いつか子供に伝えたいお金の話

◎思えば水瀬さんとはもう15年来の友人

私が投資を始めた2005年頃は、インデックス投資を簡単に実践するための仕組みが整っておらず、情報源も限られていました。

【参考記事：投資とブログ、どっちも続けている先輩は二人だけ】


そんな中で庶民によるインデックス投資の実践記は非常に貴重であり、その頃からブログで情報発信をされていた水瀬さんに、私は勝手に同士のような親近感を持っていました。

が、人気ブロガーである水瀬さんとその一読者に過ぎない私とではコメント欄でのやり取りくらいしかコミュニケーションツールがなく、少し寂しい気もしていました。

しかしその後、SNSや個人投資家の交流イベントなどでやり取りするようになり、一緒に酒を酌み交わす機会も増え、私もブログを書くようになってからは、さらに仲良くなれました。今はお互いに本名も本業も住んでいるところも知っている仲です。

改訂前の『お金は寝かせて増やしなさい』の校正前の原稿を読ませてもらえるほどに信頼してもらったときには、とても嬉しかったのを覚えています。

今回の改訂版を手に取ったとき、そんなことを思い（出し）ました。

◎インデックス投資実践のための教科書

さて、今回の改訂版ですが、基本的な内容や構成は改定前のものと同じです。

金融商品情報やNISA・iDeCoなどの非課税制度の情報が最新版に更新され、また「億り人」となった水瀬さんの「実際の運用金額」の推移が公開されて20年の記録と軌跡がアップデートされていました。

個人投資家がインデックス投資※で資産形成するために必要な知識や心構えを解説した教科書のような一冊です。

【※参考記事：インデックス投資とは】

大切なところは妥協することなくしっかり書いてあるので、文系の初心者さんだったりすると理解に時間がかかる場合もあるかもしれません。

でも、キャッチーな言葉と結論だけで構成されたよくある「書籍自体を売るための投資本」ではなく、この本は個人投資家による実体験と根拠を伴った「投資を続けるための」正しい情報が詰まっています。

そのうちマーケットが逆回転をする時期（下落相場）もあるでしょうが、むしろそういうときにこそ、この本の真価が発揮されると思います。

◎投資を始める前の自分に読ませたい

天才的な頭脳や特別な幸運がなくても、簡単なことを続けるだけで、誰でも同じようなリターンを得ることができる再現性の高い投資法に関する情報は貴重です。

特にプロでも何でもない庶民の実践記はとても参考になります。

これまで私は数多くの投資本を読んできましたが、もしもどれか一冊だけを投資を始める前の自分に読ませていいということになったら、今回の『改訂版 お金は寝かせて増やしなさい』を選ぶでしょう。

投資の実践における細部には私と異なる点もありますが、基本的な方向性は同じですし、基礎知識を学ぶのに非常に適していると思うからです。

【参考記事：過去の自分に投資のアドバイスをするなら】


インデックス投資を行っていて（もしくは行おうとしていて）、これまでに一度も水瀬さんの本を読んだことのない人は、読んで手元に置いておくべき一冊だと思います。




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