愛だけが武器
神は悪と戦う人を愛し、神を敬う人を支え、悪の力から救われる。
今日の詩編(詩編97.1+2,10+11)はこのように歌われます。悪と戦う人とは、どんな人のことなのでしょうか。
それは、他人の罪を指摘したり、咎めたりすることではないのだと思います。まして、かつて行われていたような「異教徒との戦い」のようなものであろうはずがありません。
悪との戦いとは、自分の心に迫る悪からの誘惑との戦いなのだと思います。神は愛です。神は希望です。神は光です。他者を、そして自分を愛することをためらう、絶望に囚われる、そして光に背を向け、闇の中を歩む。このような誘惑こそが戦うべき悪です。
苦しみや痛みの中でも希望を失わず、愛して、愛して、愛し抜く。これ以外に悪と戦う術はありません。愛だけが武器です。そして、愛だけが勝利なのです。