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yamagyu 201706

 道路が拡幅された寒河江市本町にある「焼肉名匠山牛」を初訪問。
 高級焼肉店のようなつくりの店ですが、ランチタイムには各種焼肉定食に加えてビビンバや冷麺も取り揃えているようなので、それらを目がけて行ってみました。
 寒河江の食肉卸「山形ミートランド」の直営の焼肉屋デアルとのこと。ここは以前、うどん屋があったんだよな。その建物を使っての営業のようです。

 ビビンバと冷麺のいずれを選ぶか迷いましたが、今回は石焼ビビンパ定食850円にしてみました。ビビン「バ」ではなく、「パ」です。

 さっそくビビンバをガイロガイロ(地域語です)してアチチなところをハフハフいいながら食べます。なんだかこのセンテンス、カタカナが多いぞ。もう少し「焼き」が強くておこげ部分が多ければなおおいしかったかもしれません。
 全体として酸味を強めに感じましたが、それは辛いだけでなく甘みもあるコチュジャンが少なめだからではないか。なので、コチュジャンを少し足そうかと卓上を見回したのですが、置かれていなかったのはやや残念。
 また、モヤシの豆の部分がもっと入っていたならば、なおおいしかったでしょう。

 ほかにはキャベツの浅漬け、サラダ、ワカメスープとヘルシーなラインナップ。
 850円という価格は、この格の店で食べるものとしては割安かもしれません。
 さあ、次回は750円の冷麺をいってみましょう。

chiibou 201706

 ある日の夕刻、嶋南の「博多長浜麺食堂ちー坊」を初訪問。
 暑い日だったので冷し麺がいいなあと考えての入店です。
 おお、エアコンが効いている! 気持ちいいなあ。

 冷やし麺を食べようとの意志は揺らぐことなく、期間限定の「長浜ビビン麺」918円をチョイスします。このところ韓国づいているな、マシソヨー。

 涼しげな、それでいて赤の情熱がピリリと来るようなビジュアルです。
 このタレ、自家製のようで、辛味と酸味はもちろん深い甘味を湛えていて、美味。
 博多の激細麺は、きりっと冷やされて弾力バッチリ。博多の細麺なんてと、どちらかというと敬遠してきている自分ですが、こいつぁうまい! 侮れないぞ、博多の細麺。

 こんもりと盛り付けられた麺の周りには棒棒鶏、新鮮なキュウリ、豆モヤシの3点。頂上にはレモンが敷かれて、キムチとくん玉、底のほうにはトマトの輪切り、それらに白胡麻を雪のように添えて。きれいだなあ。

 タレを最大限活用して食べたので、タレはほとんど残らず、レンゲの出番はありませんでした。

touemon 201706

 寒河江市本町に焼きそば専門店があるという。それはめずらしい。
 その「やきそばとおえもん」を初訪問。2017年2月開店の新規店です。
 目玉焼きの乗った「とおえもん焼そば」が500円、豚肉がトッピングの「とんちゃん」が600円、牛肉の「ぎゅうちゃん」が800円。
 これらはトッピングだけの違いなのかな。その中から「とんちゃん」をチョイス。

 焼く前の豚バラ肉はべろ~んとした大きなもの。焼かれて縮んでも、麺を覆いつくすこの大きさです。
 焼きそばは、粉末ソースでつくるスタンダードなソース焼きそば。いい香りが鼻をくすぐってやまないこの味を嫌がる人は、日本人にはいないのではないか。
 炒め具合が絶妙で、ぱりっとした食感が残り、油をまとってつやつやしているキャベツとモヤシがとてもいい。
 塩辛さもマイルドで、かといって薄すぎるわけでもなく、いくら食べても飽きがこない感じがします。したがって、普通盛りではやや量的に足りないかもしれません。大盛りにすればよかったな。

 ここではもつ煮込み200円も提供しているとの事前情報でしたが、残念ながらこの日は品切れ。聞けば、仕入先からなかなか入ってこないぐらいにもつが品薄になっているのだとか。
 豚モツ文化の寒河江ではめずらしく、牛モツのいいところを使って勝負しているとのことなので、それを目当てにまたいつか再訪してみたいと思います。

musouan 201706

 山形市久保田の人気店「支那そば無双庵」を初訪問。
 ある休日の昼、店の前に長い行列ができているのを見たことがあり、なかなか近寄れないでいましたが、今回は平日の12時前に近くを通ったので、チャンス到来とばかりに行ってみたわけです。

 券売機の最上段の左にボタンがあった「無双の海老そば」880円。
 あっさりとこってりが選べ、あっさりを選択します。
 店内のにおいはラーメン店というよりも、居酒屋もしくは小料理屋のよう。それは魚介類を扱っているからで、微妙に海の香りがするからなのではないか。

 少々価格が高いと思っていましたが、配膳されたどんぶりの中を見て納得。「全部のせ」的なフルスペック感があります。
 海苔2枚、煮卵1個、チャーシュー3枚、メンマたっぷり、彩りに緑色のセリ、真ん中に白髪ネギを盛り上げ、その上には色鮮やかな桜海老。
 ラーメンで海老を前面に出すというのはどうかと保守的な考えを持っていましたが、食べてみればなかなか美味。つまり日本人は海老が大好きなのだ。

 麺はやや細めストレートの少し黄土色をしたもので、これは全粒粉を使っているよう。古典的な「中華麺」とは異なるものの、オリジナリティがあってよろしい。
 スープは煮干、魚介風味がしっかりした、やや甘口に振れたもの。そのままでも十分イケますが、ここは敢えてブラックペッパーをささっとかけて賞味しました。

 冷水を一気に飲み干してゴチソウサマ。
 どこをとっても抜かりなしの、人気がうなずける味でした。
 これは再訪したくなるよなあ。
 メニューはほかに、海老味噌、あっさり醤油の魚介そば、ガッツリ醤油のGそば、こってり醤油のドロそば、4種類の味から選べるつけ麺、汁なしそばなど。肉めし、ホタテバターめしなどのごはんものもありました。
 これらのうちのいくつかも食べてみたくなりました。

charmy-higashine 201706

 「ちゃあみい」は天童市と東根市にあり、天童店は過去に2度訪問して山形醤油チャーシューめんと山形味噌らーめんを食べていますが、東根店のほうは今回が初訪問。

 山形醤油ネギらーめん650円。
 いいデキです。
 麺は、麺箱から察して酒井製麺所製。例のプリッとした食感で、山形スタンダードの太さの縮れ麺です。
 スープはやや味の濃い、「山形醤油」の名に恥じないすっきりした醤油味。啜るほどにいい味わいが伝わってきます。

 秀逸なのはトッピング。白髪ネギが辛みを保ってシャキシャキなのがいいです。チャーシューも大きくて脂身がおいしい。海苔もしっかり付いています。
 メンマは繊維質を感じるきらりと光る味付けのもの。7~8本入っています。このメンマでメンマラーメンを食べたならうまいだろうな。
 鋭くナナメ切りにしたナルトは長さ10センチぐらいあるでしょう。味玉はやや硬めの茹で上がりだけれども燻製風味がバッチリでおいしい。

 これだけ充実した一杯がナント650円! そのコストパフォーマンスにも驚きます。
 こういういいラーメン屋には通いましょう。そして各種メニューを制覇してみるのもいいかもしれません。でも、通うにはちょっと遠いか。

yamack 201706

 山形市の西方の替所、山形地方森林組合の直売所「やまっくハウス」に併設されている「そばのやまっく」を初訪問。
 天もりが650円、これの特盛をたのんでも200円増しだというのです。
 問題は、ログハウス風の小さな店舗にはカウンターが6席しかない点。果たしてどうかとトツゲキです。

 行ってみると、6席は満席。しかし待ちで並んでいる人がいないので、しばらく待つことに。
 ほどなく席が空いて、天もりの大盛り、650+150円をお願いしました。
 シンクの前の席だったためか、茹で上がった蕎麦を冷やすときの水しぶきが飛んできますが、気にしない。

 蕎麦は、手打ちとは思えませんが、スピードとボリュームを優先させる山形らしいもので、おいしい。量としては、1.5人分の大盛りが自分にとって適量でしょうか。

 そばつゆは凝っています。つゆ自体に格別特徴はないのですが、海老と思われるピンク色をした天かすがデフォで入っており、そばをつけて啜ってみれば柑橘系の爽やかな味わい。ん?これはレモンなのか、ゆずなのか? 柑橘類の刻み片が入っています。

 でっかいチューブからひねり出したワサビがたっぷり。それをそばつゆに溶いていると、伊達男風の店主から「ワサビは蕎麦に添えて。溶いちゃうとあとが辛くなる」との指摘。ナルホド、そうであるよな。で、ワサビをちょちょいとつけながら食べればなっかなかに美味じゃーないスか。

 日によって変わる「本日の天ぷら」は、春菊、海老、ちくわ。蕎麦の天ぷらは添え物に徹してほしいと考えている身としては、よくぞその気持ちがわかっておられると称賛したいぐらいのフィット感です。
 春菊に施された衣はやや多めでさっくりとして口当たりがよく、一方で海老とちくわは衣が少なめでふんわり。ココの店主はそのあたりを考えて戦略的に調理しているのだろうか。だとすれば、「そばのやまっく」恐るべしデアル。
 しかしまあ、一人で大忙しの切り盛りしている状況にあっては、それは考え過ぎなのかもしれないなあ。

 いずれにしてもココは、はやい、安い、うまい、楽しい、多いと何拍子もそろったいい店だと思います。

yonezawaya 201706

 酒田市中町の焼きそば店「米沢屋」を初訪問。
 メニューを見て悩んだけれども、“スペシャル”の響きに屈して「スペシャル盛(特大盛肉玉子)」700円を注文。
 “特大盛”にはかなり躊躇しましたが、店の兄さんが「そんなに極端なものではないですよ」と言うので、恐る恐る「ではそれを」と。

 でもまあ、スペシャル盛でもぺろりといっちゃいました。
 焼きそば麺をこま切れのキャベツなどとともにじゅわじゅわやったものに、少し歯応えのある味付け豚肉と目玉焼き、刻み海苔、紅生姜をのせたもの。けっこう底の深い皿なので、ボリュームはあります。

 庄内の焼きそばのお約束は、あとがけのウースターソースをじゃばじゃばっと回しかけて自分で味付けをすること。
 いつもはかけ過ぎてしまうソースを今回は少なめにして食べてみましたが、ソースっ気は強くなくてもこの焼きそばはうまいのだということがわかりました。
 澄んでいてさっぱりした味わいのワカメスープもベリグーです。

 先に寒河江の「やきそばとおえもん」でスタンダードなソース焼きそば食べましたが、それとはベツモノだなあと。
 それぞれに持ち味があっておいしいですが、自分の好みを言うと、焼きそばには刻み海苔よりも青海苔がマッチするのではないかと思ったところ。青海苔の風味と、食べ終わった後に歯にくっついて取れない断片の鬱陶しいフィーリングが、フェチ感があっていいのですよ。

 ああ、満腹。
 買い物帰りの高齢女性が多く利用されているようで、ふらりと入ってきて「いか入れの小盛り」などと注文している風景がとてもいいです。こういう客層に支持されている間は、この店は安泰でしょう。

onumasobaya 201706

 寒河江市元町の「大沼そばや」を初訪問。先に訪問した「柳生食堂」とは50mも離れていないところにあります。南西角地に建っていて、扉も窓も大全開で営業中。しかし客は自分一人。出前での利益が一定程度を占めているのかもしれません。

 ラーメン、そば、丼類、カレーと、大衆食堂としてのメニューがひととおり。今日このときの気分を重視して、その中からかつ丼700円をチョイスしてみました。

 立派です。
 今どきかつ丼700円は他店比で100~200円程度安価な設定なので、大きな期待は持ちませんでした。しかし、厚さこそそうないものの薄い衣をまとったとんかつは、赤身と脂身のバランスがよく、とりわけ脂身の味は絶妙で、この脂身の割合がもっと高ければいいのにと思えたほどでした。

 味噌汁はワカメと麩。発酵風味のある甘口の味噌味がいいです。
 添えられたのが蕨のおひたしだったのもいいと思う。

 ボリュームもあり、この味、質、量ならば、900円ぐらいでもいいと思ったところ。
 寒河江の大衆食堂はどこもレベルが高いです。

sapporo 201706

 2014年11月以来3回目の訪問となる、山形市北町の「さっぽろ」。
 これまで中華そば、みそラーメンと食べてきました。
 2011年6月の初訪時に書いた記録を見ると、中華そばの価格は600円で、現在と同価格。少なくともこの6年は値上げをしていないことになります。立派だなあ。

 今回は、冷やしラーメン700円。
 いやはや、美味。あっさりしたスープ。気づかないぐらいのほんの隠し味程度に、酢を入れているかもしれません。氷が入り、きりりとした冷え具合がとても素敵です。
 冷水できっちり締められた細麺はダレがなく、強い弾力を感じる浅茹でで、喉越しもバッチリ。
 涼やかな青ネギを使い、パサ系チャーシュー、添えられた蒲鉾、おいしいシナチク、ちいさい海苔などが古典的なラーメンであることを主張しています。

 冷しラーメンとして申し分のないデキ。こういう中華そばこそ、今自分が食べたい中華そばだったのだと一人納得。冷しラーメンは「栄屋」ばかりがおいしいわけではなく、山形全体のレベルが高いのだ。
 これにやや邪道気味と思いつつブラックペッパーをざらざらと振りかけて食べれば至福の味わいがありました。

 笑顔の女将が、「毎度どうも」「ありがとうございました」「またよろしくお願いします」と。
 こういう店は大好きだ。

tontonpu 201706

 昼をコンビニおにぎり2個で済ませたため、夜はしっかり食べたい。では久々に中華料理の定食でいこうか。
 ということで、寒河江市日田(にった)にある「東東風」に行ってみました。雀荘ではありません。中華料理店です。初訪問です。

 夜の定食は夕方5時半からで、海老チリ、鶏肉からあげ、マーボ豆腐、回鍋肉のいずれかと酢豚を組み合わせたものが1,050円。その中から鶏肉からあげと酢豚のセットをチョイスしました。

 うっひゃあ、ボリューム満点で、食べ切るのが大変そうだ。
 メインの唐揚げのボリュームたるや、予想をはるかに超えたものになっています。最低3口は必要と思われる大きさの唐揚げが6~7個。それにカボチャの素揚げも2つ。単なる唐揚げではなく、油淋鶏になっているあたり、中華料理店だなあと思わせます。出来立てをかぶりつけばアッチッチで唇を火傷しそうになりました。

 一方、むしろこちらのほうを期待していた酢豚は、ややしょぼい。「AとBの定食」と言われたらAとBがほぼ同量であろうと思うのが人情ですが、酢豚は副菜的な扱いになっています。
 揚げた豚肉とタマネギのみ入っていて、からめた酢豚ソースはトマトケチャップの味が強めで、一般的なものとは一味違いました。

 これになぜだかブシ粉をがっちり効かせたワカメスープ。あとは冷や奴、タクアン、深めの器にたっぷり盛られたごはん黒胡麻パラリがセットになっていました。

 いやはや、充実の極み。いい店じゃん、東東風。
 4桁価格は内容相応でしょう。ほかにもいろいろ面白そうなメニューがあったので、いずれまた寄ってみたいと思います。

marim 201707

 朝日町玉ノ井地内、R287沿いにある小さな店「真里夢」を初訪問。けっこうボリューミーらしいのです。

 入店すると、喫茶店風ではあるけれども、奥に畳敷きの小上がりがあり、地域の食堂的な機能も果たしている様子。マンガなどの読み物がたくさん雑然と置かれており、整頓はやや不足気味です。

 卓上のメニューを見ると、スパゲティ類やピラフが500円、ピザトースト400円と格安設定。最高値は750円で、今回は高値圏の中からスパゲッティハンバーグを選んでみました。

 うっひょー、噂に違わずすげえボリューム。全部食べられるだろうか。
 サラダは切り出したばかりのキャベツにレタス、キュウリ、トマトが添えられ、とてもフレッシュ。フレンチドレッシングが多めにかけられておいしくいただけます。
 店の奥さんが手づくりしたのであろうハンバーグは特大サイズ。オバール型で、最大直径20cmとまではいかないでしょうが、これをフォークとスプーンで食べるのは難しく、ステーキ用のナイフが欲しいと思うほどでした。たっぷりのハンバーグソースも食欲をそそります。
 ナポリタンは、奇を衒ったところのないオーソドックスな味で、ほどよいケチャップの和え具合。ナポリタンは懐かしさを感じさせる素朴なものがいいと思っていますが、これはまさにそんな印象です。量があり、マッシュルームやベーコン、ソーセージなどがパスタを邪魔しない程度に入っています。

 ああもう、満腹。おいしかったなあ。
 換気がよくなく、調理時の油分が店内に籠るためにあちこちぺたついているのが惜しいところ。
 でもまあ、この味と量ならば作業服系の男性軍からも厚い支持が得られることでしょう。
 ハンバーグカレーや、焼肉ライス、ピラフとピザトーストがセットになったものなどにもいずれ挑戦してみたいと思いました。

kin-kaminoyama 201707

 ある休日、「中華ぶっかけ」を食べようと上山市十日町の「さかえやそばや」を目指すも、開いていない。ではまあ、自分の好みにどストライクの「金ちゃん」を食べようと、その上山店に赴きました。2014年1月以来となる4回目の訪問です。

 みそラーメンの大盛り、650+100円。
 金ちゃんラーメン系列では基本「麺」を味わうべきデアルと心得ており、価格が安いし大盛りもプラス100円だしということも手伝って、ついつい大盛りをたのんでしまいます。しかしココの大盛りはアナドレナイぐらいに多いことをうっかり忘れていました。
 自家製手もみの中太ピラピラ麺がおいしい。それをたっぷり食べられるのは嬉しいことですが、後がきついです。

 麺が一流なだけではなく、噛み応えを感じるチャーシュー3枚、味のいいメンマ、たっぷりのコーン、一部コリッとした食感すらある肉厚のワカメ、細かく刻んだ白ネギ、彩りのナルト、フィニッシュに散らした青海苔などのトッピングも、ケチるところなくゴージャスです。
 そして味わい深い味噌スープと辛味噌。
 これらがどんぶりの中に溢れんばかりに集結している姿は神々しいものがあります。

 レベルが高いなあ、金ちゃんは。新規店開拓もしたいけど、こういうおいしい店は何度でも通いたいものです。

 ところで、湿度、気温ともに高いこの季節になると、熱い汁ものラーメンを食べると汗が止まりません。ラーメンはおいしいのだけど、こうなると仕事の日の昼に食べるのは厳しい。
 でもラーメンは食べたい。つまりは、熱いラーメンを食べるのなら、休日こそがふさわしいということ。大汗をかいてもかまわない格好で遠慮せずに食べればいいのだから。

takenoko 201707

 ある日の夕方、四半世紀ぶりぐらいに「五一ラーメン」の冷やし中華を食べようと行ったところ、なぜか休み。ああもう。
 ではとしばし考えて、旧R112沿い、寒河江市島の「竹の子食堂」を初訪問。ここも近いうちに行ってみようと考えていた店なので。

 卓上の品書きをめくり、そばなども考えましたが、当初決めたとおり「冷し中華」800円に決定。
 客は終始自分一人でしたが、このごろはこういう状況もほとんど苦にならなくなりました。でも、30分待ちはチト長い。手持ちの文庫本をかなり読む。

 で、冷し中華。
 これはユニークです。一応冷やし中華用の平皿を用いていますが、つゆがかなり多めに入っていて、ナナメにすると溢れそうです。これは「冷し“かけ”中華」と呼んでもいいのではないか。
 そのつゆは、醤油の色はしておらず、淡い黄土色。珍しいので器を持って飲んでみます。きりりと酸味が効いていて、塩辛さは控えめです。

 トッピングも豪華でユニーク。パイナップルやミカンの缶詰があるべきところにはラフランスのコンポートがどどん。
 ほかには、ロースハム1/2が4枚。プレスハムではありません。
 定番のキュウリの細切りに錦糸卵、カニ蒲鉾、青ネギ、ワカメ、紅しょうがをあしらったゆで卵に白胡麻パラリ。
 よっ!五一ラーメンの冷やし中華同様にマヨネーズがぼってりと添えられ、とても辛いからしもハムの上。
 でもって、麺はエッジの立ったやや太めのプリッとしたもので、量もあってよろし。
 キュウリの漬物に加えてふきのとうの煮物が別皿で添えられ、得をした気分にもしてくれます。

 よかったんじゃないか、「竹の子食堂」。かなり昔からやっている店で、R112のバイパスができる前からやっていた記憶があります。建物も変わって、おそらく店主も代替わりしているのでしょう。
 いずれ温かいラーメンやそば類も食べてみることにしましょう。

jionjisoba 201707

 つれあいの両親をつれて入ったことがあり、それはおそらく1985年前後のことだろうから、30年ぶりぐらいの再訪となります。
 古民家を使った建物は当時のまま。かつては2階も使っていましたが、今は1階だけでの営業とのことです。

 板そば800円。安っ!
 蕎麦の実を皮ごと使ったかのような黒々としたそばです。つなぎはある程度入っているのだろうな。
 30年前には義父母が山形にはこんなに硬い蕎麦があるのだなぁと言いながら食べていたのを覚えており、太くてごわごわしたものだったように記憶しています。
 しかし、今回食べてみると、それほどでもありません。これは、食べるほうが変わったのか、つくるほうが変わったのか、はっきりしません。ずいぶん食べやすくなっています。

 そばを手繰るのにあわせて山葵をチョイ付けしながらズババッと啜れば、なかなかうまし。
 ボリューム的には自分には十分だし、持て余すほど多いわけでもありません。
 そばつゆは、濃いめの、醤油の発酵がうっすらと感じられるもの。猪口に入っていたつゆだけですべてのそばを啜り、徳利に入ったものは使わずに済んでしまいました。
 蕎麦湯はとろり感のある上モノでした。

 客数は少なくなったとはいえ、割安価格で食べるそばとしてはいいセン言っていると思います。
 ただまあこの地域、そば店は過当競争の時代を迎えており、それぞれのレベルも上がっているので、どこの店も苦戦しているのではないかと思料します。

touri 201707

 2013年7月以来3回目の訪問となる、山形市馬見ケ崎の「中華料理桃李」。
 今回は、酢豚定食930円を食べました。

 過去記事をたどると、2013年1月に五目焼きソバ、同年7月に酢豚定食を食べていました。
 どの店でも自分にしっくりくるメニューがあり、ここではこの2品がそれ。だからといって数あるメニューから過去と同じものを注文する必要はないのではないか。
 まあ、端的に言って、過去の注文品を忘れたというか、覚えきれていないことが原因なのだけど。

 でもって酢豚定食。
 4年前のインプレでは、「酢豚の具材は、豚肉のほかニンジン、タマネギ、ピーマン、タケノコのみの5種混合。全体として格別優れているわけではありませんが、甘酢もいい味を出しており、この料金では確実に合格ライン。」と記していますが、今回も感想は同様です。
 個別具体的な部分を記すと、いい印象からよくない印象への順番で、タケノコが立派、刻みネギが添えられた納豆が付くのがグー、豚肉の衣がやフリッター的、餡は凝ったものというよりも素朴、漬物は中国製の緑色のキュウリで箸が向かず――といったところです。

bannai 201707

 喜多方の「坂内食堂」を朝9時ごろに初訪問。喜多方は朝ラーメンが一般的なのです。
 全国展開の「坂内」の本家筋に当る店。行列のできる人気店のようですが、平日だったので苦もなく車を停めることができ、行列もなく、店内の混雑もなく、安楽に食べることができました。

 支那そば(中華そば)650円。
 表面全体が四角いチャーシューで覆われている肉そば(チャーシューメン)950円のビジュアルがこの店のイメージを牽引していますが、肉はたくさん食べなくてもいいので、フツーのヤツを注文します。

 つくりはシンプルで、薄色のスープにチャーシュー、メンマ、ネギ。
 とんこつの清湯と煮干しのマリアージュが奏でる透明度の高いスープ。白醤油。これは醤油というよりも「塩」ですね。
 加水率の高い平打ちのもっちり太麺がおいしい。
 チャーシューは4枚が基本で、これで十分ですが、今回このうちの1つがたまたま2枚重ねになっていて、5枚のチャーシューを味わいました。噛みしめると豚肉の脂がじゅわっと出てくるようないいデキのものでした。
 メンマがわずかに3本(!)だったのと、ネギの量が少なかったのは残念な点です。

 あっさりのように見えてコク深いのがココの特徴でしょう。これなら朝からでもイケます。
 スープの妙と麺のうまさに思わず唸ってしまったラーメンでした。

makoto 201707

 会津若松まで足を伸ばした後、喜多方でもう1件。14時前頃の時間帯に、こんどは「まこと食堂」です。喜多方ラーメンの火付け役となった店として知られています。
 さぞかし混んでいるのだろうという先入観と、暖簾に書かれた漢字の崩し文字を「まこと」と読めず、一度通過してしまいました。
 ピーク時を過ぎているようで、ここも座敷に上がってゆったりでした。

 中華そば650円。「坂内」と同価格です。
 こちらは醤油ラーメンで、坂内よりもずっとオイリーでコク深く、人それぞれでしょうが自分としてはこちらのスープのほうがしっくり来ます。ラードで味を調えているのだろうと思います。煮干し、豚、鶏ガラのバランスがいいなあという印象です。
 麺のほうも、坂内同様これぞ喜多方といったいい感じ。

 チャーシューは薄切りが3枚と坂内よりも少ないですが、メンマとネギはこちらのほうが質、量とも上。個人的には好感度が高いです。

 あまりのうまさに箸を休めることなくスープも含めて完食。ポットに入ったお冷をコップに2杯ごくごくと飲んでゴチソウサマ。
 車に戻り、タオルで汗をぬぐって出発。
 今日は暑い日だったな。そういう日でも、熱いラーメンはうまいんだよな。

 喜多方ラーメンのツートップと言っていい「坂内」と「まこと」。いずれもグーでした。

taisho-sakegawa 201707

 ある休日、鮭川村役場近くの「味処大将」を初訪問。
 店は、間口こそ普通ですが奥が広く、集落の大きさのわりには座敷席を中心にけっこうな大箱です。
 大勢の客がいてその多くがラーメン類を食べていました。

 数あるメニューの中から評判と思われる麻婆ラーメン750円をセレクト。
 これが予想を大きく上回るスグレモノでした。
 麺の上の麻婆豆腐がとてもおいしい。四川料理のようには辛くなく、かといって和テイストの穏やかなものでもなく、豆板醤の甘みを奥のほうに湛えた味わいです。

 感心したのはスープとのバランス。ラーメンはスープがたっぷりのものがいいですが、餡掛けものの場合はスープが多すぎると餡が薄まってしまい、逆にスープが少なすぎるとラーメンらしくない汁なし麺的なぱっとしないものになるという両面からの課題があると思っています。
 そういう意味からはベストバランスと言っていい絶妙の比率。餡がダレず、スープもおいしい。それには餡の濃度、とろみの強さも影響を与えているのでしょう。

 もう一つ秀逸なのは、麺。1~2日寝かせたと思われる透明感を持った、平打ちの中太麺で、量もしっかりしたもの。これに麻婆餡を絡めながらズバズバッと啜れば、楽しいし、おいしい。

 ココ、大当たりだったと思います。
 季節限定の冷やし担々麺や、黒酢みそラーメンなんていうのにもそそられます。

moritatsu-yamagata 201707

 天童の「大盛や もり達」には2011年9月に訪問していますが、山形市桧町に2015年にできた「もり達山形店」は今回初訪問になります。
 靴を脱いで入ると、内部はテーブルごとの小さな客室に別れていて、個室居酒屋風。ひとり個室でメシをかっこむ構図はいささか違和感がないでもありませんが、恥ずかしがり女性の一人大食い、などという場面では使える店となりましょう。

 数に限りがあるという、「限定合盛鶏唐定食」750円。ごはんは中、味噌汁は大にしてみました。
 つくりは天童店とほぼ同じで、ご覧のような構成。どの器も大きいために、写真ではボリュームのすごさがよく表現できていません。

 直径30cm近いと思われる大皿に、モモ肉2個と、胸肉をロール状にしたようなつくりのものが5個。つまりは子供の拳大の肉塊が7個。
 モモ肉はジューシーでおいしく、胸肉はパサつきがあるけれども脂が少なくヘルシーな感じです。まあ、これだけの量を食べてしまえばヘルシーも何もないのだけれど。
 それにマヨネーズが添えられたキャベツの山。きちんとレモンやカラシが付いているのは立派です。
 卓上の壺入りのとんかつソースを柄杓で回しかけていただきました。

 小鉢のモヤシのおひたしは箸休めにしっくりくるものでよろし。これとともに黄色いタクアンがついているところは天童店と同じです。
 「中」のごはんは一般店でいう大盛りだし、そばどんぶりぐらいはある「大」の味噌汁は赤味噌。味噌汁の具は味の浸みた大根と逆に浅茹ででシャキッとしたキャベツで、たっぷりあるところがウレシイ。

 満腹になって、ポットのお冷をコップに注いでごくごくと飲み、塩辛さの中和と体の冷却を図ります。
 朝食を食べていない日の昼ごはんなので残さずに食べられたけれども、胃に大きな負荷がかかっていることは十分に自覚できます。
 「暴飲暴食、鮮(すくな)し、仁」とはまさにおれのことだな。いや、「巧言令色」でしたね。

jyuzo 201707

 2年8ヶ月ぶり2回目の、寒河江市仲谷地「肉そば十三(じゅうぞう)」。
 パンフレット「寒河江そばの散歩道」に載っていたこの店のオリジナルメニュー「天玉そば」を食べてみたくなっての訪問です。
 パンフには「外はパリッサクッ、中はトロ~リ食感で、そば、汁とベストマッチ!」とありました。

 天玉そば(冷)の大盛り、730+120円。
 色黒でやや細身、いい感じにくびれが入っている蕎麦は製麺所製でしょうか。啜り上げるのにちょうどいいデキです。
 タレからは強い鰹出汁の風味が立ちのぼり美味。肉そばのつゆとは異なり鶏脂の浮きがなく、すっきりした印象です。
 これに刻み海苔が大量にかけられ、いい風味付けになっています。
 天玉は、先の記載どおり、外側は天ぷらモードなのに、箸を入れると中から黄身がとろりと流れ出す仕組みで、たしかにこんなのは初めてかもしれません。

 躊躇しながら頼んだ大盛りは若干多め。
 この日はたまたま13日で、毎月13日は「十三の日」なのだそう。そういうことで、鶏の唐揚げ2個キャベツマヨネーズ添えのプレートがサービスで付いてきました。ラッキーです。すべておいしくいただきましたが、想定以上に腹が満たされました。

  翻译: