ベスト4まで勝ち上がった今年1月のアジアカップでは、準決勝(ヨルダン戦)前夜にチームのエースであるソン・フンミンと、若手筆頭格で国民の人気が高いイ・ガンインがまさかの衝突。取っ組み合いのケンカに至ったのだが、これが英メディアからまさかのリーク。チーム崩壊の一端となった。
この危機的状況を受け、大会終了後に大韓サッカー協会(KFA)はクリンスマン監督との契約解除を決定。自宅がある米西海岸を常に拠点とする“在宅勤務”など、問題行動が目立った指揮官との間には契約期間を2年半が残っていたが、KFAは更迭を決めた。
一方的な契約解除に59歳のレジェンドの恨みは解消されていない。「制御不能だったんだ。あのときチームスピリットが打ち砕かれたのを目の当たりにした。あのケンカがなければヨルダンにも勝ち、アジアカップでも優勝できただろう」と言い切るクリンスマンは、真っ向からKFAを批判する。
「誰か責任を取る人間を探すのが韓国文化だ。そして彼らは私に責任をかぶせた。私は『韓国生活に適応できない』とまで言われたよ。これに対する私の答えは『適応のために努力をしたが、100%の適応を求めるなら、外国人監督を選んではいけない』だ。韓国式でやるなら韓国人監督を選ぶべきだ」
無論、元指揮官のストレートな物言いは韓国メディアの反感を買った。とりわけ自身の責任を逃れるような言動には非難轟々である。日刊紙『朝鮮日報』は「クリンスマン元監督の言っていることはあくまで仮定の話でしかない。監督として起きた出来事に対して責任を取る姿を見せなければならなかった」と指摘。「今も彼にそんな態度は見られず、あくまで彼は犠牲者のように振舞った」と糾弾した。
また、韓国のスポーツメディア『SPOTV』は「またも海外メディアで彼は感情的な物言いを続けている。もはや暴走するクリンスマンは止まらない」とバッサリ。退任後も韓国サッカー界を批判し続ける態度を嘆いた。
(引用ここまで)
サッカー韓国代表の元監督であるユルゲン・クリンスマンがイギリスでインタビューを受けて、韓国代表監督時代のことをぐだぐだ話したとのニュース。
まあ、気分としては分からなくもない。
アジアカップではノルマとされたベスト4まで来ているのに更迭されたのだから、恨み節のひとつやふたつくらい言わせてやれよっていう。
しかも、準決勝で負けたのはイ・ガンインとソン・フンミンがガチのケンカして、ソン・フンミンが脱臼したなんてアクシデントをあったからっていう要因も大きい。
アジアカップ準決勝前日、韓国代表のソン・フンミンとイ・ガンインの間で諍い、ソンは指を脱臼したまま出場して敗退していた(楽韓Web過去エントリ)
「これで更迭されてちゃたまらんよな」ってのは偽らざる本音でしょうね。
韓国メディアからは「ケンカがあったのはクリンスマンの統率力が足りなかったからだ」とか非難されているようですけども。
いい大人の集団であるはずなのに、そこまで面倒見切れないよ。
子供の遠足じゃあるまいし。
選手のピックアップや戦術に対して文句がきてもいいだろうけど、代表選手同士の諍いにまで責任を取れっていわれても。
「責任を押しつけられた」
「これが韓国のやりかた」
「このやりかたを貫くのであれば韓国人を雇うべき」
正論まではいかなくてもクリンスマン側からの視点ではこうなるでしょうよ。
それでは最後に、2005年に韓国代表監督を更迭されたヨー・ボンフレール氏の名言をお聞きください。
「誰がやっても無理」
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