『デッドプール&ウルヴァリン』はMCUのどのフェーズにも属さないとショーン・レヴィ監督が語る ケヴィン・ファイギも自身の考えを回答
フェーズをフェーズアウトさせる?
『デッドプール&ウルヴァリン』は間違いなくマーベル・シネマティック・ユニバースの作品だが、果たしてどのフェーズに属するものと捉えればいいのだろうか?
マーベルは現在、MCUをフェーズ5の終わりに向けて進めているところだ。フェーズ5は、2023年2月の『アントマン&ワスプ:クアントマニア』に始まり、2025年5月に米国公開の『Thunderbolts*(原題)』で締めくくられる予定となっている。『デッドプール&ウルヴァリン』は2024年に公開される唯一のMCU映画で、フェーズ5の期間に含まれている。しかしながら本作に関してはどうやら、そうしたフェーズの構造に当てはめて考えないほうがいいようだ。
IGN USは『デッドプール&ウルヴァリン』の監督を務めたショーン・レヴィにインタビューを行い、本作がデッドプールとウルヴァリンにとっての「終止符」となるのか、あるいは2人が今後のMCU作品にも登場するのかと尋ねた。これに対してレヴィは、本作が「自分の知っているどのフェーズの一部でもない」と答えている。
レヴィ監督のコメントは以下のとおり。
「私はこのキャラクターたちが大好きです。これらのパフォーマーたち、俳優たち、スターたち、これらのアイコンたちが本当に大好きなんです。今後どうなっていくか、私にはわかりません。こう言っておきましょうか。私たちはかなり意図的に、次のマーベル映画に向けたコマーシャルやお膳立てのようなマーベル映画は作りたくないと考えていました。ですから、私が知っているどのフェーズの一部でもないのです。これまでの作品のことは認識していますし、私たちが受け継ぐレガシーを尊重していますが、私たちの目標は自己完結型のストーリーをやることでした。これらのキャラクターたちがここから進んでいくかどうかについては、時間が経ってみないとわかりません。でも、ぜひまたそれを見たいですし、ぜひそこに参加したいとも思っています」
さらにIGN USはその後のインタビューで、この件についてケヴィン・ファイギにも質問を投げかけた。ファイギは、マーベルが今後もフェーズというシステムを続けていくとしたうえで、『デッドプール&ウルヴァリン』はその一部ではあるが、そのほかの作品と同じように考えるべきではないと答えた。
「フェーズをフェーズアウト(段階的に廃止)させる? いえ、フェーズというのはいつも、単純にそのプロジェクトが製作された時点のことです。そしてこの映画は、先ほどデッドプールがMCUの現状を語っているとおっしゃっていたとおり、フェーズの中で私たちが今いる地点についての作品なのです」とファイギはIGN USに語っている。
「ですから『デッドプール&ウルヴァリン』に関しては、そこに入っているけれども、また別問題といった感じです」
つまり、『デッドプール&ウルヴァリン』はMCUの中でも独特の位置にあるということだ。そうなると、2人のキャラクターは今後、スーパーヒーローのチームアップ映画へ登場することになるのかという疑問が湧き上がってくる。デッドプールとウルヴァリンがX-MENに加わり、どこかの時点でアベンジャーズと対決することはあるだろうか? 現在開催中のサンディエゴ・コミコンにおけるマーベルのパネルでは、きっとさらなる情報が明らかになることだろう。
MCUのフェーズ6は2025年の映画『The Fantastic Four(原題)』で始まり、そのほか、『Blade(原題)』や「アベンジャーズ」の新作2本も予定されている。