韓国の4大銀行※で「財務不良の兆候が強い企業」という評価を受けた企業の数が、過去の経済的な困難時より多いことが分かりました。
「財務不良の兆候が強い企業」というのは、不良債権化が濃厚と分類された企業のことを指します。
韓国通貨危機時の2009年末には「1,844社」で、コロナ禍がようやく明けて……という2022年末時が「2,067社」で、2024年末が「2,339社」ですから、直近の方が危ないじゃないか――というわけです。
2,339社は、2023年末の1,887社から約24.0%急増して過去最多の数字です。
※4大銀行は『国民銀行』『新韓銀行』『ウリィ銀行』『ハナ銀行』。これに『農協銀行』を加えると5大銀行です。
各銀行は資金繰りが悪化している企業に対して、毎年「企業信用リスク評価」を実施しています。
3年連続で営業利益によって金融費用(利息払い)を賄えない企業は「限界企業」です。これはゾンビ企業とも呼ばれ、もう死んでいるようなものです。また、債務超過に陥った企業も事実上破綻しています。韓国では「資本蚕食」と呼んだりしますが、この言葉は日本では普通使いません。
銀行の信用リスク評価は、A~Dで行われます。C・Dに分類されると、これはもう直ちに再生するかどうか決めろ、みたいになりますが、最近では「B」でも危ないとのこと。なぜなら、Bに分類されても、容易にC・Dへと転落するから――とのこと。
韓国はどん底景気ですし、企業は大変に飛びそうな状況が続いている――ということです。
(吉田ハンチング@dcp)