ソニーが米映画館チェーンAlamo Drafthouseを買収 米国の映画業界にとって大きな動き

米国では1948年の判決以来、大手スタジオが映画館を所有できなかったが、2020年に状況が変わっていた

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ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)が、米映画館チェーンAlamo Drafthouse Cinemaを非公開の価格で買収し、Alamo Drafthouseは新設されたソニー・ピクチャーズ・エクスペリエンス部門に加わった。

買収の一環として、Alamo Drafthouseの現CEOであるマイケル・クスターマンは現職に留まり、SPEの社長兼COOであるラヴィ・アフジャの監督下となる。現時点では、Alamo Drafthouse系列の既存の映画館は通常通り営業を続ける予定だ。なおこの契約には、映画祭のFantastic Festも含まれている。

アフジャは声明で、ソニーは「引き続き、すべてのスタジオと配給会社からのコンテンツを歓迎します」と述べた。

ソニーによる今回の買収は、いわゆる「パラマウント同意判決」を実質的に無効化し、米国で1948年以来初めて大手映画スタジオが映画館チェーンを所有できるようになった2020年の判決を受けて実現した。パラマウント同意判決は、巨大企業が映画の製作と配給の両方の手段を所有することから生じる反消費者的慣行の阻止を目的としていたが、連邦判事は、この法律が映画産業とスタジオシステムの現状にそぐわないとの判断を下していた。

パラマウント同意判決はすべてのスタジオに等しく影響を与えたわけではなく、例えば、現在SPEの傘下に入っているコロンビア・ピクチャーズなどはそのような買収がまだ可能だった。しかしソニーは今回、2020年の判断を受けてAlamo Drafthouseのような映画館チェーンを買収した初のスタジオとなる。

Alamo Drafthouse Cinemaは1997年に設立され、現在は北米25都市に35館を展開している。アルコール飲料を含む座席での飲食サービスを提供したパイオニアであり、劇場での厳しいエチケットポリシーでも知られるチェーンだ。

しかし先週、テキサス州にあるAlamo Drafthouseの6店舗は、フランチャイズの運営会社が破産を申請したため、閉鎖されていた。今回の買収によってこれらの店舗がどうなるのかは不明だ。

※本記事はIGNの英語記事にもとづいて作成されています。

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