映画『マーベルズ』が正式にMCU史上最低の興行成績に
興行収入はDCの『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』と同程度
『マーベルズ』は、全世界興行収入約2億500万ドル(約296億5000万円)で劇場公開を終え、正式にMCU史上最低の成績を記録した作品となった。この興行収入は、予算の2倍以上を回収しながらも失敗とされたDCの『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』と同程度だ。
2023年11月10日に公開された本作は、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』よりはいくらか評判がよかったものの、厳しいスタートを切ったあとに盛り返すことはなかった。ちなみに、IGNのレビューでは「可笑しくてハートフル」だとして8点を獲得している。
とはいえ、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』以外の作品で勢いを上げるのに苦戦していたマーベルにとって、全体的に厳しい1年だったことも影響している。MCUは、俳優のストライキやジョナサン・メジャースの裁判が行われるなかで、全体的な方向性に関しての疑問も浮上して不利な状況となり、その苦戦は、ディズニーが2023年に10億ドルを稼ぐ映画を送り出すことができなかった大きな理由ともなっている。
『マーベルズ』の米国内での興行収入は約8450万ドル(約122億2000万円)で、2008年に公開された『インクレディブル・ハルク』の1億3480万ドルを大きく下回っている。なお、マーケティングおよび配給を含む『マーベルズ』の全体的な予算は約2億7000万ドル(約390億5000万円)だった。
ミズ・マーベル役のイマン・ヴェラーニを含め、複数の専門家が、MCUが『アベンジャーズ/エンドゲーム』並みの盛り上がりを取り戻すことができるかどうかについてさまざまな提案をしている。ディズニーのCEOを務めるボブ・アイガーは、幹部の数が少なかったことが不振の原因だとしていた。
2024年に突入し、ジョナサン・メジャースが解雇された今、MCUは新たな方向性を定めようとしている。最初の試練は、1月10日より全5話一挙配信されるドラマ『エコー』だ。