代表ウィークに組まれたプレシーズンマッチ。
パリ・サンジェルマンFC(FRA)の日本ツアー2022の1試合目。
国立競技場のチケットは、高額に設定された。
カテゴリー1(メインスタンド)の28,000円からカテゴリー6(ゴール裏上層)の7,000円まで。
それでもスタンドは埋まり、PSGの人気の高さを示した。
欧州クラブとは、2019年のチェルシーFC、2015年のボルシア・ドルトムント以来の対戦。
190719川崎1-0チェルシーFC(PSM)
150707川崎0-6ボルシア・ドルトムント(PSM)
名古屋戦(J1 #22)が中止となり、ガンバ大阪戦(J1 #21)から中10日。
鬼木達監督は、濃厚接触者となりガンバ戦を欠場したが、復帰する。
先発は、ガンバ大阪戦から3人を変える。
日本代表に招集された谷口彰悟、山根視来、脇坂泰斗の3人が外れた。
新たにジェジエウ、登里、遠野が先発する。
ジェジエウは、2021年11月7日の鳥栖戦(2021 J1 #35)以来の復帰。
左膝前十字靭帯・内側側副靭帯損傷で、復帰まで8か月を必要とした。
ベンチ入りは12人。
新たに松井、シミッチ、瀬古、小塚、永長、五十嵐、宮城天が入る。
そして、塚川が外れている。何らかの負傷があったのかもしれない。
(2022年7月22日(金) FC東京(J1)への完全移籍が発表された)
パリ・サンジェルマンFC(PSG)は、2021-22シーズンのリーグ・アン優勝。
ヨーロッパ・チャンピオンズ・リーグではベスト16だった。
リオネル・メッシ(30)、ネイマール(10)、キリアン・エムバペ(7)と著名な選手が揃う。
■1st half
川崎は押し込まれつつ、プレスを仕掛ける。
PSGに局面で翻弄されながら、ボールを奪うと反撃に転じた。
17分、遠野のスルーパスからマルシーニョがGK1対1となってシュート。
20分、PA内で遠野と家長が連続してシュート。
35分、遠野の右FKを車屋が戻して、家長がシュート。
ゆったりボールを持つこともできていて、悪くなかった。
ただ、GKジャンルイジ・ドンナルンマ(99)の壁は厚かった。
PSGは、余裕を持って守備を崩していく。
PA内でパスを繰り返し、川崎の選手の足を止める。
18分と28分にエムバペが決定的なシュートを放つが、GKソンリョンがセーブする。
32分、メッシが緩く右足シュートすると、登里に当たってゴールが決まった。
復帰戦となるジェジエウを中心として、なんとか1失点で終えた。
■2nd half
両チームともに目まぐるしく選手を入れ替える。
PSGはハーフタイムでエムバペ、ネイマールが交代し、攻撃の出力は落ちる。
逆に運動量は上がったので、レベルは十分に高いままだった。
川崎は落ち着かないところもあったが、瀬古とシミッチが中盤をコントロール。
49分、瀬古のラストパスから、知念がGK1対1となってシュート。
54分、中盤で瀬古がボールを奪取して、そのままミドルシュート。
プレスを強く受けながらも前進して、ゴールに近づいた。
58分、左サイドを崩され、フアン・ベルナト(14)が強いクロス。
アルノー・カリムエンド(29)が押し込んで、2点差となった。
川崎は86分、瀬古のクロスを山村がヘッドでゴールを決める。
チャンスは作ったが、同点にはできなかった。
■summary
PSGは、高い技術を見せてくれた。
メッシ、ネイマール、エムバペが揃った前半は、特に素晴らしかった。
川崎の選手の脇に正確に緩やかなパスを出して、崩していく。
スペースを突く動きも的確で、次々にチャンスを量産した。
逆にこの3人はあまり守備をしないので、川崎の攻撃を受けることもあった。
日本の暑さもあって、全体的に運動量は少なかった。
この後、PSGは中2日で浦和戦、中1日でガンバ大阪戦を控える。
商業的な理由もあり、かなり厳しい日程が組まれている。
日本の3試合では、川崎戦が最も良い状態になるかもしれない。
川崎は、PSGとの力量差は明確だったが、それなりに善戦した。
一方的に攻められるだけではなく、反撃する時間帯もあった。
シーズン中であり、コンディションの有利さを活かした。
世界との差を感じることができたテストマッチになったといえる。
サイドバックでは、いろいろな選手をテスト。
RSBは、佐々木が先発し、56分に松井、最後は高井が入った。
LSBは、登里、佐々木、橘田、松井とプレーした。
山根不在の可能性は今後もあるだけに、選択肢を拡げる効果を期待したい。
次は中9日で浦和戦(J1 #23)。
中断期間で戦術を整備して、しっかりと戦いたい。
■goal
84山村和也(31)
32リオネル・メッシ(30) 58アルノー・カリムエンド(29)
■judge
ソンリョン(1) 7.5 18分、28分*2本のエムバペ、67分のイカルディ(9)の決定機を止める。
佐々木旭(15) 5.0 RSBから56分にLSBへ。球際と動き出しで後手を踏む。消極的にプレー。
ジェジエウ(4) 6.0 長期離脱からの復帰戦。豪快なクリアやカバーリングの広さは健在だった。
車屋紳太郎(7) 6.0 攻撃パターンを察知し、PA内を埋める。45+1分、ネイマールからカット。
登里享平(2) 5.5 15分、44分とシュートブロック。32分のメッシのゴールは防げなかった。
橘田健人(8) 5.5 メッシに喰らいついても剥がされた。LSBでは77分と80分にボール奪取。
チャナ(18) 5.5 32分、ゴールライン上でクリア。囲まれてもドリブルで打開していった。
遠野大弥(19) 6.0 17分、マルシーニョにスルーパス。20分、23分とPA内でシュートする。
家長昭博(41) 5.5 20分、ボレー。35分、遠野のFKからシュート。右サイドで存在感を示した。
ダミアン(9) 5.5 プレスを先導する。7分、左クロスをヘッド。42分、自陣からロングシュート。
マルシーニョ(23) 6.0 3バッグのラインブレイクを繰り返す。17分、GK1対1の決定機を迎える。
■sub
HT(9)知念慶(20) 5.5 49分、瀬古のラストパスからシュート。狭いスペースでもキープする。
HT(19)瀬古樹(16) 6.0 大きく広く動いた。54分、奪って持ち上がりミドル。84分、アシスト。
HT(4)山村和也(31) 6.0 58分、カリムエンドに前に入られ失点。完璧なジャンプから1ゴール。
56(18)シミッチ(6) 6.0 中央でパスを出し入れする。押し込まれても高さでクロスを跳ね返す。
56(2)松井蓮之(25) 5.5 83分、PA内で回収してそのままシュート。RSBから86分、LSBに回る。
56(41)小林悠(11) 5.5 74分、89分と抜け出してパスを呼び込んだ。シュートはできなかった。
56(23)宮城天(24) 5.5 70分、77分、81分と左サイドから仕掛けたが、いずれも不発に終わる。
73(15)小塚和季(17) 5.5 ファウル気味で強くチャージを掛けた。89分、ボレーシュート。
86(8)高井幸大(29) 5.5 RSBで登場するが、目立てなかった。90+2分、シュートブロック。
86(24)永長鷹虎(26) 5.5 88分、ゴール前でフリーとなったが、判断が遅くなり詰められた。
■bench
丹野研太(27) 五十嵐太陽(28)
■coach
鬼木達 6.0 選手を上手く入れ替えて、SBや中盤で多くの選手を試した。
■referee
荒木友輔 6.0 接触プレーが少ない展開で、悪くないジャッジだった。
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