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大谷翔平が「20-20」に到達。両リーグ一番乗り。「50-30」なら史上初

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月7日、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、3回裏にシングル・ヒットを打ち、そこから、二盗と三盗を記録した。

 今シーズンの19盗塁目と20盗塁目だ。この日の安打は他になかったが、シーズン本塁打は、すでに28本を数える。今シーズン、ホームランと盗塁のどちらも20以上の20-20に到達した選手は、今のところ、大谷しかいない。

 20本塁打以上のなかで、大谷に次いで盗塁が多いのは、23本塁打&16盗塁のホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)。20盗塁以上のなかで、大谷に次いでホームランが多いのは、15本塁打&43盗塁のエリー・デラクルーズ(シンシナティ・レッズ)と15本塁打&22盗塁のボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)だ。

 大谷は、2021年と2023年も、20-20を記録している。それぞれ、46本塁打&26盗塁と44本塁打&20盗塁なので、ホームランと盗塁の10ずつに区切った数を少ないほうに揃えなければ、2度とも40-20、ということになる。

 今シーズンも40-20あるいはそれ以上――例えば、50-20や40-40など――なら、その回数は、アレックス・ロドリゲスの4度に次ぎ、バリー・ボンズホゼ・カンセコに並ぶ。

 A-RODは、1998年が42本塁打&46盗塁、1999年が42本塁打&21盗塁、2005年が48本塁打&21盗塁、2007年は54本塁打&24盗塁。4度のうち、1度目が40-40、4度目は50-20だ。

 ボンズは、1993年が46本塁打&29盗塁、1996年が42本塁打&40盗塁、1997年は40本塁打&37盗塁。それぞれ、40-20、40-40、40-30だ。

 カンセコは、1988年が42本塁打&40盗塁、1991年が44本塁打&26盗塁、1998年は46本塁打&29盗塁。カンセコの前に、40-40を達成した選手は、一人もいなかった。

 今シーズン、ドジャースは、レギュラーシーズンの162試合中91試合を終えている。大谷の28本塁打と20盗塁、ドジャースの3.25試合に1本塁打と4.55試合に1盗塁を162試合に換算すると、49~50本塁打(49.8)と35~36盗塁(35.6)となる。

 50-30の達成者は、まだいない。シーズン50本塁打以上の最多盗塁は24。1955年に51本塁打&24盗塁のウィリー・メイズと、2007年のA-RODがそうだ。そもそも、50-20は少なく、この2人の他には、1996年に50本塁打&21盗塁のブレイディ・アンダーソンと、1998年に56本塁打&20盗塁のケン・グリフィーJr.だけだ。

 シーズン30盗塁以上の最多本塁打は49本。1997年に、ラリー・ウォーカーが49本塁打&33盗塁を記録した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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