F爺・小島剛一のブログ

前置き

先日のブログ記事「カトリックの神は「男神」」に登場したAQさんから、掲載当日にメールが二通届きました。

ブログ記事の掲載と行き違いに一通目。それに気付いたF爺が「行き違いになりましたね」と書き送ったメールがまたまたAQさんからの次のメールと行き違い・・・というややこしいことになりました。
「これ以上の行き違いが起こらないように、ブログへのコメントをお待ちすることにします」
と返信しました。

昨日(= 2015年11月27日)、このブログにAQさんからコメントが届きましたので、これをAQさんのご意見の総纏めと見做してこの記事を書きます。

本文

>「男神」については、Ｆ爺様が非信者の立場で一般信者を外から客観的に観察したことをもとに書かれたことはわかっていました。「お伝えしたいのは・・・は間違い、ということです」は、「教義上では間違い」のつもりでした（リンクは典拠）。「訂正していただきたい」は、「カトリック教会の教義では神は男性である」と誤解されないように訂正していただきたいという意味でした。

そういう意味とおつもりだったとは読み取れませんでした。「○○は間違いです」とあれば、普通は「全面的に間違いだ」という意味だと受け取りますよ。

非信者のF爺としては、「神を男として表象している」という観察に間違いはありませんから、訂正の必要もあり得ないのです。

訂正は、間違った何かを削除して(*)代わりに正しい何かを書くことです。

(*) 単純な脱字の訂正の場合は、「文字や句読点を補っただけで何も削除していない」ように見えますが、論理的に「誤った文字列を削除して正しい文字列で置き換えた」ことになります。

「教義上はそうではないことを補筆」してくれとお書きになっていれば、F爺の反応も違っていたことでしょう。

>キリスト教徒がもつ心的イメージとしては、女性的・母性的よりは男性的・父性的なものを多いめに付与して神をとらえている人が多いと思います。カトリック教徒ならば、女性的・母性的なイメージはイエスの母マリアに優勢的に付与するので余計そうなりやすいことはかもしれません。でもこれは「神は男」とすることや教義とは別で、この違いは誤解されることもあると思います。

非信者の目には「男性的・父性的なものを多いめに付与」どころではないと見えます。「男性的・父性的」でないものは、探してもなかなか見つかりません。

なお、茶色の文字にした「そうなりやすいことはかもしれません」は意味不明です。

>F爺様はこの違いを鉤括弧で表現されましたが、鉤括弧は強調のためだけに使うものだと思い込んでいる人もいます。

ええっ !? そうなんですか・・・。

このブログでは、強調するためには、太字や赤字や太い赤字を使っています。

また、鉤括弧には、引用のためという重要な用法があります。「鉤括弧は強調のためだけに使うものだと思い込んでいる人」がこのブログの読者の中に多数いるとは、到底思えません。

>さらなる誤解を避けるためですが、カトリック教会に限って言えることとキリスト教全体のことが記事では少々入り混じっているようです。

「カトリック教会では」と「カトリック教会に限っては」とは意味が違います。

ローマ教皇フランシスコの言動に焦点を当てた文脈ですから、そしてミケランジェロの描いた絵を引き合いに出しましたから、「カトリック教会では」という表現を用いました。これは「カトリック教会に限っては」という意味ではありません。

なお、これまで著作にもブログにも詳しくは書いて来なかったことですが、F爺は、約二年間、「キリスト教の主流諸宗派」からは異端と見做されている少数宗派(*)を主要研究対象としていたことがあります。その時以来、「キリスト教全体」について言える共通のことは少ないという確信があり、また、「キリスト教全体」を良く知っている人はもしかしたら存在しないのではないかという疑念も抱いています。

(*) アルザスのメノナイト派。

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＞＞＞『「神に性別は無い」と主張する一方で「父なる神」などの表現を続けることの矛盾』
は、従ってキリスト教全体にかかわることですが、合理的には「矛盾」でも、キリスト教内（ユニテリアンを除く？）では「矛盾」という言い方はしないような・・・とても難解な教義」と認識されていることは確かです。
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非信者のF爺にとっては、「とても難解」ではなく、全く不可解です。