つづき
私たちは、あの美味しそうな
いたって普通のBarで朝食をとるようになった。
ブリオッシュなんかはそこで
次から次へと製造され温かいホヤホヤが並ぶ。
このBarだけが市民料金かな
と思うぐらい安く感じた。
今日は歩くぞ!というコースだったので
昨日の教訓でテイクアウトもした。
私たちは、メトロで確認したのにもかかわらず
工事中の駅で降りてしまう。。
臨時便のバスはよくわからず
逆方向へ進んでいるし。。。
中心街をはしるバスだったので
むしろ楽しくなっちゃって
どこで降りるかも忘れちゃう。
旅の隊長がうかうかしてても
家族の一員は誰も間違いに気がつかない。
あっちいったりこっちいったりの交通で
ようやくバルセロナの高台の方へ着いた。
私たちは、Parc Güellから近いということで
それまたもっともっと高台の、標高262M
Turó de la Rovira丘のGuinardó公園内にある
Bunkers del Carmelという
スペイン内戦時につくられた砲台がある
高射砲陣地としてつかわれていた
360℃バルセロナを見渡せる
すんごい穴場に来たのであった。
バスやメトロを降りてもまだまだ歩く。
けっこうな傾斜でゼイゼイしながら歩くけれども
絶対に行く価値アリ!
ブンケルスがある辺りの家々が可愛い!
ブンケルスがペインティングされちゃって
アーティスティックになっちゃって
なんかカッコイイ。
なにしろバルセロナが
割りと近い距離で見渡せるのは最高。
イタリア語の観光地紹介ネットでは
夕日とか夜景を見に行くのも乙...と。
それと、住民にご迷惑のならないように
キレイに静かにしてくだい
と、あったことからか
みんな無言で写真を撮ったり
景色を満喫していた。
若者が多かったけどお行儀よくって
気持ちよかった。
普段うるさい私たちも静かに見学。
街も楽しいけれど
思春期青少年のバルセロナ楽しかったベスト5の
トップにあがっていたブンケルス。
さぁブンケルスを下ればParc Güellだわ!
と、来た道を歩いているのだが
なにしろけっこうな傾斜の下りなので
走る速度か休み休み行くかのどちらかで
男子たちはエニマルだ、下りを突進。
私はもうこの先バルセロナには来ないだろうと
惜しみながら何度もブンケルスを眺めたり
低くなっていくバルセロナのパノラマを
満喫しながら写真を撮ったりなんかして
私なりの歩調で進んでいたが
なかなかやつらに会わない。。
あいつらどこ行ったんだよ。。。
だんだんムカムカしてきた。
まぁまぁ記憶力はよくって
割りと方向音痴ではない私だ。
行きにはしなかった
振り向いたり止まったりする行為を
帰り道でしたから道を間違えたのか。
ここ通ったっけなぁと
住宅街の雰囲気で気がついた。
行きは普通な団地街だったのに
ここは金持ちそうな家々が立ち並ぶ。
ほんの少しだけ戻ってやり直ししてみよう
やはり同じだ。
私が間違ったのか
あいつらが間違ったのか
ムカムカする。
暑くて蒸し暑いだけにもっとイライラする。
日焼けまでして陽射しが痛い。
電話をすることにした。
そういうとき、EU内の旅行はイタリアのSIMが
通話とSMSは契約通り、ネットも5GB以内なら
ローミングに切り換えれば普通に使える。
便利になったもんだ。
電話でぎゃんぎゃんどこにいるのか
現状の風景を言い合った。
やっぱ違う。。。
傾斜の上りだから嫌だったけど
もう少し戻ってそこで待機することにした。
思春期青少年、呆れながら
隊長のはずの母を迎えにきてくれた。
迷子の私は、この先近い未来
こんな風景が頻繁かもしれない...
と、なんだか苦笑してしまった。
通り道にあるView Pointは
二つの道があって
そこで間違えちゃったみたいだ。
あそこで景色を隅から隅まで満喫してなかったら
まっすぐ彼らのように来た道を突進していたら。。。
無我に突進もまんざらではない。
やつらが正しかった。。たぶん。
迷子の道から一番最寄りの
Parc Güellの出入口に行ったら
入場終了。。。
人数制限で入れないって言うの!
マジかよ...と一家愕然。。。
あるベンチで絶望しながら休憩してると
Parc Güellから帰ってきた幸せそうな家族の
オランダ系イケメンパパみたいな男性に
正式の入り口ってどこですかね⁉
ととりあえず声をかけたら
正式入場門でチケット買って
入場しようと思うんだよね
などとおしゃべりがはじまった。
コテコテイタリアン夫と
オランダ系イケメンパパは
何語で話してんだ?
オランダ系イケメンパパは
「入場門あっちだけど
ネットでチケット買った方が絶対いいよ。
中、すんごい人だから。」
とアドバイスしてくれた。そうだ。
思春期青少年と私は
直島の地中美術館を思い出した。
あのときもチケットがなくって入れなかった。
目の前にいるのに
チケットはオンラインのみ販売。。。
あの時、コロナ前で中国の観光客で
島中賑わってた。と思い出話。
2023年コロナ明けで
世界中世界の人で大にぎわい。
イタリアも凄い観光客だけど
バルセロナもものすごい人人人。
私たちは、今日宿に戻って
ゆっくりParc Güellの研究でもしてみよう
ということにして
とっとと前へ進むことにした。
だったら昨日ゆっくり見れなかった
Gràciaセンター街を歩こうよ
で、旧市街のBarri Gòtic方面に行こうぜ
ということにした。
でも歩いてGràciaまで。
Parc GüellやBunkers del Carmelの辺りは
1階2階建ての個人宅は昔風で南米風...
むしろそれがスペインなのかな
私は好きになった地区なので
是非歩いてみてね。
Barri GòticからLa barcelometaと呼ばれる
旧市街は、ザ・バルセロナ。
旧市街好きにはたまらない古さと
現代人の〈旧〉の使い方がおもしろい。
ただただ歩いているだでも楽しい。
だから3ヶ月は暮らしてみたい街
ナンバーワンなのだ。
お洒落な小さなお店もいっぱい。
インドとかパキスタン系地区なのかな
それっぽい人たちが集まってたり
アフリカ系の女性がポツンポツンと
ある広場の通り道に立ってて
警察の方たちが取り締まりしてた。
思春期青少年に
危ないゾーンかもしれない説明をした。
女性が立っている説明もした。
あまり危険度を感じることが少ない
治安がいいバルセロナだったが
警察がさっと突然現れることを
たまに目撃して
その対応の速さに
イタリアじゃぁありえないねぇと
バルセロナの格が上がった。
ザ・バルセロナの旧市街の
市民の労働者が来そうなあるBarで
ランチをとることにした。
バルセロナはどこも観光地
若い青春期青年グループが
そのBarにお茶しに入ってきた。
お行儀がよかったので観光客か
はるばるやってきた子たちだろう。
とにかく
我が思春期青少年とおんなじ格好だったw
そこに限らずどこでも
同じ年齢の子たちは同じ年齢の子をチェックするw
お行儀のよい青春期青年グループはみんな
Football Maniaという紙袋を持っている。
我がサッカー大好き思春期青少年
ネットでググってみるとなんと近所ではないの!
どうやらこのグループたちは
みんなでショッピングしに来たようだ。
当然、私たちもBarを出たら直行でしょう。
世界の有名チームのユニホームがいっぱいあって
サッカー好きにはたまらないお店だ。
フィレンツェやGràciaのセンター街では
売り切れだったナイキのちょっと長めの白い靴下
いっぱいあったー。
ネットでもナイキの半袖のタイトフィットシャツは
売り切れなのに、ここには色違いまでも。
あぁ楽しいザ・バルセロナ。
だんだん薄暗くなっていく。
Barri Gòticのある広場Passatge Madoz
なんか超観光客だらけだろうけど
座って食べたくなる広場だった。
食べ物屋で悩んでいると
突然、ダッシュの人たちが現る。
警察もダッシュだ。
なんかあったらしい。
車が入れないゾーンなので
白バイも現る。
走る警察は偽装している人みたいだ。
どうやら財布を盗んだ、みたいだ。
え、ありがとう、だよね
そんなにダッシュしてくれてさ。
イタリアじゃぁありえないスピード。
思春期青少年、目の前で起こっていることに
映画みたーい!とはしゃぎまくる。
結局さ、ザ・バルセロナでゆっくりしちゃうと
メトロの最終乗れなくなるかもって
お腹空いてたけど滞在先まで戻ることにした。
うぅ残念。
この時間はもう食べ終わって
夕飯後ダラダラ散歩する時間でもあるのに。
今度はゆっくり来よう。
私たちは、メトロに乗り込んだ。
最終に近いだけに人がけっこういる。
酔っ払いのオジサンの近くに座ってしまった。
私は、思春期青少年の隣で酔っ払いの前だ。
夫は、酔っ払いが二席使ってたその隣だ。
酔っ払いは、自分の人生の寂しい部分を語っている。
たいていこうやって落ちていく人は
ずっと根にあの時代みたいのを背負っていく。
酔っ払いは以前家族がいたみたいだ。
奥さんもいたみたいなことを言っている。
私がずっと見つめていたのが
いけなかったのだろう。
私に語っているようだった。
だんだん、相槌を求めるようになって
ちょっと近づいてきた風だった。
その時
「オレらはスペイン語を話さない!」
と思春期青少年がスペイン語で言い放ち
近づいてきた酔っ払いの腕をはらった。
そして母を守るような態勢をとった。
息子よ。。
酔っ払いは引っ込んだ。
今度不意に足を高くあげ
ほんの少し離れた隣席の夫の
顔に当たりそうだった。
家族はびっくりした。
私はわざと「大丈夫?あたった?」と聞いた。
酔っ払いの方が先に
「大丈夫だよ、オレは何もしてねぇ」と
私の方をずっと見て言っている。
大丈夫だったそうだ。
怒ることに関しては
我が夫は得意なので不安はない。
そうこうしている内に駅に着いた。
降りてから私たちはコメントしあった。
「ありがとう。」
とりあえず我が息子にお礼を言った。
すると得意気にあんなのちょろいもんだ!
とか言い出すので
また気を付ければいけない行動を教えた。
教えても世の中にはいろんな出来事が不意に起こる。
この先、私が望む通り一人で
旅に出るようになったら
もっと不安だらけだろう。
今だってスクーターで20km先までかよって
私は毎晩心配だ。
でも家にいて私の側にいる方がおかしい
と私は思うので、何が起こっても仕方がない。
祈って信じるしか
人はできないのである。
事故を予測することも大切だけど
不意に起こる問題を
即座に冷静に解決することも大切なのである。
結局のところ
Parc Güellのチケットはオンラインで予約しなかった。
なぜかというと、ここは日本ではないこと
よく読めば気がつくけど
もし長蛇の列を避けたいならオンラインで予約!
と謳い文句があって、正規の値段より高い。
早めに行って、少し並んで待って
無理そうだったら他行こうと家族で意見一致し
早めにヨットを出た。
もうメトロの行き方も
Parc Güellの入り口もわかるもんね!
と乗り気で行った。
あれ、全然長蛇の列じゃない。
前のオジサンがチケットを買っている。
フムフム。
私の番になったら
二人は入れるって言うの。
夫婦で譲り合いしていると
空きが出ました、3人で入れますってさ。
あのオンラインの予約は
キャンセル料なしなのだ。
その時間に来なかったら
どんどん入れてるんだとおもう。
私は予約が好きではない。
何が起こるかわからないし
気持ちが変わるかもしれない。
入れなかったら別のことをすればいいんだし
計画を立てすぎる旅行は苦手だ。
そんなことも思春期青少年
わかってくれたかな。
出発前に私はNachosを食べた。
思春期青少年は何度もバルセロナで食べた
ゴージャスハンバーガーを最後も食べた。
夫はイタリアでも食べれそうなステーキを食べた。
暑くて湿気が多く
物価が高くて
(そう感じたけどイタリアの観光地もそうらしい
ニュースで毎日言っている)
観光客がものすごく多いバルセロナだった。
きっと(私は)もう来ないだろうけど
最後にしたい家族旅行が
バルセロナでよかった
とやっぱり来ておもった。
終わり。
今日の一曲。
Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。
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