰にでも、キミを愛してほしいから。
私はそっと彼女の手に自らのそれを重ねる。
ほら、手を重ねればさ、怖いのも平気だってアイツも言っていただろう?
だからさ、いつだって手を重ねることぐらいならしてあげられるから、キミも一緒に勇気をだそうよ。
実は私も勇気をださなくてはいけないから、少しだけ、文字通りキミの手を借りたいんだ。
キミは新しい土地で新しい仲間と触れ合う勇気を、私はキミのその頑張りを見守れる勇気をださなくてはいけないから。
私たちの新しい門出に少し頼むよ…と胸の中で呟けば、使い魔の黒狐がめんどくさそうに翻る。
私は、また少しだけキミへかける体重を強めて、空を仰ぐように促した。
空に虹色の帳が揺らめく。
ほら、オーロラも祝福してくれているよ。
実のところ、その帳は私の使い魔が持っている力なのだけれど、そんな無粋なことは知らせなくてもいいさ。
お前には少し悪いけどごめんな。
私は黒狐の背中を撫でてやりながらキミとの未来を祈った。
Fin.
北欧スオムスの空の下、確かにキミの背中を自らの背に感じながら、共に星を眺める。
明かりなどそれこそ、降り注ぐ星の光だけで、感じる暖かさもキミの背中だけであった。
二人きりだね。どうして私についてきてくれたの?
問いたいことの代わりに、私は背中にのせる体重をちょっとだけ強める。
キミもそれに応えるように、かける体重を少しだけ強めたのが感じられて、思わず笑みが零れた。
ふふっ、はははっ、と面白いことなどないのに、なぜだか幸せが溢れ出して、二人の笑い声だけが響いた。
キミも同じ気持ちですか?
尋ねることはしないけれども、どうかそうであればいいなと思う。
天を仰ぐと、星の瞬きばかりが目に入りキミを強く感じるのだ。
あぁそうか。私にとってキミは星なのだ。
ふわりふわりと優しく微笑む姿は、なにかと言えば月の様に例えられることが常だけれども私にとっては違う。
キミは目映く輝いて、あまりにも眩しくて、私には直視できやしないお星様なのだ。
遠くから見るだけならば、月であろうが星であろうが目映いことには変わらない。
しかし、もしかしなくとも、隣にいる私が一番強く感じているのだ、キミは自分で輝いているよ。
だからほら、自信のなさそうな顔をしないで笑ってほしいんだ。
私だけの可愛らしいキミでいてほしい気持ちがないわけではないけどさ、やっぱり皆にも、誰にでも、キミを愛してほしいから。
私はそっと彼女の手に自らのそれを重ねる。
ほら、手を重ねればさ、怖いのも平気だってアイツも言っていただろう?
だからさ、いつだって手を重ねることぐらいならしてあげられるから、キミも一緒に勇気をだそうよ。
実は私も勇気をださなくてはいけないから、少しだけ、文字通りキミの手を借りたいんだ。
キミは新しい土地で新しい仲間と触れ合う勇気を、私はキミのその頑張りを見守れる勇気をださなくてはいけないから。
私たちの新しい門出に少し頼むよ…と胸の中で呟けば、使い魔の黒狐がめんどくさそうに翻る。
私は、また少しだけキミへかける体重を強めて、空を仰ぐように促した。
空に虹色の帳が揺らめく。
ほら、オーロラも祝福してくれているよ。
実のところ、その帳は私の使い魔が持っている力なのだけれど、そんな無粋なことは知らせなくてもいいさ。
お前には少し悪いけどごめんな。
私は黒狐の背中を撫でてやりながらキミとの未来を祈った。
Fin.
324: 2009/02/09(月) 19:51:06 ID:INCh5A+y
第15手 おんぶ・背中へ一方的にのしかかる やはり短い。
目を覚ますとひとりぼっちになっていた。
あの人がいない。
どこにもいない。
あの人はいつもなら、私よりもよほど早く目覚めているにも関わらず、眠る私が起きるまで私を抱きしめていてくれるのだ。
毎日毎日ベッドに忍び込む私を、仕方のない、の一言を持って抱きしめてくれる
あの人がいなければ、私の心はすっかりとしぼんでしまう。
暖かくて、優しくて、それなのに私を子供扱いして…あの人は私が持っている、
幼いけれど、確かに存在する気持ちなど全く気にもとめないで、いや、更に悪いことに気づきすらしない。
いくら自らが年上だからとしたって、保護者ぶるのならば、せめて、せめて私のこの気持ちを汲み取ることぐらいしてくれてもよいのだろうに。
あの人は全くもって鈍いのだ。
いつもふわふわと笑っていて、なにも考えていないのか、
それとも分かっていて私の気持ちを忌避しているのか、どちらにせよ全くもってヒドい人…。
だからといって、私があの人のことを嫌いになれるはずなどなくて、自らの体温のみを残すベッドがどうしようもなく寂しく感じてしまわれる。
「探しにイコ…。」
孤独な自らを奮い立たせるようにポツリとそう呟き、
えいやっ、とばかりにベッドから身を起こすと、確かな質量を携えた冷たい空気の層がのしかかる。
この国の冬は寒い。
ちっぽけな自らの身体でさえ、柔らかい布にくるまれていれば存外に暖かいほど熱を返してくれていたらしく、
ベッドから抜け出した私の身体はひんやりとした空気に熱を奪われる。
胸にたまり、そして頭の中をめぐる冷気が段々と眠たい頭を揺り動かす。
寒い…、と文句でも言うかの様に囁いたのは、もしかしなくても隣にはいないあの人への訴えだった。
寒いと言ってしがみつく私を、本当にしょうがない子だ、と思っているのだろうか、
あの人はいつもいつも私の髪をふわりと撫であげて微笑むのだ。
私が寒い時にはいつも隣にいてくれなくては困るじゃないか、と的外れなことを呟く。
それは、建前をどうにかして自分にも、そしてあの人にも、本音と思わせておかなければ、
こんな関係などすぐに終焉を迎えてしまうのではないか、という怖れを紛らわすためであった。
静かで、冷たい廊下をポツリと歩く。
アナタはどこだろうか…食堂だろうか?それともブリーフィングルームだろうか?
まぁ、どこだろうが私はアナタ行く場所ならどこにでも行くから関係ないか…そう考えて黙々と歩んだ。
…いた。確かにあの人は、食堂で‘友達’と話している。
楽しそうに笑う姿がなんだか無性に寂しくて、私は彼女の背中へと飛びついた。
「置いていくなんてヒドいじゃナイカー。」
私の声にアナタは顔だけ振り向いて、ふわりと微笑んだ。
「あぁ、エイラさん、すみません!もうそんな時間でしたか!つい…」
アナタが申し訳なさそうに謝ったから許してあげよう。
だけど今日はこの背中から離れてはやらない。
そう思い、私は彼女の首にまわした腕にギュッと力を込めた。
Fin.
えるまいらです。途中までサーニャ視点っぽく見えるようにしてみた。
目を覚ますとひとりぼっちになっていた。
あの人がいない。
どこにもいない。
あの人はいつもなら、私よりもよほど早く目覚めているにも関わらず、眠る私が起きるまで私を抱きしめていてくれるのだ。
毎日毎日ベッドに忍び込む私を、仕方のない、の一言を持って抱きしめてくれる
あの人がいなければ、私の心はすっかりとしぼんでしまう。
暖かくて、優しくて、それなのに私を子供扱いして…あの人は私が持っている、
幼いけれど、確かに存在する気持ちなど全く気にもとめないで、いや、更に悪いことに気づきすらしない。
いくら自らが年上だからとしたって、保護者ぶるのならば、せめて、せめて私のこの気持ちを汲み取ることぐらいしてくれてもよいのだろうに。
あの人は全くもって鈍いのだ。
いつもふわふわと笑っていて、なにも考えていないのか、
それとも分かっていて私の気持ちを忌避しているのか、どちらにせよ全くもってヒドい人…。
だからといって、私があの人のことを嫌いになれるはずなどなくて、自らの体温のみを残すベッドがどうしようもなく寂しく感じてしまわれる。
「探しにイコ…。」
孤独な自らを奮い立たせるようにポツリとそう呟き、
えいやっ、とばかりにベッドから身を起こすと、確かな質量を携えた冷たい空気の層がのしかかる。
この国の冬は寒い。
ちっぽけな自らの身体でさえ、柔らかい布にくるまれていれば存外に暖かいほど熱を返してくれていたらしく、
ベッドから抜け出した私の身体はひんやりとした空気に熱を奪われる。
胸にたまり、そして頭の中をめぐる冷気が段々と眠たい頭を揺り動かす。
寒い…、と文句でも言うかの様に囁いたのは、もしかしなくても隣にはいないあの人への訴えだった。
寒いと言ってしがみつく私を、本当にしょうがない子だ、と思っているのだろうか、
あの人はいつもいつも私の髪をふわりと撫であげて微笑むのだ。
私が寒い時にはいつも隣にいてくれなくては困るじゃないか、と的外れなことを呟く。
それは、建前をどうにかして自分にも、そしてあの人にも、本音と思わせておかなければ、
こんな関係などすぐに終焉を迎えてしまうのではないか、という怖れを紛らわすためであった。
静かで、冷たい廊下をポツリと歩く。
アナタはどこだろうか…食堂だろうか?それともブリーフィングルームだろうか?
まぁ、どこだろうが私はアナタ行く場所ならどこにでも行くから関係ないか…そう考えて黙々と歩んだ。
…いた。確かにあの人は、食堂で‘友達’と話している。
楽しそうに笑う姿がなんだか無性に寂しくて、私は彼女の背中へと飛びついた。
「置いていくなんてヒドいじゃナイカー。」
私の声にアナタは顔だけ振り向いて、ふわりと微笑んだ。
「あぁ、エイラさん、すみません!もうそんな時間でしたか!つい…」
アナタが申し訳なさそうに謝ったから許してあげよう。
だけど今日はこの背中から離れてはやらない。
そう思い、私は彼女の首にまわした腕にギュッと力を込めた。
Fin.
えるまいらです。途中までサーニャ視点っぽく見えるようにしてみた。
325: 2009/02/09(月) 19:53:55 ID:INCh5A+y
第9手 乳を揉む ニパエイラ。
少しだけ。少しだけでいいから私だって仕返しがしたかった。
いや、仕返しと言っても、それは決して恨み言とかそういった類のことではなくて、端的に言ってしまえば二人の交わりについてなのだ。
いつもいつもアイツときたら私のベッドへと潜り込んで、
あの、その…耳を食んだりだとか、胸を揉んだりとか…それこそ、決して言えやしないことまで…。
確かに気持ちを伝え合った間柄なのだから、そのような、享楽的なことにふけることは吝かではない。
むしろ、どちらかと言えばできるだけ、あの、えっと…気持ちを注いでほしいぐらいなのだ。
けれども、アイツときたら、すっとベッドへと入ってきたかと思えば、既に私の身体を弄り始めていて、私に主導権など与えてやくれやしない。
だから毎晩毎晩、私ばかりが、その…高められてしまって、気づいた時にはもう朝で、
自らが身に余る快楽により気を失ってしまったことに気づき、情けなさばかりが募るのだ。
つまり、なにが言いたいかというと、是が非でも主導権を奪って、イッルに一泡ふかせたいということである。
あぁ、しかしアイツときたら全くもって隙など見せず、私は主導権を奪うどころか、被撃墜スコアを着実に伸ばすのみであった。
このままではいけない。
そう思い、私はイッルの後をつけて、隙を見つけることに決めた。
ふむ。よくよく考えてみると、長いこと一緒にいたわりには、私はイッルの生活についてあまり知らない。
一緒にいる時間が多いからこそ、私といないときの様子など気にしたことがなかったな。
ーーーーーーーー
という訳で一日中つけまわしてみたのだが、イッルのしたことと言えば…
・廊下で出会ったハッセの胸をすれ違いざまに揉み、なにか耳元で囁く。
ハッセがなにやら頷くと、ニコニコしながらスキップして去っていった。
・廊下でアホネンと遭遇。なぜか涙目で遁走した。
逃げながらお前は絶対にくるんじゃねーと意味の分からないことを叫ぶ。
・ハッキネン司令の胸を揉もうとして手をはたかれる。
なにやら迷っていたようだが、なにか小声で説明していた。
・エイッカ隊長とお茶を飲む。
なにやらどんよりと沈んだエイッカ隊長を慰めていたかと思えば、なにか耳元で囁いて去った。
なぜか胸は揉まなかった。
・エルマ大尉に遭遇。
もちろん胸を揉みしだく。
やはりなにか耳元で囁くと、食堂へむかった。
うん、少しぐらいなら…氏なない程度なら痛めつけたとしても構わないのではないだろうか。
イッルときたら誰彼かまわず胸に手を伸ばして…この浮気者。
そう考えるとなんだかむしゃくしゃしてきて、一人ポツンと食堂の椅子でダラリとしているアイツになにかお仕置きをしてやりたくなった。
あぁなんだ、当初の目的と合致するではないか。
やってやる。私はやってやるぞ!イッルに一泡ふかせてやるんだ!
少しだけ。少しだけでいいから私だって仕返しがしたかった。
いや、仕返しと言っても、それは決して恨み言とかそういった類のことではなくて、端的に言ってしまえば二人の交わりについてなのだ。
いつもいつもアイツときたら私のベッドへと潜り込んで、
あの、その…耳を食んだりだとか、胸を揉んだりとか…それこそ、決して言えやしないことまで…。
確かに気持ちを伝え合った間柄なのだから、そのような、享楽的なことにふけることは吝かではない。
むしろ、どちらかと言えばできるだけ、あの、えっと…気持ちを注いでほしいぐらいなのだ。
けれども、アイツときたら、すっとベッドへと入ってきたかと思えば、既に私の身体を弄り始めていて、私に主導権など与えてやくれやしない。
だから毎晩毎晩、私ばかりが、その…高められてしまって、気づいた時にはもう朝で、
自らが身に余る快楽により気を失ってしまったことに気づき、情けなさばかりが募るのだ。
つまり、なにが言いたいかというと、是が非でも主導権を奪って、イッルに一泡ふかせたいということである。
あぁ、しかしアイツときたら全くもって隙など見せず、私は主導権を奪うどころか、被撃墜スコアを着実に伸ばすのみであった。
このままではいけない。
そう思い、私はイッルの後をつけて、隙を見つけることに決めた。
ふむ。よくよく考えてみると、長いこと一緒にいたわりには、私はイッルの生活についてあまり知らない。
一緒にいる時間が多いからこそ、私といないときの様子など気にしたことがなかったな。
ーーーーーーーー
という訳で一日中つけまわしてみたのだが、イッルのしたことと言えば…
・廊下で出会ったハッセの胸をすれ違いざまに揉み、なにか耳元で囁く。
ハッセがなにやら頷くと、ニコニコしながらスキップして去っていった。
・廊下でアホネンと遭遇。なぜか涙目で遁走した。
逃げながらお前は絶対にくるんじゃねーと意味の分からないことを叫ぶ。
・ハッキネン司令の胸を揉もうとして手をはたかれる。
なにやら迷っていたようだが、なにか小声で説明していた。
・エイッカ隊長とお茶を飲む。
なにやらどんよりと沈んだエイッカ隊長を慰めていたかと思えば、なにか耳元で囁いて去った。
なぜか胸は揉まなかった。
・エルマ大尉に遭遇。
もちろん胸を揉みしだく。
やはりなにか耳元で囁くと、食堂へむかった。
うん、少しぐらいなら…氏なない程度なら痛めつけたとしても構わないのではないだろうか。
イッルときたら誰彼かまわず胸に手を伸ばして…この浮気者。
そう考えるとなんだかむしゃくしゃしてきて、一人ポツンと食堂の椅子でダラリとしているアイツになにかお仕置きをしてやりたくなった。
あぁなんだ、当初の目的と合致するではないか。
やってやる。私はやってやるぞ!イッルに一泡ふかせてやるんだ!
326: 2009/02/09(月) 19:55:07 ID:INCh5A+y
そろりそろりと、できるだけ静かに、気づかれないように背後につけると…イッルに狙いを定める。
………今だっ!!
私は全くもって無警戒なイッルを椅子から引きずり落とし、馬乗りになった。
「エッ?ナンダナンダ?」
イッルの平坦な声が響く。誰も食堂にいなかったのが不幸だったな!
私は、いつもの仕返しだとばかりにイッルの胸に手を伸ばし、そして揉みしだいた。
「ひゃっ、ヤ、なにすんダヨ!あふっ…。」
イッルの不平が耳に入るが、私はそれを無視してかまわず胸をこねくり回す。
ムニュムニュとそれは形を変え、私の征服欲を満たしていく。
「可愛い声だすじゃないか。たまには私だって攻める側にまわりたいんだ!覚悟しろよ!」
イッルが目をギュッと瞑って震える。
その姿はなんだかいつものカッコイい姿とは違って女の子らしくて、私の胸を燃え上がらせた。
「ずっと私の胸揉みたかったノカ?」
いきなりの奇妙な問いに私の顔に血流が昇る。
あの、そりゃさ…
「そうだよ!揉みたかったよ!!悪いか、私だってやらしい気分にぐらいなる!!」
今まで隠していた思いの丈をぶつけると、妙に胸がすっきりとした。
イッルは顔を朱な染め、何かを堪えるように俯く。
「本当カ?嬉しい…も一回言ってクレ、大きな声デ。」
なんだなんだ、イッルはこんなことを言われると嬉しいのか?
その赤く染まった頬が可愛らしかったから、リクエストに答えてやろう。
「私はイッルの胸がずっと揉みたかったんだよ!!お前を見てるとやらしい気分になるんだ!!」
そう私は声をあげた。
イッルを見つめると、顔はもう真っ赤で、ぷるぷると震えていて、あぁ、どうしようもなく可愛かったよ!!
そうイッルは、ぷるぷると震えて…そして噴き出した。
327: 2009/02/09(月) 19:56:14 ID:INCh5A+y
えっ、噴き出した?
イッルときたらいきなりの大笑いを見せる。
一体どうしたと言うのだ?
イッルが私の後ろに指をむける。ん、後ろがどうかしたと言うのだろうか。
そして私が振り向くと…
そうさ、エルマ大尉にエイッカ隊長、ハッセとオマケにアホネンとハッキネン司令までいる。
そこで私はふと気付いたのだ…あぁ、はめられたのだと。
私ときたら公衆の面前で淫らな行為に及んだ上に、変O的な主張までしてしまった。
可哀想なものを見るような皆の視線が痛い。
「わ、私をソンナメデミンナー!!」
声を振り絞ると、私は自らの部屋へと逃げ出した。
ーーーーーーーー
ぐすっ、ぐすっと情けない音が部屋に響く。
私ときたらなんとカッコ悪くて情けないのだろうか。
またイッルの手の平で踊らされて…いつになったら私は優位に立てるのだろう。
キーッと建て付けの悪いドアが開く音が響く。
「なにしにきたんだよ…。私をバカにしにきたのか?」
そう、ドアの向こうにはやはりイッルが立っていて、部屋の中、そして私の心の中に無遠慮に踏み込んできた。
私は面とむかえるはずなどなくて、ぷいっと顔を身体ごと背ける。
「なぁニパ?あの、からかったのは事実だけどさ、お前の気持ちが嬉しかったのは本当ダヨ。」
そう言ってイッルは私の頬を撫でる。
それだけで、本当にそれだけで私の心は溶けてしまって、もう不機嫌なんて飛んでいってしまうのだ。
うん、許してやろう。その代わり…
「じゃあさっきの続きな!じゃあ、いただきます!!」
私はイッルをベッドへ押し倒すと自らの身体を覆い被せる。
「えっ、ちょっと待テ!本当に?あわ…」
慌てるイッルも可愛らしいな…とあまりにもダメなことを考えながら私は胸へと手を伸ばした。
Fin.
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