義母は勝ち気な人でした。
まだ若い頃に夫(義父)を亡くし、50代には娘(義姉)を亡くし、
きっとそんな境遇にも負けまいとする気持ちがあったのか、どんどん勝ち気な性格はエスカレートして、程度を超すような言動も見られるような人でした。
機嫌の良い時は明るく楽しい人だったのですが、
気持ちを逆なでされる事などあると、悪態をつき、周りに敵を作る人でした。
自分の弟妹とも疎遠になり、長男(夫の兄)家族とも揉めて、
晩年にはケアマネさんや訪問看護師にも雑言を浴びせ、施設でもトラブルになる事も度々でした。
そういう意味では晩年は寂しい人生だったのではないのかな。
最後になった入院先でも、後で聞くと結構声を荒げる時も多かったとか。
認知症ではなかったので、きっとそれだけしんどかったんでしょうね。
その勢いで、今回の入院も乗り切って欲しかったです。
そういう性格なので、私も苦労したこともいっぱいあったけど、良い時はとっても良くしてくれたんですよ。
娘達も可愛がってもらったし。
息子二人の家族に頼らない気もちから、施設に入る事も自分で決めて、墓じまいや、義父の永代供養の手続きも一人でやっていた。
そのうえ、自分が亡くなった時の準備もほぼ完ぺき。
オマケになんと公的遺言状まで作成していました。
(財産がある訳ではなくて、義姉が亡くなっているので手続きが複雑にならないようにという配慮です)
すごいです。あっぱれです。お義母さん!!
それにとってもお洒落な人でした。
私自身が若い時はそんな風に思ったりはしなかったというか、気付かなかったんだけど、
私がこの歳になってみて、今までの義母を思うと、可愛い物が好きで、センスが良くて持っている物みんなお洒落でした。
葬儀の時に、控室でランダムに流してくれるスライドショーの映像の写真を、夫や娘と選びました。
昔のアルバムを2冊ほど出してきて見てみると、一緒に旅行もたくさん行ってました。
たった2冊の中にも、思い出がいっぱいでした。
趣味も多彩で、踊りやお琴、ちぎり絵や手芸、お花やメダカが好きな人でした。
我が家には義母が作ったちぎり絵の作品が、ふたつ飾ってあります。
まるで絵のような細かいちぎり絵です。
入院中、病院でコロナ患者が出たという事で、面会出来なかったんです。
きっと話したい事いっぱいあったでしょうね。
それが残念で仕方ありません。
今回、厳かなる「湯灌」を初めて見させていただいたんですけど、
まるでエステしてもらってるような、気持ち良さそうな穏やかな表情でした。
孫達も納棺という儀式からお骨あげまで、貴重な経験をしたと思います。
身内だけでひっそりと、でも和気あいあいとした、いい御式だったと思います。
「良い良い」と笑っている義母の声が聞こえてきそうです。
50代の頃の義母
義母の事、少し書いてみたくなりました。
P.S.
夫は仕事は予定通り8月末で退職になりますが、アパートは1ヶ月契約を延長しました。
9月いっぱいかけて、アパートや施設の片付けなど、色々とやっていこうと思います。
今日もお立ち寄りくださり、ありがとうございました。