SIEの新作ヒーローシューター『CONCORD』にはバトルパスがない

2024年8月24日にPS5およびPCにて4480円（税込）で発売される、ソニーの5v5ヒーローシューター『CONCORD』にはバトルパスがない。

ソニー傘下の開発元であるFirewalk StudiosはXにて、最近実施されたクローズドベータとオープンベータテストで寄せられた質問に答えている。そのなかで、本作はライブサービス型ゲームの流行に反してバトルパスを廃止し、ゲームをプレイして目的を達成しつつレベルアップするだけで盛り上がる昔ながらのアンロックシステムを採用していると明かした。

「『CONCORD』にはバトルパスはありません」とFirewalk Studiosは回答。「初日からやりがいのある充実した体験にすることに注力したいと考えています。ゲームをプレイし、アカウントやキャラクターのレベルを上げ、任務を完了するだけで有意義な報酬が得られるような体験を提供したいのです」

『CONCORD』を買っても『CONCORD』がプレイヤーを支配することはない

Firewalk Studiosのゲームプレイアニメーションディレクターを務めるマーク・デリダーは、質問の回答を引用し、「バトルパスはないよ。『CONCORD』を買っても『CONCORD』がプレイヤーを支配することはない」と投稿している。

『CONCORD』は、Blizzard Entertainmentの『オーバーウォッチ 2』やEAの『Apex Legends』、ライアットゲームズの『VALORANT』といった定評のある作品に対抗し、課金要素やバトルパスが用意された基本プレイ無料ではなく、すべて込みで4000円台という価格を設定して厳しいライブサービス型ヒーローシューター市場に参入することになる。

本作が成功する可能性についてはネットで大きな話題となっている。最近実施されたクローズドおよびオープンベータテスト期間のSteamにおける同時接続プレイヤー数が振るわなかったため、PCでは苦戦するのではないかという印象が強まっている。PS5版のほうはうまくいくかもしれないが（ソニーはPlayStationのプレイヤー数を公表していない）、ソニーの商業的期待に沿うことができるかどうかについては厳しい疑問が残るだろう。

ソニーは、同じくPlayStationのライブサービス型ゲームである『HELLDIVERS 2』で、PS5とPCのクロスプラットフォームという展開で大きな成功を収めている。Arrowhead Game Studiosが開発する三人称視点の協力型シューターである同作は、同じく4480円（税込）で販売されており、発売から12週間で1200万本超を売り上げてPlayStation史上もっとも速いペースで売り上げたゲームとなった。初期の兆候では、『CONCORD』が『HELLDIVERS 2』の成功を再現するのに苦労することが示唆されている。

一方、『CONCORD』は発売時にPvEモードは用意されていないが、将来的に新しいモードが登場するという。発売時には、ベータテストにあった5対5のPvPモード6種類、マップ12種類が用意され、数百のカスタムアイテムがアンロックできる。

発売後の定期的なシーズンの一環として、新キャラクターやマップなどの多数要素がリリースされる予定だ。また、毎週ゲーム内で短編シネマティックが公開される（ベータテストでは3つ紹介された）。このシネマティックでキャラクターを知り、フリーガンナーとしての生き方や『CONCORD』の銀河系について理解することができる。

ベータテストで大きな問題となったのは、マッチの途中退出に対する罰則や、途中参加システムが存在しないこと。つまり、人数が不足しているチームの一員としてプレイしたり、人数不足のチームを相手にプレイしたりといったことが起き、さらに多くのプレイヤーが離れる可能性が出てしまう。

Firewalk Studiosは「ゲームを通してチームが完全かつ均等な状態でマッチングすることを最優先としています」と述べ、「プレイヤーが完全なチームでプレイを開始してチームに残るよう奨励する」ために途中退出への罰則を検討する予定だと明かしたが、発売時には実装されないようだ。

なお、発売時にはトレーニングモードが用意され、「銀河ガイド」もアンロックできるようになる。