擬似Charlie Hebdo論争
- 2015/02/28
- 20:01
一見、真面目そうな記事2015年2月25日付けのLe Mondeル・モンド紙の第10面に、「風刺の限界」を主題にした長い投稿記事が二篇載っています。そのうちの一つは、Charlie Hebdoシャルリー・エブド紙の2005年1月(655号)から2015年1月7日(1177号)までの第一面を仔細に分析した人たちの書いたものです。筆者は二人で、Céline Gofetteセリーヌ・ゴフェット夫人とJean-François Mignotジャン・フランソワ・ミニョ氏の名前が並んでいます。...
架空対談(8)
- 2015/02/27
- 19:05
前篇までの粗筋2011年7月某日。ストラスブールの隠れ家で次の著作を執筆中のコジマ先生の許をウェブ・マスターのテロワール君が訪れる。コジマ先生は、テロワール君の質問に答えて、2011年には日本語文法書(*)を刊行する予定であることを告げる。テロワール君は、『漂流するトルコ』の真面目な読者の五つ目の質問を先生に言う。「ラズ語の文法書と辞書との紙媒体での出版に踏み切るべきではないか」(*)『再構築した日本語文法』の...
トルコ共和国の飛び地
- 2015/02/26
- 20:52
シリア領の中にトルコ共和国の飛び地があります。面積は僅か1平方kmばかり。戦場になったため有名になったKobaneコーバーネ(*)の町から直線距離で南へ30kmぐらいの所にあり、つい五日前までオスマンル帝国の創始者オスマン帝の祖父のSüleyman Şahスュレイマン・シャー(**)(1178-1227)の墓所がありました。(*) 日本語の報道では、なぜか「コバニ」と転写しているものが目立ちます。F爺にとっては全く不可解です。(**) トルコ語では...
老友との会食(1)
- 2015/02/25
- 21:34
老友2月23日は、フランス人の老友3人と落ち合ってストラスブールのあるインド料理店で夕食会をしました。M爺もB爺もS爺も、F爺が若い教師だった頃の学生で、年齢差は僅少です。「教師と学生」から「友人同士」の関係に移って三十数年になります。下の名前で呼び合い、子や孫の写真を見せ合い、逢えば頬のキスを交わす爺様同士です。M爺は、F爺・合唱団の創立時からの団員です。S爺とB爺は、F爺・合唱団のコンサートを欠かさず聴き...
「させていただきます」
- 2015/02/24
- 19:57
敬語体系の大きな乱れの一つに「○○させていただきます」という言い廻しの誤用があります。謙譲語「致す」「致します」は、「する」「します」の謙譲語です。「参る」「参ります」は、「来る」「来ます」と「行く」「行きます」の謙譲語です。「申す」「申します」と「申し上げる」「申し上げます」は、「言う」「言います」の謙譲語です。「いただく」「いただきます」は、「貰う」「貰います」の謙譲語です。転じて「食べる」や「...
架空対談(7)
- 2015/02/23
- 18:56
前篇までの粗筋2011年7月某日。ストラスブールの隠れ家で次の著作を執筆中のコジマ先生の許をウェブ・マスターのテロワール君が訪れる。コジマ先生は、ラズ人と電話やメールで連絡を取りながら行なったラズ語トルコ語辞典制作にまつわる苦労話をする。ル・モンド紙に載った自称日本通のYves Simonの話も出る。本文テ「ところで先生、2011年は、どんなものを発表するんですか」コ「2011年・・・つまり今年だね。『日本語文法』(*)を...
合唱団員さまざま
- 2015/02/22
- 19:54
F爺・合唱団には、さまざまな人が入団して来ます。大概は音楽性も人格も水準以上の人で、出産や転居などの事情で円満に退団するまで、何年も何年も熱心に練習に参加します。やむを得ない事情で欠席するときには必ず事前に連絡をくれますし、折に触れて指揮者への感謝を言動に表わします。退団して何年経っても、「二人目の子供が生まれた」など、近況を知らせてよこします。でも、たまに、非常識な行動様式の団員がいて、指揮者の...
曽野綾子の場合(続)
- 2015/02/21
- 20:43
火狐さんからコメントで曽野綾子の最近の発言のお知らせがありました。>ハフィントンポストの記事によると「曽野綾子さん、批判にラジオで反論、差別ではなく区別、撤回するつもりない」「コラムで曽野さんが、居住区を分けたほうが良いという論拠に挙げている、大家族主義の黒人によって白人がマンションに住まなくなった、という事例については、現実はそうだと説明されました。と主張している。」火狐さんも「旅先で聞いただけ...
Sarre-Unionの墓荒らし
- 2015/02/20
- 21:45
ブログ記事「コペンハーゲン/デルナ/アルザス」でお伝えした「アルザス北西端の町Sarre-Unionサール・ユニヨンのユダヤ人墓地荒らし」をした犯人グループ5人が捕まりました。L’Obs誌などが報じています。5人とも未成年の男です。年齢は15~17歳。地元の同じ中学校の卒業生で、そのうちの3人は、サール・ユニヨンの町の唯一の高校の生徒です。一番年少の子が「全国メディアで大騒ぎになったのを見て怖くなって」憲兵隊に自首して出た...
架空対談(6)
- 2015/02/19
- 19:04
前篇までの粗筋2011年7月某日。ストラスブールの隠れ家で次の著作を執筆中のコジマ先生の許をウェブ・マスターのテロワール君が訪れる。コジマ先生は、暗号で記録したラズ語の言語資料を専門家なら誰にでも読める電子データに置き換えるのにどれほどの時間と労力がかかるものか・・・など、執筆の苦労話を聞かせる。ラズ語文法完全修正版の完成のために命を削って書き続けたことなどを。本文コ「2004年に、その人たちから『ゴーイ...