ポルシェの「タマゴ型“ミニバン”」!? 運転席は“真ん中”&3ドア仕様!? もはや“ファミリーカー”じゃない斬新すぎる「レンディエンスト」 とは
ポルシェといえば言わずと知れたドイツのスポーツカーメーカーであり、「911」や「ボクスター」といったスポーツカーのイメージが強い人も多いのではないでしょうか。そんなポルシェですが、2018年にはミニバンスタイルを持ったコンセプトモデルが生み出されていました。どのようなモデルなのでしょうか。
ファミリー向けとは言い難い「ポルシェのミニバン」とは
ポルシェといえば言わずと知れたドイツのスポーツカーメーカーであり、「911」や「ボクスター」、「ケイマン」といったモデルに強い憧れを抱いている人も多いのではないでしょうか。
近年では5ドアモデルの「パナメーラ」やSUVの「カイエン」、「マカン」、そしてBEVの「タイカン」など、ボディバリエーションも増加しているポルシェですが、2018年にはミニバンスタイルを持ったコンセプトモデルが生み出されていました。
それが「レンディエンスト」と名付けられたモデルで、最大6人乗車が可能なマルチパーパスビークルとされており、モノフォルムなルックスの特徴的な1台です。
ただ“ミニバン”ではあるもののフェンダーは張り出され、そこに備わるホイールは大径のもの。ホイール内部にはスポーツカー顔負けのブレーキシステムが顔を覗かせており、そこはかとなくポルシェのDNAを感じさせるものとなっていました。
また1列目に備わる運転席は車両のセンターに位置するシングルシーター仕様となっており、自働運転モードも備えているとされ、パワートレインは全て床下に格納され、全輪駆動のBEVを想定しているとアナウンスされています。
左右のドアは前後にスライドして大開口部を実現する形状となっており、それに合わせてセンターピラーはレスとなっていて高い乗降性を備えているのも特徴。非対称のウインドウデザインは後席に座る乗員のプライバシーが守られる形状となっているのも特徴的です。
2018年の作品ではありますが、LEDヘッドライトや横一文字のテールランプなど、現在のポルシェにも通じるデザインが多く採り入れられているのもポイントです。
この個性的なコンセプトモデルの元ネタとなったのは、1960年代のポルシェのレースシーンにおいて、サービスカーとして運用されていたフォルクスワーゲン タイプ2(いわゆるワーゲンバス)であり、単なるミニバンのコンセプトに留まらないのはポルシェらしいところと言えるでしょう。
残念ながらこのレンディエンストは、“発表に至らなかった秘蔵モデル”として製作ら数年後に初めて公開されたため、このポルシェミニバンが市販される可能性はほぼゼロとなっていますが、ポルシェが多人数乗車が可能なマルチパーパスビークルを検討していたことは間違いない事実であるため、近い将来、ポルシェエンブレムを付けたミニバンがリリースされることがあるかもしれませんね。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
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