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オトナの歯列矯正  05/06/2014  
1ヶ月位前だったか、つけっぱなしだったテレビ、多分『ひるおび』だったと思うが、歯列矯正のコトが流れてきた。
かいつまんで言えば、現代は矯正が進歩し、目立たない装置もあるといった内容だったと思う。

そう!そうなのである!
かくいう私、オトナ、それもオバサンになってから歯列矯正をしたのである。
私の場合、実は中学1年生の時に一度歯列矯正に挑んだことがある。
ところが父が転勤になり、地方から新幹線で通う患者さんもいると歯科医からは言われたが、そんなことは時間的にも金銭的にも長くは続かず、それっきりになってしまったのだ。
その後月日はうーんとたち、職場での歯科検診でのこと。
確か6年前だったと記憶しており、6年も前でも私はオバサンであった。

我が歯は歯並びは決して美しくはなかったが、だからといってひどく悪いわけではなく、悪いのは噛み合わせであり、それは自分でも自覚しており、歯は沢山あるコンプレックスのうちのひとつであった。
「今はいいかもしれませんが、年を取り、歯周病になったり歯が抜けたりしたら物を食べるのに不自由なおもいをするかもしれませんよ。昔と違い今は矯正も進化しています。一度相談してみてもいいかもしれませんね」
と言われ、そうと聞いたら心が揺れる。
今更という思いもあるし、20年後位には総入れ歯になっているのかもしれないが、歯が綺麗になった夢をみるくらい歯に対するコンプレックスはちょいと強かった。

まずは近所の月一回矯正相談にのってくれる普通の歯科に行った。
診てくれた医師は良心的な方で、
「治療をするのならばこういう片手間に矯正をしている所ではなく『矯正』と看板を出している専門の所に行った方がいいです。私の病院は紹介してはいけないことになっているので言えませんが、大きな声では言えませんが隣駅に行けば何件かありますよ。通うことを考えたら近い所の方がいいですから」
と言われる。
重要なのはこの年でもできるのかであったが、歯が健康であればできますとのこと。
費用もかかることなので何件かに相談した方がいいとも言われた。

早速ネットで隣駅の矯正歯科医を調べ、何件かピックアップした。
1件目に電話をしてみたら、相談だけでも勿論可であり、なにより受付の女性の応対がよかった。
まずはここで相談をしてみる。
私より10歳は若いと思しき医師はやや頼りなげではあったが温和で口下手な方で、それが私には好印象であった。
というのは子供の頃にかかった歯科医師はひどく気性が荒い人で、治療を終えた子供や、時にオトナまでもが泣いて診察室から出てくらいだった。
当時矯正の為に歯を2本抜くことになったのだが、まだ麻酔が効いていないというのにギリギリと抜き始め、私が「痛い」とアワアワと訴えると「痛いわけがない」とどやされ、抜歯の時も痛ければ麻酔が切れた後はモノも食べられない程ガンガン激痛が走り、オトナになってからも時々夢に出てくるほどの恐怖の思い出である。
また思春期ゆえに矯正装置(取り外しができるタイプのものだった)はあまりつけたくなく、それをつけると言葉を発するのに支障をきたし、歯茎にのめり込んで血が出るような代物だったということもあり、きちんと装着していず、それがばれた時には「二度と取れないように固定するぞ」と脅されたこともある。
そんなわけで私は怒ったり怒鳴ったする医者は苦手なのである。

矯正装置は従来からある全てがシルバーの誰が見ても矯正しているとわかるもの、次にワイヤーはシルバーだがワイヤーをはめ込むソケットは透明なもので少しだけ目立たない装置、歯の内側に装着する方法もあるとのことだったが、私の歯を動かすには内側につけるものでは適さないそうで、全面シルバーかワイヤーだけシルバーかのどちらかになると言われた。
どの装置にするかにより費用も異なり、一番安いのが全面シルバー、ついでワイヤーのみシルバー、内側装着。
私の子供の頃と今とでは時代も違えば物価も違うのだが、費用は昔の3~4倍。
昔も今も高額にはかわりない。
ちなみに内側につけるタイプのものは矯正していると傍からはわかりづらいのだが、その分装置をつける期間も長く、目立たないものはお金も時間もかかるということだ。
ここでも気になるのはこの年でもできるのか、できたとしても果たして綺麗な歯になるのかである。
できるか否かは検査をしてみないとわからないが、できる歯であれば綺麗になりますよ、というのが返答であった。

そうと聞いたら、心は大きく「やる」と固まった。
もう2、3件まわった方がいい気もしたが、ネットで料金を調べたがどこも大差なく、医師の腕など何件まわったところで素人にはわからないからして、だったら温厚な医師がよかろうと1件目のここに決めた。
殆ど直感で決めたようなものである。

やると決めたら検査である。
レントゲンなのかCTなのかは忘れたが、写真を何枚も撮る。
自分がやりたくても歯と歯茎が健康でなければできない。
歯列矯正が子供や若い人に多いのはこれが理由だということをこの時初めて知った。
幸い私の歯も歯茎も健康だったので歯列矯正を決行することになり、詳しい説明を聞く。
私の場合、ワイヤーを装着する期間は2年、取り外した後はリテーナーという透明なマウスピースのようなものを2年つけ、完了まで4年。
リテーナーをつけるのは歯は動きやすく、せっかく綺麗になった歯を元に戻らないように固定するのだ。

私が選んだ装置はソケットが透明なやや目立たないモノ。
ワイヤーをつけた時のことはよく覚えている。
丁度眩暈が発症した時期で、なるべく眩暈のない日を選び決行してしてもらった。
あの不思議な装置を一体どうやってつけるのか興味があったので目を開けていたら、目と目が合ってやりづらかったのか、「目を閉じて下さい」と医師に言われ、結局どういう道具でつけたのかはわからずじまい。
ソケットにワイヤーをはめ込むのは痛い、というかグッと押し込むので神経にさわる。
治療ではないから麻酔なんてしない。
「子供でも耐えています」と言われれば我慢するしかない。
装着には40分~1時間弱かかった。
装着後は数日間話すのにやや不自由を感じ、3日間位痛くて柔らかいものしか食べれなかった。

毎日会う職場の親しくしている人達には自分から先に宣言した。
「私、矯正始めたのよ」と。
皆びっくりし、装置をつけている2年という期間にも驚かれた。
「2年って…、長いね!矯正ってそんなに時間がかかるんだ!」
2年、確かに長いが、私にしてみれば1年もいないと思っていた職場に何年もいるのだから終わってしまえばあっという間だろうと思った。
「オトナで矯正する人なんてはじめて見た」
と皮肉めいたことも言われたが、そりゃ、私だって矯正装置をつけているオバサンにはお目にかかったことがないので、そう言われても仕方なく、聞き流した。

装置をつけて2、3カ月後、歯が動いたのを実感した。
我が前歯、2本の歯と歯の間にすこーし隙間があり、そこによくゴマが挟まったのだが、あら、ビックリ!
たった2、3ヶ月の間に隙間がなくなった。
若干ガタガタしていた下の歯のアーチも綺麗になり、こんな針金で動くんだと驚くことばかり。
とはいえ矯正というのは装置をつけてそれで終わりではなく、月1回歯科に足を運ばねばならない。
勿論都度お金がかかり保険はきかない。
私の場合、最初は細いワイヤー、その後徐々に太いワイヤーに替えていき、ワイヤーを替える度に神経に触り、数日間流動食となり、やや苦痛も伴った。
それにワイヤーをつけていると虫歯になりやすいらしく、歯磨きも念入りにしなければならない。

結果的に私は、後戻りをしないようにと2年のはずだったワイヤーを2年半つけた。
長いようであっという間でもあった。
友達や異性の目が気になる年頃の子にとって、この見栄えの悪い装置は嫌なものだと思うし、事実私も子供の時は嫌で嫌でしょうがなかったが、オバサン(私のこと)になると人の目などどうでもいい。
後戻りするくらいなら一生つけていてもいいと医師に言うと、そういうわけにもいかないんですよと医師は苦笑いされていた。

装置を外したらリテーナーである。
透明なマウスピースのようなものであり、傍目からは全く装置をつけているとはわからないのだが、これまた違和感はある。
つけた当初はろれつが回らないような感じで、慣れるのに2週間位かかった。

通常ならば私の矯正歯科通いはもう終わっているはずなのだが、私の希望により今だに私は夜だけリテーナーをつけており、3ヶ月に一度歯科にかかり、歯のチェックとクリーニングをしてもらっている。
来る者はこばまずで、担当医も呆れていることであろうが、念には念をであり、なんなら一生かかってもいいくらいだ。
それにしてもこんなことならもっと早く矯正すればよかったなと思う反面、医学が進歩している現在だからこそできたのかもしれないとも思う。


ここで話はずずーっと現在になるが、2週間ちょっと前、いつものように歯のクリーニングをしてもらったのだが、その翌々日から口の中が痛い。
口内炎でもできたのだろうと1週間様子をみていたのだが、よくなるどころかますます痛い。
口の中には何もできていないのだが、沢山口内炎ができてしまったような痛さで、モノを食べるのもままならない。
矯正歯科で診てもらったら、歯のクリーニングをして痛くなることはまずなく、それはこれまで何十回もしてもらっているので私自身よくわかっている。
歯科に保管されている我が歯型によると、奥歯上下4か所の歯茎がポコッと少し出ていて、骨隆起というそうだ。
何故痛いのかは矯正歯科ではわからないので、紹介状を書くので口腔外科に行くようにと言われたが、世の中ゴールデンウィークであり病院は休みだ。
ネットで「骨隆起」「痛い」「腫れ」等で検索したところ、骨隆起は30歳過ぎの女性に多いようだ。
場合によっては骨を削るらしく、今から恐ろしくてしょうがないのだが、そろそろ我慢も限界で、一刻も早く病院にかかりたい。
またひとつかかるべき病院が増えるのだろうか…
若い頃は「病院は年寄りの憩いの場」なんてひどいことを言っていたものだが、今や私も憩いの場の一員である。


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