この本はスゴイなあ。韓国ではどういう評価になっているのだろうか。この内容を書き残してくれたことに感謝だね。(^^)
「日本統治下で過ごした幼年期から終戦に至る青春の日々を回想、巧みな日本語で綴ると共に、創氏改名、徴兵制、独立運動について自身の体験をもとに公正に評価。「日本統治=悪」の一面的歴史観の払拭を願って書かれた瞠目の書」そのエッセンスを紹介しよう。
・日本の植民地時代に生まれ、
・もし韓国が中国やロシアの植民地になったと仮定するとき、 韓国の政治や経済の発展は今の中国吉林省内の朝鮮族自治州、 あるいは中央アジアのカザフスタンやウズベキスタンに在住する高 麗族の水準にしか達し得なかったであろう。 それよりは日本の植民地になった方がよかった、 というのが僕の歴史認識である。
・では、植民地化された朝鮮の政治的・社会的・ 文化的状況はいかなるものだったのであろうか。(1910( 明治43)年8月29日〜1945(昭和20) 年8月15日までの35年間、保護国になった1905( 明治38)年11月17日からは40年間)
・合併当初から、1919(大正八) 年3月1日に起こった全国的な独立万歳デモ事件に至るまでは、 朝鮮民衆による散発的な抵抗運動が続くが、同デモ事件以後、 日本政府は、同年8月に朝鮮総督を長谷川好道から斎藤実にかえ、 朝鮮統治の原則を武断政治から文化(文治) 政治に変更してから後は、朝鮮民衆による抵抗はとみに衰えた。 軍事力も経済力も組織もない状態で感情的な抵抗を試みたところで 、 得るところが何もなかろうことは誰の目にもはっきりと見えていた のだ。
・当時朝鮮は日本の植民地になったおかげで、 文明開化が急速に進み、 国民の生活水準がみるみるうちに向上した。学校が建ち、道路、 橋梁、堤防、鉄道、電信、電話等が建設されて、 僕が小学校に入るころ(昭和八年)の京城(ソウル)は、 おちついた穏やかな文明国のカタチを一応整えていた。
・日本による植民地化は、 朝鮮人の日常の生活になんら束縛や脅威を与えなかった。 独立後の南緯(韓国) と北朝鮮における思想統制とそここからくる国民一般の恐怖感と比 べると、かえって南北朝鮮は終戦後の独立によって、 娑婆の世界から地獄に落ち込んだのの同然であった。
・僕は問いかけたい。日政(日本統治) 時代に日本の官憲に捕らえられて拷問され、 裁判にかけられて投獄された人数及びその刑期と、 独立後に南緯または北朝鮮でそういう目に遭った人数とその刑期の どちらが多く長かったであろうかと。
・当時の朝鮮人は、日本人に対して、尊敬はしないものの、 軽蔑や敵愾心は殆どなかった。 現実を認めて生業を営んでいるかたちだった。だから、 親は子供に対して、学校よく勉強をしていい大学を出て、 いい職場にありつくことを願うばかりであった。
・日本植民地時代の35年間に、朝鮮の人口は確実な足取りでほぼ二倍に膨れ上がっている。これは何を意味するのか。僕の推論はこうである。
①疾病の予防ならびに医療制度の向上
②豊富とは言わぬまでも食糧の普遍的供給
③総督府の誠実な農村振興ならびに治山治水政策の奏功
④産業化への離陸
この中でも、実業家で後に野口財閥を形成する野口遵(したがう)氏が、咸興に隣接する興南に建てた朝鮮窒素肥料会社の貢献は特筆に値する。野口氏は、1925(大正14)年から5年の歳月を費やし、日本国内にもなかった38万キロワットの巨大発電所を作る。続いて白頭山などに15万キロワットの発電所を建設し、この電力を利用して空中窒素から硫安を作るなど、総合科学工業化を果たしたのである。また合併当時(1910)が、わずか6,000万円だった貿易額が1939年には、23億9000万と増加した。朝鮮に戦争も腐敗もなり、このような天下泰平の時代が、かつてあっただろうか。
・今の若い連中は、教科書や小説等の影響を受けて「当時の朝鮮人は、日本を敵国と見なし、ことあるごとに命を投げ出して独立運動をした。日本の特高が全国的に監視の目をゆるめず、多くの愛国者が次々と捕らえられて処刑された」という自己陶酔的な瞑想に耽っているが、これはウソである。
・日本政府は昭和13(1938)年、朝鮮人を対象とした陸軍志願兵制度を制定した。以外にも殺到して競争率は26倍になった。この爆発的人気は、いったいどういうわけだったろうか。
・韓国における反日感情というのは、植民地後期においては上流下流の階層を問わず、全く見当たらなかったものである。この反日感情は終戦後。李承晩(イ・スンマン、朝鮮の独立運動家で、大韓民国の初代大統領)大統領が個人的偏見と政治的策略のもとんい頗りに頗った結果である。
・もしその当時、韓国の一般民衆の間に反日感情が漂っていたとすれば、志願兵応募者の数が多かろうはずもない。400名募集に15万名が殺到したとすれば、志願兵はそれこそ朝鮮大衆の羨望の的であったに違いない。
・1965年の韓日基本条約で、韓国両政府は、“協定成立時に存在する両国と両国民の財産とすべての請求権に関してはすべて完全且つ最終的に解決されたものとする”として、その相殺に合意した。だから、徴兵、慰安婦その他一切の民間人の債権債務も、日本人が朝鮮に置き去りにして追っ払われた動産・不動産や、その間日本が建設した発電、道路、鉄道、電信・電話、港湾、都市計画、教育施設も皆一挙に帳消しになったのである。
・また朝鮮は、中国やフィリピン、インドシナと違って、日本の植民地時代に現代化され、生活水準、教育水準、物質文明等もいちじるしく向上し、常民(下級身分層)に対する差別撤廃、現代的に裁判制度等も定着した。それはそれなりに高く評価されるべきである。
・韓国は1945年に日本から解放されて、2003年の今日に至るまで58年間、どういう道程をたどってきたか。僕はその間の韓国の歴史を顧みながら、ただ羞恥の念あるのみである。国家は、政治も、行政も、学会も、税制も、法曹も、言語も、教育も、芸術も、演劇も、どこもここもワイロ付き一辺倒であった。政治は右翼独裁と左翼独裁に両分され、民主主義者は、腹背の敵からの嘲笑・冷遇・罵倒・投獄の対象でしかなかった。つまり国民全体の基本的資質が低劣であるとしか言いようがない。
・人々が、何が正しく、何が道理であるかを考える前に、いかなる手段を尽くしてでも、相手を罵倒して自分の欲望を果たそうとする動物的本能にだけ駆られている。国民は常識国家、理性国家、民主国家をつくりだす素質がない。国民の意思は「あくなき貪欲」でしかない。ではどうすればいいのだろう。
結論と解決策は、本書を読んでください。うーん、すごいなあ。辛辣だなー。これも愛国心からきているんだろうな。日本も韓国も新しいリーダーが求められているね。超オススメです。