神の子であり、人の子であり
「このイエスは、御自身の前にある喜びを捨て、恥をもいとわないで十字架の死を耐え忍び、神の玉座の右にお座りになったのです。」
今日の第一朗読(ヘブライ12.1-4)にはこのように書かれています。神の子であるイエスは、父である神と同様に完全な完全な神であり、この地上に遣わされた救い主です。
同時にイエスは、私たちと全く変わらない人間でもあります。私たちが人間として感じる喜びや苦しみは、当然イエスも感じていたわけです。
ナザレで大工をしていた時も、弟子たちと一緒に旅をしていた時も、イエスには日常の喜びも未来への夢もあったでしょう。しかしイエスは、父である神から命じられた全ての人の救いのため、現在も未来も手放しました。
捕らえられた時の不安や屈辱も、拷問を受け、十字架に付けられた時の痛みや苦しみも、他の人間と変わることはありません。大工だから鍛えられているということはあっても、神の子だから痛みに強いということはないのです。
私たちは、神の子であるイエスを崇めるのと同様に、人の子であるイエスの喜びや苦しみに心を寄せなければならないのではないでしょうか。そうしなければ、私たちへのイエスの愛がどれほど大きいかを知ることはできないのではないでしょうか。
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