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hortensia

Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
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氷の礫と熱い涙 2

小さくて、ふわふわと柔らかくて、温かくて。
元気いっぱいだけど華奢な身体で、庇護欲を掻き立てられる。
黒く濡れた瞳は無邪気にこっちを見つめていて。
牧野って子犬みたいだなって思う。
大人しく俺の腕の中に収まっていてくれずに、すぐにどこかに飛び出そうとしちゃうのも。
美味しい食べ物には滅法弱いとこも。
一度眠りについたらぐっすり朝まで寝ちゃう無防備さも。
ホントに子犬みたい。

だけどとうとう俺は捕まえたんだ、その子犬を。
いや、俺だけの牧野を。
事あるごとに好きだって言ってきたけど、その度に「類… あたし…」と言葉を濁されてた。
でもそれでいいって思ってた。
俺は牧野が1人じゃないって伝えたかったんだから。
牧野が笑っててくれたらそれで幸せだった。
だから側にいた。
でも心のどこかでは、いつか俺の気持ちが牧野に届いたらいいのにって願ってたんだと思う。
だからある日、俺の方を向いて柔らかく笑った牧野に、ついぽろりと何度目になるか分からない告白をした時、幸せで目が眩みそうになった。

「牧野、好きだよ。いつもそうやって笑ってて。」

いつもなら、しょぼくれた犬みたいに眉根を寄せて困った顔をする牧野が、真っ直ぐ俺を見て微笑んでた。

「類、ありがと。あたしも類の事が好き。」

と言って、ふわっと優しい唇を合わせるだけのキスをしてくれた。
今迄幸せだって思ってたものの何十倍も、いや、何百倍、何千倍もの幸せが俺の胸に押し寄せたんだ。
その時から俺達は恋人同士になった。
もう絶対に離さない。
いつも手を繋いで、見つめ合って、想いを伝えて。
誰よりも幸せな2人になるって俺は決めたんだ。

いつも一緒に過ごしていた大学のF3&牧野専用ラウンジのソファ。
今迄は隣に座ってはいても、こんなにくっついていたことは無い。
でも恋人になったんだから、もう遠慮しない。
ぴたっと身を寄せて、あいつらには絶対邪魔する隙を与えない!
照れ屋の牧野が恥ずかしがって離れて座ろうとするけど、俺はそんなの許さないんだ。
あきらと総二郎に見せつけなくちゃダメなんだから。
他愛のない会話でも、態と擽ったがりの牧野の耳元で、こそこそ話して。
照れて赤くなったり、首をすくめたり、困りながらも甘えたような視線で俺を見つめたり。
今迄誰にも見せてなかった、女の子らしい牧野の仕草を引き出してく。
どうしてここでこんなことしてるかって言うと…
あきらも総二郎も、本当は牧野が好きだから!
F4全員が牧野の事好きって、ホント嫌になる。
俺の牧野なのに!
でも牧野って、俺達にはないものが詰まってるから、惹かれずにはいられないんだってのも良く分かる。
司は別れたって牧野の事忘れられないで、牧野の様子を知ろうと、時間も考えずに電話掛けてくるし。
まあ、俺は夜中の電話は、牧野以外は出ない事にしてるからいいけど、あきらや総二郎は宵っ張りなせいもあって、結構しつこく攻撃を受けてるらしい。
あきらも総二郎も、大学に入ってからはますます女遊びに磨きをかけ、牧野には気のない振りをしてるけど、意識してるのはバレバレだ。
特に総二郎。
「鉄パンの勤労処女!」なんて、いつも牧野をからかって。
牧野に「エロ門っ!」と呼ばれてニマニマしてる。
あんなの、牧野の気を引きたいが為にやってる、小学生のスカート捲りと変わらない。
そんなこんなで、付き合い始めてからずっと俺は態とあきらと総二郎の前で、牧野とくっついてるってワケ。

今日はとうとう総二郎のイライラが頂点に達したらしい。
こっちを見て、あきらに何か言い募り、当初は相手をしていたあきらにも邪険にされた挙句、大声で騒いでる。
あーあー、やだな、短気な男って。
あんまり五月蝿いから、牧野には気付かれないように、ギロリと抗議の視線を向けると、今度はこっちをターゲットにしてきた。
大きな声出すと牧野がびっくりするだろ。
総二郎も司ほどじゃないけど、頭に血が上るのが早いよね。
短気は損気って言葉、知らないのかな。
牧野が講義に出るというから、こんな総二郎なんかほっぽっといて、それに付いて行く事にした。
そう、悪い虫は其処彼処にいるからね。
牧野は自覚が全然無いから、今迄も俺がこっそり排除してきたけど。
これからは俺の彼女だってキャンパス中に知らしめた上で、鉄壁の守りを張り巡らせていくつもり。
実は女のSPも、こっそり2人付けてるんだ。
牧野に教えたら絶対怒るから、内緒だけどね。

やっと人前でも恋人繋ぎしてくれるようになったのが嬉しくて、最近はいつも手を繋いで歩いてる。
まあ、牧野はよく照れて赤くなってるけど。
その握った手をくいくいっと引っ張った牧野が上目遣いで話し掛けてきたから、思わず目を細めた。

「ねえ、類。自分の講義に出なよ。
終わったら待ち合わせすればいいでしょ?」
「だって、講義終わったら、あんたはバイトに行っちゃうでしょ。
今しか一緒にいるタイミングないじゃん。」
「いつもバイト先まで送っていってくれるじゃない。
その時一緒にいられるもん。
あたしのせいで類が講義サボるの、イヤなの。」

別に牧野のせいじゃ無くても、俺は元々テキトーにしか講義出たりしてないんだけど…

「金曜の午後は講義無いんだ、ホントに。
週末はなるべくスケジュール空けるようにしてあるから。
だから、一般教養学び直したっていいでしょ?」
「ホントに…?」
「恋人にウソ吐いてどうするの。
だから静かに隣に座ってるから気にしないで。
牧野が真面目に勉強するとこ、見ててあげる。」
「そんなの見られたら気になるでしょうが…」

ピンクのぷるんとした唇を尖らせながら、やんわり抗議する、俺の恋人はすっごく可愛い。
くすっと笑って見つめたら、頰を染めてそっぽを向いた。
それでも手は振り解かないでいてくれる。
今迄ずっと隣で牧野を見てきたけれど、恋人だと思うと、胸の高鳴り方が違うんだな。
ほんのちょっとした仕草さえ可愛く見えて、胸がときめいてく。
俺の眠っていた恋心。
一度目覚めたらどんどん加速する。
どうしよう、牧野。
俺、あんたの事、毎日どんどん好きになってる。


__________



うぷぷぷぷ。
独占欲の塊の腹黒王子…?
いやー、読むのと書くのは大違い…
難しすぎるよぅ。
またまたボツ原稿出来ちゃいましたっ!
管理人が書くと、全部ピュア類になっちゃうんだもの…
次回拙宅初登場の人物現る…かな?


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