「
函館スプリントS・G3」(11日、函館)
北で東で、横山兄弟が大暴れだ。
函館スプリントSは、
ロードカナロア産駒の3番人気
キミワクイーンが末脚をさく裂させ、待望の重賞初制覇を飾った。鞍上の横山武は北海道重賞初勝利。一方、
エプソムCは1番人気
ジャスティンカフェがV。テン乗りの横山和がきっちり末脚を引き出した。
“横山家”の三男坊が歓喜の雄たけびを上げた。後方待機策を取った3番人気
キミワクイーンが、直線で矢のような末脚を放って快勝。重賞初制覇を果たした。
22年まで3年連続で函館リーディングを獲得している横山武だが、意外にも北海道重賞は初勝利。ファンの大拍手に迎えられると、馬上で立ち上がり、派手な
ガッツポーズで応えた。「小さい頃から遊びに来ていて、第二の地元というくらい北海道が好きでした。そこで初めて重賞を勝てたのがうれしい」と破顔一笑だ。
前半3F33秒0のハイペース。その激流を読み切り、道中は12番手付近を追走した。直線の短い小回りでは厳しいポジションだったが、最後は一気の伸び脚。鞍上は「外枠で立ち回りが難しいと思ったけど、馬が辛抱してくれた。いつも通り、いい決め手を使ってくれました」と汗を拭った。
奥村武師も「あんな脚を使うとは。想像していた展開とは違ったけど、鞍上の好判断でした」と笑顔。馬も5度目の重賞挑戦で待望の初タイトルとなり、「何回も壁に跳ね返されたけど、芯が入って強くなった。これからが楽しみ」と、次走のキーンランドC(8月27日・札幌)に視線を向けた。
東京では兄の和生が完勝。思わず武史が無邪気な声を上げた。「よっしゃ!横山兄弟、最強だわ!!」。俊才2人による“重賞ジャック”に沸いた一日となった。
提供:デイリースポーツ