残暑バテという言葉を初めて聞いたのですが、
その残暑バテで20日弱、ブログの更新を怠っていました。
今年の夏は母が亡くなったこともあって忙しく過ごしていたのですが
お盆を過ぎてしばらくした頃、ほっとしたのか気が緩んだのか
何となく体がだるい、から始まって、とうとういつものルーチンの家事もサボってしまう体たらくでした。
先日の台風が過ぎた後、2日ほど(今日は気温が少しマシだわ)と思える日があって
その頃にやっと回復。
したかと思えば、昨日今日と最高気温35度で残暑が戻ってきましたね。
さて、そんな夏真っ盛りのような今日、某所にある小学校へ出かけてきました。
5年生を対象とした茶道体験の授業のお手伝いです。
図工室に設えた「お茶室」にて点前の披露とお菓子・お茶の一服を体験してもらいました。
お茶会形式でお正客に先生が座られ、お二客以降は点て出しでお運び。
本日のタイトル「なぜ茶筅(茶筅という言葉は無く、あの混ぜるもの、と言っていましたけれど)を見つめていたんですか?」は
お点前が終わり、児童の皆さんがお茶を一服した後の質問タイムに出てきた質問の一つです。
小学生、侮れませんね。
皆さんしっかりと点前を見学されていたようで、建水にお湯をこぼす所作に対して
「なぜあの入れ物にお湯を入れてたの?」とか
「どれくらい勉強したらあんな風(点前)にできますか?」
「お菓子はそうやって作るんですか?」など、実に様々な質問や感想が出てきました。
5クラスの学年を10のチームに分け、それぞれクラス担任と児童が18.9人ずつでお茶席一席を体験。
つまり、今日一日で10回のお席でした。(総勢200名)
途中、教育委員会の方々、5.6名も参加。
朝一番の一席目は担任の先生がとても緊張されていて、そうすると児童の皆さんもガチガチに緊張。言葉も出てこないお席になりました。
回数を重ねるほどに席の空気も和み始め、緊張している子もいれば照れくさくて笑ってしまっている子、普段は教室に入れなくて保健室登校している子なども支援の先生と一緒に参加してくれました。
場所こそ学校の図工教室ですけれど、設えは立派な立礼のお茶室に仕立ててあって
お茶をいただくのは場所ではないな、という事を改めて感じる機会になりました。
そんな本日の着物
早朝に出かけたので夕方、帰宅後に撮った画像です。
お太鼓がひょこ歪んでいるのはお見逃し下さいませ。
着物は単衣 銀座きしやの「きしや好み」付け下げ。
淡い女郎花色の地にほとんど目立たない程度に小花の刺繍がとんでいます。
最高気温35度の予想だったので長襦袢は麻、半襟だけ塩瀬を付けました。
少しでも涼しく、と 足袋も麻にしました。
帯は夏仕様の薄手の織で勿忘草色の七宝繋ぎ地紋。
帯まわり
帯締めは七緒で購入した「なんにでも合う帯締め」(合わない帯着物もありますわ)
小学生相手のお茶会形式の茶道体験のお手伝いでしたけれど
改めて気づかされること、勉強になることもたくさんあって、
一番興味深かったことは、午後、給食を終えて最初の席ではお茶を「苦い」といった子が一人もいなかったことです。
授業は午前と午後に分かれたのですが午前のグループでは薄茶を「苦い」「飲めない」と言って残した子がこの組に一人や二人はいたのですが、
午後に席入りしたグループは全員がお茶を飲めて「苦い」といった子が一人もいなくて、
それを見て(あぁ、お茶事はとても理にかなっているんだ、お食事をいただいてお腹が満たされた状態でいただくお茶が一番おいしい、だから懐石を先にいただくんだ)と
すとんと腑に落ちる瞬間がありました。
バタバタとしたあっという間の一日でしたけれどとても充実して楽しい時間をいただけました。