■Linuxとディストリビューションについて
・Linuxとは→Unixの思想やスタイルをベースに作られているOSのこと。
・Linuxディストリビューションとは→Linuxの配布形態のこと。
※OSの中核であるカーネルと、それらを取り巻く基幹システムのユーティリティ群、さらに各種機能のアプリケーション・ソフトウェア群を一つにしたものを指す。
■Linuxのディストリビューションの種類
大別すると以下の3種類
・Red Hat系
・Debian系
・その他
さらに以下に分類される
■RedHat系
・Red Hat Enterprise Linux(RHEL)※有償
→Red Hat社が開発・販売するディストリビューション。ポートやアップデートの契約を結んで利用。
・Fedora(Fedora Core)
→Red Hat社が支援する団体によって開発。
・CentOS
→RHELから商用・有償部分が除外されたフリーのディストリビューション。無償で利用できる。
→RHELと機能的な互換性を目指して開発。
・Scientific Linux
→フェルミ研究所が開発するRHELベースのディストリビューション。
→科学・物理学系で利用されるパッケージを含む。
■Debian系
・Debian(Debian GNU/Linux)
→フリーソフト(GNU)のみでOS・ソフトウェアを開発。同製品を積極的に採用。
→有志によって開発。
・Ubuntu(LTS-Long Term Support-/通常版)
→Linux初心者が利用しやすいよう設計されたディストリビューション。
→サポート期間はLTSが5~10年、通常版が9ヶ月。
・Linux Mint
→Ubuntuがベース。
→洗練されて誰でも簡単に使いやすいシステムを目指している。
■その他
・openSUSE(SUSE Linux)
→SUSE社が支援する団体が開発。
→企業向けの商用版としてSUSE Linux Enterprise Server(SLES)がある。
・Arch Linux
→上級者向けで簡素・エレガントなどの開発理念を持つ。
・Raspbian
→Raspberry Pi上で動作するOSで、Debianをベースに作られている。
→SDメモリカードなど取り着け可能な外部記憶装置にインストールして利用できる。
※Raspberry Piは非常にコンパクトなハードウェアで、OSのRaspbianもコンパクトに動作するよう作られている。
・Android
→モバイル用OSでベースにLinuxカーネルを用いている。
→無償で配布されているオープンソースのOS。
参考表
■補足:クラウドサービス(SaaS、PaaS、IaaS)について
・IaaS(Infrastructure as a Service)
→インフラ環境を提供するサービスで、その中にはサーバーやストレージ、ネットワークなどのハードウェアも含まれる。
・PaaS(Platform as a Service)
→プラットフォームを提供するサービス。
→ソフトウェアの実行環境を提供するもので、ユーザーはこれを利用してソフトウェアの開発や動作確認などを行うことができる。
→(例)Linux環境を新たに構築したい場合は作成したいLinux環境を設定ファイルに書き出して、IaaSクラウドへアップロードする。
・SaaS(Software as a Service)
→クラウド上でソフトウェアを利用するサービス。
→ソフトウェアをサービスとして提供しており、ユーザーは用途に合わせて多様なサービスをインターネットを通じて利用できる
→ユーザーはソフトウェア自体のダウンロードやメンテナンス等は不要。