九十九の黎明 -地図描く少女と禁じられた知識-
その知識は、本来お前が持つべきものではない――
筆写師見習いのかたわら、地図制作を請け負うウネン。領主の依頼で仲の悪い隣領との境界を測量することになった彼女は、護衛を探すために訪れた酒場で一人の旅の剣士と出会う。
ウネンが過去に作った地図を手に、剣士は「測量技術を誰から教わった?」と詰め寄ってくる。彼は、三年前に失踪したウネンの師匠を罪びとだと言って探していた。
師の犯した罪とは何なのか。彼が持ち出した門外不出の知識とはどのようなものなのか。
恩師の無実を証明すべくウネンの旅が始まる。
――小柄で男の子と間違えられてばかりいる地図屋の少女と、少女の師匠を追う腕利き剣士(口下手で苦労性)と切れ者魔術師(笑顔が胡散臭い)との、世界の秘密を巡る冒険譚。本編完結済み、番外編追加予定有り。[個人サイトとカクヨムにも掲載]