【海外赴任 渡航後】在留届・在外選挙人名簿の登録方法

みなさんこんにちは。
ロンドン駐在員のかえる2号です。

かえる2号
今回は、「在留届」・「在外選挙人名簿」の登録方法についてお話します。「在留届」は旅券法に規定されており、国外に3か月以上滞在する日本人は提出義務があります。

「在留届」の提出によって現地最新情報も得られるメリットがあります。
渡航後は忘れずに登録しておきましょう。

在留届の登録方法

かえる2号
冒頭にお話した通り、在留届の提出は義務となっています。
登録は、渡航後住居が決定したら速やかに実施しましょう。

登録対象者

外国に住所・居所を定めて3か月以上滞在する方。
数年の長期滞在が前提の駐在員はみな提出が必要です。

在留届は、旅券法第16条によって提出義務が定められています。
提出先は赴任先地域を管轄する日本大使館または総領事館です

在留届提出によるメリット

在留届を提出することによって、次のようなメリットがあります。
現地最新情報を正確に把握するためにも、登録メリットは大きいです。

1.事件・事故発生時の迅速な支援
  万が一なんらかの事件や事故・テロなどに巻き込まれた場合に、在留届の情報をもとに安否確認が実施されます。これによって、大使館・総領事館が迅速な支援を行う事が可能になります。

2.現地生活の最新情報を受け取れる
  現地生活での事件や事故の最新情報を受け取ることができます。テロなどの注意喚起情報やデモ・イベントなどの安全情報が大使館から送付されてくる事があります。
 また、今のコロナ禍においては、イギリス政府のコロナ対策情報として、lockdownルールの詳細や、日英間の渡航制限の最新情報などが送付されています。

かえる2号
最近はコロナ関連情報を、イギリス政府の発表をわざわざ英語で確認しなくても要点を連絡してもらえるので、非常に助かっています。

登録に必要なもの

在留届の提出には、以下情報が必要となります。
事前に準備しておきましょう。

在留届 提出時の必要書類
  1. パスポート番号(同居家族分も含む)
  2. 本籍地
  3. 自宅連絡先、緊急連絡先(住所、電話番号、メールアドレス)
    ※緊急連絡先がない場合は、自宅と同じでも可。
  4. 日本国内の連絡先(住所、電話番号)
  5. 同居家族の連絡先(電話番号、メールアドレス)

登録手順

在留届の登録は、外務省のオンライン在留届(ORRnet)から申請します。

アクセスすると次のような画面が表示されます。

ページ下部にスクロールすると、「在留届を提出する」ボタンがあります。
ここから、申請項目を入力していきましょう。

在留届の申請を進めると、入力した内容に従って、「在外選挙人名簿申請書」のダウンロードも可能です。こちらも合わせて入手しておくと良いでしょう。

在外選挙人名簿の登録方法

では次は在外選挙人名簿の登録方法についてです。
詳細は在英日本大使館のホームページから確認可能です。

かえる2号
海外から投票するためには、在外選挙人名簿の登録が必要です。
任意登録になりますが、選挙参加のために登録しておきましょう。
出国前申請について
実は在外選挙人名簿の登録は出国前にも可能です。
役所に転出届を提出する際に同時に実施できるので、この方法が一番簡単と思われます。既に出国している方は、大使館への申請が必要です。
出国前申請についても、後述します。

登録対象者

  1. 満18歳以上の日本国籍の方。
  2. 赴任先地域に3ヶ月以上居住している方。(3か月未満でも申請可能)
  3. 転出届を提出済の方。
    未提出の場合、国内選挙人名簿に登録されているため、在外選挙人名簿への登録はできません。

登録方法

「在外選挙人名簿登録申請書」に必要事項を記入し、在英国日本大使館の窓口へ直接提出する必要があります。

「在外選挙人名簿登録申請書」は、大使館のホームページからもダウンロード可能ですが、在留届の申請過程で作成・ダウンロード可能ですので、それを印刷するのがおすすめです。

郵送による登録手続きは、残念ながら認められていません。

必要書類

窓口申請時に必要な書類は次の通りです。

在外選挙人名簿の登録 必要書類
  1. 「在外選挙人名簿登録申請書」
  2. パスポートなどの本人確認書類
  3. 住所確認書類
    【申請時の居住期間が3か月以上の場合】
     住所記載の電気・ガス・水道等公金の領収書や賃貸契約書など。
     ただし、在留届を3か月以上前に提出済みの場合は不要。
    【申請時の居住期間が3か月未満の場合】
     申請時の住所を確認できる書類。
     ただし、在留届を提出済みの場合は不要。

同居家族による申請も可能です。
その場合は、上記の資料に加えて、次の書類が必要です。
申出書は大使館のホームページからダウンロード可能です。

同居家族による申請 追加必要書類
  1. 手続きを代行する同居家族の有効なパスポート。
  2. 「申出書」
    申出書は、代理人が本人に代わってパスポートなどの書類を提示するために必要な書類です。

在外選挙人証の交付

登録申請完了後は、「在外選挙人証」が交付されます。
在外選挙人証は、海外からの投票に必要ですので、大切に保管しましょう。

申請時に、「郵送」か「窓口受取」か交付方法を選択できます。
通常は郵送での受け取りが楽で良いでしょう。

在外選挙人証の発行には、申請後約3ヶ月程度かかります。
申請時に居住期間が3ヶ月未満であった場合は、居住期間が3ヶ月を経過した日から約3ヶ月程度かかりますので結構時間がかかります。

投票方法

かえる2号
在外選挙人証が発行されたら、ついに投票が可能です。
ここでは投票方法についても簡単に確認しておきましょう。

投票方法は、「大使館での投票」「郵便投票」のどちらかから選択できますが、大使館へ訪問して投票するのが手間が少なくおすすめです。
郵便投票は日本との郵便のやりとりを何度もする必要があり、時間もかかりあまりおすすめできません。

【大使館で投票する場合】

「パスポート」及び「在外選挙人証」を持参して、日本大使館に行きましょう。
その場で投票可能ですので、郵便投票に比べて手続きは少なく済みます。

ちなみに、選挙時に一時帰国している場合や、帰国後国内の選挙人名簿に登録されるまでの間(転入届提出後3か月間)は、「在外選挙人証」を提示することで国内投票も可能です。

【郵便で投票する場合】

郵便投票の場合は、在外選挙人名簿に登録されている市区町村選挙管理委員会に在外選挙人証を同封し、郵便により投票用紙を請求する必要があります。
手続きとしては、次のようになります。

郵便投票の手続き
  1. 在外選挙人名簿に登録されている市区町村選挙管理委員会に、郵便により投票用紙を請求。(「在外選挙人証」「投票用紙請求書」を同封する)
  2. 投票用紙が海外住所に郵送される。
  3. 投票用紙に記載し、登録市区町村の選挙管理委員会に郵送する。

もしも、国内投票日の投票終了時刻までに届かなかった場合は、無効票となってしまいます。
見ての通り手続きが少し面倒なので、手間を考えれば大使館に直接投票へ行く方がおすすめです

出国前申請も可能

出国前に在外選挙人の登録申請を実施することも可能です。

かえる2号
国外転出届けを提出する際に、在外選挙人名簿への登録を申請しましょう。
申請には、本人確認書類としてパスポートがあれば可能です。

出国前申請を実施した場合は、次のような手順で在外選挙人証を受け取ることができます。大使館に訪問する必要がなく、この方法が一番楽ですね。

出国前申請の手順
  1. 転出届を提出する際に、在外選挙人名簿への登録申請を実施する。
  2. 海外赴任後、住居が定まったら在留届を提出する。
  3. 在外選挙人名簿へ登録される(手続き不要)。
  4. 後日、在外選挙人証が交付される。

さいごに

今回は「在留届」「在外選挙人登録」の手順についてお話させていただきました。

かえる2号
特に在留届は、最新の安全情報や渡航制限などの情報を得る貴重な情報源となります。
忘れずに登録しておきましょう!

本サイトでは、海外赴任前後に必要な手続き海外お役立ち情報ついてもまとめています。
もしよろしければご覧になってください。