▲上位人気が予想されるチェルヴィニアとステレンボッシュ(撮影:小金井邦祥、netkeiba)
競馬アナライザーのMahmoud氏が、動画解析を駆使して科学的に競馬を分析する連載コラム。
スプリンターズSではルガル、先週行われた京都大賞典ではシュヴァリエローズを推奨し、連載開始から2週連続で“神分析”を披露。
今週は京都大賞典を「斤量」の観点から振り返り、秋華賞の展望へ。出走馬の過去レースから個別ラップを解析し、京都芝2000mを走ったと仮定した想定タイムを算出しました。果たして、“3強”以外から選ばれた本命馬とは?
(構成:Mahmoud、netkeiba編集部)
2週連続で推奨馬が勝利! 京都大賞典に隠された別定戦の罠
──先週の京都大賞典では、推奨馬シュヴァリエローズが1着となりました。驚くような走りにも見えましたが、Mahmoudさんとしてはこのパフォーマンスは想定内というところですよね?
▲シュヴァリエローズの過去11走の指数比較表(作成:Mahmoud)
Mahmoud シュヴァリエローズのSP指数はキャリアハイ。距離延長の舞台で、本来の資質を開花させました。ラップバランス的には後半の方が若干速いのですが、各区間の指数値は比較的似たプラス幅となっており、2400mを平均的なペースで走り切りました。言い換えれば、2000m戦までの距離より遅い平均スピードで走り続ける展開となり、本来の能力が結実したと解釈できます。
──レース前から、ミオスタチン遺伝子TT型であるディープインパクトの産駒ゆえ、2000m超のレースに適性があると見立てていましたよね。逃げたケイアイサンデラが最初の1000mを58.7秒と速い流れで通過。全体的に差しが決まる流れだったと言えますか?