風のない輻射冷暖房

設計について

先日、建築家の丸谷博男さんが運営する「浮輪寮」でのタンゴのライブへ伺いました。生演奏の迫力に圧倒されました。

「浮輪寮」は古民家をフルリノベーションした建物ですが、冷暖房には風のない輻射冷暖房を利用しています。温度が高いところから低いところへ熱が移動する「ふく射」効果を利用した冷暖房で、夏は冷水、冬は温水を循環させ、放熱パネルからふく射波を放射し、温度ムラの少ない自然な温度環境をつくり出します。空気を媒体とせず、風も音もニオイもない、清潔で健康的な冷暖房システムです。

バンドネオン奏者の左手に見えている白いパネルが輻射冷暖房の放射パネルです。

私も前職の若原アトリエで担当した住宅で何度か使わせていただきまいた。

協立エアテックさんの「クール暖」という商品です。

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下の写真で言うと、吹き抜けの上部の細いパイプが縦に並んだ樹脂製のパネルが「クール暖」の放熱パネルです。この住宅では3枚設置されています。ヒートポンプ技術を用いて生成された水を放熱パネルへ循環させ、放熱パネル部から熱放射しています。夏は冷水、冬は温水をパネルへ循環しているだけのシンプルな構造です。また熱が逃げにくいよう外皮部分全体に高遮熱反射材を貼り包んでいます。

冬は、外気は寒いのに日光が当たっている部分だけ暖かく感じる『日なたぼっこ』のような暖かさ、夏はトンネルの中で感じる、ひんやりとした涼しさを感じられます。

エアコンの風が苦手という方にはおすすめしています。

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