ニュース
新Pixelは9/9 Pro/9 Pro XLの3モデル展開に。撮影者をあとから合成する「一緒に写る」機能搭載
2024年8月14日 02:00
米Googleは14日、フラグシップスマホ「Google Pixel 9」シリーズを発表した。従来は無印とProの2モデル展開だったが、9では新たにPro XLが追加され、高性能なProが2サイズに分かれる形となった。本日より予約開始し、発売はPixel 9とPixel 9 Pro XLが8月22日、Pixel 9 Proは9月4日。価格はPixel 9が12万8,900円から、9 Proが15万9,900円から、9 Pro XLが17万7,900円から。
Gemini機能とカメラ周りが強化
いずれの製品も独自プロセッサとなるTensor G4を搭載。Tensor G3と比べ、Webブラウズは約20%、アプリの起動時間は約17%高速化され、普段使いでの電力効率が向上しているという。
また、Googleが提供するAIサービスであるDeepMindやGeminiに最適化されており、スマホ向けのGemini Nanoとして初めてマルチモーダルに対応。テキストだけでなく、オーディオや音声、画像も認識でき、さまざまな入力を使ってAIを利用できる。具体的には、食品を撮影して、その写真を元に音声で「この具材を組み合わせたオススメレシピを教えて」といった質問にも回答できる。
Google製アプリとGeminiの統合も進化しており、Googleドライブ、Googleマップ、Gmailにある情報も参照可能できる。なお、自然な口調で対話できるGemini Liveについて、これまでは英語のみの対応だったが、Pixel 9にあわせ、間もなく日本語にも対応する。
ディスプレイ以外に9と9 Proでメモリ容量やカメラの仕様は異なるが、各種のカメラ機能やAI機能については共通となるほか、いずれも7年間のOSアップデートとセキュリティアップデートが提供される。
カメラ周りは、パイプラインを一から見直したという。目玉機能の1つは「一緒に写る」。グループ旅行で集合写真を撮る時、周りに誰もいないと自分たちの誰かが撮影者になるしかない。そういう時に一緒に写るを使うと、まず普通に写真を撮影し、次に撮影者を交代して先の撮影者を撮影する。この2枚の写真を合成することで、全員が写った集合写真ができる。
2カット目の撮影時は、元の写真が映し出され、フレーミングがずれると警告を出してくれるので、ちょうどいい位置に被写体を入れ込むことができる。被写体の立ち位置も検出しているので、1カット目と2カット目で被写体がかぶっていても、うまく重ね合わせて合成してくれる。
機能強化としては、「編集マジック」により、写真に写り込んだ不要なものを削除したり、被写体の位置をずらしたり、空模様を変えたりできたが、新たに「オートフレーム」機能が追加。オートフレームを使うと、撮影した写真のフレーミングを最適なものにしてくれる。それによって写真に余白が生まれると、AIで周囲を自然に生成する。また、テキストプロンプトで背景だけを差し替える機能も追加された。
このほか、ローライトパノラマ機能も強化され、動画の8Kへのアップスケールが高速化された。
Pixel 9
Pixel 9の主な仕様は、CPUがTensor G4、メモリが12GB、ストレージが128/256GB、ディスプレイが1,080×2,424ドット/HDR/60～120Hz表示対応6.3型160mm Actuaディスプレイ、Android 14を搭載。パネルのガラスには耐久性が強化されたGorilla Glass Victus 2を採用した。
カメラは、背面が5,000万画素、F 1.68、画角82度、1/1.31型センサーのOcta PD広角カメラと、4,800万画素、F 1.7、画角123度、1/2.55型センサーのQuad PDウルトラワイドカメラを、前面は1,050万画素、F 2.2、画角95度のDual PD自撮りカメラを搭載する。背面カメラは数こそ1つ少ないが、仕様は上位のProと同じものとなる。無線関連は、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.3、5Gに対応。SIMはeSIMとNano SIMのデュアル構成。
本体サイズは72×152.8×8.5mm、重量は198g。バッテリ容量は4,700mAhで、駆動時間は24時間以上で、画面オンの状態でPixel 8より20%長く動作するという。Qi準拠のワイヤレス充電に対応し、有線では30分で55%まで充電可能。IP68準拠の防水/防塵性能を持つ。本体色は、Obsidian、Porcelain、Wintergreen、Peonyの4色。
Pixel 9 Pro/Pro XL
Pixel 9 ProとPro XLの主な仕様は、CPUがTensor G4、メモリが16GB、ストレージが128/256/512GB、Android 14を搭載。ディスプレイはProが1,280×2,856ドット/HDR/1～120Hz表示対応6.3型161mm Super Actuaディスプレイ、Pro XLが1,344×2,992ドット/HDR/1～120Hz表示対応6.8型171mm Super Actuaディスプレイを採用。パネルガラスはGorilla Glass Victus 2。
カメラはともに、背面が5,000万画素、F 1.68、画角82度、1/1.31型センサーのOcta PD広角カメラと、4,800万画素、F 1.7、画角123度、1/2.55型センサーのQuad PDウルトラワイドカメラ、4,800万画素、F 2.8、画角22度、1/2.55型センサーのQuad PD望遠カメラを、前面は4,200万画素、F 2.2、画角103度のDual PD自撮りカメラを搭載する。無線関連は、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.3、5Gに対応。SIMはeSIMとNano SIMのデュアル構成。
本体サイズと重量はProが72×152.8×8.5mm、199g、Pro XLが76.6×162.8×8.5mm、221g。バッテリ容量はProが4,700mAhで、Pro XLが5,060mAhで駆動時間は24時間以上。Qi準拠のワイヤレス充電に対応し、有線では30分でProは55%、Pro XLは70%まで充電可能。いずれもIP68準拠の防水/防塵性能を持つ。本体色は、Obsidian、Porcelain、Hazel、Rose Quartzの4色。
