専業になったのは彼の希望だし、パートやりたいって言っても
「俺の稼ぎ悪くないだろ、余計なことすんなよ」と。 
たしかに私は160cm55kgくらいでちょっとぽっちゃりではあるんだけど、
彼も30代になってお腹出てきたし、そのへんはトントンだと思う。 
で、彼の言うように稼ぎは田舎にしては悪くないんだけど、
子供ができるとか考えるといくらあっても足りないんだから
パートくらい出てもいいだろうにって思った。 
話し合いしようとしても
「俺は豚語わかりません〜ブヒブヒ」とか
「やりくりすんのが専業主婦！家計簿とにらめっこしてる
　ブスな顔でも愛してやんよ、ま、お前は笑ってもブスだけどwww」
なんてイチイチ馬鹿にしてくる。 
私もだんだん麻痺していって「はいはい」って流すようになった。 
そしたら今度は手が出てくるようになった。 
殴るとかそんなまでいかないんだけど、
こづく、とか押す、とか頭力強くぐしゃぐしゃにする、とかね。 
「やめて」って言っても向こうは別に怒ってなくて
「ブスかわ〜」とか
「おデブの爆発頭〜」とか小学生みたいな感じ。 
なんか、しょうもなくて周りに相談できなかった。

でも1年過ぎて結婚記念日が来たとき、目が覚めた。 
その日は朝から
「記念日だから早く帰って来てね、ごちそう作って待ってるね」って
言っておいたのに、夫は帰って来なかった。 
「はいはいブーブー」なんて返事でふざけてたけど、
まさかすっぽかされるなんて。 
何かあったのかとLINEしても返事は来ず、
心配になって電話かけたらやっと出た。 
その時も居酒屋かなんかの凄くうるさい音の中で
「同僚に誘われたから飲んでる。
　明日の朝はしじみ汁にして」と言われただけだった。 
なんというか、悲しいを通り越して『無』だった。 
気がついたら夜遅かったのに友達に電話してて、洗いざらい泣きながら話してた。 
そうしたら友達が
「それさ、そんな旦那いる？」
「そんな暮らしさせるんだったら結婚の意味ないじゃん」
「別れなよ、としか言えん。もしくはいっそ殺しなよ」とまで言ってきた。 
何だか笑えてしまって、
「あんな奴殺して刑務所入るのはヤダ」と涙でガラガラの声で答えたよ。 
「そりゃそうだ。とにかくホラ、今度悪口言ってきたら録音してさ、
　日記とかつけて…そういうのあんじゃん？証拠とって離婚だよ、離婚」 
眠そうに言ってくる友達に、
こんなこと大したことじゃないんだ、ってすごく心が軽くなった。 
次の日、夜中に帰ったらしい夫のためになんてことない感じで
しじみのみそ汁作って、
記念日のプレゼント渡した。紙婚式だから万年筆。 
「おーありがとー」と一応言ってくれたけど
私へのプレゼントは何もなし。みそ汁飲んで出勤してった。 
用意してなくても、
お返しに何が欲しい？とかくらい聞いてほしかったけどそれもなし。 
もちろんこれも日記に書いた。

それから約1年。 
夫の「デブス」発言と小学生のような軽い蹴りやパンチはずっと続いた。
「嫌だ」って言うとニヤニヤしてるのが改めて見ると本当に気持ち悪かった。 
「本気で嫌だ、やめて」って言うと舌打ちして黙るか部屋に引っ込むし。 
夜の生活は一応あったけど、こっちの都合は考えてくれないし、
子供欲しいじゃん、って避妊も全くしてくれなかったから
こっそりピル飲んでとにかく妊娠しないようにだけ気をつけた。 
思えば一年目で子供できなくて本当に良かった。 

暴言もたくさん録音できたし、日記も大丈夫。 
私は迎えた2年目の結婚記念日に、離婚の決意を固めた。 
「今日は記念日だから、早く帰って来てね。プレゼントあるし」 
そう1年目とたいして変わらない言葉をかけると
「はいはい、了解ですよブサちゃ〜ん」という言葉とともに座ってる
私のつむじの辺りをゴツゴツ、と軽く殴って出勤してった。地味に痛い。 
そのまま部屋を片付けて、
少しずつまとめてた自分の荷物を実家に送った。
で、記入済みの離婚届と指輪を置いて財布と携帯持って家を出た。 

それから、夫が異変に気づいて連絡してきたのは次の日の朝。 
大方また夜は飲んでたんだろう。 
「どういうつもりだ」って言ってきたから
「離婚する。あとの連絡は弁護士を通して」
って言って電話を切って着信拒否した。
弁護士の名刺のコピーも残してきたからね。 

それから私の親と義両親も巻き込んで話し合いしたけど、離婚までは楽勝だった。 
今までの日記とやっぱり暴言の録音が効いたね。 
離婚したいと話し合いの場で宣言したあと延々と録音してたデータ流し続けたから。 
やれ「ブス」「デブ」「寄生虫」「養われてる分際で」などなど流れて
夫も義両親も何も言えないでうつむいてた。
私の両親は泣いてた。娘がこんな酷い言われようなんてって。 
その場で離婚届に2人で記入。承人の欄も余裕で埋まった。
あ、私が置いてった私記入済みの離婚届は夫がビリビリに破いてたみたい。 

その日のうちに役所に提出して晴れて私は独身になった。 
慰謝料は大した額にはならなかったけど、
(100万いかないくらい)夫有責の証明として貰えたし、
子供はいないから楽だった。 
地元で就職もできたし、
父も母もまだまだ現役なので何にも生活には困らなかった。

ただ、よくわからないのが元夫。 
あれだけ私に暴言吐いたくせに
『ホントは愛してた』
『甘えていただけ』
『可愛くてしょうがなかった』
『今でも好き』
『落ち着いたら連絡ください、また恋人からでいいからはじめたい』
なんてずっとLINEしてくる。 
電話は着信拒否のままだからね。 
言い分は本当に小学生だ。もう三十過ぎてるのに。 
動向がまるでわからないのも
怖いかと思ってブロックはしてなかったけど無視してた。 
そしたら実家におしかけてきたんだ。 

インターホンで母が『もう娘には連絡しないでください』と断っても、
「今度は間違えない、大事にする」
「お前も本当は拗ねてるだけだろ」
「夜も拒否しなかったじゃないか」
「愛してるんだ」
などと恥も外聞もなく叫んでくる。 
私はもう、プッチーンと切れた。 

スマホをスピーカーに繋いで残してた暴言データを大音量で流して、
窓から水ぶっかけた。 
慰謝料全額返金することになってもいいと思った。 
「あなた私のこといつも殴ったり蹴ったりしてたじゃない！！
　そんな人から迫られたら怖くて拒否できないのは当然でしょ！？
　強〇罪で訴えてやる…！夫婦期間でも成立するから！！」 
と言ってついでに買い置きの粗塩１キロパック持ってきて
相撲取りかってくらい投げまくった。窓から。 
「二度と来るな！帰れ！」って。 
元夫は気がついたらいなくなってた。
少しは塩をぶつけられたと思う。泣けるほど嬉しかった。 

殴ったり蹴ったりしてきたってのは
あくまで怪我とかしない軽い程度ものだったけど、
そんな説明してやらない。
暴言が大音量で流れる中だったから
完全に元夫には酷いＤＶ男のイメージがついただろう。 
ご近所さんにも、大変だったね、
がんばったのね、って言ってもらえて泣きながらお礼言ったよ。

元夫からその後連絡がくることは無かった。 
でも私のご近所の家の息子さんが
元夫と同じところに勤めてて(田舎あるある)親づてにこの話を聞いたらしくて、
この騒動が元夫の職場にも広がったらしい。 
元夫は案の定、会社でも私サゲをして笑ってたらしくて、
多少尾ひれのついた大げさな噂にも信憑性が出てしまったんだとか。 
おかげで会社にいづらくなって自主退社。 
田舎だからその土地では稼げる大きな企業をやめてしまうと
大幅収入ダウンは確実だろう、ってさ。 
ご近所さんが教えてくれた。 
ざまあみろとしか思えなかった。 

で、最初に書いた通り、
その後私は普通に会社勤めして普通に職場の人と再婚したよ。 
結婚しても変わらない、私をいたわってくれる人。 
今度こそ支え合っていけると思う。 

ホントに吐き出したかっただけの話、聞いてくれてありがとう。

>>744 
おつかれ 
読みやすかったよ 
幸せになれて良かったね

>>744 
おつかれさま 
証拠を集める間の一年も苦しかったろうによくがんばった 
お幸せに