9月17日は中秋の名月。
山に登ってその展望台から撮影してみようか?
行くとしたらどこに行こうか?
そういや去年、中秋の名月ではないけど、未明にクルマからみた海に沈みゆく月はホントキレイだったなぁ…
和歌山に行った時だったっけ…
今月早くも2度登った天王山からみるとしたら東の空になるけど…
天王山からみるとしたら夕方くらいから登りはじめることになるなぁ…
などと色々考えてみましたが。
まだまだ暑い京都の夕方。
夜勤で出勤する際もまだクルマの温度計は35℃とかだし(^^;)
そんな暑い夕方に山登りする気にもなれず。
かといって未明から西に海のみえるところまで行く気にもなれず。
月見に行くのは見合わせることにしました(^^;)
で、月見に行かずにきょう向かったのは東大阪方面。
万博が終わるまで大阪には立ち入らないようにしようと思ってたんだけど(^^;)
まあ、中心地じゃないからいいかw。
枚岡神社が春日大社の元宮で、しかもけっこうな山登りになるということをこのはてなブログの記事で知りました。
春日大社に大原野神社、そしてことし参拝した吉田神社と、ここまで何かとご縁のある春日明神さまだし、しかも河内国一之宮。
かねてから一度参拝しておきたいと思ってたのです。
山登りトレーニングもかねて行ってみましょう♪
ウチから東大阪方面へは第二京阪道もしくはその側道の新国道1号線を使うのが便利です。
奈良の南寄り方面に行くのにもよく使いますが、枚岡神社は生駒山の大阪側にある神社。
高速を使わなくっても早朝なら1時間足らずで東大阪に行くことができます。
…が。
早朝に出発しないと渋滞するから早めに出たいんだけど、調べたところ枚岡神社の参拝は朝9時からとあります。
そうなの?
どうもあいまいな情報のような気がするけど、行って開門してなかったら困るのでどこかほかの場所に行って時間調整することを考えよう。
で、東大阪で枚岡神社と並んで有名な「石切さん」こと石切劔箭神社(石切神社)に先に参拝することにしました。
こちらは24時間参拝可能とのこと。
こちらも枚岡神社同様生駒山の大阪側の中腹あたりにある神社で、枚岡神社より少し北側に位置します。
かつて生駒山上に十種神宝(とくさかんだから)を携えて天から下ってきたという饒速日尊(ニギハヤヒノミコト)とその子・可美真手命(ウマシマデノミコト)をご祭神とします。
…ん?十種神宝?
ことしの初詣で狛犬ならぬ狛龍をみようと参拝した伏見稲荷の伏見神宝神社を思い出しました。
これもまたご縁ですねぇ☆
このニギハヤヒ~ウマシマデの子孫が物部氏だといいます。
神社に到着して最初に出迎えてくれるのは不思議な形をした白い鳥居、唐破風鳥居の一種でしょうか?
そして二柱の神使が鎮座する随神門から絵馬殿。
門の上に十種神宝のうちの「フツノミタマの劔」と「天羽の矢」をかたどった意匠が飾られてます☆
フツノミタマの劔は奈良・天理の石上神宮のご神体になっているそうです。
現存するの!?
絵馬殿をくぐると本殿…の前に、牛の親子?さらに馬?
神社に牛というとまず思い浮かべるのは北野天満宮をはじめとする天神さまですが、物部氏の先祖神を祀る神社では「物」という字にちなんで「牛を粗末にする勿(な)かれ」といって牛を祀るのだとか何とか。
またかつてこの石切神社には牛頭天王(スサノオ?)を祀る社があったという話もあるとか。
で、親子はニギハヤヒとウマシマデの親子をあらわしている、とか。
馬は「ウマ」シマデノミコト、この神さまは日本で最初に馬に乗った人物ともいわれているそうな(神馬像の写真撮るの忘れてた!)。
本殿に着く前にいろいろ興味深いポイント満載です♪
参道から摂社を右手にみながら本殿参拝。
石切さんには上之社もあるらしい。
歩いて行くとちょっと時間がかかりそうなのでクルマで行くと…道が狭い上すげ~登坂(^^;)
近鉄石切駅前の駐車場にクルマを停めて歩こうかと思いましたが、上之社前に参拝者用駐車場があるとのことで何とかクルマで。
石切神社はもともと生駒山頂付近の宮山にあった社をニギハヤヒノミコトを祀る上之社・ウマシマデノミコトを祀る下之社(現本殿)に遷したそうです。
その後明治期に上之社・下之社は統合され現在の本殿に、上之社の跡地には石碑のみが残された、と。
さらにその後、ボクの生まれた昭和47年に上之社にニギハヤヒとウマシマデの荒魂を祀る形で再建、現在に至ります。
参道脇にはこちらにも牛の親子、そして石段の上の真新しい社殿に意味ありげな井戸が興味をそそります。
前座といっては失礼ですが、長くなっちゃいました(^^;)
それだけ思った以上に深い石切神社でした。
石切さんからおよそ20分ほどで枚岡神社に到着したのは8時過ぎ。
参拝用駐車場にはすでに何台かクルマが停まっています。
…やっぱり9時からの参拝なんてガセ情報じゃ?
まいっか、とりあえず9時までクルマで待機して、いざ枚岡神社♪
白木の二の鳥居がかっちょいいですね~☆
春日大社の鳥居もこんなんだったと思うけど…
何てったって「元春日」と呼ばれる春日大社の元宮ですし。
枚岡神社の創祀は皇紀の始まりより前、神武天皇即位の3年前とされています。
神武天皇東征の折に霊場・神津嶽で天児屋根命・比売御神の二神に戦勝祈願したのがはじまりだとか。
それを孝徳天皇(中大兄皇子=天智天皇の父)が今の地に遷されたそうです(650年)。
で、奈良の東大寺建立後に鎮守の社として二神を春日山に遷され、春日大社が建てられました。
「元春日」と呼ばれる所以です。
その後春日大社から逆に武甕槌命(タケミカヅチノミコト)と経津主命(フツヌシノミコト)の二神が枚岡神社に遷され四神を祀る社となったのだそうです。
タケミカヅチがここから春日大社に遷されたわけではないのですね。ふむふむ。
ただ、先ほど参拝した石切神社で触れた「フツノミタマの劔」はニギハヤヒが地上に持ってくる前はタケミカヅチの持ち物だったそうで、近隣の二つの社の関係が気になる所です。
そんな歴史?神話?の話を思い起こしたり説明書きの掲示板を読んだりしながら境内を歩きます。
静謐な参道の雰囲気がイイですね~♪
で、やっぱりココもシカのお手水w。
ん~、何とか本殿はみえないものか…
春日大社は本殿撮影不可だけど、元春日だけに同様の春日造の社がきっとある、ハズ。
…などと思いつつ拝殿の右手から摂社参拝。
あ、一言主神社の脇から本殿がみえる♪
美しい丹塗りの4つの社が整然と並ぶところ、神々しいです☆
さらにどの社も西を向いてて、この時間帯に参拝すると背後の生駒山から昇ったお日さまの光が樹々の隙間から射してくるのも神々しい☆
社務所の脇から境内を出てそこからが登山道。
登るぞ!
実はココからがきょうのメインイベントだ!
まず最初に200段の階段。
ええと、京都駅ビルの大階段が171段だったっけ?
はあはあはあはあ…
200段を上り切った先、しばらくするとベンチが設置されててそこで小休止。
その先も階段だけど、脇に人が踏みしめたわだち道があります。
強制的に階段石段を上らされるより山道の方が小刻みに歩みを進めることができるので比較的楽。
…って言ってもキツいなぁ(^^;)
上り始めたのが9時半、およそ40分ほどかかるというこの山道はたぶん天王山よりキツい。
相変わらず足腰の筋力より心肺の方が苦しい。
ゆっくりでいい。
時々歩みを止めてもいい。
休憩してもいい。
引き返さずに前に進めばいつか到着できる。
…なんて自分に言い聞かせながら進みます。
そして上り始めて30分ほどで枚岡展望台に到着!
ふい~疲れた(^^;)
でもイイ眺めだ~☆
近くにみえる競技場は花園ラグビー場ですね。
その先にあべのハルカスもみえる♪
ここまでくればあと少し…のハズ(^^;)
展望台のベンチでしっかり息を整えてまた歩き出すと、5分ほどで元宮の入り口に到着。
さらに石段を上っていくと、ありました☆
枚岡神社・奥の宮。
真新しい石造の小さな社殿。
かつては禁足地で立ち入り禁止だったそうですが参拝可能となって、平成5年に現在の社殿が建てられたそうです。
9月も半ば過ぎだというのに「ツクツクホ~シ」の鳴き声に真夏の日射し。
でも清浄の地に足を踏み入れた感と登り切った満足感ひとしおです♪
奥の宮のところだけ高台になってて、登った道の反対側から下ると「ふれあい広場」とかかれた休憩所があります。
そこで改めて小休止。
展望台で少し長めに休憩を取って、ここまでの所要時間はおおよそ1時間くらいでした。
さらに進むと「みはらし広場」などの施設があるらしいんですが、きょうはここまでで引き返すことにしました。
またいずれ来る気満々なので、それらもスルーして、帰り道もあえて来た道から逸れずにまっすぐ下山。
山上の展望台など日陰でのんびりしてるとす~っと涼しい風が心地よかったですが、やっぱり10時半~11時という時間帯は暑い!
タオルを絞れるんじゃないかと思うほど汗びっしょり。
下界に下りるまでに600mmペットボトル2本を飲み干しました(^^;)
なお、神津嶽の標高はちょうど300mほどで天王山より少し高いくらい。
それでも天王山よりかなりキツいと感じたのは、登り始めの地点標高が違うからなんじゃないかな~と思いますが…実際はよくわかりません(^^;)
さあ、帰りにラーメン…といいたいところですが、さすがにヘトヘトで食欲ゼロ(^^;)
帰宅途上でたぶんお腹が減ってくるだろうと思って帰路につきましたが、いかんせん新国道1号線は山際のド田舎を突っ切る道なので沿道にラーメン屋どころか飲食店もほとんどありません。
結局13時ごろにウチに到着するまで食べずじまいになってしまいました。
「京都の神社再発見」を企図して、山の上の社に参拝するために山登りトレーニングを始めましたが、別に京都だけに限定する必要はありません。
近畿一円からその先も、山の上だろうがなんだろうが行きたいところに行く体力があればみたい(撮りたい)景色に出会える機会も増すというもの。
…ただ、今月このあとは雨が続く予報が出ています。
雨が続いた時に体力の維持・増強をどうするか、考えておかなくっちゃなぁ(^^;)