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2024年08月

「漢字は韓国人の祖先が創った」とする「韓国漢字起源説」はどこから生まれ、なぜ広まったのか。その謎のすべては解明された!

「漢字は韓国のもの」キム・ジンミョンの主張がSBSビズで放送…中国「でたらめ」(ハンギョレ・朝鮮語)
中国官営メディアが「漢字は韓国のもの」というキム·ジンミョン作家の主張を紹介し、事実と違うと反論した。

官営環球時報は12日、キム氏が先月1日、韓国のあるテレビ番組に出演し「韓国人が歴史的誤解を持っていて漢字は韓国人が作ったものではないと信じている」という荒唐無稽な発言をしたと伝えた。

実際、キム氏はSBSビズの「ビッグクエスチョン」という番組に出演し、漢字は中国東側のウンホ地域の甲骨門から始まり、これは東夷族が作ったもので、東夷族の中で残った人々が韓国人という点を根拠に挙げ、漢字は中国人ではなく韓国人が作ったものだと主張した。 ユーチューブにも掲載されている該当映像は、90万回を超える再生数を記録している。

キム氏は2015年に出版した「文字戦争」という小説でも、漢字は韓国人が作ったものだと主張した。
(引用ここまで)


 今日の最後のエントリはちょっとすごいですよ。
 漢字韓国起源説の謎を解きます。

 さてさて、8月の頭頃に「月刊朝鮮(朝鮮日報の発行する月刊誌)で『韓国国立博物館では漢字を中国の文字と表記している』と騒いでいる」ってニュースをピックアップしました。

【これはひどい】韓国メディアが「国立博物館が『漢字は中国の文字』と解説文に書いている」とクレーム……ああ、そこまで「漢字」の意味が分からなくなっているんですね(楽韓Web過去エントリ)

 この時、別途に楽韓さんは──

「韓国では漢字は東夷族が作ったものである、との説が存在があり、当該記事でも述べられている」
「そして韓国では東夷族=韓国人とされている」
「つまり、この記事ではうっすらと漢字韓国起源説が述べられている」

 ……といった話を紹介しました。
 漢字韓国起源説が「韓国人=東夷族」って論拠で行われているのですね。

 そして、8月の終わり頃には韓国語学科の大学教授が「漢字は我々が作った文字であることは確実な事実だ」と述べている記事を紹介しています。

韓国人大学教授「漢字は我々が作った文字であることは確かだ」と漢字韓国起源説を堂々と述べる(楽韓Web過去エントリ)

 こちらでは「韓国人に『漢字が韓国起源である』との話はそれなりに受け入れられている説」であることを語りました。
 大学教授が語るほどにかなり一般的な話、説であるってことですね。
 ですが、まだ疑問が、それも根本的な疑問が残るはずです。

 「なぜ、そのような漢字韓国起源説が語られているのだろうか」って話です。


 あ、冒頭記事は小説家が「漢字韓国起源説」に言及して、中国の英字紙である環球時報に突っこまれたって記事です。
 まあ、斯様に漢字韓国起源説はあちこちで語られているって記事でそれ以上の話ではありません。一種のダミー記事です(笑)。

 この漢字韓国起源説3部作の最後ですから、なぜ韓国では「韓国漢字起源説」がこれほどまでに浸透しているのかを解き明かしたいところです。
 「最大の謎解き」が必要となるでしょう。
 これはまず、1970年に朴正熙によって漢字が禁止されたことが原因、遠因になります。

 その後、韓国ではハングルオンリーになって、現在では自分の名前すらも漢字で書けない韓国人が圧倒的多数となっています。
 幾度か漢字復活をしようとの運動が出たりするのですが、もうすでに教師からして漢字を知らない世代になってしまったので尻すぼみに終わっています。
 北朝鮮も完全に漢字を排斥しているので、朝鮮半島から漢字はほぼ消滅しました。

 さて、なぜ漢字禁止、ハングル全面採用が韓国漢字起源説につながるのか。
 それは漢字復興派が「漢字は我々の祖先が作った文字だから、使い続けなければならない」と言い出しているからなのです。

 こちらの記事をごらんください。

[ハングルの日特集③] 「漢字は我が民族の東夷族が創製した」(時事ジャーナル)
漢字教育の重要性を強調する学者たちは、漢字が中国だけの文字ではないと主張する。 漢字の原型となった甲骨文字を韓国民族の東夷族が作ったという主張だ。 全国漢字教育総連合会の故チン・テハ理事長が最も代表的な学者だ。

漢字は漢族の文字という意味だ。 「東夷族漢字創成説」を主張してきた学者たちは、漢字の名称から改めるべきだと指摘している。 チン理事長は「漢字という名称は漢代に漢族によって作られた文字だという錯覚に陥らせる。 しかし、漢字は漢代はおろか秦と周の代を遡及し、漢の建国から約1400年以前、殷の代にすでに文字が非常に発達して書かれたことが分かる」とし、「今後、漢字という名称は対内的に古ハングル、対外的には東方文字としなければならない」と強調した。
(引用ここまで・太字引用者)

 チン・テハ氏は韓国で代表的な漢字教育復興派。「全国漢字教育総連合会」の理事長でした。
 なぜか日本のWikipediaにページあったりしますね。
 あと太字部分で第1部の月刊朝鮮の記者が「国立博物館で『漢字は中国の文字』などと書くな!」としたのかも理解できることでしょう。

 このチン・テハ氏こそが「韓国人=東夷族であり、我々の祖先こそが漢字を創ったのだ」って主張を行い、「だからこそ我々は漢字を使わなければならないのだ」との主張をはじめた人物なのです。
 ついでに「韓国人は当時遼東半島から東アジア全域に拡がってその領土を持っていた」って例の「輝かしい韓国史観」の持ち主でもあります。

 彼がこの主張をする以前の2000年前後よりも前には「漢字韓国起源説」はなかったように思われます。
 まあ、結果としては漢字教育は復活せずに「漢字韓国起源説」だけが独り歩きする結果になったわけですけどね。

 韓国では早期にブロードバンドが普及したこともあって、この説がネットユーザーの目に触れることが少なくなったのでしょう。
 そして、韓国人の自尊心、琴線に触れたのです。
 その結果、こうして「どこから生まれたものかは知らないが、韓国人の多くがなんとなく『漢字韓国起源説』を知っている」ものとなったのですね。

 いかがでしたでしょうか、漢字韓国起源説3部作。
 けっこうな大作だったといえると思います。最初はnote用に書いていたものなのですが、さすがにこれを本誌にあたるこちらで書かないわけにはいかないよなってことで仕上げてみました。
 なかなかの仕事をやってのけたのではないですかね。

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アメリカ商務省による輸出規制のホワイトリストに非掲載の韓国、実は「アメリカに信頼されていない」わけではなかったかもしれない……っていう話

米商務省、重要・新興技術の輸出管理の暫定最終規則を発表、量子や半導体など(JETRO)b
米国商務省産業安全保障局(BIS)は9月5日、量子や半導体など重要・新興技術の輸出管理に関する新たな暫定最終規則(IFR)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。翌6日付の官報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで公示し、即日発効した。なお、BISは最終規則(FR)の策定に向けて、官報公示日から60日間、パブリックコメントを受け付ける(注1)。
(引用ここまで)


 先日、アメリカ商務省が新たに発表した最先端半導体の製造装置や3Dプリンター(積層造形品目)などについての輸出管理強化について、ちょっと思うところあって再度ピックアップ。
 この輸出管理強化ですが、日本・オランダ・イギリスなどはホワイトリストに掲載されています。
 ホワイトリストに掲載された国々はそもそも輸出管理体制がしっかりしており、アメリカが規制をするまでもないといった意味合いが大きいとされています。

 その一方で韓国はホワイトリストに掲載されることはなく。
 「輸出する場合は文書でアメリカに届け出れば許可が出る」形式での輸出規制を受けることになりました。
 それをもって楽韓Webでは「やっぱり信頼度に差があるのだな」とこの話題をピックアップしたのですが。

 ……ちょっと違うんじゃないかな、とも考えられるのです。


 まず、今回の輸出規制強化について品目を見てみましょう。

量子コンピュータ品目:量子コンピュータ、関連機器・部品・材料、ソフトウエア、量子コンピュータの開発・保守に使用可能な技術。
先端半導体製造装置:先端半導体デバイスの製造に不可欠な装置や機器。
全周ゲートFET(GAAFET)技術:スーパーコンピュータに使用可能な高性能コンピューティングチップの製造・開発技術。
積層造形品目:金属または金属合金部品を製造するために設計された装置・部品・関連技術およびソフトウエア。

 最後の積層造形品目ってのは金属3Dプリンタのことです。
 3Dプリンタについてはちょっと疎いのでなんともいえないのですが。

 これらの項目、そもそもで韓国関係なくない?
 量子コンピュータで韓国関連……うん。ないですね。
 先端半導体製造装置……なんかありますかね。後工程のSEMSはサムスン電子に供給するのがメイン。
 GAAFETはサムスン電子がファウンドリ部門で導入していますが、導入しているだけ。機器や装置はASMLや東京エレクトロンが供給しているわけです。

 そもそもホワイトリストに掲載しなくてもいいのでは?
 中古品とかで輸出する場合だけかなぁ。

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韓国メディア「世界遺産認定の際に日本が約束した佐渡金山での追悼式が、政府主催ではないことが判明! 『格』が落ちてしまう!」……あー、韓国的思考っすなー、「格」云々ってアレ

佐渡鉱山追悼式、日本政府ではなく日本の市民団体が主催する(ニュース1・朝鮮語)
12日、ニュース1の取材を総合すれば、佐渡鉱山の追悼式は日本の民間団体が主催する予定であり、現在これを前提に韓日外交当局間の協議が進行中だ。 (中略)

主催側が日本政府ではなく民間団体になる場合、行事の「格」問題が提起されるものと見られる。 また、民間レベルの行事に政府がいかなる要求事項も貫徹することが難しく、行事の真正性および持続性問題も浮上するものと予想される。

日本国内では追悼式推進に対する「積極性」が劣る気流も感知される。 日本の新潟県佐渡市世界遺産推進課は先月29日、追悼式開催関連ニュース1の書面質疑に「現時点で伝えられる情報はない」とだけ答えた。
(引用ここまで)


 世界遺産になった佐渡島の金山について、韓国政府側は「日本政府との交渉の結果、毎年7〜8月に追悼式が開かれることになった」としています。
 かつ「これまでは民間で行われていたが、日本政府関係者も出席する」としていたのですね。
 ただ、今年については追悼式自体がいつになるか不明。そもそも世界遺産認定が7月の終わりとかでしたからね。
 「年内くらいには」とされています。

 で、韓国メディアが「新たな事実が判明した、追悼式の主催者は日本政府ではなく民間団体だ!」って言い出したっていう。
 民間団体主催のなにが問題なのかっていうと「格の問題がある」のだそうですよ。
 韓国においては必要なんですよ。「格」が。


 ドイツのベルリン市ミッテ区の公園に少女像が展示されていますね。
 像を設置した「コリア評議会」なる市民団体が撤去絶対反対ってやってるじゃないですか。
 なんなら「過料を払ってでもその場に置き続ける」って表明してます。
 ちなみにこちらの撤去期限は今月28日。あと2週間ほど。

 あれも「公園という公共の場所に設置される」ことが大事なのです。
 ドイツ人が認めた、との「格」が必要なのですね。
 で、「我々は公共に認めさせるほどの偉業を行ったのだ」とアピールするわけです。

 今回の場合でも「日本政府が主催しなければ格が落ちる」ので、気に入らないのです。
 ま、そんな韓国の事情とか知ったこっちゃないので、最低限の式典やって終わりでしょうね。
 世界遺産認定さえ受けてしまえばこっちのものなので。

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