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日経DIオンライン会員薬剤師1977人に対するアンケートで、薬学部を勧める薬剤師は約2割だったという記事。
こういう記事は、薬学部へ進学しようか迷っている中高生も気になるだろうから、一般開放してもらえるとありがたい。
軽く記事に触れておくと、約5割の会員薬剤師は、薬学部を勧められるかという問いに対して、「どちらでもない」と回答している。
勧められないと回答した会員薬剤師のその理由は、ここであげた理由を回答している者もいた。
感想は、
- 薬学部進学を良かったと思ってる割合めっちゃ多っ!
- なのに、勧める割合めっちゃめっちゃ少なっ!!
だった。
良かったと思っている割合はやや少なく、反対に、勧める割合はもっと多いと思っていた。
もちろん、俺自身はこれまで何度も書いてきたように、薬学部進学を良くなかった & 勧めないの非回答会員薬剤師だが、いつもいつも勧めないことばかり述べているので、たまには、どこの薬学部がお勧めか、具体的に書いてみようと思う。
「Fラン大学薬学部進学を後悔(良くなかった) & 勧めない」薬剤師が勧める薬学部
薬学部志望度ごとに、1度も留年・国試浪人せずストレートで薬剤師になること、大学6年間を有意義なものにすることといった観点で、どのような薬学部なら良いか書いてみる
(偏差値情報等は「大学検索システム 河合塾 Kei-Net」を用いている。
入試様式で複数の偏差値が掲載されている場合は、募集人数の多い入試様式の偏差値を採用。
また、Kei-Net内の入試難易予想ランキング表の数値とは異なることもあるが、大学検索システムの数値を原則採用している)。
きっと、この観点を考慮せずに入学するから、おびただしい数の留年者が出てしまうのだと思う(薬学部 留年 退学ランキング)。
独断と偏見に基くお勧め順位を、高いものから書いていく。
小学生の時から夢は薬剤師、または、それに準ずる高い志しを持つ薬学部志望者
-
薬剤師への志望度がとても高く、しかもそれが、長期間に渡るものならば、当然、受験勉強時間も早い段階から長期間確保できるはずである。
したがって、国公立大に合格するレベルであってほしい。 - 上位私立大学
それでも、惜しくも国公立大に届かないこともある。
その際、合格しておかなければならない大学は下記の通り(丸カッコは偏差値)。
・(62.5)慶應義塾大学
・(60.0)東京理科大学
・(57.5)北里大学 立命館大学(後述するが、近年問題があるので、合格しても進学は慎重に)
・(55.0)星薬科大学 近畿大学
上記の大学に合格できた上で、学費等諸々考慮した結果での下位私大への進学は問題ない(ただし、特待などで、あまりにも低偏差値大学薬学部へ進学する場合は、そこで流れる空気に毒されないよう注意しなければならない)。 - 夢の再確認
継続的な高い志望度にも関わらず、国公立大・上位私大に合格できなかった場合は、本当に志し高い夢だったのかを再確認しなければならない。
実際、小学生の時から薬学部志望にも関わらず、低偏差値大学薬学部へ進学し、留年を2度し、それでも進級要件を満たさず、とうとう3度目の留年を突き付けられたところで、4年制の非薬学部へ転学部したといった例を知っている。
本当に興味のあることは何か?
どのレベルの大学でも、これだけは学びたいと思える学問や学部は何か?
受験結果が出て、合格した大学のなかから具体的な進路の選択を短期間で迫られるなかではあるが、幼少期からさかのぼって丁寧に見つめ直そう。
後で分かることになるが、ここが人生の大きな分岐点となる。
工学部では女子にモテないとか、文学部では就活に苦労するとか、そういうのは一切取り払って、これらにきちんと向き合うことを強く強く勧める(俺も向き合うべきだったと、とてつもなく後悔している)。
それらが見つかり、受験日程と折り合いがつけば、適切な学部を受験すれば良い。
既に試験が終わっていたら、浪人も検討する
(薬学部進学を検討できるぐらいの家庭なら、きっと、浪人できるだろう。
ああ、実に恵まれている)。 - 現役進学 or 浪人
「3」の結果、特にやりたい事が実はなかったことが判明した場合、就職に苦労しなさそうな、テキトーな文系学部へ進学するか、浪人するかの選択となるかと思う。
もし、進学する際は、大都市圏の大学を選択しよう。
大卒資格が主目的の進学となるわけだから、大学生活を充実させることが最重要となる。
大学は主体的に過ごすことが基本的に求められるが、大都市圏の大学なら、大学がつまらなかったとしても、例えば、学外での面白い人との出会いや、新たな興味の発見など、街の大きさが人としての成長に寄与することも多いに期待できる。
一方、浪人する際は、もう一度「3」に立ち返ろう。
特に、どのレベルの大学でも、これだけは学びたいと思える学問や学部は必ず見つけておかなければならない。
なぜなら、もし、浪人して満足いく結果を得られなかった時、その後、長期間に渡って学歴コンプレックスを患うことになる危険性が高いからだ。 - それでも下位私立大学薬学部へ進学(非推奨)
下位私大であっても進学する気持ちがあるのなら、それはすなわち、薬剤師免許を用いた、病院・薬局・ドラッグストアで働くことなのだということを理解しているか、製薬会社で研究職に就きたいなどといった願望が全くないか、それぞれ確認する。
さらに、大学受験の結果がどうであったとか、第一志望ではないだとかいったことは綺麗さっぱり忘れる、忘れられるかも確認する。
入学後、薬学部や薬剤師に対するネガティブな違和感を抱いたら、転学部・他大他学部への受験など、早めに身の振り方についても考える。
薬剤師や薬学部への想いが強かった分、気持ちの崩壊時は壊滅的な状況に陥る危険性もある。
薬学部の志望度は程良い熱量、かつ、受験学部は薬学部のみ
-
志望度の再確認
「3.夢の再確認」と類似する。
薬学が本当に学びたい事なのか、あるいは、薬剤師として働くことを本当に目指しているのかを再確認する。
もし、他の興味や、他の学問への想いが少しでもあるのなら、然るべき対処として、それらの想いと、薬学部への想い、どちらが強いかをきちんと吟味し、結論を出す。
結論を出したら、大学卒業後、再び社会人入学等、その気になれば学ぶ方法があるのだということだけを記憶に留め、選択しなかった想いそのものは忘れる。 - 現役進学 or 浪人
上記、「4.現役進学 or 浪人」と同様。 - 基本的に合格した薬学部へ進学する
「1」の結果、薬学部への進学で確定したら、基本的にはどのレベルの薬学部であっても入学を勧める。
もし、低偏差値大学薬学部へ通うぐらいなら、他学部が候補に浮上するという場合、もう一度「1」に立ち返るべきである。
製薬会社研究職を目指したいということであれば、研究室に、直接、研究職の求人が来るような大学を目指すため、浪人の考慮をする
(上位私大の友人によれば、研究室に、内資も外資も研究職の求人が来たそうだ。
当然、Fラン大薬学部の俺が所属していた研究室に、そんなオファーは来なかった。
なので、受験生はオープンキャンパスに赴き、そこで聞いてみよう。
自身が容姿端麗なら、オープンキャンパス時、研究室にいる異性の学生を捕まえ、色気を出して聞けば、ベラベラ喋ってくれるだろう。
容姿に自信がなければ、「ご飯を奢るから」などともちかけ、容姿端麗の友人を連れて行き、代わりに聞いてもらおう。
男子高生・男子浪人生は、例え、自身が容姿端麗であっても、容姿端麗の女子を連れて行って、男子学生に聞くのが良いかもしれない)。
一方、病院・薬局・ドラッグストアで働くことが第一希望で、低偏差値大学薬学部にしか合格せず、浪人したとしてもまた薬学部しか受験しないことが予想される場合、浪人は勧めない。
浪人の末、上位私大薬学部に合格したとしても、質の良い友人と人間関係が構築できる"かもしれない"というメリットしかないからだ。
それに1年を費やす価値はないと個人的に思う。
上位私大の質の良い友人は、大学生活を円滑に進めるという点では効果的である。
しかし卒業後、薬剤師免許を用いる職業において、人脈という面での効果はないといっていいと思う。
少なくとも、病院・薬局・ドラッグストアで学閥などといった話は聞いたことがない。
上位私大薬学部卒の友人や同僚の話を聞いていても、そう感じる。
ビジネスを進める上で、多様な人との調整が必要となった際、人脈が効果を発揮するのだと想像するが、薬剤師免許を用いる一般的な職業で関わる人は、医師と看護師、病院薬剤師なら他医療スタッフ、患者様、他施設薬剤師、在宅医療をやっている薬局であれば介護士、ケアマネジャー程度としか関わらないので、人脈が効果を発揮する機会はない。
ちなみに、製薬会社や卸売業者に対しては、常に上位に立てる。
なぜなら、病院・薬局・ドラッグストアはお客様だから。
また、Fラン大薬学部の学生も、2年次以降は常識的な人間ばかりとなる。
バイタリティーの乏しい学生が多いから、学生生活を楽しくする効果を得られる友人は少ないかもしれないので、低偏差値大学薬学部へ進学する場合は次の大学が良いと思う(もし、俺が若返り、かつ、薬学部へしか進学できないなら、下記の大学のどれかに進学する(いずれも母校ではない)。なお、大都市圏に近いという立地のみで選んでいる)。
・第一推薦群
帝京大学(東京都板橋区:偏差値40.0)
帝京平成大学(東京都中野区:偏差値42.5)
・第二推薦群
湘南医療大学(神奈川県横浜市:偏差値35.0)
神戸学院大学(兵庫県神戸市:偏差値37.5)
兵庫医科大学(兵庫県神戸市:偏差値40.0)
他学部併願者
- 他学部入学へ全力を尽くす
他に候補の学部があるのなら、そちらへ進むべきである。
薬学部はストレートで卒業できたとしても、24歳になる年度である。
4年制大学なら22歳で卒業し、院進学したり、就職したり、専門学校へ行ったり、再び大学へ行ったり、ふらふら放浪してみたりといったことを、例えば、4年費やしても26歳である。
薬学部で、もし、留年でもしようものなら25歳、さらに、国家試験に落ちようものなら26歳…、大学時代から引き続き、比較的何をしても許される貴重な20代。
その貴重な時間を薬学部で費やすことによる、機会消失を考慮しなければならない。
また、10代から20代にかけての6年間を費やし、その後得られる年収を考えると、割に合わないと個人的には思うし、記事の勧めない理由でも、学費と6年間に対する収入について触れられていた。 - 志望度の再確認
「薬学部の志望度は程良い熱量、かつ、受験学部は薬学部のみ」の「1.志望度の再確認」と同様。 - 現役進学 or 浪人
前述と同様。 - 他学部入学へ全力を尽くす
- 志望度の再確認
- 現役進学 or 浪人
- 志望度の再確認
- それでも、薬学部へ進学する(非推奨)
熟考に熟考を重ね、薬学部へ進学するという決断を下した場合、次の要件を満たす大学を勧める。
・国公立大学
・ストレート国試合格率(1度も留年せずに、卒業し、国家試験合格した学生率)の高い、かつ、大都市圏ではなく、大都市に所在する私立大学(具体名は後述)
滑り止まって薬学部へ進学する場合、「あれ?何で薬学部来ちゃったんだっけ?」と思わされることが、6年間に幾度となく生じる。
すると、大学がつまらなくなり、大学生活そのものもつまらないという事態になるかもしれない。
国公立大に合格する力があれば、本人がその気になりさえすれば、自分で立て直すこともできるだろうが、私大(特に低偏差値私大)の場合は、ずるずると崩れ、退学しなければならない程の壊滅的な状況に至るであろうことが、データでも示されている。
データを見ていて根拠もなく浮かんでくるのは、6年制以降、ただでさえ薬学部は不人気化し、敬遠されるなかで、新設大学(2003年以降に設立された薬学部)並みの留年率や退学率、ストレート合格率に凋落してしまったのであろう一部の旧設大学は、田舎や、大都市圏(大都市まで電車で30分以上かかる)に立地していて、それら立地がそれなりの大きい原因の一つとして影響しているのではないかと思う。
仮にそうだとすると、その不便さが嫌われ、優秀な学生から選ばれなくなりつつあるということが予想される。
それだけではなく、もしかすると、優秀な学生が塞ぎ込んでしまい、立て直すための活路を学外に見い出せなかったなどといったこともあるのかもしれない。
実際、俺も、もちろん塞ぎ込み、田舎だったため、ほとんど引きこもっていた。
さらに、近隣に他大学がなかったので、同世代の環境の違う若者と容易に交流できなかった(まあ、容易に交流できたとしても、交流していなかったとは思うがw)。
学内の人との交流で、もはや、何も刺激を受けないし、うんざりしていたなか、アルバイトをしてみても、そこで出会う同世代のバイトは、やはり、自分と同じ大学の学生だった(経験談)。
結局、俺が街から刺激を受けることはなかった。
あ、待って、そもそも俺、優秀な学生じゃなかったじゃんw
しかしだからこそ、大都市の大学だったら何か変えられていたのかもしれないと、今は強く思う。
ストレート合格率の推移から、お勧めできる薬学部を探してみる
文科省のデータを用いて、各私立大学のストレート合格率の推移をグラフ化した(更新版のグラフはこちら)。
- 2022年度調査調査結果(2023年5月24日現在最新データ)で、ストレート合格率70%を超える15私大。
- 記載様式は「・2022年度順位 大学名 (河合塾偏差値)」。
- グラフの左が最近の卒業生で、右へ移動する程、過去の卒業生の数値となる。
(薬学部における修学状況等:文部科学省(2022年卒業~2018年卒業)、薬学部の6年制課程における退学状況等:文部科学省(2022年卒業、2021年卒業)より作成。
なお、2021年卒業について、名城大学・京都薬科大学は、文科省資料間で差異があった。
差異のある大学は「薬学部における修学状況等」データを採用しグラフ化。
見られない時はこちら)
明治薬科大学のみ2016年入学者の8割が、1度も留年せず、1度の国試で薬剤師になれた。
裏を返せば、私大1位(2016年入学2022年卒業)の明薬でさえ、2割はどこかしらで足踏みすることとなる。
明薬に対する個人的なイメージは、今は分からないが、俺が学生の頃の明薬の実務実習の内容は、他大学と比較してやや特殊だったようで、より踏み込んだ内容の実習だった。
それも要因となっていたのかは分からなかったが、勉強に対する意識の高さが、劣等生の俺ですらもヒシヒシと感じられ、めまいがする思いだった。
また、病院実務実習時の明薬出身の薬剤師は、非常にバイタリティーに溢れ、俺のあまりのバイタリティーの無さのせいで、怒らせてしまうのではないかと常に気を張っていた。
俺のなかでは、国公立大同様、道を譲らなければならない大学の一つだ。
さて、このデータから、他学部併願者に独断と偏見でお勧めできる大学は次の通りである(学費面は一切考慮していないので、学費面を考慮するとまた変わってくるだろう)。
- 慶應義塾大学(東京都港区):偏差値62.5
入れるなら誰しも入りたい大学の一つ。
例え、薬学部に興味が無かったとしても、慶應ブランドが進学理由になる大学。
他学部併願者にこそ最もお勧めできるが、お勧めされてもなぁというところではあるかと思う。
きっと、国公立大薬学部をも凌ぐ難易度で、かつ、偏差値以上に難しいのだろうし、さらにもしかすると、慶應他学部の方が易しかったりする?
ただもし、他学部併願者で、慶應ブランドを取り払って考えると、実のところ、薬学部や薬剤師に大した興味もなく、それでいて、慶應薬学部に合格できる力があるのなら、下位であったとしても慶應他学部や、東大をはじめとする旧帝の他学部や、早稲田へ進むべきだと強く思う。
なぜなら、慶應のストレート合格率が私大1位だったのは、5年間で2020年卒業の1度のみ。
それも、2位と僅差で、ほぼ同率1位に近い。
入試偏差値では圧倒しているに、ストレート合格率では全く圧倒していない。
これは、薬学部や薬剤師に興味がない学生の存在なのか、東大や、医学部へ再受験する学生の存在なのか、何かしら他大学とは異なる事情があるように思えるので、志望者はこの原因を調べた方が良いのかもしれない。
また、他学部併願者のうち医学部志望者は、慶應薬学部であっても進学すべきではない(医学部志望者は、薬学部へ決して進学してはならない)。 - 昭和大学(1年生・山梨県富士吉田市、2年生以降・東京都品川区):偏差値50.0
1年生は、全学部、富士吉田市での寮生活らしい。
これが、他学部併願者的にはどうかなーといったところではある。
とはいえ、偏差値に対して、ストレート合格率が直近3年間全てで75%の好成績で、2年生以降のキャンパスが品川区で、他学部併願者にとって色々な面でバランスの良い進学先のように思える。 - 星薬科大学(東京都品川区):偏差値55.0
2022年卒業のみストレート合格率8割を切っているが、基本的に常に高いストレート合格率。
偏差値の高さが問題とならないなら、ストレート合格率の面で、昭和大よりもお勧め。 - 京都薬科大学(京都府京都市):偏差値52.5
慶應薬学部が誕生する前の俺のなかでのイメージでは、私大トップの東京理科大、私大2位であり西日本トップの京都薬科というものだった。
しかし、河合塾の偏差値的には近年そうではないらしい(本当にこんなもんなのかな?)。
山科駅に近いようで、市内中心部と比べると、やや郊外感漂うのかと思うけれど、大都市の大学として良いでしょう(気に障ることを言っているような気がする)。
京都で大学生活って、なんか良さそうだよね。 - 名城大学(愛知県名古屋市):偏差値50.0
郊外感は京都薬科と類似するのではないかと思われる。
5年間でその割合は減少傾向であるものの、それでも入学者の3割がどこかしらで足踏みしてしまう。
この点が他学部併願者にとっては危険となるかも。 - 福岡大学(福岡県福岡市):偏差値52.5
福岡を大都市とするかで意見が分かれそう。
名城大同様、入学者の3割近くがどこかしらで足踏みする。
お勧めした大学はいずれも大都市に所在するが、そうではなさそうな雰囲気を漂わせる、際立った個性を放つ大学に目が行く。
私大9位(2016年入学2022年卒業)の崇城大学だ。
崇城大出身者の知人はおらず、大学名として見たことがある程度(所在地が熊本市ということはこれを書いていて知った)なので、本当に俺の勝手なイメージでしかないのだが、低偏差値大学で、それこそ、俺の母校と同じFラン大だとすら思っていた(すみませんでした)。
ストレート合格率の推移を見ていると2018年卒業では54.55%だったのが、この5年で急上昇している。
また、同志社女子大はこの5年間、常に上昇している。
この2大学は、入試偏差値に対して、ストレート合格率が良い
(ただ、同志社女子大は同志社系列だし、偏差値以上の難易度ではないの?とも思うが)。
近年、指導に力を入れているのかもしれない。
いかに、この2大学が凄いのかを示すために、別のグラフを用意した。
(見られない時はこちら)
私大11位(2016年入学2022年卒業)東邦大~私大15位近大までは、前のグラフと重複するので薄い色の点線で示している。
×印は、崇城大・同志社女子大よりも高偏差値を要求するにもかかわらず、ストレート合格率が低い大学。
◆印は、偏差値37.5にもかかわらず、ストレート合格率で健闘している大学。
★印は、「薬学部の志望度は程良い熱量、かつ、受験学部は薬学部のみ」でお勧めした大学(帝京大は順位通り掲載しているので●、神戸学院大は順位通りだが、本来、立命館未満は削除するつもりだったので★、湘南医療大学は卒業生がいないので未掲載)。
崇城大と、同志社女子大が躍進している。
崇城大は、このグラフでも、2018年卒業では下位だったのが、2020年卒業で多数の大学を抜き、2022年卒業で私大9位。
同志社女子大は、このグラフでも唯一、直近5年間で1度も下降することなく、着実にストレート合格率を伸ばしている。
この2大学に及ばない、×印の大学がいくつあるだろうか。
そのなかでも注目なのが、立命館。
入試偏差値57.5の大学であるにもかかわらず、2019年卒業(前後の年と比較すると、この年だけ良い意味で異常だったのだろう)以外は、偏差値の割に、決して良いストレート合格率とはいえない。
2022年卒業では、入試偏差値37.5の◆印2大学のストレート合格率に劣っている
(高崎健康福祉大に対しては、2020年卒業でも劣る)。
「薬学部の志望度は程良い熱量、かつ、受験学部は薬学部のみ」で述べた、「3.基本的に合格した薬学部へ進学する」というのは、浪人して良い大学へ入学できたところで、ストレート合格率へのメリットが乏しいことも関係している。
浪人して立命館を目指すよりも、東北医科薬科大や、高崎健康福祉大に入学し、浪人中に発揮する予定だった頑張りを、さっさと薬学部で発揮した方が良い。
さらに、留年してしまったら、東北医科薬科大や、高崎健康福祉大なら+1だが、1浪立命館なら+2、国試浪人したら…となってしまう。
1浪して立命館や、慶應に入れたところで、留年や国試浪人の危険性が下がるわけではない。
ただし、学歴コンプレックスに陥ってしまうことが予想される場合は、薬学部を目指すとしても、浪人した方が良い。
しかし、いち早く薬剤師になることよりも、学歴を優先し(気持ちは凄くわかる)、浪人を選択する場合、国公立大薬学部に合格できなければ、他学部へ進学すべきだと思う。
高3生や浪人生以外の大学受験まで時間のある薬学部志望者は、崇城大や、同志社女子大が今後も躍進し続けるか、他の大学で伸びるところがあるか、大学受験を迎えるまで追っていった方が良い。
さて、俺が、もし、若返ってもなお薬学部を志望しなければならない状況だったとしたら、母校へは行かず、◆印と、★印と、帝京大、湘南医療大を受験する。
しかし、驚いたのは、帝京平成大は、ファミマやネットでネタにもされてる、Fランだったはずなのに、帝京大よりも偏差値が上昇していたこと。
帝京平成大が、千葉県市原市から、中野へ移動して偏差値が上がっていたことは知っていたが、ここまで上昇していたとは。
帝京大も、相模湖から、板橋へ移動して11年経過したらしいが、それでも帝京平成大の方が偏差値的には上というのはしっくりこない。
だって、帝京大の方がメイン的な感じなんじゃないの?
グラフを作るまでは、イメージで、帝京大、帝京平成大と思っていたが、帝京大と、神戸学院大が、薬学部に全く興味がなく、低偏差値大学しか選択肢にない場合、良いかも(偏差値40代を、低偏差値大学にくくってはダメかもしれないが)。